説明

基板処理装置

【課題】装置のフットプリントの増大を防止または抑制しつつ、排気系のコンダクタンスを増加させて低圧化を図れる基板処理装置を提供する。
【解決手段】複数の基板200を積載配置して収容する処理容器203と、処理容器203に基板200を処理する処理ガスを供給する処理ガス供給手段232a、232b、249a、249bと、処理容器203を排気する排気手段300と、を有し、排気手段300は、真空ポンプ246と、処理容器203と真空ポンプ246を接続する排気配管とを備え、排気配管の少なくとも一部がリブ構造370を有すると共に、排気方向と垂直な方向の断面が、長方形の配管331〜333で構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関し、特に半導体シリコンウエハを処理する基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等に好適に用いられるキャパシタを半導体シリコンウエハ等の基板に作成する際に使用する基板処理装置が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−50439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体装置は近年ますます微細化されており、半導体装置等を製造する際に用いられる基板処理装置は、微細化に伴うガス吸着特性改善のために低圧化が求められている。低圧化するためには、真空ポンプの排気速度を上昇させることが有効な手段であるが、基板処理装置の排気速度は、排気系のコンダクタンスに律速されるので、排気系のコンダクタンスの改善も併行して行う必要がある。しかしながら、コンダクタンスを増すために、単純に従来の装置の排気系を大口径化したのでは、装置のフットプリントが大きくなってしまうという問題があった。
【0005】
本発明の主な目的は、装置のフットプリントの増大を防止または抑制しつつ、排気系のコンダクタンスを増加させて低圧化を図れる基板処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
複数の基板を積載配置して収容する処理容器と、
前記処理容器に、前記基板を処理する処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
前記処理容器を排気する排気手段と、
を有し、
前記排気手段は、真空ポンプと、前記処理容器と真空ポンプを接続する排気配管とを備え、前記排気配管の少なくとも一部が、リブ構造を有すると共に、排気方向と垂直な方向の断面が、長方形または楕円形状の部分を有する配管で構成される基板処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、装置のフットプリントの増大を防止または抑制しつつ、排気系のコンダクタンスを増加させて低圧化を図れる基板処理装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施の形態の基板処理装置の構成を説明するための概略斜透視図である。
【図2】図2は、本発明の好ましい実施の形態の基板処理装置で好適に用いられる処理炉の一例とそれに付随する部材の概略構成図であって、処理炉部分を概略縦断面で示す図である。
【図3】図3は、図2に示す処理炉のC−C線概略横断面図である。
【図4】図4は、本発明の好ましい実施の形態の基板処理装置の構成を説明するための概略斜透視図である。
【図5】図5は、本発明の好ましい実施の形態の基板処理装置で好適に用いられる排気配管を説明するための概略斜視図である。
【図6】図6は、本発明の好ましい実施の形態の基板処理装置で好適に用いられる排気配管の他の例を説明するための概略横断面図である。
【図7】図7は、本発明の好ましい実施の形態の基板処理装置を説明するための概略平面図である。
【図8】図8は、比較のための基板処理装置を説明するための概略平面図である。
【図9】図9は、比較のための基板処理装置を説明するための概略平面図である。
【図10】図10は、本発明の好ましい実施の形態の基板処理装置を使用してジルコニウム酸化膜を製造するプロセスを説明するためのフローチャートである。
【図11】図11は、本発明の好ましい実施の形態の基板処理装置を使用してジルコニウム酸化膜を製造するプロセスを説明するためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の好ましい実施の形態の基板処理装置について図面を参照しながら説明する。この基板処理装置は、一例として、半導体装置(半導体デバイス)としてのIC(Integrated Circuit)の製造方法における基板処理工程としての成膜工程を実施する半導体製造装置として構成されている。尚、以下の説明では、基板処理装置として基板に対して酸化、窒化、拡散処理やCVD処理などを行うバッチ式縦型装置(以下、単に処理装置という場合もある)を用いた場合について述べる。
【0010】
図1を参照すれば、基板処理装置101では、基板の一例となるウエハ200を収納したカセット110が使用されており、ウエハ200は半導体シリコン等の材料から構成されている。基板処理装置101は筐体111を備えており、筐体111の内部にはカセットステージ114が設置されている。カセット110はカセットステージ114上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入されたり、カセットステージ114上から搬出されたりする。
【0011】
