説明

光学機器

【課題】簡単な構成で撮像素子以外のユニットに付着した塵埃を除去することのできる光学機器を提供することである。
【解決手段】カメラ本体30の撮影光路内に防塵フィルタA58が配置され、この防塵フィルタA58に圧電素子A79が設けられている。一方、第1反射ミラー51により分割された光路上である撮影光路外に防塵フィルタB60が配置されており、この防塵フィルタ60に圧電素子B72が設けられている。そして、圧電素子A79と圧電素子B72は、共に防塵フィルタ駆動回路90によって駆動可能となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学機器に関し、より詳細には画像を生成する光学機器の光路に設置されて画像を形成する光線が通過する光学素子に付着する塵挨を除去する光学機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、撮影レンズ等の撮影光学系により結像される被写体像を、撮像素子によって光電変換し、これにより得られた画像信号に基づいて液晶モニタ等の画像表示装置に表示するカメラが一般的に知られている。
【0003】
そして、レンズ交換式カメラの場合、レンズ交換に伴って、ミラーボックス内に塵埃が侵入することがある。塵埃が撮像素子の表面に付着すると、撮影画像にその塵埃が写り込んでしまい、見苦しいものとなっていた。また、塵埃は、ミラーボックス内の他のユニット、例えばフォーカシングスクリーンやAFユニット等にも付着する可能性がある。これらの場合は、ファインダ像が見苦しくなる、或いはAF精度が低下する等の問題が生じる。これに対し、撮像素子表面に付着した塵埃を除去する技術について、下記特許文献1等に開示されている。
【特許文献1】特開2003−330082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置では、撮像素子に付着した塵埃に対する除去については記載されているものの、撮像素子以外のユニットに付着した塵埃を除去する点については記載されていないものであった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、簡単な構成で撮像素子以外のユニットに付着した塵埃を除去することのできる光学機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち請求項1に記載の発明は、光学機器に於いて、撮影光路内に配置された第1のフィルタと、上記第1のフィルタに設けられた第1の加振手段と、光路分割手段により分割された光路上に配置された、少なくとも1つの撮影光路外の第2のフィルタと、上記撮影光路外の第2フィルタに設けられた第2の加振手段と、上記第1の加振手段と、上記第2の加振手段とを駆動可能な単一の駆動回路と、を具備することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記第1及び第2のフィルタそれぞれは、当該フィルタ後方の光学部品との間を密閉構造としていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、光学機器に於いて、撮影光路内に配置された、少なくとも1つの光路分割手段と、上記撮影光路内に配置された、第1のフィルタと、上記第1のフィルタに設けられた第1の加振手段と、上記光路分割手段により分割された光路上に配置された、少なくとも1つの撮影光路外の第2のフィルタと、上記少なくとも1つの撮影光路外の第2フィルタに設けられた第2の加振手段と、上記第1の加振手段と、上記第2の加振手段とを駆動可能な単一の駆動回路と、を具備し、記撮影光路内に配置された第1のフィルタの面は上記撮影光路に対して略垂直であり、且つ、上記撮影光路外の第2のフィルタの面は上記撮影光路に対して略平行であることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、複数の防塵フィルタと、上記複数の防塵フィルタのそれぞれに設けられた複数の加振部材と、上記複数の加振部材のそれぞれに対して周期的な駆動信号を供給する共通の駆動手段と、を具備し、上記駆動手段は、上記複数の防塵フィルタのそれぞれがそれぞれの共振周波数近傍で振動可能なように、上記駆動信号の周波数を設定することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記駆動手段は、上記複数の防塵フィルタのそれぞれの共振周波数に応じて、上記駆動信号の周波数を順次変更するようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記防塵フィルタは、撮像光路内及び観察光路内に設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、撮影光路内に配置された第1のフィルタと、上記第1のフィルタを振動させる第1の加振手段と、上記撮影光路と該撮影光路以外の光路に入射光束を分割する光路分割手段と、上記撮影光路以外の光路上に配置された、少なくとも1つの第2のフィルタと、上記第2のフィルタを振動させる少なくとも1つの第2の加振手段と、上記第1の加振手段と上記第2の加振手段とを駆動可能な単一の駆動回路と、を具備することを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明に於いて、上記第1及び第2のフィルタは、それぞれ当該フィルタ後方の光学部品との間を密閉構造としていることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の発明に於いて、上記第1のフィルタの面は上記撮影光路に対して略垂直であり、且つ、上記第