説明

吊下げ装置

【課題】押さえ部材と縦板部とによる吊下げ対象物の挟持状態を簡単且つ短時間で解除し得る吊下げ装置を提供する。
【解決手段】縦板部5と傾斜板部6とが下向きに開口するスリット状差込口8を有する挟持空間9を両板部5、6間に形成する状態で備えられ、縦板部5との間で吊下げ対象物1を係止する押さえ部材11が挟持空間9内に配設されている吊下げ装置2であって、傾斜板部5には、押さえ部材11に対する直接操作が可能な状態に押さえ部材11を外部に臨ませる操作窓12が開口形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吊下げ対象物(例えば、スラックス等のズボン等の衣類、カーテンや生地見本等の布類、ポスターやカレンダー等の紙類)を整理や展示や掲示等の目的で吊下げるための吊下げ装置に関する。
詳しくは、縦板部と下方ほど縦板部に近くなる傾斜姿勢の傾斜板部とが下向きに開口するスリット状の差込口を有する吊下げ対象物用の挟持空間を両板部間に形成する状態で備えられているとともに、前記縦板部との間で吊下げ対象物を挟持可能な押さえ部材が前記挟持空間内に配設され、前記差込口を通過させる状態で吊下げ対象物を上動操作するのに伴い、吊下げ対象物との接触により前記押さえ部材が前記挟持空間内で上方且つ前記傾斜板部側に移動して吊下げ対象物の上動移動を許容し、且つ、吊下げ対象物に対する前記上動操作を停止するのに伴い重力により押さえ部材が挟持空間内で下方且つ前記縦板部側に移動して縦板部との間で吊下げ対象物を挟持するように構成されている吊下げ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の吊下げ装置は、前記差込口を通過させる状態で吊下げ対象物を上動操作するだけの簡単な操作で吊下げ対象物を吊下げ支持することができる優れた利点がある。そして、従来、この種の吊下げ装置では、前記縦板部と前記傾斜板部の両方が前記押さえ部材の全域を被覆する形状(つまり、開口穴等の存在しない形状)から構成されていた(例えば、下記特許文献1〜3を参照)。
【0003】
つまり、この従来の吊下げ装置では、吊下げ対象物を取り外す場合、吊下げ対象物の下部を上方外方(つまり、上方且つ傾斜板部側)に引張操作したり、或いは、吊下げ対象物の上部を更に上動操作したりすることで、押さえ部材を挟持空間内で上方且つ傾斜板部側に移動させ、これにより、押さえ部材と縦板部とによる吊下げ対象物の挟持状態を解除する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−330051号公報
【特許文献2】特開昭58−182965号公報
【特許文献3】特開昭53−140389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記従来の吊下げ装置では、押さえ部材と縦板部とによる吊下げ対象物の挟持状態を解除するのに、外部から見えない又は見え難い押さえ部材を吊下げ対象物を介して間接的に移動操作するため、押さえ部材と縦板部とによる吊下げ対象物の挟持状態が強固な場合(例えば、吊下げ対象物の厚み寸法が大きい場合や吊下げ対象物の表面の摩擦抵抗が大きい場合)など、押さえ部材の移動操作が難しく、そのことで、押さえ部材と縦板部とによる吊下げ対象物の挟持状態を解除に不測に手間がかかる問題があった。
【0006】
本発明は、上述の実情に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、押さえ部材と縦板部とによる吊下げ対象物の挟持状態を簡単且つ短時間で解除し得る吊下げ装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1特徴構成は、吊下げ装置に係り、その特徴は、
縦板部と下方ほど縦板部に近くなる傾斜姿勢の傾斜板部とが下向きに開口するスリット状の差込口を有する吊下げ対象物用の挟持空間を両板部間に形成する状態で備えられているとともに、前記縦板部との間で吊下げ対象物を挟持可能な押さえ部材が前記挟持空間内に配設され、
前記差込口を通過させる状態で吊下げ対象物を上動操作するのに伴い、吊下げ対象物との接触により前記押さえ部材が前記挟持空間内で上方且つ前記傾斜板部側に移動して吊下げ対象物の上動移動を許容し、且つ、吊下げ対象物に対する前記上動操作を停止するのに伴い重力により押さえ部材が挟持空間内で下方且つ前記縦板部側に移動して縦板部との間で吊下げ対象物を挟持するように構成されている吊下げ装置であって、
