説明

地盤挿入管、及びこれに用いる管材連結用のセンサ付き連結部材

【課題】地盤に挿入された地盤挿入管に変形が生じた時のその変形量を高い感度で検出することが可能なセンサ付き連結部材を提供する。
【解決手段】センサ付き連結部材1は、地盤に挿入される地盤挿入管3を構成する複数の管材2を剛連結するための連結部材であって、連結部材本体5は中空又は中実の円筒体であり、中空の場合はその外周面又は内周面に、中実の場合はその外周面に、管材に生じた変形を検出するための歪ゲージによるセンサ8を貼り付けてなる。センサ8を取り付ける部分の剛性は、管材の剛性より低く設定されている。センサを取り付けた部分は管材より剛性が低いので、この部分に貼り付けたセンサ6により、地盤に挿入された地盤挿入管に変形が生じた時のその変形量を高い感度で検出することが可能となる。センサを溝に貼り付けると、管材を地中に挿入する際に孔壁に接触することがなく、センサが損傷することを防止できる

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の管材を剛連結して構成される、地盤に挿入される地盤挿入管、及び、管材どうしを連結して地盤挿入管を構成すると同時に、管材に生じた変形を高感度に検出可能な管材連結用のセンサ付き連結部材に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、斜面の安定化を図る工法として、斜面に多数のアンカーを安定地盤の所定深さまで達するように挿入し、各アンカーの頭部に取り付けた支圧板をアンカーに対して引張り力を付与するように締着して地盤に対する支圧力を付与する斜面安定化工法がある。アンカー及び支圧板が地盤の移動に対する抵抗力を発揮して斜面の不安定な土塊の移動を抑制することができる。
【0003】
従来より、斜面崩壊の可能性を考慮する必要のある不安定な斜面に対して、斜面を補強する対策とは別に、斜面の挙動ないし変状を検知するセンサを斜面に設置して、斜面の状況を観測する斜面観測システムに関する技術が実施されている。
斜面安定化工法を施工した斜面の場合、従来のように斜面に直接センサを設置するのでなく、例えばアンカーにセンサを取り付けて、アンカーに生じた変形を検出して、斜面の挙動ないし変状を検知するようにすれば、種々の点で効率的である。
斜面安定化工法の場合、アンカーとして管材を用いる場合があるが、その場合、管材のの外周面に歪ゲージによるセンサを貼り付けて、地盤の移動に対して抵抗するアンカーの曲げ変形を検知することが考えられる。
【0004】
地盤に挿入する管材にセンサを取り付けたものとして、特許文献1や特許文献2がある。
特許文献1は、地山の崩落や法面の地滑りを防止するために地盤の歪を計測するパイプひずみ計であり、複数のパイプ(計測管)を継手管で連結するとともに、パイプの長手方向中間部の外面に歪ゲージを取り付け、計測ケーブルをパイプ内に通している。
【0005】
特許文献2は、掘削パイプに作用するひずみを遠隔制御し測定する掘削パイプ用ひずみ測定装置である。この掘削パイプ用ひずみ測定装置は、掘削パイプに作用する引張り力や曲げ力やトルクを高感度に検出可能であるとともに、偶発的な高荷重に耐え得るようにしたというもので、ひずみ計7、8を外周面に取り付けた円筒状の受感部材1を掘削パイプ3に取り付け、受感部材1の内面に管よりなる安全エレメント2を取り付け、受感部材1と安全エレメント2との間を遊びをもつ態様のピン4、5、6で接続したという複雑な構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第2514095号(実開平4−29806)
【特許文献2】特公昭51−866
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のパイプひずみ計は、地盤に挿入されるパイプ(計測管)自体の外周面にセンサを取り付けるものなので、パイプの剛性が大である場合に、ひずみ検知の感度を十分高くできないことも考えられる。また、地盤への挿入時に、孔壁に接触してセンサを損傷させる恐れもある。また、使用するパイプによっては、センサを貼り付けられない場合も考えられる。
また、特許文献2の掘削パイプ用ひずみ測定装置は、特殊な用途のもので極めて複雑な構造であり、汎用性がありかつ簡単な構造とすることが望まれる。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、高い感度のひずみ検出が可能であり、地盤への挿入時にセンサを損傷する恐れがなく、管自体からくる制約が少なく、しかも簡単な構造のセンサ付き連結部材を備えた地盤挿入管、及びこれに用いる管材連結用のセンサ付き連結部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する請求項1の発明は、複数の管材を連結部材で剛連結して構成した、地盤に挿入される地盤挿入管であって、
