説明

光学立体装置のズームシステム

光学立体装置のズームシステム10が提供される。ズームシステム10は、前板30と、一定の空間関係で配置され、ズームシステム10内に2つの光路を画定するレンズ板60とを備える。ズームシステム10は、2つのレンズアセンブリ45a、45bを有するズーム板40であって、前板30及びレンズ板60間に配置される、ズーム板40と、該ズーム板40及びレンズ板60間に配置される補正板50とをさらに備える。ズームシステムは、ズーム板40及び補正板50の、前板30及びレンズ板60に対する位置を協調して同時に調整する、螺旋溝及びカムディスク部分を有する駆動スピンドル20であって、ズーム板40の位置は螺旋溝によって調整され、補正板の位置は該駆動スピンドル20のカムディスク部分によって調整される、駆動スピンドル20をさらに備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学立体装置のズームシステムに関し、より詳細には、医療専門家、特に歯科医及び外科医が使用する立体顕微鏡システム又は立体カメラのズームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療分野では、医学的な手術、検査、治療等の作業を行う際に医療専門家の役に立つ立体顕微鏡又はカメラを使用することがますます一般的になっている。通常、これらの光学装置によって、いわゆる調節自在のレンズシステムによりピクチャにズームすることができる。ズーム中は、良好な画像を提供するために、調節自在のレンズシステムのいくつかのレンズが動き、並外れた精度で他方の固定レンズに対して特定の位置をとる必要がある。従来、細心の注意を払って圧延された(milled)環状のカムディスクが、それらのレンズの位置と、これによる光学装置の全体品質とを制御するために使用されてきた。このような従来の構造の欠点は、この環状のカムディスクが光学システム及びそのレンズを完全に囲むことによってこれらの要素に容易にアクセス可能ではないことである。さらに、従来のシステムには、制御ユニット、駆動ユニット及び電源ユニット等のさらなる構成要素を設置する空間が実質的に残されておらず、結果として光学装置がかなり嵩張る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、上述の従来のズームシステムに関連する問題を克服するか又は少なくとも軽減する光学立体装置のズームシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的は、請求項1に記載の光学立体装置のズームシステムによって達成される。本発明によるズームシステムは、2つのレンズアセンブリを有する前板と、2つのレンズアセンブリを有するレンズ板とを備える。前板及びレンズ板は一定の空間関係で配置され、ズームシステム内に2つの光路を画定する。ズームシステムは、2つのレンズアセンブリを有するズーム板であって、前板及びレンズ板間に配置される、ズーム板と、2つのレンズアセンブリを有する補正板であって、ズーム板及びレンズ板間に配置される、補正板とをさらに備える。ズームシステムは、ズーム板及び補正板の、前板及びレンズ板に対する位置を協調して同時に調整する、螺旋溝及びカムディスク部分を有する駆動スピンドルをさらに備える。ズーム板の位置は螺旋溝によって調整され、補正板の位置は駆動スピンドルのカムディスク部分によって調整される。
【0005】
本発明によるズームシステムは、該ズームシステムの実質的に各構成要素に容易にアクセス可能であるため、該ズームシステムの標準をより簡単に合わせる(gauged)ことができるという利点を提供する。さらに、制御ユニット、駆動ユニット及び電源ユニットをズームシステム自体の中に容易に配置することができ、これによって、より小さい光学装置を提供することが可能となる。
【0006】
さらに好ましく有益な実施形態を従属請求項に規定する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明によるズームシステムの好ましい実施形態の斜視図である。
【図2】図1のズームシステムの上面図である。
【図3】ズームシステムの特定のレンズを制御して位置付けるための図1のズームシステムであり、その一端に歯車部分及びカムディスク部分とその円筒形の本体部分に沿って延びる螺旋溝とを含む、図1のズームシステムの駆動スピンドルの斜視図である。
【図4】図4は本発明によるズームシステムの好ましい実施形態の複合前板の裏側の斜視図であり、可撓性支持箔が複合前板の要素間に挟まれている。図4aは、複合前板の第1の板要素の前側の斜視図である。図4bは、複合前板の第2の板要素の前側の斜視図である。図4cは、可撓性支持箔の裏側の斜視図である。
