説明

光学素子用のクランプ・デバイス、クランプ・デバイス内の光学素子を有するリソグラフィ装置、及びこのような装置の製造方法

【課題】改良された方法で装置内に配置され、固定される光学素子を有するリソグラフィ装置を提供すること。
【解決手段】パターン化デバイスから基板上にパターンを転写するように構成されたリソグラフィ装置である。この装置は光学素子と、光学素子を固定するための少なくとも2つのクランプ・アセンブリとを含んでいる。クランプ・アセンブリは各々、光学素子の第1表面と接触する第1クランプ面を有する第1クランプ及び前記光学素子の前記第1表面とは反対側の、前記光学素子の第2表面と接触する第2クランプ面を有する第2クランプを含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は特にリソグラフィ装置用の光学アセンブリ及びデバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リソグラフィ装置は所望のパターンを基板上に、通常は基板のターゲット部分に刻印する機械である。リソグラフィ装置は例えば集積回路(IC)の製造に使用可能である。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを作成するために、別名でマスク又はレチクルとも呼ばれるパターン化デバイスを使用してもよい。このパターンは基板(例えばシリコン・ウエーハ)上の(例えば1個又は数個のチップの一部を含む)ターゲット部分へと転写可能である。パターンの転写は典型的には基板上に塗布された放射線感受性材料(レジスト)の層への写像を介して行われる。一般に、単一の基板は連続的にパターン化される隣接のターゲット部分のネットワークを含んでいる。公知のリソグラフィ装置は、パターン全体が一度にターゲット部分へと露光されることによって各ターゲット部分が照射されるいわゆるステッパと、放射ビームを通してパターンを所定方向(「走査」方向)で走査し、同時に、同期的にこの方向と平行又は逆平行に基板を走査することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを含んでいる。
【0003】
リソグラフィ装置には、様々な光学素子、特に極めて薄く脆い光学素子が備えられる。これらの素子は正確且つ固定された位置に配置される必要がある。
【0004】
現在公知である光学素子の配置方法は素子を収容できるフレームを含んでいる。フレームには例えば装置のフレームに固定するための連結部材が備えられる場合が多い。このようなフレームには比較的大量の材料と、配置及び固定用の容積が必要である場合が多い。
【0005】
更に、光学素子を装置内に固定するために接着剤を使用することも知られている。これは、光学素子とその周囲が汚れる可能性があるので好ましくない。装置の使用中に、特に接着剤が例えば光ビームのような放射線によって刺激されると接着剤から化学成分が剥離することがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の態様は光学素子を有する改良型の装置を提供することである。より具体的には、本発明の態様は、改良された方法で装置内に配置され、固定される光学素子を有するリソグラフィ装置を提供することにある。
【0007】
本発明の別の態様は、光学素子用のクランプ・デバイスを提供することにある。特にミラーやレンズのような薄く脆い光学素子の場合、リソグラフィ装置には締付けによって光学素子が変形することなく、光学素子を固定位置に保持するための充分な締付け力を備えるクランプ・デバイスを提供することが望ましい。
【0008】
本発明の更に別の態様は、少なくとも1つの光学素子を有する装置の改良された製造方法を提供することである。光学素子を変形させず、又、接着剤を使用する必要がない、このような装置内に光学素子を強固且つ容易に固定する方法を提供することが望まれる。
【0009】
本発明の別の態様は光学素子用のクランプ・デバイスの新規の利用方法である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施態様により、パターン化デバイスから基板上にパターンを転写するように構成されたリソグラフィ装置が提供される。この装置は、光学素子と、前記光学素子を固定するための少なくとも2つのクランプ・アセンブリとを含んでいる。クランプ・アセンブリは各々、光学素子の第1表面と接触する第1クランプ面を有する第1クランプ及び光学素子の第1表面とは反対側の、光学素子の第2表面と接触する第2クランプ面を有する第2クランプと、第1クランプと第2クランプとが互いに向き合うように第1クランプと第2クランプとに連結された支持体と、第1クランプが光学素子の第1表面に対してほぼ垂直な第1の方向に移動可能であるように、且つ、第1の方向に対して垂直な方向への第1クランプの移動を制限するように形成され、且つ構成された第1ガイドと、第1クランプの第1クランプ面を光学素子の第1表面に対して押付け、且つ光学素子の第2クランプ面を第2クランプの反対側の第2表面へと押付けるための複数のロックピンと、を含んでいる。
【0011】
本発明のこのような装置では、光学素子を少なくとも2つのクランプ・アセンブリによって固定し、それにより光学素子を固定位置に確実に固定できる。クランプ・アセンブリ内に第1及び第2クランプの第1及び第2表面を配置することにより、光学素子を比較的少ない締付け力で所定位置に保持できる。このような固定に接着剤は必要ない。したがって、接着剤を使用した場合にはこのような接着剤により生ずることがある、光学素子の周囲のいかなる大気の汚染によっても、関連する光源の光ビームが影響されることがない。
【0012】
本発明の実施態様により、光学素子を含む装置であって、光学素子は光学素子を固定するための少なくとも2つのクランプ・アセンブリによって固定され、クランプ・アセンブリは各々、光学素子の第1表面と接触する第1クランプ面を有する第1クランプ及び光学素子の第1表面とは反対側の、光学素子の第2表面と接触する第2クランプ面を有する第2クランプと、第1クランプと第2クランプとが互いに向き合うように第1クランプと第2クランプとに連結された支持体と、第1クランプが光学素子の前記第1表面に対してほぼ垂直な第1の方向に移動可能であるように、且つ、第1の方向に対して垂直な方向への第1クランプの移動を制限するように形成され、且つ構成された第1ガイドと、第1クランプの第1クランプ面を光学素子の第1表面に対して押付け、且つ光学素子の第2クランプ面を第2クランプの反対側の第2表面へと押付けるための複数のロックピンと、を含む装置が提供される。
【0013】
本発明によるこのような装置では、光学素子は容易且つ確実な方法で固定されることができ、それによってクランプ・アセンブリに対する光学素子の移動が防止される。クランプ・アセンブリは比較的少ない締付け力で光学素子を保持することができ、それでも光学素子は高い平行及び回転加速度及び減速度から保護される。
【0014】
本発明の実施態様により、光学素子用のクランプ・デバイスが提供される。このクランプ・デバイスは光学素子を固定するための少なくとも2つのクランプ・アセンブリを含んでいる。クランプ・アセンブリは各々、光学素子の第1表面と接触する第1クランプ面を有する第1クランプ及び光学素子の第1表面とは反対側の、光学素子の第2表面と接触する第2クランプ面を有する第2クランプと、第1クランプと第2クランプとが互いに向き合うように第1クランプと第2クランプとに連結された支持体と、第1クランプが光学素子の第1表面に対してほぼ垂直な第1の方向に移動可能であるように、且つ、第1の方向に対して垂直な方向への第1クランプの移動を制限するように形成され、且つ構成された第1ガイドと、第1クランプの第1クランプ面を光学素子の第1表面に対して押付け、且つ光学素子の第2クランプ面を第2クランプの反対側の第2表面へと押付けるための複数のロックピンと、を含んでいる。
