説明

前置コンバータ付き電源装置

【課題】高変換効率、高信頼性、低コストな前置コンバータ付き電源装置を提供する。
【解決手段】第1DC−DCコンバータ50は、負荷R1に供給すべき電圧を生成する。前置コンバータ40は、第1DC−DCコンバータ50の前段に接続され、昇圧チョッパを含む。制御部70は、前置コンバータ40への入力電圧が所定の基準値より低くなったとき、昇圧チョッパを稼働させて、入力電圧を昇圧する。第2DC−DCコンバータ80は、制御電圧を生成する。第2DC−DCコンバータ80の入力端子は、前置コンバータの40出力端子に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ等の電源装置として使用される前置コンバータ付き電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スイッチング方式を用いた電源装置が広く普及している(例えば、特許文献1参照)。電源装置では高変換効率、高信頼性、低コストが要求される。信頼性を高める手法として、スイッチング電源の入力電圧範囲を広く設計することが挙げられる。図1に示す電源装置100(詳細は後述する)では、第4〜第7スイッチS4〜S7に使用されるトランジスタの入力電圧範囲を広げる。トランジスタの入力電圧範囲にマージンを設けることにより、停電などによる入力電圧急低下時にも所定の期間(例えば、数10ms程度)、出力電圧を維持できる。これにより、バックアップ電源の起動や停電時処理発動までの無電源状態を回避し、機器の安全性やデータ保護を図ることができる。
【0003】
ただし、入力電圧範囲が広いトランジスタを使用するとコスト高となる。また、第1トランスT1の巻線比は入力電圧範囲の下限電圧に合わせて設計する必要があるため、入力電圧範囲が広いと第1トランスT1の巻線比を小さく設計し、第4〜第7スイッチS4〜S7のデューティ比を下げて駆動する必要がある。第4〜第7スイッチS4〜S7のデューティ比を下げるとピーク電圧が上昇し、スイッチングによる電力損失が大きくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−158873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような状況下、本発明者はスイッチング電源の入力電圧範囲を広くする代わりに、スイッチング電源の前段に前置コンバータを設置する回路構成を開発するに至った。図1に示す電源装置100では、スイッチング電源としての第1DC−DCコンバータ50の前段に前置コンバータ40を設置する。前置コンバータ40は停電などによる入力電圧急低下時、入力電圧を昇圧する。これにより、スイッチング電源の入力電圧範囲のマージンを小さくしても、入力電圧急低下時に所定の期間、出力電圧を維持できる。
【0006】
ところで、電源装置には負荷に供給する電圧を生成するスイッチング電源だけでなく、電源装置内外で使用される制御電圧を生成するスイッチング電源も搭載される。図1に示す電源装置100では、第2DC−DCコンバータ80がこのスイッチング電源に相当する。制御電圧を生成するスイッチング電源でも、負荷に供給する電圧を生成するスイッチング電源と同様に、入力電圧範囲を広く設計するとコスト高および低変換効率となる。
【0007】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、高変換効率、高信頼性、低コストな前置コンバータ付き電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の前置コンバータ付き電源装置は、負荷に供給すべき電圧を生成する第1スイッチング電源と、第1スイッチング電源の前段に接続され、昇圧チョッパを含む前置コンバータと、前置コンバータへの入力電圧が所定の基準値より低くなったとき、昇圧チョッパを稼働させて、入力電圧を昇圧する制御部と、制御電圧を生成する第2スイッチング電源と、を備える。第2スイッチング電源の入力端子は、前置コンバータの出力端子に接続される。
【0009】
この態様によると、前置コンバータへの入力電圧が所定の基準値より低くなったとき、前記コンバータに含まれる昇圧チョッパが稼働することにより信頼性を確保しつつ、第1スイッチング電源の入力電圧範囲を狭く設計できる。また、第2スイッチング電源が前置コンバータの出力電圧を入力電圧とすることにより、第2スイッチング電源の入力電圧範囲を狭く設計できる。したがって、高変換効率で低コストな第1スイッチング電源および第2スイッチング電源を実現できる。
【0010】
制御部は、第1スイッチング電源の停止中に第2スイッチング電源を稼働させる場合、昇圧チョッパを稼働させてもよい。第2スイッチング電源への入力電圧が所定の電圧範囲に収まることを担保できる。
【0011】
整流された電力の力率を改善し、前置コンバータに供給するPFC(Power Factor Correction)回路をさらに備えてもよい。制御部は、第1スイッチング電源およびPFC回路の停止中に第2スイッチング電源を稼働させる場合、昇圧チョッパを稼働させてもよい。第2スイッチング電源への入力電圧が所定の電圧範囲に収まることを担保できる。
