説明

可変風量ユニット

【課題】ダクトの周囲に空間的な余裕がなくても構成部品を外部に取り出して保守点検することが可能な可変風量ユニットを提供する。
【解決手段】ケーシング51は、少なくとも一方の側壁部にダンパ保守用開口部514を有するとともに、ダンパ保守用開口部514を覆ってケーシング51に着脱自在に装着するダンパ保守用開口部蓋体516を有し、ダンパ54は、回転軸541の一端側をケーシング51の他方の側壁部に枢着させるとともに、回転軸541の他端側をダンパ保守用開口部蓋体516に枢着させて配置し、かつダンパ保守用開口部蓋体516を取り外したダンパ保守用開口部514を通してケーシング内外に出し入れ可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気調和設備等において風量を制御する可変風量ユニットに関し、ユニット内部の清掃および消耗部品の交換などの保守点検を行なうための構造に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の装置には、例えば図18および図19に示すものがある。この装置は、ケーシング1をダクト(図示省略)の途中に介装する構造をなし、ケーシング1の内部に上流側開口部から下流側開口部に向けて順次に風速センサ2、穿孔プレート3、ダンパ4を配置している。風速センサ2はケーシング1の上流側開口部の概ね中央に相応する位置に設けており、風速センサ2の下流側に配置する穿孔プレート3はケーシング1の高さ方向の中間位置で上面と下面の二つ折れに屈曲して断面V字状をなし、上面と下面の間が下流側に向けて広がる形状をなす。
【0003】
ケーシング1の側部にはコントロールボックス5が装着してあり、コントロールボックス5の内部には制御基板6とコントロールモータ7を設けている。穿孔プレート3の下流側に配置するダンパ4は回転軸がコントロールモータ7に連結してあり、制御基板6の制御回路が風速センサ2の検出値に基づいてコントロールモータ7を操作し、ダンパ4の回転角度を調整して風量を制御する。
【0004】
また、特許文献1に記載する変風量ユニットは、ハウジングの上流側に空気調和または給換気設備用のダクト流路を接続するもので、ハウジングの内部に風速センサとダンパ機構とを備えている。風速センサは内部流れ空気の風速を検知し、ダンパ機構は下流側の供給先への風量を風速センサによる検知信号に基づいて調節する。
【0005】
また、特許文献2に記載する可変風量ダンパ装置は、空気調和配管ダクトの吹出口に装着するものであり、ガイドケースの側面に側面取付穴を設け、ガイドケースの内部に開閉ダンパ本体および制御回路部を配置している。開閉ダンパ本体は凸形状外観をなし、ガイドケースの内側から側面取付穴に取付可能で、その取付状態において側面取付穴を介して空気調和配管ダクト内に凸形状部が収容されるものであり、ダンパの開閉度合を調整することにより吹出風量が変化する。制御回路部は開閉ダンパ本体から分離して開閉ダンパ本体の外側に配設してあり、開閉ダンパ本体のダンパを開閉する駆動モータを制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−190553号公報
【特許文献2】特許第2626362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記した構成において、ケーシング1には上流側開口部と下流側開口部以外に大きな面積を有する開口部を設けておらず、組立時においてダンパ4等の構成部材の出し入れは上流側開口部もしくは下流側開口部を通して行っている。
【0008】
すなわち、組立時にはダンパ4を上流側開口部もしくは下流側開口部からケーシング1の内部に搬入し、ケーシング1の壁面を撓ませる弾性変形操作などによりダンパ4の回転軸の両端をケーシング1の壁面に設けた孔に強制的に挿入することでダンパ4をケーシング1に装着する。このため、保守点検に際してダンパ4をケーシング1から取り出すためにはケーシング1をダクトから取り外す必要がある。
【0009】
また、ダンパ4を組み入れた後に穿孔プレート2などの部材をリベットや溶接でケーシング1に固着させるので、ダンパ4をケーシング1から取り出すことは非常に困難であった。
【0010】
特許文献1において、ハウジングの内部に配置した風速センサの位置の調整は、ハウジングに設けた点検口を通してハウジングの内部に手を挿入し、風速センサを支持するハンガーやブラケットの位置を調整することにより行なう。しかしながら、ダンパ機構等をハウジングの外部に取り出せる構造ではないので、ダンパ機構等の保守点検を行なう場合には変風量ユニットの全体をダクトから取り外して、変風量ユニットを分解整備する必要があった。
