説明

変性天然ゴム及びその製造方法、並びに、ゴム組成物及びタイヤ

【課題】通常の天然ゴムと比べて、低発熱性(低ロス性)を向上させることができる変性天然ゴム及びその製造方法、並びに、前記変性天然ゴムを含むゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたタイヤを提供する。
【解決手段】本発明の変性天然ゴムは、天然ゴム分子と、該天然ゴム分子間を架橋してなる架橋部とを有する変性天然ゴムであって、天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプからなる群から選択される少なくとも一種の固形天然ゴム原材料に、2個以上の重合性官能基を有する重合性官能基含有化合物をラジカルグラフト重合反応させてなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変性天然ゴム及びその製造方法、並びに、ゴム組成物及びタイヤに関し、特に、通常の天然ゴムと比べて、低発熱性(低ロス性)を向上させることができる変性天然ゴム及びその製造方法、並びに、前記変性天然ゴムを含むゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたタイヤに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、低燃費性(低ロス性)に優れたタイヤ材料が求められており、開発が行われてきた。
例えば、ジエン系ゴムにラジカル開始剤及びラジカル重合性モノマーを添加して、ラジカル重合性モノマーをグラフト変性させることにより、低発熱性(低ロス性)を向上させることが行われているが(例えば、特許文献1参照)、低ロス性を更に向上させたいという市場のニーズが依然としてあった。
【0003】
そこで、低ロス性を更に向上させるべく、天然ゴム分子に2個以上の重合性官能基を分子内に含む重合性官能基含有化合物をグラフト重合させることで、天然ゴム分子同士を架橋(カップリング)させて、分子量を大幅に向上させることが検討されている。
例えば、天然ゴムラテックスにビニル化合物を添加して、乳化重合によりグラフト化する技術(例えば、特許文献2及び3参照)、などが知られており、既に、天然ゴムラテックスにモノメチルメタクリレートをグラフト重合させた変性天然ゴムラテックス(商品名:MGラテックス、レジテックス株式会社製)、などが生産されている。
【0004】
しかしながら、天然ゴムラテックス中の天然ゴムを乳化重合によりグラフト化する場合において、グラフト効率を高くするためには、遠心分離等を行うこと等で得られる純度の高い天然ゴムラテックスを用いる必要があり、低コスト化を図ることができないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第08/004686号パンフレット
【特許文献2】特開平7−118446号公報
【特許文献3】特開2003−12736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、通常の天然ゴムと比べて、低発熱性(低ロス性)を向上させることができる変性天然ゴム及びその製造方法、並びに、前記変性天然ゴムを含むゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプからなる群から選択される少なくとも一種の固形天然ゴム原材料に、2個以上の重合性官能基を有する重合性官能基含有化合物をラジカルグラフト重合反応させてなることにより、通常の天然ゴムと比べて、低発熱性(低ロス性)を向上させることができ、高度な網目構造を有し、分子量が大きい変性天然ゴムを得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
即ち、本発明の変性天然ゴムは、天然ゴム分子と、該天然ゴム分子間を架橋してなる架橋部とを有する変性天然ゴムであって、天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプからなる群から選択される少なくとも一種の固形天然ゴム原材料に、2個以上の重合性官能基を有する重合性官能基含有化合物をラジカルグラフト重合反応させてなることを特徴とする。
【0009】
前記固形天然ゴム原材料に、機械的せん断力を付与しながら、前記重合性官能基含有化合物をラジカルグラフト重合反応させてなることが好ましい。
【0010】
本発明の変性天然ゴムは、前記重合性官能基含有化合物が分子内に極性基を更に有することが好ましい。
【0011】
本発明の変性天然ゴムは、前記天然ゴム分子にグラフト結合されてなる極性基含有部を更に有する変性天然ゴムであって、前記固形天然ゴム原材料に、極性基を有する極性基含有化合物を更にラジカルグラフト重合反応させてなることが好ましい。
【0012】
本発明の変性天然ゴムは、数平均分子量が150000〜450000であることが好ましい。
【0013】
本発明の変性天然ゴムは、前記極性基が、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基、スズ含有基、及びアルコキシシリル基からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
【0014】
本発明の変性天然ゴムの製造方法は、天然ゴム分子と、該天然ゴム分子間を架橋してなる架橋部とを有する変性天然ゴムの製造方法であって、天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプからなる群から選択される少なくとも一種の固形天然ゴム原材料に、2個以上の重合性官能基を有する重合性官能基含有化合物をラジカルグラフト重合反応させてなることを特徴とする。
【0015】
本発明の変性天然ゴムの製造方法は、前記固形天然ゴム原材料に、機械的せん断力を付与しながら、前記重合性官能基含有化合物をラジカルグラフト重合反応させてなることが好ましい。
【0016】
本発明の変性天然ゴムの製造方法は、前記固形天然ゴム原材料に対する機械的せん断力の付与時に、前記固形天然ゴム原材料に前記重合性官能基含有化合物を添加してなることが好ましい。
【0017】
本発明の変性天然ゴムの製造方法は、前記固形天然ゴム原材料中の固形ゴム分100質量部に対し、前記重合性官能基含有化合物を0.01質量部〜10.0質量部添加してなることが好ましい。
【0018】
本発明の変性天然ゴムの製造方法は、前記固形天然ゴム原材料中の固形ゴム分100質量部に対し、前記極性基含有化合物を0.01質量部〜10.0質量部添加してなることが好ましい。
【0019】
本発明のゴム組成物は、本発明の変性天然ゴムを含むことを特徴とする。
【0020】
本発明のゴム組成物は、前記ゴム組成物中における前記変性天然ゴムの含有量が15質量%以上であることが好ましい。
【0021】
