説明

光学機器もしくはビデオ写真機器を支持するためのボールソケット型ヘッド

光学機器もしくはビデオ写真機器のためのボールソケット型ヘッド(1)は、この光学機器もしくはビデオ写真機器のための取着プレート(7)が取り付けられている球体部(6)と、この球体部が主ボディに対して前記取着プレートを調節可能に方向付けするために係合して収容される座部を規定している前記主ボディ(2)と、前記球体を前記主ボディに対して所望の位置にロックするために、前記球体部と前記主ボディとの間で作用し、前記球体部(6)及び前記座部(5)によって規定された容量室内で設けられているロック手段(20)と、前記球体部中に設けられている前記ロック手段を駆動するための駆動手段(30)と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主請求項の序文に記載の特徴を有する光学機器もしくはビデオ写真機器を支持するためのボールソケット型ヘッドに関わる。
【背景技術】
【0002】
本発明で引用される技術分野では、三脚もしくは一脚のようなスタンドに固定される光学機器もしくはビデオ写真機器のための支持部材が、広く知られており、これら支持部材は、支持される機器を、前記スタンドに対して、操作者が所望する位置に方向付けることが可能なボールソケット型継ぎ手を有している。しかしながら、ボールソケット型ヘッドとして一般的に知られているこのような支持部材は、比較的重量が重いことと、ほぼ全体が大型であることとを含む欠点を有している。更に、スタンドに対する機器の方向付けと固定との以下の操作が、操作者の両手の使用を要する。第1に、前記機器を方向付けするためにこの機器に手が使用され、第2に、間接継ぎ手を所望の位置に固定するために、この関節継ぎ手の固定部分と一体であり通常ノブ形状であるロック手段に手が使用される。
【発明の概要】
【0003】
本発明の基本的な課題は、引用されている先行技術を参照して上に説明されている限界を改善するように構造的、機能的に構成された、光学機器もしくはビデオ写真機器を支持するためのボールソケット型ヘッドを提供することである。
【0004】
この問題は、本発明によって、請求項に従って構成されたボールソケット型ヘッドを用いて、解決される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、本発明に従って構成されたボールソケット型ヘッドの正面図である。
【図2】図2は、図1の線II−IIに沿った縦断面図である。
【図3】図3は、図2の一部の第1の細部の拡大図である。
【図4】図4は、図1の線IV−IVに沿った部分横断面図である。
【図5】図5は、図1のボールソケット型ヘッドの第2の細部の縦断面図である。
【図6】図6は、図1のボールソケット型ヘッドの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の特徴及び効果は、添付の図面を参照して非制限的な例として示される好ましい模範的な本発明の実施形態の詳細な説明によって、より明瞭になるだろう。
【0007】
図面では、参照符号1が、本発明に従って構成された光学機器もしくは写真ビデオ機器を支持するためのボールソケット型ヘッドの全体を示している。
【0008】
このボールソケット型ヘッド1は、三脚のような一般のスタンドにヘッド1を支持するためのベース3が規定されている主ボディ2を有している。この目的のために、前記ベース3には、ねじ孔4が、標準のねじ装着部を有する三脚の支柱への結合のために設けられており、また、アダプタ4aが、小型のねじ装着部のために設けられている。また、ヘッド1は、支柱を有していない三脚、例えば複数の脚部の関節のための三脚台に直接結合され得、この場合、前記孔4は、アクセサリーフックの取り付けのために使用され得る。
【0009】
前記主ボディ2は、この内側に、ほぼ球形の座部5を規定し、この中に、中心Aを有するボールソケット型の継ぎ手を規定するように、球体部6が、収容され、係合するように支持されている。前記主ボディ2に対して反対側の前記球体部6上に、取着プレート7が、添付の図には示されていない一般的な光学機器もしくはビデオ写真機器にヘッド1を固定するために、取り付けられている。この取着プレート7には、ねじ型もしくは異なる型(例えばクイックカップリング装着部(a quick-coupling attachment))の留め手段7aが、設けられている。
【0010】
前記主ボディ2は、下側のシェル2aと上側のシェル2bとを有しており、これらシェル2a、2bは、前記座部5によって規定されている球体のほぼ赤道面に沿い、且つ径方向に延びているそれぞれのフランジ9のところで、ねじ8によって互いに接続されている。
【0011】
前記下側のシェル2aの内側には、前記ベース3からボールソケット型継ぎ手の中心Aの方へ延びている隆起部10が、設けられており、この隆起部10の頂点には、円錐形の座部11が、設けられている。この座部11の機能は、後に説明される。
