説明

光ディスク装置及びその制御方法

【課題】BCAデータをさらに高い信頼性で読み取ることができる光ディスク装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る光ディスク装置は、光ディスクのバースト・カッティング・エリアに記録されているBCAデータを読み取り、BCA再生信号を出力するBCA再生部と、BCA再生信号からBCAデータを生成するデータ検出部と、光ディスクを正方向と逆方向に回転させる回転方向制御部と、を備え、データ検出部は、前記光ディスクを正方向に回転させたときのBCA再生信号から得られる第1のBCAデータと、光ディスクを逆方向に回転させたときのBCA再生信号から得られる第2のBCAデータとからBCAデータを合成して生成する、ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク装置及びその制御方法に係り、特に、バースト・カッティング・エリアに記録されたBCAデータを読み取る光ディスク装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来型のDVDでは、通常のデータが記録されている領域の内周側にBCA(バースト・カッティング・エリア)と呼ばれる領域が設けられており、この領域にBCAデータが記録されている。BCAデータは、DVDを再生するために必要な基本的な情報を含んでいる。このため、BCAでは、通常のデータ記録領域に比べるとビット長等が十分大きく設定されており、誤りの少ない確実な再生ができるようになっている。
【0003】
特許文献1には、BCAデータの再生技術の1つが開示されており、特にHD DVD規格の光ディスクに対するBCAデータの再生技術が開示されている。
【特許文献1】特開2007−35170号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
HD DVD規格の光ディスクでは、BCAデータとしてAACS(Advanced Access Content System)と呼ばれる著作権保護情報が記録されている。このため、AACSが記録されたHD DVD規格の光ディスクでは、BCAデータの読み取りが出来ないと光ディスクの再生自体ができなくなり、BCAデータを高い信頼性で読み取ることが非常に重要となっている。
【0005】
特許文献1が開示する技術は、HD DVD規格の光ディスクにおけるBCAデータの読み取りの信頼性を向上させる技術の1つであるが、BCAデータ読み取りの重要性を考えると、さらなる信頼性向上が強く要望されるところである。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、BCAデータをさらに高い信頼性で読み取ることができる光ディスク装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る光ディスク装置は、請求項1に記載したように、光ディスクのバースト・カッティング・エリアに記録されているBCAデータを読み取り、BCA再生信号を出力するBCA再生部と、前記BCA再生信号から前記BCAデータを生成するデータ検出部と、前記光ディスクを正方向と逆方向に回転させる回転方向制御部と、を備え、前記データ検出部は、前記光ディスクを正方向に回転させたときのBCA再生信号から得られる第1のBCAデータと、前記光ディスクを逆方向に回転させたときのBCA再生信号から得られる第2のBCAデータとから前記BCAデータを合成して生成する、ことを特徴とする。
【0008】
また、上記課題を解決するため、本発明に係る光ディスク装置の制御方法は、請求項6に記載したように、(a)光ディスクのバースト・カッティング・エリアに記録されているBCAデータを読み取り、BCA再生信号を出力し、(b)前記BCA再生信号から前記BCAデータを生成し、(c)前記光ディスクを正方向と逆方向に回転させる、ステップを備え、ステップ(b)では、前記光ディスクを正方向に回転させたときのBCA再生信号から得られる第1のBCAデータと、前記光ディスクを逆方向に回転させたときのBCA再生信号から得られる第2のBCAデータとから前記BCAデータを合成して生成する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る光ディスク装置及びその制御方法によれば、BCAデータをさらに高い信頼性で読み取ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明に係る光ディスク装置及びその制御方法の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0011】
