圃場用縦口路形成装置
【課題】走行機体の進行に伴い穿入ビームは穿入跡溝を形成することになり、拡張部材は間欠拡張機構により進行方向後方向きの非拡張位置から進行方向側方向きの拡張位置に強制拡張回動して土中の上下方向に延びて形成された穿入跡溝の一方側面を拡張して地表面に開口する縦口路を形成し、地表面に開口する縦口路を点在形成することができる。
【解決手段】走行機体1に連結機構2により機枠3を連結し、機枠に穿入ビーム4を揺振機構5により進行方向に揺振動作自在に縦設してなり、穿入ビームの進行方向後方位置に穿入ビームにより土中Wの上下方向に延びて形成される穿入跡溝Sの一方側面を拡張して地表面Mに開口する縦口路Tを形成可能な拡張部材15を配設し、拡張部材を進行方向後方向きの非拡張位置Kから進行方向側方向きの拡張位置Gに間欠的に強制拡張回動させる間欠拡張機構16を設けてなる。
【解決手段】走行機体1に連結機構2により機枠3を連結し、機枠に穿入ビーム4を揺振機構5により進行方向に揺振動作自在に縦設してなり、穿入ビームの進行方向後方位置に穿入ビームにより土中Wの上下方向に延びて形成される穿入跡溝Sの一方側面を拡張して地表面Mに開口する縦口路Tを形成可能な拡張部材15を配設し、拡張部材を進行方向後方向きの非拡張位置Kから進行方向側方向きの拡張位置Gに間欠的に強制拡張回動させる間欠拡張機構16を設けてなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば水田や畑の圃場土中に縦口路を形成する際に用いられる圃場用縦口路形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の圃場用縦口路形成装置として、走行機体に連結機構により機枠を連結し、機枠に圃場土中に縦口路を形成可能な穿孔体を上下動及び進行方向前後方向に移動可能に縦設してなる構造のものが知られている。
【0003】
しかして、水田等の圃場においては表層の耕耘層、その下層の耕盤、さらに下層の芯土層からなり、この耕耘層、耕盤及び芯土層、少なくとも耕耘層、耕盤に穿孔体を穿入して進行させ、穿孔体により圃場土中に縦口路を散在形成し、縦口路により圃場の排水性及び通気性を良化すると共に水稲等の根の深部への生育を良化することになる。
【特許文献1】特開昭59−85041号公報
【特許文献2】特公昭62−43037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記従来構造の場合、穿孔体は進行方向に前後移動しつつ上下動を繰り返しながら縦口路を穿孔する構造であり、穿孔体の上下動機構及び前後移動機構が複雑化し易いという不都合を有している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明にあっては、走行機体に連結機構により機枠を連結し、該機枠に穿入ビームを揺振機構により進行方向に揺振動作自在に縦設してなり、上記穿入ビームの進行方向後方位置に該穿入ビームにより土中の上下方向に延びて形成される穿入跡溝の一方側面を拡張して地表面に開口する縦口路を形成可能な拡張部材を配設し、該拡張部材を進行方向後方向きの非拡張位置から進行方向側方向きの拡張位置に間欠的に強制拡張回動させる間欠拡張機構を設けてなることを特徴とする圃場用縦口路形成装置にある。
【0006】
又、請求項2記載の発明は、上記間欠拡張機構として、上記機枠に上記拡張部材を縦回り回動自在に設け、該機枠に旋回アームを水平回動自在に設け、該拡張部材に旋回アームの水平回動により間欠的に押動される拡張係合部材を設けてなることを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記拡張部材を進行方向側方向きの拡張位置から進行方向後方向きの非拡張位置に強制復帰回動させる強制復帰機構を設けてなることを特徴とするものであり、又、請求項4記載の発明は、上記強制復帰機構として、上記機枠に上記拡張部材を縦回り回動自在に設け、該機枠に旋回アームを水平回動自在に設け、該拡張部材に旋回アームの水平回動により間欠的に押動される復帰係合部材を設けてなることを特徴とするものであり、又、請求項5記載の発明は、上記拡張部材は土中の上下方向に延びる軸状体及び羽根板状の突状体からなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、走行機体の進行に伴い穿入ビームは進行方向に揺振動作しつつ土中に穿入して穿入跡溝を形成することになり、この際、上記穿入ビームの進行方向後方位置に配置された拡張部材は間欠拡張機構により進行方向後方向きの非拡張位置から進行方向側方向きの拡張位置に強制拡張回動して土中の上下方向に延びて形成された穿入跡溝の一方側面を拡張して地表面に開口する縦口路を形成し、これにより地表面に開口する縦口路を点在形成することができ、従って、時間の経過により穿入跡溝の両対向面が近接して狭まって閉塞されたとしても縦口路が維持され、縦口路の存在により圃場の排水性及び通気性を良好に保持することができる。
