多機能設置物
【課題】再利用が可能で、多種の機能に対応することができると共に、収納時においても収納スペースを特別に確保する必要のない多機能設置物を提供する。
【解決手段】台座4に第1設置物本体2と第2設置物本体3を積み上げて固定することで収納棚或いはベッドとして機能させ、又各設置物本体2,3を立設させ、扉9a,9bを前面に配設すると共に扉9a、9bの対向面を壁面等に当接させることでブースとして機能させる。
【解決手段】台座4に第1設置物本体2と第2設置物本体3を積み上げて固定することで収納棚或いはベッドとして機能させ、又各設置物本体2,3を立設させ、扉9a,9bを前面に配設すると共に扉9a、9bの対向面を壁面等に当接させることでブースとして機能させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つの設置物本体を収納棚、ベッド、或いはブースとして機能させることのできる多機能設置物に関する。
【背景技術】
【0002】
大地震等の災害が発生し、電気、ガス、水道等のライフラインがストップした場合、復旧までに相当の時間を要する。各自治体等では、大地震等の災害発生直後の3日間は自力で対応できるよう、最低3日分の食糧、燃料、飲料水の備蓄を求めている。この場合、飲料水は一人あたり1日3リットル必要とされ、3日分で9リットルの備蓄が必要となる。
【0003】
そのため、多くの自治体や企業では、食糧、生活必需品、医薬品等の防災用品を倉庫に備蓄している場合が多い。この防災用品として、例えば特許文献1(2008−126021号公報)には、災害備蓄セットに、平板状に積み重ねられた段ボールセットが組み込まれている技術が開示されている。この段ボールセットは、それを組み立てることで、簡易テント、簡易更衣室、簡易ベッド等を完成させることができるものである。
【0004】
この段ボールセットには、道具を用いることなく、手で切り離したり折り曲げができるように、ミシン目、及び曲げ線が形成されており、段ボールセットの各段ボールをミシン目に沿って切り離し、或いは、曲げ線に沿って折り曲げた後、これらを組み立てることで、簡易テントなど予め決められている形状のものを完成させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した文献によれば、このような段ボールセットを備蓄しておくことで、災害発生時からライフラインが復旧するまでの間、被災者や支援者が必要とする簡易更衣室、簡易ベッド等を、迅速に提供することが可能となる。
【0006】
しかし、このような段ボールセットは、通常の防災用品と共に倉庫に収納することとなるため、収納スペースを特別に確保する必要がある。又、段ボールは水に弱く、一旦濡れてしまった場合、強度が著しく低下するので、屋外で使用できない不都合がある。
【0007】
更に、段ボールセットを用いて形成した簡易更衣室、簡易ベッドは再利用することができないため、不要となったときには廃棄されることとなる。しかし、被災地においては大量の災害ゴミ(災害後に出される不要物)が発生するため、新たなゴミの発生は極力抑制することが肝要であり、不要となった段ボールは大量ゴミの発生原因となってしまう問題がある。
【0008】
この対策として、更衣室やベッドをスチール製とし、災害時に組み立てて使用できるようにすることも考えられるが、備蓄倉庫には多量の防災用品が備蓄されているため、各部品に分解された状態の更衣室やベッドを収納しておくスペースを確保することが難しいと云う問題がある。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑み、再利用が可能で、多種の機能に対応することができると共に、収納時においても収納スペースを特別に確保する必要がなく、使い勝手の良い多機能設置物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため本発明による多機能設置物は、直方体状に枠組みされたフレームと、前記フレームの一側面に設けられた扉と、前記フレームの前記扉に直交する側面に設けられた軽量ボードと、前記フレームの前記軽量ボードに対峙する側面に設けられた仕切りボードとを備える設置物本体を有し、前記