カセットステージ114上にはカセット110が、工程内搬送装置(図示せず)によって、カセット110内のウエハ200が垂直姿勢を保持しかつカセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように載置される。カセットステージ114は、カセット110を筐体111の後方に向けて縦方向に90°回転させ、カセット110内のウエハ200を水平姿勢とさせ、カセット110のウエハ出し入れ口を筐体111の後方を向かせるような動作が可能となるよう構成されている。
【0012】
筐体111内の前後方向の略中央部にはカセット棚105が設置されており、カセット棚105は複数段複数列にて複数個のカセット110を保管するように構成されている。カセット棚105にはウエハ移載機構125の搬送対象となるカセット110が収納される移載棚123が設けられている。
【0013】
カセットステージ114の上方には予備カセット棚107が設けられ、予備的にカセット110を保管するように構成されている。
【0014】
カセットステージ114とカセット棚105との間には、カセット搬送装置118が設置されている。カセット搬送装置118は、カセット110を保持したまま昇降可能なカセットエレベータ118aと、搬送機構としてのカセット搬送機構118bとを備えている。カセット搬送装置118はカセットエレベータ118aとカセット搬送機構118bとの連動動作により、カセットステージ114とカセット棚105と予備カセット棚107と移載棚123との間で、カセット110を搬送するように構成されている。
【0015】
カセット棚105の後方には、ウエハ移載機構125が設置されている。ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置125aと、ウエハ移載装置125aを昇降させるためのウエハ移載装置エレベータ125bとを備えている。ウエハ移載装置125aにはウエハ200をピックアップし、水平姿勢で保持するためのツイーザ125cが設けられている。ウエハ移載装置125はウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連動動作により、ツイーザ125cをウエハ200の載置部として、ウエハ200を移載棚123上のカセット110からボート217に対して装填(チャージング)したり、ボート217から脱装(ディスチャージング)して移載棚123上のカセット110に収容したりするように構成されている。
【0016】
筐体111の後部上方には、ウエハ200を熱処理する処理炉202が設けられており、処理炉202の下端部が炉口シャッタ147により開閉されるように構成されている。
【0017】
処理炉202の下方には処理炉202に対しボート217を昇降させるボートエレベータ115が設けられている。ボートエレベータ115の昇降台にはアーム128が連結されており、アーム128にはシールキャップ219が水平に据え付けられている。シールキャップ219はボート217を垂直に支持するとともに、処理炉202の下端部を閉塞可能なように構成されている。
【0018】
ボート217は複数の保持部材を備えており、複数枚(例えば50〜150枚程度)のウエハ200をその中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持するように構成されている。
【0019】
カセット棚105の上方には、清浄化した雰囲気であるクリーンエアを供給するクリーンユニット134aが設置されている。クリーンユニット134aは供給ファン(図示せず)および防塵フィルタ(図示せず)を備えており、クリーンエアを筐体111の内部に流通させるように構成されている。
【0020】
筐体111の左側端部には、クリーンエアを供給するクリーンユニット134bが設置されている。クリーンユニット134bも供給ファン(図示せず)および防塵フィルタ(図示せず)を備えており、クリーンエアをウエハ移載装置125aやボート217等の近傍を流通させるように構成されている。当該クリーンエアは、ウエハ移載装置125aやボート217等の近傍を流通した後に、筐体111の外部に排気されるようになっている。
【0021】
筐体111は、後方に、後側部301、302を備えている。後側部301と後側部302の間は、基板処理装置101のメンテナンスの際に使用されるメンテナンススペース303となっている。
【0022】
続いて、基板処理装置101の主な動作について説明する。
【0023】
工程内搬送装置(図示略)によってカセット110がカセットステージ114上に搬入されると、カセット110は、ウエハ200がカセットステージ114の上で垂直姿勢を保持し、カセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くようにカセットステージ114上に載置される。その後、カセット110は、カセットステージ114によって、カセット110内のウエハ200が水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が筐体111の後方を向くように、筐体111の後方に向かって縦方向に90°回転させられる。
【0024】
その後、カセット110は、カセット棚105ないし予備カセット棚107の指定された棚位置へカセット搬送装置118によって自動的に搬送され受け渡され、一時的に保管された後、カセット棚105ないし予備カセット棚107からカセット搬送装置118によって移載棚123に移載されるか、もしくは直接移載棚123に搬送される。
【0025】
カセット110が移載棚123に移載されると、ウエハ200はカセット110からウエハ移載装置125aのツイーザ125cによってカセット110のウエハ出し入れ口を通じてピックアップされ、ウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連動動作によって、ボート217に装填(チャージング)される。ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載装置125aはカセット110に戻り、後続のウエハ200をボート217に装填する。