【0008】
又、請求項2記載の発明にあっては、上記間欠拡張機構として、上記機枠に上記拡張部材を縦回り回動自在に設け、該機枠に旋回アームを水平回動自在に設け、該拡張部材に旋回アームの水平回動により間欠的に押動される拡張係合部材を設けてなるから、拡張部材を確実に拡張回動させることができ、穿入ビームにより形成された穿入跡溝を点在的に拡幅拡張して縦口路を確実に形成することができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記拡張部材を進行方向側方向きの拡張位置から進行方向後方向きの非拡張位置に強制復帰回動させる強制復帰機構を設けてなるから、間欠拡張後の拡張部材を進行方向側方向きの拡張位置から進行方向後方向きの非拡張位置に強制復帰回動させることができ、又、請求項4記載の発明にあっては、上記強制復帰機構として、上記機枠に上記拡張部材を縦回り回動自在に設け、該機枠に旋回アームを水平回動自在に設け、該拡張部材に旋回アームの水平回動により間欠的に押動される復帰係合部材を設けてなるから、拡張回動後の拡張部材を確実に復帰回動させることができ、穿入ビームにより形成された穿入跡溝を点在的に拡幅拡張して縦口路を確実に形成することができると共に縦口路を円滑に形成することができ、又、請求項5記載の発明にあっては、上記拡張部材は土中の上下方向に延びる軸状体及び羽根板状の突状体からなるので、突状体の半径分の扇形状の縦口路を容易に形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1乃至図15は本発明の実施の形態例を示し、図1乃至図11は第一形態例、図12、図13は第二形態例、図14、図15は第三形態例である。
【0010】
図1乃至図11の第一形態例において、1は走行機体であって、この場合トラクタが用いられ、走行機体1の後部に三点リンク式の連結機構2により機枠3を上下動可能に連結して構成している。
【0011】
4は穿入ビーム、5は揺振機構であって、この場合、図2、図3、図4、図6、図7の如く、機枠3に揺動アーム6の中程部を支点軸7により揺振動作自在に枢着すると共に機枠3に主軸8を軸受8a・8aにより回転自在に横設し、走行機体1の動力取出軸9と主軸8とを自在継手10により連結し、揺動アーム6と穿入ビーム4との間に偏心輪機構11を介装し、即ち、偏心輪機構11として、上記主軸8の軸受8a・8a間に偏心軸部11aを形成し、偏心軸部11aに接続部材11bの上側の軸受11cを嵌合し、接続部材11bの下側の軸受11dに揺動アーム6の基軸6aを嵌挿し、揺動アーム6をガイドロール6b・6b及びガイド片3a・3aにより上下揺動案内し、主軸8の回転により偏心輪機構11を介して揺動アーム6を支点軸7を中心として上下揺振動作させ、揺動アーム6の後端部に穿入ビーム4を上下方向に取付け、穿入ビーム4の前縁部に先細り勾配の刃部4aを形成して構成している。
【0012】
しかして、走行機体1の進行に伴い穿入ビーム4は進行方向に揺振動作しつつ土中Wに穿入して穿入跡溝Sを形成することになる。
【0013】
15は拡張部材、16は間欠拡張機構であって、この拡張部材15は上記穿入ビーム4の進行方向後方位置に配設され、穿入ビーム4により土中Wの上下方向に延びて形成される穿入跡溝Sの一方側面を拡張して地表面Mに開口する縦口路Tを形成可能に設けられ、間欠拡張機構16はこの拡張部材15を進行方向後方向きの非拡張位置Kから進行方向側方向き、この場合、進行方向後方向きから略45度振った側方向きの拡張位置Gに間欠的に強制拡張回動させるように構成されている。
【0014】
この場合、上記間欠拡張機構16は、図2、図3、図8の如く、上記機枠3の後部に軸受筒体17を縦設し、軸受筒体17に軸状体18を縦回り回動自在に縦設し、軸受筒体17に軸受片体19を形成し、軸状体18の下端部を軸受片体19により回動自在に軸受し、軸状体18に羽根板状の突状体15aを上下に延びて突設して拡張部材15に形成し、又、間欠拡張機構16として、この場合、上記機枠3に減速機構20を取付け、減速機構20の入力軸20aと主軸8とを継手21により連結し、減速機構20の出力軸20bに旋回アーム22を取付け、旋回アーム22にカムロール状の拡張押動ロール23を植設し、軸状体18の上端部に拡張押動ロール23により押動される拡張係合部材24を水平突設している。
