刈取装置の穀稈掻込装置

【課題】刈取装置の掻込スターホイルに詰まった穀稈を容易に除去できるものとする。
【解決手段】植立穀稈を刈刃(21)側へ掻き込こむ左右の掻込スターホイル(31,31)を、互いの外周部に形成した掻込凸部(31c,31c)が噛み合うようにして近接させて軸支し、左右の掻込スターホイル(31,31)の上側には前側ほど相互の間隔を広くして平面視でハ字状に配置した左右の掻込ラグベルト(32,32)をそれぞれ設けた刈取装置の穀稈掻込装置において、左右の掻込スターホイル(31,31)のうちの一方の掻込スターホイル(31)を他方の掻込スターホイル(31)に対して上下方向に移動させることで掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刈取装置の穀稈掻込装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンバイン等の刈取装置に備える掻込搬送装置において、圃場の立毛穀稈を刈刃側へ掻き込こむ左右一対の掻込スターホイルを相互に掻込凸部を噛み合わせるようにして近接軸支し、左右一対の掻込スターホイルの上側には前側ほど相互の間隔を広くし平面視ハ字状に配置した左右一対の掻込ラグベルトをそれぞれ設けたものは、公知である(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−273556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来技術では、刈取作業中に左右の掻込スターホイルの掻込凸部の間に掻込搬送穀稈が詰まることがあるが、掻込スターホイルに詰まった穀稈を除去するための構造を備えず、詰まった穀稈を除去しにくい不具合があった。
【0005】
そこで、本発明はこのような不具合を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、植立穀稈を刈刃(21)側へ掻き込こむ左右の掻込スターホイル(31,31)を、互いの外周部に形成した掻込凸部(31c,31c)が噛み合うようにして近接させて軸支し、該左右の掻込スターホイル(31,31)の上側には前側ほど相互の間隔を広くして平面視でハ字状に配置した左右の掻込ラグベルト(32,32)をそれぞれ設けた刈取装置の穀稈掻込装置において、前記左右の掻込スターホイル(31,31)のうちの一方の掻込スターホイル(31)を他方の掻込スターホイル(31)に対して上下方向に移動させることで前記掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成としたことを特徴とする刈取装置の穀稈掻込装置とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記掻込凸部(31c,31c)の噛み合いによって一方の掻込スターホイル(31)から他方の掻込スターホイル(31)へ回転動力を伝達するように構成し、該駆動側の掻込スターホイル(31)に対して従動側の掻込スターホイル(31)を上下方向に移動させることで掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成とした請求項1記載の刈取装置の穀稈掻込装置とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、前記左右一組の掻込スターホイル(31,31)を左右方向に複数組備えて4条以上の穀稈を掻き込む構成とし、前記左右の掻込スターホイル(31,31)のうちの刈幅外側に位置する掻込スターホイル(31)を刈幅内側に位置する掻込スターホイル(31)に対して上下方向に移動させることで掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成とした請求項1または請求項2記載の刈取装置の穀稈掻込装置とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記左右の掻込スターホイル(31,31)の夫々を複数の掻込スターホイル分割体(31a,31b)に分割し、回転軸となる左右のスターホイル軸(38,38)に備えたフランジ(38a,38a)に複数の掻込スターホイル分割体(31a,31b)を夫々取り付けて左右掻込凸部(31c,31c)が噛み合うように構成し、前記左右の