説明

加工品表面にわたって機械部品を規定の移動経路に沿って導く方法および構造

【課題】加工品表面上での単純でかつコスト効率の高い焦点制御を可能にする方法および構造を提供する。
【解決手段】機械部品12は、加工品表面23にわたって規定の移動経路28に沿って導かれる。機械部品12は、この移動中、加工品表面23から規定の距離50を隔てて保持される。この目的のために、規定のリード18で機械部品12の前方で作動する距離センサ14が設けられる。距離センサ14と加工品表面23との間の複数の距離値が決定され、規定の距離50を調節する複数の制御値が、距離値の関数として決定される。規定の距離50は、制御値によって繰り返し調節される。前記移動経路28に沿った距離値は、第1のグリッド間隔46によって決定される。制御値は、第2のグリッド間隔44で規定の移動経路28に沿って決定される。第1および第2のグリッド間隔46、44は、異なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工品表面にわたって、前記加工品表面から規定の距離を隔てて規定の移動経路に沿って保持されている機械部品を、前記規定の移動経路に沿って導く方法および構造であって、規定のリードで前記移動経路に沿って前記機械部品の前方で作動する距離センサを設けるステップと、前記規定の移動経路に沿って前記距離センサと前記加工品表面との間の複数の距離値(S(m))を決定するステップと、第1の距離値(S(m))の関数として前記規定の距離を調節する複数の制御値(ΔTS(i))を決定するステップと、前記移動経路に沿って前記機械部品を移動させて、前記制御値(ΔTS(i))によって前記規定の距離を繰り返し調節するステップとを含む方法に関する。
【0002】
本発明は、加工品表面にわたって、移動経路に沿って前記加工品表面から規定の距離を隔てて保持されるように構成されている前記機械部品を、前記規定の移動経路に沿って導く構造であって、規定のリードで前記移動経路に沿って前記機械部品の前方で作動するよう構成された少なくとも1つの距離センサであって、前記移動経路に沿って当該距離センサと前記加工品表面との間の複数の距離値(S(m))を決定するように設計された距離センサと、さらに、第1の距離値(S(m))の関数として、前記規定の距離を調節する複数の制御値(ΔTS(i))を決定するように設計された制御ユニットと、前記移動経路に沿って前記機械部品を移動させる第1の駆動装置と、前記制御値によって前記規定の距離を繰り返し調節する第2の駆動装置とを含む装置に関する。
【背景技術】
【0003】
このような方法およびこのような装置は、下記特許文献1によって開示されている。
この明細書では、当接縁部に沿って2つのプレートを互いに溶接する役目をする溶接ヘッドを有する構造を開示している。一定のリードで溶接ヘッドの前方にて距離センサが作動する。距離センサは、溶接ヘッドを当接縁部のコースにわたって正確に導くことができるように、当接縁部のコースおよび2つのプレートの表面上方の溶接ヘッドの高さを判断する目的に供する。溶接ヘッドの制御回路は、前方にて作動する距離センサの出力信号によって供給される遅延補正段階(stage)を含む。距離センサは、アクチュエータを介して、所望の高さ位置および当接縁部に対する側方位置に制御される。遅延補正段階によって、対応する制御信号がリード分遅延して溶接ヘッド用のアクチュエータに渡される。この時間遅延の目的は、確実に、溶接ヘッドが、距離センサが遅延時間分だけ先に想定した位置を、すべての時点で正確に想定するようにすることにある。距離センサは自己調整により、当接縁部上方の所望の位置を維持することから、溶接トーチは、所望の経路に追随する。
【0004】
この公知の方法には、距離センサが溶接ヘッドの動きと独立して制御されることから、距離センサと溶接ヘッドとの両方に駆動要素が必要であるという欠点がある。多数のアクチュエータのために、この方法は、経費のかかるものとなっている。さらに、溶接ヘッドが距離センサに追随する精度は、個々のアクチュエータの公差によって制限される。溶接ヘッドは、距離センサの自己調整に従うことができても、溶接トーチのアクチュエータが距離センサのアクチュエータに対応する範囲に限られる。この公知の方法は、特に、目的が、主として点状の有効範囲で溶接ヘッドを導くのではなく、加工品表面上に直線の作動範囲を有する機械部品を加工品表面上で導くことにあるとき、複雑かつ不利なものである。
【0005】
また、下記特許文献2では、加工品表面上方において、規定の距離を隔てて工具を導く構造および方法を開示している。例示的な実施形態においては、相互に重ねて配置された、サイズが異なる2つのプレートを、小さい方のプレートの終端縁部に沿って溶接する。この場合、溶接ヘッドは、触知により縁部のコースを取得する感知素子に追随する。制御構造は、確実に、溶接ヘッドが縁部のコースに追随するようにするものであり、加工品表面り上方の溶接ヘッドの高さ位置も追跡される。下記特許文献1の構造とは対照的に、溶接ヘッドは、ここでは、距離センサに固定的に結合されている。したがって、必要なアクチュエータは、少なくて済む。しかしながら、この公知の解決手段では、このような予めプログラムされた移動経路からのずれのみを感知素子が取得することから、正確に予めプログラムされた移動経路が必要である。さらに、焦点制御は、感知素子についてのみ正確であるが、後方で作動する溶接ヘッドについては正確ではない。