設置物本体は、前記仕切りボードを底面に配設し、前記扉を背面に配設することで収納棚或いはベッドとして機能させ、又前記扉を前面とし前記両ボードを側面とし、且つ前記扉に対峙する面を、壁面に当接することでブースとして機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、設置物本体を、仕切りブースを底面にして設置することで、収納棚やベッドとして機能させ、又設置物本体を立設して扉を前面に設け、背面を立設物等の壁面に当接させることでブースとして機能させることができる等、多種の機能に対応することができるので、使い勝手が良い。又、収納時においても収納スペースを特別に確保する必要がなく便利である。更に、フレーム構造であるため再利用可能であり経済的である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】多機能設置物を収納している状態の斜視図
【図2】図1の分解斜視図
【図3】多機能設置物を簡易ベッドとして機能させた状態の斜視図
【図4】多機能設置物を収納棚として機能させた状態の斜視図
【図5】第1設置物本体の分解斜視図
【図6】第2設置物本体の分解斜視図
【図7】第1設置物本体と第2設置物本体との斜視図
【図8】設置物本体を仮設ブースとして機能させた状態の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1〜図3には多機能設置物1を収納している状態が示されている。同図に示すように、本実施形態による多機能設置物1は、一対の設置物本体2,3と、1つの台座4とで構成されている。本実施形態では、台座4の高さを160[mm]、各設置物本体2,3の高さを800[mm]としており、これらを重ねることで全体の高さが1760[mm}となる。
【0014】
従って、防災備蓄倉庫21の室内高さが、2m程度であれば、図3に示すように、多機能設置物1を防災備蓄倉庫21に設置することで、各設置物本体2,3を、防災用品22を収納する収納棚として機能させることができる。尚、室内の高さが、おおよそ2.8m程度あれば、設置物本体2を設置物本体3の上にもう1つ積み上げて固定することで、収納棚を4段とすることができる。
【0015】
図2に示すように、各設置物本体2,3、台座4の四隅には、ボルト孔5が穿設されており、この各ボルト孔5を介して、台座4と第1設置物本体2、及び第1設置物本体2と第2設置物本体3とが各々ボルト止めされている。又、図示しないが、この台座4の底面側の四隅にもボルト孔5が穿設されている。使用するボルトは蝶ボルトが好ましい。作業者は蝶ボルトをボルト孔5に挿通し、背面から突出したねじ部にナットを螺入し、ねじ止めする。ボルトとして蝶ボルトを用いることで、作業者は工具を用いることなく、各部材2,3,4間を、簡単に締結或いは解離することができる。
【0016】
図2に示すように、台座4はアングル材(L鋼)を溶接して直方体状に枠組みされたフレーム4aを有し、このフレーム4aの上面に軽量ボード6が固定されている。本実施形態では、軽量ボード6として、耐圧縮性を有し、しかも曲げ強度に強いハニカムボードを採用している。本実施形態で採用するハニカムボードは、ハニカム状に形成された樹脂材料或いはアルミニュウム材料等からなる芯材の両面を、樹脂製シート、アルミニュウム製シート、或いは所定に表面処理の施された耐水性シートで挟んで形成したものであり、耐水牲に優れた特性を有している。尚、台座4は、本実施形態では、高さ(Hb)が160[mm]、幅(W)が1800[mm]、奥行き(D)が800[mm]のサイズに設定されている。
【0017】
この台座4上に連結される各設置物本体2,3の幅(W)、奥行き(D)は、台座4のサイズと同じであり、高さ(H1,H2)が800[mm]に設定されている。尚、これらのサイズは一例であり、各設置物本体2,3、台座4は、他のサイズで形成されていても良い。
【0018】
又、図5、図6に示すように、各設置物本体2,3は立設させることができる。この各設置物本体2,3は、アングル材(L鋼)を溶接して直方体状に枠組みされたフレーム7を有している。各設置物本体2,3のサイズは、フレーム7のサイズとほぼ同じであり、このフレーム7は、上述したように幅(図2のH1,H2)及び奥行き(図2のD)が800[mm]、高さ(図2のW)が1800[mm]を有している。