掻込スターホイル(31,31)のうちのいずれか一方の掻込スターホイル(31)の掻込スターホイル分割体(31a,31b)をフランジ(38a)から取り外すことで掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成とした請求項1または請求項2または請求項3記載の刈取装置の穀稈掻込装置とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、前記左右の掻込スターホイル(31,31)の夫々を複数の掻込スターホイル分割体(31a,31b)に分割し、回転軸となる左右のスターホイル軸(38,38)に備えたフランジ(38a,38a)に複数の掻込スターホイル分割体(31a,31b)の夫々を蝶板(41,41)により揺動自在に支持して揺動固定状態で左右の掻込凸部(31c,31c)が噛み合う構成とし、前記左右の掻込スターホイル(31,31)のうちのいずれか一方の掻込スターホイル(31)の掻込スターホイル分割体(31a,31b)の揺動固定状態を解除して吊り下げ状に揺動させることで掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成とした請求項1または請求項2または請求項3記載の刈取装置の穀稈掻込装置とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、前記左右の掻込スターホイル(31,31)のうちのいずれか一方の掻込スターホイル(31)を、回転軸となるスターホイル軸(38)に備えたフランジ(38a)に取り付けたままの状態で上下方向に移動可能に構成し、一方の掻込スターホイル(31)とフランジ(38a)とスターホイル軸(38)を他方に対して上下方向に移動させることで掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成とした請求項1または請求項2または請求項3記載の刈取装置の穀稈掻込装置とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によると、左右の掻込スターホイル(31,31)のうちの一方を他方に対して上下方向にずらせ、掻込凸部(31c,31c)の噛み合いを解除すると、一方の掻込スターホイル(31)を自由に回転させて、掻込凸部(31c,31c)間に詰まった穀稈を容易に除去することができる。
【0013】
請求項2記載の発明によると、上記請求項1記載の発明の効果を奏するうえで、左右の掻込スターホイル(31,31)のうちの従動側の掻込スターホイル(31)を上下方向にずらせて掻込凸部(31c,31c)の噛み合いを解除すると、駆動側の掻込スターホイル(31)に対して従動側の掻込スターホイル(31)を自由に回転させることができ、掻込凸部(31c,31c)の間に詰まった穀稈を容易に除去することができる。
【0014】
請求項3記載の発明によると、請求項1または請求項2記載の発明の効果に加えて、作業者は刈取装置(7)の左右外側に位置した状態で左右外側に位置している掻込スターホイル(31)を容易に上下方向へ移動させることができ、掻込凸部(31c,31c)の間に詰まった穀稈を容易に除去することができる。
【0015】
請求項4記載の発明によると、請求項1または請求項2または請求項3記載の発明の効果に加えて、掻込スターホイル分割体(31a,31b)を部分的にフランジ(38a,38a)から取り外すことにより掻込凸部(31c,31c)の噛み合いを解除することができ、簡単な操作で掻込凸部(31c,31c)の間に詰まった穀稈を容易に除去することができる。
【0016】
請求項5記載の発明によると、請求項1または請求項2または請求項3記載の発明の効果に加えて、左右の掻込スターホイル分割体(31a,31b)のいずれか一方をフランジ(38a,38a)から部分的に取り外し蝶板(41,41)で吊り下げ状に支持すると掻込凸部(31c,31c)の噛み合いを解除することができ、掻込スターホイル分割体(31a,31b)の取り外し取り付け作業が容易となり、掻込凸部(31c,31c)の間に詰まった穀稈を容易に除去することができる。
【0017】