【0011】
特許文献2においては、ガイドケースがダクトに対して装着可能であるが、開閉ダンパ本体はガイドケースの内側から側面取付穴に取付けるので、ガイドケースをダクトに装着した状態で開閉ダンパ本体をガイドケースから取り出すことはできず、開閉ダンパ本体の保守点検にはガイドケースをダクトから取り外すことが必要であった。しかし、天井裏等の空間的に余裕のない場所でダクトの中間部等にガイドケースを配置することは、空間的な原因によるガイドケースの装着の困難性から不可能であった。
【0012】
本発明は上記した課題を解決するものであり、ダクトの周囲に空間的な余裕がなくても構成部品を外部に取り出して保守点検することが可能な可変風量ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の可変風量ユニットは、上流側開口部と下流側開口部の間に通風路を形成するケーシングと、ケーシング内に配置するダンパと、ダンパの回転軸に装着して配置し、ダンパを回転駆動するダンパ駆動手段を備える可変風量ユニットであって、ケーシングは、少なくとも一方の側壁部に保守用開口部を有するとともに、保守用開口部を覆ってケーシングに着脱自在に装着する蓋体を有し、ダンパは、回転軸の一端側をケーシングの他方の側壁部に枢着させるとともに、回転軸の他端側を蓋体に枢着させて配置し、かつ蓋体を取り外した保守用開口部を通してケーシング内外に出し入れ可能であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の可変風量ユニットにおいて、ダンパの回転軸の軸心方向でダンパと蓋体の相対位置を保つダンパ位置決め手段を備え、保守用開口部を覆って蓋体を配置する際に、ダンパ位置決め手段により蓋体に対してダンパを位置決めすることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の可変風量ユニットにおいて、ケーシングは、両方の側壁部のそれぞれに保守用開口部を有するとともに、それぞれの保守用開口部を覆ってケーシングに着脱自在に装着する蓋体を有し、ダンパは各蓋体に回転軸の一端側もしくは他端側を枢着させて配置することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の可変風量ユニットにおいて、ケーシング内のダンパ上流側に整流部材を備え、保守用開口部が整流部材の少なくとも一部に臨んで開口することを特徴とする。
また、本発明の可変風量ユニットにおいて、ダンパ駆動手段を収める制御ボックスを備え、蓋体を覆って制御ボックスを配置するとともに、蓋体と制御ボックスの間に断熱材を介装したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
以上のように本発明によれば、保守用開口部を覆って装着する蓋体にダンパの回転軸を枢着させているので、蓋体を取り外すことでダンパが保守用開口部を通してケーシング内外に出し入れ可能となる。よって、ケーシングをダクトから取り外すことなく、ダンパのみをケーシングから取り出して保守点検できる。
【0018】
ダンパと蓋体の相対位置を保つダンパ位置決め手段を備えているので、製造や保守点検時のダンパ部組立時にダンパの位置決め調整が不要となり、作業効率を向上させることができる。また、ダンパ組立時において保守用開口部にダンパの弁体が嵌り込んだ状態で取り付けられることを防止でき、ダンパの破損やモータの焼き付けを防止できる。
【0019】
ケーシングの双方の壁面部に保守用開口部と蓋体を設け、ダンパの回転軸を双方の蓋体に枢着させる場合には、ケーシングの何れかの蓋体を取り外すことでダンパをケーシングから取り出して点検でき、可変風量ユニットの設置状況に応じた保守点検作業が行える。
【0020】
保守用開口部が整流部材の少なくとも一部に臨むことで、整流部材に引っ掛かった塵埃やゴミを保守用開口部から取り除くことができる。
ダンパ駆動手段を収納する制御ボックスとケーシングとの間に断熱材を設けたので、保守用開口部と蓋体との隙間や、蓋体に設けたダンパ軸の軸貫通部からの空気漏れの騒音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態における可変風量ユニットを示す平面図
【図2】同実施の形態における可変風量ユニットを示す側面図
【図3】同実施の形態における可変風量ユニットを示す縦断面図
【図4】同実施の形態における可変風量ユニットを示す正面図
【図5】同実施の形態における可変風量ユニットの要部断面図
【図6】同実施の形態における可変風量ユニットの軸受けを示す斜視図
【図7】同実施の形態における可変風量ユニットのスペーサを示す斜視図