本発明のタイヤは、本発明のゴム組成物を用いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、通常の天然ゴムと比べて、低発熱性(低ロス性)を向上させることができる変性天然ゴム及びその製造方法、並びに、前記変性天然ゴムを含むゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(変性天然ゴム)
本発明の変性天然ゴムは、少なくとも、天然ゴム分子と、該天然ゴム分子間を架橋してなる架橋部とを有し、さらに、必要に応じて、前記天然ゴム分子にグラフト結合されてなる極性基含有部とを有する。
【0024】
<天然ゴム分子>
前記天然ゴム分子の数平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、150000〜450000が好ましく、250000〜450000がより好ましい。
前記天然ゴム分子の数平均分子量が150000未満であると、低分子量成分により発熱性が悪化することがあり、450000を超えると、粘度が高くなり、配合作業性の悪化することがある。一方、前記天然ゴム分子の数平均分子量が、前記より好ましい範囲内であると、分子量と発熱性、配合作業性のバランスの点で有利である。
なお、前記天然ゴム分子の数平均分子量は、例えば、テトラヒドロフランに溶解することにより得られた天然ゴム分子をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定することができる。
【0025】
−重合性官能基含有化合物−
前記重合性官能基含有化合物としては、2個以上の重合性官能基を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルベンゼン、ジビニルスルホン、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、2,2−ビスアクリルアミド酢酸、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、ビス(2−メチルアリル)カーボネート、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、上記化合物以外の分子内に極性基を有する重合性官能基含有化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、後述する充填剤との親和性をより向上させることができる点で、分子内に極性基を有する重合性官能基含有化合物が好ましい。
前記分子内に極性基を有する重合性官能基含有化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、下記構造式で表される化合物、などが挙げられる。
【0026】
【化1】

【0027】
【化2】

【0028】
前記分子内に極性基を有する重合性官能基含有化合物の市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジアリルアミン、N,N’−(1,2−ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、3,9−ジビニル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、トリアリルアミン、ビス(ビニルスルホニル)メタン、1,3−ビス(ビニルスルホニル)−2−プロパノール、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,6−ビス(アクリロイルオキシ)ヘキサン、N,N’−ビス(アクリロイル)シスタミン、ビス(ビニルスルホニル)メタン、1,3−ビス(ビニルスルホニル)−2−プロパノール、N,N’−ビス(ビニルスルホニルアセチル)エチレンジアミン、アジピン酸ジアリル、10−ウンデセン酸ビニル、trans,cis−2,6−ノナジエナール、アジピン酸ジビニル、cis−3−ヘキセン酸、cis−3−ヘキセニル、2−イソプロペニル−5−メチル−5−ビニルテトラヒドロフラン、(2,7−オクタジエン−1−イル)こはく酸無水物、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル (cis−,trans−混合物)(以上、東京化成工業株式会社製);ジビニルグリコール、ジビニルスルホン、アジピン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジアクリル酸ジエチレングリコール、ジアクリル酸エチレングリコール、ビスアクリル酸1,4−フェニレン、ジアクリル酸ポリエチレングリコール、N,N’−ジアクリロイルエチレンジアミン、N,N’−ヘキサメチレンビスアクリルアミド(以上、和光純薬工業株式会社製);ジアクリル酸1,4−ブタンジオール(メルク株式会社製);などが挙げられる。
【0029】
−−重合性官能基−−
前記重合性官能基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビニル基、アクリル基、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、アクリル基が、重合反応性の点で、好ましい。
【0030】
−−極性基−−
前記極性基としては、後述する充填剤との親和性が高いものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基、スズ含有基、アルコキシシリル基、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、アミノ基が、充填剤との親和性が高く、低ロス性(低転がり抵抗性)が高い変性天然ゴムを得ることができる点で、好ましい。
前記含窒素複素環基における含窒素複素環としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ピロール、ヒスチジン、イミダゾール、トリアゾリジン、トリアゾール、トリアジン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、インドール、キノリン、プリン、フェナジン、プテリジン、メラミン、などが挙げられる。前記含窒素複素環は、他のヘテロ原子を環中に含んでいてもよい。
前記含酸素複素環基における含酸素複素環としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記含酸素複素環は、他のヘテロ原子を環中に含んでいてもよい。
前記スズ含有基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリブチルビニルすず、などが挙げられる。
【0031】
<極性基含有部>
前記極性基含有部としては、極性基を含有する極性基含有化合物に由来する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0032】