(1)第1の実施形態
図1は、本実施形態に係る光ディスク装置1が再生する光ディスク100のバースト・カッティング・エリア(以下、BCAという)を示す図である。BCAは、光ディスク100の内周側に設けられている領域である。記録層をレーザ光でストライプ状に除去してBCAデータを記録している。HD DVD規格においては、同一のBCAデータをA領域とB領域に記録して冗長性を持たせ、読み取りの信頼性を向上させている。A領域とB領域の間には未記録領域であるミラー領域mが設けられている。A領域に記録されているデータをAデータと呼び、B領域に記録されているデータをBデータと呼ぶものとする。
【0012】
本実施形態では、図1に矢印で示したように、光ディスク100を正方向と逆方向とに回転させ、夫々の回転方向から得られる第1のBCAデータと第2のBCAデータとを取得することでさらに冗長性を高め、BCAデータ読み取りの信頼性をさらに向上させる形態としている。この動作については後述する。
【0013】
図2は、上記のAデータとBデータの構造を示す図である。AデータとBデータとは、夫々、プリアンブル、情報データ、誤り検出用コード(EDCと呼ぶ場合がある)、誤り訂正用コードを有している。また、各行方向データの先頭には、同期コード0から同期コード5、及び同期コード13から同期コード15の9種類の同期コードが設けられている。情報データ自体は、4Byteの行データが19列で構成されており、合計で76Byteのデータとなっている。
【0014】
EDCや誤り訂正コードのシンドローム計算によって、情報データ全体のエラーの有無や、列単位でのエラーの有無や数を検出することが出来る。また、エラー数が所定範囲内であれば、誤り訂正コードによってエラーを訂正することも可能である。
【0015】
特許文献1では、AデータとBデータの夫々の列単位でのエラーの有無を検出し、エラーの無い列を組み合わせることで情報データ全体としてエラーの無いBCAデータを得る技術を開示している。また、同じ列の双方にエラーがある場合は、エラーの少ない方の列を選択し、全体のエラー数を低減させ、その後エラー訂正する技術も開示している。このようにAデータとBデータとを互いに補完、或いは置換することによって全体としてエラーの無い、或いはエラー訂正が可能な程度にエラーを削減することができる。
【0016】
しかしながら、このような処理を行ったとしても、訂正できないエラーが残存する可能性がある。
【0017】
第1の実施形態に係る光ディスク装置1では、この様な場合に対処するため、正方向の回転によって得られた第1のBCAデータに対して上記の補完或いは置換処理を行い、それでもエラーが残存している場合には、光ディスク100を逆方向に回転させて第2のBCAデータを取得し、上記のAデータとBデータに対して行う補完或いは置換処理と同様の処理を、第1、及び第2のBCAデータに対して行うものとしている。
【0018】
図3は、光ディスク100を正方向に回転させたときに得られるBCA再生信号の波形と読み取り可否を示す読み取りフラグとを例示した図である。図3中の黒い領域は、BCAに付着した汚れや傷等によるディフェクトを表わしている。BCAデータを読み取る場合、BCA再生信号からクロック信号を抽出し、このクロック信号に同期させてデータを読み取っている。このため、ディフェクトによる信号減衰によってディフェクト領域でBCAデータが読み取れないばかりか、ディフェクトによる同期はずれによってディフェクト領域の後側の領域(図3におけるディフェクトの右側の領域)でも同期が回復するまでの所定期間BCAデータが読み取れなくなってしまう。また、BCA再生信号は、ディフェクト領域による振幅変動に起因してディフェクト領域の後の領域でも利得等が変動し波形が乱れる。このこともディフェクト領域の後の領域が読み取れなくなる原因の1つとなる。
【0019】
一方、図4は、光ディスク100を逆方向に回転させたときに得られるBCA再生信号の波形と読み取り可否を示す読み取りフラグとを例示した図である。この場合、ディフェクト領域の前側(図4におけるディフェクトの左側の領域)が同期回復等の期間となり読み取れなくなっている。
【0020】