【0019】
このフレーム7の上面に、他の仕切りボードとしての天板8が固定されている。この天板8は、太陽光等の外光、蛍光灯等の室内光が天板8を透過して内部に採光できるが、外部からは内部を見ることのできない光透過率を有する樹脂ボードで形成されている。具体的には、この樹脂ボードとして、本実施形態では、採光性を有する樹脂製中空ボードの代表である乳白色のダンプラ(プラスチックダンボール)ボードを採用している。ダンプラボードは、軽量で、しかも耐久性、耐水性に優れていると共に、適度な機械的強度を有している。但し、天板8は、上述したような採光性を有する樹脂ボードであれば、ダンプラボード以外であっても良い。
【0020】
又、この各設置物本体2,3のフレーム7の一側面である正面に、第1設置物本体2では左開き扉9aが取付けられ、第2設置物本体3では右開き扉9bが取付けられている。従って、第1設置物本体2と第2設置物本体3とでは、扉9a,9bの開き方向が対称となる。
【0021】
この扉9a,9bとして本実施形態では、上述した天板8と同じダンプラを採用している。但し、扉9a,9bとして採用するダンプラは、遮光性を有していると共に、外周はアルミフレーム枠(図示せず)で保持されているため撓み難い構造となっている。尚、この扉9a,9bはハニカムボードで形成されていても良い。
【0022】
更に、各扉9a,9bの開き側に取っ手10が取付けられている。又、図示しないが各扉9a,9bの開き側の内面に内鍵が設けられており、この内鍵をフレーム7に掛止させる構造とすることで、扉9a,9bを内側から施錠、及び解錠することができる。尚、取っ手10と内鍵とが一体構造であっても良い。
【0023】
更に、各設置物本体2,3のフレーム7の扉9a,9bの開き側に直交する側面に、仕切りボードとしての採光ボード11が取付けられている。この採光ボード11は、太陽光等の外光、蛍光灯等の室内光を内部に取り込めるような採光性を有する樹脂ボードで形成されている。具体的には、この樹脂ボードとして、本実施形態では、上述した天板8と同様、採光性を有する樹脂製中空ボードの代表である乳白色のダンプラボードを採用している。但し、採光ボード11は、軽量、且つ耐水性、且つ適度な強度を有しているものであれば、ダンプラボード以外のものであっても良い。
【0024】
又、各設置物本体2,3のフレーム7の扉9a,9bの回転支持側に直交する側面、すなわち、採光ボード11に対峙する側面に、軽量ボード12が取付けられている。この軽量ボード12は、台座4に固設されている軽量ボード6と同じハニカムボードが採用されている。
【0025】
このように、各設置物本体2,3は、天井、前面、左右側面が閉塞され、底面及び背面が開放された構造を有している(図5、図6参照)。
【0026】
次に、このような構成からなる多機能設置物1の設置態様について説明する。この多機能設置物1を、防災用品22と共に防災備蓄倉庫21に収納する場合、先ず、図2に示すように、防災備蓄倉庫21内において、台座4の上面に第1設置物本体2を載置し、この第1設置物本体2の上面に第2設置物本体3を積み上げて固設する。その際、第1設置物本体2は、扉9a側を背面に設置すると共に、採光ボード11を台座4の上面に対向させる。
【0027】
そして、第1設置物本体2の採光ボード11が取付けられている側のフレーム7の四隅に穿設されているボルト孔5に蝶ボルトを挿通し、台座4に穿設されているボルト孔5から下方に突出したねじ部にナットを螺入し、蝶ボルトとナットとを締結することで台座4に第1設置物本体2を固定する。
【0028】
すると、第1設置物本体2の背面開口が前面側に配設され、又、軽量ボード12が上面に指向される。又、第2設置物本体3は、第1設置物本体2の上面に面している軽量ボード12に対して、採光ボード11を対向させると共に、扉9b側を背面に設置する。そして、第2設置物本体3の採光ボード11側のフレーム7の四隅に穿設されているボルト孔5に蝶ボルトを挿通し、第1設置物本体2の軽量ボード12側のフレーム7の四隅に穿設されているボルト孔から下方に突出されているねじ部にナットを螺入し、蝶ボルトとナットを締結することで、第2設置物本体3を第1設置物本体2に固定する。