2のフィルタの面は上記撮影光路に対して略平行であることを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項7に記載の発明に於いて、上記単一の駆動回路は、上記第1及び第2の加振手段に対して周期的な駆動信号を供給するもので、上記第1及び第2のフィルタのそれぞれがそれぞれの共振周波数近傍で振動可能なように、上記駆動信号の周波数を設定することを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明に於いて、上記単一の駆動回路は、上記第1及び第2のフィルタのそれぞれの共振周波数に応じて、上記駆動信号の周波数を順次変更するようにしたことを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の発明は、請求項7に記載の発明に於いて、上記少なくとも1つの第2のフィルタは、観察光路内に設けられていることを特徴とする。
【0018】
請求項13に記載の発明は、請求項7に記載の発明に於いて、上記少なくとも1つの第2のフィルタは、測距光路内に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、簡単な構成で撮像素子以外のユニットに付着した塵埃を除去することのできる光学機器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態を示すもので、本発明の光学機器が適用された一眼レフレックスタイプのデジタルカメラの構成を示す外観斜視図である。
【0022】
図1に於いて、この一眼レフレックスタイプのデジタルカメラ(以下、カメラと略記する)1は、交換レンズとしてのレンズ鏡筒10と、カメラ本体30から主に構成されており、該カメラ本体30の前面に対して、所望のレンズ鏡筒10が着脱自在に設定されている。
カメラ本体30の上面には、レリーズ釦31と、モードダイヤル32と、パワースイッチレバー33と、コントロールダイヤル34等が設けられている。
【0023】
レリーズ釦31は、撮影準備動作及び露光動作を実行させるための釦である。このレリーズ釦31は、第1レリーズスイッチと第2レリーズスイッチの2段式のスイッチで構成されており、レリーズ釦31が半押し操作されることによって、第1レリーズスイッチがオンされて測光処理や測距処理等の撮影準備動作が実行される。また、レリーズ釦31が全押し操作されることによって、第2レリーズスイッチがオンされて露光動作が実行される。
【0024】
モードダイヤル32は、撮影時の撮影モードを設定するための操作部材である。このモードダイヤル32が所定方向に回転操作されることによって、撮影時の撮影モードが設定される。本実施形態に於いては、後述する液晶モニタに表示される画像を、ファインダビューとライブビューとで切り換える機能も有している。パワースイッチレバー33は、当該カメラ1の電源のオン/オフをするための操作部材である。このパワースイッチレバー33が回動操作されることにより、当該カメラ1のメイン電源のオン/オフが切り換えられる。
【0025】
コントロールダイヤル34は、撮影情報の設定を行うための部材である。このコントロールダイヤル34が操作されることにより、撮影時に種々の設定が行われる。
【0026】
ボディユニット30の背面部には、撮影画像やメニュー等を表示するための液晶モニタ36と、再生釦37と、メニュー釦38と、十字キー40と、OK釦41と、接眼光学系のファインダ43等が配置されている。
【0027】
上記再生釦37は、カメラ1の動作モードを、後述するFlashMemory84や記録メディア85に記録されたJPEGファイルから画像を再生できる再生モードに切り換えるための釦である。メニュー釦38は、液晶モニタ36にメニュー画面を表示させるための釦である。このメニュー画面は、複数の階層構造から成るメニュー項目によって構成されている。ユーザは、所望のメニュー項目を十字キー40で選択することができ、OK釦41で選択した項目を決定することができる。
【0028】
図2は、本発明の第1の実施形態に於けるカメラのファインダ光学系の構成を示す斜視図である。
【0029】
ファインダ光学系50は、レンズ鏡筒内の撮影レンズ11を通過した被写体からの光束を、上記ファインダ43を構成する接眼レンズ64へと導くための複数のミラー、すなわち第1反射ミラー51、第2反射ミラー52、第3反射ミラー53、第4反射ミラー54と、接眼レンズ57と、第2のフィルタである防塵フィルタB60と、フォーカシングスクリーン(スクリーンマット)61とを有して構成される。
【0030】
上記第1反射ミラー51は光路分割手段であって、軸51aを中心に図示矢印A方向に回動可能に構成されるもので、その一部が後述するAFセンサユニット83のためにハーフミラーで構成されている。第1反射ミラー51は、被写体の観察時は図示の如く、撮影レンズ11から入射された光束を、撮影レンズ11の光軸に対し略90°の角度である第2反射ミラー52の方向、すなわちカメラ本体30のレンズ鏡筒10側より見て右方向に反射する。そして、撮像時は、撮影光路より退避されて、被写体からの光束が、第1反射ミラー51の後方に配置される撮像素子(図示せず)に導かれるように動作する。
【0031】
また、観察時に第1反射ミラー51のハーフミラーの部分を透過した光束は、AF用可動ミラー57によってカメラ本体30の下方に反射されて、後述するAFセンサユニット83に導かれる。AF用可動ミラー57も、第1反射ミラーと連動して撮影光路内に進退可能に設けられている。すなわち、観察時は撮影光路内に配置されているが、撮影時は撮影光路外に退避、この場合カメラ本体20の下方に退避して、撮影光軸上でAF可動用ミラー57の後方に位置されている第1のフィルタである防塵フィルタA58の方へ、図示されない被写体からの光束を導くようになっている。