前記連結部材が、中空の円筒体であり、その外周面又は内周面に溝を形成することによりその溝部の剛性を管材の剛性より低くし、管材に生じた変形を検出するための歪ゲージによるセンサを前記溝部に貼り付けたことを特徴とする。
【0010】
請求項2は、請求項1の地盤挿入管において、両側の管材が管端が互いに離間した状態で連結部材により剛連結されているとともに、離間した管端間領域Sと連結部材の前記溝部の領域Wとの管材側方から見た位置関係が一部又は全部一致し、かつ、溝部に貼り付けた前記センサの位置が前記管端間領域Sに位置することを特徴とする。
【0011】
請求項3は、請求項1又は2の地盤挿入管において、溝を連結部材の外面に形成し、溝部にセンサを貼り付け、センサのリード線を溝部にあけたリード線挿通用孔から円筒体内に通し、管材の開放端から外部に引き出したことを特徴とする。
【0012】
請求項4は、請求項3の地盤挿入管において、溝、センサ、及びリード線挿通用孔が連結部材の直径方向の両側に設けられ、両端が両側のリード線挿通用孔に嵌合するリード線案内部材を備え、このリード線案内部材は、その長手方向に抜けるリード線案内溝を備えるとともに、このリード線案内溝の中央部を管材軸方向に開放する開放部を有することを特徴とする。
【0013】
請求項5の発明は、地盤に挿入される地盤挿入管を構成する複数の管材を剛連結するための連結部材であって、
中空の円筒体であり、その外周面又は内周面に、管材に生じた変形を検出するための歪ゲージによるセンサを貼り付けてなり、前記センサを取り付ける部分の剛性が、管材の剛性より低く設定されていることを特徴とする。
【0014】
請求項6の発明は、地盤に挿入される地盤挿入管を構成する複数の管材を剛連結するための連結部材であって、
中実の円筒体であり、その外周面に、管材に生じた変形を検出するための歪ゲージによるセンサを貼り付けてなり、前記センサを取り付ける部分の剛性が、管材の剛性より低く設定されていることを特徴とする。
【0015】
請求項7は、請求項5又は6の管材連結用のセンサ付き連結部材地盤挿入管において、センサを取り付ける部分が溝であることを特徴とする。
【0016】
請求項8は、請求項7の管材連結用のセンサ付き連結部材において、円筒体が中空である場合に、溝部にリード線挿通用孔をあけたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明の地盤挿入管によれば、管材を連結する連結部材がセンサ付き連結部材なので、地盤に挿入された地盤挿入管に変形が生じた時のその変形量を高い感度で検出することが可能となる。すなわち、センサ付き連結部材におけるセンサを取り付ける部分が溝であり、その部分の剛性が管材の剛性より低いので、地盤挿入管全体に加わる応力をセンサ取り付け部に集中させることができ、地盤に挿入された地盤挿入管に変形が生じた時のその変形量を高い感度で検出することが可能となる。
【0018】
また、単に高い感度で検出できるというだけでなく、連結部材の外径や板厚及び溝部又は溝部の板厚などを適切に設定することで、地盤に挿入された地盤挿入管に変形が生じた時のその変形量の検出を適切に行うことが可能となる。
また、センサが連結部材における溝部に貼り付けられているので、センサの突出高さが連結部材の外形寸法内に収まり、管材を地中に挿入する際に孔壁に接触することがなく、センサが損傷することを防止できる。
また、アンカーに用いる管材を特殊な仕様にする必要はないため、単純で安価な構成とすることができる。
【0019】
また、アンカーなどの地盤挿入管を構成する管材を連結する連結部材として、センサを貼り付けた連結部材を用いることで、自身の変形量を検出可能な構造の地盤挿入管を施工する際の施工性を良好にすることができる。
すなわち、管材自体にセンサを取り付ける構成とした場合、長い管材にセンサを取り付ける作業はしずらいが、短い連結部材にセンサを取り付ける作業は容易である。
また、作業能率をよくするために、複数の長い管材に予めセンサを取り付けて保管しておくことは、施工の資材管理として繁雑であり種々の点で不都合であるが、センサを取り付けた短い連結部材を保管することは容易であり、資材管理も容易であり、施工性向上が図られる。また、管材として種々の長さのものを用いることがあるので、この点でも予め管材にセンサを取り付けて保管するのは、資材管理が繁雑であるが、連結部材に取り付けるのであれば、連結部材は管材の長さに関係なく共通なので、そのような問題はない。