−極性基含有化合物−
前記極性基含有化合物としては、分子内に少なくとも一つの極性基を含有する単量体である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記極性基としては、例えば、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、含窒素複素環基および含酸素複素環基、スズ含有基、アルコキシシリル基、などが挙げられる。これら極性基を含有する単量体は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0033】
前記アミノ基含有単量体としては、例えば、1分子中に第1級、第2級および第3級アミノ基から選ばれる少なくとも1つのアミノ基を有する重合性単量体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等のような第3級アミノ基含有単量体が好ましい。
【0034】
前記第1級アミノ基含有単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、4−ビニルアニリン、アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、アミノブチル(メタ)アクリレート、などが挙げられる。
【0035】
前記第2級アミノ基含有単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)アニリノスチレン、β−フェニル−p−アニリノスチレン、β−シアノ−p−アニリノスチレン、β−シアノ−β−メチル−p−アニリノスチレン、β−クロロ−p−アニリノスチレン、β−カルボキシ−p−アニリノスチレン、β−メトキシカルボニル−p−アニリノスチレン、β−(2−ヒドロキシエトキシ)カルボニル−p−アニリノスチレン、β−ホルミル−p−アニリノスチレン、β−ホルミル−β−メチル−p−アニリノスチレン、α−カルボキシ−β−カルボキシ−β−フェニル−p−アニリノスチレン等のようなアニリノスチレン類;(2)1−アニリノフェニル−1,3−ブタジエン、1−アニリノフェニル−3−メチル−1,3−ブタジエン、1−アニリノフェニル−3−クロロ−1,3−ブタジエン、3−アニリノフェニル−2−メチル−1,3−ブタジエン、1−アニリノフェニル−2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−アニリノフェニル−1,3−ブタジエン、2−アニリノフェニル−3−メチル−1,3−ブタジエン、2−アニリノフェニル−3−クロロ−1,3−ブタジエン等のアニリノフェニルブタジエン類;(3)N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)メタクリルアミド等のN−モノ置換(メタ)アクリルアミド類;などが挙げられる。
【0036】
前記第3級アミノ基含有単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N,N−ジ置換アミノアルキルアクリレート、N,N−ジ置換アミノアルキルアクリルアミド、ピリジル基を有するビニル化合物、などが挙げられる。
【0037】
前記N,N−ジ置換アミノアルキルアクリレートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N−メチル−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジオクチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン等のアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、などが挙げられる。
これらの中でも、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジオクチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−メチル−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0038】
前記N,N−ジ置換アミノアルキルアクリルアミドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヘキシルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジオクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド化合物又はメタクリルアミド化合物、などが挙げられる。
これらの中でも、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジオクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが好ましい。
【0039】
また、アミノ基の代わりに含窒素複素環基であってもよい。含窒素複素環としては、例えば、ピロール、ヒスチジン、イミダゾール、トリアゾリジン、トリアゾール、トリアジン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、インドール、キノリン、プリン、フェナジン、プテリジン、メラミン、などが挙げられる。含窒素複素環は、他のヘテロ原子を環中に含んでいてもよい。
【0040】
前記ピリジル基を有するビニル化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、5−メチル−2−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニルピリジン、などが挙げられる。
これらの中でも、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンが好ましい。
【0041】
前記ニトリル基含有単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(メタ)アクリロニトリル、シアン化ビニリデン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0042】
前記ヒドロキシル基含有単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1分子中に少なくとも1つの第1級、第2級および第3級ヒドロキシル基を有する重合性単量体、などが挙げられる。かかる単量体としては、例えば、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系単量体、ヒドロキシル基含有ビニルエーテル系単量体、ヒドロキシル基含有ビニルケトン系単量体、などが挙げられる。