【0029】
すると、図1に示すように、各設置物本体2,3の扉9a,9bが背面側になるため、この扉9a,9bを、図3に示すように、防災備蓄倉庫21の壁面に対向させることで、多機能設置物1を収納棚として機能させることができる。この多機能設置物1を、防災備蓄倉庫21内に収納棚として設置することで、新たな収納棚を設置することなく、防災用品22を効率的に収納することができる。又、収納時においては、多機能設置物1を収納棚として利用しているため、災害時に必要となる仮設ブースを収納するためのスペースが不要となり、防災備蓄倉庫21内の限られた空間を有効利用することができる。
【0030】
又、図3の正面視右側の多機能設置物1に示すように、第1設置物本体2の上面に軽量ボード12を配置し、この軽量ボード12上に第2設置物本体3の採光ボード11を対向させるようにしたので、各設置物本体2,3の扉9a,9bは開閉側、すなわち取っ手10が設けられている側が下側となるため、各扉9a,9bの施錠が外れた場合であっても、各扉9a,9bが開放状態となることはない。
【0031】
更に、各設置物本体2,3の下面となる採光ボード11の外表面全体が、ハニカムボードからなる軽量ボード12に面当接されているため強度的には充分であり、例えば、一人あたり1日3リットルの飲料水を含む、10人×3日分の防災用品22を1つの棚に問題なく収納することができる。
【0032】
又、各設置物本体2,3は単独でも棚として機能させることができる。この各設置物本体2,3を単独で使用する場合は、採光ボード11を床面に、直接或いは適当なシートを介して設置する。その結果、1つの設置物本体2或いは3で、二段の棚を確保することができる。
【0033】
又、災害が発生した場合、収納棚として機能している多機能設置物1に収納されている防災用品22を搬出すると、収納棚に空きができる。この空いた棚を、図4に示すように、被災者や支援者ための仮眠ベッドとして機能させることができる。上述したように、各設置物本体2,3の下側に配設されている採光ボード11がダンプラボードであり、更に、この採光ボード11の下面が軽量ボード12で支持されているため、この収納棚を仮眠ベッドとして機能させても、強度的に問題はない。又、採光ボード11がダンプラボードであるため、断熱性があり、しかも、ある程度の弾力性を有しているので、採光ボード11上に薄い敷物を敷設するだけで、仮眠ベッドとして充分に機能させることができる。
【0034】
一方、例えば防災備蓄倉庫21を、被災者の情報本部として活用する等の理由から、多機能設置物1を移動させる必要がある場合、或いは防災備蓄倉庫21を更衣室として使用したい場合、或いは屋外の仮設ブースが不足している場合は、台座4と第1設置物本体2と第2設置物本体3とを各々締結している蝶ボルトを及びナットを解離し、これらを分離させる。
【0035】
そして、各設置物本体2,3を天板8が上面となるように立設させると共に、各設置物本体2,3の扉9a,9bを前面側に移動させる。すると、図7に示すように、各設置物本体2,3は、背面及び底面は開口されているが、上面及び左右側面及び前面が閉塞されている、自立型の仮設ブースとなる。この仮設ブース(立設して使用する第1設置物本体2、及び第2設置物本体3)は、背面が開口されているため、この背面を防災備蓄倉庫21の壁面に当接させて固定する。又、この仮設ブースを屋外で使用する場合は、図8に示すように、塀等の立設物23の壁面に背面側を当接させて固設する。
【0036】
そして、この仮設ブースを、更衣ブースや備品格納ブースとして使用する。或いは、この仮設ブースに簡易トイレを設置すれば、簡易トイレブースとして機能させることができる。この場合、外部からの光が天板8及び一側面に設けた採光ボード11を介してブース内に採光されるため、外部が明るい場合は内部に照明設備を増設する必要がなく、仮設ブースを設置した後、直ちに使用することができる。
【0037】