【0015】
25は強制復帰機構であって、この場合、図2、図3、図8の如く、旋回アーム22にカムロール状の復帰押動ロール26を植設し、軸状体18の上端部に復帰押動ロール26により押動される復帰係合部材27を上記拡張押動ロール23に対して異方向の所定角度をなして水平突設している。
【0016】
しかして、主軸8の回転により減速機構20の出力軸20bが回転し、出力軸20bの回転により旋回アーム22は水平旋回し、この旋回途中において、図9の如く、間欠拡張機構16の拡張押動ロール23は拡張係合部材24を係合押動し、この押動により拡張部材15は進行方向後方向きの非拡張位置Kから進行方向側方向きの拡張位置Gに強制拡張回動し、この場合、進行方向後方向きから略45度振った側方向きの拡張位置Gに強制拡張回動し、拡張部材15により穿入跡溝Sの一方側面を拡張して地表面Mに開口する縦口路Tが拡張形成され、更なる回動により拡張押動ロール23が拡張係合部材24から離反して拡張部材15は不拘束状態となり、図10の如く、強制復帰機構25の復帰押動ロール26は復帰係合部材27を係合押動し、この押動により、拡張部材15は進行方向側方向きの拡張位置Gから進行方向後方向きの非拡張位置Kに強制復帰回動し、拡張部材15は穿入跡溝Sの一方側面から強制的に離反し、更なる回動により復帰押動ロール26が復帰係合部材27から離反して拡張部材15は不拘束状態となり、旋回アーム22は回動を継続することになる。
【0017】
28は溝切円盤であって、上記機枠3に取付片28a・28aを穿入ビーム4の前方位置にして突設し、取付片28a・28aの下部間に車軸28bにより溝切円盤28を回転自在に取り付け、穿入ビーム4の進行方向前方位置において穿入条溝Fを形成するように構成している。
【0018】
29は転輪であって、上記機枠3の左右両側位置に取付アーム29a・29aを高さ調節機構29b・29bにより高さ調節自在に配置し、田面等の地表面Mに転輪29を接地させ、機枠3の安定走行及び縦口路Tの表面からの形成高さの設定を図るように構成している。
【0019】
この実施の第一形態例は上記構成であるから、走行機体1の進行に伴い穿入ビーム4は進行方向に揺振動作しつつ土中Wに穿入して穿入跡溝Sを形成することになり、この際、図11の如く、上記穿入ビーム4の進行方向後方位置に配置された拡張部材15は間欠拡張機構16により進行方向後方向きの非拡張位置Kから進行方向側方向きの拡張位置Gに強制拡張回動して土中Wの上下方向に延びて形成された穿入跡溝Sの一方側面を拡張して地表面に開口する縦口路Tを形成し、これにより地表面に開口する縦口路Tを点在形成することができ、従って、時間の経過により穿入跡溝Sの両対向面が近接して狭まって閉塞されたとしても縦口路Tが維持され、縦口路Tの存在により圃場の排水性及び通気性を良好に保持することができる。
【0020】
この場合、上記間欠拡張機構16として、上記機枠3に上記拡張部材15を縦回り回動自在に設け、機枠3に旋回アーム22を水平回動自在に設け、拡張部材15に旋回アーム22の水平回動により間欠的に押動される拡張係合部材24を設けてなるから、拡張部材15を確実に拡張回動させることができ、穿入ビーム4により形成された穿入跡溝Sを点在的に拡幅拡張して縦口路Tを確実に形成することができる。
【0021】
又、この場合、上記拡張部材15を進行方向側方向きの拡張位置Gから進行方向後方向きの非拡張位置Kに強制復帰回動させる強制復帰機構25を設けてなるから、間欠拡張後の拡張部材15を進行方向側方向きの拡張位置Gから進行方向後方向きの非拡張位置Kに強制復帰回動させることができ、又、この場合、上記強制復帰機構25として、上記機枠3に上記拡張部材15を縦回り回動自在に設け、機枠3に旋回アーム22を水平回動自在に設け、拡張部材15に旋回アーム22の水平回動により間欠的に押動される復帰係合部材27を設けてなるから、拡張回動後の拡張部材15を確実に復帰回動させることができ、穿入ビーム4により形成された穿入跡溝Sを点在的に拡幅拡張して縦口路Tを確実に形成することができると共に縦口路Tを円滑に形成することができ、又、この場合、上記拡張部材15は土中Wの上下方向に延びる軸状体18及び羽根板状の突状体15aからなるので、突状体15aの半径分の扇形状の縦口路Tを容易に形成することができる。
【0022】
図12、図13の第二形態例は別例構造を示し、この場合、穿入ビーム4の下部に犂体12をボルト13により一体的に設けて構成している。
【0023】