【0012】
制御部は、前置コンバータ付き電源装置が起動するとき、前置コンバータに含まれる昇圧チョッパおよび第2スイッチング電源を起動し、その後、PFC回路および第1スイッチング電源を起動し、昇圧チョッパを停止させてもよい。前置コンバータ付き電源装置の起動時において第2スイッチング電源への入力電圧が所定の電圧範囲に収まることを担保できる。
【0013】
前置コンバータは、降圧チョッパをさらに含んでもよい。制御部は、前置コンバータ付き電源装置の起動時、降圧チョッパを稼働させ、定常状態に移行後、降圧チョッパの稼働を停止させてもよい。突入電流を制限できる。
【0014】
第2スイッチング電源の入力端子は、PFC回路の入力端子にも接続されてもよい。前置コンバータに含まれる降圧チョッパの稼働中において、第2スイッチング電源への入力電圧が所定の電圧範囲に収まることを担保できる。
【0015】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、方法、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、高変換効率、高信頼性、低コストな前置コンバータ付き電源装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】比較例に係る前置コンバータ付き電源装置の構成を示す図である。
【図2】比較例に係る前置コンバータ付き電源装置の起動時の動作タイミングを説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る前置コンバータ付き電源装置の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る前置コンバータ付き電源装置の起動時の動作タイミングを説明するための図である。
【図5】PFC回路及び前置コンバータの消費電力の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る前置コンバータ付き電源装置の構成を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る前置コンバータ付き電源装置の起動時の動作タイミングを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、比較例に係る前置コンバータ付き電源装置100の構成を示す図である。この前置コンバータ付き電源装置100は、交流電源10(商用電源)から供給される交流電力を直流電力に変換して、負荷R1に供給するAC−DCコンバータである。本明細書では前置コンバータ付き電源装置100への入力電圧として、ワールドワイド仕様に対応したAC80〜AC264Vを想定し、負荷R1としてCPUを搭載したマザーボードを想定する。以下、前置コンバータ付き電源装置100が負荷R1にDC12V/200Aを供給する例に基づき説明する。即ち、前置コンバータ付き電源装置100から負荷R1に2400Wの電力が供給される例である。
【0019】
前置コンバータ付き電源装置100は、整流回路20、PFC回路30、前置コンバータ40、第1DC−DCコンバータ50、駆動部60、制御部70、第2DC−DCコンバータ80及び駆動部90を備える。整流回路20は、ダイオードブリッジ回路で構成され、交流電源10から供給される交流電力を整流する。PFC回路30は、整流回路20により整流された電力の力率を改善し、前置コンバータ40に供給する。PFC回路30の稼働または停止は制御部70により制御される。
【0020】
図1ではPFC回路30を昇圧型PFC回路で構成している。当該昇圧型PFC回路は、第1インダクタL1、第1スイッチS1、第1ダイオードD1及び第1容量C1を含む。第1インダクタL1の入力側端子は整流回路20の出力電位と接続され、第1インダクタL1の出力側端子は第1ダイオードD1のアノード端子と接続される。第1スイッチS1の高電位側端子は第1インダクタL1と第1ダイオードD1との間のノードと接続され、第1スイッチS1の低電位側端子は低電位側基準電位と接続される。以下、本明細書では低電位側基準電位をグラウンド電位とする。第1容量C1の高電位側端子は第1ダイオードD1のカソード端子と接続され、第1容量C1の低電位側端子はグラウンド電位と接続される。
【0021】
第1スイッチS1はMOSFET等のトランジスタで構成することができる。このトランジスタの制御端子(ゲート端子またはベース端子。以下、FETを採用することを想定し、ゲート端子とする)には制御部70から制御信号が入力される。当該トランジスタは当該制御信号に応じてオンオフする。これにより、第1インダクタL1に流れる電流がオンオフされ、力率が改善されるとともにPFC回路30の出力電圧が昇圧される。PFC回路30の出力電圧は、第1容量C1により平滑化されて前置コンバータ40に出力される。
【0022】