【0006】
加工品表面上方で規定の距離を隔てて機械部品を導く他の提案が複数ある。下記特許文献3によれば、多数の走行輪が機械部品(レーザ加工ヘッド)上に配設されている。走行輪は、処理される加工品の溶接継目の極力近傍に位置決めされねばならないが、これは、溶接作業の場合および/または高感度表面の場合、問題である。
下記特許文献4においては、写真を加工品表面上に突出したスロットパターンのカメラで撮ることが提案されている。下記特許文献5(=下記特許文献6)では、溶接ヘッドが同様にローラを介して加工品表面上を導かれる状態で、溶接継目の領域において色のスペクトルを評価することを提案している。下記特許文献7では、レーザ溶接継目に対して斜めに面する検知器によってレーザ誘起プラズマの強度を評価することを提案している。これらの提案のすべてには、距離を決定するために複雑な信号処理が必要である。
【0007】
他の提案では、案内される機械部品上または案内される機械部品において極力近傍に設置するべき容量性センサを使用する(下記特許文献8、9、10、11)。これらの提案は、案内される機械部品の前にある距離センサのリード(もしくは間隔)を回避するか、またはこのようなリードを無視しようとするものである。
下記特許文献12では、第1の動作モードで処理され、かつ、第2の動作モードで実際の処理作業を行う距離センサを加工品表面にわたって導くことを開示しており、第1パスからの測定値は、距離制御用に第2パスにおいて使用される。この方法は、機械部品を加工品表面にわたって少なくとも2回案内されなければならないために時間のかかるものである。
【0008】
さらに、加工品表面上の制御された機械部品の作動範囲は実質的に点状であることが、すべての公知の方法に共通している。直線の作動範囲用の焦点制御は行われない。
【特許文献1】独国特許出願公開第3341964A1号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第19615069A1号明細書
【特許文献3】独国実用新案第29904097U1号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第3243341A1号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第0554523B1号明細書
【特許文献6】独国特許出願公開第69219101T2号明細書
【特許文献7】独国特許出願公開第19516376A1号明細書
【特許文献8】欧州特許第0743130B1号明細書
【特許文献9】独国特許第19727094C2号明細書
【特許文献10】独国実用新案第9117180U1号明細書
【特許文献11】旧東ドイツ仮専用特許第286887A5号明細書
【特許文献12】独国特許出願公開第3730709A1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上を背景として、本発明の目的は、加工品表面上での単純でかつコスト効率の高い焦点制御を可能にする代案を提供することである。この新規方法は、直線の作動範囲を有する機械部品の場合に単純でかつコスト効率の高い適用を可能にすることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つの態様によれば、この目的は、距離値が、第1のグリッド間隔で移動経路に沿って分布している複数の測定位置で決定され、かつ、制御値が、第2のグリッド間隔で移動経路に沿って分布している複数の作動位置に割り当てられており、第1および第2のグリッド間隔が異なる、冒頭で述べたタイプの方法によって達成される。
本発明の別の態様によれば、この目的は、少なくとも1つの距離センサが、第1のグリッド間隔で移動経路に沿って分布している複数の測定位置で距離値を決定するように設計されており、制御ユニットが、第2のグリッド間隔で規定の移動経路に沿って分布している複数の作動位置に制御値を割り当てるように設計されており、第1および第2のグリッド間隔が異なる、冒頭で述べたタイプの装置によって達成される。
【0011】
したがって、この新規な方法およびこの新規な構造は、冒頭で述べた上記特許文献1から公知のように、前方にて作動する少なくとも1つの距離センサを使用する。その結果、本新規な方法および本新規な構造は、使用される距離センサの技術から独立したものである。原則として、機械部品と加工品表面との間の距離を決定することができる信号を供給することができる任意のセンサを使用することが可能である。適切な距離センサの選択は多種多様であるため、本新規な方法および本新規な構造は、非常に高いコスト効率で実施することができる。リードにより、距離センサを、さらに、後方で作動する機械部品による干渉および損傷から非常に良好に保護することができる。距離センサには加工品表面上の処理部位との「視覚的接触」は不要であることから、遮蔽板を分離のために使用することができる。
【0012】
本新規な方法および本新規な構造によって、少なくとも1つ距離センサおよび機械部品を互いに固定的に結合することが可能である。その結果、上記特許文献1の解決手段と比較して、必要とされる駆動要素の数を少なくすることができる。さらに、別個の駆動要素の公差ずれによって生じる追跡エラーが回避される。したがって、本新規な方法および本新規な構造によって、高精度でコスト効率の高い機械部品誘導が可能である。一方、機械部品の追跡による視差は、効果的に補正または回避することができる。