【0026】
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、処理炉202の下端部を閉じていた炉口シャッタ147が開き、処理炉202の下端部が開放される。その後、ウエハ200群を保持したボート217がボートエレベータ115の上昇動作により処理炉202内に搬入(ローディング)され、処理炉202の下部がシールキャップ219により閉塞される。
【0027】
ローディング後は、処理炉202にてウエハ200に対し任意の処理が実施される。その処理後は、上述の逆の手順で、ウエハ200およびカセット110が筐体111の外部に搬出される。
【0028】
次に、図2を参照して、前述した基板処理装置101に使用される処理炉202について説明する。
【0029】
図2を参照すれば、処理炉202にはウエハ200を加熱するための加熱装置(加熱手段)であるヒータ207が設けられている。ヒータ207は上方が閉塞された円筒形状の断熱部材と複数本のヒータ素線とを備えており、断熱部材に対しヒータ素線が設けられたユニット構成を有している。ヒータ207は、保持板としてのヒータベース(図示せず)に支持されることにより垂直に据え付けられている。また、ヒータ207に電力を供給する加熱用電源290が設けられている。ヒータ207の内側には、ヒータ207と同心円状に、ウエハ200を処理するための反応容器(処理容器)を構成する石英製の反応管203が設けられている。
【0030】
反応管203の下方には、反応管203の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は反応管203の下端に垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ219は例えばステンレス等の金属からなり、円盤状に形成されている。反応管203の下部開口端部に設けられた環状のフランジとシールキャップ219の上面との間には気密部材(以下Oリング)220が配置され、両者の間は気密にシールされている。少なくとも、反応管203及びシールキャップ219により処理室201が形成されている。
【0031】
シールキャップ219にはボート217を支持するボート支持台218が設けられている。ボート支持台218は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料で構成され断熱部として機能すると共にボートを支持する支持体となっている。ボート217は例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料で構成されている。ボート217はボート支持台218に固定された底板210とその上方に配置された天板211とを有しており、底板210と天板211との間に複数本の支柱212が架設された構成を有している(図1参照)。ボート217には複数枚のウエハ200が保持されている。複数枚のウエハ200は、互いに一定の間隔をあけながら水平姿勢を保持した状態で反応管203の管軸方向に多段にかつ互いに中心を揃えた状態で整列した状態で積載配置されボート217の支柱212に支持されている。
【0032】
シールキャップ219の処理室201と反対側にはボートを回転させる回転機構267が設けられている。回転機構267の回転軸255はシールキャップを貫通してボート支持台218に接続されており、基板処理の均一性を向上するために、回転機構267によって、ボート支持台218を介してボート217を回転させることでウエハ200を回転させる。
【0033】
シールキャップ219は反応管203の外部に設けられた昇降機構としてのボートエレベータ115によって垂直方向に昇降され、これによりボート217を処理室201内に対し搬入搬出することが可能となっている。
【0034】
以上の処理炉202では、バッチ処理される複数枚のウエハ200がボート217に対し多段に積層された状態において、ボート217がボート支持台218で支持されながら処理室201に挿入され、ヒータ207が処理室201に挿入されたウエハ200を所定の温度に加熱するようになっている。
【0035】
処理室201内であって反応管203の下部には、ノズル249aおよびノズル249bが反応管203を貫通するように設けられている。ノズル249aおよびノズル249bにはガス供給管232aおよび232bがそれぞれ接続されている。このように、反応管203には2本のノズル249aおよび249bと、2本のガス供給管232aおよび232bが設けられており、処理室201内へ複数の種類のガスを供給することができるように構成されている。また、後述のように、ガス供給管232aおよびガス供給管232bには、それぞれ不活性ガス供給管232eおよび232f等が接続されている。
【0036】