前置コンバータ40は制御部70からの指示にしたがい入力電圧を昇圧または降圧するコンバータである。前置コンバータ40は、第2スイッチS2、第2ダイオードD2、第2インダクタL2、第3スイッチS3、第3ダイオードD3及び第2容量C2を含む。第2スイッチS2、第2ダイオードD2及び第2インダクタL2は、降圧チョッパを構成しており降圧作用を実現する。また、第2インダクタL2、第3スイッチS3及び第3ダイオードD3は、昇圧チョッパを構成しており昇圧作用を実現する。
【0023】
第2スイッチS2の入力側端子はPFC回路30の出力電位と接続され、第2スイッチS2の出力側端子は第2インダクタL2の入力側端子と接続される。第2ダイオードD2のカソード端子は第2スイッチS2と第2インダクタL2との間のノードと接続され、第2ダイオードD2のアノード端子はグラウンド電位と接続される。
【0024】
第2インダクタL2の出力側端子は第3ダイオードD3のアノード端子と接続される。第3スイッチS3の高電位側端子は第2インダクタL2と第3ダイオードD3との間のノードと接続され、第3スイッチS3の低電位側端子はグラウンド電位と接続される。第2容量C2の高電位側端子は第3ダイオードD3のカソード端子と接続され、第2容量C2の低電位側端子はグラウンド電位と接続される。
【0025】
第2スイッチS2及び第3スイッチS3もMOSFET等のトランジスタで構成することができる。それぞれのトランジスタのゲート端子には制御部70から制御信号が入力される。第2スイッチS2のデューティ比が低く制御されるほど入力電圧の降圧率が大きくなる。一方、第3スイッチS3のデューティ比が大きく制御されるほど入力電圧の昇圧率が大きくなる。
【0026】
図1では定常動作時、第2スイッチS2はオン及び第3スイッチS3はオフに制御される。したがって、定常動作時には前置コンバータ40は入力電圧を昇圧も降圧もせずに、入力電圧をほぼそのまま出力する。前置コンバータ40が入力電圧を昇圧または降圧するよう制御される場面については後述する。前置コンバータ40の出力電圧は第2容量C2により平滑化されて第1DC−DCコンバータ50に出力される。
【0027】
第1DC−DCコンバータ50は負荷R1に供給すべき電圧を生成する。第1DC−DCコンバータ50は絶縁型であり、フルブリッジ方式を採用したコンバータである。第1DC−DCコンバータ50は、第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6、第7スイッチS7、第1トランスT1、第2トランスT2、第8スイッチS8、第9スイッチS9、第3インダクタL3及び第3容量C3を含む。
【0028】
第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6及び第7スイッチS7はフルブリッジ回路を構成する。第4スイッチS4及び第5スイッチS5の高電位側端子は前置コンバータ40の出力電位と接続される。第6スイッチS6及び第7スイッチS7の低電位側端子はグラウンド電位と接続される。第4スイッチS4の低電位側端子と第6スイッチS6の高電位側端子とが接続され、そのノードは第1トランスT1の一次巻線の一方の端子と接続される。第5スイッチS5の低電位側端子と第7スイッチS7の高電位側端子とが接続され、そのノードは第1トランスT1の一次巻線の他方の端子と、第2トランスT2の一次巻線を介して接続される。
【0029】
第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6及び第7スイッチS7は、MOSFET等のトランジスタで構成することができる。それぞれのトランジスタのゲート端子には駆動部60から駆動信号が入力される。第4スイッチS4及び第7スイッチS7がオンで、第5スイッチS5及び第6スイッチS6がオフに制御される状態で、第1トランスT1の一次巻線に順方向電流が流れ、第4スイッチS4及び第7スイッチS7がオフで、第5スイッチS5及び第6スイッチS6がオンに制御される状態で、第1トランスT1の一次巻線に逆方向電流が流れる。
【0030】
第2トランスT2の二次巻線は図示しない差動アンプ等を介して制御部70と接続される。これにより、制御部70は第1トランスT1の一次巻線に流れる電流を監視することができる。
【0031】
第1トランスT1の二次巻線の中点は第3インダクタL3の入力側端子と接続され、当該二次巻線の両側端子のうち、一方の端子は第8スイッチS8の入力側端子と接続され、他方の端子は第9スイッチS9の入力側端子と接続される。第8スイッチS8及び第9スイッチS9の出力側端子は、グラウンド電位と接続される。第3インダクタL3の出力側端子は負荷R1の高電位側端子と接続される。第3容量C3は、第3インダクタL3と負荷R1との間のノードと、グラウンド電位との間に接続される。
【0032】
第8スイッチS8及び第9スイッチS9は、MOSFET等のトランジスタで構成することができる。第8スイッチS8を構成するトランジスタのゲート端子は、第9スイッチS9の入力側端子と接続され、第9スイッチS9を構成するトランジスタのゲート端子は、第8スイッチS8の入力側端子と接続される。したがって、第8スイッチS8及び第9スイッチS9は、第1トランスT1の二次巻線に発生する電圧により駆動される、自己駆動型の同期整流素子として作用する。