前記傾斜板部には、前記押さえ部材に対する直接操作が可能な状態に押さえ部材を外部に臨ませる操作窓が開口形成されている点にある。
【0008】
上記構成によれば、前記操作窓を通じての前記押さえ部材に対する直接操作によって押さえ部材を移動させることができるから、押さえ部材の移動操作の操作性や操作力を大幅に高めることができ、これにより、吊下げ対象物の挟持状態を容易且つ短時間で解除することができる。
【0009】
しかも、例えば、前記操作窓が前記縦板部に形成されている場合では、吊下げ対象物の奥側(裏側)に位置する押さえ部材を移動操作することになるが、前記操作窓が前記傾斜板部に形成されているから、押さえ部材の操作に吊下げ対象物が邪魔になることもない。
【0010】
なお、前記縦板部とは、水平面となす角度が45度を超え且つ前記傾斜板部よりも鉛直寄りの姿勢のものを云う。
【0011】
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記押さえ部材が、横姿勢の棒状体から構成されているとともに、
前記操作窓が、前記棒状体の長さ方向の一部分又は複数部分を外部に臨ませる状態で形成され、
前記棒状体における長さ方向に直交する方向の外形寸法について、前記棒状体の外部に臨む部分の少なくとも一部が棒状体の最大外形寸法よりも小に構成されている点にある。
【0012】
上記構成によれば、前記操作窓を通して前記棒状体の外部に臨む部分の少なくとも一部が棒状体の最大外形寸法よりも小なる外形寸法で形成されているから、吊下げ対象物に対する挟持力は押さえ部材の最大外形寸法部分で確保しながらも押さえ部材を摘み易くすることができ、これにより、押さえ部材の移動操作の操作性や操作力を一層高めることができる。
【0013】
また、棒状体の外部に臨む部分の少なくとも一部の外形寸法を小さくする分だけ操作窓の開口面積を小さくすることができ、これにより、傾斜板部の開口に伴う傾斜板部の強度低下や吊下げ対象物に対する挟持力の低下も効果的に抑止するが可能になる。
【0014】
本発明の第3特徴構成は、第1又は第2特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記押さえ部材が、横姿勢の棒状体から構成されているとともに、
前記操作窓が、少なくとも前記棒状体の長さ方向中央部を外部に臨ませる状態で形成されている点にある。
【0015】
上記構成によれば、前記操作窓を通して前記棒状体の重心又はそれに近い部分を直接操作することができるから、押さえ部材の移動操作の操作性や操作力を一層高めることができる。
【0016】
本発明の第4特徴構成は、第3特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記棒状体の姿勢を調整するための第2の操作窓が棒状体の長さ方向端部を外部に臨ませる状態で形成されている点にある。
【0017】
上記構成によれば、例えば、棒状体の移動操作に伴い棒状体の姿勢が所定姿勢から変化した場合でも、第2操作窓を通しての棒状体の端部の操作で棒状体の姿勢を容易且つ短時間で調整することができる。
【0018】
本発明の第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記縦板部の横方向の長さ寸法に対応する装置幅寸法が吊下げ対象物の幅寸法よりも小に構成されているとともに、
前記スリット状差込口が、装置下部から装置幅方向両端面の上方部に亘る形態で形成されている点にある。
【0019】
上記構成によれば、例えば、吊下げ対象物の上部の幅方向両端部を両手で掴んだ状態で吊下げ対象物を上方移動させることにより、吊下げ対象物の幅方向中間部を吊下げ支持させることができるから、吊下げ対象物の可撓性が高い場合でも吊下げ対象物を容易に吊下げ支持させることができる。
【0020】
本発明の第6特徴構成は、第1〜第5特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、
前記押さえ部材の外周面には、凹部又は凸部或いはそれらの両方が形成されている点にある。
【0021】
