説明

加工装置

【課題】複数の加工領域に配設された複数の加工手段による加工の際に発生する飛沫が隣接する加工領域に飛散するのを防止すことができる加工装置を提供する。
【解決手段】ターンテーブルの上面には複数のチャックテーブルが配設された領域を仕切り回転軸心から半径方向に延在し複数のチャックテーブルの高さより高く形成された仕切り板が配設され、複数の加工手段にはそれぞれターンテーブルに配設された複数のチャックテーブルが各加工領域に位置付けられた状態で仕切り板の上面と対向する下面を有する壁を備えたカバー手段が配設されており、ターンテーブルに配設された複数のチャックテーブルが各加工領域に位置付けられた状態で仕切り板の上面とカバー手段の壁の下面との間をシールするシール機構を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等の被加工物に複数の加工を施す加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列されたストリートと呼ばれる切断予定ラインによって多数の矩形領域を区画し、該矩形領域の各々に半導体回路を形成する。このように多数の半導体回路が形成された半導体ウエーハをストリートに沿って分離することにより、個々の半導体チップを形成する。また、サファイヤ基板等の表面に格子状に形成されたストリートによって複数の領域が区画され、この区画された領域に窒化ガリウム系化合物半導体等が積層された光デバイスが形成された光デバイスウエーハは、分割予定ラインに沿って個々の発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイスに分割され、電気機器に広く利用されている。
【0003】
上述したように個々に分割されたチップの小型化および軽量化を図るために、通常、ウエーハをストリートに沿って切断し個々のチップに分割するのに先立って、ウエーハの裏面を研削して所定の厚さに形成している。ウエーハの裏面の研削は、通常、ダイヤモンド砥粒をレジンボンドの如き適宜のボンドで固着して形成した研削工具を、高速回転させつつウエーハの裏面に押圧せしめることによって遂行されている。このような研削方式によってウエーハの裏面を研削すると、ウエーハの裏面にマイクロクラック等の加工歪が生成され、これによって個々に分割されたチップの抗折強度が相当低減される。この研削されたウエーハの裏面に生成される加工歪を除去する対策として、研削されたウエーハの裏面を硝酸および弗化水素酸を含むエンチング液を使用して化学的エッチングするウエットエッチング法やエッチングガスを用いるドライエッチング法が使用されている。また、研削されたウエーハの裏面を遊離砥粒を使用してポリッシングするポリッシング法も実用化されている。しかるに、研削装置によって研削されたウエーハをエッチングまたはポリッシングするためにウエーハを研削装置からエッチング装置またはポリッシング装置に搬送する際に、ウエーハが破損するという問題がある。
【0004】
上述した問題を解消するために、回動可能に配設されたターンテーブルと、該ターンテーブルに配設されウエーハを保持する保持面を備えた複数のチャックテーブルと、該複数のチャックテーブルが位置付けられる複数の加工領域にそれぞれ配設され該複数のチャックテーブルに保持されたウエーハにそれぞれ研削加工または研磨加工を施す複数の加工手段とを具備するウエーハの加工装置が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
【0005】
この特許文献1に開示されたウエーハの加工装置においては、ターンテーブルの上面に各チャックテーブルを仕切る仕切り板が回転軸心から半径方向に延在して配設され、加工手段にはターンテーブルに配設された該複数のチャックテーブルが各加工領域に位置付けられた状態で仕切り板の上面と対向する壁を供えたカバー手段が配設されており、加工手段による加工の際に発生する飛沫が隣接する加工領域に飛散するのを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−153090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
而して、上記特許文献1に開示されたウエーハの加工装置においては、各チャックテーブルを仕切る仕切り板が配設されたターンテーブルは回動するために、仕切り板の上端と加工手段に配設されたカバー手段の壁の下端との間には数mmの隙間が設けられている。従って、この隙間を通して隣接する加工領域に加工手段による加工の際に発生する飛沫が侵入するという問題がある。
【0008】
本発明は、上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、複数の加工領域に配設された複数の加工手段による加工の際に発生する飛沫が隣接する加工領域に侵入するのを防止すことができる加工装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記技術課題を解決するために、本発明によれば、回動可能に配設されたターンテーブルと、該ターンテーブルに等角度の位相角をもって配設され被加工物を保持する保持面を備えた複数のチャックテーブルと、該複数のチャックテーブルが位置付けられる複数の加工領域にそれぞれ配設され該複数のチャックテーブルに保持された被加工物にそれぞれ加工を施す複数の加工手段と、を具備する加工装置において、