【0033】
第8スイッチS8及び第9スイッチS9により整流された、第1トランスT1の二次巻線の出力電圧は、第3インダクタL3及び第3容量C3により平滑化されて負荷R1に供給される。上述したように本明細書ではDC12Vの電圧が供給される。負荷R1の駆動中にはDC200Aの電流が流れ、2400Wの電力を消費する。
【0034】
駆動部60は、第1DC−DCコンバータ50から負荷R1に供給される出力電圧を監視して、当該出力電圧を安定させるようスイッチング素子(即ち、第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6及び第7スイッチS7)のデューティ比を適応的に変化させて、当該スイッチング素子を駆動する。より具体的には、駆動部60は負荷R1に供給される出力電圧が低下すると、上記デューティ比を高くして第1トランスT1に流れる電流量を増加させるよう制御する。反対に、駆動部60は負荷R1に供給される出力電圧が上昇すると、上記デューティ比を低くして第1トランスT1に流れる電流量を減少させるよう制御する。また、駆動部60は制御部70からの稼働指示または停止指示に従い第1DC−DCコンバータ50を稼働または停止させる。
【0035】
第1DC−DCコンバータ50は、前置コンバータ付き電源装置100への入力電圧が急低下した際に所定の時間、負荷R1への出力電圧を維持するために規定された入力電圧範囲(以下、第1入力電圧範囲という)より、狭い入力電圧範囲(以下、第2入力電圧範囲という)で動作するよう設計される。ここで、当該入力電圧が急低下する場面として、主に交流電源10の停電または瞬時停電が挙げられる。
【0036】
第2入力電圧範囲で動作するよう設計されるとは、定常動作時に入力され得る電圧範囲で動作するに必要最低限の仕様で設計されることであってもよい。即ち、その電圧範囲を前提に第1トランスT1、二次側の回路部品(図1では、第3インダクタL3、第8スイッチS8、第9スイッチS9及び第3容量C3)の仕様が決定されてもよい。
【0037】
図1では前置コンバータ40を追加したことにより、第1DC−DCコンバータ50を、定常動作時に入力され得る電圧範囲より低い電圧でも動作するよう設計する必要がない。したがって、上記回路部品に、その低い電圧でも動作するよう仕様に余裕を持たせる必要がない。よって、当該電圧範囲の最低電圧で動作する(即ち、電流が流れる)ものであれば足り、その最低電圧より低い電圧では動作しない(即ち、電流が流れない)ものを採用できる。
【0038】
また、第2入力電圧範囲で動作するよう設計されることには、第1トランスT1の一次巻線に流れる電流を制御するスイッチング素子(第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6及び第7スイッチS7)のデューティ比が、第1入力電圧範囲で動作するためのデューティ比より高く設定されることを含む。例えば、最大デューティ比(ブリッジ方式では50%)またはその近傍のデューティ比で当該スイッチング素子が駆動されてもよい。前置コンバータ40を追加したことにより、当該スイッチング素子に入力される電圧は第2入力電圧範囲に制限されるため、定常動作時に最大デューティ比またはその近傍のデューティ比で駆動することが可能である。
【0039】
第2DC−DCコンバータ80は制御電圧を生成する。この制御電圧は、主に、メイン電源である第1DC−DCコンバータ50を駆動するために使用される。例えば、駆動部60及び制御部70の電源電圧、各トランジスタのバイアス電圧、負荷R1以外の外部装置への伝達信号などに使用される。このように第2DC−DCコンバータ80は、メイン電源である第1DC−DCコンバータ50の駆動を補助する補助電源として機能する。本明細書では第2DC−DCコンバータ80はDC5V/10Aの補助電源出力を生成する。なお、この出力は用途に応じて、さらにDC−DC変換されてもよい。
【0040】
第2DC−DCコンバータ80の入力端子は前置コンバータ40の出力端子に接続される。第2DC−DCコンバータ80はフライバック型コンバータである。第2DC−DCコンバータ80は、第4容量C4、第10スイッチS10、第3トランスT3、第4ダイオードD4及び第5容量C5を含む。
【0041】
第4容量C4の高電位側端子はPFC回路30の出力端子に接続され、低電位側端子はグラウンド電位に接続される。第4容量C4は第2DC−DCコンバータ80への入力電圧を平滑化する。第3トランスT3の一次巻線の高電位側端子はPFC回路30の出力端子に接続され、低電位側端子は第10スイッチS10を介してグラウンド電位に接続される。第10スイッチS10はMOSFET等のトランジスタで構成することができる。このトランジスタのデューティ比により、第3トランスT3の一次巻線に流れる電流が決定される。第3トランスT3の一次巻線には第10スイッチS10がオフのときフライバック電圧が発生する。
【0042】
