説明

凍結乾燥物の製造方法

【課題】素材そのものの鮮度の良い色調を有し、風味・食感共に優れた畜肉類、魚介類等の凍結乾燥物の製造方法を提供する。
【解決手段】解凍処理を施してない生の畜肉類及び/又は魚介類1を、1個ずつ分離した状態でトレイ2に並べて凍結させ、凍結した生の畜肉類及び/又は魚介類1をトレイ2に載せた状態で解凍することなく凍結乾燥機のある場所に移送し、トレイ2ごと凍結乾燥機に入れて凍結乾燥させ、ペットフード、飼料に適した凍結乾燥物を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生の畜肉類及び/又は魚介類を凍結乾燥して凍結乾燥物を得る方法に関し、特にペットフードなどの飼料に適した凍結乾燥物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被乾燥食品の色、味、芳香、物理的性質、原形をほとんど損なわないで、しかも復元性のよい乾燥食品を得るための方法として、凍結乾燥が知られている。凍結乾燥は、被乾燥食品をまず−30〜−40℃で急速に凍結し、この凍結物を真空度1〜4000Pa程度で真空に保ち得る乾燥室に挿入して、氷の昇華によって乾燥を進めることによって行われる。
【0003】
凍結乾燥に用いられる凍結乾燥装置は、例えば下記特許文献1に示されるように、凍結乾燥対象物を備え付けの専用トレイに乗せて乾燥室に導入し、乾燥室内を減圧しつつ熱輻射等にて昇華に必要な熱量を供給しつつ、氷を昇華させる構造となっている。
【0004】
凍結乾燥は、近年、インスタント食品、お茶漬、ふりかけ、スープ類等の具材、調味素材の乾燥方法として多用されている。また、食品に限らず、犬、猫、鳥、金魚、熱帯魚などのペットフードにも、凍結乾燥物が利用されるようになってきた。
【特許文献1】特開平6−257941号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
畜肉類や魚介類のような、特に微生物の繁殖や腐敗等が生じやすい食品素材は、通常、解体工場等で部位毎に切り分けし、重量ごとに仕分し、微生物の繁殖や腐敗等の発生を防止するため凍結処理を施して、凍結乾燥をする工場に移送している。この場合、上記食品素材は、切り分けられた個々のブロック同士がくっつきあって塊となった状態で解体工場等から移送されてくるので、その塊のまま凍結乾燥することはできず、凍結乾燥処理に先立ち、一旦、解凍して、1個ずつのブロックに分離した状態でトレイに並び替えた後、再度凍結処理を行って凍結乾燥機に導入し、凍結乾燥処理を行っている。
【0006】
このように、畜肉類や魚介類のような食品素材を凍結乾燥するに際し、従来は、凍結、解凍を繰り返し行っていたため、食品素材からドリップが流出したり、油脂が酸化しやすく、凍結乾燥物の風味や、食感が劣り、また、色調も黒ずんだものになりやすかった。
【0007】
したがって、本発明の目的は、素材本来の鮮度の良い色調を有し、風味・食感共に優れた畜肉類、魚介類等の凍結乾燥物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の凍結乾燥物の製造方法は、解凍処理を施してない生の畜肉類及び/又は魚介類を、1個ずつ分離した状態でトレイに並べて凍結させ、凍結した生の畜肉類及び/又は魚介類を前記トレイに載せた状態で解凍することなく凍結乾燥機のある場所に移送し、前記トレイごと凍結乾燥機に入れて凍結乾燥させることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、解凍処理を施してない生の畜肉類及び/又は魚介類を凍結させ、解凍することなく凍結乾燥機に入れて凍結乾燥するため、凍結、解凍の繰り返しによる組織の損傷や、ドリップの流出や、油脂の酸化等を防止でき、鮮度がよく、色調も明るく、風味や、食感のよい凍結乾燥物を得ることができる。また、生の畜肉類及び/又は魚介類を、1個ずつ分離した状態でトレイに並べて凍結させるので、出来上がった凍結乾燥物がくっつきあうことなく、1個ずつ分離した状態で得られるので、製品の小分けや包装がしやすく、消費者においても使用しやすい形態の凍結乾燥物が得られる。更に、凍結した生の畜肉類及び/又は魚介類をトレイに載せた状態で解凍することなく凍結乾燥機のある場所に移送し、トレイごと凍結乾燥機に入れて凍結乾燥させるので、移送中における汚染を少なくし、凍結乾燥時の作業工数を少なくすることができる。