図3と図4を比較するとわかるように、回転方向の反転によってディフェクト領域の前後の読み取り不能領域が逆転している。このことは、正方向回転で得られる第1のBCAデータと、逆方向回転で得られる第2のBCAデータとを互いに補完、或いは置換することによって、読み取り率を向上させることができることを示唆している。
【0021】
図5は、第1の実施形態に係る光ディスク装置1の構成例を示すブロック図である。
【0022】
光ディスク100から光ピックアップ3によって読み取られたBCA再生信号は、プリアンプ4によってゲインやオフセットの調整が行われ、AD変換器5によってデジタル信号に変換されデジタル量のBCA再生信号となる。光ピックアップ3、プリアンプ4、及びAD変換器5でBCA再生部を構成する。
【0023】
BCA再生信号は、BCA波形整形部6にて2値化され、BCAデータ検出部7に入力される。BCAデータ検出部7は、A,Bデータ処理部20、第1、第2のBCAデータ処理部21、シンドローム計算部22、SRAMやフリップフロップで構成されるデータ格納部23、エラー訂正部24等を備えて構成されている。BCAデータ検出部7の各構成ブロックは、メモリ制御部8を介してメモリ10とデータの授受を行いつつ後述するBCAデータ検出処理を行い、エラーの無い或いはエラーが低減されたBCAデータを生成している。生成されたBCAデータは、デコード部9に出力されデコードされる。
【0024】
他方、回転方向制御部12は、光ディスク100の回転方向を正方向と逆方向とに変更可能に制御する。回転方向制御信号はサーボ制御回路13へ送られ、正方向と逆方向とに対応する回転サーボ制御が行われ、スピンドル駆動制御回路14を介してスピンドルモータ2に駆動信号が出力される。
【0025】
なお、サーボ制御回路13では、光ピックアップ3に対するトラッキングサーボ制御、フォーカスサーボ制御も行っており、これらのサーボ制御信号は、フォーカス・トラッキング駆動制御回路15を介して光ピックアップ3に出力される。
【0026】
上記のように構成された光ディスク装置1のBCAデータ検出処理について説明する。図6は、第1の実施形態に係る光ディスク装置1のBCAデータ検出処理の一例を示すフローチャートである。
【0027】
まず、ステップST1で、光ディスク100を正方向に回転させて第1のBCAデータを取得し、その後メモリ10に格納する(ステップST2)。次に、メモリ10から格納したデータを読み出して、誤り検出・訂正処理を行う(ステップST3)。
【0028】
誤り検出・訂正処理は、光ディスク100に記録されているAデータ、Bデータに対して誤り検出処理を行い、誤りがあった場合には補完、或いは置換を行う処理である。また、誤りが少ない列同士を組み合わせて誤り訂正する処理も含む。これらの処理は、A,Bデータ処理部20、シンドローム計算部22、エラー訂正部24、データ格納部23の各構成ブロックの処理によって行われる。
【0029】
この誤り検出・訂正処理後、第1のBCAデータにエラーが残存しているか否かの判定をステップST4で行う。エラーが残存していない場合は処理を終了する。
【0030】
他方、誤り検出・訂正処理によってもまだエラーが残存している場合にはステップST5以降の処理に進む。
【0031】
ステップST5では、光ディスク100を逆方向に回転させる。そして、逆方向の回転によって得られた第2のBCAデータをメモリ10に格納する。この段階での第2のBCAデータは第1のBCAデータとは逆の順序で配列されているため、第1のBCAデータと順序をそろえるべく配列変更を行う(ステップST7)。
【0032】
その後、第1のBCAデータと第2のBCAデータとを比較し、誤りの無い列データ同士を組み合わせる。或いは誤りの少ない列データ同士を補完、或いは置換してBCAデータを合成し、合成したBCAデータにエラーが残存している場合はエラー訂正処理を行う(ステップST8)。この方法は、ステップST3の処理と同様のものであり、第1,第2のBCAデータ処理部21、シンドローム計算部22、エラー訂正部24、データ格納部23の各構成ブロックの処理によって行われる。
【0033】
ステップST8の処理によってBCAデータ検出処理は終了し、BCAデータ検出部7からデコード9にBCAデータが出力される。
【0034】
第1の実施形態に係る光ディスク装置1では、Aデータ、Bデータによる補完或いは置換処理に加え、正方向回転で得られる第1のBCAデータと逆方向回転で得られる第2のBCAデータに対しても補完或いは置換処理を行う形態としており、より一層誤りの少ないBCAデータを得ることができる。
【0035】