前記ヒドロキシル基含有単量体の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のようなポリアルキレングリコール(アルキレングリコール単位数が、例えば、2〜23である)のモノ(メタ)アクリレート類;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシル基含有不飽和アミド類;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ビニルベンジルアルコール等のヒドロキシル基含有ビニル芳香族化合物類;(メタ)アクリレート類、などが挙げられる。
これらの中でも、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系単量体、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、ヒドロキシル基含有ビニル芳香族化合物が好ましく、ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系単量体がより好ましい。
前記ヒドロキシル基含有不飽和カルボン酸系単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等のエステル、アミド、無水物等の誘導体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸等のエステル化合物が好ましい。
【0043】
前記カルボキシル基含有単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、テトラコン酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸類;フタル酸、琥珀酸、アジピン酸等の非重合性多価カルボン酸と、(メタ)アリルアルコール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和化合物とのモノエステルのような遊離カルボキシル基含有エステル類及びその塩;などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、不飽和カルボン酸類が好ましい。
【0044】
前記エポキシ基含有単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(メタ)アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−オキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0045】
前記スズ含有単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アリルトリ−n−ブチルスズ、アリルトリメチルスズ、アリルトリフェニルスズ、アリルトリ−n−オクチルスズ、(メタ)アクリルオキシ−n−ブチルスズ、(メタ)アクリルオキシトリメチルスズ、(メタ)アクリルオキシトリフェニルスズ、(メタ)アクリルオキシ−n−オクチルスズ、ビニルトリ−n−ブチルスズ、ビニルトリメチルスズ、ビニルトリフェニルスズ、ビニルトリ−n−オクチルスズ、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0046】
前記アルコキシシリル基含有単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(メタ)アクリロキシメチルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルメチルジプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシメチルジメチルプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルフェノキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジベンジロキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルベンジロキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、6―トリメトキシシリル―1,2−ヘキセン、p−トリメトキシシリルスチレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0047】
<変性天然ゴムの数平均分子量>
前記変性天然ゴムの数平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、150000〜450000が好ましく、250000〜450000がより好ましい。
前記変性天然ゴムの数平均分子量が150000未満であると、低分子量成分により発熱性が悪化することがあり、450000を超えると、粘度が高くなり、配合作業性が悪化することがある。一方、前記変性天然ゴムの分子量が、前記より好ましい範囲内であると、分子量と発熱性、配合作業性のバランスの点で有利である。
なお、前記変性天然ゴムの数平均分子量は、例えば、テトラヒドロフランに溶解することにより得られた天然ゴム分子をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定することができる。
【0048】
(変性天然ゴムの製造方法)
本発明の変性天然ゴムの製造方法としては、固形天然ゴム原材料に、2個以上の重合性官能基を有する重合性官能基含有化合物をラジカルグラフト重合反応させてなる方法である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
例えば、機械的せん断力を十分に付与可能な装置内に、前記固形天然ゴム原材料と、前記重合性官能基含有化合物と、前記極性基含有化合物と、後述するグラフト重合開始剤とを投入し、機械的せん断力を付与することにより、天然ゴム分子を架橋(カップリング)すると同時に、極性基を天然ゴム分子中に導入することができる。
前記重合性官能基含有化合物の固形天然ゴム原材料への添加は、固形天然ゴム原材料に対する機械的せん断力の付与時(固形天然ゴム原材料の素練り時)に行われることが好ましい。これにより、工程を一段削減することができると共に、機械的せん断力の付与(素練り)による分子量の過剰な低減を抑制することができる。
前記極性基含有化合物を添加する場合における、前記重合性官能基含有化合物及び前記極性基含有化合物の固形天然ゴム原材料への添加方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記重合性官能基含有化合物及び前記極性基含有化合物を固形天然ゴム原材料に同時添加してもよく、前記重合性官能基含有化合物及び前記極性基含有化合物のいずれか一方を先に固形天然ゴム原材料に添加し、その後、他方を固形天然ゴム原材料に添加してもよい。