ガス供給管232aには上流方向から順に、流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)241a、気化装置(気化手段)であり液体原料を気化して原料ガスとしての気化ガスを生成する気化器271aおよび開閉弁であるバルブ243aが設けられている。バルブ243aを開けることにより、気化器271a内にて生成された気化ガスがノズル249aを介して処理室201内へ供給されるように構成されている。ガス供給管232aには気化器271aとバルブ243aの間に、後述の排気管247に接続されたベントライン232iが接続されている。このベントライン232iには開閉弁であるバルブ243iが設けられており、原料ガスを処理室201に供給しない場合は、バルブ243iを介して原料ガスをベントライン232iへ供給する。バルブ243aを閉め、バルブ243iを開けることにより、気化器271aにおける気化ガスの生成を継続したまま、処理室201内への気化ガスの供給を停止することが可能なように構成されている。気化ガスを安定して生成するには所定の時間を要するが、バルブ243aとバルブ243iの切り替え動作によって、処理室201内への気化ガスの供給・停止をごく短時間で切り替えることが可能なように構成されている。さらにガス供給管232aには、バルブ243aの下流側に不活性ガス供給管232eが接続されている。この不活性ガス供給管232eには、上流方向から順に、流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ241eおよび開閉弁であるバルブ243eが設けられている。
【0037】
ガス供給管232aの先端部には、上述のノズル249aが接続されている。ノズル249aは、反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間に、反応管203の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるように設けられている。ノズル249aはL字型のロングのノズルとして構成されている。ノズル249aの側面にはガスを供給するガス供給孔250aが設けられている。ガス供給孔250aは反応管203の中心を向くように開口している。このガス供給孔250aは、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられ、それぞれが同一の開口面積を有し、更に同じ開口ピッチで設けられている。
【0038】
主に、ガス供給管232a、ベントライン232i、バルブ243a、243i、気化器271a、マスフローコントローラ241a、ノズル249aにより第1のガス供給系が構成される。また主に、不活性ガス供給管232e、マスフローコントローラ241e、バルブ243eにより第1の不活性ガス供給系が構成される。
【0039】
ガス供給管232bには上流方向から順に、オゾン(O)ガスを生成する装置であるオゾナイザ500、バルブ243c、流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)241bおよび開閉弁であるバルブ243bが設けられている。ガス供給管232bの上流側は、酸素(O)ガスを供給する図示しない酸素ガス供給源に接続されている。オゾナイザ500に供給されたOガスは、オゾナイザ500にてOガスとなり、処理室201内に供給されるように構成されている。ガス供給管232bにはマスフローコントローラ241bとバルブ243bの間に、後述の排気管247に接続されたベントライン232hが接続されている。このベントライン232hには開閉弁であるバルブ243hが設けられており、Oガスを処理室201に供給しない場合は、バルブ243hを介して原料ガスをベントライン232hへ供給する。バルブ243bを閉め、バルブ243hを開けることにより、オゾナイザ500によるOガスの生成を継続したまま、処理室201内へのOガスの供給を停止することが可能なように構成されている。Oガスを安定して精製するには所定の時間を要するが、バルブ243b、バルブ243hの切り替え動作によって、処理室201内へのOガスの供給・停止をごく短時間で切り替えることが可能なように構成されている。さらにガス供給管232bには、バルブ243bの下流側に不活性ガス供給管232fが接続されている。この不活性ガス供給管232fには、上流方向から順に、流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ241f、及び開閉弁であるバルブ243fが設けられている。
【0040】
ガス供給管232bの先端部には、上述のノズル249bが接続されている。ノズル249bは、反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間に、反応管203の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるように設けられている。ノズル249bはL字型のロングのノズルとして構成されている。ノズル249bの側面にはガスを供給するガス供給孔250bが設けられている。ガス供給孔250bは反応管203の中心を向くように開口している。このガス供給孔250bは、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられ、それぞれが同一の開口面積を有し、更に同じ開口ピッチで設けられている。
【0041】
主に、ガス供給管232b、ベントライン232h、オゾナイザ500、バルブ243c、243b、243h、マスフローコントローラ241b、ノズル249bにより第2のガス供給系が構成される。また主に、不活性ガス供給管232f、マスフローコントローラ241f、バルブ243fにより第2の不活性ガス供給系が構成される。
【0042】
ガス供給管232aからは、例えば、ジルコニウム原料ガス、すなわちジルコニウム(Zr)を含むガス(ジルコニウム含有ガス)が原料ガスとして、マスフローコントローラ241a、気化器271a、バルブ243a、ノズル249aを介して処理室201内へ供給される。ジルコニウム含有ガスとしては、例えばテトラキスエチルメチルアミノジルコニウム(TEMAZ)を用いることができる。なお、この原料ガスは、常温常圧で固体、液体、及び気体のいずれであっても良いが、ここでは液体として説明する。原料ガスが常温常圧で気体の場合は気化器500を設ける必要はない。