【0015】
本発明のこのようなデバイスは、接着剤を必要とすることなく光学素子を固定するために使用できる。厚みが数ミリメーター又はそれ未満のCaF製のような比較的薄く脆い光学素子をも、締付け力が比較的少ないこのようなデバイスに固定できる。このデバイスは高い加速度及び減速度に対する抵抗力があるため、光学素子の配送用と、例えば本発明によるリソグラフィ装置のような装置内への光学素子の配置用の双方に使用できる。
【0016】
ある実施態様では、本発明によるクランプ・デバイスは互いに隣接して配置された少なくとも2つのクランプ・アセンブリを有することによって、1つの光学素子を1つの側縁部の近傍、特に光学素子の縦の側縁部の近傍でクランプ・デバイス内に固定し、それによってクランプ・アセンブリの反対側にそれ以上のクランプ・アセンブリ、又は光学素子用のそれ以上の支持体を備える必要がなくなるようにできる。それによって、このようなデバイスの容積が極めて小さくなり、クランプ・アセンブリの反対側の光学素子を通って進行する光ビームが妨害されることが防止される。
【0017】
本発明の実施態様では、装置用の光学素子を含むデバイスの製造方法が提供される。この方法は、各々のクランプ・アセンブリが光学素子の第1表面と接触せしめられる第1クランプ面を有する第1クランプと、光学素子の第1表面とは反対側の、光学素子の第2表面と接触せしめられる第2クランプ面を有する第2クランプとを含む少なくとも2つのクランプ・アセンブリで光学素子を固定する工程と、第1クランプが光学素子の第1表面に対してほぼ垂直な第1の方向に移動可能であるが、第1の方向に対して垂直な方向への移動は制限されるように第1クランプを配置する工程と、第1クランプの第1クランプ面を光学素子の第1表面に対して押付け、且つ光学素子の第2表面を第2クランプの反対側の第2クランプ面へと押付けるためにロックピンを第1クランプに押付ける工程と、を含んでいる。
【0018】
本発明によるこのような方法では、接着剤を必要とすることなく光学素子を容易に固定された構造に配置できる。光学素子を比較的少ない締付け力を用いて固定でき、その結果、それに関連する光学素子の変形なく、且つ締付けにより関連する応力が光学素子に誘発されることなく、薄く脆い光学素子をも締付けることが可能になる。
【0019】
製造には装置又はその一部の新規の形成と、このような装置又はその一部の修理及び保守の双方が含まれるものと理解されたい。光学素子に対する関連の変形及び関連の応力とは少なくとも、光学素子上に、又はこれを通過して照射される光ビームが、使用される光学素子の通常の使用中に装置の仕様に適合しない程度まで偏光し、又はその他の干渉を受けるような、光学素子に誘発される光学素子の変形及び/又は応力を包含するものと理解されたい。
【0020】
本発明の実施態様では、クランプ・デバイスのクランプ・アセンブリ内に固定された少なくとも1つの光学素子を配送するための、光学素子用の前述のクランプ・デバイスの使用が提案される。
【0021】
本発明によって、クランプ・デバイスを例えば同類の素子との交換用に、これが使用される装置に少なくとも1つの光学素子をパッケージし、配送するために使用できる。光学素子が装置内に導入されるときにこの光学素子を配置し固定するためにこのデバイスを使用できる。
【0022】
本発明の実施態様は光ビームを提供するためのユニットを提供する。このユニットは光源と、パルス伸長器とを含んでいる。パルス伸長器は光源によって供給される光ビームの少なくとも一部を偏光するために光学素子を含んでいる。光学素子は光学素子を固定するための少なくとも2つのクランプ・アセンブリを含むクランプ・デバイス内に固定される。クランプ・アセンブリは各々、光学素子の第1表面と接触する第1クランプ面を有する第1クランプ及び光学素子の第1表面とは反対側の、光学素子の第2表面と接触する第2クランプ面を有する第2クランプと、第1クランプと第2クランプとが互いに向き合うように第1クランプと第2クランプとに連結された支持体と、第1クランプが光学素子の第1表面に対してほぼ垂直な第1の方向に移動可能であるように、且つ、第1の方向に対して垂直な方向への第1クランプの移動を制限するように形成され、且つ構成された第1ガイドと、第1クランプの第1クランプ面を光学素子の第1表面に対して押付け、且つ光学素子の第2クランプ面を第2クランプの反対側の第2表面へと押付けるための複数のロックピンと、を含んでいる。
【0023】
このようなユニットでは、少なくとも1つの光学素子を、接着剤を必要とすることなく、又、比較的少ない締付け力で容易且つ頑強に所定位置に固定できる。したがって、比較的薄く且つ/又は(and/or)脆い光学素子を関連する変形や応力が誘発されることなくこのようなユニット内に配置できる。
【実施例】
【0024】
以下に、対応する参照符号が対応する部品を示す添付図面を参照して、本発明の実施例を例示目的のみで説明する。
【0025】
図1は本発明の1実施例によるリソグラフィ装置を概略的に示す。この装置は、放射ビームB(例えば紫外線)を調整するように構成された照射システム(イルミネータ)ILと、パターン化デバイス(例えばマスク)MAを保持するように構成され、あるパラメータに従ってパターン化デバイスを正確に位置決めするように構成された第1位置決め装置PMに接続された支持構造(例えばマスク・テーブル)MTと、基板(例えばレジストが被覆されたウエーハ)Wを保持するように構成され、あるパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2位置決め装置PWに接続された基板テーブル(例えばウエーハ・テーブル)WTと、パターン化デバイスMAによって放射ビームBへと付与されたパターンを基板Wの(例えば1つ以上のチップを含む)ターゲット部分Cへと投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズ系)PSと、を含んでいる。
【0026】
照射システムILは放射線を配光、成形、又は制御するための屈折、反射、磁気、電磁、静電又はその他の種類の光学部品、又はそのいずれかの組み合わせのような様々な種類の光学部品を含むものでよい。
【0027】
支持構造MTはパターン化デバイスMTを支持する、すなわちその重量を担う。これはパターン化デバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、及び例えばパターン化デバイスが真空環境内で保持されているか否かのようなその他の条件に応じた態様でパターン化デバイスを保持する。支持構造はパターン化デバイスを保持するために機械的、真空、静電又はその他の締付け技術を使用可能である。支持構造MTは例えば、必要に応じて固定式、又は可動式でもよいフレーム又はテーブルでもよい。支持構造は、パターン化デバイスが確実に、例えば投影システムに対する所望の位置にあるようできる。本明細書で用いられる「レチクル」又は「マスク」という用語はより一般的な用語である「パターン化デバイス」と同義語であると見なしてもよい。
【0028】
本明細書で用いられる「パターン化デバイス」という用語は、基板のターゲット部分内のパターンの作成のような、放射ビームの断面にパターンを付与するために使用可能などのようなデバイスをも意味するものと広義に解釈されるものとする。放射ビームの付与されたパターンは、例えばパターンが移相フィーチャー、又はいわゆる支援フィーチャー(phase-shifting features)を含む場合のように、基板のターゲット部分内の所望のパターンと正確に対応しないことがあることに留意されたい。一般に、放射ビームに付与されたパターンは集積回路のような、ターゲット部分内に作成されるデバイス内の特定の機能層に対応する。