地盤の変状を検知するためには、センサが地盤に挿入された地盤挿入管における長さ方向のどの位置に取り付けられているかが明確でなければならないが、管材に取り付けた場合、地盤挿入管の長さ方向のどの位置にセンサが取り付けられているかが不明瞭になる恐れがある。しかし、本発明によれば、センサが常に連結部材に取り付けられていることが明瞭なので、センサの位置が不明瞭になる恐れはない。
【0020】
請求項2によれば、センサを貼り付けた部分の剛性を管材の剛性より適切に低くすることが容易で、管材の変形量検出の感度を高くすることが容易であるとともに、管材の歪との対応関係を明確にし易い。
【0021】
請求項4のようなリード線案内部材を設けることで、溝部の外面に貼り付けられたセンサのリード線を円滑に外部に導くことができる。
また、両側の管材がこのリード線案内部材に突き当たる態様で連結部材で剛連結される構成とすると、両側の管材の連結部材に対する位置関係を正確にかつ常に一定にできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、(イ)はセンサ付き連結部材で管材を連結して構成した地盤挿入管におけるセンサ付き連結部材の部分を示す正面図、(ロ)は(イ)のA−A断面図、(ハ)は(イ)における管材のみを示した図、(ニ)は管材の横断面図である。
【図2】本発明の他の実施例のセンサ付き連結部材で管材を連結して構成した地盤挿入管におけるセンサ付き連結部材の部分を示す正面図である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】図2のC−C断面図を拡大した図である。
【図5】図2におけるセンサ付き連結部材の連結部材本体を示すもので、(イ)は正面図、(ロ)は(イ)のD−D断面図である。
【図6】図2〜図4におけるセンサ付き連結部材に用いられている管径方向のリード線案内部材を示すもので、(イ)は正面図、(ロ)は平面図、(ハ)は(ロ)のE−E断面図である。
【図7】図6のリード線案内部材の斜視図であり、案内されるリード線を併せて示した図である。
【図8】図2〜図4におけるセンサ付き連結部材に用いられている管軸方向のリード線案内部材を示すもので、(イ)は正面図、(ロ)はパイプ部を断面で示した平面図である。
【図9】図6、図7の管径方向のリード線案内部材と図8の管軸方向のリード線案内部材との結合要領を説明する縦断面図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例のセンサ付き連結部材で管材を連結して構成した地盤挿入管におけるセンサ付き連結部材の部分を示すもので、(イ)は縦断面図、(ロ)は(イ)のF−F断面図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例のセンサ付き連結部材で管材を連結して構成した地盤挿入管におけるセンサ付き連結部材の部分を示すもので、(イ)は縦断面図、(ロ)は(イ)のG−G断面図である。
【図12】本発明のさらに他の実施例のセンサ付き連結部材で管材を連結して構成した地盤挿入管におけるセンサ付き連結部材の部分を示すもので、(イ)は縦断面図、(ロ)は(イ)のH−H断面図、(ハ)は周溝を連結部材の外面に設けた変形例を示す。
【図13】本発明のさらに他の実施例のセンサ付き連結部材で管材を連結して構成した地盤挿入管におけるセンサ付き連結部材の部分を示すもので、(イ)は縦断面図、(ロ)は(イ)のI−I断面図、(ハ)は周溝を連結部材の内面に設けた変形例を示す。
【図14】本発明のさらに他の実施例を示すもので、センサの出力を地上の歪測定装置に無線送信可能なセンサ付きICタグの構成を説明する図である。
【図15】(イ)は本発明のセンサ付き連結部材の使用態様の一例として、斜面安定化のために斜面に挿入されるアンカーに適用される場合を説明する図、(ロ)は(イ)の一部の拡大図である。
【図16】本発明のセンサ付き連結部材の使用態様の一例として、トンネル壁材の支持力を増やすためにトンネル掘削壁面に挿入されるアンカーに適用される場合を説明する図である。
【図17】本発明のセンサ付き連結部材の使用態様の一例として、建物あるいは橋台などの構造物の地盤に挿入される基礎杭に適用される場合を説明する図である。
【図18】本発明のセンサ付き連結部材の使用態様の一例として、ダム又は堤防の内部に壁面と平行に埋め込まれる管状鉄筋に適用される場合を説明する図である。