【0010】
また、本発明の凍結乾燥物の製造方法は、凍結した生の畜肉類及び/又は魚介類が載置された前記トレイを上下に複数段積み重ねた状態で凍結乾燥機のある場所に移送することが好ましい。この態様によれば、複数のトレイをできるだけコンパクトにスタックし、トレイに載置した畜肉類及び/又は魚介類をトレイ間に保持して、外部の雑菌等が入りにくい状態で、かつ、移送中に畜肉類及び/又は魚介類がトレイから飛び出したりすることなく、移送することができる。
【0011】
また、本発明の凍結乾燥物の製造方法は、前記トレイを上下に複数段積み重ねてカートンに収容し、その状態で凍結乾燥機のある場所に移送することが好ましい。トレイを上下に複数段積み重ねてカートンに収容することより、トレイの搬送などの作業がしやすくなり、カートンで覆うことによって外部の雑菌等が更に入りにくくなり、移送中にトレイがバラける虞れもなくなる。
【0012】
また、本発明の凍結乾燥物の製造方法は、前記畜肉類及び/又は魚介類をテンダリング処理(串刺し処理)して凍結させることが好ましい。テンダリング処理して凍結させ、これを凍結乾燥すると、テンダリング処理によって形成された切れ目や孔を通して内部水分が放出されるので、凍結乾燥を速やかに行うことができ、かつ、凍結乾燥物が収縮し硬化するのが防止されるので、ふっくらとした柔らかい組織を維持したまま乾燥させることができる。
【0013】
また、本発明の凍結乾燥物の製造方法は、前記畜肉類及び/又は魚介類が、表面に膜を有するものであることが好ましい。表面に膜を有するものは、凍結乾燥時に内圧が上昇し、膜が破れて形状が崩れることが多いが、テンダリング処理して凍結させ、これを凍結乾燥することによって、テンダリング処理により膜に形成された切れ目や孔を通して内部水分が放出されるので、形状が崩れることを防止できる。
【0014】
また、本発明の凍結乾燥物の製造方法は、0℃〜氷結温度の温度域で冷却(チラー加工、又は氷温処理ともいう)した後、テンダリング処理し、その後全体を凍結させて、これを凍結乾燥することが好ましい。表面に膜を有するものは、テンダリング処理をしたときに、膜の切れ目や孔から内部の液汁が流出したり、膜が破れて形状が崩れてしまう場合があるが、0℃〜氷結温度の温度域で冷却することで、テンダリング処理により膜に切れ目や孔が形成されても、膜の切れ目や孔から液汁が流出したり、膜が破れて形状が崩れてしまうことを防止できる。
【0015】
また、本発明の凍結乾燥物の製造方法は、前記畜肉類が、ささみ、もも、砂肝、レバー、ハツ、ロース、カルビ、ハラミ、タン、ミノ、鶏むね肉から選ばれたものであることが好ましい。
【0016】
また、本発明の凍結乾燥物の製造方法は、前記魚介類が、サンマ、サバ、アジ、ムツ、ブリ、はまち、かれい、金目だい、すすき、たい、カツオ、イワシ、タラ、鮭、まぐろ、ひらめ、いか、たこ、えび、イクラ、スジコ、たらこ、ウニから選ばれたものであることが好ましい。
【0017】
また、本発明の凍結乾燥物の製造方法は、前記乾燥食品が、ペットフードとして利用されるものであることが好ましい。この態様によれば、栄養価が高く、嗜好性が良好で、ペットに好まれるペットフードを提供できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、凍結、解凍の繰り返しによる組織の損傷や、ドリップの流出や、油脂の酸化等を防止でき、鮮度がよく、色調も明るく、風味や、食感のよい、消費者においても使用しやすい形態の凍結乾燥物を得ることができる。そして、凍結した生の畜肉類及び/又は魚介類を前記トレイに載せた状態で解凍することなく凍結乾燥機のある場所に移送し、トレイごと凍結乾燥機に入れて凍結乾燥させるので、移送中における汚染を少なくでき、凍結乾燥時の作業工数を少なくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明において、解凍処理を施してない生の畜肉類及び/又は魚介類(以下、「生肉等」と記す)とは、解凍処理を施したことのないものであれば特に限定は無く、例えば、解体工場等で畜肉類や魚介類を所定部位ごとに切り分けした畜肉類、魚介類等が具体例として挙げられる。