【0012】
前記上側のシェル2bには、前記ベース3にほぼ平行である端面13によって境が規定されている開口部が設けられており、この開口部から、前記球体部6が突出している。
【0013】
前記球体部6は、球形のキャップ14と、カラー型構造体15と、ステム16とを有している。前記球形のキャップ14は、特に前記端面13に近接した周辺領域13aで前記主ボディ2に当接しており、前記カラー型構造体15は、この球形のキャップ14から、このキャップの中心軸Xに沿って、前記関節継ぎ手の中心Aの方へ延びており、前記ステム16は、この球形のキャップ14から、前記軸Xに沿って、前記カラー型構造体15の反対側に延びている。
【0014】
前記ステム16中には、キャビティ17が、軸方向に延びている。このキャビティ17は、前記球形のキャップ14を通り、このキャップ14で、実質的には前記カラー型構造体15の中心で、開口している。
【0015】
前記ステム16の面点には、支持フランジ18が、ねじ18aによって固定されており、このフランジ18の上には、前記取着プレート7が、ねじ19によって固定されている。
【0016】
前の説明と更に添付の図面とから明らかであるように、前記球体部6の主ボディ2に対する方向付けの可能性が、前記端面13に対する前記ステム16の干渉によって、制限される。
【0017】
前記端面13は、前記球体部6が180度以下の立体角にわたって前記主ボディ2に対して移動可能であるように、前記ステム16と同じ側に位置されている。
【0018】
前記球体部6の製造プロセスを単純化するために、この球体部6と主ボディ2とが当接する前記周辺領域13aは、この当接が周方向にほぼ限定されるような円錐の形状を有するように、好ましくは設けられている。
【0019】
また、このボールソケット型ヘッド1は、参照符号20によって全体が示されているロック手段を有している。このロック手段20は、前記主ボディ2と球体部6との間で作用し、前記球体部6を前記主ボディ2に対して所望の位置に固定するために、操作者によって、選択的に駆動され得る。
【0020】
本発明の第1の態様に従えば、前記ロック手段20は、前記球体部6と前記座部5とによって規定された容量室内に設けられている。
【0021】
より詳しくは、前記ロック手段20は、前記カラー型構造体15内にスライド係合して収容されているプランジャー部材21と、前記主ボディ2に接続されており前記プランジャー部材21が当接している位置決め部材22とを有している。
【0022】
前記位置決め部材22は、好ましくは、前記プランジャー部材21との球形の当接面を有し、更に好ましくは、この位置決め部材22は、前記隆起部10上に形成された座部11内に収容されているボール23を有している。このボール23の直径は、前記座部5によって規定されている球形の直径よりも小さく、またこのボールの直径は、ボールの中心が前記間接継ぎ手の中心Aと一致するように、選択されている。
【0023】
説明された好ましい形態の変形例として、前記位置決め部材22は、前記隆起部10の上に設けられ、この上部が球形である付属部によっても形成され得る。また、この付属部は、この端部が、前記隆起部10の先端部を形成するために縮小され得る。
【0024】
前記プランジャー部材21は、前記カラー型構造体15に当接している第1の部分24と、前記ボール23に当接している第2の部分25と、前記プランジャー部材21のこれら2つの部分24、25間にこれらを互いに離間する方向に付勢するように配置されているベルビルワッシャのような弾性手段26とを、有している。
【0025】
前記第2の部分25は、前記第1の部分24に設けられた座部内に収容されており、前記第2の部分に設けられたほぼ円錐形状の凹部27のところで、前記ボール23に当接している。
【0026】
前記第1の部分24は、前記カラー型構造体15の底面に面しており、このカラー型構造体15の底面には、前記球形のキャップ14の方へ変位される前記プランジャー部材21を位置付けるための、前記球形のキャップ14の表面に対してわずかに隆起された縁部28が、設けられている。
【0027】
更に、ヘッド1は、前記ロック手段20を駆動するために、操作者によって直接的に駆動され得る駆動手段30を有している。
【0028】
本発明の更なる態様に従えば、この駆動手段30は、前記カラー型構造体15の内側の前記プランジャー部材21を、前記球形のキャップ14から離れる方向に変位させて、前記球体部6を、前記主ボディ2の上側のシェル2bの周辺領域13aに対して、ロックするようにして付勢するように、前記球体部6上に配置されている。
【0029】
前記駆動手段30は、X軸に沿ってスライド係合するように前記キャビティ17内に収容されたピン31を有しており、このピン31は、前記取着プレート7の後ろの、この取着プレート7と前記支持フランジ18との間に挟まれる位置に配置されている制御リングナット32に、機械的に接続されている。