該ターンテーブルの上面には、該複数のチャックテーブルが配設された領域を仕切り回転軸心から半径方向に延在し該複数のチャックテーブルの高さより高く形成された仕切り板が配設され、
該複数の加工手段には、それぞれ該ターンテーブルに配設された該複数のチャックテーブルが各加工領域に位置付けられた状態で該仕切り板の上面と対向する下面を有する壁を備えたカバー手段が配設されており、
該ターンテーブルに配設された該複数のチャックテーブルが各加工領域に位置付けられた状態で該仕切り板の上面と該カバー手段の該壁の下面との間をシールするシール機構を備えている、
ことを特徴とするウエーハの加工装置が提供される。
【0010】
上記シール機構は、上記仕切り板に上面に長手方向に沿って形成された溝と、該溝に水を供給する水供給手段とを具備し、該溝に供給された水の表面張力によって仕切り板の上面とカバー手段の壁の下面との間に水膜を形成し、仕切り板の上面とカバー手段の壁の下面との隙間を埋める。
また、上記シール機構は、上記仕切り板の上端に長手方向に沿って装着されゴム等の弾性材からなる断面が半円形状に湾曲して形成された第1のシール部材と、上記カバー手段の壁の下端に長手方向に沿って装着されゴム等の弾性材からなる断面が半円形状に湾曲して形成された第2のシール部材とからなり、仕切り板の上面とカバー手段の壁の下面との隙間を埋める。
【発明の効果】
【0011】
本発明による加工装置は、ターンテーブルに配設された複数のチャックテーブルが各加工領域に位置付けられた状態で仕切り板の上面とカバー手段の壁の下面との間をシールするシール機構を備えているので、各加工手段による加工の際に発生する飛沫が隣接する加工領域に侵入することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に従って構成された加工装置の斜視図。
【図2】図1に示す加工装置に装備される研磨手段の斜視図。
【図3】図1に示す加工装置に装備されるターンテーブルに配設された複数のチャックテーブルが各加工領域に位置付けられた状態で仕切り板とカバー手段の壁との間をシールするシール機構の第1の実施形態を示す断面図。
【図4】図1に示す加工装置に装備されるターンテーブルに配設された複数のチャックテーブルが各加工領域に位置付けられた状態で仕切り板とカバー手段の壁との間をシールするシール機構の第2の実施形態を示す断面図。
【図5】図1に示す加工装置に装備されるターンテーブルに配設された複数のチャックテーブルが各加工領域に位置付けられた状態で仕切り板とカバー手段の壁との間をシールするシール機構の第3の実施形態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に従って構成された加工装置の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1には本発明に従って構成された加工装置の斜視図が示されている。
図1に示す加工装置は、全体を番号2で示す装置ハウジングを具備している。この装置ハウジング2は、細長く延在する直方体形状の主部21と、該主部21の後端部(図1において右上部)に設けられ実質的に上下方向に延びる直立壁22とを有している。このように形成された装置ハウジング2は、後述する被加工物であるウエーハを搬入・搬出する搬入・搬出領域2aと粗研削領域2bと仕上げ研削領域2cおよび研磨領域2dを備えている。
【0015】
上記装置ハウジング2の主部21にはターンテーブル3が回転可能に配設されており、このターンテーブル3は図示しないテーブル回動手段によって上記搬入・搬出領域2aと粗研削領域2bと仕上げ研削領域2cおよび研磨領域2dに沿って矢印Aで示す方向に回転せしめられる。このターンテーブル3には、4個のチャックテーブル4a、4b、4c、4dが配設されている。この4個のチャックテーブル4a、4b、4c、4dは図示の実施形態においてはそれぞれ90度の等角度の位相角をもって配設されている。このチャックテーブル4a、4b、4c、4dは、それぞれ円盤状の基台と該基台の上面に配設されたポーラスセラミック材からなる吸着保持チャックとからなっており、吸着保持チャックの上面(保持面)に載置された被加工物を図示しない吸引手段を作動することにより吸引保持する。このように構成されたチャックテーブル4a、4b、4c、4dは、それぞれ図示しない回転駆動機構によって回転せしめられる。
【0016】