【0043】
ガス供給管232bには、酸素(O)を含むガス(酸素含有ガス)であって例えばOガスが供給され、オゾナイザ500にてOガスとなり、酸化ガス(酸化剤)として、バルブ243c、マスフローコントローラ241b、バルブ243b、ノズル249bを介して処理室201内へ供給される。また、オゾナイザ500にてOガスを生成せずに酸化ガスとしてOガスを処理室201内へ供給することも可能である。
【0044】
不活性ガス供給管232eおよび232fからは、例えば窒素(N)ガスが、それぞれマスフローコントローラ241eおよび241f、バルブ243eおよび243f、ガス供給管232aおよび232b、ノズル249aおよび249bを介して処理室201内に供給される。
【0045】
反応管203内には温度検出器としての温度センサ263が設置されており、温度センサ263により検出された温度情報に基づきヒータ207への通電具合を調整することで、処理室201内の温度が所望の温度分布となるように構成されている。温度センサ263は、ノズル249aおよび249bと同様にL字型に構成されており、反応管203の内壁に沿って設けられている。
【0046】
反応管203には、処理室201内の雰囲気を排気する排気系300が設けられている。排気系300には、上流側(処理室201側)から順に、排気管231、圧力調整器(圧力調整部)としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ244、排気管320、排気管330、排気管340、真空排気装置としての真空ポンプ246および排気管247が設けられている。排気管231には、処理室201内の圧力を検出する圧力検出器(圧力検出部)としての圧力センサ245が設けられている。真空ポンプ246の下流側の排気管247は廃ガス処理装置(図示せず)等に接続されている。排気系300は、処理室201内の圧力が所定の圧力(真空度)となるよう真空排気し得るように構成されている。なお、APCバルブ243は、弁を開閉して処理室201内の真空排気・真空排気停止ができ、更に弁開度を調節してコンダクタンスを調整して処理室201内の圧力調整をできるようになっている開閉弁である。
【0047】
制御部(制御手段)であるコントローラ121が、マスフローコントローラ241a、241b、241eおよび241f、バルブ243a、243b、243c、243e、243f、243hおよび243i、気化器271a、オゾナイザ500、圧力センサ245、APCバルブ244、真空ポンプ246、加熱用電源250、温度センサ263、ボート回転機構267、ボートエレベータ115等に接続されている。コントローラ121により、マスフローコントローラ241a、241b、241eおよび241fによる各種ガスの流量調整動作、バルブ243a、243b、243c、243e、243f、243hおよび243iの開閉動作、APCバルブ244の開閉及び圧力センサ245に基づく圧力調整動作、温度センサ263に基づくヒータ207の温度調整動作、気化器271aおよびオゾナイザ500の制御、真空ポンプ246の起動・停止、ボート回転機構267の回転速度調節動作、ボートエレベータ115の昇降動作等の制御等が行われる。
【0048】
次に、排気系300についてさらに詳細に説明する。上述したように、排気系300には、上流側(処理室201側)から順に、排気管231、APCバルブ244、排気管320、排気管330、排気管340、真空ポンプ246および排気管247が設けられている。図4を参照すれば、排気管231、320、340、247は断面が円形の丸型管である。排気管330は、上流側から順に排気管331〜334を備えている。
【0049】
排気管331〜333は、横断面形状が互いに同じであり、上下に積層されている。排気管331〜333は横断面が矩形の角型管である。従って、横断面積を大きくしてコンダクタンスを大きくしても、基板処理装置101の筐体111の後側部302内に収容することができ、基板処理装置101のフットプリントが拡大することはない(図7参照)。これに対して、断面が円状の丸型管360を使用して、コンダクタンスを大きくするため、その横断面積を大きくすると、図8に示すように、丸型管360を収容するために筐体111の後側部302’を大きくする必要が生じ、その分、基板処理装置101のフットプリントが拡大してしまう。排気系300の構成によるが、図9に示すように、筐体111の後側部302内に収容することができる丸型管351と、図7に示すように筐体111の後側部302内に収容することができる角型排気管331〜333との比較では、角型排気管331〜333を使用した場合の方が、N、30slm供給で、数Pa〜数十Paの低圧化が図れた。このように、角型排気管331〜333を使用することによって、基板処理装置101のフットプリントを増大させることなく、排気系300のコンダクタンスを改善でき、真空ポンプ246の排気性能を生かすことができるようになる。その結果、基板処理装置101のフットプリントを増大させることなく、低圧化をすることができ、微細化に伴うガス吸着特性改善を図ることができるようになる。なお、排気管331〜333の断面積は、排気量(処理室201内の到達圧力)に応じて決定される。
【0050】
このように、本実施の形態では、コンダクタンスを改善でき、排気量を大きくできるため、低圧化を達成できるので、本実施の形態の装置は、蒸気圧の低い原料ガスを用いる装置に好適に使用できる。
【0051】
また、プラズマ処理を行う装置では低圧化が要求されるので、本実施の形態の装置は、プラズマ処理を行う装置に好適に使用できる。
【0052】
図5を参照すれば、排気管331〜333は、その縦(A)横(B)比(A/B)が、8:1以下であることが好ましい。装置幅を従来の丸型管を用いた場合と同様に維持しつつ所望の到達圧力を達成するために好適だからである。