上記構成によれば、前記押さえ部材の外周面に形成した前記凹部や前記凸部によって押さえ部材と吊下げ対象物との摩擦抵抗を増大させることができるから、その分、吊下げ対象物に対する挟持力を高めることができる。
【0022】
本発明の第7特徴構成は、第1〜第6特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
上着吊下げ用のハンガー体に対する取り付け部が設けられている点にある。
【0023】
上記構成によれば、既存のハンガー体を利用する形態で既存のハンガー体とは異なる吊下げ対象物を吊下げ支持することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】吊下げ装置の第1実施形態を示す斜視図
【図2】吊下げ装置の使用方法を示す説明断面図
【図3】吊下げ装置の使用方法を示す説明断面図
【図4】吊下げ装置の第2実施形態を示す斜視図
【図5】吊下げ装置の第2実施形態を示す説明断面図
【図6】吊下げ装置の第3実施形態を示す斜視図
【図7】吊下げ装置の第3実施形態を示す説明断面図
【発明を実施するための形態】
【0025】
[第1実施形態]
図1は、家庭や店舗等でスラックス等のズボン1(吊下げ対象物の一例)を吊下げるのに使用される吊下げ装置2を示し、この吊下げ装置2は、硬質樹脂素材から略横向き筒状に構成されているとともに、図示しない支持棒等(支持部の一例)に対するフック部材4(支持部に対する取り付け部の一例)が上面部に設けられている。
【0026】
前記吊下げ装置2は、略垂直姿勢の縦板部5と、下方ほど縦板部5に近くなる傾斜姿勢の傾斜板部6と、縦板部5と傾斜板部6の上端どうしを接続する天板部7とから構成されている。なお、当該吊下げ装置2の幅寸法(装置幅寸法)W2は、ズボン1の幅寸法W1よりも小に構成されている。
【0027】
前記縦板部5と傾斜板部6は、下向きに開口するスリット状の差込口8を有する横断面視略楔状の挟持空間9を両板部5、6間に形成する状態で備えられている。前記傾斜板部6の両端部には、スリット状差込口8を装置幅方向の両端部にまで延長させる状態で装置両端面を部分的に閉塞する蓋部10が備えられている。
【0028】
また、前記挟持空間9には、前記縦板部5との間でズボン1を挟持する横姿勢の棒状体11(押さえ部材の一例)が挿設されている。当該棒状体11は、図2に示すように、最大外径寸法(棒状体11の長さ方向に直交する方向の長さ寸法の一例)R1がスリット状差込口の開口幅寸法W3よりも大に構成されている。
【0029】
そして、当該吊下げ装置2には、前記棒状体11に対する直接操作が可能な状態に棒状体11を外部に臨ませる操作窓12が開口形成されている。当該操作窓12は、棒状体11の長さ方向の中央部を外部に臨ませるように、装置幅方向の中央部において傾斜板部6の全部と天板部7の略半分の領域を開口して構成されている。
【0030】
前記棒状体11は、金属等の比較的比重の高い素材からなる中実な芯棒14の長さ方向の両端部に樹脂製等の外筒体13を被せて構成されている。
【0031】
すなわち、棒状体11は、長さ方向両端部が最大外形寸法R1に構成されているとともに、長さ方向中央部が最大外形寸法R1よりも小に構成されている。なお、前記外筒体13の外周面には、長さ方向に延びる凸条15と凹溝16が周方向に沿って交互に連続形成されている。
【0032】
前記フック部材4としては、支持棒等を把持するタイプのものを用いている。具体的には、フック部材4は、吊下げ装置2の天板部7に縦軸心Y周りで回転自在に取り付けられた先端がやや屈曲した略への字状の基部17と、該基棒部17に支持軸18を介して枢着されたフック部19と、該フック部19の先端部と基部17の先端部とが近接した閉じ姿勢にフック部19を揺動付勢するコイルスプリング20(弾性付勢体の一例)とから構成されている。また、前記フック部19の基端側には、操作者の握り操作によりフック部19を開き姿勢に姿勢変更する操作部21が備えられている。
【0033】
つまり、当該吊下げ装置2は、図2(a)〜(b)に示すように、前記スリット状差込口8を通過させる状態でズボン1を上動操作するのに伴い、ズボン1との摩擦抵抗によって棒状体11が挟持空間9内で上方且つ傾斜板部6側(図中の右斜め上方)に移動する形態でズボン1の上動移動を許容する。
【0034】
そして、図2(b)〜(c)に示すように、ズボン1に対する前記上動操作を停止するのに伴い、重力により棒状体11が挟持空間9内で下方且つ縦板部5側(図中の左斜め下方)に移動して縦板部5と傾斜板部6との間でズボン1を挟持するように構成されている。