請求項6記載の発明によると、請求項1たは請求項2または請求項3記載の発明の効果に加えて、左右の掻込スターホイル(31,31)の一方をスターホイル軸(38)のフランジ(38a)に取り付けたままの状態で下方に移動させることにより、左右の掻込スターホイル(31,31)の掻込凸部(31c,31c)の噛み合いを解除することができ、解除操作及び取付操作が容易となり、掻込凸部(31c,31c)の間に詰まった穀稈を容易に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】コンバインの全体側面図。
【図2】コンバインの全体平面図。
【図3】刈取装置の平面図。
【図4】穀稈掻込装置を分解して示す斜視図。
【図5】穀稈掻込装置の正面図。
【図6】穀稈掻込装置の正面図。
【図7】穀稈掻込装置を分解して示す斜視図。
【図8】穀稈掻込装置の正面図。
【図9】穀稈掻込装置の正面図。
【図10】穀稈掻込装置を分解して示す斜視図。
【図11】穀稈掻込装置の正面図。
【図12】穀稈掻込装置の正面図。
【図13】穀稈掻込装置の斜視図。
【図14】穀稈掻込装置の斜視図。
【図15】刈取装置の要部を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下図面に示す実施例に基づき本発明を説明する。まず、図1及び図2基づき本発明を具備するコンバインの全体構成について説明する。
コンバインの走行車台1の下方には左右クローラ走行装置2,2を配設し、走行車台1上には、右側前部に座席付きの操縦部3を、操縦部3の後方下部にはエンジンを備えた原動部4を、原動部4の後方には穀粒収納用のグレンタンク5を配設している。走行車台1の左側部に脱穀部6を搭載し、走行車台1の前側部には刈取装置7を昇降自在に設け、脱穀部6及びグレンタンク5の後方に排稾処理装置8を設けている。また、グレンタンク5の後側部に排出オーガ9を設け、グレンタンク5内の穀粒を外部に取り出すようにしている。
【0020】
刈取装置7は、基部を走行車台1の前側部に設けた懸架台上部に左右方向の軸回りに回動自在に懸架し、前方斜め下方に延出している刈取フレーム17と、刈取フレーム17の先端部に左右に向けて配設している伝動ケースを一体に連結して平面視略T字型に構成し、各装置を支持するようにしている。
【0021】
刈取装置7の前側部には刈取条数毎に分草杆18,…を設け、刈取フレーム17から前方へ延出している分草支持棒19,…により分草杆18,…を支持している、分草杆18,…の背後から上方後側に向かうように穀稈引起し装置20,…を配列している。穀稈引起し装置20,…の下方に刈取条数の穀稈を刈り取る刈刃21を設け、刈刃21の上方から前側に向けて穀稈掻込装置22を設けている。穀稈掻込装置22の後側部に根元搬送装置23と穂先搬送装置24を接続して設け、刈取穀稈を後側上方の脱穀部6まで搬送するようにしている。
【0022】
次に、図3に基づき穀稈掻込装置22について具体的に説明する。
穀稈掻込装置22には下側に位置する左右一対の掻込スターホイル31,31と上側に位置する左右一対の掻込ラグベルト32,32とを備えている。左右一対の掻込スターホイル31,31を左右一対の穀稈引起し装置20,20の背後に位置させ、刈刃21の上方において掻込凸部31c,…が互いに噛み合い状態になるように接近させて上下方向の軸回りに回転するように軸架している。
【0023】
また、左右一対の掻込ラグベルト32,32は、圃場の立毛穀稈の上側部に係合して後方への掻き込み作用力が出る程度の後退角を備えた長いラグ32a,…を所定間隔毎に配列して設け、上側の板状のケース33に回転自在に支持している前後のプーリ34,…に巻き架け、前記左右一対の掻込スターホイル31,31のスターホイル軸38,…の上側部に前側のプーリ34,34を取り付け回動するように支持している。そして、左右掻込ラグベルト32,32は、前側部を広く後側部を左右掻込スターホイル31,31の間隔に狭め、平面視でハ字状に配置し、左右掻込スターホイル31,31の中央部位に搬送穀稈を掻き込み、左右掻込スターホイル31,31に引き継ぐようにしている。
【0024】
また、左右一対の掻込スターホイル31,31及び左右一対の掻込ラグベルト32,32の中間部前側間に対向するように左右案内杆35,35を設けている。この左右案内杆35,35は左右掻き込みラグベルト32,32に対向する左右上側案内杆35a,35aと、左右掻込スターホイル31,31に対向する左右下側案内杆35b,35bにより上下二段に構成されていて、これらの基部を条間を仕切っている分草支持棒19に固着している。