【0013】
さらに、本新規な方法および本新規な構造には、測定値を記録するステップ(実際の状態の判断)および規定の距離を調節するステップが、異なるグリッド間隔の結果として分離される、という利点がある。したがって、1つの作動位置について、多数の距離値を測定したり、平均化したりすることが容易に可能である。これによって、短期間の変動が無視されることから、非常に円滑かつ正確な制御応答が可能である。逆に、平坦な加工品表面の場合には、非常に速い移動速度を達成することができ、その理由は、規定の距離の調節は、この場合、数多くの距離測定によって「不必要に」妨げられることがないからである。
【0014】
最後に、距離値の記録および、相互に独立したグリッド間隔による規定の距離の調節によって、好適な例示的な実施形態によって以下に示すように、直線の作動範囲または2次元の作動範囲でさえも加工品表面上に最適に設定するべきであるときに、非常に単純な実施が可能となる。
したがって、上記の目的は、完全に達成される。
【0015】
本発明の好適な改良形態においては、第1のグリッド間隔は、第2のグリッド間隔より小さい。
この改良形態においては、距離値は、規定の距離を調節するための制御値よりも高い頻度または密度で決定される。これによって、取得した距離値を選択し、信頼性をチェックし、好ましくは平均化することができる。これによって、制御応答がより円滑なものとなる。さらに、この改良形態の新規な方法および新規な構造は、距離値の測定に影響を与える確率的干渉の影響が小さい。その結果、この改良形態では、焦点制御の特に高い精度を達成することが可能である。
【0016】
さらなる改良形態においては、第1のグリッド間隔は、第2のグリッド間隔より大きい。
この改良形態は、非常に速い送り速度を可能にするものであり、特に、加工品表面が非常に平坦であるときに好適である。この改良形態においては、距離測定値よりも多い制御値が利用可能である(制御値の密度が距離値の密度より高い)ことから、補間距離値の関数としての「割り当て」距離値なしで制御値を決定することが好ましい。距離センサが前方で作動するため、この場合、「将来的」距離値を使用して、即ち、機械部品がまだ到達していない測定位置の距離値を使用して、補間することが可能である。その結果、この改良形態によって、測定経費が節減されるにもかかわらず、規定の距離を正確に観察することができる。
【0017】
さらなる改良形態においては、各距離値は、距離値の測定位置に最も近いところにある作動位置に割り当てられる。
あるいは、「冗長な」距離値は、廃棄することができるか、または、信頼性のチェックのみ役立てることができる。しかしながら、より均一でかつより正確な制御応答が、各距離値が作動位置および制御値の決定における局面(features)に割り当てられた場合に達成される。
【0018】
さらなる改良形態においては、多数の距離値が、各作動位置について決定される。
この改良形態は、各制御値は多数の測定距離値の関数であることから、同様に、より均一で、より正確な制御応答に貢献する。測定シーケンスにおける誤った測定および/または干渉は、より効果的に抑制される。
さらなる改良形態においては、1つの作動位置の制御値を決定するために、その1つの作動位置について、多数の距離値が平均化される。
【0019】
先に説明したように、この改良形態は、円滑かつ正確な制御応答を達成する単純かつ効果的な可能性である。
さらなる改良形態においては、制御値は、回転メモリ内に設けられている。回転メモリでのメモリ位置は、第2のグリッド間隔での各種作動位置に対応すること、即ち、メモリエントリーが各作動位置について設けられていることが好ましい。
【0020】
回転メモリの使用は、少なくとも1つの距離センサのリードからの作動値を管理する非常に単純で、かつコスト効率の高い可能性である。特に、この改良形態は、少なくとも1つの距離センサのリードに基づいて緩衝しなければならない制御値の数に等しいか、またはほんの少しだけ大きい、多数のメモリ位置を有する非常に小さなメモリの使用を可能にする。
【0021】
さらなる改良形態においては、距離を調節するための制御値は、累進制御ゲインを有する制御装置に供給される。
この改良形態においては、制御装置は、高いシステム偏差の場合には偏って上昇する非線形制御ゲインを有する。制御装置は、小さなシステム偏差の場合に全く反応しないこと、即ち、制御ゲインは、規定の閾値を下回ると消滅することが好ましい。
【0022】
制御操作は、この改良形態によって加速させることができる、即ち、規定の距離は、比較的高いシステム偏差の場合には、より素早く所望の範囲に調節される。一方、わずかなシステム偏差の場合に「あいまいさ」を導入すると、応答がより円滑となる。これによって、より高い処理品質が可能となる。
さらなる改良形態においては、制御値はメモリ内に設けられており、作動位置が異なる少なくとも2つの制御値が、フィルタ処理済み制御値を決定するために、FIRフィルタによって組み合わされる。これは、特に、FIRフィルタによる組み合わせが機械部品が調整されるまで、換言すると、制御値がメモリから読み出されたとき、または後に、行われないときに好ましい。さらに、使用される制御値の少なくとも一つが「将来的」制御値であるとき、即ち、後方で作動している機械部品がまだ到達していない作動位置に関係する制御値であるときに好ましい。