【図19】本発明のセンサ付き連結部材の使用態様の一例として、擁壁の内部に壁面と平行に埋め込まれる管状鉄筋に適用される場合を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を実施した地盤挿入管、及びこれに用いる管材連結用のセンサ付き連結部材について、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0024】
本発明の地盤挿入管は、地盤に挿入される管状のアンカーなどの地盤挿入管であり、複数の管材を連結部材で剛連結して構成される。複数の管材を連結する連結部材の少なくとも一部は本発明のセンサ付き連結部材で連結される。
図1は本発明の一実施例を示すもので、(イ)はセンサ付き連結部材1で管材2を連結した管状アンカーなどの地盤挿入管3のセンサ付き連結部材1の部分を示す正面図、(ロ)は(イ)のA−A断面図、(ハ)は(イ)における管材のみを示した図、(ニ)は管材の横断面図である。
このセンサ付き連結部材(以下、場合により単に連結部材という)1は、その連結部材本体5が中空の円筒体であり、その長手方向の中央部の外周面に周溝6を形成している。
この連結部材1で連結される管材2は同図(ハ)、(ニ)に示すように厚肉の円形管である。
連結部材1と管材2とは、例えば、管材2の両端部に形成したオネジ部を連結部材1の内面に形成したメネジ部に捻じ込むことで剛連結されている。但し、連結部材1と管材2との剛連結の構造は特に限定されない。
連結部材1の周溝6の直径方向の両側にそれぞれ、管材2に生じた変形を検出するための歪ゲージ(センサ)8を貼り付けている。歪ゲージ8は樹脂で被覆したり、保護テープで覆うなどで損傷から保護するとよい。
本実施例では、両側の管材2の管端の間隔Sは周溝6の幅Wより小さく、かつ、管端間領域(両管端の間隔Sの領域を指す)の全体が周溝6の領域に含まれ、かつ、歪ゲージ8の位置が前記管端間領域Sに位置している。ただし上記に限らず、間隔Sと幅Wの関係が、互いに一部でもラップしていて、そのラップする範囲内に歪みゲージ8が位置する構成であればよい。
【0025】
本発明では、連結部材1におけるセンサ8を取り付ける部分の剛性を、管材2の剛性より低く設定する。この実施例では、連結部材1における周溝6の部分の剛性を管材2より剛性を低く設定する。複数の管材を連結部材で剛連結するこの種の地盤挿入管では、一般に、連結部材の部分の剛性は管材の剛性より高いが、本発明では連結部材1に管材2より剛性の低い部分が設けられる。
一般に、外径D、内径dでヤング率Eのパイプに曲げモーメントMが作用した時に生じる曲げひずみεは、
ε=M・32E/π(D−d
となるから、管材2の外径D、内径dが決まれば、連結部材1の周溝6における外径Dと内径dとを調整することで、管材2のひずみεより連結部材1の周溝6の部分のひずみεを大きくすることができる。したがって、管材2の変形量を高い感度で検出できる。
また、単に高い感度で検出できるというだけでなく、連結部材の外径や板厚及び溝部の板厚などを適切に設定することで、必要な強度に調整することができる。
また、歪ゲージ8が連結部材1における周溝6に貼り付けられているので、センサの突出高さが連結部材の外形寸法内に収まり、管材2を地中に挿入する際に孔壁に接触することがなく、歪ゲージ8が損傷することを防止できる。
また、アンカーに用いる管材を特殊な仕様にする必要はないため、単純で安価な構成とすることができる。
【0026】
また、アンカーなどの地盤挿入管を構成する管材を連結する連結部材として、センサを貼り付けた連結部材1を用いることで、自身の変形量を検出可能な構造の地盤挿入管を施工する際の施工性を良好にすることができる。
すなわち、管材自体にセンサを取り付ける構成とした場合、長い管材にセンサを取り付ける作業はしずらいが、短い連結部材にセンサを取り付ける作業は容易である。
また、作業能率をよくするために、複数の長い管材に予めセンサを取り付けて保管しておくことは、施工の資材管理として繁雑であり種々の点で不都合であるが、センサを取り付けた短い連結部材を保管することは容易であり、資材管理も容易であり、施工性向上が図られる。また、管材として種々の長さのものを用いることがあるので、この点でも予め管材にセンサを取り付けて保管するのは、資材管理が繁雑であるが、連結部材に取り付けるのであれば、連結部材は管材の長さに関係なく共通なので、そのような問題はない。
地盤の変状を検知するためには、センサが地盤に挿入された地盤挿入管における長さ方向のどの位置に取り付けられているかが明確でなければならないが、管材に取り付けた場合、地盤挿入管の長さ方向のどの位置にセンサが取り付けられているかが不明瞭になる恐れがある。しかし、本発明によれば、センサが常に連結部材に取り付けられていることが明瞭なので、センサの位置が不明瞭になる恐れはない。