【図5】図5aは、図3の駆動スピンドルの螺旋溝と相互作用する支持要素に回転可能に取り付けられているローラ要素を含む、本発明によるズームシステムのズーム板の前側の斜視図である。図5bは、図3の駆動スピンドルの螺旋溝と相互作用する支持要素に回転可能に取り付けられているローラ要素を含む、本発明によるズームシステムのズーム板の裏側の斜視図である。
【図6】図3の駆動スピンドルのカムディスク部分と相互作用する支持要素に回転可能に取り付けられているローラ要素を含む、図1のズームシステムの補正板の裏側の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
立体顕微鏡又は立体カメラ等の光学立体装置のズームシステム10及びその構成要素の好ましい実施形態が図1〜図6に示される。ズームシステム10は、前板30のレンズアセンブリ35a及び35bを通ってズームシステム10に入り、検出器板又は後板70に取り付けられる光検出器75a及び75bによって検出される光の2つの光路を提供する(図1及び図2を参照)。以下でさらにより詳細に説明するように、前板は好ましくは複合前板30である。光検出器75a及び75bは、画像を電子的に取得して記憶するCCD素子又はCMOS素子であってもよく、この画像は当業者であれば十分承知しているように、CPU等の制御ユニットによって読み取られて処理されることができる。代替的には、本発明によるズームシステムが立体顕微鏡において採用される場合、光検出器75a及び75bの代わりに、好適に配置及び構成される接眼部を用いてもよい。
【0009】
調節自在のレンズシステムの当業者は十分に承知するように、さらなるレンズアセンブリ、すなわち、ズーム板40のそれぞれのレンズアセンブリ45a、45b、補正板50のそれぞれのレンズアセンブリ55a、55b、及びレンズ板60のそれぞれのレンズアセンブリ(これらの板はさらにより詳細に後述される)が、ズームシステム10の各光路の光軸に沿って設けられる。これらのそれぞれのレンズアセンブリは、調節自在のシステムを提供するように配置及び構成される1つ又は複数のレンズを備え得る。調節自在のシステムは当業者に既知であるため、それぞれのレンズアセンブリは本明細書においてはより詳細には説明しない。
【0010】
本発明によるズームシステム10が提供するズームは、複合前板30、レンズ板60並びに光検出器75a及び75bを含む検出器板70に対するズーム板40の調整可能位置に応じて実質的に変わる。複合前板30、レンズ板60及び任意選択的には検出器板70の互いに対する位置は、これらの板がいくつかの長手方向に延在する支持棒又はガイド棒(これらのうちの1つを図1及び図2において参照符号19によって示す)に取り付けられているため、固定されている。図1及び図2に示すズーム板40の位置、すなわち補正板50に近接して位置付けられているズーム板40の位置では、本発明によるズームシステム10は最小ズーム倍率を提供するのに対し、複合前板30に(すなわち図1及び図2では左側へ)近接するズーム板40の位置では、ズームシステム10は最大のズーム倍率を提供する。好ましくは、最小ズーム倍率と最大ズーム倍率との比は約1:10である。
【0011】
当業者は理解するように、ズームは、ズーム板40を、図1及び図2の左側に示される複合前板30に近づける(ズーム倍率が大きくなる)か、又は該複合前板30から離す(ズーム倍率が小さくなる)ように移動させることによって調整される。複合前板30とレンズ板60と任意選択的には検出器板70との間の一定の空間関係に対するズーム板40のこの動きは、本発明によると、ズーム板40と相互作用する、長手方向に延在する回転可能な駆動スピンドル20によって行われる。駆動スピンドル20は、モータ15の駆動シャフト(図示せず)に取り付けられている歯車によって回転することができ、この場合、モータ15の歯車は、駆動スピンドル20の一端付近に設けられている歯車部分26と噛み合ってこれを回転させる(図2及び図3を参照)。複合前板30の裏側に設けられるスピンドル軸受(bearing:支承部)36に挿入される整合ピン25によって、駆動スピンドル20は、複合前板30、レンズ板60及び任意選択的には検出器板70に対して回転可能に固定される。モータ15が通電されてその駆動シャフトが回転すると、モータ15の駆動シャフトに取り付けられている歯車と駆動スピンドル20の歯車部分26との相互作用によって、この回転運動が伝わり駆動スピンドル20が回転する。
【0012】
特に図5a及び図5bから分かるように、ズーム板40には中央開口42が設けられており、該中央開口42を通して、駆動スピンドル20の実質的に円筒形の長手方向に延在する本体部分22(図3を参照)がガイドされることにより、駆動スピンドル20がズーム板40の該中央開口42内で自由に回転することができる。ズーム板40の中央開口42の一側縁には、ズーム板40の裏側に取り付けられている支持要素又は伝達要素44が貫通することができるようにリセスが設けられている。支持要素44の一端には、例えばねじによってローラ要素46が取り付けられて回転可能に支持されている。支持要素44及びこれに取り付けられているローラ要素46は、ローラ要素46がズーム板40の中央開口42内に延在するように、上記リセス内に配置されている。ローラ要素46は、駆動スピンドル20の円筒形の本体部分22に設けられる螺旋溝24(図3を参照)にぴったりと嵌まるがこの中で回転可能であるようなサイズである。