上記ターンテーブル3の上面には上記4個のチャックテーブル4a、4b、4c、4dが配設された領域を仕切る仕切り板36、36、36、36が配設されている。この仕切り板36、36、36、36は、ターンテーブル3の回転軸心から半径方向に延在して配設され、その高さはチャックテーブル4a、4b、4c、4dの高さより高く形成されている。なお、仕切り板36、36、36、36は、上記粗研削領域2bおおび仕上げ研削領域2cとからなる研削領域に配設される後述する研削室カバー手段によって形成される研削室、および上記研磨領域2dに配設される後述する研磨室カバー手段によって形成される研磨室にそれぞれ位置付けられたチャックテーブルを仕切る機能を有している。
【0017】
上記粗研削領域2bには、粗研削手段としての粗研削ユニット5が配設されている。粗研削ユニット5は、ユニットハウジング51と、該ユニットハウジング51の下端に回転自在に装着された粗研削ホイール52と、該ユニットハウジング51の上端に装着され粗研削ホイール52を所定の方向に回転せしめるサーボモータ53と、ユニットハウジング51を装着した移動基台54とを具備している。移動基台54には被案内レール55、55が設けられており、この被案内レール55、55を上記直立壁22に設けられた案内レール22a、22aに移動可能に嵌合することにより、粗研削ユニット5が上下方向即ちチャックテーブル4a、4b、4c、4dの保持面に垂直な方向に移動可能に支持される。図示の形態における粗研削ユニット5は、上記移動基台54を案内レール22a、22aに沿って移動させる研削送り手段56を具備している。研削送り手段56は、上記直立壁22に設けられた案内レール22a、22aと平行に上下方向に配設され回転可能に支持された雄ネジロッド57と、該雄ネジロッド57を回転駆動するためのパルスモータ58と、上記移動基台54に装着され雄ネジロッド57と螺合する図示しない雌ネジブロックを具備しており、パルスモータ58によって雄ネジロッド57を正転および逆転駆動することにより、粗研削ユニット5を上下方向に移動せしめる。
【0018】
上記仕上げ研削領域2cには、仕上げ研削手段としての仕上げ研削ユニット50が配設されている。仕上げ研削ユニット50は、仕上げ用の研削ホイール520が上記粗研削ユニット5の粗研削ホイール52と相違する以外は粗研削ユニット5と実質的に同様の構成であり、従って粗研削ユニット5の構成部材と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略する。
【0019】
図示の実施形態における加工装置は、上記粗研削領域2bに配置された粗研削ユニット5および仕上げ研削領域2cに配置された仕上げ研削ユニット50に配設され加工室としての研削室を形成する研削室カバー手段6を備えている。このカバー手段6は、全体として箱形状のカバー部材60を備えており、このカバー部材60は上壁61、前壁62および両側壁63、63を有している。また、カバー部材60を構成する上壁61の下面には、仕切り壁64が設けられている。カバー部材60の両側壁63、63は上下方向中間に下方を向いた肩面63a、63aを有し、両側壁63、63の下半部は装置ハウジング2の側壁24、24の側面に密接せしめられ、肩面63a、63aが装置ハウジング2の側壁24、24の上面に載置せしめられる。カバー部材60の上壁61には、粗研削ホイール52および仕上げ用の研削ホイール520の挿通を許容するための円形開口65aおよび66aが形成されており、この円形開口65aおよび66aの周縁から上方に延びる円筒部材65および66が設けられている。なお、円筒部材65および66とユニットハウジング51、51との間には、伸縮可能なゴム製の円筒状の蛇腹部材を配設し、該蛇腹部材の両端を円筒部材65および66とユニットハウジング51、51にそれぞれ装着することが望ましい。円筒部材65および66の略半分と上壁61の一部は上壁61と分割して形成され、それぞれ外側辺を中心として開閉可能な保守点検用の扉67および68を構成している。
【0020】
上記研磨領域2dには、研磨手段7が配設されている(図1には2点差線で一部の輪郭が示されている)。この研磨手段7について、図2を参照して説明する。図2に示す研磨手段7はケミカルメカニカルポリッシング(CMP)手段からなっており、研磨工具71を着脱可能に装着するマウンター72と、該マウンター72を回転せしめるスピンドルユニット73と、該スピンドルユニット73を上記チャックテーブル4a、4b、4c、4dの保持面に対して垂直な方向(Z軸方向)およびスピンドルユニット73を該チャックテーブルの保持面に対して平行な方向(Y軸方向)に移動可能に支持するスピンドルユニット支持手段74と、スピンドルユニット73をチャックテーブルの保持面に対して垂直な方向(Z軸方向)に移動せしめる第1の研磨送り手段75と、スピンドルユニット73をチャックテーブルの該保持面に対して平行な方向(Y軸方向)に移動せしめる第2の研磨送り手段76とを具備している。スピンドルユニット73は、上記マウンター72を回転駆動するためのサーボモータ731を備えている。
【0021】