この第二形態例にあっても、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができると共に上記犂体12の存在により上記穿入ビーム4の土中への穿入を良化することができ、穿入跡溝Sの形成を円滑に行うことができる。
【0024】
図14、図15の第三形態例は揺振機構5の別例構造を示し、この場合、機枠3に揺動アーム6の後部を支点軸7により揺振動作自在に枢着すると共に機枠3に主軸8を軸受8aにより回転自在に横設し、走行機体1の動力取出軸9と主軸8とを自在継手10により連結し、揺動アーム6と穿入ビーム4との間に偏心輪機構11を介装し、即ち、偏心輪機構11として、上記主軸8に偏心軸部11aを形成し、偏心軸部11aに接続部材11bの上側の軸受11cを嵌合し、接続部材11bの下側の軸受11dに揺動アーム6の基軸6aを嵌挿し、揺動アーム6をガイドロール6b・6b及びガイド片3a・3aにより上下揺動案内し、主軸8の回転により偏心輪機構11を介して揺動アーム6を支点軸7を中心として上下揺振動作させ、揺動アーム6の後端部に穿入ビーム4を上下方向に取付けて構成している。
【0025】
この第三形態例においても、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができると共に機枠3に揺動アーム6の後部を支点軸7により揺振動作自在に枢着しているので、機枠3の長さを小さくすることができ、これにより走行性能を高めることができる。
【0026】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、拡張部材15、間欠拡張機構16、拡張係合部材24、強制復帰機構25、復帰係合部材27の構造等は適宜変更して設計されるものである。
【0027】
以上の如く、所期の目的を充分達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の第一形態例の全体側面図である。
【図2】本発明の実施の第一形態例の部分側面図である。
【図3】本発明の実施の第一形態例の部分平面図である。
【図4】本発明の実施の第一形態例の部分平断面図である。
【図5】本発明の実施の第一形態例の部分側面図である。
【図6】本発明の実施の第一形態例の部分拡大平断面図である。
【図7】本発明の実施の第一形態例の部分拡大縦断面図である。
【図8】本発明の実施の第一形態例の部分平面図である。
【図9】本発明の実施の第一形態例の部分平面図である。
【図10】本発明の実施の第一形態例の部分平面図である。
【図11】本発明の実施の第一形態例の部分平断面図である。
【図12】本発明の実施の第二形態例の部分側面図である。
【図13】本発明の実施の第二形態例の部分平断面図である。
【図14】本発明の実施の第三形態例の部分側面図である。
【図15】本発明の実施の第三形態例の部分平面図である。
【符号の説明】
【0029】
W 土中
S 穿入跡溝
M 地表面
T 縦口路
K 非拡張位置
G 拡張位置
1 走行機体
2 連結機構
4 穿入ビーム
5 揺振機構
15 拡張部材
15a 突状体
16 間欠拡張機構
18 軸状体
22 旋回アーム
24 拡張係合部材
25 強制復帰機構
27 復帰係合部材
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば水田や畑の圃場土中に縦口路を形成する際に用いられる圃場用縦口路形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の圃場用縦口路形成装置として、走行機体に連結機構により機枠を連結し、機枠に圃場土中に縦口路を形成可能な穿孔体を上下動及び進行方向前後方向に移動可能に縦設してなる構造のものが知られている。
【0003】
しかして、水田等の圃場においては表層の耕耘層、その下層の耕盤、さらに下層の芯土層からなり、この耕耘層、耕盤及び芯土層、少なくとも耕耘層、耕盤に穿孔体を穿入して進行させ、穿孔体により圃場土中に縦口路を散在形成し、縦口路により圃場の排水性及び通気性を良化すると共に水稲等の根の深部への生育を良化することになる。
【特許文献1】特開昭59−85041号公報