【0029】
パターン化デバイスは光透過性でも反射性でもよい。パターン化デバイスの例には、マスク、プログラム可能なミラー配列、及びプログラム可能なLCDパネルが含まれる。マスクはリソグラフィではよく知られており、バイナリ、交番移相、及び減衰移相、並びに種々の混合型マスクのような種類のマスクが含まれる。プログラム可能ミラー配列の例は、入射する放射ビームを異なる方向に反射するように各々を個々に傾倒可能な小型ミラーの行列配列を利用している。傾倒されたミラーはミラー行列によって反射される放射ビーム内のパターンを付与する。
【0030】
本明細書で用いられる「投影システム」は、使用される露光放射線用に、又は浸漬液の使用、又は真空の使用のようなその他の要因にとって適切な屈折、反射、カタジオプトリック、磁気、電磁、及び静電光学系、又はそのいずれかの組み合わせを含むいかなる種類の投影システムをも包含するものと広義に解釈されるものとする。本明細書で「投影レンズ」という用語が用いられる場合、より一般的な用語である「投影システム」と同義語であると見なしてもよい。
【0031】
図示のように、装置は(例えば透過性マスクを使用した)透過式のものである。或いは、装置は(例えば上記の種類のプログラム可能ミラー配列を使用した、又は反射性マスクを使用した)反射式のものでもよい。
【0032】
リソグラフィ装置は2つ(二段)又はそれ以上の基板テーブル(及び/又は2つ以上のマスク・テーブル)を有する種類のものでよい。このような「多段」機械では追加のテーブルを並行して使用してもよく、又は1つ以上の他のテーブルが露光用に使用されている間に、1つ以上のテーブル上で準備工程を実施してもよい。
【0033】
リソグラフィ投影装置は、投影システムと基板との間の空隙を満たすように、基板の少なくとも一部を例えば水のような屈折率が比較的高い流体に液浸するような種類のものでもよい。浸漬液はリソグラフィ装置の他の空隙、例えばマスクと投影システムの間に付与してもよい。投影システムの開口数を高めるための液浸技術はこの分野ではよく知られている。本明細書で使用される「液浸」という用語は基板のような構造が液体内に浸漬されることを意味するものではなく、露光中に液体が投影システムと基板との間に存在することを意味している。
【0034】
図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受光する。例えば放射源がエクサイマ・レーザーである場合、放射源とリソグラフィ装置とは別個のものであってよい。このような場合は、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成するものとは見なされず、放射ビームは例えば適宜の配光ミラー及び/又はビーム拡大器を含むビーム供給システムBDを援用して放射源SOからイルミネータILへと送られる。別の場合は、放射源は、例えば放射源が水銀ランプである場合、リソグラフィ装置と一体の部品でもよい。放射源SOとイルミネータILを、必要ならばビーム供給システムBDと共に、放射システムと呼んでもよい。
【0035】
イルミネータILは放射ビームの角強度分布を調整するためのアジャスタADを含んでいてもよい。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外径及び/又は内径範囲(一般にσアウター及びσインナーとそれぞれ呼ばれる)を調整可能である。加えて、イルミネータILは積分器IN及びコンデンサCOのような他の様々な部品を含んでいてもよい。イルミネータは断面が所望の均一性と強度分布を有するように放射ビームを調整するために使用してもよい。
【0036】
放射ビームBは支持構造(例えばマスク・テーブルMT)上に保持されたパターン化デバイス(例えばマスクMA)へと入射し、パターン化デバイスによってパターン化される。マスクMAを越えた後、放射ビームBは、基板Wのターゲット部分C上にビームを集束する投影システムPSを通過する。第2の位置決め装置PW及び位置センサ(例えば干渉計デバイス、リニア・エンコーダ又は容量性センサ)を援用して、基板テーブルWTは例えば異なるターゲット部分Cを放射ビームBの光路内に位置決めするために正確に移動されることができる。同様に、第1位置決め装置PM及び別の位置センサ(図1には明示せず)を利用して、マスクMAを例えばマスク・ライブラリから機械的に取り出した後、又は走査中に放射ビームBの光路に対して正確に位置決めすることに使用可能である。一般に、マスク・テーブルMTの移動は第1位置決め装置PMの一部を形成する長行程モジュール(粗動位置決め)及び短行程モジュール(微動位置決め)を援用して実現すればよい。同様に、基板テーブルWTの移動は第2位置決め装置PWの一部を形成する長行程モジュール及び短行程モジュールを援用して実現すればよい。ステッパの場合は(スキャナとは対照的に)マスク・テーブルMTを短行程アクチュエータだけに接続してもよく、又は固定されてもよい。マスク位置合わせマークM1、M2及び基板位置合わせマークP1、P2を利用してマスクMA及び基板Wを位置合わせしてもよい。図示した基板位置合わせマークは専用のターゲット部分にあるが、これらはターゲット部分の間の空隙内に位置していてもよい(これらはスクライブ・レーン位置合わせマークとして知られている)。同様に、マスクMA上に1つ以上のチップが備えられる状況では、マスク位置合わせマークをチップの間に置いてもよい。
【0037】
図示した装置は以下のモードの少なくとも1つで使用可能である。
1.ステップ・モードでは、マスク・テーブルMT及び基板テーブルWTは基本的に静止状態に保たれ、一方放射ビームに付与されるパターン全体は一度に(すなわち単一の静的露光で)ターゲット部分Cへと投影される。次に異なるターゲット部分Cの露光が可能であるように、基板テーブルWTがX及び/又はY方向にシフトされる。ステップ・モードでは、露光領域の最大サイズによって単一の静的露光で写像されるターゲット部分Cのサイズが限定される。
【0038】
2.走査モードでは、マスク・テーブルMT及び基板テーブルWTは、放射ビームに付与されたパターンがターゲット部分Cに投影されている間に(すなわち単一の動的露光)、同期的に走査される。マスク・テーブルMTに対する基板テーブルWTの速度と方向は投影システムPSの(縮小)拡大、及び画像反転特性によって決定されることができる。走査モードでは、露光領域の最大サイズによって単一の動的露光中のターゲット部分の(非走査方向の)幅が限定され、一方、走査動作の長さがターゲット部分の(走査方向の)高さを決定する。
【0039】
3.他のモードでは、マスク・テーブルMTはプログラム可能パターン化デバイスを保持して基本的に静止状態に保たれ、放射ビームに付与されたパターンがターゲット部分Cへと投影される間に、基板テーブルWTが移動され、又は走査される。このモードでは、一般にパルス式放射源が使用され、プログラム可能パターン化デバイスは基板テーブルWTの各々の移動後、又は走査中の連続的な放射パルスの間に必要に応じて更新される。この動作モードは前述のプログラム可能なミラー配列型のようなプログラム可能パターン化デバイスを使用するマスクレス・リソグラフィに容易に適用可能である。
【0040】
上記の利用モードの組み合わせ及び/又は変形、又は全く異なる利用モードを用いてもよい。
【0041】
リソグラフィ装置で使用される光ビーム供給ユニットは光源SOの一部又はビーム供給システムBDの一部であってもよい。このユニットは例えば図2から図5に関連して更に記載されるように、一連の光学素子を含むパルス伸長器PStを含んでいる。パルス伸長器PStでは、光源からの光ビーム、特にパルスを発するエクサイマ・レーザーのようなレーザー(図示せず)は、パルス伸長器PSt内の光ビームの一部の向きを変えることによって強度とパルス間隔が修正される。