【0049】
前記固形天然ゴム原材料中の固形ゴム分100質量部に対する前記重合性官能基含有化合物の添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01質量部〜10.0質量部が好ましく、0.01質量部〜1.0質量部がより好ましい。
前記重合性官能基含有化合物の添加量が0.01質量部未満であると、変性効果が十分に発揮されないことがあり、10.0質量部を超えると、ゲル化が進行し作業性が悪化することがある。一方、前記重合性官能基含有化合物の添加量が、前記より好ましい範囲内であると、分子量と発熱性、配合作業性のバランスの点で有利である。
【0050】
前記固形天然ゴム原材料中の固形ゴム分100質量部に対する前記極性基含有化合物の添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01質量部〜10.0質量部が好ましく、0.01質量部〜1.0質量部がより好ましい。
前記極性基含有化合物の添加量が0.01質量部未満であると、変性効果が十分に発揮されないことがあり、10.0質量部を超えると、粘弾性、S−S特性(引張試験における応力―歪曲線)等の天然ゴム本来の物理特性を大きく変えてしまい、天然ゴム本来の優れた物理特性が損なわれると共に、ゴム組成物の加工性が悪化することがある。一方、前記極性基含有化合物の添加量が、前記より好ましい範囲内であると、発熱性、配合作業性のバランスの点で有利である。
【0051】
<固形天然ゴム原材料>
前記固形天然ゴム原材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾燥後の各種固形天然ゴム、各種天然ゴムラテックス凝固物(アンスモークドシートを包含する)、天然ゴムカップランプ、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記固形天然ゴムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、RSS(リブドスモークドシート)、TSR(テクニカルスペシファイドラバー)、などが挙げられる。
前記天然ゴムラテックス凝固物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フィールドラテックス、アンモニア処理ラテックス、遠心分離濃縮ラテックス、界面活性剤や酵素で処理した脱蛋白ラテックス、及びこれらを組合せたもの等の天然ゴムラテックスを酸により凝固させたもの、などが挙げられる。
具体的な凝固条件は、天然ゴムラテックスにギ酸を添加してpHを4.7に調整する方法等である。
前記天然ゴムカップランプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、自然凝固したもの、酸添加して凝固したもの、などが挙げられる。
【0052】
前記固形天然ゴム原材料を用いることにより、変性天然ゴムの製造に、純度の高い天然ゴムラテックスを用いる必要がないため、比較的安価に変性天然ゴムを製造することができる。また、上記天然ゴム原材料の中でも、カップランプ等は、安価に入手できるため、コストの点でのメリットが大きい。なお、カップランプ等を原材料とした場合、天然ゴムの変性効率が多少落ちることがあるが、コストと変性効率とを総合的に見て、メリットの方が勝る。
【0053】
<機械的せん断力>
前記機械的せん断力とは、固形天然ゴム原材料が各種混練装置においてせん断変形を受ける際、固形天然ゴム原材料にかかる力を意味する。
前記機械的せん断力の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、せん断速度が10〜10000(1/sec)の範囲であることが好ましく、せん断速度が50〜3000(1/sec)の範囲であることがより好ましい。
前記せん断速度が、10(1/sec)未満であると、機械的せん断力が不足し十分にラジカルグラフト重合反応が進まないことがあり、10000(1/sec)を超えると、天然ゴム分子の分子量低下が進み発熱性が悪化することがある。一方、前記せん断速度が、前記より好ましい範囲内であると、ラジカルグラフト重合反応の進行と分子量低下のバランスから発熱性の点で有利である。
前記機械的せん断力を付与する装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バンバリー型混合機に代表される密閉型二軸混合機、2軸押出混練装置、ドライプリブレーカー、などが挙げられる。
【0054】
<ラジカルグラフト重合>
前記ラジカルグラフト重合において、前記グラフト重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、種々の乳化重合用の開始剤を用いることができる。
また、前記グラフト重合開始剤の添加方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0055】
−グラフト重合開始剤−
前記グラフト重合開始剤の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、クメンヒドロパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、ジーtert−ブチルパーオキサイド、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ヒドロクロライド、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、などが挙げられる。なお、重合温度を低減させるためには、レドックス系のグラフト重合開始剤を用いるのが好ましい。
前記レドックス系重合開始剤に用いる過酸化物と組み合わせる還元剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラエチレンペンタミン、メルカプタン類、酸性亜硫酸ナトリウム、還元性金属イオン、アスコルビン酸、などが挙げられる。
前記レドックス系開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、tert−ブチルヒドロパーオキサイドとテトラエチレンペンタミンとの組合せが好ましい。
前記天然ゴム中における前記グラフト重合開始剤の添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、充填剤(カーボンブラック、シリカ)を配合したとき、加工性を低下させずに低ロス特性を向上させる観点より、前記重合性官能基含有化合物(極性基含有化合物)に対し、1モル%〜100モル%が好ましく、10モル%〜100モル%がより好ましい。