【特許文献2】特公昭62−43037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記従来構造の場合、穿孔体は進行方向に前後移動しつつ上下動を繰り返しながら縦口路を穿孔する構造であり、穿孔体の上下動機構及び前後移動機構が複雑化し易いという不都合を有している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明にあっては、走行機体に連結機構により機枠を連結し、該機枠に穿入ビームを揺振機構により進行方向に揺振動作自在に縦設してなり、上記穿入ビームの進行方向後方位置に該穿入ビームにより土中の上下方向に延びて形成される穿入跡溝の一方側面を拡張して地表面に開口する縦口路を形成可能な拡張部材を配設し、該拡張部材を進行方向後方向きの非拡張位置から進行方向側方向きの拡張位置に間欠的に強制拡張回動させる間欠拡張機構を設けてなることを特徴とする圃場用縦口路形成装置にある。
【0006】
又、請求項2記載の発明は、上記間欠拡張機構として、上記機枠に上記拡張部材を縦回り回動自在に設け、該機枠に旋回アームを水平回動自在に設け、該拡張部材に旋回アームの水平回動により間欠的に押動される拡張係合部材を設けてなることを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記拡張部材を進行方向側方向きの拡張位置から進行方向後方向きの非拡張位置に強制復帰回動させる強制復帰機構を設けてなることを特徴とするものであり、又、請求項4記載の発明は、上記強制復帰機構として、上記機枠に上記拡張部材を縦回り回動自在に設け、該機枠に旋回アームを水平回動自在に設け、該拡張部材に旋回アームの水平回動により間欠的に押動される復帰係合部材を設けてなることを特徴とするものであり、又、請求項5記載の発明は、上記拡張部材は土中の上下方向に延びる軸状体及び羽根板状の突状体からなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、走行機体の進行に伴い穿入ビームは進行方向に揺振動作しつつ土中に穿入して穿入跡溝を形成することになり、この際、上記穿入ビームの進行方向後方位置に配置された拡張部材は間欠拡張機構により進行方向後方向きの非拡張位置から進行方向側方向きの拡張位置に強制拡張回動して土中の上下方向に延びて形成された穿入跡溝の一方側面を拡張して地表面に開口する縦口路を形成し、これにより地表面に開口する縦口路を点在形成することができ、従って、時間の経過により穿入跡溝の両対向面が近接して狭まって閉塞されたとしても縦口路が維持され、縦口路の存在により圃場の排水性及び通気性を良好に保持することができる。
【0008】
又、請求項2記載の発明にあっては、上記間欠拡張機構として、上記機枠に上記拡張部材を縦回り回動自在に設け、該機枠に旋回アームを水平回動自在に設け、該拡張部材に旋回アームの水平回動により間欠的に押動される拡張係合部材を設けてなるから、拡張部材を確実に拡張回動させることができ、穿入ビームにより形成された穿入跡溝を点在的に拡幅拡張して縦口路を確実に形成することができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記拡張部材を進行方向側方向きの拡張位置から進行方向後方向きの非拡張位置に強制復帰回動させる強制復帰機構を設けてなるから、間欠拡張後の拡張部材を進行方向側方向きの拡張位置から進行方向後方向きの非拡張位置に強制復帰回動させることができ、又、請求項4記載の発明にあっては、上記強制復帰機構として、上記機枠に上記拡張部材を縦回り回動自在に設け、該機枠に旋回アームを水平回動自在に設け、該拡張部材に旋回アームの水平回動により間欠的に押動される復帰係合部材を設けてなるから、拡張回動後の拡張部材を確実に復帰回動させることができ、穿入ビームにより形成された穿入跡溝を点在的に拡幅拡張して縦口路を確実に形成することができると共に縦口路を円滑に形成することができ、又、請求項5記載の発明にあっては、上記拡張部材は土中の上下方向に延びる軸状体及び羽根板状の突状体からなるので、突状体の半径分の扇形状の縦口路を容易に形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1乃至図15は本発明の実施の形態例を示し、図1乃至図11は第一形態例、図12、図13は第二形態例、図14、図15は第三形態例である。
【0010】
図1乃至図11の第一形態例において、1は走行機体であって、この場合トラクタが用いられ、走行機体1の後部に三点リンク式の連結機構2により機枠3を上下動可能に連結して構成している。
【0011】