【0032】
上記第1反射ミラー51の反射面で反射された光束は、防塵フィルタB60及びフォーカシングスクリーン61を介して第2反射ミラー52に入射する。この第2反射ミラー52は、上記第1反射ミラー51からの反射光軸上であって、その反射面が上記第1反射ミラー51の反射光軸に対し、所定の角度だけ傾いて配置されている。第2反射ミラー52に入射された上記第1反射ミラー51からの反射光束は、該第1反射ミラー51からの反射光軸に対し略90°の角度、すなわちカメラ本体30の上方に向けて反射される。
【0033】
上記第2反射ミラー52の反射面で反射された光束は、該第2反射ミラー52の反射面の反射光軸上であって、その反射面が第2の反射面の反射光軸に対し所定の角度だけ傾いて配置される第3反射ミラー53に入射される。第3反射ミラー53に入射された第2反射ミラー52からの反射光束は、第3反射ミラー53の反射面にて、上記第2反射ミラー52の反射面からの反射光軸に対し略90°の角度であって、上記第1反射ミラー51の反射面による反射方向と相反する方向に反射される。つまり、第2反射ミラー52の反射面からの反射光束は、第3反射ミラー53の反射面にて、カメラ本体30の左方向に向けて反射される。換言すれば、第1反射ミラー51の反射面にて反射された光束は、第2、第3反射ミラー52、53によって折り返すように導かれ、第3反射ミラー53の反射面の反射光軸は、上記第1反射ミラー51の反射面の反射光軸と略平行となって第4反射ミラー54に向かう。
【0034】
上記第3反射ミラー53の反射面で反射された光束は、該第3反射ミラー53の反射面の反射光軸上であって、その反射面が上記第3反射ミラー53の反射面の反射光軸に対し所定の角度だけ傾いて配置される第4反射ミラー54に入射される。そして、第4反射ミラー54に入射された上記第3反射ミラー53からの反射光束は、第4反射ミラー54の反射面にて、上記第3反射ミラー53からの反射光軸に対し略90°の角度に反射される。つまり、第3反射ミラー53の反射面からの反射光束は、第4反射ミラー54の反射面の反射光軸上に配置された接眼レンズ64に入射される。
【0035】
上記フォーカシングスクリーン61は、上述したファインダ光学系50に入射された光束を光学像として結像させるために、該光束を拡散させる拡散面を有するもので、後述する記録用撮像素子80の撮像面上と光学的に等価な位置に配置されている。
【0036】
また、上記第2反射ミラー52と第4反射ミラー54は、ハーフミラーで構成されている。第2反射ミラー52の反射面の裏面側には、被写体の明るさを測定するための測光センサ62が配置されている。一方、第4反射ミラー54の反射面の裏面側には、結像レンズ67及びスルー画表示用撮像素子68が配設されている。このスルー画表示用撮像素子68は、フォーカシングスクリーン61上の像を、結像レンズ67を介して結像するためのものである。したがって、スルー画表示用撮像素子68に結像された像は反転しているものの、撮影者の目65が見ている像と同じものとなる。
【0037】
このように、撮影レンズ11からの被写体光束は、上述した第1乃至第4反射ミラー51〜54によって、その像が正立正像となるように反転されて接眼レンズ57に導かれる。これにより、接眼レンズ64(ファインダ43)を通して、撮影者の眼65でフォーカシングスクリーン61上に結像した被写体像が観察可能となる。
【0038】
尚、本実施形態では、第1反射ミラー51、第2反射ミラー52、第3反射ミラー53及び第4反射ミラー54は、入射光束に対して略90°の角度で反射するように配置しているが、これに限られるものではない。
【0039】
図3(a)は、上述した第2乃至第4反射ミラー52〜54及び接眼レンズ64を一体的に収容するファィンダユニット本体70と、防塵フィルタB60、フォーカシングスクリーン61の取り付け構造を示した斜視図である。また、図3(b)は、防塵フィルタB60、フォーカシングスクリーン61の取り付け構造部分を示した断面図である。
【0040】
第2反射ミラー52、第3反射ミラー53、第4反射ミラー54及び接眼レンズ64は、ファインダユニット本体70として一体的に構成されている。このファィンダユニット本体70の入射光側には、フォーカシングスクリーン61が、接着により固定されている。そして、このフォーカシングスクリーン61の周囲には環状のパッキン71が配され、更にこのパッキン71に押圧されるようにして、環状の圧電素子B72及び防塵フィルタB60が配される。
【0041】
第2の加振手段(加振部材)である圧電素子B72は防塵フィルタB60に接着により固定されているもので、フレキシブル基板73を介して、後述する防塵フィルタ駆動回路と接続されている。圧電素子B72は、防塵フィルタB60の周縁部に取り付けられているもので、防塵フィルタB60を所定の周波数で振動させることによって、該防塵フィルタB60表面に付着した塵埃を除去するものである。更に、フィルタ固定板74がファインダユニット本体70の所定箇所に設けられた差し込み孔に嵌挿されることにより、防塵フィルタB60及び圧電素子B61がパッキン71を押圧する。これにより、フォーカシングスクリーン61の入射面側は、塵埃が侵入しないように密閉される。
【0042】
尚、ファインダユニット本体70に於けるフォーカシングスクリーン61の周囲には、防塵フィルタB60の振動(詳細は後述する)によって除去された塵埃を吸着するための粘着シート75が設けられている。また、この粘着シート75は、図3(a)では1箇所だけ示されているが、これに限られるものではなく複数設けられても良いのは勿論である。
【0043】