前記グラフト重合開始剤の添加量が1モル%未満であると、グラフト重合開始剤を入れる効果が得られないことがあり、100モル%を超えると、各天然ゴム分子に均一に重合性官能基含有化合物(極性基含有化合物)が導入されないことがある。一方、前記グラフト重合開始剤の添加量が、前記より好ましい範囲内であると、各天然ゴム分子に重合性官能基含有化合物(極性基含有化合物)が均一かつ十分な量で導入され、発熱性改良効果の点で有利である。
【0056】
−重合温度−
前記重合温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、
十分な効率が得られる点で、30℃〜160℃が好ましく、50℃〜130℃がより好ましい。
【0057】
(ゴム組成物)
本発明のゴム組成物としては、本発明の変性天然ゴムを含む限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本発明の変性天然ゴム以外のゴム成分、充填剤、架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤などを含むことが好ましい。
【0058】
<変性天然ゴム>
前記ゴム組成物中における本発明の変性天然ゴムの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15質量%以上が好ましい。
前記ゴム組成物中における変性天然ゴムの含有量が、15質量%未満であると、発熱性改良効果が発揮されないことがある。
【0059】
<ゴム成分>
前記ゴム成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明の変性天然ゴム、天然ゴム、各種ブタジエンゴム、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、イソブチレンとp−メチルスチレンの共重合体の臭化物、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリロブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ゴム成分中における本発明の変性天然ゴムの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20質量%以上が好ましい。
前記ゴム成分中における変性天然ゴムの含有量が、20質量%未満であると、発熱性改良効果が発揮されないことがある。
【0060】
<充填剤>
前記充填剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、シリカ、水酸化アルミニウム、クレー、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カーボンブラックとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、SAF,ISAF,HAF,FEF,GPFグレードのカーボンブラックが好ましい。
また、前記シリカとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカが好ましい。
【0061】
前記充填剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ゴム成分100質量部に対し、5質量部〜100質量部が好ましく、10質量部〜70質量部の範囲がより好ましい。
前記充填剤の含有量が、5質量部未満であると、充填剤を入れる効果があまりみられないことがあり、100質量部を超えると、前記ゴム成分に充填剤が混ざり込まなくなる傾向がある。
【0062】
<架橋剤>
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫黄、などが挙げられる。
【0063】
前記架橋剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ゴム成分100質量部に対し、0.1質量部〜20質量部が好ましい。
前記架橋剤の含有量が0.1質量部未満では、架橋剤を入れる効果があまり得られないという傾向があり、20質量部を超えると、一部の架橋剤により混練り中に架橋が進んでしまう傾向がある。
【0064】
(タイヤ)
本発明のタイヤは、本発明のゴム組成物を用いたものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、空気入りタイヤが好ましい。
前記タイヤを製造する方法としては、慣用の方法を用いることができる。例えば、タイヤ成形用ドラム上に未加硫ゴムからなるカーカス層、ベルト層、トレッド層等の通常タイヤ製造に用いられる部材を順次貼り重ね、ドラムを抜き去ってグリーンタイヤとする。次いで、このグリーンタイヤを常法に従って加熱加硫することにより、所望のタイヤを製造することができる。
前記加熱加硫の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、温度100℃〜200℃、加温時間10分間〜15時間が好ましい。
【実施例】
【0065】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。以下に、天然ゴムの製造方法を示す。
【0066】
(製造例1:天然ゴムAの製造方法)
<天然ゴムラテックス凝固物の変性反応工程>
フィールドラテックスにギ酸を加えることでpHを4.7に調整し凝固させた。この固形物をクレーパー5回、シュレッダーを通してクラム化した。この凝固物を熱風式乾燥機で110℃、210分乾燥した乾燥ゴム60gを東洋精機社製プラストミルにて、ジビニルベンゼン0.5gとtert−ブチルハイドロパーオキサイド0.15gとテトラエチレンペンタミン0.15gと共に90℃で90秒素練りすることで天然ゴムAを得た。
【0067】
(製造例2:天然ゴムBの製造方法)
<天然ゴムラテックス凝固物の変性反応工程>
フィールドラテックスにギ酸を加えることでpHを4.7に調整し凝固させた。この固形物をクレーパー5回、シュレッダーを通してクラム化した。この凝固物を熱風式乾燥機で110℃、210分乾燥した乾燥ゴム60gを東洋精機社製プラストミルにて、ジビニルベンゼン0.5gとN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート0.75gとtert−ブチルハイドロパーオキサイド0.15gとテトラエチレンペンタミン0.15gと共に90℃で90秒素練りすることで天然ゴムBを得た。
【0068】
(製造例3:天然ゴムCの製造方法)
<天然ゴムラテックス凝固物の変性反応工程>
フィールドラテックスにギ酸を加えることでpHを4.7に調整し凝固させた。この固形物をクレーパー5回、シュレッダーを通してクラム化した。この凝固物の乾燥ゴム含有量を求めた後、乾燥ゴム量換算で600gの凝固ゴムとジビニルベンゼン5.0gとtert−ブチルハイドロパーオキサイド1.5gを混練機内で室温にて30rpmで2分間練りこみ、均一に分散させた。次にこのゴムにテトラエチレンペンタミン1.5gを均一に添加しながら、神戸製鋼製2軸混練押出機(同方向回転スクリュー径30mm、L/D=35、ベントホール3ヶ所)を用いて、バレル温度120℃、回転数100rpmで機械的せん断力を加えながら押し出すことにより、乾燥した天然ゴムCを得た。