【0030】
前記制御リングナット32は、X軸を中心として、ギアリング33によって、回転可能であり、この回転運動は、前記キャビティ17に沿った前記ピン31の直線運動に変換される。
【0031】
詳しくは、このギアリング33は、前記制御リングナット32に一体的に設けられている内歯を有するクラウン34を有する。このクラウン34は、前記X軸と平行する固定軸を有する1対の中間歯車35とかみ合い、そして、これら中間歯車35の各々は、前記X軸を中心として回転可能な小歯車36とかみ合っている。好ましい実施形態では、前記小歯車36は、前記ピン31のヘッド31aがねじによって中で係合しているねじ付き貫通孔36aを軸方向に有するように、設けられている。
【0032】
この組み合わせは、前記ピンとキャビティ17との間に回転防止手段を設けることにより、前記小歯車36の回転によって、前記ピン31を、前記キャビティ17に沿って軸方向に変位させることを特徴としている。前述の回転防止手段は、前記ピンに形成され、六角形の横断面を有する拡大部分31bと、前記キャビティ17に設けられており同様の横断面を有して前記拡大部分31bに係合された対応部分17aとを有する。
【0033】
好ましくは、前記ギアリング33は、好ましくは4乃至5の倍率を有する倍率回転部材(revolution multiplier)である。
【0034】
上述の好ましい実施形態とは別に、前記小歯車36は、前記ピン31と一体であるように設けられ、この小歯車36の軸方向の変位は、前記ピン31と前記キャビティ17の内壁とのねじ結合によって、与えられる。
【0035】
前記ピン31から前記プランジャー部材21へのこの変位の伝達が、好ましくは、液体力学的手段によって生じる。
【0036】
この目的のために、ガスケット37が、前記ピン31の、前記プランジャー部材21側の端部に取り付けられており、このプランジャー部材21には、前記プランジャー部材と前記カラー型構造体15との間に配置されたシーリングリング38が設けられている。かくして、チャンバ39が、このチャンバの上側が前記ピン31によって、並びに、このチャンバの底側が前記プランジャー部材21によって閉じられて、液圧によってシールされており、このチャンバ39内には、非圧縮性流体、例えば油が入れられている。
【0037】
前記チャンバ39を押圧する前記プランジャー部材21の面と前記ピン31の面との間の倍率が、10乃至20、例えば15である。かくして、この倍率は、前記ボール23への前記プランジャー部材21の高い推進力を得るために、前記ピン31に適用される力を出しても、差し支えない程度である。
【0038】
前記プランジャー部材21には、ねじ孔41が、更に設けられている。このねじ孔41は、前記チャンバ39中に開口しており、このねじ孔中に、ガスケット43が設けられている(グラブねじの形態の)プラグ42が、ねじ込まれている。かくして、前記チャンバ39へのアクセスを可能にすることに加えて、前記プラグ42を、ねじることによって、前記球形のキャップ14の接離する方向へ変位させることによって、前記チャンバの内圧を調整することが、可能である。
【0039】
前記小歯車36を前記中間歯車35と同一平面状態に維持するために、油によって前記ピン31に与えられる圧力に有効に対抗するように、ローラベアリング44が、前記小歯車36と前記取着プレート7との間に設置されている。
【0040】
前記駆動手段30は、全体として、ここで例として挙げられた好ましい方法とは異なる方法で設けられ得る。例えば、横軸で前記ピン31に設けられたラックにかみ合う前記ピンは、レバーメカニズムもしくはホイールによって直接変位され得る。
【0041】
更に、前記ピン31は、前記プランジャー部材21に直接接続され得る。
【0042】
また、ボールソケット型ヘッド1は、前記制御リングナット32のストロークを制限する手段を有している。この手段は、前記リングナット32と同軸であり、このリングナット32と前記支持フランジ18との間に設けられている調整リング50を有している。この調整リング50には、少なくとも1つの溝51が形成されている。前記溝51は、前記リング自体の外周の弧に沿ってある制限された長さで延びている。溝51は、前記制御リングナット32に設けられている少なくとも1つの歯部(図示されていない)によって係合されている。
【0043】
前記球体部6に対する前記調整リング50の位置が、このリング50と一体であり、前記支持フランジ18の円周囲に沿って一定のピッチで配設されている複数の凹部54のうちの1つに係合され得る歯止め53によって選択的に調整可能である。
【0044】
この歯止め53は、ばね56の作用に反する押しボタン55の作用によって、径方向に変位可能である前記凹部54から解放される。
【0045】