【0035】
また、吊下げ装置2は、図3(a)〜(b)に示すように、ズボン1を挟持した状態で操作窓12を通して棒状体11の長さ方向中央部を操作者の指で上方側に持ち上げる操作(直接操作の一例)を行うことにより、図3(b)〜(c)に示すように、棒状体11が挟持空間9内で上方且つ傾斜板部6側(図中の右斜め上方)に移動してズボン1に対する挟持力を解除し、これにより、ズボン1が取り外されるように構成されている。
【0036】
[第2実施形態]
本第2実施形態では、図4、図5に示すように、前記吊下げ装置2が、略垂直姿勢の縦板部5と、下方ほど縦板部5に近くなる奥行き方向一対の傾斜姿勢の第1、第2傾斜板部6、6と、縦板部5と両傾斜板部6、6の上端を接続する天板部7とから構成されている。
【0037】
つまり、本第2実施形成の吊下げ装置2では、一対のズボンを同時に吊下げ可能なように、前記スリット状差込口8を有する前記挟持空間9が奥行き方向に一対づつ形成されているとともに、各挟持空間9の各々に前記棒状体11が挿設されている。
【0038】
さらに、各傾斜板部6、6の幅方向両端部には、棒状体11の姿勢を調整するための第2の操作窓22が棒状体11の長さ方向端部を外部に臨ませる状態で形成されている。当該第2操作窓22の開口幅寸法W4は、前記操作窓12の開口幅寸法よりも小に構成されている。また、前記フック部材4は、支持棒等に引っ掛けるタイプの略C字状のものを用いている。
【0039】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同様であるから、同様の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0040】
[第3実施形態]
本第3実施形態の吊下げ装置2では、図6、図7に示すように、上着吊下げ用のハンガー体23(例えば、既存のハンガー体)に対する取り付け部24が備えられている。
【0041】
前記吊下げ装置2は、前記縦板部5を備える第1板部材25と、前記傾斜板部6を備える第2板部材26をビス27(固定手段の一例)で固定して構成されている。
【0042】
前記第1部材25には、前記縦板部5の上端から前記傾斜板部6とは反対向きに水平又はほぼ水平姿勢で突出する第1固定板部28が形成されているとともに、前記第2部材26には、前記傾斜板部6の上端から前記縦板部の側に水平又はほぼ水平姿勢で突出する第2固定板部29が形成されている。
【0043】
前記第2固定板部29の突出寸法は、前記第1固定板部の突出寸法の約2倍に構成されている。そして、両固定板部28、29は、それらの先端部どうしを重ねた重合姿勢でビス27により固定されている。つまり、第2固定板部29の基側半領域が吊下げ装置2の前記天板部7を構成する。
【0044】
前記取り付け部24は、前記第1固定板部28の下面部から構成されている。具体的には、前記第1固定板部28の下面部における縦板部5側の部位には、装置幅方向の端部間に亘る長さの両面テープ30(取り付け手段の一例)が貼着されている。
【0045】
つまり、当該吊下げ装置2は、両面テープ30の粘着力により上着用ハンガー体23の桟部31の上面に取り付け可能に構成されている。また、前記棒状体11は、中実な合成樹脂製の素材からなる一層構造で構成されている。
【0046】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同様であるから、同様の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0047】
[その他の実施形態]
(1)吊下げ装置2の素材や色彩や形状等の具体的構成は、前述の各実施形態で示した
構成に限らず種々の構成変更が可能である。例えば、吊下げ装置2が軟質樹脂や金属やゴムなどの素材から構成されていてもよい。
【0048】
また、例えば、前記押さえ部材(棒状体11)の姿勢や状態が目視可能なように、前記傾斜板部6(或いは、傾斜板部6と縦板部5と天板部7と蓋部10の一部又は全部)を透明な素材或いは透光性素材から構成するとともに、押さえ部材11を不透明な素材から構成してもよい。
【0049】