【0013】
当業者は理解するように、モータ15が駆動スピンドル20を時計回り方向又は反時計回り方向に回転運動させると、支持要素44によってズーム板40に接続されているローラ要素46の、駆動スピンドル20の螺旋溝24に対するこの構成によって、複合前板30、レンズ板60及び任意選択的に検出器板70に対するズーム板40の並進運動が起こる。
【0014】
移動可能なズーム板40の角度を正確に整合させるために、さらなる開口をズーム板40に設けることができ、該開口を通して、ガイド棒19等の長手方向に延在するガイド棒の1つ又は複数が挿入され、該ガイド棒は、複合前板30、レンズ板60及び任意選択的に検出器板70をしっかりと接続する。
【0015】
調節自在のシステムにおいては、良好な画像を提供するために、ズーム板40の異なる位置毎に焦点補正が必要であることが既知である。このために、本発明によるズームシステム10はさらに、ズーム板40とレンズ板60との間に配置される移動可能な補正板50を備える。ズーム板40の位置に応じて、複合前板30とレンズ板60と任意選択的に検出器板70との間の一定の空間的定位に対する補正板50の位置を調整しなければならない。ズーム板40の場合と同様に、補正板50にも中央開口52が設けられており、該中央開口52を通して、駆動スピンドル20の実質的に円筒形の長手方向に延在する本体部分22(図3を参照)がガイドされることにより、駆動スピンドル20が補正板50の該中央開口52内で自由に回転することができる。
【0016】
ズーム板40の位置の変化と一致した補正板50の位置の協調した調整を提供するために、補正板50はまた、支持要素又は伝達要素54と、その裏側に好適に取り付けられるローラ要素又はカムフォロワ56とを備える(図6を参照)。特に図2から分かるように、支持要素54及びその一端に取り付けられるローラ要素56は、補正板50の裏側に配置され、レンズ板60の対応する形状の開口(図示せず)を通して該支持要素54をガイドすることができるように、また該ローラ要素56が駆動スピンドル20の後端に設けられるカムディスク部分28(図3を参照)と回転可能に係合するように構成される。
【0017】
駆動スピンドル20がモータ15によって回転すると、ローラ要素56がカムディスク部分28の上面上を動き、それによって、カムディスク部分28の勾配に応じて、本発明によるズームシステム10の長手方向軸に沿った補正板50の並進運動が行われる。ローラ要素56を、駆動スピンドル20のカムディスク部分28の上面との当接関係に保つために、補正板50を、ばね要素等の好適な付勢手段によってズーム板40の方向に付勢することができる。
【0018】
位置調整可能な補正板50の角度を正確に整合させるために、さらなる開口を補正板50に設けることができ、該開口を通して、ガイド棒19等の長手方向に延在するガイド棒の1つ又は複数が挿入され、該ガイド棒は、複合前板30、レンズ板60及び任意選択的に検出器板70を接続すると共にこれらの板の間の空間関係を固定する。
【0019】
本発明のさらなる態様によると、本発明によるズームシステム10の複合前板30は、特に図4、図4a及び図4bから分かるように第1の剛性板要素32及び第2の剛性板要素34から成る(comprise)。レンズアセンブリ35a及び35bを第2の剛性板要素34に設けることができ、該第2の剛性板要素34はさらに、その前側に固定ピン37a及び37bを備えることができ、該第2の剛性板要素34の該固定ピン37a及び37bを第1の剛性板要素32の裏側に設けられる対応する形状のリセスに挿入することによって、該第2の剛性板要素34を第1の剛性板要素32に固定する。図4及び図4cから分かるように、薄い可撓性支持箔33を第1の剛性板要素32と第2の剛性板要素34との間に挟むことができる。可撓性支持箔33は、第2の剛性板要素34を第1の剛性板要素32に固定するときに、レンズアセンブリ35a及び35b並びに固定ピン37a及び37bが通ることができるように好適に配置及び構成される開口を有する。
【0020】
図4aから分かるように、第1の剛性板要素32は、開口38等の複数の開口を有するのが好ましい。開口38はそれぞれ、発光ダイオード(LED)及びLEDが発する光の焦点を画像化される視野に合わせるレンズを受け入れるように構成される。好ましくは、LEDは、表面実装デバイス(SMD)として提供され、可撓性支持箔33に好適に実装されるか又は結合される。LEDは、可撓性支持箔33が提供する好適な電源ラインによって通電することができる。これらの電源ラインを、可撓性支持箔33のプラグ部分33a(図4cを参照)につなげることができ、該プラグ部分33aを、本発明によるズームシステム10の制御及び電源回路に接続される対応するソケットに挿入することができる。本発明によるズームシステム10のこの制御及び電源回路は例えば、ズームシステム10の第1のサイドカバー16及び/又は第2のサイドカバー18に取り付けることができる。好ましくは、第1の板要素32及び第2の板要素34はアルミニウム等の金属製であり、LEDが生み出す余分な熱を取り除くことができる。