スピンドルユニット支持手段74は、図示の実施形態においては支持基台741と第1の移動基台742および第2の移動基台743とからなっている。支持基台741の一側面には、上記チャックテーブル4a、4b、4c、4dの保持面に対して平行な矢印Yで示す方向に延びる第1の案内レール741a、741aが設けられている。上記第1の移動基台742の一側面には上記支持基台741に設けられた第1の案内レール741a、741aと嵌合する第1の被案内レール742b、742bが設けられており、第1の移動基台742の他側面に上記チャックテーブル4a、4b、4c、4dの保持面に対して垂直な矢印Zで示す方向に延びる第2の案内レール742a、742aが設けられている。このように構成された第1の移動基台742は、第1の被案内レール742b、742bを上記支持基台741に設けられた第1の案内レール741a、741aと嵌合することにより、支持基台741は案内レール741a、741aに沿って移動可能に支持される。
【0022】
上記第2の移動基台743の一側面には上記第1の移動基台742に設けられた第2の案内レール742a、742aと嵌合する第2の被案内レール743b、743bが設けられており、この第2の被案内レール743b、743bを第1の移動基台742に設けられた第2の案内レール742a、742aと嵌合することにより、第2の移動基台743は第1の移動基台742に第2の案内レール742a、742aに沿って移動可能に支持される。このように構成された第2の移動基台743の他側面側に上記スピンドルユニット73が装着される。
【0023】
上記第1の研磨送り手段75は、上記研削送り手段56と同様の構成をしている。即ち、第1の研磨送り手段75は、パルスモータ751と、上記第2の案内レール742a、742a間に第2の案内レール742a、742aと平行に配設されパルスモータ751によって回転駆動される雄ネジロッド(図示せず)と、第2の移動基台743に装着され雄ネジロッドと螺合する図示しない雌ネジブロックを具備しており、パルスモータ751によって図示しない雄ネジロッドを正転および逆転駆動することにより、第2の移動基台743即ちスピンドルユニット73を上記チャックテーブル4a、4b、4c、4dの保持面に対して垂直な矢印Zで示す方向に移動せしめる。また、上記第2の研磨送り手段76は、パルスモータ761と、上記第1の案内レール741a、741a間に第1の案内レール741a、741aと平行に配設されパルスモータ761によって回転駆動される雄ネジロッド(図示せず)と、第1の移動基台742に装着され雄ネジロッドと螺合する図示しない雌ネジブロックを具備しており、パルスモータ761によって図示しない雄ネジロッドを正転および逆転駆動することにより、第1の移動基台742即ち第2の移動基台743およびスピンドルユニット73を上記チャックテーブル4a、4b、4c、4dの保持面に対して平行な矢印Yで示す方向に移動せしめる。
【0024】
図2を参照して説明を続けると、図示の実施形態における加工装置は、研磨領域2d(図1参照)に配置された研磨手段7に配設され加工室としての研磨室を形成する研磨室カバー手段8を具備している。この研磨室カバー手段8は、全体として箱形状に形成され下方が開放されたカバー部材81を備えており、このカバー部材81は上壁811と側壁812、813、814、815を有している。カバー部材81の上壁811には楕円形の穴816が設けられている。この穴816は、矢印Y方向に長い楕円形に形成されており、上記研磨工具71が挿通可能になっている。図示の実施形態におけるカバー手段8は、カバー部材81と上記スピンドルユニット73とを接続するブーツ82を具備している。ブーツ82はゴム等の可撓性の材料によって蛇腹状に形成されており、その下端部がカバー部材81の楕円形の穴816の周縁に装着され、その上端部がスピンドルユニット73に装着されている。このように構成されたブーツ82は、研磨室内で発生する研磨液の飛散を防止するとともに、スピンドルユニット73即ち研磨工具71の矢印Y方向およびZ方向の移動を許容する。なお、カバー部材81の上壁811には排出口817が設けられており、この排出口817は集塵ダクト83を介して図示しない集塵手段に接続されている。このように構成された研磨室カバー手段8は、カバー部材81が図1において2点差線で一部が示されているように研磨領域2dにおけるターンテーブル3の上側に配置される。
【0025】
図示の実施形態における加工装置は、ターンテーブル3に配設された該複数のチャックテーブル4a、4b、4c、4dがそれぞれ粗研削領域2b、仕上げ研削領域2c、研磨領域2dに位置付けられた状態で隣接する領域への加工液の侵入を防止するためのシール機構を備えている。このシール機構について、図3乃至図5を参照して説明する。
【0026】