この場合、図8に示すように、両設置物本体2,3を採光ボード11が配設されている面を外側にした状態で連結させることができるため、ブース内への採光を充分に確保することができる。又、仮設ブース内に照明設備を増設した場合は、両設置物本体2,3を組み替えて、採光ボード11側を対峙させ、その間にビニールシートやベニヤ板などの遮光部材を挟んで連結することで内部の光が側面から外部に漏れることが無くなる。
【0038】
又、台座4は防災備蓄倉庫21に残しておくことで、仮眠ベッドとして機能させることができると共に、休憩用ベンチとしても機能させることができる。
【0039】
その後、ライフラインが復旧し、又仮設住宅等の居住スペースが確保された場合は、立てた状態で使用していた各設置物本体2,3を外し、図1に示すように、各設置物本体2,3を横にして、台座4上に組み付けることで、多機能設置物1を再び収納棚、或いは仮眠ベッドとして機能させることができる。
【0040】
このように、本実施形態による多機能設置物1は、収納棚、仮眠ベッドとして機能させることができるばかりでなく、各設置物本体2,3を立設して使用することで仮設ブースとして機能させることができる等、多種の機能に対応することができるため、利用価値が高く、使い勝手が良い。又、廃棄することなく何度も再利用することができるため、ゴミの発生を抑制することができ、経済的である。更に、収納時においては収納棚として機能しているので、収納スペースを特別に確保する必要がなく、便利である。又、収納棚を別途購入する必要がないため、より経済的である。
【0041】
尚、本実施形態では、多機能設置物1を防災備蓄用品として説明したが、用途はこれに限らず、例えば運動会、祭り等のイベント用品を収納する収納庫に収納棚として適用することができる。多機能設置物1をイベント用品を収納する収納棚として機能させることで、イベント時においては、各設置物本体2,3を更衣ブース等の仮設ブースとして利用することができる。
【符号の説明】
【0042】
1…多機能設置物、
2…第1設置物本体、
3…第2設置物本体、
4…台座、
4a,7…フレーム、
6…軽量ボード、
8…天板、
9a,9b…扉、
11…採光ボード、
12…軽量ボード、
21…防災備蓄倉庫、
23…立設物
【先行技術文献】
【特許文献】
【0043】
【特許文献1】2008−126021号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つの設置物本体を収納棚、ベッド、或いはブースとして機能させることのできる多機能設置物に関する。
【背景技術】
【0002】
大地震等の災害が発生し、電気、ガス、水道等のライフラインがストップした場合、復旧までに相当の時間を要する。各自治体等では、大地震等の災害発生直後の3日間は自力で対応できるよう、最低3日分の食糧、燃料、飲料水の備蓄を求めている。この場合、飲料水は一人あたり1日3リットル必要とされ、3日分で9リットルの備蓄が必要となる。
【0003】
そのため、多くの自治体や企業では、食糧、生活必需品、医薬品等の防災用品を倉庫に備蓄している場合が多い。この防災用品として、例えば特許文献1(2008−126021号公報)には、災害備蓄セットに、平板状に積み重ねられた段ボールセットが組み込まれている技術が開示されている。この段ボールセットは、それを組み立てることで、簡易テント、簡易更衣室、簡易ベッド等を完成させることができるものである。
【0004】
この段ボールセットには、道具を用いることなく、手で切り離したり折り曲げができるように、ミシン目、及び曲げ線が形成されており、段ボールセットの各段ボールをミシン目に沿って切り離し、或いは、曲げ線に沿って折り曲げた後、これらを組み立てることで、簡易テントなど予め決められている形状のものを完成させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した文献によれば、このような段ボールセットを備蓄しておくことで、災害発生時からライフラインが復旧するまでの間、被災者や支援者が必要とする簡易更衣室、簡易ベッド等を、迅速に提供することが可能となる。
【0006】
しかし、このような段ボールセットは、通常の防災用品と共に倉庫に収納することとなるため、収納スペースを特別に確保する必要がある。又、段ボールは水に弱く、一旦濡れてしまった場合、強度が著しく低下するので、屋外で使用できない不都合がある。