【0023】
この改良形態によって、特に円滑かつ正確な制御応答が可能である。この改良形態は、「将来的」距離値をフィルタ処理に組み込むことができるために、前方で作動している距離センサによって可能となる利点を利用する。したがって、オンライン操作において位相に忠実であるフィルタを実施することが可能である。制御値がメモリから読み出されたとき、その後、最大数の「将来的」距離値を考慮することができるため、少なくとも2つの制御値の組み合わせを行うことが特に好ましい。
【0024】
さらなる改良形態においては、機械部品は、規定の移動経路に対して横に走る、直線の作動範囲を加工品表面に有する。
この改良形態は、加工品表面が線形帯域の光でスキャンされ、および/もしくは加熱される本発明の好適な用途に向けたものである。このような用途では、加工品表面上の点ばかりではなく、広範な幾何学的図形にも焦点が合った状態に保つという課題が生じる。ここで最適な焦点制御を達成するために、直線の作動範囲に沿った距離を機械部品の焦点内に保つことが必要であるが、これは、公知の方法では不可能であるか、または、大きな経費をかけて行わねばならない。本発明によって、好適な例示的な実施形態に関して以下に示すように、直線の作動範囲について単純な焦点制御が可能である。
【0025】
さらなる改良形態においては、各々、規定のリードで直線の作動範囲の前方で作動する、少なくとも2つの距離センサが設置されている。
この改良形態は、直線の作動範囲を焦点が合った状態に保つ、特に単純で、かつコスト効率の高い可能性である。特に、この改良形態によって、点状に測定する単純な距離センサの使用が可能となる。
【0026】
また、それ自体が発明を形成するさらなる改良形態においては、距離制御値および角度制御値は、加工品表面に平行な直線の作動範囲を導くために、少なくとも2つの距離センサによって決定および供給される。
あるいは、多数の距離制御値をこの目的に使用することができる。これとは対照的に、この好適な改良形態によって、直線状の有効範囲に沿った規定の距離の、非常に単純で、かつコスト効率の高い調整が可能である。
【0027】
さらなる改良形態においては、各々、規定のリードで直線の作動範囲の前方にて作動し、かつ距離値を供給する、少なくとも3つの距離センサが設置されており、距離制御値および角度制御値は、少なくとも3つの距離値の関数として決定される。
この改良形態によって、直線の動作範囲のコース全体にわたって規定の距離の非常に均一かつ正確な調節が可能である。さらに、この改良形態は、好適な例示的な実施形態に関連して以下で示すように、非常にコスト効率よく実施することができる。
【0028】
上述した特徴、および以下で説明する特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、それぞれ指定された組み合わせばかりではなく、他の組み合わせで、または、単独で使用することができることは言うまでもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明の例示的な実施形態を図面に示すとともに、以下の説明において、より詳細に説明する。
本新規な構造の例示的な実施形態全体を、図1に参照番号10で示す。構造10は、ここでは支持部16上に共同で配設される、機械部品12および、少なくとも1つの距離センサ14を含む。距離センサ14は、機械部品12からの側方へのオフセット18を伴って、支持部16上に固定されている。オフセット18は、支持部16が加工品に対して移動されたときに距離センサ14が機械部品12の前方で作動するリードである。
【0030】
参照番号20は、加工品22が配置されるテーブルを示す。加工品22は、例えば、表面近くの層を相互に結合するために特定の方法で表面を加熱するべきである多層要素であってもよい。このような用途は、特に、液晶ディスプレイ(LCD)の製造時に生じる。この好適な場合においては、機械部品12は、加工品22の加工品表面23から最適な焦点距離で誘導されなければならないレーザである。
【0031】
テーブル20の高さは、この例示的な実施形態においては、油圧シリンダー24および矢印26によって示すように、調節することができる。あるいは、または補足として、支持部16の高さも、調節可能とすることができる。さらに、この例示的な実施形態においては、テーブル20を、矢印28の方向に移動させることができ、それにより、加工品表面23にわたって反対方向への機械部品12の相対的移動が生成される。したがって、テーブル20には、ここでは模式的にのみ示す駆動装置30が設けられている。あるいは、または補足として、矢印28に平行に支持部16を移動させることも可能である。したがって、矢印28は、構造10の全体的な移動軸を指定している。また、この移動軸は、以下ではY軸とも表す。
【0032】
参照番号32は、テーブル20の移動を制御する制御ユニットを示す。制御ユニット32は、この例示的な実施形態において、回転メモリとして設計されているメモリを含む。メモリ34は、順次、周期的に書き込まれ、かつ、読み込まれる多数のメモリ場所(locations)を有する。メモリ場所内の最も古いエントリーは、それぞれ、最新のエントリーによって上書きされる。メモリ位置の数は、距離センサ14と機械部品12との間のリード18に対応している。メモリ位置の数は、少なくとも、機械部品12が位置Yに到達したときに位置Y=Yの距離センサ14によって読み込まれた距離値(またはそれに基づいた制御値)がメモリ34内に依然として存在するほどの大きさである。