【0021】
特定の医療用途では、光に対して敏感である歯科充填材等のプラスチック材料が使用される。これらのプラスチック材料は、充填材を歯に挿入している間に急速に硬化するべきではない。本発明によると、複合前板30においては、白色光、黄色光又は青色光を発するLEDを好ましくは採用することができる。複合前板30は、白色LEDのみ、白色/黄色LED、白色/青色LED、黄色/青色LED、又は白色/黄色/青色LEDを備え得る。白色/黄色LEDを備える構成の場合、例えば歯科充填材のあまり迅速ではない硬化のために、単に白色LEDをオフに切り替えると共に黄色LEDのみを点灯させることによって、黄色光のみを提供することが可能である。当業者は、このために、複合前板30が提供するLEDを好ましくは前述の適切に構成される制御及び電源回路によって制御及び駆動することができることを理解するであろう。
【0022】
プラスチックの歯科充填材が提供された後で、充填材に青色光を照射してその硬化を促進する。本発明によると、これは、青色LEDを備える複合前板30によって容易に達成することができる。黄色光の場合と同様に、青色LEDのみを点灯させ、異なる色を有するLED(例えば白色LED及び/又は黄色LED)をオフにすることによって、青色光を提供することができる。
【0023】
本発明のまたさらなる態様によると、光検出器75a及び75bは、さらなる光学補正を可能にするために、x方向、y方向及びz方向における検出器板70及び/又はレンズ板60に対するそれらの位置の調整が可能であるように検出器板70に取り付けられる。
【0024】
詳細に上述した本発明は、記載の特定の装置、使用及び方法に限定されない。これは、これらが変化し得るためである。また、本明細書において使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定する意図はなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲のみによって限定されることを理解されたい。別途定義しない限り、本明細書において使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。
【符号の説明】
【0025】
10 ズームシステム
15 モータ
16 第1のサイドカバー
18 第2のサイドカバー
19 ガイド棒
20 駆動スピンドル
22 本体部分
24 螺旋溝
25 整合ピン
26 歯車部分
28 カムディスク部分
30 前板
32 第1の剛性板要素
33 可撓性支持箔
33a プラグ部分
34 第2の剛性板要素
35a レンズアセンブリ
35b レンズアセンブリ
36 スピンドル軸受
37a 固定ピン
37b 固定ピン
38 開口
40 ズーム板
42 中央開口
44 支持要素または伝達要素
45a レンズアセンブリ
45b レンズアセンブリ
46 ローラ要素
50 補正板
52 中央開口
54 支持要素または伝達要素
55a レンズアセンブリ
55b レンズアセンブリ
56 カムフォロワ
60 レンズ板
70 後板または検出器板
75a 光検出器
75b 光検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学立体装置のズームシステム(10)であって、
2つのレンズアセンブリ(35a、35b)を有する前板(30)と、
2つのレンズアセンブリを有するレンズ板(60)であって、該前板(30)及び該レンズ板(60)が一定の空間関係で配置され、該ズームシステム(10)内に2つの光路を画定する、レンズ板(60)と、
2つのレンズアセンブリ(45a、45b)を有するズーム板(40)であって、該前板(30)と該レンズ板(60)との間に配置される、ズーム板(40)と、
2つのレンズアセンブリ(55a、55b)を有する補正板(50)であって、該ズーム板(40)と該レンズ板(60)との間に配置される、補正板(50)と、
該ズーム板(40)及び該補正板(50)の、該前板(30)及び該レンズ板(60)に対する位置を協調して同時に調整する、螺旋溝(24)及びカムディスク部分(28)を有する駆動スピンドル(20)であって、該ズーム板(40)の位置は該螺旋溝(24)によって調整され、該補正板(30)の位置は該駆動スピンドル(20)の該カムディスク部分(28)によって調整される、駆動スピンドル(20)と、
を備える、ズームシステム。
【請求項2】