【0042】
図2A及び2Bに示すように、パルス伸長器PSt内ではビーム・スプリッタ5が第1対の凹面ミラーCMと第2対の凹面ミラーCMとの間に配置される。凹面ミラーはほぼ同一で互いに向き合う反射面を有している。図示した実施例では、ビーム・スプリッタ5には、この実施例では光源SOからの光ビーム3Aに対して半透過性のミラーの形式である第1光学素子6が備えられている。図示した実施例における光学素子6は典型的には数ミリメーター又はそれ未満の厚みdと、厚みに対して垂直な大幅に大きい表面積とを有するCaF製の平面ミラーである。本発明を限定するものと見なされるものではない一例として、厚みdは例えば約3mmであり、一方、表面積は約74mm×56mm(長さ×幅)である。光学素子6は主表面9が厚みdに対して垂直に延びるように固定され、主表面9は2対の凹面ミラーCM及びCMに共通の光軸8に対して角度βをなしている。図示した実施例では角度βは約45°である。
【0043】
使用中、光ビーム3Aはパルスとしてビーム・スプリッタ5内の光学素子6に供給される。矢印3Cによって示される光ビーム3Aの一部、例えば50%は素子6を通過するのに対して、矢印3Dで示されたビーム3の残りの部分は一対のミラーCMの第1のミラーCM1Aへと偏光され、ビーム分割モジュール5とも呼ばれるビーム・スプリッタ5を通過して第2対の凹面ミラーCMの第1ミラーCM2Aの方向に反射される。このように反射されたビームはビーム・スプリッタ5の第2の面4を通って一対の凹面ミラーの各々の第2ミラーCM1、CM2Bによって反射され、最後に、光学素子6へと矢印3Eで示した方向に再び戻され、光学素子6を真直ぐに通過する光ビーム3の一部3Cと共に、パルス伸長器PStから出てイルミネータILの方向に偏光される。パルス伸長器から出た光ビームはビーム3Bと呼ばれる。光学素子6に当たる光線の一部が偏光し、光学素子6に当たる光線の残りの部分が真直ぐに通過することで、入射する光ビーム3Aの光パルスの強度は修正され、特に低下されるのに対して、パルス伸長器を出るパルス3Bの間隔は入射する光ビーム3Aのパルス間隔より長くなる。
【0044】
図2A及び2Bの光ビーム3Aの様々な部分の再偏光及び偏光の表示と、これに付随する記述がパルス伸長器内の実際のパターンを大幅に簡略化したことは明白であろう。更に、例えば図3から図6に示すように、より多くの光学素子を備えてもよい。
【0045】
図3は本発明の実施例による、特にビーム・スプリッタ・アセンブリ5の形式の光学素子用のクランプ・デバイスの上から見た斜視図を示す。ビーム・スプリッタ・アセンブリ5は裏面16と、これと反対側の前面17とを有する支持体15を含んでいる。前面には、2つの光学素子6,7が相対角度αをなして備えられている。光学素子6、7は厚みdと、第1面18、及び反対側の第2表面19とを有する平面ミラー(ビーム・スプリッタ)として示されている。各光学素子6、7は支持体15に連結された第1クランプ・アセンブリ20と第2クランプ・アセンブリ21とによって固定される。支持体15は好適にはそれぞれの光学素子6、7用の第1及び第2のクランプ・アセンブリ20、21に共通の支持体であり、より好適にはビーム・スプリッタ・アセンブリ5の全てのクランプ・アセンブリ20、21の共通の支持体である。
【0046】
第1及び第2クランプ・アセンブリ20、21は各々が第1クランプ22と第2クランプ23とを含んでいる。これらは構造が同じで配置が異なるだけなので、ここでは第1及び第2クランプ・アセンブリの一方だけを説明する。各々の第1クランプ22は光学素子6又は7の第1表面18と接触する第1クランプ面24を有するのに対して、各々の第2クランプ23は光学素子6又は7の第2表面19と接触する第2クランプ面25を有している。各クランプ・アセンブリのうち、関連する第1及び第2クランプ面24、25は図4により詳細に示すように互いに真向かいにある。
【0047】
第2クランプ23は定置され、支持体15の前面27に対してほぼ垂直に延びるように第1支持ビーム26によって支持体15に連結されている。第2クランプ面25は、図5及び図6により明解に示すように互いに同一レベルになるように、支持ビーム26の中間部28に対して同様の高さだけ持ち上げられている。
【0048】
各々の第1クランプ22はガイド30によって保持バー29に連結されている。図示した実施例では、図6から図10により明解に示すように、ガイド30は板ばね31の形式のものである。光学素子6、7の1つを保持するために協働する2つのクランプ・アセンブリ20、21の第1クランプ22は、板ばね31の第1端部32に固定的に連結され、その反対側の第2端部33は保持バー29に固定的に連結されている。第1端部と第2端部32、33の間の板ばねの長さは光学素子6、7の厚みに対して比較的長く、ほぼ第1と第2のクランプ・アセンブリ20、21の間の距離でよい。ガイド30、特にばね31は第1クランプ22が反対側の第2クランプ面25に対して垂直な第1の方向Tにのみ移動可能であることを確実にすることを補助し、これに対して、後に示すように、第1の方向Tに対して垂直な方向への第1クランプ22の移動は制約、すなわち禁止される。図7は板ばね31及びロックピン45並びにロックバー29に連結された第1クランプ22を示している。
【0049】
第1クランプ22の上方の第2クランプ23と反対向きの側に第2支持バー34が備えられている。各々の第1クランプ22ごとに、図5及び図6に示すようにロックピン45は第2支持バー34を貫いて延在し、ばね35を介して第1クランプと接触する。そのために、各第1クランプ22には第1クランプ面24とは反対側からの凹みが設けられ、その底部36にはばね35が載っている。ロックピン45はヘッド37と、一部が狭くされたショールダ41を形成するねじ山付きシャフト38とを有するねじとして備えられている。狭い部分39はばね35によって囲まれていることで、ねじ45がねじ山付き開口部40から第2支持ビーム34内にねじ込まれると、ばね35はショールダ41と底部36との間で圧縮される。板ばね31は第1と第2の支持ビーム26、34の間に形成された開口部42と支持体15を貫いて延在し、保持バー29は支持体15の背面16に、又はその近傍に連結されている。「ロックピン」という用語は第1クランプ面を保持される物体の表面方向に押込むのに適したどのような部材をも包含するものと理解され、例えばクランプ又はくさび、機械的ロック部材又は空気圧デバイスであってよい。
【0050】
第1及び第2クランプ面24、25が光学素子6、7のそれぞれの第1及び第2表面18、19と接触状態になると、接触線又は接点が生ずるように各々の第1及び第2クランプ面24、25は凸面又は円筒面である。好適には、クランプ・アセンブリ20、21のいずれか1つの第1及び第2クランプ面24、25は、接触線又は接点のいずれかが生ずるように設計されている。
【0051】
図3から図5に示すように、クランプ・アセンブリ20、21の第1のセット44の第1保持バー29は第2支持バー34に連結され、逆の場合も同様である。第2クランプ23は、第1光学素子6を通って光ビーム3A又はビームの一部3Cが当たる表面を形成する光学素子6、7の第2表面19に対して配置される。
【0052】
図3に示されるように、光学素子は平坦な、比較的薄い半透過性のミラーである。半透過性とは、特定の波長又はスペクトルを有する光ビームはミラーを透過するが、その他のビームのほとんどを反射することであると理解されたい。これは当業者には明らかであろう。例示するためにのみ、特定の実施例をより詳細に説明するが、それは決して本発明の範囲を限定するものと見なされるものではない。