【0020】
また、上記畜肉類としては、ささみ、もも、砂肝、レバー、ハツ、ロース、カルビ、ハラミ、タン、ミノ、鶏むね肉等が好ましく挙げられる。
【0021】
また、上記魚介類としては、サンマ、サバ、アジ、ムツ、ブリ、はまち、かれい、金目だい、すすき、たい、カツオ、イワシ、タラ、鮭、まぐろ、ひらめ、いか、たこ、えび、イクラ、スジコ、たらこ、ウニ等が好ましく挙げられる。
【0022】
本発明の凍結乾燥物の製造方法においては、まず、上記解凍処理を施してない生肉等を1個ずつ分離した状態でトレイに並べ、好ましくは−30℃以下、より好ましくは−40℃以下の低温下に曝して生肉等を凍結させる。生肉等を1個ずつ分離した状態でトレイに並べる理由は、凍結乾燥させたときに1個ずつ分離した乾燥物が得られるので、後の小分けや包装等の作業がしやすくなり、所定個数ずつ包装した製品を容易に製造できるからである。なお、凍結後の保存は、−25〜−30℃で行うことが好ましい。
【0023】
本発明において、生肉等を凍結するにあたり、該生肉等にテンダリング処理(串刺し処理)を行って、凍結させることが好ましい。テンダリング処理は、例えば多数本の刃や串を有する器具を用いて生肉等を突き刺し、生肉に小さな多数の切れ目や孔を形成することによって行うことができる。テンダリング処理した生肉等を凍結させ、これを凍結乾燥すると、テンダリング処理によって形成された切れ目や孔を通して内部水分が放出されるので、凍結乾燥を速やかに行うことができる。また、凍結乾燥物が収縮し硬化するのが防止されるので、ふっくらとした柔らかい組織を維持したまま乾燥させることができる。
【0024】
このテンダリング処理は、生肉等がレバー、イクラ、タラコ、スジコ等のような表面に膜を有するものの場合特に効果的である。表面に膜を有する生肉等は、凍結乾燥時に内圧が上昇し、膜が破れて形状が崩れることが多いが、テンダリング処理を施しておくことにより膜に形成された切れ目や孔を通して、蒸発した内部水分が放出されるので、形状が崩れることを防止でき、素材そのものの形状が維持された商品価値の高い凍結乾燥物が得られる。
【0025】
また、イクラ、タラコ、スジコ等のような、テンダリング処理したときに膜の切れ目や孔から内部の液汁が流出したり、膜が破れて形状が崩れてしまう虞れのある生肉等の場合は、該生肉等を0℃〜氷結温度の温度域で冷却した後、テンダリング処理を行い、その後全体を凍結することが好ましい。
【0026】
また、本発明において、生肉等を載せるトレイの材質としては特に限定は無く、金属、プラスチック、セラミックスなどが挙げられ、安価で軽量なことから特にプラスチックが好ましい。トレイ上に生肉等を並べて凍結することで、生肉等がトレイの底部に貼り付いて凍結されるので、トレイ上に並べた生肉等が移送途中にバラけることなく目的の場所へ移送できる。そして、凍結した生肉類をトレイに載せた状態で解凍することなく、凍結乾燥機のある場所、例えば食品工場に移送する。
【0027】
本発明においては、例えば図1に示すように、凍結した生肉類1が載置されたトレイ2を、上下に複数段積み重ねた状態で、凍結乾燥機のある場所に移送することが好ましい。更には、図2に示すように、該トレイ2を上下に複数段積み重ねてカートン3に収容し、その状態で凍結乾燥機のある場所に移送することがより好ましい。
【0028】