前記ロック手段が完全に緩んでいる状態の前記ボールソケット型ヘッド1は、図2に示されている形態を有している。この図2では、前記球形のキャップ14の後ろで、前記プランジャー部材21が、前記縁部28に当接している。
【0046】
前記ピン31と前記プランジャー部材21との間の液圧駆動システムの両表面の好ましい倍率が失われないように、前記プランジャー部材が、前記カラー型構造体15の底面に完全に当接することを、前記縁部28の存在によって防ぐ、ということが判る。
【0047】
この最初の形態で、前記弾性手段26が、前記プランジャー部材21の2つの部分24、25を互いに離すように移動させることによって、前記球形のキャップ14を前記主ボディ2の上側のシェル2bに押圧し、前記弾性手段26のこの作用によって、前記ボールソケット継ぎ手の最小の摩擦レベルが、保証される。
【0048】
更に、この最小の摩擦レベルの程度は、代表的に前記ヘッドの組み立て及び検査の段階で、前記プラグ42を変位させることによって、調整可能である。このプラグ42は、前記チャンバ39の有効な容積を増減させることによって、このチャンバの内圧の最小値を、対応して変更することができる。
【0049】
操作者は、前記調整リング50を駆動させることによって、前記ボールソケット継ぎ手の最小の摩擦の程度を調整することが更に可能である。この調整リング50は、前記制御リングナット32の回転ストロークを制限することによって、前記プランジャー部材21が前記縁部28に当接しないようにして、前記チャンバ39の残りの内圧をそのままにしておくことができる。
【0050】
従って、前記最小の摩擦レベルの値が、このボールソケット型ヘッド1に取り付けられ得る装置の重量及び特徴に基づいて、その都度、操作者によって果たされ得る。
【0051】
装置が所望のように方向付けられると、前記制御リングナット32を回転させることによって、前記ボールソケット継ぎ手をこの位置にロックすることができる。この回転によって、前記小歯車36が(適切に倍加された)対応して回転し、この結果、前記キャビティ17に沿って前記ピン31が軸方向に移動し、そして、前記液圧駆動システムによって、前記カラー型構造体15に沿って前記プランジャー部材21が変位する。前記球形のキャップを、前記主ボディ2の周辺領域13aに押圧させて、摩擦によるロックを果たさせる。
【0052】
前記ロック/ロック解除作動は、片方の手のみで、特に、この装置を支持している手で行われ得る効果があることが判る。この結果、前記リングナット32がこの手のすぐ後ろに位置されることができるので、有効で迅速な位置付けと、この装置の落下事故に対する優れた保証とを可能にしている。これだけでなく、前記リングナット32は、前記球体部6、即ち、関節継ぎ手の可動部分と一体であるという事実によって、このリングナット32の制御が、特に容易になる。これは、このリングナット32が、装置を支持している手に対して常に同じ相対位置にあり、この装置を、前記取着プレートに対する装置の光軸の位置付けとは関係なくどの側からも利用可能にし、右利きの人と左利きの人との両者にとって結果的且つ直接的に有効となるからである。
【0053】
更に、倍率回転ギアリングと液圧駆動システムとを設けることによって、非常に強い力を生じさせ、この結果、前記制御リングナット32の比較的小さな回転によって前記関節継ぎ手の特に有効なロックを果たし得ることが、理解されるだろう。
【0054】
更に、前記ロック手段の特別な構造によって、前記関節継ぎ手の構成部品のための内部の空間を最大限に利用することが可能である。これは、代表的に前記ロック手段が前記球体部の外側にある従来のボールソケット型ヘッドに対して、ボールソケット型ヘッド1の容積及び全重量を最大限に利用できるからである。
【0055】
従って、本発明は、引用されている先行技術を参照して、上述の問題を解決し、同時に、多数の他の効果を与える。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学機器もしくはビデオ写真機器のための取着プレート(7)が固定されている球体部(6)と、
前記球体部が主ボディ(2)に対して前記取着プレートを調整可能に方向付けるように係合して収容される座部(5)が中に規定されている主ボディ(2)と、
前記球体部を前記主ボディに対して所望の位置にロックするように、前記球体部と主ボディとの間で作用するロック手段(20)と、
このロック手段を駆動するための駆動手段(30)と、
を具備する光学機器もしくはビデオ写真機器のためのボールソケット型ヘッド(1)において、
前記ロック手段は、前記球体部(6)と座部(5)とによって規定された容量室内に設けられていることと、前記駆動手段は、前記球体部に対して配置されていることとを特徴とするヘッド。
【請求項2】
前記ロック手段は、前記球体部に設けられた座部(15)内に摺動可能に収容されており、且つ前記主ボディに接続された位置決め部材(22)に当接しているプランジャー部材(21)を有し、前記駆動手段は、前記球体部を、前記主ボディに対してロックするようにして付勢するように、このプランジャー部材を前記座部(15)内で前記球体部から離れる方向に変位させるように、前記プランジャー部材に接続されている請求項1に記載のヘッド。