第3トランスT3の二次巻線の高電位側端子は第4ダイオードD4のアノード端子に接続され、低電位側端子はグラウンド電位に接続される。第3トランスT3の二次巻線は、一次巻線に発生したフライバック電圧を取り出し、第4ダイオードD4を介して出力する。第5容量C5の高電位側端子は第4ダイオードD4のカソード端子に接続され、低電位側端子はグラウンド電位に接続される。第5容量C5は第2DC−DCコンバータ80の出力電圧を平滑化する。
【0043】
駆動部90は、第2DC−DCコンバータ80の出力電圧を監視して、当該出力電圧を安定させるよう第10スイッチS10のデューティ比を適応的に変化させて、第10スイッチS10を駆動する。より具体的には、駆動部90は第2DC−DCコンバータ80の出力電圧が低下すると、上記デューティ比を高くして第3トランスT3に流れる電流量を増加させるよう制御する。反対に、駆動部90は第2DC−DCコンバータ80の出力電圧が上昇すると、上記デューティ比を低くして第3トランスT3に流れる電流量を減少させるよう制御する。また、駆動部90は制御部70からの稼働指示または停止指示に従い第2DC−DCコンバータ80を稼働または停止させる。
【0044】
制御部70はPFC回路30、前置コンバータ40、第1DC−DCコンバータ50及び第2DC−DCコンバータ80の稼働または停止を制御する。制御部70はマイクロプロセッサ及びロジック回路の少なくとも一方で構成される。制御部70は起動プログラム等の各種プログラム、または外部装置からの指示に従い、PFC回路30、前置コンバータ40、第1DC−DCコンバータ50及び第2DC−DCコンバータ80の稼働または停止を制御する。
【0045】
本明細書では制御部70は第1DC−DCコンバータ50の稼働中はPFC回路30も稼動させ、第1DC−DCコンバータ50の停止中はPFC回路30を停止させる。PFC回路30の駆動による消費電力を低減する趣旨である。また、第1DC−DCコンバータ50の稼働とPFC回路30の稼働とが連動していれば、第1DC−DCコンバータ50の入力電圧範囲を狭く設計でき、第1DC−DCコンバータ50を高効率化できる。以下、第1DC−DCコンバータ50に、入力電圧がDC380Vのとき変換効率が95%になるDC−DCコンバータが使用されるとする。
【0046】
また、制御部70は前置コンバータ40への入力電圧を監視し、当該入力電圧が所定の基準値より低くなったとき前置コンバータ40内の昇圧チョッパを稼働させて当該入力電圧を昇圧する。具体的には第3スイッチS3に所定のデューティ比を持つPWM信号を供給してオンオフ制御することにより、昇圧チョッパに入力電圧を昇圧させる。その際、当該デューティ比を漸次的に上げていってもよい。上記基準値は前置コンバータ付き電源装置100への入力電圧が急低下したことを検出するための値である。例えば、交流電源10の正常動作時における、交流電源10の出力電圧範囲の下限またはその近傍に設定される。
【0047】
また、制御部70は第1DC−DCコンバータ50に過電流が発生したことを検出すると、前置コンバータ40内の降圧チョッパを稼働させて前置コンバータ40への入力電圧を降圧する。具体的には第2スイッチS2に所定のデューティ比を持つPWM信号を供給してオンオフ制御することにより、降圧チョッパに入力電圧を降圧させる。その際、当該デューティ比を漸次的に下げていってもよい。なお、定常動作時には制御部70は前置コンバータ40への入力電圧を昇圧も降圧もしないよう前置コンバータ40を制御する。
【0048】
図2は、比較例に係る前置コンバータ付き電源装置100の起動時の動作タイミングを説明するための図である。図2は各動作主体の出力電圧、ならびに前置コンバータ40および第1DC−DCコンバータ50のステータスの推移を模式的に示している。交流電源10が供給されると第2DC−DCコンバータ80が起動する。その際、制御部70は第2スイッチS2をオンして前置コンバータ40を導通状態とする。ここでは導通させるだけであり昇圧も降圧もしない。その後、制御部70はPFC回路30及び第1DC−DCコンバータ50を起動させる。PFC回路30が起動するとPFC回路30の昇圧作用により前置コンバータ40の出力電圧が上昇する。前置コンバータ付き電源装置100の起動後も、PFC回路30及び第1DC−DCコンバータ50は連動して動作する。なお、比較例では前置コンバータ付き電源装置100への入力電圧の急低下、または第1DC−DCコンバータ50に過電流が発生しない限り、前置コンバータ40は稼働しない。
【0049】
図3は、本発明の実施の形態1に係る前置コンバータ付き電源装置100の構成を示す図である。以下、実施の形態1に係る前置コンバータ付き電源装置100と、比較例に係る前置コンバータ付き電源装置100との相違点について説明する。実施の形態1では、第2DC−DCコンバータ80の入力端子は前置コンバータ40の出力端子に接続される。第2DC−DCコンバータ80に含まれる第4容量C4の高電位側端子は前置コンバータ40の出力端子に接続され、第3トランスT3の一次巻線の高電位側端子は前置コンバータ40の出力端子に接続される。その他の回路構成は比較例と同様である。
【0050】