【0053】
また、図5に示すように、排気管331〜333は、補強のために、それぞれ少なくとも一つのリブ370を有することが好ましい。リブ370は、図5に示すように、排気管331〜333の内側に設けてもよく、図6に示すように、排気管331〜333に外付けしてもよい。
【0054】
なお、筐体111は、クリーンルームの床400の上に設置されているので、筐体111の後側部302内に収容されている排気管331〜333も、クリーンルームの床400の上に設置されている。排気管334は、クリーンルームの床400の下に設置されている。排気管334も横断面が矩形の角型排気管であるが、クリーンルームの床400の下に設置されているので、その大きさは、基板処理装置101のフットプリントに直接的には影響を与えない。排気管340および真空ポンプ246もクリーンルームの床400の下に設置されている。排気管247は、屋外等に設置された廃ガス処理装置等にクリーンルームの床400の下を介して接続されている。
【0055】
なお、処理炉202と角型の排気管330(排気管331〜333)とを直結させていないのは、セットアップやメンテナンス時に処理炉202を出せないためである。
【0056】
また、排気管331〜333は、横断面が矩形の角型管であるが、排気管331〜333の横断面は、長方形でもよく、矩形やL字型でもよい。この場合も、補強のために、排気管の内側または外側にリブを有することが好ましい。
【0057】
さらに、排気管331〜333として、断面が楕円形の排気管を用いてもよい。この場合も、補強のために、排気管の内側または外側にリブを有することが好ましい。
【0058】
このように、排気管331〜333として、排気方向と垂直な方向の断面が、長方形または楕円形状の部分を有する排気管を用いることが好ましく、排気方向と垂直な方向の断面が、長方形または楕円形状の排気管を用いることがより好ましい。この場合も、補強のために、排気管の内側または外側にリブを有することが好ましい。
【0059】
次に、上述の基板処理装置の処理炉を用いて半導体装置(半導体デバイス)の製造工程の一工程として、基板上に、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のキャパシタに好適に用いられる絶縁膜を成膜するシーケンス例について説明する。尚、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ121により制御される。
【0060】
CVD(Chemical Vapor Deposition)法やALD(Atomic Layer Deposition)法では、例えば、CVD法の場合、形成する膜を構成する複数の元素を含む複数種類のガスを同時に供給し、また、ALD法の場合、形成する膜を構成する複数の元素を含む複数種類のガスを交互に供給する。そして、ガス供給時のガス供給流量、ガス供給時間、プラズマパワーなどの供給条件を制御することによりシリコン窒化膜(SiN膜)やシリコン酸化膜(SiO膜)を形成する。それらの技術では、例えばSiN膜を形成する場合、膜の組成比が化学量論組成であるN/Si≒1.33となるように、また例えばSiO膜を形成する場合、膜の組成比が化学量論組成であるO/Si≒2となるようにすることを目的として、供給条件を制御する。
【0061】
一方、形成する膜の組成比が化学量論組成とは異なる所定の組成比となるようにすることを目的として、供給条件を制御することも可能である。すなわち、形成する膜を構成する複数の元素のうち少なくとも一つの元素が他の元素よりも化学量論組成に対し過剰となるようにすることを目的として、供給条件を制御する。このように形成する膜を構成する複数の元素の比率、すなわち、膜の組成比を制御しつつ成膜を行うことも可能である。
【0062】
以下では、図10、図11を参照して、2種類の元素(ZrとO)を含む2種類のガス(TEMAZガスとOガス)を交互に供給して化学量論組成を有する膜(ZrO膜)を、DRAMのキャパシタ用高誘電率絶縁膜として形成するシーケンス例について説明する。
【0063】
ヒータ207を制御して処理室201内を例えば150℃〜250℃の範囲の所定の温度に保持しておく。
【0064】
その後、複数枚のウエハ200がボート217に装填(ウエハチャージ)される(ステップS201)と、複数枚のウエハ200を支持したボート217は、ボートエレベータ115によって持ち上げられて処理室201内に搬入(ボートロード)される(ステップS202)。この状態で、シールキャップ219はOリング220を介して反応管203の下端をシールした状態となる。
【0065】
その後、処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ246によって真空排気される。この際、処理室201内の圧力は、圧力センサ245で測定され、この測定された圧力に基づきAPCバルブ244が、フィードバック制御される(ステップS203:圧力調整)。また、処理室201内が所望の温度となるようにヒータ207によって加熱されているが、この際、処理室201内が所望の温度分布となるように、温度センサ263が検出した温度情報に基づきヒータ207への加熱用電源250からの通電具合がフィードバック制御される(ステップS203:温度調整)。続いて、回転機構267により、ボート217が回転されることで、ウエハ200が回転される。
【0066】
次に、TEMAZガスとOガスを処理室201内に供給することにより絶縁膜であるZrO膜をALD法で成膜するZrO膜形成工程を行う。ZrO膜形成工程では次の4つのステップを順次実行する。
【0067】
<ステップS204>