なお、上記トレイ2は、開口部周縁にフランジ4が設けられ、このフランジ4は、内周に拡径段部4aを有している。そして、トレイ2を上下に積み重ねると、下方のトレイ2の拡径段部4aに、上方のトレイ2の底壁周縁5が嵌合し、下方のトレイ2の開口部が上方のトレイ2によってほぼ密閉されるようになっている。なお、最上部のトレイ2の開口部は、図示しない蓋板等で覆ってもよい。
【0029】
トレイ2を上下に複数段積み重ねて移送することで、複数のトレイ2をできるだけコンパクトにスタックし、トレイ2に載置した生肉類1をトレイ2間に保持して、外部の雑菌等が入りにくい状態で、かつ、移送中に生肉類がトレイ2から飛び出したりすることなく移送することができる。そして、上下に複数段積み重ねたトレイ2をカートン3に収容することより、トレイ2の搬送などの作業がしやすくなるとともに、カートン3で覆うことによって外部の雑菌等が更に入りにくくなり、移送中にトレイ2がバラけて崩れる虞れもなくなる。
【0030】
カートン3としては、水分に強く、冷凍しても変質せず、壊れにくい材質で形成されたものが好ましく、例えば、防水加工を施した段ボール等が好適に使用される。
【0031】
そして、凍結した生肉類が載置されたトレイを、そのまま凍結乾燥機に入れて凍結乾燥させることで、目的とする凍結乾燥物が得られる。
【0032】
凍結乾燥条件としては、特に限定は無いが、例えば、圧力1〜1000Pa、時間12〜36時間、温度30〜80℃の条件で行うことが好ましい。
【0033】
このようにして得られる凍結乾燥物は、生肉等を解凍することなく凍結乾燥したことにより、凍結、解凍の繰り返しによる組織の損傷やドリップの流出がなく、油脂が酸化等されにくい。このため、この凍結乾燥物は、鮮度がよく、風味や食感がよく、素材そのものの明るい色調を有し、油脂の酸化臭による異臭が少ない。
【0034】
そして、こうして得られた本発明による凍結乾燥物は、例えば、犬、猫、鳥、金魚、熱帯魚等のペットフードとして好適に用いられる。その他、ラーメン等の各種インスタント食品の具材や、お茶漬、ふりかけ、スープ類等の具材等にも利用できる。
【0035】
本発明による凍結乾燥物をペットフードとして利用した場合、栄養価が高く、素材本来の鮮度が維持され、風味・食感共に優れているので、ペットが好んで食べるようになり、ペットの健康増進効果が期待される。
【実施例】
【0036】
(試験例1)
[実施例1]
解体工場で解体した鳥ささみをトレイに並べ、−40℃で凍結させた。その後、解凍することなくトレイごと凍結乾燥機に入れて、30℃の温度下で、266Pa以下に真空引きを行い、真空引き終了後、凍結乾燥機内の温度を80〜40℃に調整して凍結乾燥を行った。真空引き開始から24時間経過後、凍結乾燥処理を終了させて凍結乾燥機からトレイを取出し、鳥ささみの凍結乾燥物を得た。
【0037】
[比較例1]
解体工場で解体した鳥ささみを−40℃で凍結させた。次いで、常温に24時間放置して一旦解凍した後、トレイに並べて−40℃で凍結させた。その後、トレイごと凍結乾燥機に入れて、実施例1と同じ条件で凍結乾燥を行い、鳥ささみの凍結乾燥物を得た。
【0038】
図3は、実施例1で得られた鳥ささみの凍結乾燥物を右に、比較例1で得られた鳥ささみの凍結乾燥物を左に配置して写した写真である。
【0039】
実施例1の凍結乾燥物は、素材そのものの色調に近いものであった。また、この凍結乾燥物は、油脂の酸化臭もなく、やわらかくふっくらとしつつ、繊維質の噛み応えのある食感であり、味・風味の豊かなものであった。
【0040】
一方、比較例1の凍結乾燥物は、色調が黒ずんでおり、油脂の酸化臭が強く、歯応えの硬いものであった。
【0041】
(試験例2)
[実施例2]
解体工場で解体した鳥レバーにテンダリング処理を施した後、トレイに並べて配置し、−40℃で凍結させた。その後、解凍することなくトレイごと凍結乾燥機に入れて、30℃の温度下で、266Pa以下に真空引きを行い、真空引き終了後、凍結乾燥機内の温度を80〜40℃に調整して凍結乾燥を行った。真空引き開始から24時間経過後、凍結乾燥処理を終了させて凍結乾燥機からトレイを取出し、鳥レバーの凍結乾燥物を得た。
【0042】
[比較例2]