また、第1のBCAデータと第2のBCAデータとは、図3及び図4に示したようにディフェクト領域の前後で悪影響を受ける領域が異なるため、相互の補完或いは置換処理によって読み取り領域可能が拡大され、その結果エラーが一層低減される。
【0036】
(2)その他の実施形態
図7は、第2の実施形態に係る光ディスク装置1aの構成例を示すブロック図である。第1の実施形態に係る光ディスク装置1との相違点は、平均処理部30と信号位置判定部31とが付加されている点である。
【0037】
信号位置判定部31は、BCA再生信号の始点と終了点を判定する処理を行う。平均処理部30は、正方向の回転時に得られる第1のBCA再生信号と、逆方向の回転時に得られる第2のBCA再生信号とを平均処理しBCA波形整形部6に出力している。
【0038】
第1のBCA再生信号と第2のBCA再生信号は、信号位置判定部31で判定される夫々の始点と終了点とに基づいて、時間軸方向に一致させて平均処理が行われる。
【0039】
図8は、第2の実施形態に係る光ディスク装置1aにおけるBCAデータ検出処理の一例を示すフローチャートである。
【0040】
ステップST11からステップST14までの処理は正方向回転時の処理であり、基本的には第1の実施形態と同じ処理であるため説明を省略する。但し、ステップST12にてメモリ10に格納されるデータは、2値化された第1のBCAデータの他、2値化前の第1のBCA再生信号も格納される点が異なっている。
【0041】
ステップST14にて、第1のBCAデータにエラーが残存していると判定されるとステップST15に進み、光ディスク100を逆方向に回転させる。
【0042】
次に、ステップST16では、2値化前の第2のBCA再生信号をメモリ10に格納する。そして、ステップST12で格納した正方向回転時の第1のBCA再生信号と、ステップST16で格納した逆方向回転時の第2のBCA再生信号とをメモリ10から読み出して、両者を平均処理する(ステップST17)。
【0043】
次に、平均したBCA再生信号に対して2値化処理しメモリに格納する(ステップST18)。2値化処理はBCA波形整形部6で行われる。
【0044】
最後に、2値化されたBCAデータを読み出して誤り検出を行い、誤りが検出された場合は誤り訂正処理を行って処理を終了する(ステップST19)。
【0045】
第2の実施形態に係る光ディスク装置1aでは、第1、及び第2のBCA再生信号を平均処理しており、ディフェクト領域の前後で受けた波形の悪影響が軽減される。この結果、エラーの少ないBCAデータが生成できる。
【0046】
図9は、第3の実施形態に係る光ディスク装置1bの構成例を示すブロック図である。第2の実施形態に係る光ディスク装置1aとの相違点は、平均処理部30に換えてディフェクト検出・信号置換部40が設けられている点である。
【0047】
ディフェクト検出・信号置換部40は、BCA再生信号からディフェクト領域を検出し、ディフェクト領域の前後の領域の信号を、正方向回転の第1のBCA再生信号と逆方向回転の第2のBCA再生信号とで置換する処理を行う。信号位置判定部31では、置換の位置合わせを確実に行うため、第1、第1のBCA再生信号の始点と終了点とを夫々判定している。
【0048】
図10は、第3の実施形態に係る光ディスク装置1bにおけるBCAデータ検出処理の一例を示すフローチャートである。
【0049】
ステップST21からステップST26までの処理は第2の実施形態と同じ処理であるため説明を省略する。
【0050】
ステップST27では、メモリ10に格納した正方向回転時の第1のBCA再生信号と逆方向回転時の第2のBCA再生信号とを読み出し、ディフェクト前後の領域の置換を行う。具体的には、ディフェクト検出・信号置換部40で検出したディフェクト領域の前の所定範囲の領域と後の所定範囲の領域とを選択し、第1のBCA再生信号に対して、ディフェクト領域の後の領域の信号と第2のBCA再生信号における後の領域の信号とを置換する。或いは逆に、第2のBCA再生信号に対して、ディフェクト領域の前の領域の信号と第1のBCA再生信号における前の領域の信号とを置換する。
【0051】
前述したように、正方向の回転時に得られる第1のBCA再生信号では、ディフェクト領域の後側の領域の信号がディフェクトによって悪影響を受ける一方、逆方向の回転時にはこの後側の領域はディフェクトの影響を受けることがない。そこで、ディフェクトによって悪影響を受ける信号とディフェクトの影響を受けない信号とを置換することによって、よりきれいな波形の信号を生成することができる。