ステップS204では、まずTEMAZガスを流す。ガス供給管232aのバルブ243aを開き、ベントライン232iのバルブ243iを閉じることで、気化器271aを介してガス供給管232a内にTEMAZガスを流す。ガス供給管232a内を流れたTEMAZガスは、マスフローコントローラ241aにより流量調整される。流量調整されたTEMAZガスはノズル249aのガス供給孔250aから処理室201内に供給されつつガス排気系300から排気される。このとき、同時にバルブ243eを開き、不活性ガス供給管232e内にNガス等の不活性ガスを流す。不活性ガス供給管232e内を流れたNガスは、マスフローコントローラ241eにより流量調整される。流量調整されたNガスはTEMAZガスと一緒に処理室201内に供給されつつガス排気系300から排気される。
【0068】
このとき、APCバルブ244を適正に調整して処理室201内の圧力を、例えば50〜400Paの範囲内の圧力とする。マスフローコントローラ241aで制御するTEMAZガスの供給流量は、例えば0.1〜0.5g/分の範囲内の流量とする。ウエハ200をTEMAZガスに晒す時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば30〜240秒間の範囲内の時間とする。このときヒータ207の温度は、ウエハ200の温度が、例えば150〜250℃の範囲内の温度となるような温度に設定する。
【0069】
TEMAZガスの供給により、ウエハ200表面上に、ジルコニウムを含む層が形成される。すなわち、ウエハ200上に1原子層未満から数原子層のジルコニウム含有層としてのジルコニウム層(Zr層)が形成される。ジルコニウム含有層はTEMAZの化学吸着(表面吸着)層であってもよい。なお、ジルコニウムは、それ単独で固体となる元素である。ここでジルコニウム層とはジルコニウムにより構成される連続的な層の他、不連続な層やこれらが重なってできる薄膜をも含む。なお、ジルコニウムにより構成される連続的な層を薄膜という場合もある。また、TEMAZの化学吸着層とはTEMAZ分子の連続的な化学吸着層の他、不連続な化学吸着層をも含む。なお、ウエハ200上に形成されるジルコニウム含有層の厚さが数原子層を超えると、後述するステップ206での酸化の作用がジルコニウム含有層の全体に届かなくなる。また、ウエハ200上に形成可能なジルコニウム含有層の最小値は1原子層未満である。よって、ジルコニウム含有層の厚さは1原子層未満から数原子層とするのが好ましい。なお、ウエハ温度及び処理室201内の圧力等の条件を調整することにより、TEMAZガスが自己分解する条件下では、ウエハ200上にジルコニウムが堆積することでジルコニウム層が形成され、TEMAZガスが自己分解しない条件下では、ウエハ200上にTEMAZが化学吸着することでTEMAZガスの化学吸着層が形成されるよう、形成される層を調整することができる。なお、ウエハ200上にTEMAZの化学吸着層を形成する場合と比較して、ウエハ200上にジルコニウム層を形成する方が、成膜レートを高くすることができる。また、ウエハ200上にジルコニウム層を形成する方が、ウエハ200上にTEMAZの化学吸着層を形成する場合と比較して、より緻密な層を形成することができる。
【0070】
<ステップS205>
ステップS205では、ジルコニウム含有層が形成された後、バルブ243aを閉じ、バルブ243iを開けて処理室内へのTEMAZガスの供給を停止し、TEMAZガスをベントライン232iへ流す。このとき、ガス排気系300のAPCバルブ244は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくはジルコニウム含有層形成に寄与した後のTEMAZガスを処理室201内から排除する。なお、この時バルブ243eは開いたままとして、Nガスの処理室201内への供給を維持する。これにより、処理室201内に残留する未反応もしくはジルコニウム含有層形成に寄与した後のTEMAZガスを処理室201内から排除する効果を高める。不活性ガスとしては、Nガスの他、Arガス、Heガス、Neガス、Xeガス等の希ガスを用いてもよい。
【0071】
<ステップS206>
ステップS206では、処理室201内の残留ガスを除去した後、ガス供給管232b内にOガスを流す。ガス供給管232bを流れたOガスは、オゾナイザ500によりOガスとなる。ガス供給管232bのバルブ243cおよびバルブ243bを開き、ベントライン232hのバルブ243hを閉めることで、ガス供給管232b内を流れたOガスは、マスフローコントローラ241dにより流量調整され、ノズル249bのガス供給孔250bから処理室201内に供給されつつガス排気系300から排気される。この時同時にバルブ243fを開き、不活性ガス供給管232f内にNガスを流す。NガスはOガスと一緒に処理室201内に供給されつつガス排気系300から排気される。
【0072】
ガスを流すときは、APCバルブ244を適正に調整して処理室201内の圧力を、例えば50〜400Paの範囲内の圧力とする。マスフローコントローラ241bで制御するOガスの供給流量は、例えば10〜20slmの範囲内の流量とする。Oガスにウエハ200を晒す時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば60〜300秒間の範囲内の時間とする。このときのヒータ207の温度は、ステップS204と同様、ウエハ200の温度が150〜250℃の範囲内の温度となるような温度に設定する。
【0073】
このとき、処理室201内に流しているガスはOガスであり、処理室201内にはTEMAZガスは流していない。したがって、Oガスは気相反応を起こすことはなく、ステップS204でウエハ200上に形成されたジルコニウム含有層の一部と反応する。これによりジルコニウム含有層は酸化されて、ジルコニウムおよび酸素を含む層、すなわち、ジルコニウム酸化層(ZrO層)へと改質される。