【0033】
制御ユニット32は、入力回路36を有する。入力回路36は、距離センサ14の距離値または距離信号を記録する役目をする。さらに、入力回路36にはセンサ38の出力信号が供給され、これによって、テーブル20の高さを矢印26(Z軸)の方向に決定することができる。入力回路36は、メモリ34のメモリ位置に記憶することができるように、受け取った距離値および高さ値を条件づけるように設計されている。このメモリ位置が、データを記録するために、多数のバイトを含むことができることは、言うまでもない。メモリ位置の数は、メモリ回転34においては、リード18にわたる移動軸28に沿って決定することができるY位置の数に対応することが好ましい。
【0034】
出力側では、制御ユニット32は、テーブル20の高さおよび送り移動を調節する役目をする制御装置(controller)40を有する。好適な例示的な実施形態においては、制御装置40は、図1に特性曲線によって示す非線形制御ゲインを有する。使用されるのはPID制御装置であることが好ましいが、PI制御装置、PD制御装置、またはP制御装置であってもよい。さらに、これは、制御装置40が、非常に小さいシステム偏差の場合に反応しないときに好適である。換言すると、制御装置40は、規定の閾値を上回るシステム偏差があって初めて、システムを補正し始める。
【0035】
目盛り42は、構造10の下方に示されている。目盛り42は、相対的に粗いグリッド44と、より細かいグリッド46とを有する。相対的に粗いグリッド44は、ここでは、テーブル20の移動方向28において決定することができるY位置を指定するものである。好適な例示的な実施形態においては、制御値は、各Y位置48について決定され、テーブル20の高さ、およびそれゆえに機械部品12と加工品表面23との間の距離50は、上記の制御値によって調整される。
【0036】
グリッド46は、グリッド44のグリッド間隔より小さいグリッド間隔を有する。グリッド46の各グリッド点52は、距離センサ14が加工品表面23からの距離を測定する測定位置を示す。これらの測定値は、距離値として制御ユニット32に伝達され、これらの測定値は、図1からわかるように、機械部品12と加工品表面23との間の距離と常に同一であるわけではない。
【0037】
第1のグリッド46の相対的に高いグリッド密度は、距離センサ14が連続的に加工品表面23からの距離を決定することの結果とすることもでき、連続的な距離値は、デジタル距離値を取得するために、その後、A/D変換器によって変換されることが好ましい。
第1のグリッド46および第2のグリッド44のグリッド点は、参照番号48で示す、第2のグリッド44のY位置にて一致する。第2のグリッドのY位置48(グリッド点)は、ここで、例えば、工作機械および座標測定機械からそれ自体公知の方法で、ガラス製スケールによって読み込まれる。ガラス製スケールの解像度によって、第2のグリッドのグリッド間隔44が決まる。
【0038】
図2から図4は、前と同じ要素を示す同一の参照番号を付して、3つの作動位置での構造10を示している。
図2のテーブル20は位置Y=Yに位置し、かつ、距離センサと機械部品との間のリードは50mmであると仮定してもよい。テーブル20の高さは、例えば、テーブルゼロ点(ここでは図示せず)を基準にして5μmであってもよい。距離センサ14は、例えば、加工品表面23に対して−3μmの距離値を測定する。−3μmの値は、ゼロ点(ここでは図示せず)を基準としている。テーブル20および距離センサ14のゼロ点は、両方の値がゼロに等しいときに加工品表面23が機械部品12の焦点に位置するように選択される。
【0039】
図3では、テーブル20はY=25mmのY位置に位置すると仮定してもよい。換言すると、テーブル20は、25mm右に移動している。距離センサ14は、例えば、2μmの距離値を供給し、一方、テーブル20の高さは、ここでは7μmであってもよい。
図4の作動位置においては、テーブル20はy=50mmにあると仮定してもよい。テーブル20の高さは6μmであり、一方、センサ14の距離値は(偶然で)2μmであってもよい。すべての指定値を、改めて下表にまとめる。

【0040】
表の横列は、回転メモリ34内のメモリ位置に対応している。各Y位置は、メモリ位置=表横列に割り当てられている。各メモリ位置内に記憶されているのは、テーブル高さT(y)および距離値S(m)である。本発明のこの例示的な実施形態においては、制御操作は、テーブル20がY位置Y=50mmに到達するまで始めることはできない。この時点で利用可能であるのは、現在のテーブル高さT(50mm)=6μmであり、テーブル高さT(0)=5μmおよび距離値S(0)=−3μmという情報は、距離センサ14がY位置y=0に位置していたときに存在していたものである。換言すると、機械部品12は、制御プロセスを開始することができるように、始めは加工品表面23に対してリード18分移動させなければならない。
【0041】