図3には、ターンテーブル3に設けられた仕切り板36、36、36、36と研削室カバー手段6および研磨室カバー手段8との間に構成するシール機構の第1の実施形態が示されている。図3に示す実施形態におけるシール機構9aは、仕切り板36の上面に長手方向に形成された溝91と、該溝91に連通する連通路92と、該連通路92に連通された水供給手段93とからなっている。このように構成されたシール機構9aは、水供給手段93を作動して水を連通路92を通して仕切り板36の上面に長手方向に形成された溝91に供給する。この結果、仕切り板36の上面と研削室カバー手段6のカバー部材60を構成する前壁62および仕切り壁64の下面との隙間、および仕切り板36の上面と研磨室カバー手段8のカバー部材81を構成する側壁815の下面との隙間は数mmと狭いので、溝91に供給された水の表面張力により仕切り板36の上面とカバー部材60の前壁62および仕切り壁64の下面との間と、仕切り板36の上面とカバー部材81の下面との間にはそれぞれ水膜90が形成され、この水膜90が上記隙間を埋めてシールとして機能する。従って、研削室カバー手段6によって形成された研削室から研削加工の際に発生する飛沫および研磨室カバー手段8によって形成された研磨室から研磨加工の際に発生する飛沫が隣接する加工領域に侵入することが防止される。
【0027】
次に、ターンテーブル3に設けられた仕切り板36、36、36、36と研削室カバー手段6および研磨室カバー手段8との間に構成するシール機構の第2の実施形態について、図4を参照して説明する。
図4に示す実施形態におけるシール機構9bは、研削室カバー手段6のカバー部材60を構成する前壁62および仕切り壁64と、研磨室カバー手段8のカバー部材81を構成する側壁815に下面に開口する連通路94を設け、この連通路94を水供給手段93に連通し、該連通路94から仕切り板36の上面に長手方向に形成された溝91に水を供給することにより、仕切り板36の上面と研削室カバー手段6のカバー部材60を構成する前壁62および仕切り壁64の下面との隙間、および仕切り板36の上面と研磨室カバー手段8のカバー部材81を構成する側壁815の下面との隙間は数mmと狭いので、溝91に供給された水の表面張力により仕切り板36の上面とカバー部材60の前壁62および仕切り壁64の下面との間と、仕切り板36の上面とカバー部材81の下面との間にはそれぞれ水膜90が形成され、この水膜90が上記隙間を埋めてシールとして機能する。
なお、シール機構としては、図3に示すシール機構9aに図4に示すシール機構9bを組み合わせて実施することにより、よりシール効果が得られる。
【0028】
次に、ターンテーブル3に設けられた仕切り板36、36、36、36と研削室カバー手段6および研磨室カバー手段8との間に構成するシール機構の第3の実施形態について、図5の(a)および(b)を参照して説明する。
図5の(a)および(b)に示す実施形態におけるシール機構9cは、仕切り板36の上端に長手方向に沿って装着されゴム等の弾性材からなる断面が半円形状に湾曲して形成された第1のシール部材95と、研削室カバー手段6のカバー部材60を構成する前壁62および仕切り壁64の下端と研磨室カバー手段8のカバー部材61を構成する側壁815の下端にそれぞれ長手方向に沿って装着されゴム等の弾性材からなる断面が半円形状に湾曲して形成された第2のシール部材96とからなっている。第1のシール部材95は両端が仕切り板36の上端面に適宜の接着剤によって装着され、第2のシール部材96は両端が研削室カバー手段6のカバー部材60を構成する前壁62および仕切り壁64の下端面と研磨室カバー手段8のカバー部材81を構成する側壁815の下端面に適宜の接着剤によって装着されている。このように構成された第1のシール部材95と第2のシール部材96は、互いに湾曲した中央凸部が接触して弾性変形することにより、仕切り板36の上面と研削室カバー手段6のカバー部材60を構成する前壁62および仕切り壁64の下面との隙間、および仕切り板36の上面と研磨室カバー手段8のカバー部材81を構成する側壁815の下面との隙間を埋めて閉塞する。従って、研削室カバー手段6によって形成された研削室から研削加工の際に発生する飛沫および研磨室カバー手段8によって形成された研磨室から研磨加工の際に発生する飛沫が隣接する加工領域に侵入することが防止される。
【0029】
図1に戻って説明を続けると、装置ハウジング2の主部21の前端部(図1において左下端部)には、第1のカセット載置部11aおよび第2のカセット載置部11bが設けられている。第1のカセット載置部11aには加工前のウエーハが収容された第1のカセット111が載置され、第2のカセット載置部11bには加工後のウエーハを収容するための第2のカセット112が載置される。また、装置ハウジング2の主部21の前部(図1において左下部)には仮置き領域12が設けられており、この仮置き領域12に上記第1のカセット111から搬出された研削前のウエーハの中心位置合わせを行う中心合わせ手段120が配設されている。仮置き領域12の後方(図1において右上方)には洗浄領域13が設けられており、この洗浄領域13に加工後のウエーハを洗浄するスピンナー洗浄手段130が配設されている。このスピンナー洗浄手段130は、上記粗研削手段としての粗研削ユニット5と仕上げ研削手段としての仕上げ研削ユニット50によって研削加工され、研磨手段7によって研磨加工された後のウエーハを洗浄するとともに、ウエーハの洗浄面から洗浄水を遠心力によって飛散させスピンナー乾燥する。
【0030】