【0052】
同様のことは、逆方向回転時の第2のBCA再生信号のディフェクトの前側の領域に対しても当てはまる。
【0053】
上記の置換処理によって、ディフェクトの影響が低減されたBCA再生信号を合成し、その後、2値化処理を行ってメモリ10に格納する(ステップST28)。
【0054】
最後に、2値化されたBCAデータを読み出して誤り検出を行い、誤りが検出された場合は誤り訂正処理を行って処理を終了する(ステップST29)。
【0055】
第3の実施形態に係る光ディスク装置1bでは、ディフェクト前後の領域波形を置換することによって、ディフェクト領域の前後で受けた波形の悪影響が軽減される。この結果、エラーの少ないBCAデータの生成が期待できる。
【0056】
以上説明してきたように、上記各実施形態に係る光ディスク装置1、1a、1b及びその制御方法によれば、BCAデータをさらに高い信頼性で読み取ることができる。
【0057】
なお、本発明は上記の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施形態に係る光ディスク装置が対象とする光ディスクのBCAを例示する図。
【図2】BCAデータのデータ構成例を示す図。
【図3】ディフェクトがある光ディスクを正方向に回転させたときのBCA再生信号とその時の読み取りフラグを例示する図。
【図4】ディフェクトがある光ディスクを逆方向に回転させたときのBCA再生信号とその時の読み取りフラグを例示する図。
【図5】第1の実施形態に係る光ディスク装置の構成例を示すブロック図。
【図6】第1の実施形態に係る光ディスク装置におけるBCAデータ検出処理の一例を示すフローチャート。
【図7】第2の実施形態に係る光ディスク装置の構成例を示すブロック図。
【図8】第2の実施形態に係る光ディスク装置におけるBCAデータ検出処理の一例を示すフローチャート。
【図9】第2の実施形態に係る光ディスク装置の構成例を示すブロック図。
【図10】第2の実施形態に係る光ディスク装置におけるBCAデータ検出処理の一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0059】
1 光ディスク装置
2 スピンドルモータ
6 BCA波形整形部
7 BCAデータ検出部(データ検出部)
12 回転方向制御部
21 第1、第2のBCAデータ処理部
30 平均処理部
40 ディフェクト検出・信号置換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクのバースト・カッティング・エリアに記録されているBCAデータを読み取り、BCA再生信号を出力するBCA再生部と、
前記BCA再生信号からBCAデータを生成するデータ検出部と、
前記光ディスクを正方向と逆方向に回転させる回転方向制御部と、
を備え、
前記データ検出部は、
前記光ディスクを正方向に回転させたときのBCA再生信号から得られる第1のBCAデータと、前記光ディスクを逆方向に回転させたときのBCA再生信号から得られる第2のBCAデータとから前記BCAデータを合成して生成する、
ことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
前記データ検出部は、
前記第1のBCAデータを構成するデータ列と、前記第2のBCAデータを構成するデータ列の夫々のエラーの有無を検出し、前記第1のBCAデータのエラーの無いデータ列と、前記第2のBCAデータのエラーの無いデータ列とを合成して、前記BCAデータを生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項3】
前記データ検出部は、
前記第1のBCAデータを構成するデータ列と、前記第2のBCAデータを構成するデータ列の夫々のエラーの有無を検出し、前記第1のBCAデータのデータ列と前記第2のBCAデータのデータ列とをエラーが最小となるように合成し、合成後に誤り訂正を行って前記BCAデータを生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項4】
光ディスクのバースト・カッティング・エリアに記録されているBCAデータを読み取り、BCA再生信号を出力するBCA再生部と、
前記BCA再生信号からBCAデータを生成するデータ検出部と、
前記光ディスクを正方向と逆方向に回転させる回転方向制御部と、
を備え、
前記データ検出部は、