【図8】同実施の形態における可変風量ユニットのスペーサの装着状態を示す斜視図
【図9】同実施の形態における可変風量ユニットを示す分解斜視図
【図10】同実施の形態における可変風量ユニットのコントロールモータを示す斜視図
【図11】本発明の他の実施の形態における可変風量ユニットを示す平面図
【図12】同実施の形態における可変風量ユニットを示す側面図
【図13】同実施の形態における可変風量ユニットを示す縦断面図
【図14】同実施の形態における可変風量ユニットを示す要部断面図
【図15】同実施の形態における可変風量ユニットを示す正面図
【図16】本発明の他の実施の形態における可変風量ユニットの要部断面図
【図17】本発明の他の実施の形態における可変風量ユニットの要部断面図
【図18】従来の可変風量ユニットの要部を透過的に示す斜視図
【図19】同可変風量ユニットの風量センサを示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図10において、可変風量ユニットは、ケーシング51をダクト(図示省略)の途中に介装する構造をなし、ケーシング51の内部にダクト接続口をなす上流側開口部511から下流側開口部512に向けて順次に風速センサ52、穿孔プレート53、ダンパ54を配置している。上流側開口部511は、風速センサ52のセンサ感度を高めるために、ケーシング51の本胴部流路断面積および下流側開口部512の流路断面積よりも絞った流路断面積を有している。
【0023】
風速センサ52はケーシング51の上流側開口部511の概ね中央に相応する位置に設けており、風速センサ52の下流側に配置する穿孔プレート53は整流部材をなし、ケーシング51の高さ方向の中間位置で上面531と下面532の二つ折れに屈曲して断面V字状をなし、上面531と下面532の間が下流側に向けて広がる形状をなす。
【0024】
ケーシング51の側部にはコントロールボックス55が装着してあり、コントロールボックス55のカバー551で覆われた内部には制御基板56とコントロールモータ57を設けている。コントロールモータ57はダンパ54を回転駆動するダンパ駆動手段であってドライブ軸571がスリーブ状をなし、穿孔プレート53の下流側に配置するダンパ54は回転軸541に弁板542を設けている。ダンパ54は回転軸541をコントロールモータ57のドライブ軸571に挿通し、ドライブ軸571に設けた連結ボルト572によって回転軸541とドライブ軸571とを連結固定している。
【0025】
ケーシング51は側壁面に二つの開口部を有し、一つの開口部が風速センサ52を保守点検するためのセンサ保守用開口部513であり、他の開口部がダンパ54を保守点検するためのダンパ保守用開口部514である。センサ保守用開口部513およびダンパ保守用開口部514のそれぞれを覆うセンサ保守用開口部蓋体515およびダンパ保守用開口部蓋体516がケーシング51にビス等で着脱自在に装着してある。
【0026】
ケーシング51の内部にはダンパストッパ60が設けてあり、ダンパストッパ60はダンパ54の全閉時に弁板542の側縁部に当接して弁板542の周囲を封止するもので、ケーシング51の側壁部に設ける断面L字型のダンパストッパ横601と、ケーシング51の天井部および底面部に設けるダンパストッパ上602およびダンパストッパ下603からなり、ダンパストッパ横601には弁板542に対向する面にスポンジ材604を貼着している。ダンパストッパ横601は空気漏れを少なくするために回転軸541の直近にまで配置する必要がある。
【0027】
ダンパ54は回転軸541の一端側をケーシング51の一方の側壁面に設けた穴517に軸受スリーブ543を介して枢着し、回転軸541の他端側をダンパ保守用開口部蓋体516に設けた穴518に軸受スリーブ543を介して枢着している。
【0028】
ダンパ保守用開口部蓋体516とダンパ54の弁板542との間には、ダンパ位置決め手段としてスペーサ61を設けている。ダンパ位置決め手段のスペーサ61は、回転軸541を挿通する貫通穴611を有し、側縁にダンパストッパ横601と係合してスペーサ61の回り止めを果す切り込み612を有している。スペーサ61の回り止めは必ずしも必要ではなく、ダンパストッパ横601との位置関係において適宜の大きさとする。
【0029】
スペーサ61は一側面がダンパ保守用開口部蓋体516の穴518に装着した軸受スリーブ543に当接し、他側面がダンパ54の弁板542に当接することで、組立時にダンパ54の回転軸541の軸心方向でダンパ54とダンパ保守用開口部蓋体516の相対位置を保つとともに、ケーシング51の穴517に装着した軸受スリーブ543が回転軸541を十分に保持する状態を確保し、コントロールモータ57のドライブ軸571が回転軸541を十分に保持する状態を確保する。