該ズーム板(40)は、該駆動スピンドル(20)がその中をガイドされる中央開口(42)、支持要素(44)及びローラ要素(46)をさらに備え、該ローラ要素(46)は該中央開口(42)内へ延在し、該駆動スピンドル(20)の該螺旋溝(24)内に嵌まるようなサイズであり、それによって、該駆動スピンドル(20)の回転運動が該前板(30)及び該レンズ板(60)に対する該ズーム板(40)の並進運動をもたらすようにする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
該補正板(50)は、該駆動スピンドル(20)がその中をガイドされる中央開口(52)、支持要素(54)及びローラ要素(56)をさらに備え、該支持要素(54)は該レンズ板(60)の対応する形状の開口を通してガイドされ、該ローラ要素(56)は該駆動スピンドル(20)の該カムディスク部分(28)と回転可能に係合し、それによって、該駆動スピンドル(20)の回転運動が該前板(30)及び該レンズ板(60)に対する該補正板(50)の並進運動をもたらすようにする、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
該補正板(50)は、該ローラ要素(56)を、該駆動スピンドル(20)の該カムディスク部分(28)と当接関係になるように付勢する付勢手段をさらに備える、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
該駆動スピンドル(20)は、モータ(15)の駆動シャフトに取り付けられている歯車によって回転することができ、該モータ(15)の該歯車は、該駆動スピンドル(20)の歯車部分(26)と噛み合ってこれを回転させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
該駆動スピンドル(20)は、該前板(30)の裏側に設けられるスピンドル軸受(36)内に受け入れられる整合ピン(25)によって支持される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
該ズームシステム(10)の該2つの光路に実質的に沿って伝搬する光を検出する2つの光検出器(75a、75b)を有する検出器板(70)をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
該光検出器(75a、75b)はCCD素子又はCMOS素子である、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
該光検出器(75a、75b)のそれぞれの位置は、x方向、y方向及びz方向において該検出器板(70)及び/又は該レンズ板(60)に対して調整することができる、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
該前板(30)及び該レンズ板(60)は、少なくとも1つの支持棒(19)によって一定の空間関係に配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
該前板(30)は第1の板要素(32)及び第2の板要素(34)を備えた複合前板(30)である、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
薄い可撓性支持箔(33)が該第1の板要素(32)と該第2の板要素(34)との間に挟まれる、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
対応する複数のLED及びレンズを受け入れる複数の開口(38)が該第1の板要素(32)に設けられる、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
該LEDは該可撓性支持箔(33)に実装される表面実装デバイスであり、該LEDは該可撓性支持箔(33)によって提供される電源ラインによって通電及び制御することができる、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
該LEDは白色光、黄色光及び/又は青色光を発する、請求項14に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−501223(P2011−501223A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−530315(P2010−530315)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【国際出願番号】PCT/EP2008/008802
【国際公開番号】WO2009/052999
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(508172236)スイス メディカル テヒノロギー ゲーエムベーハー (7)
【Fターム(参考)】