第5の縦列に従って、ここで、Y位置y=0およびy=50での2つのテーブル高さ間の差異とY位置y=0での距離値S(0)とから、瞬間的なシステム偏差CVを決定することが可能である。図示する例示的な実施形態においては、その結果は、基準ゼロ点に対する−2μmのシステム偏差である。このシステム偏差は、システム偏差を補正するために制御装置40に供給される。換言すると、制御装置40は、−2μmのシステム偏差が消滅するようにテーブル高さを制御する。この操作は、さらなるY位置ごとに周期的に繰り返される。
【0042】
図5は、テーブル高さおよび距離値をメモリ34に読み込む好適な例示的な実施形態を示す。
ステップ60に従って、Y位置y=iでのテーブル20の高さT(i)を初めに読み込む。ステップ62において、グリッド間隔46に対応するカウンタをゼロに設定する。ステップ64において、カウンタm=m+1をインクリメントさせる。次いで、ステップ66に従って、距離値S(m)を読み込む。ステップ68において、読み込んだテーブル高さT(i)と距離値S(m)との差異ΔTS(i)を決定する。上記した表に従って、この差異はメモリ34内に記憶される。さらに、テーブル高さT(i)が、差異値に関して記憶される。以下でさらに詳細に説明するように、ステップ70に従って、角度の決定を行うことができる。ステップ72に従って、次のY位置に到達したか否かに関する問合わせを行う。これが当てはまらない場合、ステップ74に従って、方法はステップ64に戻る。グリッド位置(測定位置)m=m+1について、さらなる距離値が読み込まれる。Y位置y=iは同じ(または少なくとも測定解像度は変化を示さない)ことから、ステップ68において、距離値S(m)およびS(m+1)を平均化してテーブル高さT(i)から差し引く。これによって、より円滑で正確な制御応答につながる、距離値の円滑化が得られる。
【0043】
質問72で、次のY位置y=i+1に既に到達しているとわかったときに始めて、カウント変数mが、再びゼロに設定される。Y位置y=i+1に割り当てられる距離値は、ここで読み込まれ、平均化されて記憶される。
この方法では、測定位置m(グリッド46内に記録)での距離値は、各々、最も近くに在るY位置(作動位置)に割り当てられる。これは、参照番号77によって図2に記号的に示されている。
【0044】
例示的な実施形態においては、ここまで、距離センサ14の測定位置を指定するグリッド間隔46は、テーブル20のY位置を指定する第2のグリッド44より小さいと仮定されている。反対の場合も可能である。ここでは、新しいY位置が読み込まれるが、新しい距離値が利用可能ではないということが発生する可能性がある。先の説明とは対照的に、その後、ステップ66では、距離値は読み込まないが、外挿、またはその後の後工程の場合には内挿によって、距離値を形成する。この場合、したがって、同様に、少なくとも1つの距離値が、各Y位置に割り当てられる。
【0045】
図6は、簡略化したフローチャートによって、テーブル高さを調節する制御操作を示す。ここでは、同様に、ステップ80において、テーブル20のY位置を指定するカウント変数をゼロに設定する。ステップ82において、計数変数iをインクリメントさせる。ステップ84において、実際のテーブル高さT(i)を読み込む。上記した表においては、このテーブル高さは、例えば、6μm(最下部の表横列を参照されたい)であった。
【0046】
ステップ86にて、テーブル高さとY位置y=i−Vでの距離値との差異ΔTS(i−V)をメモリ34から検索する。その後、ステップ88にて、読み込まれた値間の差異からシステム偏差CVを決定する。
CV = ΔTS(i−V)−T(i)
ステップ90において、制御装置40にシステム偏差CVを供給し、制御装置40はそれに応じてテーブル高さを調節する。次いで、ステップ90に従って、次の作動位置i=i+1について、さらなるプログラム実行を行う。
【0047】
図6のフローチャートは、この好適な方法の順序の改変例を示す。ここでは、差異ΔTS(i−V)がメモリ34から検索されるだけではない。それどころか、隣接するY位置の対応する値ΔTS(i±1−V)、ΔTS(i±2−V)も、メモリから読み出される。次いで、すべての値は、フィルタ処理された制御値ΔTSfilt(i−V)を取得するために、FIRフィルタ処理(有限インパルス応答フィルタ処理)において互いに組み合わされる。次いで、ステップ88において、システム偏差CVを決定するためにフィルタ処理された値を使用する。FIRフィルタ処理によって、より円滑な制御応答となる。前方で作動する距離センサ14の結果として、フィルタ処理に「将来的」Y位置を組み込むことも可能であることから、位相に忠実であるとともに、特に高い制御精度を可能にするFIRフィルタが取得される。
【0048】
図7は、好適な例示的な実施形態における加工品表面23の模式的平面図を示す。この例示的な実施形態においては、機械部品12は、加工品表面23上にレーザ線98を生成するレーザであり、このレーザ線は、本新規な方法により全長Lにわたって焦点が合った状態に保たれることを意図している。例示的な実施形態は、Y軸の方向にレーザ線98の下方を通過する加工品表面の加熱である。レーザ線98は、加工品表面23の移動方向に対して横に走る。図7に示す例示的な実施形態においては、レーザ線98は、Y軸に直交して位置合わせされている。
【0049】