上記第1のカセット載置部11aおよび第2のカセット載置部11bの後方にはウエーハ搬送手段14が配設されている。このウエーハ搬送手段14は、ハンド141を装着した従来周知の多軸関節ロボット142と、該多軸関節ロボット142を装置ハウジング2の幅方向に移動する移動手段143とからなっている。上記ハンド141は、180度反転(上下を反転)できるように構成されている。上記移動手段143は、装置ハウジング2の主部21に幅方向に間隔をおいて立設された支持柱143a、143aに取り付けられた案内ロッド143bと、該案内ロッド143bに移動可能に装着された移動ブロック143cと、案内ロッド143bと平行に配設され移動ブロック143cに形成されたネジ穴と螺合するネジ棒143dと、該ネジ棒143dを回転駆動する正転逆転可能なパルスモータ143eとからなっており、移動ブロック143cに上記多軸関節ロボット142が装着されている。このように構成された移動手段143は、パルスモータ143eを正転または逆転駆動しネジ棒143dを回転することにより、移動ブロック143c即ち多軸関節ロボット142を案内ロッド143bに沿って移動せしめる。以上のように構成されたウエーハ搬送手段14は、移動手段143および多軸関節ロボット142を作動することにより、上記第1のカセット111の所定位置に収容された研削前のウエーハを搬出して後述する保護膜形成手段に搬送するとともに、上記スピンナー洗浄手段130によって洗浄および乾燥された研削後のウエーハを上記第2のカセット112の所定位置に搬入する。
【0031】
図示の実施形態における研削装置は、上記中心合わせ手段120に搬送され中心合わせされた研削前のウエーハを上記搬入・搬出領域2aに位置付けられたチャックテーブル4(a、b、c、d)に搬送するウエーハ搬入手段15と、上記搬入・搬出領域2aに位置付けられたチャックテーブル4(a、b、c、d)に保持されている加工後のウエーハを搬出し後述する保護膜除去手段および上記スピンナー洗浄手段130に搬送するウエーハ搬出手段16を備えている。このウエーハ搬入手段15とウエーハ搬出手段16は、装置ハウジング2に取り付けられた支持柱17、17に固定され装置ハウジング2の前後方向(長手方向)に延びる案内レール18に沿って移動可能に装着されている。ウエーハ搬入手段15は、吸着パッド151と、該吸着パッド151を下端に支持する支持ロッド512と、該支持ロッド152の上端と連結し上記案内レール18に装着された移動ブロック153とからなっている。このように構成されたウエーハ搬入手段15は、移動ブロック153が図示しない移動手段によって案内レール18に沿って矢印Bで示す方向に適宜移動せしめられるとともに、支持ロッド152が図示しない移動手段によって矢印Cで示す上下方向に適宜移動せしめられるとともに矢印Hで示す方向に旋回せしめられる。
【0032】
また、ウエーハ搬出手段16は、吸着パッド161と、該吸着パッド161を矢印Dで示す方向に移動可能に支持する案内レール162と、該案内レール162を下端に支持する支持ロッド163と、該支持ロッド163の上端と連結し上記案内レール18に装着され矢印Eで示す方向に移動する移動ブロック164とからなっている。なお、ウエーハ搬出手段16の吸着パッド161の径は、上記ウエーハ搬入手段15の吸着パッド151の径より大きく形成されている。このようにウエーハ搬出手段16の吸着パッド161の径を大きく形成するのは、研削され薄くなったウエーハは割れ易いので吸着保持面積を広くするためである。このように構成されたウエーハ搬出手段16は、移動ブロック164が図示しない移動手段によって案内レール18に沿って適宜移動せしめられ、吸着パッド621が図示しない移動手段によって矢印Dで示すように案内レール162に沿って案内レール18と直角な方向に適宜移動せしめられるとともに、支持ロッド163が図示しない移動手段によって矢印Fで示すように上下方向に適宜移動せしめられる。
【0033】
図示の実施形態における加工装置は、上記ウエーハ搬出手段16の吸着パッド161の保持面(下面)を洗浄するための吸着パッド洗浄手段19を備えている。この吸着パッド洗浄手段19は、回転可能な洗浄スポンジ191と該洗浄スポンジ191を水没状態で収容する洗浄プール192とから構成され、上記搬入・搬出領域2aとスピンナー洗浄手段130の間における吸着パッド161の移動経路内に配設されている。
【0034】
図示の実施形態におけるウエーハの加工装置は以上のように構成されており、以下その作動について主に図1を参照して説明する。
上述した加工装置によってウエーハを加工するには、加工前のウエーハが収容された第1のカセット111を第1のカセット載置部11aに載置するとともに、加工後のウエーハを収容するための空の第2のカセット112を第2のカセット載置部11bに載置する。そして、加工開始スイッチ(図示せず)が投入されると、ウエーハ搬送手段16が作動して第1のカセット載置部11aに載置された第1のカセット111の所定位置に収容されている加工前のウエーハを搬出して中心合わせ手段120に搬送する。中心合わせ手段120は、搬送された加工前のウエーハの中心合わせを行う。次に、ウエーハ搬入手段15が作動して、中心合わせ手段120によって中心合わせされた加工前のウエーハを上記搬入・搬出領域2aに位置付けられたチャックテーブル4a上に搬送する。なお、加工開始時においては、ターンテーブル3は図1に示す原点位置に位置付けられており、ターンテーブル3に配設されたチャックテーブル4aが搬入・搬出領域2aに、チャックテーブル4bが粗研削領域2bに、チャックテーブル4cが仕上げ研削領域2cに、チャックテーブル4dが研磨領域2dにそれぞれ位置付けられている。ウエーハ搬入手段15によって搬入・搬出領域2aに位置付けられたチャックテーブル4a上に載置された加工前のウエーハは、図示しない吸引手段によってチャックテーブル4a上に吸引保持される。