4は穿入ビーム、5は揺振機構であって、この場合、図2、図3、図4、図6、図7の如く、機枠3に揺動アーム6の中程部を支点軸7により揺振動作自在に枢着すると共に機枠3に主軸8を軸受8a・8aにより回転自在に横設し、走行機体1の動力取出軸9と主軸8とを自在継手10により連結し、揺動アーム6と穿入ビーム4との間に偏心輪機構11を介装し、即ち、偏心輪機構11として、上記主軸8の軸受8a・8a間に偏心軸部11aを形成し、偏心軸部11aに接続部材11bの上側の軸受11cを嵌合し、接続部材11bの下側の軸受11dに揺動アーム6の基軸6aを嵌挿し、揺動アーム6をガイドロール6b・6b及びガイド片3a・3aにより上下揺動案内し、主軸8の回転により偏心輪機構11を介して揺動アーム6を支点軸7を中心として上下揺振動作させ、揺動アーム6の後端部に穿入ビーム4を上下方向に取付け、穿入ビーム4の前縁部に先細り勾配の刃部4aを形成して構成している。
【0012】
しかして、走行機体1の進行に伴い穿入ビーム4は進行方向に揺振動作しつつ土中Wに穿入して穿入跡溝Sを形成することになる。
【0013】
15は拡張部材、16は間欠拡張機構であって、この拡張部材15は上記穿入ビーム4の進行方向後方位置に配設され、穿入ビーム4により土中Wの上下方向に延びて形成される穿入跡溝Sの一方側面を拡張して地表面Mに開口する縦口路Tを形成可能に設けられ、間欠拡張機構16はこの拡張部材15を進行方向後方向きの非拡張位置Kから進行方向側方向き、この場合、進行方向後方向きから略45度振った側方向きの拡張位置Gに間欠的に強制拡張回動させるように構成されている。
【0014】
この場合、上記間欠拡張機構16は、図2、図3、図8の如く、上記機枠3の後部に軸受筒体17を縦設し、軸受筒体17に軸状体18を縦回り回動自在に縦設し、軸受筒体17に軸受片体19を形成し、軸状体18の下端部を軸受片体19により回動自在に軸受し、軸状体18に羽根板状の突状体15aを上下に延びて突設して拡張部材15に形成し、又、間欠拡張機構16として、この場合、上記機枠3に減速機構20を取付け、減速機構20の入力軸20aと主軸8とを継手21により連結し、減速機構20の出力軸20bに旋回アーム22を取付け、旋回アーム22にカムロール状の拡張押動ロール23を植設し、軸状体18の上端部に拡張押動ロール23により押動される拡張係合部材24を水平突設している。
【0015】
25は強制復帰機構であって、この場合、図2、図3、図8の如く、旋回アーム22にカムロール状の復帰押動ロール26を植設し、軸状体18の上端部に復帰押動ロール26により押動される復帰係合部材27を上記拡張押動ロール23に対して異方向の所定角度をなして水平突設している。
【0016】
しかして、主軸8の回転により減速機構20の出力軸20bが回転し、出力軸20bの回転により旋回アーム22は水平旋回し、この旋回途中において、図9の如く、間欠拡張機構16の拡張押動ロール23は拡張係合部材24を係合押動し、この押動により拡張部材15は進行方向後方向きの非拡張位置Kから進行方向側方向きの拡張位置Gに強制拡張回動し、この場合、進行方向後方向きから略45度振った側方向きの拡張位置Gに強制拡張回動し、拡張部材15により穿入跡溝Sの一方側面を拡張して地表面Mに開口する縦口路Tが拡張形成され、更なる回動により拡張押動ロール23が拡張係合部材24から離反して拡張部材15は不拘束状態となり、図10の如く、強制復帰機構25の復帰押動ロール26は復帰係合部材27を係合押動し、この押動により、拡張部材15は進行方向側方向きの拡張位置Gから進行方向後方向きの非拡張位置Kに強制復帰回動し、拡張部材15は穿入跡溝Sの一方側面から強制的に離反し、更なる回動により復帰押動ロール26が復帰係合部材27から離反して拡張部材15は不拘束状態となり、旋回アーム22は回動を継続することになる。
【0017】
28は溝切円盤であって、上記機枠3に取付片28a・28aを穿入ビーム4の前方位置にして突設し、取付片28a・28aの下部間に車軸28bにより溝切円盤28を回転自在に取り付け、穿入ビーム4の進行方向前方位置において穿入条溝Fを形成するように構成している。
【0018】
29は転輪であって、上記機枠3の左右両側位置に取付アーム29a・29aを高さ調節機構29b・29bにより高さ調節自在に配置し、田面等の地表面Mに転輪29を接地させ、機枠3の安定走行及び縦口路Tの表面からの形成高さの設定を図るように構成している。
【0019】
この実施の第一形態例は上記構成であるから、走行機体1の進行に伴い穿入ビーム4は進行方向に揺振動作しつつ土中Wに穿入して穿入跡溝Sを形成することになり、この際、図11の如く、上記穿入ビーム4の進行方向後方位置に配置された拡張部材15は間欠拡張機構16により進行方向後方向きの非拡張位置Kから進行方向側方向きの拡張位置Gに強制拡張回動して土中Wの上下方向に延びて形成された穿入跡溝Sの一方側面を拡張して地表面に開口する縦口路Tを形成し、これにより地表面に開口する縦口路Tを点在形成することができ、従って、時間の経過により穿入跡溝Sの両対向面が近接して狭まって閉塞されたとしても縦口路Tが維持され、縦口路Tの存在により圃場の排水性及び通気性を良好に保持することができる。