本好適な例示的な実施形態においては、少なくとも3つの距離センサ14a、14b、14cが、レーザ線98の前方で作動する。距離センサ14a、14b、14cは、互いに隣り合って配設されているとともに、機械部品12またはレーザ線98に対して同じリード18を有する。この構成によって、Y軸上方で加工品表面23の回転運動100を決定することが可能である。この場合、構造置10は、レーザ線98を全長にわたって加工品表面23上に集中させることができるように、テーブル20をY軸周りに回動させることができるように設計されることが好ましい。
【0050】
特に好適な例示的な実施形態においては、加工品表面23は、少なくとも2つの距離センサ14a、14b、14cからの距離値を用いて、距離制御値および角度制御値を決定することによって、Y軸周りに調整する。これを、図5のフローチャートのステップ70に示す。指数「1」および「2」は、少なくとも2つの距離センサ14a、14b、14cの少なくとも2つの距離値を示す。
【0051】
さらなる好適な例示的な実施形態においては、角度オフセット値および距離オフセット値を制御ユニット32に入力することができることが意図されている。制御装置40は、テーブル位置調節中にオフセット値を考慮する。適切なオフセット値を入力することによって、例えば、一連の試験を実施するために、焦点からレーザ線98を具体的に除去することが可能である。角度オフセット値および距離オフセット値に0を入力すると、全長にわたってレーザ線98が、焦点が合った状態に保たれる。
【0052】
レーザ線98の焦点制御のために、2つの距離センサ14a、14cからの2つの距離値を有することで十分であろう。3つまたはそれ以上の距離センサ14a、14b、14cを使用すると、距離値の数が、距離および角度の2つの制御変数を決定するのに必要な数よりも多くなる。
換言すると、距離および角度の制御のシステムは、3つまたはそれ以上の距離センサを使用すると過剰に定義される。しかしながら、過剰な定義は、システム偏差を決定するためにその後使用される平均直線を決定するときに有利に用いることができる。このような平均直線を図8に参照番号102で示す。この場合、平均直線102は、距離センサ14a、14b、14cの距離値間の最小2乗法に従った平均直線である。平均直線102のオフセット104(Z軸と平均直線102が交差する)は、距離制御のためにシステム偏差として有利に用いることができる。そこで、直線の勾配、即ち、角度106は、Y軸周りのテーブルの傾きを調整するシステム偏差の役目をする。
【0053】
さらなる例示的な実施形態(ここでは図示せず)においては、制御装置40は、構造10の最大許容動特性(dynamics)(最大加速および最大速度)に限定されることが意図されている。したがって、大きなシステム偏差の場合には、構造10の損傷が回避される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本新規な構造の例示的な実施形態の簡略化した模式図である。
【図2】1つの作動位置にある図1の構造を示す図である。
【図3】別の作動位置にある図1の構造を示す図である。
【図4】さらに別の作動位置にある図1の構造を示す図である。
【図5】本発明の例示的な実施形態による、どのように距離値が読み出されるかを示す、簡略化したフローチャートである。
【図6】本発明の例示的な実施形態をさらに示す、簡略化したフローチャートである。
【図7】機械部品が直線の動作範囲を加工品表面上に有する場合の構造の模式図である。
【図8】図7の装置に基づく、本発明の好適な例示的な実施形態を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工品表面(23)にわたって、前記加工品表面(23)から規定の距離(50)を隔てて規定の移動経路(28)に沿って保持されている機械部品(12)を、前記規定の移動経路(28)に沿って導く方法および構造であって、
規定のリード(18)で前記移動経路(28)に沿って前記機械部品(12)の前方で作動する距離センサ(14)を設けるステップと、
前記規定の移動経路(28)に沿って前記距離センサ(14)と前記加工品表面(23)との間の複数の距離値(S(m))を決定するステップと、
第1の距離値(S(m))の関数として前記規定の距離(50)を調節する複数の制御値(ΔTS(i))を決定するステップと、
前記移動経路(28)に沿って前記機械部品(12)を移動させて、前記制御値(ΔTS(i))によって前記規定の距離(50)を繰り返し調節するステップとを含み、
前記距離値(S(m))が、第1のグリッド間隔(46)で前記規定の移動経路(28)に沿って分布している複数の測定位置(m)において決定され、
前記制御値(ΔTS(i))が、第2のグリッド間隔(44)で前記規定の移動経路(28)に沿って分布している複数の作動位置(i)に割り当てられており、
前記第1および第2のグリッド間隔(46、44)が異なることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1のグリッド間隔(46)が、前記第2のグリッド間隔(44)より小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のグリッド間隔(46)が、前記第2のグリッド間隔(44)より大きいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
各距離値(S(m))が、前記距離値(S(m))の前記測定位置(m)に最も近いところにある作動位置(i)に割り当てられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