【0025】
そして、この実施例では、上側案内杆35a,35aを細い軸径で構成し、緩やかな弾性力で穀稈の上側部に作用しながら掻込ラグベルト32,32に案内し、下側案内杆35b,35bを太い軸径で構成し強い弾性力で穀稈の根元側を掻込スターホイル31,31に案内するようにしている。また、上側案内杆35a,35aと下側案内杆35b,35bを平面視で左右外側を円弧状にしてそれぞれの外側縁部で立毛穀稈に対して案内作用をし、左右の掻込ラグベルト32,32に引き継がせるようにしている。
【0026】
また、上側案内杆35a,35aと下側案内杆35b,35bを左右の掻込ラグベルト32,32の先端をよりも前方へ突出し、上側案内杆35a,35a及び下側案内杆35b,35bの前側部で立毛穀稈を掻込ラグベルト32,32及び掻込スターホイル31,31の前側部に案内するようにしている。
【0027】
左右掻込スターホイル31,31及び左右掻込ラグベルト32,32の後側下部に臨むように左右根元搬送装置23,23の前側部を対向配置し、左右根元搬送装置23,23の伝動装置からスターホイル動力を分岐し、スターホイル軸38,38の一方に動力を伝達している。図4から図6に示すように、スターホイル軸38の下側部にフランジ38aを設けた、フランジ38aに掻込スターホイル31をボルト・ナットで着脱自在に固着している。
【0028】
また、図3に示すように、スターホイル軸38,38の上部を左右方向に沿った掻込フレーム43で支持し、掻込フレーム43の左右両側部から前方に延出している左右掻込フレーム43a,43bにより左右ケース33,33の前側部を支持している。スターホイル軸38,38の上側部に左右プーリ34,34を取り付け、左右プーリ34,34に左右掻込ラグベルト32,32を巻き架け回動可能に支持している。
【0029】
また、図4から図6及び図15に示すように、前記刈取フレーム17から前側に延出している左右掻込支持フレーム51,51に左右軸支筒体45,45を上下方向に沿わせて設け、左右軸支筒体45,45にスターホイル軸38,38の一方を軸支し、左右軸支筒体45,45の下方に左右掻込スターホイル31,31が位置し、左右軸支筒体45,45の上側に掻込ラグベルト32,32が位置するようにしている。スターホイル軸38,38における左右掻込スターホイル31,31と左右掻込ラグベルト32,32との間に筒体39,39を介装し、スターホイル軸38,38の一方のフランジ38aに掻込プーリ46,46を取り付け掻込動力がベルト伝動装置(図示省略)を介して伝達され、スターホイル軸38、掻込スターホイル31及び掻込ラグベルト32を駆動するようにしている。そして、左右一対の掻込スターホイル31,31の掻込凸部31c,…を互いに噛み合うようにし、左右一方の掻込スターホイル31から他方の掻込スターホイル31及び掻込ラグベルト32を駆動するようにしている。
【0030】
また、図4から図6に示すように、掻込スターホイル31を中心部から例えば左右掻込スターホイル半体31a,31bに2分割し、スターホイル軸38のフランジ38aに別個にボルト・ナットで着脱できるように構成している。
【0031】
従って、左右掻込スターホイル31,31に搬送穀稈が詰まった場合には、詰まっている部分の掻込スターホイル半体31a,31bだけをスターホイル軸38のフランジ38aから取外し下方に移動させると、穀稈を下方に容易に引き抜き迅速に除去することができ作業能率の低下を防止することができる。また、掻込スターホイル31の作業復帰整備を迅速に行なうことができる。
【0032】
また、左右掻込スターホイル31,31を左右掻込スターホイル半体31a,31bに例えば2分割し、スターホイル軸38,38のフランジ部38a,38aに着脱可能に取り付けるにあたり、左右掻込スターホイル31,31における刈取装置7の左右外側に位置している左右一方の掻込スターホイル31だけを掻込スターホイル半体31a,31bに2分割し、部分的に着脱できる構成としてもよい。
【0033】
このように構成すると、刈取装置7の左右外側に位置している掻込スターホイル31における左右掻込スターホイル半体31a,31bの一方だけを取り外すことにより、詰まり穀稈を容易に除去することができる。
【0034】