【0069】
(製造例4:天然ゴムDの製造方法)
<天然ゴムラテックス凝固物の変性反応工程>
フィールドラテックスにギ酸を加えることでpHを4.7に調整し凝固させた。この固形物をクレーパー5回、シュレッダーを通してクラム化した。この凝固物の乾燥ゴム含有量を求めた後、乾燥ゴム量換算で600gの凝固ゴムとジビニルベンゼン5.0gとN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート7.5gとtert−ブチルハイドロパーオキサイド1.5gを混練機内で室温にて30rpmで2分間練りこみ、均一に分散させた。次にこのゴムにテトラエチレンペンタミン1.5gを均一に添加しながら、神戸製鋼製2軸混練押出機(同方向回転スクリュー径30mm、L/D=35、ベントホール3ヶ所)を用いて、バレル温度120℃、回転数100rpmで機械的せん断力を加えながら押し出すことにより、乾燥した天然ゴムDを得た。
【0070】
(製造例5〜8:天然ゴムE、F、G、Hの製造方法)
製造例1〜2において、ジビニルベンゼン0.5g加える代わりにN,N’−メチレンビスアクリルアミド0.6gを加え、製造例3〜4において、ジビニルベンゼン5.0g加える代わりにN,N’−メチレンビスアクリルアミド6.0gを加え、それ以外は同等の条件で製造することで天然ゴムE、F、G、Hを得た。
【0071】
(製造例9:天然ゴムIの製造方法)
<固形天然ゴムの変性反応工程>
天然ゴム60gを東洋精機社製プラストミルにて、ジビニルベンゼン0.5gとtert−ブチルハイドロパーオキサイド0.15gとテトラエチレンペンタミン0.15gと共に90℃で90秒素練りすることで天然ゴムIを得た。
【0072】
(製造例10:天然ゴムJの製造方法)
<固形天然ゴムの変性反応工程>
天然ゴム60gを東洋精機社製プラストミルにて、ジビニルベンゼン0.5gとN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート0.75gとtert−ブチルハイドロパーオキサイド0.15gとテトラエチレンペンタミン0.15gと共に90℃で90秒素練りすることで天然ゴムJを得た。
【0073】
(製造例11:天然ゴムKの製造方法)
<固形天然ゴムの変性反応工程>
天然ゴム600gとジビニルベンゼン5.0gとtert−ブチルハイドロパーオキサイド1.5gを混練機内で室温にて30rpmで2分間練りこみ、均一に分散させた。次にこのゴムにテトラエチレンペンタミン1.5gを均一に添加しながら、神戸製鋼製2軸混練押出機(同方向回転スクリュー径30mm、L/D=35、ベントホール3ヶ所)を用いて、バレル温度120℃、回転数100rpmで機械的せん断力を加えながら押し出すことにより、乾燥した天然ゴムKを得た。
【0074】
(製造例12:天然ゴムLの製造方法)
<固形天然ゴムの変性反応工程>
天然ゴム600gとジビニルベンゼン5.0gとN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート7.5gとtert−ブチルハイドロパーオキサイド1.5gを混練機内で室温にて30rpmで2分間練りこみ、均一に分散させた。次にこのゴムにテトラエチレンペンタミン1.5gを均一に添加しながら、神戸製鋼製2軸混練押出機(同方向回転スクリュー径30mm、L/D=35、ベントホール3ヶ所)を用いて、バレル温度120℃、回転数100rpmで機械的せん断力を加えながら押し出すことにより、乾燥した天然ゴムLを得た。
【0075】
(製造例13〜16:天然ゴムM、N、O、Pの製造方法)
製造例9〜10において、ジビニルベンゼン0.5g加える代わりにN,N’−メチレンビスアクリルアミド0.6gを加え、製造例11〜12において、ジビニルベンゼン5.0g加える代わりに、N,N’−メチレンビスアクリルアミド6.0gを加え、それ以外は同等の条件で製造することで天然ゴムM、N、O、Pを得た。
【0076】
(製造例17:天然ゴムQの製造方法)
<天然ゴムカップランプの変性反応工程>
乾燥ゴム量換算で60gの天然ゴムカップランプを東洋精機社製プラストミルにて、ジビニルベンゼン0.5gとtert−ブチルハイドロパーオキサイド0.15gとテトラエチレンペンタミン0.15gと共に90℃で90秒素練りすることで天然ゴムQを得た。
【0077】
(製造例18:天然ゴムRの製造方法)
<天然ゴムカップランプの変性反応工程>
乾燥ゴム量換算で60gの天然ゴムカップランプを東洋精機社製プラストミルにて、ジビニルベンゼン0.5gとN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート0.75gとtert−ブチルハイドロパーオキサイド0.15gとテトラエチレンペンタミン0.15gと共に90℃で90秒素練りすることで天然ゴムRを得た。
【0078】
(製造例19:天然ゴムSの製造方法)
<天然ゴムカップランプの変性反応工程>
乾燥ゴム量換算で600gの天然ゴムカップランプとジビニルベンゼン5.0gとtert−ブチルハイドロパーオキサイド1.5gを混練機内で室温にて30rpm2分間練りこみ、均一に分散させた。次にこのゴムにテトラエチレンペンタミン1.5gを均一に添加しながら、神戸製鋼製2軸混練押出機(同方向回転スクリュー径30mm、L/D=35、ベントホール3ヶ所)を用いて、バレル温度120℃、回転数100rpmで機械的せん断力を加えながら押し出すことにより、乾燥した天然ゴムSを得た。
【0079】
(製造例20:天然ゴムTの製造方法)
<天然ゴムカップランプの変性反応工程>
乾燥ゴム量換算で600gの天然ゴムカップランプとジビニルベンゼン5.0gとN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート7.5gとtert−ブチルハイドロパーオキサイド1.5gを混練機内で室温にて30rpm2分間練りこみ、均一に分散させた。次にこのゴムにテトラエチレンペンタミン1.5gを均一に添加しながら、神戸製鋼製2軸混練押出機(同方向回転スクリュー径30mm、L/D=35、ベントホール3ヶ所)を用いて、バレル温度120℃、回転数100rpmで機械的せん断力を加えながら押し出すことにより、乾燥した天然ゴムTを得た。
【0080】
(製造例21〜24:天然ゴムU、V、W、Xの製造方法)
製造例21〜22において、ジビニルベンゼン0.5g加える代わりにN,N’−メチレンビスアクリルアミド0.6gを加え、製造例23〜24において、ジビニルベンゼン5.0g加える代わりにN,N’−メチレンビスアクリルアミド6.0gを加え、それ以外は同等の条件で製造することで天然ゴムU、V、W、Xを得た。