【0053】
一例に過ぎない実施例では、光学素子6、7は厚みが3mm、長さ74mm、又、(クランプ・デバイスによって囲まれた側に対して垂直に測定した)幅が56mmである脆いCaF製である。素子6、7はスプリッタ5内のヌープ硬度が1.5MPaで、破断強度は36.5MPaである。板ばね31はTの方向で25N/mmの剛性を有している。各クランプに加えられる力は35Nである。これらの値は一例を示しただけであり、本発明を限定するものと見なされるべきではなく、又、近似値に過ぎない。
【0054】
本発明によるクランプ・デバイスは下記のように使用できる。
【0055】
方形の形状を有する光学素子6、7は2つのクランプ・アセンブリ20、21内で第1と第2のクランプ面24と25の間を摺動する。光学素子6、7の第1の縦の側縁部46は関連する一対の第1及び第2クランプ21、22の間に配置され、光学素子のそれ以外の表面18、19のほとんどがクランプ・アセンブリ20、21から自由に延在したままにされる。次に、ピン45によって支持ビーム34内の関連する開口部40へとねじ込むことによって、ロックピン45が所定位置に置かれる。ばね35が圧縮され、第1クランプ面24が光学素子6、7の第1表面18へと押込まれる。好適には、ロックピン45及びばね35は、ヘッド37が支持体15の表面に当接すると、ばねによって第1クランプに加えられる力が所望の所定値を有するように設計されている。次に、クランプ・アセンブリ20及び21と各光学素子6、7との間、及び第1及び第2のクランプ面24、25と光学素子6、7のそれぞれの第1及び第2表面18、19との間に4つの摩擦面が得られる。
【0056】
クランプ面と光学素子との間に強く増大するヘルツ接触応力(Hertz contact stresses)が生ずるので、脆い光学素子6、7の表面18、19上に光学素子6、7を損傷又は変形せずに加えることができる締付け力Fを制限されることがある。衝撃などで生ずることがある比較的高い加速度及び減速度での光学素子の移動を防止するため、関連する表面間の摩擦力Fwは充分に高いことが必要である。これは下記によって計算できる。
【0057】
Fw=F.μ [1]
【0058】
但し、
【0059】
Fは締付け力であり、
【0060】
μは関連する表面(24、18;25、19)間の摩擦係数である。
【0061】
光学素子に加えられる全摩擦力は:
【0062】
Fwtotal≧G(eff)・moptic・g [2]
【0063】
但し、
【0064】
Fwtotalは加わる全摩擦力であり、
【0065】
(eff)は光学素子上の実効加速度であり、
【0066】
opticは光学素子の質量であり、
【0067】
g =重力加速度である。
【0068】
本発明により、摩擦面の数を増やすことによって光学素子の移動を防止するために必要な締付け力を減少させられることが示されている。これは下記のように計算可能である。
【0069】
F=Fw/(μ.n) [3]
【0070】
但し、nは摩擦面の数、すなわちクランプと1つの光学素子との間の接触面の数である。
【0071】
図3から図7に開示された本発明によるクランプ・デバイスでは、このような摩擦面が4つ、すなわち第1及び第2クランプ22、23の第1及び第2クランプ面24、25が備えられる。これは本発明によるクランプ・デバイスによって、光学素子6、7の表面18、19に対する最大許容締付け力Fdで、光学素子6、7を所定位置に固定でき、通常のクランプ・デバイスの場合よりも大きい加速度に耐えられることを意味している。
【0072】
図3には、外装カバー若しくはコンテナ60が光学素子6、7を含むクランプ・デバイス5を完全に囲む点線で示されている。図示した実施例では、コンテナ60は例えばシーリング又はジップロックにより気密に密閉され、不活性ガスのような保護用ガス雰囲気を充填したプラスチック・バッグの形式のものである。コンテナ60は例えばプラスチック・ボックス又は可塑化されたダンボール箱又は外装のようなより堅牢なコンテナでもよい。このコンテナ内で、デバイス5を例えばデバイスが使用される装置のユーザーへと送り、又は保守のために供給メーカーへと返送できる。
【0073】
ガイド30、すなわち板ばね31が光学素子6、7の第1及び第2の表面18、19と平行などの方向でも指示バー26、34に対する第1クランプ22の移動を防止し、しかし、第1の方向T及びある程度の角移動は許容するので、第1及び第2クランプ面24、25を光学素子の第1表面18と完全に接触させることができ、これに対して第2クランプ面は光学素子の反対側の第2表面19と完全に接触する。したがって、各クランプ面は摩擦面として作用する。
【0074】
図3から図9に示した実施例では、光学素子は側縁部46内に固定されるので、ビーム・スプリッタ5の反対側4はそれ以上の拘束部材から自由な状態に留まる。その結果、光学素子を容易に配置し、固定できる極めてコンパクトで堅牢なクランプ・デバイスになる。
【0075】
図8A及び8Bには、第1及び第2クランプ・アセンブリ20、21の第1及び第2クランプ22、23が双方とも、円筒の一部によりそれぞれ形成された第1及び第2クランプ面を有するように形成されたクランプ・デバイスの実施例が示されている。第1及び第2クランプ20、21はそれぞれ完全な円筒と半円筒として描かれている。これらの(半)円筒の縦軸Hは互いに平行に延在している。その結果、4つの線接触面が生ずる。図8には方向X、Y及びZが示されている。この実施例では、構造が極めてコンパクトであり、変形がわずかしか、又は全く誘発されない高いRx剛性が得られる。
【0076】
図9A及び図9Bには、第1クランプ・アセンブリ20の第1及び第2クランプ22、23が、円筒の一部によりそれぞれ形成された第1及び第2クランプ面を有するように形成されたクランプ・デバイスの実施例が示されている。第1及び第2クランプ22、23はそれぞれ完全な円筒と半円筒として描かれている。これらの(半)円筒の縦軸Hは互いに平行に延在している。第2クランプ・アセンブリ21では、第1及び第2クランプ面は2つの球面によって形成されている。図9では、これらは(半)球として描かれている。その結果、2つの線接触面と2つの点接触「面」とが生ずる。図9には方向X、Y及びZが示されている。この実施例では、構造が極めてコンパクトであり、変形がわずかしか、又は全く誘発されない高いRx剛性が得られる。この実施例におけるRx剛性は、この場合は1対の円筒だけが利用されるので図8の実施例のRx剛性の半分である。
【0077】
図10A及び図10Bには、3つのクランプ・アセンブリが備えられたクランプ・デバイスの実施例が示されており、そのうちの2つはクランプ面が球面である前述のような構成である。反対の第2の側には、2つの球面によって形成された第1及び第2クランプ面24、25を有する第1及び第2クランプ22、23を有する更に別のクランプ・アセンブリ20Aが備えられている。その結果、6つの点接触「面」が生ずる。図10Aには方向X、Y及びZが示されている。この実施例では、構造が極めてコンパクトであり、変形がわずかしか、又は全く誘発されない高いRx剛性が得られる。接触面の数が6つに増加しているので、締付け力が縮減し、且つ/又は移動に対する抵抗が高まる。
【0078】
図11はハウジング15内に実装するための端部33と一体に形成されたクランプ部材22又は23と共に板ばね31の実施例を示し、ありうるサイズはmmで示されている。これらは決して本発明を限定するものと見なされるべきではない。アセンブリは好適には金属製であるが、プラスチック製でもよい。
【0079】