また、掻込スターホイル31を中心部から左右掻込スターホイル半体31a,31bに2分割し、スターホイル軸38のフランジ部38aに別個に着脱可能に構成するにあたり、左右掻込スターホイル31,31における従動側の掻込スターホイル31だけを左右掻込スターホイル半体31a,31bに2分割し着脱可能に構成しててもよい。
【0035】
前記構成によると、従動側の掻込スターホイル31の左右掻込スターホイル半体31a,31bのうち一方の掻込スターホイル半体31aを部分的に取り外すことにより、他方の掻込スターホイル反体31bをスターホイル軸38のフランジ38aに取り付けたままの状態で自由に回転することができ、詰まり穀稈を容易に除去できる。
【0036】
また、掻込スターホイル31を左右掻込スターホイル半体31a,31bに2分割し、スターホイル軸38のフランジ部38aに別個に着脱可能に取り付けるにあたり、図7から図9に示すように構成してもよい。左右掻込スターホイル半体31a,31bの中心部を蝶板41で揺動自在に支持し、左右一方の左掻込スターホイル半体31aをスターホイル軸38のフランジ38aに複数のボルト・ナットで固着し、他方の右掻込スターホイル半体31bを単一のボルト・ナットでスターホイル軸38のフランジ38aに着脱自在に取り付ける。
【0037】
前記構成によると、単一のボルトの操作により一方の右掻込スターホイル半体31bを取り外し蝶板41に支持されたままで下方に揺動させることにより、詰まり穀稈を容易に除去することができる。
【0038】
また、左右掻込スターホイル31,31を左右掻込スターホイル半体31a,31bに2分割し、スターホイル軸38,38のフランジ38a,38aに左右掻込スターホイル半体31a,31bのいずれか一方を蝶板41で下方に揺動自在に取り付け、いずれか他方をフランジ38aにボルト・ナットで取り付ける。そして、左右掻込スターホイル31,31の左右掻込スターホイル半体31a,31b、31a,31bを噛み合わせ動力伝達状態ににするにあたり、ボルト・ナットでの取付状態のものと揺動可能なものとを互いに噛み合わせるようにする。このように構成すると、左右掻込スターホイル半体31a,31b、31a,31bのうちの穀稈の詰まった部分の揺動可能な掻込スターホイル半体を取り外し下方へ揺動させることにより、詰まり穀稈の除去を容易に行なうことができる。
【0039】
また、左右掻込スターホイル31,31を左右掻込スターホイル半体31a,31bに2分割し、スターホイル軸38,38のフランジ38a,38aに左右掻込スターホイル半体31a,31bの双方を蝶板41,41により下方に揺動自在に取り付ける。このように構成すると、左右掻込スターホイル半体31a,31b、31a,31bの穀稈の詰まった部分だけを取り外し下方へ揺動させることにより、詰まり穀稈を容易にの除去することができる。
【0040】
また、4条型の穀稈掻込装置22を備えたものにおいて、左右外側に配設されている左右掻込スターホイル31,31を左右掻込スターホイル半体31a,31bに2分割構成し、スターホイル軸38,38のフランジ38a,38aに左右掻込スターホイル半体31a,31b、31a,31bの双方を蝶板41,41で支持し下方に揺動できるように取り付けてもよい。
【0041】
このように構成すると、作業者は刈取装置7の左右両側部に位置した状態で、穀稈の詰まっている左右掻込スターホイル半体31a,31b、31a,31bの取り外し操作を容易に行なうことができ、詰まり穀稈を容易に除去することができる。
【0042】
また、左右掻込スターホイル31,31の左右一方から掻込凸部31c,31cを経由で左右他方を駆動するように構成し、従動側の掻込スターホイル31を左右掻込スターホイル半体31a,31bに2分割し、スターホイル軸38のフランジ部38aに左右掻込スターホイル半体31a,31bを蝶板41,41により揺動自在に取り付けるようにしてもよい。
【0043】
このように構成すると、従動側の掻込スターホイル31の左右掻込スターホイル半体31a,31bのいずれかを取り外し下方に揺動させることにより、従動側の他方の左右掻込スターホイル半体31bをスターホイル軸38のフランジ38aに取り付けたままで掻込スターホイルを回転することができ、詰まり穀稈を容易に除去することができる。
【0044】
次に、図10から図12に示す実施例について説明する。