【0081】
(製造例25〜30:天然ゴムa、b、c、d、e、fの製造方法)
製造例1、製造例3、製造例9、製造例11、製造例17、製造例19において、何も加えることなく処理することで天然ゴムa、b、c、d、e、fを得た。
【0082】
製造例1〜30についてまとめた表1を以下に示す。
【0083】
【表1】

【0084】
次に、プラストミルによる混練により、製造例1〜30で得られた天然ゴムA〜X及びa〜fを表2に示す配合処方で含むゴム組成物1〜30を調製し、天然ゴムの「原料ムーニー(ML1+4,100℃)」、天然ゴムの「数平均分子量(Mn)」、ゴム組成物の「配合ムーニー(ML1+4,130℃)」及び加硫ゴムの「tanδ」を以下に示す測定方法で測定した。測定結果を表3〜5に示す。
【0085】
【表2】

(1)天然ゴム:製造例1〜30で製造した天然ゴムA〜X及びa〜fの各々
(2)カーボンブラックN339:東海カーボン社製「シーストKH」
(3)老化防止剤6C:N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
(4)加硫促進剤DZ:N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
【0086】
<測定方法>
(1)天然ゴムのムーニー粘度(原料ムーニー(ML1+4,100℃))
JIS K6300−1994に準拠して、100℃にて(変性)天然ゴムのムーニー粘度ML1+4(100℃)を測定した。測定結果を表3〜5に示す。
(2)天然ゴムの数平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8020、カラム:東ソー製GMH−XL(2本直列)、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、各(変性)天然ゴムのポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)を求めた。
(3)ゴム組成物のムーニー粘度(配合ムーニー(ML1+4,130℃)
JIS K6300−1994に準拠して、130℃にて各上記ゴム組成物のムーニー粘度ML1+4(130℃)を測定した。
(4)加硫ゴムのtanδ
各上記ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得た加硫ゴムに対し、粘弾性測定装置[レオメトリックス社製]を用い、温度50℃、歪み5%、周波数15Hzで損失正接(tanδ)を測定した。tanδが小さい程、低ロス性に優れることを示す。
【0087】
【表3】

【0088】
【表4】

【0089】
【表5】

【0090】
表3〜表5より、固形天然ゴム原材料に、2個以上の重合性官能基を有する重合性官能基含有化合物をラジカルグラフト重合反応させてなる、実施例1〜24の変性天然ゴムを用いて作製した加硫ゴムは、比較例1〜6の未変性天然ゴムを用いて作製した加硫ゴムと比較して、低発熱性(低ロス性)を向上させることができることが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明の変性天然ゴムは、エラストマー製品全般、特にタイヤ部材に用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天然ゴム分子と、該天然ゴム分子間を架橋してなる架橋部とを有する変性天然ゴムであって、
天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプからなる群から選択される少なくとも一種の固形天然ゴム原材料に、2個以上の重合性官能基を有する重合性官能基含有化合物をラジカルグラフト重合反応させてなることを特徴とする変性天然ゴム。
【請求項2】
前記固形天然ゴム原材料に、機械的せん断力を付与しながら、前記重合性官能基含有化合物をラジカルグラフト重合反応させてなることを特徴とする請求項1に記載の変性天然ゴム。
【請求項3】
前記重合性官能基含有化合物が分子内に極性基を更に有することを特徴とする請求項1に記載の変性天然ゴム。
【請求項4】
前記天然ゴム分子にグラフト結合されてなる極性基含有部を更に有する変性天然ゴムであって、
前記固形天然ゴム原材料に、極性基を有する極性基含有化合物を更にラジカルグラフト重合反応させてなることを特徴とする請求項1に記載の変性天然ゴム。
【請求項5】
数平均分子量が150000〜450000であることを特徴とする請求項1に記載の変性天然ゴム。
【請求項6】
前記極性基が、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基、スズ含有基、及びアルコキシシリル基からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項3又は4に記載の変性天然ゴム。
【請求項7】
天然ゴム分子と、該天然ゴム分子間を架橋してなる架橋部とを有する変性天然ゴムの製造方法であって、
天然ゴム、天然ゴムラテックス凝固物及び天然ゴムカップランプからなる群から選択される少なくとも一種の固形天然ゴム原材料に、2個以上の重合性官能基を有する重合性官能基含有化合物をラジカルグラフト重合反応させてなることを特徴とする変性天然ゴムの製造方法。
【請求項8】
前記固形天然ゴム原材料に、機械的せん断力を付与しながら、前記重合性官能基含有化合物をラジカルグラフト重合反応させてなることを特徴とする請求項7に記載の変性天然ゴムの製造方法。
【請求項9】
前記固形天然ゴム原材料に対する機械的せん断力の付与時に、前記固形天然ゴム原材料に前記重合性官能基含有化合物を添加してなることを特徴とする請求項8に記載の変性天然ゴムの製造方法。
【請求項10】
前記固形天然ゴム原材料中の固形ゴム分100質量部に対し、前記重合性官能基含有化合物を0.01質量部〜10.0質量部添加してなることを特徴とする請求項7に記載の変性天然ゴムの製造方法。
【請求項11】
前記固形天然ゴム原材料中の固形ゴム分100質量部に対し、前記極性基含有化合物を0.01質量部〜10.0質量部添加してなることを特徴とする請求項7に記載の変性天然ゴムの製造方法。
【請求項12】
請求項1に記載の変性天然ゴムを含むことを特徴とするゴム組成物。
【請求項13】
前記ゴム組成物中における前記変性天然ゴムの含有量が15質量%以上であることを特徴とする請求項12に記載のゴム組成物。
【請求項14】
請求項12に記載のゴム組成物を用いたことを特徴とするタイヤ。

【公開番号】特開2013−104055(P2013−104055A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251104(P2011−251104)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】