【0020】
この場合、上記間欠拡張機構16として、上記機枠3に上記拡張部材15を縦回り回動自在に設け、機枠3に旋回アーム22を水平回動自在に設け、拡張部材15に旋回アーム22の水平回動により間欠的に押動される拡張係合部材24を設けてなるから、拡張部材15を確実に拡張回動させることができ、穿入ビーム4により形成された穿入跡溝Sを点在的に拡幅拡張して縦口路Tを確実に形成することができる。
【0021】
又、この場合、上記拡張部材15を進行方向側方向きの拡張位置Gから進行方向後方向きの非拡張位置Kに強制復帰回動させる強制復帰機構25を設けてなるから、間欠拡張後の拡張部材15を進行方向側方向きの拡張位置Gから進行方向後方向きの非拡張位置Kに強制復帰回動させることができ、又、この場合、上記強制復帰機構25として、上記機枠3に上記拡張部材15を縦回り回動自在に設け、機枠3に旋回アーム22を水平回動自在に設け、拡張部材15に旋回アーム22の水平回動により間欠的に押動される復帰係合部材27を設けてなるから、拡張回動後の拡張部材15を確実に復帰回動させることができ、穿入ビーム4により形成された穿入跡溝Sを点在的に拡幅拡張して縦口路Tを確実に形成することができると共に縦口路Tを円滑に形成することができ、又、この場合、上記拡張部材15は土中Wの上下方向に延びる軸状体18及び羽根板状の突状体15aからなるので、突状体15aの半径分の扇形状の縦口路Tを容易に形成することができる。
【0022】
図12、図13の第二形態例は別例構造を示し、この場合、穿入ビーム4の下部に犂体12をボルト13により一体的に設けて構成している。
【0023】
この第二形態例にあっても、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができると共に上記犂体12の存在により上記穿入ビーム4の土中への穿入を良化することができ、穿入跡溝Sの形成を円滑に行うことができる。
【0024】
図14、図15の第三形態例は揺振機構5の別例構造を示し、この場合、機枠3に揺動アーム6の後部を支点軸7により揺振動作自在に枢着すると共に機枠3に主軸8を軸受8aにより回転自在に横設し、走行機体1の動力取出軸9と主軸8とを自在継手10により連結し、揺動アーム6と穿入ビーム4との間に偏心輪機構11を介装し、即ち、偏心輪機構11として、上記主軸8に偏心軸部11aを形成し、偏心軸部11aに接続部材11bの上側の軸受11cを嵌合し、接続部材11bの下側の軸受11dに揺動アーム6の基軸6aを嵌挿し、揺動アーム6をガイドロール6b・6b及びガイド片3a・3aにより上下揺動案内し、主軸8の回転により偏心輪機構11を介して揺動アーム6を支点軸7を中心として上下揺振動作させ、揺動アーム6の後端部に穿入ビーム4を上下方向に取付けて構成している。
【0025】
この第三形態例においても、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができると共に機枠3に揺動アーム6の後部を支点軸7により揺振動作自在に枢着しているので、機枠3の長さを小さくすることができ、これにより走行性能を高めることができる。
【0026】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、拡張部材15、間欠拡張機構16、拡張係合部材24、強制復帰機構25、復帰係合部材27の構造等は適宜変更して設計されるものである。
【0027】
以上の如く、所期の目的を充分達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の第一形態例の全体側面図である。
【図2】本発明の実施の第一形態例の部分側面図である。
【図3】本発明の実施の第一形態例の部分平面図である。
【図4】本発明の実施の第一形態例の部分平断面図である。
【図5】本発明の実施の第一形態例の部分側面図である。
【図6】本発明の実施の第一形態例の部分拡大平断面図である。
【図7】本発明の実施の第一形態例の部分拡大縦断面図である。
【図8】本発明の実施の第一形態例の部分平面図である。
【図9】本発明の実施の第一形態例の部分平面図である。
【図10】本発明の実施の第一形態例の部分平面図である。
【図11】本発明の実施の第一形態例の部分平断面図である。
【図12】本発明の実施の第二形態例の部分側面図である。