図4は、本発明の第1の実施形態に係るカメラのシステム構成を示すブロック図である。
【0044】
図4に於いて、上記レンズ鏡筒10は、上記カメラ本体30の前面に設けられた、図示されないレンズマウントを介して着脱自在に装着可能である。そして、上記レンズ鏡筒10は、撮影レンズ11と、絞り12と、レンズ駆動機構13と、絞り駆動機構14と、レンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、Lμcomと略記する)15とから構成されている。
【0045】
上記撮影レンズ11は、レンズ駆動機構13内に存在する図示されないDCモータによって、光軸方向に駆動される。絞り12は、絞り駆動機構14内に存在する図示されないステッピングモータによって駆動される。また、Lμcom15は、上記レンズ駆動機構13や絞り駆動機構14等、レンズ鏡筒10内の各部を駆動制御する。このLμcom15は、通信コネクタ20を介して、後述するボディ制御用マイクロコンピュータ80と電気的に接続がなされ、該ボディ制御用マイクロコンピュータ95の指令に従って制御される。
【0046】
一方、カメラ本体30は、以下のように構成されている。
【0047】
レンズ鏡筒10内の撮影レンズ11、絞り12を介して入射される図示されない被写体からの光束は、可動ミラーである第1反射ミラー51で反射され、フォーカシングスクリーン56、更に上記第1反射ミラー51と共にファインダ光学系50を構成する第2乃至第4反射ミラー52〜54(図2参照)等を介して、接眼レンズ64に至る。また、第1反射ミラー51のハーフミラーの部分を透過した被写体光束の一部は、第1反射ミラー51とは独立して作動するAF用可動ミラー57で反射されて、自動測距を行うためのAFセンサユニット83に導かれる。尚、図4に於いては、第1反射ミラー51は別に示されているが、第2乃至第4の反射ミラー等と共にファインダ光学系50を構成しているものである。
【0048】
光軸上で上記第1反射ミラー51の後方には、フォーカルプレーン式のシャッタ78と、光学系を通過した被写体像を光電変換するための撮像光学系の光電変換素子であり、CCD等で構成される記録用撮像素子80が設けられている。つまり、第1反射ミラー51が撮影光路より退避した場合、撮影レンズ11及び絞り12を通った光束は、記録用撮像素子80の撮像面上に結像される。
【0049】
また、上記シャッタ78と記録用撮像素子80との間には、光学素子としての防塵フィルタA58が配されている。第1の加振手段(加振部材)である圧電素子A79は防塵フィルタA58に接着により固定されているもので、防塵フィルタA58の周縁部に取り付けられている。そして、防塵フィルタA58を所定の周波数で振動させることによって、該防塵フィルタA58表面に付着した塵埃を除去するものである。
【0050】
上記スルー画表示用撮像素子68と上記記録用撮像素子80は、インターフェース回路91を介して、画像処理を行うための画像処理コントローラ92に接続されている。そして、この画像処理コントローラ92には、上述した液晶モニタ36と、記憶領域として設けられたSDRAM96、FlashMemory97及び記録メディア98等が接続されている。これらは、電子撮像機能と共に電子記録表示機能を提供できるように構成されている。
【0051】
上記記録メディア98は、図示されないカメラのインターフェースを介してカメラ本体30に対し脱着可能な各種のメモリカードや外付けのハードディスクドライブ(HDD)等の外部記録媒体である。
【0052】
上記画像処理コントローラ92は、測光センサ62を含む測光回路88と、AFセンサ駆動回路84と、ミラー駆動機構85と、シャッタチャージ機構86と、シャッタ制御回路87と、詳細を後述する駆動手段(駆動回路)としての防塵フィルタ駆動回路90と、温度測定回路100と、不揮発性メモリ(EEPROM)101と共に、このカメラ本体30内の各部を制御するためのボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、Bμcomと略記する)95に接続されている。
【0053】
上記Bμcom95には、更に、当該カメラの動作状態を表示出力によって撮影者へ告知するための動作表示用LCD102と、カメラ操作スイッチ(SW)103と、電源回路105を介して電池106とが接続されている。
【0054】
尚、上記Bμcom95とLμcom15とは、レンズ鏡筒10の装着時に於いて、通信コネクタ20を介して通信可能に電気的接続がなされる。そして、デジタルカメラとして、Lμcom15がBμcom95に従属的に協働しながら稼動するようになっている。
【0055】
上記AFセンサ駆動回路84は上記AFセンサユニット83を駆動制御するための回路であり、ミラー駆動機構85は第1反射ミラー51を駆動制御する機構である。また、シャッタチャージ機構86は、上記シャッタ78を構成する図示されない先幕と後幕を駆動するばねをチャージするものである。シャッタ制御回路87は、上記シャッタ78の先幕と後幕の動きを制御すると共に、Bμcom95との間でシャッタの開閉動作を制御する信号とストロボと同調する信号の授受を行う。また、上記測光回路88は、第2反射ミラー52近傍の測光センサ62の電気信号に基づいて測光処理する回路である。
【0056】
温度測定回路100は、記録用撮像素子80の周辺の温度を測定するために、防塵フィルタA58の近傍に設けられているものである。通常、温度はガラス製の物材の弾性係数に影響し、その固有振動数を変化させる要因の1つであるため、運用時にその温度を計測して、その固有振動数の変化を考慮しなければならない。稼動中に温度上昇が激しい記録用撮像素子80の前面を保護するため設けられた防塵フィルタA58の温度変化を測定してその時の固有振動数を予想するほうがよい。したがってこの例の場合、上記温度測定回路100に接続されたセンサ(図示せず)が、記録用撮像素子80の周辺温度を測定するため設けられている。尚、そのセンサの温度測定ポイントは、防塵フィルタA58の振動面の極近傍に設定されるのが好ましい。