また、管端間領域Sの全体が周溝領域Wに含まれ、かつ、センサの位置が管端間領域Sに位置していることで、センサを貼り付けた部分の剛性を管材の剛性より適切に低くすることが容易で、管材の変形量検出の感度を高くすることが容易であるとともに、管材の歪との対応関係を明確にし易い。
【0027】
なお、歪ゲージ8が後述するようなセンサ付きICタグにおけるセンサとして設けられている場合は、リード線を考慮する必要はないが、歪ゲージ8から外部の歪測定装置に接続するリード線が延びている有線式の場合、管材2の外面に沿って地上に導くか、あるいは、周溝6の部分にリード線挿通用孔をあけ、このリード線挿通用孔から連結部材1の内部に入れ、管材2の内部を通して地上に導くとよい。
管材2の外面に沿って地上に導く場合、リード線を保護材で覆って保護するとよい。
【実施例2】
【0028】
図2は本発明の他の実施例のセンサ付き連結部材11で管材2を連結した地盤挿入管13のセンサ付き連結部材11の部分を示す正面図、図3は図2のB−B断面図、図4は図2の拡大したC−C断面図である。図5は図2におけるセンサ付き連結部材11の連結部材本体15を示すもので、(イ)は正面図、(ロ)は(イ)のD−D断面図である。
このセンサ付き連結部材11は、その連結部材本体15が前記と同様に、中空の円筒体であり、その長手方向の中央部の外周面に周溝16を形成している。周溝16には、後述するリード線案内部材17を嵌合させるリード線挿通用孔16aが直径方向の両側にあけられている。
管材2は図1と同じ厚肉の円形管である。
連結部材11と管材2とは、実施例1と同様に、管材2の両端部に形成したオネジ部を連結部材11の内面に形成したメネジ部に捻じ込むことで剛連結されている。
連結部材11の周溝16の直径方向の両側にそれぞれ、管材2に生じた変形を検出するための歪ゲージ(センサ)8を貼り付けている。
両側の管材2の管端は、直径方向両側のリード線挿通用孔16aに両端部を嵌合させたリード線案内部材17に突き当たっており、リード線案内部材17の厚み分の間隔Sで離間している。実施例1と同様に、両側の管材2の管端の間隔Sは周溝16の幅Wより小さく、かつ、管端間領域(両管端の間隔Sの領域を指す)の全体が周溝16の領域に含まれ、かつ、歪ゲージ8の位置が前記管端間領域Sに位置している。
連結部材1における周溝16の部分は、実施例1と同様に管材2より剛性が低くされている。
【0029】
歪ゲージ8のリード線9は、詳細は後述するが、リード線挿通用孔16aに嵌合させたリード線案内部材17の後述するリード線案内溝17aを通って連結部材11内に引き入れられ、リード線案内部材17の中央部に取り付けたリード線案内パイプ19内を通り、管材2内を通って管材2の開放端から外部に引き出され、歪測定装置に接続される。
【0030】
上記のセンサ付き連結部材11によれば、地盤に挿入された地盤挿入管13に変形が生じた時のその変形量を高い感度で検出することが可能となる、単に高い感度で検出できるというだけでなく地盤に挿入された地盤挿入管に変形が生じた時のその変形量の検出を適切に行うことが可能となるなど、実施例1と同様な効果が得られる。
また、リード線9がリード線案内部材17のリード線案内溝17aを通って連結部材11内に引き入れられ、リード線案内パイプ19内を通り、管材2内を通って管材2の開放端から外部に引き出されるので、管材2を地中に挿入する際に孔壁に接触して歪ゲージ8が損傷する恐れはない。
【実施例3】
【0031】
前記リード線案内部材17は、図6、図7にも示すように、全体として細長い直方体状部材の底面側に長手方向に抜けるリード線案内溝17aを備えるとともに、このリード線案内溝17aの中央部を管材軸方向に開放する開放部17bを有している。前記開放部17bは中央部に形成した台形状の凹所により形成されている(凹所=開放部17b)。リード線案内溝17aは溝底面17a’が中央部に向かって上向きに傾斜して、リード線9をスムーズに導くようにしている。
【0032】
前記リード線案内パイプ19は、図8、図9に示すように、パイプ19aの下端部にリード線案内部材17の凹所17bの台形形状に合わせた円錐状部19bを固定した構造であり、円錐状部19bの内部に円錐状部19bの円錐面とは逆向きの円錐状の孔19b’を有している。
リード線案内パイプ19の円錐状部19bがリード線案内部材17の凹所17bに固定されると、リード線案内溝17a、円錐状孔19b’、パイプ19a内からなる、リード線9を案内する通路が形成される。
リード線案内パイプ19の円錐状部19bをリード線案内部材17の凹所17bに固定する手段は、テーパネジによる螺合、その他、種々の構造を採用できる。