(2)前述の各実施形態では、押さえ部材11が棒状体から構成されている場合を例に示したが、1個又は複数個の球状体や立法体又は直方体等から構成されていてもよい。
【0050】
(3)前述の各実施形態では、操作窓12が傾斜板部6と天井板部7とに形成されている場合を例に示したが、傾斜板部6のみ又は傾斜板部6と縦板部8の各々に形成されていてもよい。また、傾斜板部6と天井板部7と縦板部8とに形成されていてもよい。
【0051】
(4)ハンガー体23に対する取り付け部24の具体的構成は、前述の第3実施形態で示した構成に限らす種々の構成変更が可能であり、例えば、ハンガー体23の桟部31に嵌合可能な嵌合部や桟部31に係止可能な係止部等から構成されていてもよい。
【0052】
(5)前述の各実施形態では、吊下げ対象物がズボン1である場合を例に示したが、スカートやシャツや上着等の各種の衣類、又は、カーテンや生地見本等の各種の布類、或いは、ポスターやカレンダー等の各種の紙類等であってもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 吊下げ対象物
2 吊下げ装置
5 縦板部
6 傾斜板部
8 差込口
9 挟持空間
11 棒状体(押さえ部材)
12 操作窓
15 凸条(凸部)
16 凹溝(凹部)
22 第2操作窓
23 ハンガー体
W2 装置幅寸法
W1 吊下げ対象物の幅寸法
R1 棒状体の最大外形寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦板部と下方ほど縦板部に近くなる傾斜姿勢の傾斜板部とが下向きに開口するスリット状の差込口を有する吊下げ対象物用の挟持空間を両板部間に形成する状態で備えられているとともに、前記縦板部との間で吊下げ対象物を挟持可能な押さえ部材が前記挟持空間内に配設され、
前記差込口を通過させる状態で吊下げ対象物を上動操作するのに伴い、吊下げ対象物との接触により前記押さえ部材が前記挟持空間内で上方且つ前記傾斜板部側に移動して吊下げ対象物の上動移動を許容し、且つ、吊下げ対象物に対する前記上動操作を停止するのに伴い重力により押さえ部材が挟持空間内で下方且つ前記縦板部側に移動して縦板部との間で吊下げ対象物を挟持するように構成されている吊下げ装置であって、
前記傾斜板部には、前記押さえ部材に対する直接操作が可能な状態に押さえ部材を外部に臨ませる操作窓が開口形成されている吊下げ装置。
【請求項2】
前記押さえ部材が、横姿勢の棒状体から構成されているとともに、
前記操作窓が、前記棒状体の長さ方向の一部分又は複数部分を外部に臨ませる状態で形成され、
前記棒状体における長さ方向に直交する方向の外形寸法について、前記棒状体の外部に臨む部分の少なくとも一部が棒状体の最大外形寸法よりも小に構成されている請求項1記載の吊下げ装置。
【請求項3】
前記押さえ部材が、横姿勢の棒状体から構成されているとともに、
前記操作窓が、少なくとも前記棒状体の長さ方向中央部を外部に臨ませる状態で形成されている請求項1又は2記載の吊下げ装置。
【請求項4】
前記棒状体の姿勢を調整するための第2の操作窓が棒状体の長さ方向端部を外部に臨ませる状態で形成されている請求項3記載の吊下げ装置。
【請求項5】
前記縦板部の横方向の長さ寸法に対応する装置幅寸法が吊下げ対象物の幅寸法よりも小に構成されているとともに、
前記スリット状差込口が、装置下部から装置幅方向両端面の上方部に亘る形態で形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の吊下げ装置。
【請求項6】
前記押さえ部材の外周面には、凹部又は凸部或いはそれらの両方が形成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の吊下げ装置。
【請求項7】
上着吊下げ用のハンガー体に対する取り付け部が設けられている請求項1〜6のいずれか1項に記載の吊下げ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−162206(P2010−162206A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−7799(P2009−7799)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(596009939)株式会社アヴァンティ (6)
【Fターム(参考)】