前記光ディスクを正方向に回転させたときのBCA再生信号と、前記光ディスクを逆方向に回転させたときの前記BCA再生信号を平均処理し、平均処理されたBCA再生信号から前記BCAデータを生成する、
ことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項5】
光ディスクのバースト・カッティング・エリアに記録されているBCAデータを読み取り、BCA再生信号を出力するBCA再生部と、
前記BCA再生信号からBCAデータを生成するデータ検出部と、
前記光ディスクを正方向と逆方向に回転させる回転方向制御部と、
前記バースト・カッティング・エリアのディフェクト領域を検出するディフェクト検出部と、
を備え、
前記データ検出部は、
前記光ディスクを正方向に回転させたときのBCA再生信号のうち、前記ディフェクト領域の後の所定期間の再生信号と、前記光ディスクを逆方向に回転させたときのBCA再生信号から得られる前記ディフェクト領域の後の所定期間の再生信号とを置換し、置換後のBCA再生信号から前記BCAデータを生成する、
ことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項6】
(a)光ディスクのバースト・カッティング・エリアに記録されているBCAデータを読み取り、BCA再生信号を出力し、
(b)前記BCA再生信号からBCAデータを生成し、
(c)前記光ディスクを正方向と逆方向に回転させる、
ステップを備え、
ステップ(b)では、
前記光ディスクを正方向に回転させたときのBCA再生信号から得られる第1のBCAデータと、前記光ディスクを逆方向に回転させたときのBCA再生信号から得られる第2のBCAデータとから前記BCAデータを合成して生成する、
ことを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
【請求項7】
ステップ(b)では、
前記第1のBCAデータを構成するデータ列と、前記第2のBCAデータを構成するデータ列の夫々のエラーの有無を検出し、前記第1のBCAデータのエラーの無いデータ列と、前記第2のBCAデータのエラーの無いデータ列とを合成して、前記BCAデータを生成する、
ことを特徴とする請求項6に記載の光ディスク装置の制御方法。
【請求項8】
ステップ(b)では、
前記第1のBCAデータを構成するデータ列と、前記第2のBCAデータを構成するデータ列の夫々のエラーの有無を検出し、前記第1のBCAデータのデータ列と前記第2のBCAデータのデータ列とをエラーが最小となるように合成し、合成後に誤り訂正を行って前記BCAデータを生成する、
ことを特徴とする請求項6に記載の光ディスク装置の制御方法。
【請求項9】
(a)光ディスクのバースト・カッティング・エリアに記録されているBCAデータを読み取り、BCA再生信号を出力し、
(b)前記BCA再生信号からBCAデータを生成し、
(c)前記光ディスクを正方向と逆方向に回転させる、
ステップを備え、
ステップ(b)では、
前記光ディスクを正方向に回転させたときのBCA再生信号と、前記光ディスクを逆方向に回転させたときの前記BCA再生信号を平均処理し、平均処理されたBCA再生信号から前記BCAデータを生成する、
ことを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
【請求項10】
(a)光ディスクのバースト・カッティング・エリアに記録されているBCAデータを読み取り、BCA再生信号を出力し、
(b)前記BCA再生信号からBCAデータを生成し、
(c)前記光ディスクを正方向と逆方向に回転させ、
(d)前記バースト・カッティング・エリアのディフェクト領域を検出する、
ステップを備え、
ステップ(b)では、
前記光ディスクを正方向に回転させたときのBCA再生信号のうち、前記ディフェクト領域の後の所定期間の再生信号と、前記光ディスクを逆方向に回転させたときのBCA再生信号から得られる前記ディフェクト領域の後の所定期間の再生信号とを置換し、置換後のBCA再生信号から前記BCAデータを生成する、
ことを特徴とする光ディスク装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−9662(P2009−9662A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−171797(P2007−171797)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】