【0007】
更に、段ボールセットを用いて形成した簡易更衣室、簡易ベッドは再利用することができないため、不要となったときには廃棄されることとなる。しかし、被災地においては大量の災害ゴミ(災害後に出される不要物)が発生するため、新たなゴミの発生は極力抑制することが肝要であり、不要となった段ボールは大量ゴミの発生原因となってしまう問題がある。
【0008】
この対策として、更衣室やベッドをスチール製とし、災害時に組み立てて使用できるようにすることも考えられるが、備蓄倉庫には多量の防災用品が備蓄されているため、各部品に分解された状態の更衣室やベッドを収納しておくスペースを確保することが難しいと云う問題がある。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑み、再利用が可能で、多種の機能に対応することができると共に、収納時においても収納スペースを特別に確保する必要がなく、使い勝手の良い多機能設置物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため本発明による多機能設置物は、直方体状に枠組みされたフレームと、前記フレームの一側面に設けられた扉と、前記フレームの前記扉に直交する側面に設けられた軽量ボードと、前記フレームの前記軽量ボードに対峙する側面に設けられた仕切りボードとを備える設置物本体を有し、前記設置物本体は、前記仕切りボードを底面に配設し、前記扉を背面に配設することで収納棚或いはベッドとして機能させ、又前記扉を前面とし前記両ボードを側面とし、且つ前記扉に対峙する面を、壁面に当接することでブースとして機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、設置物本体を、仕切りブースを底面にして設置することで、収納棚やベッドとして機能させ、又設置物本体を立設して扉を前面に設け、背面を立設物等の壁面に当接させることでブースとして機能させることができる等、多種の機能に対応することができるので、使い勝手が良い。又、収納時においても収納スペースを特別に確保する必要がなく便利である。更に、フレーム構造であるため再利用可能であり経済的である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】多機能設置物を収納している状態の斜視図
【図2】図1の分解斜視図
【図3】多機能設置物を簡易ベッドとして機能させた状態の斜視図
【図4】多機能設置物を収納棚として機能させた状態の斜視図
【図5】第1設置物本体の分解斜視図
【図6】第2設置物本体の分解斜視図
【図7】第1設置物本体と第2設置物本体との斜視図
【図8】設置物本体を仮設ブースとして機能させた状態の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1〜図3には多機能設置物1を収納している状態が示されている。同図に示すように、本実施形態による多機能設置物1は、一対の設置物本体2,3と、1つの台座4とで構成されている。本実施形態では、台座4の高さを160[mm]、各設置物本体2,3の高さを800[mm]としており、これらを重ねることで全体の高さが1760[mm}となる。
【0014】
従って、防災備蓄倉庫21の室内高さが、2m程度であれば、図3に示すように、多機能設置物1を防災備蓄倉庫21に設置することで、各設置物本体2,3を、防災用品22を収納する収納棚として機能させることができる。尚、室内の高さが、おおよそ2.8m程度あれば、設置物本体2を設置物本体3の上にもう1つ積み上げて固定することで、収納棚を4段とすることができる。
【0015】
図2に示すように、各設置物本体2,3、台座4の四隅には、ボルト孔5が穿設されており、この各ボルト孔5を介して、台座4と第1設置物本体2、及び第1設置物本体2と第2設置物本体3とが各々ボルト止めされている。又、図示しないが、この台座4の底面側の四隅にもボルト孔5が穿設されている。使用するボルトは蝶ボルトが好ましい。作業者は蝶ボルトをボルト孔5に挿通し、背面から突出したねじ部にナットを螺入し、ねじ止めする。ボルトとして蝶ボルトを用いることで、作業者は工具を用いることなく、各部材2,3,4間を、簡単に締結或いは解離することができる。
