説明

加熱調理器

【課題】内箱の側壁の曲面形状部に合わせて面状ヒータを該曲面形状部に密着性良く押圧することができるようにする。
【解決手段】本体2には、内部が食品を収容する加熱室5とされた内箱4が備えられている。この内箱4の天井板42に、内側が凹となる曲面形状部6を形成し、この曲面形状部6の外面に面状ヒータ12を配置している。この面状ヒータ12はヒータ押え13により曲面形状部6外面に押圧されている。このヒータ押え13は、湾曲が可能な板状部材から構成され、加熱室5方向へ凸となる複数の凸部13aを有し、該凸部13aにより面状ヒータ12を曲面形状部6外面に押圧する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部を加熱室とする内箱の少なくとも一つの側壁が曲面形状部とされた加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、加熱調理器では、内部を加熱室とするほぼ矩形状の内箱の各側面は平坦壁面で構成されているが、特許文献1に記載の加熱調理器では、加熱効率を改善する手段として、内箱の天井壁の一部を加熱室内に円錐凸状に突出する構成としている。ところで、最近では、本出願人において内箱の一側壁を内面が凹となる曲面形状にすることで、いわゆる石釜風の加熱効果を期待できる加熱調理器を考えている。この構成の場合、前記特許文献1の特異形状の天井壁構成とは違って、曲面形状部裏面側に面状ヒータを敷設できる利点がある。
【特許文献1】特開2001−41466号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、従来からの面状ヒータ敷設構造は、内箱の平坦壁裏面に面状ヒータを剛性の高い平坦板状のヒータ押えを用いて押えた状態でねじ止めする構成である。ところが前述したように、内箱の側壁が曲面形状をなす構成であると、該内箱側壁への面状ヒータの密着性が損なわれるおそれがある。面状ヒータは伝熱対象物(内箱側壁)への密着性が悪くなると、放熱が悪くなり、故障に至ったり、加熱効率が悪くなったりすることがある。
【0004】
この密着性を確実化するために、ヒータ押えも曲面形状に形成する必要があるが、その曲面形状を、内箱の側壁が曲面形状に合わせるように形成することは難しく、又曲面維持も面倒である。又、単に、ヒータ押えを、湾曲が可能な板部材から構成して、該板部材の全面で面状ヒータを押える構成も考えられるが、この場合、押圧力が分散して、面状ヒータの曲面形状部に対する密着性が弱くなってしまう不具合がある。
【0005】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヒータ押えを剛体で曲面形状部に合わせた曲面形状に形成しなくても良く、しかも内箱の側壁の曲面形状部に合わせて面状ヒータを該曲面形状部に密着性良く押圧することができ、製作コストの低減及び加熱効率の向上を図り得る加熱調理器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、本体に、内部が食品を収容する加熱室とされた内箱を備え、この内箱の少なくとも一つの側壁に、内側が凹となる曲面形状部を形成し、この曲面形状部の外面に面状ヒータを配置し、湾曲が可能な板状部材から構成され、前記加熱室方向へ凸となる凸部を複数有し、該凸部により前記面状ヒータを前記曲面形状部外面に押圧するヒータ押えを設けたところに特徴を有する。
【0007】
この請求項1の発明によれば、この内箱の少なくとも一つの側壁に、内側が凹となる曲面形状部を形成したから、面状ヒータによる加熱を加熱室内で対流加熱形態いわゆる石釜風の加熱形態とすることができ、しかも、面状ヒータを曲面形状部外面に押圧するためのヒータ押えを、湾曲が可能な板状部材から構成し、加熱室方向へ凸となる凸部を複数有し、該凸部により前記面状ヒータを前記曲面形状部外面に押圧する構成としたから、ヒータ押えの前記凸部を曲面形状部の曲面に合わせて前記面状ヒータに押圧させることができ、しかも該凸部により、面状ヒータを曲面形状部外面に密着させることができる。この結果、ヒータ押えを、予め曲面形状部に沿う曲面形状としなくても、内箱の側壁の曲面形状部に合わせて、面状ヒータを密着性良く押圧させることができ、製作コストの低減及び加熱効率の向上を図り得る。