【0030】
コントロールボックス55はダンパ保守用開口部蓋体516を覆って配置し、コントロールボックス55とケーシング51との間に断熱材552を介装している。断熱材552の装着は任意であり、周囲の環境条件に応じて配置する。コントロールボックス55のカバー551に覗き窓553を有している。
【0031】
以下、上記した構成における作用を説明する。可変風量ユニットは、上流側のダクトから上流側開口部511を通して流入する気流の風速を風速センサ52で測定し、制御基板56の制御回路が風速センサ52の検出値に基づいてコントロールモータ57を操作し、ダンパ54の回転角度を調整して風量を制御する。穿孔プレート53は通過する気流を整流化する。
【0032】
風速センサ52の保守点検時にはセンサ保守用開口部蓋体515を取り外し、センサ保守用開口部513を通して風速センサ52の位置調整や清掃等の保守点検を行なう。風速センサ52の位置は上流側ダクトの屈曲に起因する風速偏向に合わせて各可変風量ユニットごとに個別に調整することも可能である。
【0033】
ダンパ54の保守点検時には、コントロールボックス55のカバー551を取り外し、コントロールモータ57のドライブ軸571の連結ボルト572を緩めてドライブ軸571と回転軸541の連結を解除し、コントロールボックス55を断熱材552とともにケーシング51から取り外す。
【0034】
次に、ダンパ保守用開口部蓋体516をケーシング51から取り外すとともに、ダンパ54の回転軸541からダンパ保守用開口部蓋体516を抜き去る。そして、ダンパ54の回転軸541をケーシング51の側壁面から引き出し、ダンパ54と軸受スリーブ543とをダンパ保守用開口部514を通してケーシング51の外部へ取り出す。
【0035】
このように、ダンパ保守用開口部514を覆って装着するダンパ保守用開口部蓋体516にダンパ54の回転軸541の他端側を枢着させているので、ダンパ保守用開口部蓋体516を取り外すことでダンパ54や軸受スリーブ543がダンパ保守用開口部514を通してケーシング51の内外に出し入れ可能となる。よって、ケーシング51をダクトから取り外すことなく、ダンパ54や軸受スリーブ543をケーシング51から取り出して保守点検できる。
【0036】
また、ダンパ位置決め手段としてのスペーサ61を備えているので、組立時にはダンパ54の回転軸541の一端側をケーシング51の一方の側壁面に設けた穴517に軸受スリーブ543を介して差し込み、回転軸541の他端側にスペーサ61、軸受スリーブ543、ダンパ保守用開口部蓋体516を差し込んで、ダンパ保守用開口部蓋体516をケーシング51に取り付けるだけで、ダンパ保守用開口部蓋体516に対してダンパ54を位置決めするとともに、後から取り付けるコントロールボックス55内のコントロールモータ57に対してダンパ54の回転軸541の位置を適切な位置に配置することができる。
【0037】
また、ダンパ保守用開口部514は、センサ保守用開口部との位置関係や、コントロールボックスの取り付けの関係などにより、ダンパ54の弁体542を斜めにした状態で挿脱できる程の大きさとすることが多いものである。しかしながら、スペーサ61が弁体542とダンパ保守用開口部蓋体516との間にケーシング51の板厚以上の間隙を形成するように、スペーサ61の厚みを設定することにより、組立時にダンパ54の弁体542がダンパ保守用開口部514に嵌り込んだ状態でダンパ54をコントロールモータ57に固定するという作業ミスを避けることができる。よって、ダンパ54の弁体542がダンパ保守用開口部514に嵌り込んだ状態で稼働し、弁体542の動きがダンパ保守用開口部514の周縁部で規制されてダンパ54が破損したり、コントロールモータ57が焼き付けを起こしたりすることを防止できる。
【0038】
さらに、ダンパ保守用開口部514が整流部材をなす穿孔プレート53の少なくとも一部、ここでは上面531と下面532の端部における下流側の一部に臨んで開口するので、ダンパ54を取り外した後には、ダンパ保守用開口部514を通して穿孔プレート53に付着した塵埃やゴミの位置を確認でき、ダンパ保守用開口部514から穿孔プレート53の上流側領域に清掃用具を挿入して塵埃やゴミを取り除くことができるので、清掃作業を確実に行うことができる。
【0039】
さらに、断熱材552を装着した場合には、ダンパ保守用開口部514とダンパ保守用開口部蓋体516との隙間や、ダンパ保守用開口部蓋体516に設けた穴518からの空気漏れによる騒音を低減することができる。
【0040】
他の実施の形態として、図11乃至図15に示すように、可変風量ユニットは、上流側開口部511から下流側開口部512まで同一の流路断面積を備えたケーシング71を使用することも可能である。作用効果は先の実施の形態と同様である。