実施の形態1では、制御部70はPFC回路30及び第1DC−DCコンバータ50の停止中に第2DC−DCコンバータ80を稼働させる場合、前置コンバータ40に含まれる昇圧チョッパを稼働させる。実施の形態1では、この昇圧チョッパは入力電圧をDC380V程度に昇圧する。本明細書では前置コンバータ付き電源装置100の入力電圧範囲をAC80〜AC264Vとしているので、PFC回路30が停止中で当該昇圧チョッパを稼働させない場合、前置コンバータ40の出力はDC100〜DC400V程度となる。
【0051】
したがって、当該昇圧チョッパを稼働させない場合、第2DC−DCコンバータ80の入力電圧範囲はDC100〜DC400V程度となり、それに対応する仕様の回路部品を使用する必要がある。これに対し、当該昇圧チョッパを稼働させる場合、第2DC−DCコンバータ80の入力電圧範囲はDC350〜DC400V程度でよく、それに対応する仕様の回路部品を使用すればよい。第1DC−DCコンバータ50で説明したように、第2DC−DCコンバータ80の入力電圧範囲が狭いほど、回路部品を低コスト化できる。
【0052】
また、前者ではDC100VからDC5Vへの変換にも対応する必要がある。後者ではDC350VからDC5Vへの変換に対応できればよい。したがって、後者のほうが前者より第3トランスT3の巻線比を大きくし、第10スイッチS10のデューティ比を上げることができる。第10スイッチS10のデューティ比を上げるとピーク電圧が低下し、スイッチングによる電力損失を削減できる。前者では第2DC−DCコンバータ80の変換効率は60〜70%程度である。これに対し、後者では前置コンバータ40を稼働させるための電力を差し引いてもその変換効率は約90%に上昇する。
【0053】
図4は、本発明の実施の形態1に係る前置コンバータ付き電源装置100の起動時の動作タイミングを説明するための図である。交流電源10が供給されると、制御部70は前置コンバータ40及び第2DC−DCコンバータ80を起動する。具体的には前置コンバータ40に含まれる昇圧チョッパを稼働させて、前置コンバータ40への入力電圧を昇圧させる。なお、前置コンバータ40の起動時、第2DC−DCコンバータ80は起動していないため、制御部70の電源電圧は第2DC−DCコンバータ80の出力以外から供給される必要がある。
【0054】
前置コンバータ40及び第2DC−DCコンバータ80の起動後、制御部70はPFC回路30及び第1DC−DCコンバータ50を起動させる。PFC回路30の起動後、制御部70は前置コンバータ40を停止させる。より具体的には前置コンバータ40に含まれる昇圧チョッパを停止させる。制御部70は昇圧チョッパを停止させた後、第2スイッチS2をオンに維持し、前置コンバータ40を導通状態とする。PFC回路30が稼働するとPFC回路30が昇圧作用を持つため、前置コンバータ40を停止させても、第2DC−DCコンバータ80への入力電圧をDC350〜DC400Vの範囲に維持できる。
【0055】
ここで、第2DC−DCコンバータ80を起動する際、PFC回路30ではなく前置コンバータ40を起動させる理由を説明する。PFC回路30は定常的に動作する必要がある。一方、前置コンバータ40は過渡状態でのみ動作すれば足りる。また、PFC回路30は力率を改善するため0V近辺の電圧から昇圧する必要があり、駆動信号のデューティ比は大きくなる。一方、前置コンバータ40は力率を改善する必要がないため本明細書では100V以上の電圧を昇圧し、駆動信号のデューティ比は小さくなる。PFC回路30は定常時のオン抵抗を下げるため、第1スイッチS1に、並列接続された複数のトランジスタを用いる。例えば、並列接続された3つのトランジスタを用いる。一方、前置コンバータ40は過渡状態しか動作させず、パルス幅も狭いため、第3スイッチS3に1つのトランジスタを用いる。
【0056】
図5は、PFC回路30及び前置コンバータ40の消費電力の一例を示す図である。図5にPFC回路30及び前置コンバータ40のそれぞれが2400Wの電力を出力する場合と、72Wの電力を出力する場合の消費電力の例を挙げている。この例では2400Wの電力を出力する場合、PFC回路30の駆動電力は10W、スイッチング損失及び配線損失を合計した電力損失は90Wで、合計100Wの電力を消費する。一方、前置コンバータ40の駆動電力は3W、電力損失は135Wで、合計138Wの電力を消費する。72Wの電力を出力する場合、PFC回路30の駆動電力は10W、電力損失は3Wで、合計13Wの電力を消費する。一方、前置コンバータ40の駆動電力は3W、電力損失は4Wで、合計7Wの電力を消費する。
【0057】
この例ではPFC回路30はスイッチング用のトランジスタを3つ用い、前置コンバータ40はスイッチング用のトランジスタを1つ用いるため、PFC回路30の駆動電力は前置コンバータ40の駆動電力の約3倍になる。また、PFC回路30のほうがオン抵抗が大きいため、電流が大きくなるほどPFC回路30のほうが電力損失が小さくなる。一方、電流が小さい場合、電力損失全体に対する配線抵抗の影響が大きくなり、前置コンバータ40のほうが電力損失が小さくなる。このように2400Wの電力を出力する場合、PFC回路30が昇圧するほうが有利であり、72Wの電力を出力する場合、前置コンバータ40が昇圧するほうが有利である。