【請求項3】
前記位置決め部材(22)は、前記球体部(6)より小さな直径を有し、且つこの球体部(6)と同心であるボール(23)を有しており、このボール(23)は、前記主ボディ内に設けられた座部(11)内に収容されている請求項2に記載のヘッド。
【請求項4】
前記プランジャー部材は、
前記位置決め部材の反対側で前記球体部に当接している第1の部分(24)と、
前記位置決め部材と当接している第2の部分(25)と、
前記第1及び第2の部分を互いに離れる方向に付勢するように、前記第1の部分と第2の部分との間に配置されている弾性手段(26)と、を有している請求項2又は3に記載のヘッド。
【請求項5】
前記球体部は、前記主ボディに当接している球形のキャップ(14)を有し、この球形のキャップから、前記プランジャー部材(21)を収容するための前記座部を構成しているカラー型構造体(15)が、前記位置決め部材に向かって延びている請求項2乃至4のいずれか1に記載のヘッド。
【請求項6】
前記駆動手段は、前記球体部に形成されたキャビティ(17)内で摺動可能であるピン(31)と、前記取着プレートの後ろにこれと同軸となるように配置され、前記キャビティ内で前記ピンを変位させるようにこのピンに機械的に接続されている制御リングナット(32)とを有している請求項1乃至5のいずれか1に記載のヘッド。
【請求項7】
前記ピンと制御リングナットとは、倍率回転ギアリング(33)によって互いに接続されている請求項6に記載のヘッド。
【請求項8】
前記倍率回転ギアリング(33)は、4乃至5の倍率を有している請求項7に記載のヘッド。
【請求項9】
前記倍率回転ギアリングは、前記制御リングナットと一体である内歯を備えたクラウン(34)を有し、このクラウン(34)は、小歯車(36)とかみ合っている少なくとも1つの中間歯車(35)とかみ合い、前記ピンは、この小歯車に設けられたねじ付き貫通孔(36a)にねじによって係合される請求項7又は8に記載のヘッド。
【請求項10】
中で前記ピンが摺動可能である前記キャビティ(17)は、前記球体部と前記ピンと前記プランジャー部材とが組み合わされて閉じられるチャンバ(39)を規定するように、前記位置決め部材(22)の反対側の前記プランジャー部材(21)と流体連通しており、前記チャンバ(39)内には、非圧縮流体が入れられている請求項2乃至9のいずれか1に記載のヘッド。
【請求項11】
前記プランジャー部材には、前記チャンバ中に開口した孔(41)が形成されており、この孔は、前記チャンバ(39)の非圧縮流体の内圧を調節するために、もしくは、この内圧をアクセス可能にするために、この孔中で摺動可能であるプラグ(42)によって閉じられている請求項10に記載のヘッド。
【請求項12】
前記プランジャー部材(21)と前記ピン(31)とが押圧する前記チャンバの面間の倍率は、10乃至20である請求項10又は11に記載のヘッド。
【請求項13】
ストローク制限手段(50)が、前記プランジャー部材から前記ピンへの最大距離の位置を規定するように、前記リングナット(32)に対して設けられている請求項6乃至12のいずれか1に記載のヘッド。
【請求項14】
前記ストローク制限手段は、調整リング(50)を有しており、この調整リングの前記球体部に対する位置は、選択的に変更可能であり、この調整リングは、歯止め(53)の摺動によって前記制御リングナットに係合され、この歯止め(53)は、前記調整リングと制御リングナットとのうちの一方に、前記調整リングと制御リングナットとのうちの他方に形成されている制限された長さの溝(51)内に位置されるように設けられており、前記制御リングナットのストロークは、前記溝の端部に対応する前記歯止めによって制限される請求項13に記載のヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−503648(P2011−503648A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−532538(P2010−532538)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【国際出願番号】PCT/EP2008/064188
【国際公開番号】WO2009/059892
【国際公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(508319417)ギトゾ・エス.エー. (4)
【氏名又は名称原語表記】GITZO S.A.
【住所又は居所原語表記】Parc Tertiaire Silic 44−Rue de la Couture−94150 RUNGIS, FRANCE
【Fターム(参考)】