連結部材11の周溝6の外面に貼り付けた歪ゲージ8のリード線9は、リード線案内部材17のリード線案内溝17aを通り、リード線案内パイプ19の円錐状部19bの円錐状孔19b’を経てパイプ19a内に導かれ、管材2の内部を通って、外部の歪測定装置に接続される。
【実施例4】
【0033】
上述の実施例では、センサ付き連結部材1、11の連結部材本体5、15を中空円筒体としたが、図10に示した地盤挿入管23におけるセンサ付き連結部材21のように、中実円筒体の連結部材本体25を用いることができる。
中実の連結部材本体25の外周面に周溝26を形成し、この周溝26に歪ゲージ8を貼り付ける。
リード線9は、図示例では管材2の外面に沿って地上に導く。リード線9には、前述したように何らかの保護被覆を施す。あるいは、図示は省略するが、連結部材本体25の外面にリード線挿通用の縦溝を形成し、リード線をこの縦溝を通し管材2の内部を通して地上に導くようにしてもよい。
【実施例5】
【0034】
また、図11に示した地盤挿入管33におけるセンサ付き連結部材31のように、管材2の内部に嵌合して剛連結される中空円筒体の連結部材本体35を用いることができる。
連結部材本体35の外周面に周溝36を形成し、この周溝36に歪ゲージ8を貼り付ける。
図示は省略するが、リード線は、図10と同様に管材2の外面に沿って地上に導くか、あるいは、周溝36の部分にリード線挿通用孔をあけ、このリード線挿通用孔から連結部材31の内部に入れ、管材2の内部を通して地上に導くとよい。
【実施例6】
【0035】
また、図12(イ)、(ロ)に示した地盤挿入管43におけるセンサ付き連結部材41のように、管材2の内部に嵌合して剛連結される中空円筒体の連結部材本体45を用いるとともに、連結部材本体45の内周面に周溝46を形成し、この周溝46に歪ゲージ8を貼り付けることも考えられる。
この場合、連結部材41がある程度短い場合であり、連結部材41の内面に歪ゲージ8を貼り付けることに工夫を要するが、リード線9をそのまま管材2内を通すことができる。
また、図12(ハ)に示した連結部材41’のように、周溝46’を連結部材本体45’の外面に設けてもよい。歪ゲージ8は連結部材本体45の内面の周溝46に対応する位置に貼り付ける。この場合は、歪ゲージ8を貼り付ける筒内面に段差がないので、歪ゲージ8を貼り付ける作業が図12(イ)、(ロ)の場合よりやや容易である。
図10、図11、図12のように、連結部材を管材2の内部に挿入固定する場合は、連結部材の外面にオネジを形成し、管材2の端部の内面にメネジを形成するとよい。
【実施例7】
【0036】
また、図13(イ)、(ロ)に示した地盤挿入管53におけるセンサ付き連結部材51のように、連結部材本体55は、図1の連結部材本体5と同じく、管材2の外面に被さる態様で剛連結され、かつ、外周面に周溝56を設けるが、歪ゲージ8を連結部材本体55の内面に貼り付けることも考えられる。
この場合も、連結部材51の内面に歪ゲージ8を貼り付けることに工夫を要するが、リード線9をそのまま管材2内を通すことができる。
なお、図13(ハ)に示した連結部材51’のように、周溝56’を連結部材本体55’の内面に設け、この周溝56’に歪ゲージ8を貼り付けてもよい。
【実施例8】
【0037】
上述では歪ゲージ8の出力をリード線で地上の歪測定装置に伝達する場合について説明したが、図14に示すように、ICタグ61に歪ゲージ8を接続したセンサ付きICタグ60により、歪ゲージ8の出力を無線で地上の歪測定装置69に伝達する構成とすることもできる。
ICタグ60は、電源部62、CPU64やメモリ65を備えて歪ゲージ8の出力をデジタル値に変換するA/D変換などの処理をするゲージ出力処理手段63、送受信回路66、アンテナ部67などからなる。
センサ付きICタグ60は、ICタグリーダ(又はリーダライタ)68から送られた無線信号に応答して、歪ゲージ8の出力をデジタル信号としてアンテナ部67からICタグリーダ68に送信し、地上の歪測定装置69がICタグリーダ68からの信号により連結部材に生じている歪を測定する。
なお、電源部62は、電池であってもよいが、地上の外部装置から送られた充電用の電波で充電可能なバッテリとすることも可能である。また、コンデンサを備えて外部装置からの電波で電力供給が可能なものとすることも可能である。
【実施例9】
【0038】
図15は本発明のセンサ付き連結部材を、斜面安定化のために斜面に挿入されるアンカー(地盤挿入管)71に適用した場合を説明する図である。
図15(イ)に斜面安定化工法を施工した斜面72を模式的に示す。同図(ロ)は1つのアンカーの部分を拡大した図である。Sはすべり線を示す。