前記刈取フレーム17から延出している左右掻込支持フレーム51,51に左右軸支筒体53,53を上下方向に沿わせて取り付け、左右軸支筒体53,53にベアリングを介して左右掻込駆動筒体54,54を上下動不能で回転のみ自在に支持し、左右掻込駆動筒体54,54の駆動歯車54a,54aから掻込動力が伝達されるように構成している。左右掻込駆動筒体54,54にスターホイル軸38,38を嵌合して上下方向に所定範囲移動調節自在に挿入支持し、スターホイル軸38,38の下部のフランジ38a,38aに左右掻込スターホイル31,31を取り付けている。そして、左右掻込駆動筒体55,55及びスターホイル軸38,38の例えば下側部に所定長さのスプライン55s,55s、38s,38sをそれぞれ構成し、スターホイル軸38,38の上側部に左右ラグベルトプーリ32,32を取り付け、左右掻込ラグベルト32,32を回転可能に構成している。
【0045】
しかして、掻込駆動筒体55に対してスターホイル軸38を上方の作業位置へ移動調節し、ロックピン42で固定すると、両スプライン55s,38sが係合し一体回転可能状態になり、スターホイル軸38,38により左右掻込ラグベルト32,32及び左右掻込スターホイル31,31が駆動状態になる。また、ロックピン42,42を引き抜き、掻込駆動筒体55,55に対してスターホイル軸38,38を下方のメンテナンス位置へ移動すると、両スプライン55s,38sが離脱し、掻込駆動筒体55に対してスターホイル軸38,38が自由に回転できる状態となる。
【0046】
前記構成によると、左右掻込スターホイル31,31に穀稈が詰まった場合には、掻込駆動筒体55に対してスターホイル軸38を下方のメンテナンス位置へ移動調節することにより、掻込駆動筒体55のスプライン55sとスターホイル軸38のスプライン38sとが離脱し、一方の定位置にあるスターホイル31を自由に回転操作することができ、詰まり穀稈を容易に除去することができる。
【0047】
また、4状型の穀稈掻込装置22において、左右一方の駆動側の掻込スターホイル31から掻込凸部31c,…31cを経由で左右他方の掻込スターホイル31を駆動するように構成し、従動側の掻込スターホイル31側にのみ前記動力伝達解除構成を施すようにし、穀稈除去作業を円滑にできるようにしてもよい。
【0048】
また、掻込駆動筒体55及びスターホイル軸38の下側部に所定長さのスプライン55s,38sを構成するにあたり、左右掻込スターホイル31,31の掻込凸部31c,…の上下方向厚さとスプライン55s,38sの長さとを同じにすると、構成の簡素化を図ることができる。
【0049】
次に、図13について説明する。
左右掻込スターホイル31,31の掻込凸部31c,…を構成するにあたり、掻込凸部31c,…における回転前側の搬送作用部31d,…を柔軟材からなる交換部品で着脱自在に構成し、主体部に対してボルト・ナットで着脱自在に取り付けている。このように構成すると、穀稈を掻込搬送するにあたり、通常株よりも大径の株を掻込搬送する場合にも、搬送作用部31d,…が屈曲変形しながら穀稈に接触しながら掻込搬送し、振動や騒音を低減し耐久性を高めることができる。また、変形や破損した場合にも搬送作用部31d,…だけを交換することができ、コストの低減を図ることができる。
【0050】
また、左右掻込スターホイル31,31及び掻込凸部31c,…の上側部と下側部とを上下対称形状とし、左右掻込スターホイル31,31を同一形状とすると、掻込スターホイル31,31を上下反転させることにより、左右いずれの側にも使用することができ、部品点数を少なくすることができる。
【0051】
また、図14及び図15に示すように、左右掻込スターホイル31の掻込凸部31c,…を構成するにあたり、中心側の主体部に一体構成されている掻込凸部31caと主体部に着脱自在の掻込凸部31cbを交互に配設した構成すると、左右掻込スターホイル31,31に穀稈が詰まった場合には、着脱自在の掻込凸部31cbを取り外すことにより、詰まり穀稈を容易に除去することができる。また、大径株の穀稈の刈取作業の場合には、左右掻込スターホイル31,31から着脱自在の掻込凸部31cb,…を取り外すことにより、大径株用に変換することができる。
【符号の説明】
【0052】
21 刈刃
31 掻込スターホイル
31a 掻込スターホイル分割体
31b 掻込スターホイル分割体
31c 掻込凸部
32 掻込ラグベルト
38 スターホイル軸
38a フランジ