しかも、凸部に対して相対的に凹となる凹部の空間部が断熱材として作用し、加熱室以外への熱伝達を防止でき、これによっても加熱効率が良くなる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ヒータ押えを剛体で曲面形状部に合わせた曲面形状に形成しなくても良く、しかも内箱の側壁の曲面形状部に合わせて面状ヒータを該曲面形状部に密着性良く押圧することができ、製作コストの低減及び加熱効率の向上を図り得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の第1の実施例につき図1ないし図5を参照して説明する。図2には、扉を省略した加熱調理器1を正面からの斜視状態で示し、図3には、加熱調理器1の縦断側面構成を示している。これら図2及び図3において、加熱調理器1の本体2は、外郭を構成する筐体3の内部に内箱4を配設して構成されており、内箱4の内部は加熱室5とされている。前記筐体3の前面には、図3に示す扉3aが開閉可能に設けられており、前記加熱室5をこの扉3aにより開閉するようになっている。
【0010】
前記内箱4は、左右側壁及び奥壁並びに底壁を構成する内箱本体41と、天井壁を構成する天井板42とから構成されている。内箱本体41の左右側壁上端部には鍔部41a、41bが形成されており、また天井板42の左右端部にも、鍔部42a、42bが形成されており、これら鍔部41a、41b、42a、42bをねじ14及びナット15により接合することにより内箱4が構成されている。
【0011】
前記内箱4の例えば天井壁である天井板42は、内側が凹となる曲面形状に形成されており、当該曲面形状部に符号6を付している。この場合、この曲面形状部6を、前記天井面の中央から内箱4両側壁である左右側板41c、41dにわたって湾曲する形状としている。
【0012】
前記曲面形状部6の中央部、両端部、これら中央部及び両端部間の中間部において奥行き方向の2箇所には図示しないがねじ挿通孔が形成されている。
前記内箱4の奥板41eには、それぞれ多数の小孔からなる熱風吹き出し口7及び熱風戻し口8が形成されている。前記奥板41eの背部には、熱風循環ユニット9が設けられている。この熱風循環ユニット9は、熱風ファン10及び熱風ヒータ11を有して構成されている。この熱風循環ユニット9は、熱風ファン10の遠心送風作用により加熱室5内の空気を熱風戻し口8から吸引して熱風吹き出し口7から加熱室5内に吹き出し、この際に前記熱風ヒータ11により熱風化する。この熱風循環ユニット9はオーブン調理に好適する。
【0013】
前記曲面形状部6外面には面状ヒータ12をヒータ押え13により押えた状態に敷設している。面状ヒータ12は図4に示すように、一枚であって、前記曲面形状部6外面のほぼ全体を示す大きさをなす。この面状ヒータ12の中央部と、両端部と、当該中央部と両端部との中間部にあって、且つ奥行き方向の2箇所には、ねじ挿通孔12aが形成されている。
【0014】
前記ヒータ押え13は、図1及び図5にも示すように、湾曲が可能な金属の板状部材から構成されており、加熱室5方向へ凸となる凸部13aが、中央部、両端部、これら中央部及び両端部間の中間部の4箇所に形成されている。この凸部13aは、奥行き方向に延びる形態に形成されている。そして、前記凸部13aの手前側と奥側にはねじ挿通孔13bが形成されている。
【0015】
前記面状ヒータ12の取付構成について述べる。前記面状ヒータ12を前記曲面形状部6外面に図4のように配置し、そして、ヒータ押え13を、該面状ヒータ12外面に、その凸部13aが奥行き方向を指向するように配置し、ヒータ押え13を湾曲させてその凸部13aを面状ヒータ12を曲面形状部6外面に当てる。この場合、凸部13aはこの湾曲方向とは異なる方向である奥行き方向に延びているので、該湾曲変形が阻害されることがない。
【0016】
この後、曲面形状部6のねじ挿通孔、面状ヒータ12のねじ挿通孔12a、ヒータ押え13のねじ挿通孔13bを、内箱4内から通したねじ16をナット17でねじ締めし、これにより、ヒータ押え13の凸部13aにより面状ヒータ12を曲面形状部6外面に押圧して敷設状態に取付ける。この結果面状ヒータ12が曲面形状部6外面に密着する。
【0017】