【0057】
不揮発性メモリ101は、上述したSDRAM96、FlashMemory97、記録メディア98以外の記憶領域として、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する記憶手段であり、Bμcom95からアクセス可能に設けられている。
【0058】
動作表示用LCD102は、当該カメラの動作状態を表示出力によってユーザへ告知するためのものである。上記カメラ操作スイッチ103は切り換え手段として、例えば撮影動作の実行を指示すると共に後述するように第1反射ミラー51を撮影光路の内外に切り換えるレリーズスイッチ、撮影モードと画像表示モードを切り換えるモード変更スイッチ及びパワースイッチ、等、当該カメラを操作するために必要な操作釦を含むスイッチ群で構成される。更に、電源回路105は、電源としての電池106の電圧を、当該カメラシステムの各回路ユニットが必要とする電圧に変換して供給するために設けられている。
【0059】
次に、図5に示される防塵フィルタ駆動回路90の回路図と、図6に示されるタイムチャートに基づいて、本実施形態に於けるカメラの防塵フィルタA58及びB60の駆動及びその動作について説明する。
【0060】
ここに例示した防塵フィルタ駆動回路90は、図5に示される如くの回路構成を有し、その各部に於いて、図6のタイムチャートで表す波形の信号(Sig1〜Sig4)が生成され、それらの信号に基づいて次のように制御される。
【0061】
防塵フィルタ駆動回路90は、図5に示されるように、N進カウンタ111、1/2分周回路112、インバータ113、複数のMOSトランジスタ(Q1、Q2、Q3)114a、114b、114c、トランス115及び抵抗(R1)116から構成されている。
【0062】
上記トランス115は、その1次側に接続されたトランジスタ(Q2)114b及びトランジスタ(Q3)114cのオン/オフ切替え動作によって、そのトランス115の2次側に所定周期の信号(Sig4)が発生するように構成されている。また、この所定周期の信号に基づいて、並列に接続された圧電素子A79及び圧電素子B72を駆動させ、防塵フィルタA58及び防塵フィルタB60を共振させるようになっている。
【0063】
Bμcom95は、制御ポートとして設けられた2つのIOポートP_PwCont及びIOポートD_NCntと、このBμcom95内部に存在するクロックジェネレータ110を介して、防塵フィルタ駆動回路90を次のように制御する。
【0064】
クロックジェネレータ110は、圧電素子A79及び圧電素子B72へ印加する信号周波数より充分に早い周波数で、パルス信号(基本クロック信号)をN進カウンタ111へ出力する。この出力信号が、図6中のタイムチャートが表す波形の信号Sig1である。そして、この基本クロック信号は、N進カウンタ111へ入力される。
【0065】
N進カウンタ111は、当該パルス信号をカウントし所定の値“N”に達する毎にカウント終了パルス信号を出力する。すなわち、基本クロック信号を1/Nに分周することになる。この出力信号が、図6中のタイムチャートが表す波形の信号Sig2である。この分周されたパルス信号は、HighとLowのデューティ比が1:1ではない。そこで、1/2分周回路112を通してデューティ比を1:1へ変換する。尚、この変換されたパルス信号は、図6中のタイムチャートが表す波形の信号Sig3に対応する。この変換されたパルス信号のHigh状態に於いて、この信号が入力されたMOSトランジスタ(Q2)114bがオンする。
【0066】
一方、トランジスタ(Q3)114cへは、インバータ113を経由して、このパルス信号が印加される。したがって、パルス信号のLow状態に於いて、この信号が入力されたトランジスタ(Q3)114cがオンする。トランス115の1次側に接続されたトランジスタ(Q2)114bとトランジスタ(Q3)114cが交互にオンすると、2次側には、図6中のタイムチャートが表す信号Sig4の如き周期の信号が発生する。
【0067】
トランス115の巻線比は、電源回路105のユニットの出力電圧と圧電素子A79及び圧電素子B72の駆動に必要な電圧から決定される。尚、抵抗(R1)116は、トランス115に過大な電流が流れることを制限するために設けられている。
【0068】
圧電素子A79及び圧電素子B72を駆動するに際しては、トランジスタ(Q1)114aがオン状態にあり、電源回路105のユニットからトランス115のセンタタップに電圧が印加されていなければならない。図中トランジスタ(Q1)114aのオン/オフ制御は、IOポートのP_PwContを介して行われる。N進カウンタ111の設定値“N”は、IOポートD_NCntから設定できる。よって、Bμcom95は、設定値“N”を適宜に制御することで、圧電素子A79及び圧電素子B72の駆動周波数を任意に変更可能である。
【0069】
このとき、下記(1)式によって周波数は算出可能である。
N:カウンタへの設定値、
fpls:クロックジェネレータの出力パルスの周波数、
fdrv:電気機械変換素子へ印加される信号の周波数、
fdrv = fpls/2N …(1)
尚、この式に基づいた演算は、Bμcom95のCPUで行われる。
【0070】
次に、図7及び図8のフローチャートを参照して、本実施形態に於けるカメラの基本的な撮影動作について説明する。
【0071】