41 蝶板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植立穀稈を刈刃(21)側へ掻き込こむ左右の掻込スターホイル(31,31)を、互いの外周部に形成した掻込凸部(31c,31c)が噛み合うようにして近接させて軸支し、該左右の掻込スターホイル(31,31)の上側には前側ほど相互の間隔を広くして平面視でハ字状に配置した左右の掻込ラグベルト(32,32)をそれぞれ設けた刈取装置の穀稈掻込装置において、前記左右の掻込スターホイル(31,31)のうちの一方の掻込スターホイル(31)を他方の掻込スターホイル(31)に対して上下方向に移動させることで前記掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成としたことを特徴とする刈取装置の穀稈掻込装置。
【請求項2】
前記掻込凸部(31c,31c)の噛み合いによって一方の掻込スターホイル(31)から他方の掻込スターホイル(31)へ回転動力を伝達するように構成し、該駆動側の掻込スターホイル(31)に対して従動側の掻込スターホイル(31)を上下方向に移動させることで掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成とした請求項1記載の刈取装置の穀稈掻込装置。
【請求項3】
前記左右一組の掻込スターホイル(31,31)を左右方向に複数組備えて4条以上の穀稈を掻き込む構成とし、前記左右の掻込スターホイル(31,31)のうちの刈幅外側に位置する掻込スターホイル(31)を刈幅内側に位置する掻込スターホイル(31)に対して上下方向に移動させることで掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成とした請求項1または請求項2記載の刈取装置の穀稈掻込装置。
【請求項4】
前記左右の掻込スターホイル(31,31)の夫々を複数の掻込スターホイル分割体(31a,31b)に分割し、回転軸となる左右のスターホイル軸(38,38)に備えたフランジ(38a,38a)に複数の掻込スターホイル分割体(31a,31b)を夫々取り付けて左右掻込凸部(31c,31c)が噛み合うように構成し、前記左右の掻込スターホイル(31,31)のうちのいずれか一方の掻込スターホイル(31)の掻込スターホイル分割体(31a,31b)をフランジ(38a)から取り外すことで掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成とした請求項1または請求項2または請求項3記載の刈取装置の穀稈掻込装置。
【請求項5】
前記左右の掻込スターホイル(31,31)の夫々を複数の掻込スターホイル分割体(31a,31b)に分割し、回転軸となる左右のスターホイル軸(38,38)に備えたフランジ(38a,38a)に複数の掻込スターホイル分割体(31a,31b)の夫々を蝶板(41,41)により揺動自在に支持して揺動固定状態で左右の掻込凸部(31c,31c)が噛み合う構成とし、前記左右の掻込スターホイル(31,31)のうちのいずれか一方の掻込スターホイル(31)の掻込スターホイル分割体(31a,31b)の揺動固定状態を解除して吊り下げ状に揺動させることで掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成とした請求項1または請求項2または請求項3記載の刈取装置の穀稈掻込装置。
【請求項6】
前記左右の掻込スターホイル(31,31)のうちのいずれか一方の掻込スターホイル(31)を、回転軸となるスターホイル軸(38)に備えたフランジ(38a)に取り付けたままの状態で上下方向に移動可能に構成し、一方の掻込スターホイル(31)とフランジ(38a)とスターホイル軸(38)を他方に対して上下方向に移動させることで掻込凸部(31c,31c)の噛み合いが解除される構成とした請求項1または請求項2または請求項3記載の刈取装置の穀稈掻込装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−111043(P2013−111043A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261764(P2011−261764)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】