斜面安定化工法では、斜面に多数のアンカー71を安定地盤の所定深さまで達するように挿入し、各アンカー71の頭部に支圧板73を取り付け、支圧板73をアンカー71に対して引張り力を付与するように締着して、地盤に対する支圧力を付与する。アンカー71及び支圧板73が地盤の移動に対する抵抗力を発揮して斜面の不安定な土塊の移動の程度を小さくすることができる。
アンカー71として一般に、外周面にネジを形成した例えば長さ1.5mなどの中空のロックボルト(管材)をカプラ(連結部材)で連結したものが用いられている。自穿孔式のロックボルトの場合は先端にビットを備えており、先端のビットで地盤に孔をあけながら挿入し、必要に応じてロックボルトをカプラで連結しながら安定地盤の所定深さまで達するように挿入する。ロックボルトを挿入した後、孔とロックボルトとの間の隙間にモルタルを充填する。
地盤の移動が生じた場合、破線で示すようにアンカー(地盤挿入管)71に変形が生じ、アンカー71を構成する管材に変形が生じるとともに、連結部材1にも変形が生じる。
この連結部材1に生じたひずみを歪ゲージ8で検出して、管材の変形状況を検知することができ、斜面の変状を知ることができる。
これにより、斜面の再整備をしたりさらなる斜面対策を実施したりすることができ、また、斜面崩壊の警報を発信することも可能となる。
斜面安定化工法に用いる部材(アンカー)であり、かつ斜面の変状を検知するものなので、斜面変状検知装置を別途設置する場合と比べて、斜面変状検知を可能にする手段として効率的で施工が容易であり、費用も安価に済む。
【実施例10】
【0039】
図16は本発明のセンサ付き連結部材を、トンネル工事において、トンネル壁材の支持力を増やすためにトンネル掘削壁面に挿入されるアンカー81に適用した場合を説明する図である。アンカー(地盤挿入管)81は複数本の管材を本発明のセンサ付き連結部材1で剛連結してなる。同図において、82は例えばカルバートなどのトンネル壁面を示す。破線はトンネル壁面が変形した場合の壁面を模式的に示す。矢印はトンネル壁面を形成する壁材に作用する土圧を示し、83で示した実線は土圧の分布を示す。
構築されたトンネルにおいて、土圧の影響によるトンネルの変位量、変形状況は目視での確認は困難であるが、トンネル壁材の支持力を増やすためにトンネル掘削壁面に挿入されるアンカーとして、本発明のセンサ付き連結部材1で管材を連結したアンカー81を用いると、アンカーとしての支持力増強の役割を果たしながら、土圧の影響によるトンネルの変位量、変形状況をアンカーの連結部(連結部材1)から検知することができるので、危険時に警報を発信して事故を未然に防ぐことができ、また、支持力の不足する箇所や壊れた箇所を早期発見して補修を実施することができ、安全性が向上する。
【実施例11】
【0040】
図17は本発明のセンサ付き連結部材を、建物、橋台などの構造物の地盤に挿入される基礎杭に適用した場合を説明する図である。同図において、91は基礎杭、92は基礎スラブ、93は建物、橋梁などの構造物の一部を示す。94は地盤。P、Pは風圧や地震等も加味した変動する上載荷重を示す。矢印P、Pに沿う波形の実線は、地震や風圧で上載荷重が変動することを示している。
構造物の設置地盤が、構造物の自重や風圧や、地震、雨などの影響によって変化(変形、沈下、液状化など)した場合、基礎杭に曲げひずみ、軸ひずみが発生する。そのような構造物の基礎杭として、本発明のセンサ付き連結部材1で管材を連結した基礎杭91を用いると、基礎杭としての本来の役割を果たしながら、基礎杭の連結部(連結部材1)から基礎杭のひずみを検知して、構造物の地盤の変化を早期に検知することができ、早期に対策を講じることができる。
【実施例12】
【0041】
図18は本発明のセンサ付き連結部材を、ダム又は堤防102の内部に壁面103と平行に埋め込まれる管状鉄筋101に適用した場合を説明する図である。矢印Pは水圧、104で示す実線は水圧分布を示す。波形の破線は水位が変動することを模式的に示すものであり、壁面103に作用する水圧が変動する。
図19は本発明のセンサ付き連結部材1を、擁壁112の内部に埋め込まれる管状鉄筋111に適用した場合を説明する図である。矢印Pは土圧、114で示す実線は土圧分布を示す。
ダムや堤防や擁壁の内部に壁面と平行に埋め込まれる管状鉄筋として、本発明のセンサ付き連結部材1で管材を連結した管状鉄筋101、111を用いると、管状鉄筋としての本来の役割を果たしながら、管状鉄筋101、111の連結部(連結部材1)からダムや堤防や擁壁のひずみを検知して、ダムや堤防や擁壁の変形状況を把握することができ、早期に対策を講じることができる。