カメラ本体30内に図示されない電池が投入されると、本ルーチンが開始される。そして、先ずステップS1にてパワースイッチレバー33による電源スイッチ(SW)の状態が判定される。ここで、電源スイッチがオンされていなければ、ステップS2に移行して、操作待ちの状態であるスリープ状態(低消費電流状態)に入る。このスリープ状態から、カメラ1の何らかの操作がなされた場合、及び上記ステップS2にて電源スイッチがオンされているならば、ステップS3へ移行して、例えばレンズのリセットや電気回路の電気的な初期化等のカメラの初期化動作が行われる。
【0072】
次いで、ステップS4に於いて、サブルーチン「塵埃除去動作」が実行される。尚、このサブルーチン「塵埃除去動作」の詳細については後述する。そして、ステップS5にてモードダイヤル32がチェックされると、以下のモードに移行するべく判定が行われる。すなわち、先ず、ステップS6では、スルー画モードであるか否かが判定される。ここで、スルー画モードが選択されたならば、ステップS7へ移行してスルー画モードが設定される。また、上記ステップS6にてスルー画モード以外であった場合は、ステップS8に移行して通常モードであるか否かが判定される。ここで、通常モードが選択されたならば、ステップS9へ移行して通常モードが設定される。上記ステップS6及びS8にて、スルー画モード、通常モードの何れでもない場合は、撮影モードではないと判定され、ステップS10へ移行して、画像の再生モードが設定される。
【0073】
上記ステップS7、S9またはS10の何れかのモードが設定されたならば、ステップS11に移行して、上述した電源スイッチの状態が判定される。ここで、電源スイッチがオンされているならば、上記ステップS5に移行して、ステップS11にて電源スイッチがオフされるまで、上述したモード判定及び設定の処理動作が繰り返される。そして、ステップS11にて電源スイッチがオフされると、上記ステップS2へ移行してスリープ状態に入る。
【0074】
図8は、図7のフローチャートに於けるステップS4のサブルーチン「塵埃除去動作」を説明するフローチャートである。
【0075】
本実施形態のカメラ1に於いては、異なる2つの防塵除去フィルタA58、B60を有しており、共振周波数も異なっている。したがって、このサブルーチン「塵埃除去動作」では、それぞれ異なる共振周波数を設定するようにしている。
【0076】
すなわち、本サブルーチン「塵埃除去動作」に入ると、先ず、ステップS21にて、第1の振動周波数、例えば防塵フィルタA58用の共振(振動)周波数が設定される。次いで、ステップS22にて上記ステップS21で設定された第1の周波数にて圧電素子A79による加振動作が開始される。そして、ステップS23にて所定時間が経過するまで、上記ステップS22で開始された加振動作が行われる。
【0077】
次に、ステップS24にて、上述した第1の振動周波数と異なる第2の振動周波数、例えば防塵フィルタB60用の振動周波数が設定される。そして、ステップS25にて上記ステップS24で設定された第2の振動周波数にて圧電素子B72による加振動作が開始される。その後、ステップS26にて所定時間が経過するまで、上記ステップS25で開始された加振動作が行われる。更に、ステップS27にて、加振動作の終了処理が行われると、本サブルーチンを抜けて上述した図7のフローチャートに於けるステップS5に移行する。
【0078】
このようにして、異なる2つの振動周波数を有する2つの防塵フィルタを、それぞれの周波数で振動させるようにしているので、撮影光学系だけでなく、ファインダ光学系の塵埃も除去することができる。
【0079】
次に、本実施形態の変形例を説明する。
【0080】
上述した実施形態では、異なる2つの振動周波数を有する2つの防塵フィルタに対して段階的に振動周波数を設定していたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、第1の周波数での加振動作が行われた後に振動周波数を変更して第2の周波数での加振動作を行うようにしても良いものである。
【0081】
以下、図9のフローチャートを参照して、本発明の第1の実施形態の変形例を説明する。
【0082】
図9は、図7のフローチャートに於けるステップS4のサブルーチン「塵埃除去動作」の変形例を説明するフローチャートである。
【0083】
本サブルーチン「塵埃除去動作」に入ると、先ず、ステップS31にて、第1の振動周波数、例えば防塵フィルタA58用の振動周波数が設定される。次いで、ステップS32にて上記ステップS31で設定された第1の周波数にて圧電素子A79による加振動作が開始される。そして、ステップS33にて所定時間、例えば10msec.が経過するまで、上記ステップS32で開始された加振動作が行われる。
【0084】
次に、ステップS34にて、上記ステップS31で設定された第1の振動周波数に対して変更が行われる。この場合、上述した第1の振動周波数より高い周波数に変更される。そして、ステップS35に於いて、上記第1の振動周波数と異なる第2の振動周波数、例えば防塵フィルタB60用の振動周波数に達したか否かが判定される。ここで、まだ第2の振動周波数入出力達していない場合は、上記ステップS33に移行して、第2の振動周波数に達するまで、上述したステップS33〜S35の処理動作が繰り返される。
【0085】
そして、上記ステップS35にて第2の振動周波数に達したならば、ステップS36にて、加振動作の終了処理が行われる。その後、本サブルーチンを抜けて上述した図7のフローチャートに於けるステップS5に移行する。
【0086】
このようにして、異なる2つの振動周波数を有する2つの防塵フィルタに対して、設定周波数を変化させて振動させるようにしても、上述した実施形態と同様に、撮影光学系だけでなく、ファインダ光学系の塵埃も除去することができる。