これまで例示のために記載した実施例では、少なくとも30Gまでの加速度と減速度に対する緩衝をもたらす、図8と同類の実施例が使用されている。本発明によるクランプ・デバイスは図1に示したリソグラフィ装置のような装置への光学素子の実装、図2に示したユニット1への実装の双方に、又はその他の機械装置への実装に使用できる。更に、本発明によるクランプ・デバイスは光学素子を梱包し、例えば顧客への配送用に使用してもよい。次にデバイスはこれを直接実装することによって使用目的のどのような装置でも容易に使用できる。それによって、例えば保守が促進されることで、配置ミスの危険が最小限になり、光学素子への損傷の危険が最小限になる。
【0080】
本発明によるデバイスでは、光学素子を変形しない状態で固定することができる。変形しない状態とは、締付けにより、又はこれに起因して誘発されるこのような光学素子内の角変形が約250μRad未満、より好適には約100μRad未満、そして最も好適には約25μRad未満であることを意味するものと理解されたい。線接触面とは、縦方向に対して垂直な幅方向よりも大幅に長い縦方向を有する接触エリアであり、したがってこのエリアが長く狭い形状を有し、好適には線であるものと理解されたい。点接触とは、関連するクランプ及び光学素子の外寸法と比較して相対的に半径が小さいほぼ円形を有する表面、特に点の形状のエリアを有する接触エリアであるものと理解されたい。
【0081】
図5及び図6には、円50及び51(又は少なくともその一部)が第1及び第2クランプ22、23の第1及び第2接触面24、25の部分52、53に沿って前面図と側面図で示されている。少なくとも部分52、53の半径R、Rは、ヘルツ接触応力が最小限になるように、又はこのような応力によって光学素子、特にその第1及び/又は第2の表面18、19への損傷が生じることがある少なくとも外側の領域でヘルツ接触応力が最小限になるように最適化されている。第1及び第2クランプ面24、25は、円筒又はその一部のように1つの方向に延びている場合に、締付け力Fにより生ずることがある応力を更に低減するために、図面では見えない双方の縦端部55が好適には丸く面取りされている。
【0082】
図6Aの拡大図に示されるように、第1及び第2の表面24、25は例えば関連する第1又は第2のクランプ面と補完的な表面断面を有する特別に設計された回転対称電極56を使用した放電加工による研磨技術によって製造してもよい。図面では見えない中間部はクランプ面部分52、53の湾曲と補完的な半径R1、2の湾曲を有しているのに対して、端部はそれより小さい半径Rの丸みが付けられている。好適には、所望のクランプ面を得るために第1又は第2クランプに巻き付けることができる円筒形の電極を使用してもよい。このような電極56は図6Aに側面図で概略的に示されている。
【0083】
本明細書ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用について特に記載してきたが、リソグラフィ装置は集積光学系、磁気ドメイン・メモリ用の案内及び検出パターン、フラットパネル・ディスプレー、液晶ディスプレー(LCD)、薄膜磁気ヘッド等のようなその他の用途で使用してもよいことを理解されたい。このような代替用途の文脈で、本明細書で使用される用語「ウエーハ」又は「チップ」はより一般的な用語である「基板」又は「ターゲット部分」とそれぞれ同義語であることが当業者には理解されよう。本明細書で言及される基板は露光前又は露光後に、例えばトラック(典型的にはレジスト層を基板に塗布し、露光されたレジストを現像するツール)、又は計測ツール及び/又は検査ツールで処理されてもよい。該当する場合は、本明細書の開示内容は上記の、及びその他の基板処理ツールに適用されてもよい。更に、例えば多層ICを作製するために基板を1回以上処理してもよく、したがって本明細書で用いられる基板という用語は多重処理層を既に含んでいる基板のことも意味することがある。
【0084】
これまで本発明の実施例を光学リソグラフィの文脈で使用することに特に言及してきたが、本発明を例えばインプリント・リソグラフィのような他の用途に利用してもよく、文脈上適当なら光学リソグラフィに限定されるものではないことが理解されよう。インプリント・リソグラフィでは、パターン化デバイスの微細構成が基板上に作製されるパターンを規定する。パターン化デバイスの微細構成を基板に供給されるレジスト層にプレスしてもよく、その後、電磁放射線、熱、圧力、又はそれらの組み合わせを加えることによってレジストが硬化される。パターン化デバイスからレジストが取り外され、レジストが硬化した後、パターン化デバイス内のパターンが残される。
【0085】
本明細書で用いられる「放射線」及び「ビーム」という用語は、例えば365、248、193、157、又は126nmの波長を有する)紫外線(UV)放射線、及び(例えば5−20nmの範囲の波長を有する)極紫外(EUV)線、並びにイオン・ビーム又は電子ビームのような粒子ビームを含むあらゆる種類の電磁放射線を包含するものである。
【0086】
「レンズ」という用語は、文脈上適当なら、屈折、反射、磁気、電磁、及び静電光学部品を含む様々な種類の光学部品のいずれか、又はその組み合わせのことを意味する。
【0087】
これまで本発明の特定の実施例を記載してきたが、本発明は記載した以外の態様で実施してもよいことが理解されよう。例えば、本発明は上記の方法を記述する1つ以上の機械読み取り可能な命令のシーケンスを含むコンピュータ・プログラム、又はこのようなコンピュータ・プログラムを記憶したデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気又は光ディスク)の形式をとっていてもよい。
【0088】
本発明によるデバイス5は2つ以上又は2つ未満の光学素子を保持するように設計されてもよく、レンズのような別の光学素子を保持するために使用してもよい。これをフィルム用の現像装置のような他の装置で使用してもよい。
【0089】
上記の記述は例示することを意図しており、それに限定されるものではない。したがって、開示した特許請求の範囲から離れることなく記載の本発明を修正してもよいことが当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施例によるリソグラフィ装置を示す図面である。
【図2A】パルス伸長器の光学的構造の1実施例の構造を概略的に示す正側面図である。
【図2B】パルス伸長器の光学的構造の1実施例の構造を概略的に示す斜視側面図である。
【図3】2つの光学素子を含むビーム分割ユニットの形式の、本発明の実施例によるクランプ・デバイスの斜視図である。
【図4】図3のデバイスの別の斜視図である。
【図5】2つの光学素子を固定するクランプ・アセンブリと、クランプ・アセンブリの1つの対向する2つのクランプ面の、第1の平面での第1及び第2クランプ面の曲率半径とを示す、図3及び図4のデバイスの実施例の一部の断面図である。
【図6】クランプ・アセンブリの対向するクランプの2つのクランプ面の、第1の平面に対して垂直な第2の平面での曲率半径を有する本発明の実施例のクランプ・アセンブリの、図5の図面とは垂直の拡大断面図である。
【図6A】電極を有するクランプの接触面製造の実施例を示す図面である。
【図7】第1クランプ用のガイドを示す、2つのクランプ・アセンブリの第1のクランプと2つの光学素子とを概略的に示す斜視図である。
【図8A】1つの光学素子を保持する第1及び第2クランプ・アセンブリの第1及び第2クランプ用の、円筒及びその一部を使用したクランプ・アセンブリの実施例の概略的な斜視図である。
【図8B】1つの光学素子を保持する第1及び第2クランプ・アセンブリの第1及び第2クランプ用の、円筒及びその一部を使用したクランプ・アセンブリの実施例の概略的な側面図である。