【0035】
搬入・搬出領域2aに位置付けられたチャックテーブル4aに加工前のウエーハを吸引保持したならば、図示しないテーブル回動手段を作動して上記ターンテーブル3を図1において矢印Aで示す所定方向に図示の実施形態においては90度の角度だけ回動する。この結果、加工前のウエーハを吸引保持したチャックテーブル4aが粗研削領域2bに位置付けられ、チャックテーブル4bが仕上げ研削領域2cに、チャックテーブル4cが研磨領域2dに、チャックテーブル4dが搬入・搬出領域2aにそれぞれ位置付けられる。このようにしてチャックテーブル4a、4b、4c、4dがそれぞれの領域に位置付けられたならば、粗研削領域2bに位置付けられたチャックテーブル4aに保持されているウエーハに対して粗研削ユニット5によって粗研削加工が実施される。なお、この間に搬入・搬出領域2aに位置付けられたチャックテーブル4dに加工前のウエーハが搬送され、チャックテーブル4d上に加工前のウエーハが吸引保持される。
【0036】
次に、図示しないテーブル回動手段を作動して上記ターンテーブル3を図1において矢印Aで示す所定方向に更に90度回動する(従って、ターンテーブル3は図1に示す原点位置から180度回動する)。この結果、粗研削領域2bにおいて粗研削加工されたウエーハを保持したチャックテーブル4aが仕上げ研削領域2cに位置付けられるとともに、搬入・搬出領域2aにおいて加工前のウエーハを吸引保持したチャックテーブル4dが粗研削領域2bに位置付けられる。そして、チャックテーブル4bが研磨領域2dに、チャックテーブル4cが搬入・搬出領域2aにそれぞれ位置付けられる。この状態で仕上げ研削領域2cに位置付けられたチャックテーブル4aに保持されている粗研削加工されたウエーハに対して仕上げ研削ユニット50によって仕上げ研削加工が施されるとともに、粗研削領域2bに位置付けられたチャックテーブル4dに保持されているウエーハに対して粗研削ユニット5によって粗研削加工が実施される。なお、この間に搬入・搬出領域2aに位置付けられたチャックテーブル4cに加工前のウエーハが搬送され、チャックテーブル4c上に加工前のウエーハが吸引保持される。
【0037】
次に、図示しないテーブル回動手段を作動して上記ターンテーブル3を図1において矢印Aで示す所定方向に更に90度回動する(従って、ターンテーブル3は図1に示す原点位置から270度回動する)。この結果、仕上げ研削領域2cにおいて仕上げ研削加工されたウエーハを保持したチャックテーブル4aが研磨領域2dに位置付けられ、粗研削領域2bにおいて粗研削加工されたウエーハを保持したチャックテーブル4dが仕上げ研削領域2cに位置付けられるとともに、搬入・搬出領域2aにおいて加工前のウエーハを吸引保持したチャックテーブル4cが粗研削領域2bに位置付けられる。そして、チャックテーブル4bが搬入・搬出領域2aに位置付けられる。上述したようにターンテーブル3が回動し仕上げ研削領域2cに位置付けられたチャックテーブル4dに保持されている粗研削加工されたウエーハに対しては仕上げ研削ユニット50によって仕上げ研削加工が施されるとともに、粗研削領域2bに位置付けられたチャックテーブル4cに保持されているウエーハに対しては粗研削ユニット5によって粗研削加工が実施される。
【0038】
また、研磨領域2dに位置付けられたチャックテーブル4aに保持されている仕上げ研削加工されたウエーハに対しては、研磨手段7によって研磨加工が施される。一方、この間に搬入・搬出領域2aに位置付けられたチャックテーブル4bには加工前のウエーハが搬送され、チャックテーブル4b上に加工前のウエーハが吸引保持される。
【0039】
上述したようにウエーハを吸引保持した各チャックテーブル4がそれぞれ粗研削領域2bと仕上げ研削領域2cと研磨領域2dに位置付けられると、ターンテーブル3に設けられた仕切り板36、36、36、36と研削室カバー手段6および研磨室カバー手段8との間にはシール機構9aまたはシール機構9bまたはシール機構9cが形成されるので、研削室カバー手段6によって形成された研削室から研削加工の際に発生する飛沫および研磨室カバー手段8によって形成された研磨室から研磨加工の際に発生する飛沫が隣接する加工領域に侵入することが防止される。
【0040】