上記構成において、面状ヒータ12が通電されるグリル調理時においては、ヒータ押え13によって面状ヒータ12が曲面形状部6外面に密着状態に押圧されているから、面状ヒータ12の熱が加熱室5内へ良好に供給される。この場合、前記ヒータ押え13の凸部13aに対して相対的に凹となる凹部13cの空間部13dが断熱作用を呈するから、面状ヒータ12の熱を加熱室5方向へ作用させることができる。そして、内箱4に前記曲面形状部6が存在することにより、内部空気が良好に対流するようになっていわゆる石釜風の加熱形態が得られる。
【0018】
また、前記熱風循環ユニット9の熱風循環作用により加熱室5内の食品が加熱される場合には、矩形内箱の場合とは違った熱風循環形態が得られ、加熱効率が良い。
このような本実施例によれば、この内箱4の側壁例えば天井壁である天井板4に、内側が凹となる曲面形状部6を形成したから、面状ヒータ12による加熱を加熱室5内で対流加熱形態いわゆる石釜風の加熱形態とすることができ、しかも、面状ヒータ12を曲面形状部6外面に押圧するためのヒータ押え13を、湾曲が可能な板状部材から構成し、加熱室5方向へ凸となる凸部13aを複数有し、該凸部13aにより前記面状ヒータ12を前記曲面形状部6外面に押圧する構成としたから、ヒータ押え13の前記凸部13aを曲面形状部6の曲面に合わせて前記面状ヒータ12に押圧させることができ、しかも該凸部13aにより、面状ヒータ12を曲面形状部6外面に密着させることができる。この結果、ヒータ押え13を、予め曲面形状部6に沿う曲面形状としなくても、内箱4の曲面形状部6に合わせて、面状ヒータ12を密着性良く押圧させることができ、製作コストの低減及び加熱効率の向上を図り得る。しかも、凸部13aに対して相対的に凹となる凹部13cの空間部13dが断熱材として作用し、加熱室5以外への熱伝達を防止でき、これによっても加熱効率が良くなる。
【0019】
この場合、本実施例によれば、ヒータ押え13の凸部13aを、前記曲面形状部6の曲面方向と異なる方向である奥行き方向へ延びる形態に形成しているから、ヒータ押え13の湾曲を阻害しないようにしながら凸部13aを長く延びる形態に形成でき、もって長い範囲で面状ヒータ12を押圧することができる。
【0020】
又、本実施例によれば、前記面状ヒータ12がねじ挿通孔12aを有し、前記ヒータ押え13が、該ねじ挿通孔12aを通したねじ16により前記曲面状部6にねじ止めされているから、ヒータ押え13をねじ止めするねじ16により面状ヒータ12の移動を防止できる。
【0021】
図6ないし図8は本発明の第2の実施例を示しており、次の点が第1の実施例と異なる。面状ヒータは複数例えば3つの面状ヒータ21A、21B、21Cに分割された形態をなしている。この場合、曲面形状部6の曲面方向に分割された形態をなす。これら面状ヒータ21A、21B、21Cの前記曲面方向の中央部における手前側及び奥側には、例えば2個のねじ挿通孔22が形成されている(面状ヒータ21Aのねじ挿通孔は図示せず)。これら面状ヒータ21A、21B、21Cは図7に示すように前記曲面形状部6外面にほぼ均等配置される。なお、該曲面形状部6において各ねじ挿通孔22に対応する部分には図示しないがねじ挿通孔が形成されている。
【0022】
ヒータ押え23は、各面状ヒータ21A、21B、21Cの前記曲面方向の中央部に対応して凸部23aを有し、この凸部23aに前記各ねじ挿通孔22に対応してねじ挿通孔23bが形成されている。但し、ヒータ押え23両端部には、フランジ部23c、23dが形成されており、このフランジ部23c、23dには、内箱接合用の前記ねじ14を通すためのねじ挿通孔23e、23eが形成されている。
【0023】
さらに、ヒータ押え23における凹部23f〜23iには断熱材24A〜24Dが配置されるようになっており、この場合各凹部23f〜23iの高さ寸法H(図8参照)に対して各断熱材24A〜24Dの自由状態での厚み寸法が大となっている。
【0024】
上記面状ヒータ21A、21B、21Cを曲面形状部6外面に敷設する場合には、面状ヒータ21A、21B、21Cを図7に示すように曲面形状部6外面に曲面方向に並べて配置し、そして、断熱材24A〜24Dを図6に示すように面状ヒータ21A、21B、21C上に配置し(あるいはヒータ押え23の各凹部23f〜23iに断熱材24A〜24Dを収容した状態とし)、曲面形状部6の図示しないねじ挿通孔、面状ヒータ21A、21B、21Cの各ねじ挿通孔22、ヒータ押え23の各ねじ挿通孔23b、23eを通したねじ25、14を、それぞれナット26、15でねじ締めする。これにより、面状ヒータ21A、21B、21Cがヒータ押え23により断熱材24A〜24Dを介して曲面形状部6外面に押圧された状態に敷設される。