【図9A】1つの光学素子を保持する第1クランプ・アセンブリの第1及び第2クランプ用に円筒を使用し、且つ第2クランプ・アセンブリの第1及び第2クランプ用に球を使用したクランプ・アセンブリの実施例の概略的な斜視図である。
【図9B】1つの光学素子を保持する第1クランプ・アセンブリの第1及び第2クランプ用に円筒を使用し、且つ第2クランプ・アセンブリの第1及び第2クランプ用に球を使用したクランプ・アセンブリの実施例の概略的な前面図である。
【図10A】1つの光学素子を保持する3つのクランプ・アセンブリを使用し、各々のクランプ・アセンブリが各クランプ・アセンブリの第1及び第2クランプを形成する球を有するクランプ・アセンブリの実施例の概略的な斜視図である。
【図10B】1つの光学素子を保持する3つのクランプ・アセンブリを使用し、各々のクランプ・アセンブリが各クランプ・アセンブリの第1及び第2クランプを形成する球を有するクランプ・アセンブリの実施例の概略的な側面図である。
【図11】上記の図面のいずれか1つに示されたデバイスで使用される一体形成された板ばね及びクランプ部材を示す上面図及び側面図である。
【符号の説明】
【0091】
5 ビーム・スプリッタ
6 光学素子
7 光学素子
9 主表面
15 支持体
16 裏面
17 前面
18 第1表面
19 反対面
20 クランプ・アセンブリ
21 クランプ・アセンブリ
22 第1クランプ
23 第2クランプ
24 第1クランプ面
25 第2クランプ面
26 支持ビーム
27 支持体前面
28 中間部
29 支持バー
30 ガイド
31 板ばね
32 板ばねの第1端部
33 板ばねの第2端部
34 支持バー
35 ばね
36 底部
37 ヘッド
38 ねじ山付きシャフト
39 狭窄部
40 ねじ山付き開口部
41 ショールダ
42 開口部
50 円
52 第1接触面
53 第2接触面
55 縦端部
56 電極
IL 照射システム
B 放射ビーム
MT マスク・テーブル
PM 第1位置決め装置
PW 第2位置決め装置
WT ウエーハ・テーブル
PS 投影システム
MA パターン化デバイス
C ターゲット部
W 基板
SO 放射源
BD ビーム供給システム
AD アジャスタ
CO コンデンサ
IN 積分器
MA マスク
CM 凹面ミラー
CM 凹面ミラー
P1 基板位置合わせマーク
P2 基板位置合わせマーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターン化デバイスから基板上にパターンを転写するように構成されたリソグラフィ装置であって、
光学素子と、
前記光学素子を固定するための少なくとも2つのクランプ・アセンブリとを含み、
前記クランプ・アセンブリは各々、
前記光学素子の第1表面と接触する第1クランプ面を有する第1クランプ及び前記光学素子の前記第1表面とは反対側の、前記光学素子の第2表面と接触する第2クランプ面を有する第2クランプと、
前記第1クランプと前記第2クランプとが互いに向き合うように前記第1クランプと前記第2クランプとに連結された支持体と、
前記第1クランプが前記光学素子の前記第1表面に対してほぼ垂直な第1の方向に移動可能であるように、且つ、前記第1の方向に対して垂直な方向への前記第1クランプの移動を制限するように形成され、且つ構成された第1ガイドと、
前記第1クランプの前記第1クランプ面を前記光学素子の前記第1表面に対して押付け、且つ前記光学素子の前記第2クランプ面を前記第2クランプの前記反対側の第2表面へと押付けるための複数のロックピンと、を含むリソグラフィ装置。
【請求項2】
前記第1及び前記第2クランプ・アセンブリのうち、前記第1クランプ及び前記第2クランプは全て共通の支持体に連結される請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項3】
前記第1クランプは可撓連結条片によって第2支持体に連結され、前記条片は前記第1の方向では前記第1の方向に対して垂直な各方向よりも撓み易い請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項4】
前記条片は板ばねである請求項3に記載のリソグラフィ装置。
【請求項5】
前記第1及び前記第2クランプ面は前記光学素子と接触する円筒形又は球形の表面部分を含む請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項6】
前記ロックピンは前記第1方向にばね付勢されている請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項7】
前記光学素子はパルス伸長器内に備えられる請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項8】
前記パルス伸長器はパルス伸長モジュール内に備えられる請求項7に記載のリソグラフィ装置。
【請求項9】
前記光学素子はCaFから製造されたレンズ又はミラーである請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項10】
前記光学素子の前記第1表面は、使用中に放射ビームが前記光学素子へと照射される照射源側とは反対向きである請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項11】
前記光学素子は中心部と外縁部とを有し、前記外縁部には前記中心部の一方の側へと繋がる2つのクランプ・アセンブリが備えられる請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項12】
前記光学素子はほぼ方形の外縁部を有し、前記クランプ・アセンブリは前記外縁部の一方の側に備えられる請求項11に記載のリソグラフィ装置。
【請求項13】
放射ビームを調整するように構成された照射システムと、
パターン化された放射ビームを形成するために、前記放射ビームの断面にパターンを付与することが可能なパターン化デバイスを支持するように形成された支持体と、
前記基板を保持するように形成された基板テーブルと、
前記パターン化された放射ビームを前記基板のターゲット部分上に投影するように構成された投影システムと、を更に含み、
前記光学素子は前記放射ビームをガイドするためのビーム供給システム内に備えられる請求項1に記載のリソグラフィ装置。
【請求項14】
光学素子を含む装置であって、前記光学素子は前記光学素子を固定するための少なくとも2つのクランプ・アセンブリによって固定され、前記クランプ・アセンブリは各々、
前記光学素子の第1表面と接触する第1クランプ面を有する第1クランプ及び前記光学素子の前記第1表面とは反対側の、前記光学素子の第2表面と接触する第2クランプ面を有する第2クランプと、
前記第1クランプと前記第2クランプとが互いに向き合うように前記第1クランプと前記第2クランプとに連結された支持体と、
前記第1クランプが前記光学素子の前記第1表面に対してほぼ垂直な第1の方向に移動可能であるように、且つ、前記第1の方向に対して垂直な方向への前記第1クランプの移動を制限するように形成され、且つ構成された第1ガイドと、
前記第1クランプの前記第1クランプ面を前記光学素子の前記第1表面に対して押付け、且つ前記光学素子の前記第2クランプ面を前記第2クランプの前記反対側の第2表面へと押付けるための複数のロックピンと、を含む装置。
【請求項15】
前記第1及び前記第2クランプ・アセンブリのうち、前記第1クランプ及び前記第2クランプは共通の支持体に連結される請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第1クランプは可撓連結条片によって第2支持体に連結され、前記条片は前記第1の方向では前記第1の方向に対して垂直な各方向よりも撓み易い請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記条片は板ばねである請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第1及び前記第2クランプ面は前記光学素子と接触する円筒形又は球形の表面部分を含む請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記ロックピンは前記第1方向にばね付勢されている請求項14に記載の装置。