【0041】
上述した実施の形態では、ダンパ位置決め手段としてスペーサ61を用いたが、軸受スリーブ543の鍔部がスペーサ61に相当する厚みを有する場合にはスペーサ61をなくすることも可能である。あるいは、図16に示すように、ダンパ保守用開口部蓋体516の穴518の周囲にケーシング51の内面側へ隆起する段差62を設けても良く、図17に示すように、弁体542の軸部周囲に突出部63を設けても良い。
【0042】
上述した実施の形態では、ダンパ保守用開口部514をケーシング51の側壁部の1箇所に設けた。しかしながら、図17に示すように、ダンパ保守用開口部514をケーシング51の両側壁部のそれぞれに設け、それぞれのダンパ保守用開口部514にダンパ保守用開口部蓋体516を取り付け、それぞれのダンパ保守用開口部514にダンパ54の回転軸541の一端側と他端側を枢着させる構造であってもよい。これにより、設置場所の点検空間の状況によってコントロールボックス55をケーシング51の右側に配置する場合と、左側に配置する場合のそれぞれに対応することが可能となる。この場合、ダンパ位置決め手段である突出部63はダンパ54の両側に備えられることが望ましい。
【符号の説明】
【0043】
51、71 ケーシング
52 風速センサ
53 穿孔プレート
54 ダンパ
55 コントロールボックス
56 制御基板
57 コントロールモータ
60 ダンパストッパ
61 スペーサ
62 段差
63 突出部
511 上流側開口部
512 下流側開口部
513 センサ保守用開口部
514 ダンパ保守用開口部
515 センサ保守用開口部蓋体
516 ダンパ保守用開口部蓋体
517、518 穴
531 上面
532 下面
541 回転軸
542 弁板
543 軸受スリーブ
551 カバー
552 断熱材
553 覗き窓
571 ドライブ軸
572 連結ボルト
601 ダンパストッパ横
602 ダンパストッパ上
603 ダンパストッパ下
604 スポンジ材
611 貫通穴
612 切り込み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流側開口部と下流側開口部の間に通風路を形成するケーシングと、ケーシング内に配置するダンパと、ダンパの回転軸に装着して配置し、ダンパを回転駆動するダンパ駆動手段を備える可変風量ユニットであって、ケーシングは、少なくとも一方の側壁部に保守用開口部を有するとともに、保守用開口部を覆ってケーシングに着脱自在に装着する蓋体を有し、ダンパは、回転軸の一端側をケーシングの他方の側壁部に枢着させるとともに、回転軸の他端側を蓋体に枢着させて配置し、かつ蓋体を取り外した保守用開口部を通してケーシング内外に出し入れ可能であることを特徴とする可変風量ユニット。
【請求項2】
ダンパの回転軸の軸心方向でダンパと蓋体の相対位置を保つダンパ位置決め手段を備え、保守用開口部を覆って蓋体を配置する際に、ダンパ位置決め手段により蓋体に対してダンパを位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の可変風量ユニット。
【請求項3】
ケーシングは、両方の側壁部のそれぞれに保守用開口部を有するとともに、それぞれの保守用開口部を覆ってケーシングに着脱自在に装着する蓋体を有し、ダンパは各蓋体に回転軸の一端側もしくは他端側を枢着させて配置することを特徴とする請求項1または2に記載の可変風量ユニット。
【請求項4】
ケーシング内のダンパ上流側に整流部材を備え、保守用開口部が整流部材の少なくとも一部に臨んで開口することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の可変風量ユニット。
【請求項5】
ダンパ駆動手段を収める制御ボックスを備え、蓋体を覆って制御ボックスを配置するとともに、蓋体と制御ボックスの間に断熱材を介装したことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の可変風量ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−52931(P2011−52931A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−204184(P2009−204184)
【出願日】平成21年9月4日(2009.9.4)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【出願人】(000104836)クボタ空調株式会社 (31)
【Fターム(参考)】