多数の距離値(S(m))が、各作動位置(i)について決定される(62〜72)ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
多数の距離値(S(m))が、1つの作動位置(i)について、当該1つの作動位置(i)の制御値を決定するために平均化されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記制御値(ΔTS(i))が、回転メモリ(34)内に設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記距離(50)を調節する前記制御値(ΔTS(i))が、累進制御ゲインを有する制御装置(40)に供給されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記制御値(ΔTS(i))が前記メモリ(34)内に設けられており、異なる作動位置(i)に関する少なくとも2つの制御値(ΔTS(i)、ΔTS(i±1)、ΔTS(i±2))が、フィルタされた制御値(ΔTSfilt(i))を決定する(86、94)ためにFIRフィルタによって組み合わされる(94)ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記機械部品(12)が、前記規定の移動経路(28)に対して横に走る、直線の作動範囲(98)を前記加工品表面(23)上に有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
各々が規定のリード(18)で前記直線の作動範囲(98)の前方で作動する、少なくとも2つの距離センサ(14a、14b、14c)が、設けられていることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
距離制御値および角度制御値が、前記加工品表面(23)に平行な前記直線の作動範囲(98)を導くために、前記少なくとも2つの距離センサ(14a、14b、14c)によって決定および供給される(66〜70)ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
各々が規定のリード(18)で前記直線の作動範囲(98)の前方で作動し、距離値を供給する少なくとも3つの距離センサ(14a、14b、14c)が設置けられており、前記距離制御値および前記角度制御値が、前記少なくとも3つの距離値の関数として決定される(66〜70)ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
機械の制御ユニット(32)で実行されたときに請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法を実行するように設計されているプログラムコードを有するコンピュータプログラム。
【請求項15】
加工品表面(23)にわたって、移動経路(28)に沿って前記加工品表面(23)から規定の距離(50)を隔てて保持されるように構成されている前記機械部品(12)を、前記規定の移動経路(28)に沿って導く構造であって、
規定のリード(18)で前記移動経路(28)に沿って前記機械部品(12)の前方で作動するよう構成された少なくとも1つの距離センサ(14)であって、
前記移動経路(28)に沿って当該距離センサ(14)と前記加工品表面(23)との間の複数の距離値(S(m))を決定するように設計された距離センサ(14)と、
さらに、
第1の距離値(S(m))の関数として、前記規定の距離(50)を調節する複数の制御値(ΔTS(i))を決定するように設計された制御ユニット(32)と、
前記移動経路(28)に沿って前記機械部品(12)を移動させる第1の駆動装置(30)と、前記制御値によって前記規定の距離(50)を繰り返し調節する第2の駆動装置(24)とを含み、
前記少なくとも1つの距離センサ(14)が、第1のグリッド間隔(46)で前記移動経路(28)に沿って分布している複数の測定位置(m)において前記距離値(S(m))を決定するように設計されており、
前記制御ユニット(32)が、第2のグリッド間隔(44)で前記移動経路(28)に沿って分布している複数の作動位置(i)に前記制御値(ΔTS(i))を割り当てるように設計されており、
前記第1および第2のグリッド間隔(46、44)が異なることを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−504407(P2009−504407A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525415(P2008−525415)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際出願番号】PCT/EP2006/007130
【国際公開番号】WO2007/017068
【国際公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(504262889)カール ツァイス インドゥストリーレ メステクニーク ゲーエムベーハー (11)
【氏名又は名称原語表記】Carl Zeiss Industrielle Messtechnik GmbH
【Fターム(参考)】