【図13】本発明の実施の第二形態例の部分平断面図である。
【図14】本発明の実施の第三形態例の部分側面図である。
【図15】本発明の実施の第三形態例の部分平面図である。
【符号の説明】
【0029】
W 土中
S 穿入跡溝
M 地表面
T 縦口路
K 非拡張位置
G 拡張位置
1 走行機体
2 連結機構
4 穿入ビーム
5 揺振機構
15 拡張部材
15a 突状体
16 間欠拡張機構
18 軸状体
22 旋回アーム
24 拡張係合部材
25 強制復帰機構
27 復帰係合部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体に連結機構により機枠を連結し、該機枠に穿入ビームを揺振機構により進行方向に揺振動作自在に縦設してなり、上記穿入ビームの進行方向後方位置に該穿入ビームにより土中の上下方向に延びて形成される穿入跡溝の一方側面を拡張して地表面に開口する縦口路を形成可能な拡張部材を配設し、該拡張部材を進行方向後方向きの非拡張位置から進行方向側方向きの拡張位置に間欠的に強制拡張回動させる間欠拡張機構を設けてなることを特徴とする圃場用縦口路形成装置。
【請求項2】
上記間欠拡張機構として、上記機枠に上記拡張部材を縦回り回動自在に設け、該機枠に旋回アームを水平回動自在に設け、該拡張部材に旋回アームの水平回動により間欠的に押動される拡張係合部材を設けてなることを特徴とする請求項1記載の圃場用縦口路形成装置。
【請求項3】
上記拡張部材を進行方向側方向きの拡張位置から進行方向後方向きの非拡張位置に強制復帰回動させる強制復帰機構を設けてなることを特徴とする請求項1又は2記載の圃場用縦口路形成装置。
【請求項4】
上記強制復帰機構として、上記機枠に上記拡張部材を縦回り回動自在に設け、該機枠に旋回アームを水平回動自在に設け、該拡張部材に旋回アームの水平回動により間欠的に押動される復帰係合部材を設けてなることを特徴とする請求項3記載の圃場用縦口路形成装置。
【請求項5】
上記拡張部材は土中の上下方向に延びる軸状体及び羽根板状の突状体からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の圃場用縦口路形成装置。
【請求項1】
走行機体に連結機構により機枠を連結し、該機枠に穿入ビームを揺振機構により進行方向に揺振動作自在に縦設してなり、上記穿入ビームの進行方向後方位置に該穿入ビームにより土中の上下方向に延びて形成される穿入跡溝の一方側面を拡張して地表面に開口する縦口路を形成可能な拡張部材を配設し、該拡張部材を進行方向後方向きの非拡張位置から進行方向側方向きの拡張位置に間欠的に強制拡張回動させる間欠拡張機構を設けてなることを特徴とする圃場用縦口路形成装置。
【請求項2】
上記間欠拡張機構として、上記機枠に上記拡張部材を縦回り回動自在に設け、該機枠に旋回アームを水平回動自在に設け、該拡張部材に旋回アームの水平回動により間欠的に押動される拡張係合部材を設けてなることを特徴とする請求項1記載の圃場用縦口路形成装置。
【請求項3】
上記拡張部材を進行方向側方向きの拡張位置から進行方向後方向きの非拡張位置に強制復帰回動させる強制復帰機構を設けてなることを特徴とする請求項1又は2記載の圃場用縦口路形成装置。
【請求項4】
上記強制復帰機構として、上記機枠に上記拡張部材を縦回り回動自在に設け、該機枠に旋回アームを水平回動自在に設け、該拡張部材に旋回アームの水平回動により間欠的に押動される復帰係合部材を設けてなることを特徴とする請求項3記載の圃場用縦口路形成装置。
【請求項5】
上記拡張部材は土中の上下方向に延びる軸状体及び羽根板状の突状体からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の圃場用縦口路形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−41963(P2010−41963A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−208515(P2008−208515)
【出願日】平成20年8月13日(2008.8.13)
【出願人】(395008849)株式会社富士トレーラー製作所 (32)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月13日(2008.8.13)
【出願人】(395008849)株式会社富士トレーラー製作所 (32)
【Fターム(参考)】
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