【0025】
この第2の実施例によれば、ヒータ押え23の凸部23aに対して相対的に凹となる凹部23f〜23iに断熱材24A〜24Dを収容配置し、前記凸部及23a及び該断熱材24A〜24Dにより面状ヒータ21A、21B、21Cを押圧するようにしたから、加熱室5以外への熱伝達を防止でき、これによっても加熱効率がさらに良くなる。
【0026】
しかも、この実施例によれば、面状ヒータ21A、21B、21Cが曲面方向で複数に分割され、これら面状ヒータ21A、21B、21Cの曲面方向の端部が断熱材24A〜24Dで押えられているから、面状ヒータ21A、21B、21Cの端部の浮き上がりを断熱材24A〜24Dを利用して防止できる。
【0027】
この場合、この実施例によれば、ヒータ押え23の凹部23f〜23iの高さ寸法Hに対して断熱材24A〜24Dの自由状態での厚み寸法を大としたから、断熱材24A〜24Dがヒータ押え23と面状ヒータ21A、21B、21Cとの間で圧縮され、この結果、該面状ヒータ21A、21B、21Cを曲面形状部6外面にさらに強く密着させることができ、面状ヒータ21A、21B、21Cの中央部の浮き上がりをさらに防止できる。
【0028】
さらにこの実施例によれば、ヒータ押え23が、面状ヒータ21A、21B、21Cの曲面方向の中央部に凸部23aを有し、ヒータ押え23は、該凸部23aで、ねじ挿通孔22及び23bを通したねじ25により曲面形状部6にねじ止めされているから、面状ヒータ21A、21B、21Cのずれ止めと、中央部の浮き上がり防止との両方を該凸部23a部分で防止できる。
【0029】
なお、この第2の実施例では、ヒータ押え23に、該面状ヒータ21A、21B、21Cの曲面方向の中央部に位置する凸部23aを形成し、この該凸部23aでのねじ止めにより、面状ヒータ21A、21B、21Cのずれ止めを図るようにしたが、ねじ止め箇所を中央部とし、凸部の形成箇所をこれとは別の部位としても良い。つまり、前記面状ヒータを曲面方向の少なくとも中央部にねじ挿通孔を有する構成とし、該ねじ挿通孔を通したねじにより前記曲面形状部にねじ止めする構成としても良く、このようにしても、面状ヒータの中央部の浮き上がりを防止できる。
【0030】
図9は本発明の第3の実施例を示しており、この実施例においては、次の点が上記第2の実施例と異なる。すなわち、内箱4の曲面形状部6に、前記面状ヒータ21Aの右端部、面状ヒータ21Bの両端部、面状ヒータ21Cの左端部に位置して該曲面形状部6外面が凹となる(加熱室5方向へ凸となる)凹形状部6b、6bを形成し、前記面状ヒータ21Aの右端部、面状ヒータ21Bの両端部、面状ヒータ21Cの左端部が断熱材24A〜24Dにより該凹形状部6b、6b外面に押圧される構成としている。この第3の実施例によれば、前記面状ヒータ21Aの右端部、面状ヒータ21Bの両端部、面状ヒータ21Cの左端部をさらに曲面形状部6外面に浮き上がらないように密着させることができ、前記面状ヒータ21Aの右端部、面状ヒータ21Bの両端部、面状ヒータ21Cの左端部の浮き上がりをさらに防止することができる。
【0031】
図10は本発明の第4の実施例を示し、この実施例においては、次の点が第2の実施例と異なる。すなわち、前記ヒータ押え23の前記凹部23g、23hにおける前記面状ヒータ21Aの右端部、面状ヒータ21Bの両端部、面状ヒータ21Cの左端部との対応部に、加熱室5方向へ凸となる凸形状部23jを形成したから、前記面状ヒータ21Aの右端部、面状ヒータ21Bの両端部、面状ヒータ21Cの左端部に対して断熱材24A〜24Dの押圧力を強くでき、各端部の浮き上がりをさらに防止することができる。
【0032】
なお、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、例えば、曲面形状部は内箱の天井壁に限られず、他の側壁に形成しても良く、又、複数の側壁に曲面形状部を形成しても良い。そして、曲面形状部が複数ある場合には、面状ヒータ及びヒータ押えはその複数の曲面形状部の全部に又は一つに設けるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1の実施例を示す面状ヒータ及びヒータ押え部分の縦断正面図