【0087】
尚、上述した実施形態では、第1及び第2の振動周波数は、それぞれ所定の値に設定されているが、これに限られるものではなく、例えばそれぞれの振動周波数の帯域中に於いて、スイープさせるようにしても良い。このようにすることで、設定周波数でなくともその近傍にて振動を生じさせるので、上述した変形例よりも迅速に塵埃除去動作を行うことができる。
【0088】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0089】
上述した第1の実施形態は撮影光学系及びファィンダ光学系に防塵フィルタを設けた例について説明したが、本第2の実施形態ではフォーカシングスクリー以外のユニットに防塵フィルタを設けた例として、AFセンサユニットに設けた例を説明する。
【0090】
尚、本第2の実施形態に於いて、カメラの構成及び基本的な動作については、図1乃至図9に示される第1の実施形態及びその変形例のカメラの構成及び動作と同じであるので、同一の部分には同一の参照番号を付して、その図示及び説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0091】
図10は、本発明の第2の実施形態に於けるAF光学系の概略構成を示した図である。
【0092】
図10に於いて、撮影レンズ10及び絞り12を介して入射された、図示されない被写体からの光束は、AF用可動ミラー57の反射面で、カメラ本体の下方に反射される。そして、AF用可動ミラー57で反射された上記光束は、防塵フィルタC120、赤外カットフィルタ121、コンデンサレンズ122を介して反射ミラー123で再度反射され、セバレータレンズ124を経てAFセンサユニット内のAFセンサ125の結像面に導かれる。
【0093】
図11は、第2の実施形態に於けるAFセンサユニット本体及びその周辺部の構造を示したもので、(a)は斜視図、(b)は一部を拡大した断面図である。
【0094】
AFセンサユニット本体130の入射光側の所定位置には、コンデンサレンズ122が配置されている。そして、このコンデンサレンズ122上には、赤外カットフィルタ121が、接着によりAFセンサユニット本体130に固定されている。そして、この赤外カットフィルタ121の周囲には環状のパッキン129が配され、更にこのパッキン129に押圧されるようにして、環状の圧電素子C127及び防塵フィルタC120が配される。
【0095】
圧電素子C127は防塵フィルタC120に接着により固定されているもので、フレキシブル基板128を介して、上述した防塵フィルタ駆動回路90と接続される。圧電素子C127は、防塵フィルタC120の周縁部に取り付けられているもので、防塵フィルタC120を所定の周波数で振動させることによって、該防塵フィルタC120表面に付着した塵埃を除去するものである。更に、フィルタ固定板132によって防塵フィルタC120及び圧電素子C127がパッキン129を押圧することにより、AFセンサユニット本体130の入射面側は、塵埃が侵入しないように密閉される。
【0096】
また、AFセンサ125は、フレキシブル基板126を介してAFセンサ駆動回路84によって駆動される。
【0097】
尚、AFセンサユニット本体130に於ける防塵フィルタC120の周囲には、該防塵フィルタC120の振動によって除去された塵埃を吸着するための粘着シート131が設けられている。また、この粘着シート131は、複数設けられていても良い。
【0098】
このように、AF光学系にも防塵フィルタを設けることで、AF光学系に侵入する塵埃を除去することができる。
【0099】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すもので、本発明の光学機器が適用された一眼レフレックスタイプのデジタルカメラの構成を示す外観斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に於けるカメラのファインダ光学系の構成を示す斜視図である。
【図3】(a)は第2乃至第4反射ミラー52〜54及び接眼レンズ64を一体的に収容するファィンダユニット本体70と、防塵フィルタB60、フォーカシングスクリーン61の取り付け構造を示した斜視図、(b)は防塵フィルタB60、フォーカシングスクリーン61の取り付け構造部分を示した断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るカメラのシステム構成を示すブロック図である。
【図5】図4の防塵フィルタ駆動回路90の構成を示す回路図である。
【図6】防塵フィルタの駆動とその動作に係わる波形信号を表すタイムチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態に於けるカメラの基本的な撮影動作について説明するフローチャートである。
【図8】図7のフローチャートに於けるステップS4のサブルーチン「塵埃除去動作」を説明するフローチャートである。
【図9】図7のフローチャートに於けるステップS4のサブルーチン「塵埃除去動作」の変形例を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施形態に於けるAF光学系の概略構成を示した図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に於けるAFセンサユニット本体及びその周辺部の構造を示したもので、(a)は斜視図、(b)は一部を拡大した断面図である。
【符号の説明】
【0101】