【0074】
<ステップS207>
ステップS207では、ガス供給管232bのバルブ243bを閉じ、バルブ243hを開けて処理室内へのOガスの供給を停止し、Oガスをベントライン232hへ流す。このとき、ガス排気系300のAPCバルブ244は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくは酸化に寄与した後のOガスを処理室201内から排除する。尚、この時バルブ243fは開いたままとして、Nガスの処理室201内への供給を維持する。これにより、処理室201内に残留する未反応もしくは酸化に寄与した後のOガスを処理室201内から排除する効果を高める。酸素含有ガスとしては、Oガス以外に、Oガス等を用いてもよい。
【0075】
上述したステップS204〜S207を1サイクルとして、このサイクルを少なくとも1回以上行う(ステップS208)ことにより、ウエハ200上に所定膜厚のジルコニウムおよび酸素を含む絶縁膜、すなわち、ZrO膜を成膜することができる。
【0076】
所定膜厚のZrO膜を形成する成膜処理がなされると、バルブ243e、バルブ243fを開き、不活性ガス供給管232e、232f内にN等の不活性ガスを流して、N等の不活性ガスを処理室201内へ供給しつつ排気することで処理室201内を不活性ガスでパージする(ガスパージ:ステップS210)。その後、処理室201内の雰囲気を不活性ガスで置換し(不活性ガス置換)、処理室201内の圧力を常圧に復帰する(大気圧復帰:ステップS212)。その後、ボートエレベータ115によりシールキャップ219が下降されて、マニホールド209の下端が開口されるとともに、処理済ウエハ200がボート217に支持された状態で反応管203の下端から処理室201の外部に搬出(ボートアンロード:ステップS214)される。その後、処理済ウエハ200はボート217より取出される(ウエハディスチャージ:ステップS216)。
【0077】
(本発明の好ましい態様)
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
【0078】
(付記1)
本発明の好ましい一態様によれば、
複数の基板を積載配置して収容する処理容器と、
前記処理容器に、前記基板を処理する処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
前記処理容器を排気する排気手段と、
を有し、
前記排気手段は、真空ポンプと、前記処理容器と真空ポンプを接続する排気配管とを備え、前記排気配管の少なくとも一部が、リブ構造を有すると共に、排気方向と垂直な方向の断面が、長方形または楕円形状の部分を有する配管で構成される基板処理装置が提供される。
【0079】
(付記2)
付記1の基板処理装置であって、好ましくは、前記排気配管の前記少なくとも一部が、リブ構造を有すると共に、排気方向と垂直な方向の断面が、長方形または楕円形状の配管で構成される。
【0080】
(付記3)
付記1の基板処理装置であって、好ましくは、前記排気配管の前記少なくとも一部が、リブ構造を有すると共に、排気方向と垂直な方向の断面が、長方形の配管で構成される。
【0081】
(付記4)
付記1の基板処理装置であって、好ましくは、前記長方形の断面の縦横比を8:1以下とする。
【0082】
(付記5)
付記1〜4のいずれか一つの基板処理装置であって、好ましくは、前記処理ガス供給手段は、2種の異なる処理ガスを前記処理容器に交互に供給し、高誘電率膜を形成するよう構成される。
【0083】
以上、本発明の種々の典型的な実施の形態を説明してきたが、本発明はそれらの実施の形態に限定されない。従って、本発明の範囲は、次の特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
【符号の説明】
【0084】
101 基板処理装置
115 ボートエレベータ
121 コントローラ
200 ウエハ
201 処理室
202 処理炉
203 反応管
207 ヒータ
217 ボート
218 ボート支持台
219 シールキャップ
231、320、340、247 排気管
244 APCバルブ
245 圧力センサ
246 真空ポンプ
250 加熱用電源
263 温度センサ
267 回転機構
232a、232b ガス供給管
249a、249b ノズル
241a、241b、241e、241f マスフローコントローラ
271a 気化器
232e、232f 不活性ガス供給管
331〜334 角型排気管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基板を積載配置して収容する処理容器と、
前記処理容器に、前記基板を処理する処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
前記処理容器を排気する排気手段と、
を有し、
前記排気手段は、真空ポンプと、前記処理容器と真空ポンプを接続する排気配管とを備え、前記排気配管の少なくとも一部が、リブ構造を有すると共に、排気方向と垂直な方向の断面が、長方形または楕円形状の部分を有する配管で構成される基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−115275(P2013−115275A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260937(P2011−260937)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】