【図2】加熱調理器全体の概略縦断正面図
【図3】同概略縦断側面図
【図4】面状ヒータを配置した状態の内箱の斜視図
【図5】ヒータ押えの斜視図
【図6】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図7】図4相当図
【図8】図5相当図
【図9】本発明の第3の実施例を示す図1相当図
【図10】本発明の第4の実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
【0034】
図面中、1は加熱調理器、2は本体、4は内箱、5は加熱室、6は曲面形状部、9は熱風循環ユニット、12は面状ヒータ、13はヒータ押え、13aは凸部、13cは凹部、21A、21B、21Cは面状ヒータ、23はヒータ押え、23aは凸部、23f〜23iは凹部、24A〜24Dは断熱材を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体に、内部が食品を収容する加熱室とされた内箱を備え、
この内箱の少なくとも一つの側壁に、内側が凹となる曲面形状部を形成し、
この曲面形状部の外面に面状ヒータを配置し、
湾曲が可能な板状部材から構成され、前記加熱室方向へ凸となる複数の凸部を有し、該凸部により前記面状ヒータを前記曲面形状部外面に押圧するヒータ押えを設けたことを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
前記ヒータ押えの凸部は、前記曲面形状部の曲面方向と異なる方向へ延びる形態に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記ヒータ押えの凸部に対して相対的に凹となる凹部に断熱材を収容配置し、前記凸部及び該断熱材により前記面状ヒータを押圧することを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記面状ヒータはねじ挿通孔を有し、前記ヒータ押えは、該ねじ挿通孔を通したねじにより前記曲面形状部にねじ止めされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記面状ヒータは曲面方向の少なくとも中央部にねじ挿通孔を有し、前記ヒータ押えは、該ねじ挿通孔を通したねじにより前記曲面形状部にねじ止めされていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項6】
前記ヒータ押えは、前記面状ヒータの曲面方向の少なくとも中央部に前記凸部を有し、該凸部部分で、前記ねじ挿通孔を通したねじにより前記曲面形状部にねじ止めされていることを特徴とする請求項4又は5に記載の加熱調理器。
【請求項7】
前記面状ヒータは曲面方向で複数に分割され、これら面状ヒータの曲面方向の端部は前記断熱材で押えられていることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項8】
前記ヒータ押えの前記凹部の高さ寸法に対して前記断熱材の自由状態での厚み寸法が大であることを特徴とする請求項3ないし7のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項9】
前記内箱の曲面形状部には、前記面状ヒータの端部に位置して該曲面形状部外面が凹となる凹形状部が形成され、前記面状ヒータの端部が前記断熱材により該凹形状部外面に押圧されていることを特徴とする請求項3ないし8のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項10】
前記ヒータ押えの前記凹部における前記面状ヒータ端部対応部に前記加熱室方向へ凸となる凸形状部を形成したことを特徴とする請求項3ないし8のいずれかに記載の加熱調理器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−145031(P2010−145031A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−323777(P2008−323777)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】