10…レンズ鏡筒、11…撮影レンズ、12…絞り、13…レンズ駆動機構、14…絞り駆動機構、15…レンズ制御用マイクロコンピュータ(Lμcom)、20…通信コネクタ、30…カメラ本体、31…レリーズ釦、32…モードダイヤル、33…パワースイッチレバー、34…コントロールダイヤル、36…液晶モニタ、43…ファインダ、50…ファインダ光学系、51…第1反射ミラー、52…第2反射ミラー、53…第3反射ミラー、54…第4反射ミラー、57…AF用可動ミラー、58…防塵フィルタA、60…防塵フィルタB、61…フォーカシングスクリーン、62…測光センサ、64…接眼レンズ、68…スルー画表示用撮像素子、70…ファインダユニット本体、72…圧電素子B、78…シャッタ、79…圧電素子A、80…記録用撮像素子、83…AFセンサユニット、84…AFセンサ駆動回路、85…ミラー駆動機構、86…シャッタチャージ機構、87…シャッタ制御回路、91…インターフェース回路、92…画像処理コントローラ、96…SDRAM、97…FlashMemory、98…記録メディア、100…温度測定回路、101…不揮発性メモリ(EEPROM)、102…動作表示用LCD、103…カメラ操作スイッチ(SW)、105…電源回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学機器に於いて、
撮影光路内に配置された第1のフィルタと、
上記第1のフィルタに設けられた第1の加振手段と、
光路分割手段により分割された光路上に配置された、少なくとも1つの撮影光路外の第2のフィルタと、
上記撮影光路外の第2フィルタに設けられた第2の加振手段と、
上記第1の加振手段と、上記第2の加振手段とを駆動可能な単一の駆動回路と、
を具備することを特徴とする光学機器。
【請求項2】
上記第1及び第2のフィルタそれぞれは、当該フィルタ後方の光学部品との間を密閉構造としていることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
【請求項3】
光学機器に於いて、
撮影光路内に配置された、少なくとも1つの光路分割手段と、
上記撮影光路内に配置された、第1のフィルタと、
上記第1のフィルタに設けられた第1の加振手段と、
上記光路分割手段により分割された光路上に配置された、少なくとも1つの撮影光路外の第2のフィルタと、
上記少なくとも1つの撮影光路外の第2フィルタに設けられた第2の加振手段と、
上記第1の加振手段と、上記第2の加振手段とを駆動可能な単一の駆動回路と、
を具備し、
上記撮影光路内に配置された第1のフィルタの面は上記撮影光路に対して略垂直であり、且つ、上記撮影光路外の第2のフィルタの面は上記撮影光路に対して略平行であることを特徴とする光学機器。
【請求項4】
複数の防塵フィルタと、
上記複数の防塵フィルタのそれぞれに設けられた複数の加振部材と、
上記複数の加振部材のそれぞれに対して周期的な駆動信号を供給する共通の駆動手段と、
を具備し、
上記駆動手段は、上記複数の防塵フィルタのそれぞれがそれぞれの共振周波数近傍で振動可能なように、上記駆動信号の周波数を設定することを特徴とする光学機器。
【請求項5】
上記駆動手段は、上記複数の防塵フィルタのそれぞれの共振周波数に応じて、上記駆動信号の周波数を順次変更するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の光学機器。
【請求項6】
上記防塵フィルタは、撮像光路内及び観察光路内に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の光学機器。
【請求項7】
撮影光路内に配置された第1のフィルタと、
上記第1のフィルタを振動させる第1の加振手段と、
上記撮影光路と該撮影光路以外の光路に入射光束を分割する光路分割手段と、
上記撮影光路以外の光路上に配置された、少なくとも1つの第2のフィルタと、
上記第2のフィルタを振動させる少なくとも1つの第2の加振手段と、
上記第1の加振手段と上記第2の加振手段とを駆動可能な単一の駆動回路と、
を具備することを特徴とする光学機器。
【請求項8】
上記第1及び第2のフィルタは、それぞれ当該フィルタ後方の光学部品との間を密閉構造としていることを特徴とする請求項7に記載の光学機器。
【請求項9】
上記第1のフィルタの面は上記撮影光路に対して略垂直であり、且つ、上記第2のフィルタの面は上記撮影光路に対して略平行であることを特徴とする請求項7に記載の光学機器。
【請求項10】
上記単一の駆動回路は、上記第1及び第2の加振手段に対して周期的な駆動信号を供給するもので、上記第1及び第2のフィルタのそれぞれがそれぞれの共振周波数近傍で振動可能なように、上記駆動信号の周波数を設定することを特徴とする請求項7に記載の光学機器。
【請求項11】
上記単一の駆動回路は、上記第1及び第2のフィルタのそれぞれの共振周波数に応じて、上記駆動信号の周波数を順次変更するようにしたことを特徴とする請求項10に記載の光学機器。
【請求項12】
上記少なくとも1つの第2のフィルタは、観察光路内に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の光学機器。
【請求項13】
上記少なくとも1つの第2のフィルタは、測距光路内に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の光学機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−47198(P2007−47198A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−228334(P2005−228334)
【出願日】平成17年8月5日(2005.8.5)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】