【0058】
第1DC−DCコンバータ50の起動後は、第1DC−DCコンバータ50が負荷R1に2400Wの電力を供給する必要があるため、第1DC−DCコンバータ50に2400W近辺の電力が入力される必要がある。一方、第1DC−DCコンバータ50の起動前は、第2DC−DCコンバータ80が50Wの電力を出力すれば足りるため、第2DC−DCコンバータ80に50W近辺の電力が入力されれば足りる。第1DC−DCコンバータ50には電力が入力されないため、その電力は考慮する必要がない。このように、第1DC−DCコンバータ50の起動前は前置コンバータ40が昇圧し、第1DC−DCコンバータ50の起動後はPFC回路30が昇圧することが有利である。
【0059】
以上説明したように実施の形態1によれば、第1DC−DCコンバータ50の前段に前置コンバータ40を接続し、第2DC−DCコンバータ80の入力端子を前置コンバータ40の出力端子に接続することにより、高変換効率、高信頼性、低コストな前置コンバータ付き電源装置100を実現できる。具体的には、停電時などの入力電圧急低下時に入力電圧を昇圧する前置コンバータ40を接続したことにより、第1DC−DCコンバータ50の入力電圧範囲を狭くでき、高変換効率、高信頼性、低コストな第1DC−DCコンバータ50を実現できる。また、第1DC−DCコンバータ50が停止中に第2DC−DCコンバータ80を稼働する場合、前置コンバータ40を稼働させることにより、第2DC−DCコンバータ80の入力電圧範囲を狭くでき、高変換効率、高信頼性、低コストな第2DC−DCコンバータ80を実現できる。また、PFC回路30を使用する場合と比較し、消費電力を低減できる。
【0060】
また、前置コンバータ40は降圧チョッパおよび昇圧チョッパを構成しているが、第2インダクタL2および第2容量C2を共用化している。したがって、前置コンバータ40の回路規模を小さくすることができる。
【0061】
図6は、本発明の実施の形態2に係る前置コンバータ付き電源装置100の構成を示す図である。以下、実施の形態2に係る前置コンバータ付き電源装置100と、実施の形態1に係る前置コンバータ付き電源装置100との相違点について説明する。実施の形態2では、第2DC−DCコンバータ80の入力端子は前置コンバータ40の出力端子に加えて、PFC回路30の出力端子にも接続される。
【0062】
第5ダイオードD5は前置コンバータ40の出力電流がPFC回路30の出力端子に回り込むことを防止する。第5ダイオードD5のアノード端子はPFC回路30の出力端子に接続され、カソード端子は第2DC−DCコンバータ80の入力端子および前置コンバータ40の出力端子に接続される。第6ダイオードD6はPFC回路30の出力電流が前置コンバータ40の出力端子に回り込むことを防止する。第6ダイオードD6のアノード端子は前置コンバータ40の出力端子に接続され、カソード端子は第2DC−DCコンバータ80の入力端子およびPFC回路30の出力端子に接続される。
【0063】
第2DC−DCコンバータ80に含まれる第4容量C4の高電位側端子は、PFC回路30および前置コンバータ40の出力端子に、第5ダイオードD5および第6ダイオードD6を介してそれぞれ接続される。第3トランスT3の一次巻線の高電位側端子は、PFC回路30および前置コンバータ40の出力端子に、第5ダイオードD5および第6ダイオードD6を介してそれぞれ接続される。その他の回路構成は実施の形態1と同様である。
【0064】
実施の形態2では、前置コンバータ付き電源装置100の起動時、制御部70は前置コンバータ40に含まれる降圧チョッパを稼働させ、定常状態に移行後、降圧チョッパの稼働を停止させる。具体的には第2スイッチS2に所定のデューティ比を持つPWM信号を供給してオンオフ制御することにより、降圧チョッパに入力電圧を降圧させる。その際、当該デューティ比を漸次的に上げていってもよい。これにより、前置コンバータ40によるソフトスタートを実現させる。
【0065】
図7は、本発明の実施の形態2に係る前置コンバータ付き電源装置100の起動時の動作タイミングを説明するための図である。交流電源10が供給されると、制御部70は前置コンバータ40及び第2DC−DCコンバータ80を起動する。具体的には前置コンバータ40に含まれる昇圧チョッパを稼働させて、前置コンバータ40への入力電圧を昇圧させる。前置コンバータ40及び第2DC−DCコンバータ80の起動後、制御部70はPFC回路30及び第1DC−DCコンバータ50を起動させる。その際、制御部70は第2スイッチS2をオフして前置コンバータ40を遮断状態とする。図7ではこの遮断期間を斜線で描いている。その後、制御部70は前置コンバータ40に含まれる降圧チョッパを稼働させて、前置コンバータ40への入力電圧を降圧させながら、第1DC−DCコンバータ50に供給する。これにより、ソフトスタートを実現できる。
【0066】