【請求項20】
前記光学素子はパルス伸長器内に備えられる請求項14に記載の装置。
【請求項21】
前記パルス伸長器はビーム供給システム内に備えられる請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記光学素子はCaFから製造されたレンズ又はミラーである請求項14に記載の装置。
【請求項23】
前記光学素子の前記第1表面は、使用中に放射ビームが前記光学素子へと照射される照射源側とは反対向きである請求項14に記載の装置。
【請求項24】
前記光学素子は中心部と外縁部とを有し、前記外縁部には前記中心部の一方の側へと繋がる2つのクランプ・アセンブリが備えられる請求項14に記載の装置。
【請求項25】
光学素子用のクランプ・デバイスであって、前記クランプ・デバイスは前記光学素子を固定するための少なくとも2つのクランプ・アセンブリを含み、前記クランプ・アセンブリは各々、
前記光学素子の第1表面と接触する第1クランプ面を有する第1クランプ及び前記光学素子の前記第1表面とは反対側の、前記光学素子の第2表面と接触する第2クランプ面を有する第2クランプと、
前記第1クランプと前記第2クランプとが互いに向き合うように前記第1クランプと前記第2クランプとに連結された支持体と、
前記第1クランプが前記光学素子の前記第1表面に対してほぼ垂直な第1の方向に移動可能であるように、且つ、前記第1の方向に対して垂直な方向への前記第1クランプの移動を制限するように形成され、且つ構成された第1ガイドと、
前記第1クランプの前記第1クランプ面を前記光学素子の前記第1表面に対して押付け、且つ前記光学素子の前記第2クランプ面を前記第2クランプの前記反対側の第2表面へと押付けるための複数のロックピンと、を含むクランプ・デバイス。
【請求項26】
前記第1及び前記第2クランプ・アセンブリのうち、前記第1クランプ及び前記第2クランプは共通の支持体に連結される請求項25に記載のクランプ・デバイス。
【請求項27】
前記第1クランプは可撓連結条片によって第2支持体に連結され、前記条片は前記第1の方向では前記第1の方向に対して垂直な各方向よりも撓み易い請求項25に記載のクランプ・デバイス。
【請求項28】
前記条片は板ばねである請求項27に記載のクランプ・デバイス。
【請求項29】
前記第1表面及び前記第2表面は円筒形又は球形の表面部分を含む請求項14に記載のクランプ・デバイス。
【請求項30】
前記ロックピンは前記第1方向にばね付勢されている請求項25に記載のクランプ・デバイス。
【請求項31】
前記光学素子はパルス伸長器の一部である請求項25に記載のクランプ・デバイス。
【請求項32】
前記パルス伸長器はビーム供給システム内に備えられる請求項31に記載のクランプ・デバイス。
【請求項33】
光学素子用の位置が備えられ、前記クランプ・アセンブリは前記光学素子用の前記位置の一方の側に互いに隣接して備えられる請求項25に記載のクランプ・デバイス。
【請求項34】
各セットのクランプ・アセンブリ内にほぼ平坦な光学素子が備えられ、又は備えることが可能であるように互いに配置された、少なくとも2つのクランプ・アセンブリの少なくとも2セットが備えられ、前記各光学素子は光学的な中心線を有し、前記光学素子の少なくとも2つの前記中心線は角度をなす請求項25に記載のクランプ・デバイス。
【請求項35】
前記角度は1°から179°の間である請求項34に記載のクランプ・デバイス。
【請求項36】
前記角度は30°から150°の間である請求項35に記載のクランプ・デバイス。
【請求項37】
前記角度は60°から120°の間である請求項36に記載のクランプ・デバイス。
【請求項38】
装置用の光学素子を含むデバイスの製造方法であって、
各々のクランプ・アセンブリが前記光学素子の第1表面と接触せしめられる第1クランプ面を有する第1クランプと、前記光学素子の前記第1表面とは反対側の、前記光学素子の第2表面と接触せしめられる第2クランプ面を有する第2クランプとを含む少なくとも2つのクランプ・アセンブリで前記光学素子を固定する工程と、
前記第1クランプが前記光学素子の前記第1表面に対してほぼ垂直な第1の方向に移動可能であるが、前記第1の方向に対して垂直な方向への移動は制限されるように前記第1クランプを配置する工程と、
前記第1クランプの前記第1クランプ面を前記光学素子の前記第1表面に対して押付け、且つ前記光学素子の前記第2表面を前記第2クランプの前記反対側の第2クランプ面へと押付けるためにロックピンを前記第1クランプに押付ける工程と、を含む方法。
【請求項39】
前記クランプ・アセンブリは前記装置に解放自在に連結されたユニット内に備えられ、前記光学素子は前記ユニットを前記装置内に配置する前に前記クランプ・アセンブリ内に備えられる請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも1つの光学素子を含む前記ユニットが光学素子を含む同類のユニットと交換される請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記クランプ・デバイスのクランプ・アセンブリ内に固定された少なくとも1つの光学素子を配送するための請求項25に記載のクランプ・デバイスの使用。
【請求項42】
前記クランプ・デバイスが配送前に、前記少なくとも1つの光学素子とともに、保護用ガス雰囲気とともにコンテナ内に密封される請求項41に記載のクランプ・デバイスの使用。
【請求項43】
光源と、前記光源によって供給される光ビームの少なくとも一部を偏光させる光学素子を含むパルス伸長器とを含み、前記光学素子は前記光学素子を固定するための少なくとも2つのクランプ・アセンブリを含むクランプ・デバイス内に固定される、光ビーム供給ユニットであって、前記クランプ・アセンブリは各々、
前記光学素子の第1表面と接触する第1クランプ面を有する第1クランプ及び前記光学素子の前記第1表面とは反対側の、前記光学素子の第2表面と接触する第2クランプ面を有する第2クランプと、
前記第1クランプと第2クランプとが互いに向き合うように前記第1クランプと前記第2クランプとに連結された支持体と、
前記第1クランプが前記光学素子の前記第1表面に対してほぼ垂直な第1の方向に移動可能であるように、且つ、前記第1の方向に対して垂直な方向への前記第1クランプの移動を制限するように形成され、且つ構成された第1ガイドと、
前記第1クランプの前記第1クランプ面を前記光学素子の前記第1表面に対して押付け、且つ前記光学素子の前記第2クランプ面を前記第2クランプの前記反対側の第2表面へと押付けるための複数のロックピンと、を含むユニット。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図6A】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−148124(P2006−148124A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−335907(P2005−335907)
【出願日】平成17年11月21日(2005.11.21)
【出願人】(504151804)エイエスエムエル ネザランドズ ベスローテン フエンノートシャップ (1,856)
【Fターム(参考)】