次に、図示しないテーブル回動手段を作動して上記ターンテーブル3を図1において矢印Aで示す方向に更に90度回動する(従って、ターンテーブル3は図1に示す原点位置から360度回動する)。この結果、研磨領域2dにおいて研磨加工が施され研削歪が除去されたウエーハを保持したチャックテーブル4aが搬入・搬出領域2aに位置付けられ、仕上げ研削領域2cにおいて仕上げ研削加工されたウエーハを保持したチャックテーブル4dが研磨領域2dに位置付けられ、粗研削領域2bにおいて粗研削加工されたウエーハを保持したチャックテーブル4cが仕上げ研削領域2cに位置付けられるとともに、搬入・搬出領域2aにおいて加工前のウエーハを吸引保持したチャックテーブル4bが粗研削領域2bに位置付けられる。
【0041】
搬入・搬出領域2aに位置付けられたチャックテーブル4aは、ウエーハの吸着保持を解除する。次に、上記ウエーハ搬出手段16を作動してチャックテーブル4a上のウエーハを吸着パッド161に保持してチャックテーブル4a上から搬出し、上記スピンナー洗浄手段130に搬送する。スピンナー洗浄手段130に搬送された加工後のウエーハは、ここで洗浄およびスピンナー乾燥される。このようにして洗浄および乾燥された加工後のウエーハは、上記ウエーハ搬送手段14によって上記第2のカセット112の所定位置に搬入される。
【0042】
なお、上記ウエーハ搬出手段16は、搬入・搬出領域2aに位置付けられたチャックテーブル上の加工後のウエーハを搬出しスピンナー洗浄手段130に搬送したならば、吸着パッド161を吸着パッド洗浄手段19の洗浄領域に位置付ける。そして、吸着パッド洗浄手段19を作動し、洗浄スポンジ191を吸着パッド161の吸着面に接触させ洗浄プール192に水没した状態で回転せしめて、吸着パッド161の吸着面を洗浄する。吸着パッド161の吸着面が洗浄されたならば、ウエーハ搬出手段16は吸着パッド161を待機位置に位置付ける。
【符号の説明】
【0043】
2:装置ハウジング
2a:搬入・搬出領域
2b:粗研削領域
2c:仕上げ研削領域
2d:研磨領域
3:ターンテーブル
4a、4b、4c、4d:チャックテーブル
5:粗研削ユニット
50:仕上げ研削ユニット
51:ユニットハウジング
52:粗研削ホイール
520:仕上げ用の研削ホイール
53:サーボモータ
56:研削送り手段
6:研削室カバー手段
60:カバー部材
7:研磨手段
71:研磨工具
72:マウンター
73:スピンドルユニット
75:第1の研磨送り手段
76:第2の研磨送り手段
8:研磨室カバー手段
81:カバー部材
9a、9b、9c:シール機構
91:溝
92:連通路
93:水供給手段
94:連通路
95:第1のシール部材
96:第2のシール部材
111:第1のカセット
112:第2のカセット
120:中心合わせ手段
130:スピンナー洗浄手段
14:ウエーハ搬送手段
15:ウエーハ搬入手段
16:ウエーハ搬出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回動可能に配設されたターンテーブルと、該ターンテーブルに等角度の位相角をもって配設され被加工物を保持する保持面を備えた複数のチャックテーブルと、該複数のチャックテーブルが位置付けられる複数の加工領域にそれぞれ配設され該複数のチャックテーブルに保持された被加工物にそれぞれ加工を施す複数の加工手段と、を具備する加工装置において、
該ターンテーブルの上面には、該複数のチャックテーブルが配設された領域を仕切り回転軸心から半径方向に延在し該複数のチャックテーブルの高さより高く形成された仕切り板が配設され、
該複数の加工手段には、それぞれ該ターンテーブルに配設された該複数のチャックテーブルが各加工領域に位置付けられた状態で該仕切り板の上面と対向する下面を有する壁を備えたカバー手段が配設されており、
該ターンテーブルに配設された該複数のチャックテーブルが各加工領域に位置付けられた状態で該仕切り板の上面と該カバー手段の該壁の下面との間をシールするシール機構を備えている、
ことを特徴とするウエーハの加工装置。
【請求項2】
該シール機構は、該仕切り板の上面に長手方向に沿って形成された溝と、該溝に水を供給する水供給手段とを具備し、該溝に供給された水の表面張力によって該仕切り板の上面と該カバー手段の該壁の下面との間に水膜を形成し、該仕切り板の上面と該カバー手段の該壁の下面との隙間を埋める、請求項1記載のウエーハの加工装置。
【請求項3】
該シール機構は、該仕切り板の上端に長手方向に沿って装着されゴム等の弾性材からなる断面が半円形状に湾曲して形成された第1のシール部材と、該カバー手段の該壁の下面に長手方向に沿って装着されゴム等の弾性材からなる断面が半円形状に湾曲して形成された第2のシール部材とからなり、該仕切り板の上面と該カバー手段の該壁の下面との隙間を埋める、請求項1記載のウエーハの加工装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−76171(P2012−76171A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222306(P2010−222306)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000134051)株式会社ディスコ (2,397)
【Fターム(参考)】