解体工場で解体した鳥レバーを−40℃で凍結させた。その後、常温に24時間放置して一旦解凍した後、トレイに並べて−40℃で再凍結させた。その後、トレイごと凍結乾燥機に入れて、実施例2と同じ条件で凍結乾燥を行い、鳥レバーの凍結乾燥物を得た。
【0043】
図4は、実施例2で得られた鳥レバーの凍結乾燥物を右に、比較例2で得られた鳥レバーの凍結乾燥物を左に配置して写した写真である。
【0044】
実施例2の凍結乾燥物は、素材そのものの色調に近く、また、素材自体の原型を有していた。また、この凍結乾燥物は、油脂の酸化臭もなく、やわらかくふっくらとした食感で、味・風味の豊かなものであった。
【0045】
一方、比較例2の凍結乾燥物は、色調が黒ずんでおり、また、素材の原形を留めておらずバラけていた。また、この凍結乾燥物は、油脂の酸化臭が強く、硬い歯応えを有するものであった。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】トレイを上下に多段に並べた状態を示す斜視図である。
【図2】上下に多段に並べたトレイをカートンに収納した状態を示す斜視図である。
【図3】実施例1の製法によって得られた鳥ささみの凍結乾燥物と、比較例1の製法によって得られた鳥ささみの凍結乾燥物の写真である。
【図4】実施例2の製法によって得られた鳥レバーの凍結乾燥物と、比較例2の製法によって得られた鳥レバーの凍結乾燥物の写真である。
【符号の説明】
【0047】
1:生肉類
2:トレイ
3:カートン
4:フランジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
解凍処理を施してない生の畜肉類及び/又は魚介類を、1個ずつ分離した状態でトレイに並べて凍結させ、凍結した生の畜肉類及び/又は魚介類を前記トレイに載せた状態で解凍することなく凍結乾燥機のある場所に移送し、前記トレイごと凍結乾燥機に入れて凍結乾燥させることを特徴とする凍結乾燥物の製造方法。
【請求項2】
凍結した生の畜肉類及び/又は魚介類が載置された前記トレイを上下に複数段積み重ねた状態で凍結乾燥機のある場所に移送する請求項1に記載の凍結乾燥物の製造方法。
【請求項3】
前記トレイを上下に複数段積み重ねてカートンに収容し、その状態で凍結乾燥機のある場所に移送する請求項2に記載の凍結乾燥物の製造方法。
【請求項4】
前記畜肉類及び/又は魚介類をテンダリング処理して凍結させる請求項1〜3のいずれか一つに記載の凍結乾燥物の製造方法。
【請求項5】
前記畜肉類及び/又は魚介類が、表面に膜を有するものである請求項4記載の凍結乾燥物の製造方法。
【請求項6】
前記畜肉類及び/又は魚介類を、0℃〜氷結温度の温度域で冷却した後、テンダリング処理し、その後全体を凍結させて、これを凍結乾燥する請求項5に記載の凍結乾燥物の製造方法。
【請求項7】
前記畜肉類が、ささみ、もも、砂肝、レバー、ハツ、ロース、カルビ、ハラミ、タン、ミノ、鶏むね肉から選ばれたものである請求項1〜6のいずれか一つに記載の凍結乾燥物の製造方法。
【請求項8】
前記魚介類が、サンマ、サバ、アジ、ムツ、ブリ、はまち、かれい、金目だい、すすき、たい、カツオ、イワシ、タラ、鮭、まぐろ、ひらめ、いか、たこ、えび、イクラ、スジコ、たらこ、ウニから選ばれたものである請求項1〜7のいずれか一つに記載の凍結乾燥物の製造方法。
【請求項9】
前記凍結乾燥物が、ペットフードとして利用されるものである請求項1〜8のいずれか一つに記載の凍結乾燥物の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−99618(P2008−99618A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−285650(P2006−285650)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(506354641)
【出願人】(000006116)森永製菓株式会社 (130)
【Fターム(参考)】