前置コンバータ40の遮断期間および降圧期間にPFC回路30が稼働している。PFC回路30は昇圧作用を持ち、PFC回路30の出力端子と第2DC−DCコンバータ80の入力端子とが接続されているため、前置コンバータ40の遮断期間および降圧期間中も、第2DC−DCコンバータ80への入力電圧をDC350〜DC400Vの範囲に維持できる。第1DC−DCコンバータ50の起動後、制御部70は前置コンバータ40を停止させる。より具体的には前置コンバータ40に含まれる降圧チョッパを停止させる。制御部70は降圧チョッパを停止させた後、第2スイッチS2をオンに維持し、前置コンバータ40を導通状態とする。
【0067】
以上説明したように実施の形態2によれば、実施の形態1の効果に加えて次の効果を奏する。即ち、前置コンバータ付き電源装置100の電源投入時において前置コンバータ40に含まれる降圧チョッパを稼働させることにより、電源投入時の突入電流を抑制できる。その際、PFC回路30の出力端子と第2DC−DCコンバータ80の入力端子とが接続されているため、第2DC−DCコンバータ80への入力電圧を所定の電圧範囲に維持できる。
【0068】
また、制御部70は過電流検出に起因して、前置コンバータ40に含まれる降圧チョッパを稼働させる場合もある。この場合も、第2DC−DCコンバータ80への入力電圧を所定の電圧範囲に維持できる。
【0069】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0070】
上述した実施の形態1、2では、第1DC−DCコンバータ50にフルブリッジ方式、第2DC−DCコンバータ80にフライバック方式を採用する例を説明した。この点、その他の方式を採用してもよい。例えば、ハーフブリッジ方式、プッシュプル方式、フォワード方式などを採用してもよい。
【0071】
また、図3、6に示すAC−DCコンバータにて、PFC回路30が取り除かれた構成であってもよい。また、交流電源10の代わりに直流電源が用いられるDC−DCコンバータであってもよい。この場合、整流回路20は必要ない。
【符号の説明】
【0072】
100 前置コンバータ付き電源装置、 10 交流電源、 20 整流回路、 30 PFC回路、 40 前置コンバータ、 50 第1DC−DCコンバータ、 60 駆動部、 70 制御部、 80 第2DC−DCコンバータ、 90 駆動部、R1 負荷。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷に供給すべき電圧を生成する第1スイッチング電源と、
前記第1スイッチング電源の前段に接続され、昇圧チョッパを含む前置コンバータと、
前記前置コンバータへの入力電圧が所定の基準値より低くなったとき、前記昇圧チョッパを稼働させて、前記入力電圧を昇圧する制御部と、
制御電圧を生成する第2スイッチング電源と、を備え、
前記第2スイッチング電源の入力端子は、前記前置コンバータの出力端子に接続されることを特徴とする前置コンバータ付き電源装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1スイッチング電源の停止中に前記第2スイッチング電源を稼働させる場合、前記昇圧チョッパを稼働させることを特徴とする請求項1に記載の前置コンバータ付き電源装置。
【請求項3】
整流された電力の力率を改善し、前記前置コンバータに供給するPFC(Power Factor Correction)回路をさらに備え、
前記制御部は、前記第1スイッチング電源および前記PFC回路の停止中に前記第2スイッチング電源を稼働させる場合、前記昇圧チョッパを稼働させることを特徴とする請求項1に記載の前置コンバータ付き電源装置。
【請求項4】
整流された電力の力率を改善し、前記前置コンバータに供給するPFC(Power Factor Correction)回路をさらに備え、
前記制御部は、本前置コンバータ付き電源装置が起動するとき、前記前置コンバータに含まれる前記昇圧チョッパおよび前記第2スイッチング電源を起動し、その後、前記PFC回路および前記第1スイッチング電源を起動し、前記昇圧チョッパを停止させることを特徴とする請求項1に記載の前置コンバータ付き電源装置。
【請求項5】
整流された電力の力率を改善し、前記前置コンバータに供給するPFC(Power Factor Correction)回路をさらに備え、
前記前置コンバータは、降圧チョッパをさらに含み、
前記制御部は、本前置コンバータ付き電源装置の起動時、前記降圧チョッパを稼働させ、定常状態に移行後、前記降圧チョッパの稼働を停止させることを特徴とする請求項1に記載の前置コンバータ付き電源装置。
【請求項6】
前記第2スイッチング電源の入力端子は、前記PFC回路の入力端子にも接続されることを特徴とする請求項5に記載の前置コンバータ付き電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−106432(P2013−106432A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248622(P2011−248622)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000237662)富士通テレコムネットワークス株式会社 (682)
【Fターム(参考)】