【実施例13】
【0042】
上述の各実施例において、標準長さあるいは規定長さの地盤挿入管(アンカー、基礎杭、管状鉄筋など)どうしをセンサ付き連結部材で連結する場合に限らず、地盤挿入管を任意の位置で切断し、その切断端部間を本発明のセンサ付き連結部材で連結することで、任意の位置の変形を計測することができる。
図1〜図13に示した各実施例においては、センサを貼り付ける溝を周溝としたが、必ずしも周溝である必要はない。少なくともセンサを貼り付けることができる広さの、凹所とも言える溝であってもよい。リード線挿通用孔を設ける場合はセンサとリード線挿通用孔とを設けることができる広さの溝であればよい。
【符号の説明】
【0043】
1、11、21、31、41、41’、51、51’ センサ付き連結部材
2 管材
3、13、23、33、43、53 地盤挿入管(アンカー、基礎杭、管状鉄筋など)
5、15、25、35、45、45’、55、55’ 連結部材本体
6、16、26、36、46、46’、56、56’ 周溝(溝)
8 歪ゲージ(センサ)
9 リード線
S 両側の管端の間隔
W 周溝の幅
16a リード線挿入穴
17 リード線案内部材
17a リード線案内溝
17a’ 溝底面
17b 凹部(開放部)
19 リード線案内パイプ
19a パイプ
19b 円錐状部
19b’ 円錐状孔
60 センセ付きICタグ
61 ICタグ
71 アンカー(地盤挿入管)
72 斜面
81 アンカー(地盤挿入管)
82 トンネル壁面
91 基礎杭(地盤挿入管)
92 基礎スラブ
101 管状鉄筋(地盤挿入管)
102 ダム又は堤防
111 管状鉄筋(地盤挿入管)
112 擁壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の管材を連結部材で剛連結して構成した、地盤に挿入される地盤挿入管であって、
前記連結部材が、中空の円筒体であり、その外周面又は内周面に溝を形成することによりその溝部の剛性を管材の剛性より低くし、管材に生じた変形を検出するための歪ゲージによるセンサを前記溝部に貼り付けたことを特徴とする地盤挿入管。
【請求項2】
両側の管材が管端が互いに離間した状態で連結部材により剛連結されているとともに、離間した管端間領域Sと連結部材の前記溝部の領域Wとの管材側方から見た位置関係が一部又は全部一致し、かつ、溝部に貼り付けた前記センサの位置が前記管端間領域Sに位置することを特徴とする請求項1記載の地盤挿入管。
【請求項3】
前記溝を連結部材の外面に形成し、溝部にセンサを貼り付け、センサのリード線を溝部にあけたリード線挿通用孔から円筒体内に通し、管材の開放端から外部に引き出したことを特徴とする請求項1又は2記載の地盤挿入管。
【請求項4】
前記溝、センサ、及びリード線挿通用孔が連結部材の直径方向の両側に設けられ、両端が両側のリード線挿通用孔に嵌合するリード線案内部材を備え、このリード線案内部材は、その長手方向に抜けるリード線案内溝を備えるとともに、このリード線案内溝の中央部を管材軸方向に開放する開放部を有することを特徴とする請求項38記載の地盤挿入管。
【請求項5】
地盤に挿入される地盤挿入管を構成する複数の管材を剛連結するための連結部材であって、
中空の円筒体であり、その外周面又は内周面に、管材に生じた変形を検出するための歪ゲージによるセンサを貼り付けてなり、前記センサを取り付ける部分の剛性が、管材の剛性より低く設定されていることを特徴とする管材連結用のセンサ付き連結部材。
【請求項6】
地盤に挿入される地盤挿入管を構成する複数の管材を剛連結するための連結部材であって、
中実の円筒体であり、その外周面に、管材に生じた変形を検出するための歪ゲージによるセンサを貼り付けてなり、前記センサを取り付ける部分の剛性が、管材の剛性より低く設定されていることを特徴とする管材連結用のセンサ付き連結部材。
【請求項7】
前記センサを取り付ける部分が溝であることを特徴とする請求項5又は6記載の管材連結用のセンサ付き連結部材。
【請求項8】
円筒体が中空である場合に、溝部にリード線挿通用孔をあけたことを特徴とする請求項7記載の管材連結用のセンサ付き連結部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−108008(P2012−108008A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257447(P2010−257447)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000006839)日鐵住金建材株式会社 (371)
【Fターム(参考)】