【0016】
図2に示すように、台座4はアングル材(L鋼)を溶接して直方体状に枠組みされたフレーム4aを有し、このフレーム4aの上面に軽量ボード6が固定されている。本実施形態では、軽量ボード6として、耐圧縮性を有し、しかも曲げ強度に強いハニカムボードを採用している。本実施形態で採用するハニカムボードは、ハニカム状に形成された樹脂材料或いはアルミニュウム材料等からなる芯材の両面を、樹脂製シート、アルミニュウム製シート、或いは所定に表面処理の施された耐水性シートで挟んで形成したものであり、耐水牲に優れた特性を有している。尚、台座4は、本実施形態では、高さ(Hb)が160[mm]、幅(W)が1800[mm]、奥行き(D)が800[mm]のサイズに設定されている。
【0017】
この台座4上に連結される各設置物本体2,3の幅(W)、奥行き(D)は、台座4のサイズと同じであり、高さ(H1,H2)が800[mm]に設定されている。尚、これらのサイズは一例であり、各設置物本体2,3、台座4は、他のサイズで形成されていても良い。
【0018】
又、図5、図6に示すように、各設置物本体2,3は立設させることができる。この各設置物本体2,3は、アングル材(L鋼)を溶接して直方体状に枠組みされたフレーム7を有している。各設置物本体2,3のサイズは、フレーム7のサイズとほぼ同じであり、このフレーム7は、上述したように幅(図2のH1,H2)及び奥行き(図2のD)が800[mm]、高さ(図2のW)が1800[mm]を有している。
【0019】
このフレーム7の上面に、他の仕切りボードとしての天板8が固定されている。この天板8は、太陽光等の外光、蛍光灯等の室内光が天板8を透過して内部に採光できるが、外部からは内部を見ることのできない光透過率を有する樹脂ボードで形成されている。具体的には、この樹脂ボードとして、本実施形態では、採光性を有する樹脂製中空ボードの代表である乳白色のダンプラ(プラスチックダンボール)ボードを採用している。ダンプラボードは、軽量で、しかも耐久性、耐水性に優れていると共に、適度な機械的強度を有している。但し、天板8は、上述したような採光性を有する樹脂ボードであれば、ダンプラボード以外であっても良い。
【0020】
又、この各設置物本体2,3のフレーム7の一側面である正面に、第1設置物本体2では左開き扉9aが取付けられ、第2設置物本体3では右開き扉9bが取付けられている。従って、第1設置物本体2と第2設置物本体3とでは、扉9a,9bの開き方向が対称となる。
【0021】
この扉9a,9bとして本実施形態では、上述した天板8と同じダンプラを採用している。但し、扉9a,9bとして採用するダンプラは、遮光性を有していると共に、外周はアルミフレーム枠(図示せず)で保持されているため撓み難い構造となっている。尚、この扉9a,9bはハニカムボードで形成されていても良い。
【0022】
更に、各扉9a,9bの開き側に取っ手10が取付けられている。又、図示しないが各扉9a,9bの開き側の内面に内鍵が設けられており、この内鍵をフレーム7に掛止させる構造とすることで、扉9a,9bを内側から施錠、及び解錠することができる。尚、取っ手10と内鍵とが一体構造であっても良い。
【0023】
更に、各設置物本体2,3のフレーム7の扉9a,9bの開き側に直交する側面に、仕切りボードとしての採光ボード11が取付けられている。この採光ボード11は、太陽光等の外光、蛍光灯等の室内光を内部に取り込めるような採光性を有する樹脂ボードで形成されている。具体的には、この樹脂ボードとして、本実施形態では、上述した天板8と同様、採光性を有する樹脂製中空ボードの代表である乳白色のダンプラボードを採用している。但し、採光ボード11は、軽量、且つ耐水性、且つ適度な強度を有しているものであれば、ダンプラボード以外のものであっても良い。
【0024】
又、各設置物本体2,3のフレーム7の扉9a,9bの回転支持側に直交する側面、すなわち、採光ボード11に対峙する側面に、軽量ボード12が取付けられている。この軽量ボード12は、台座4に固設されている軽量ボード6と同じハニカムボードが採用されている。
【0025】
このように、各設置物本体2,3は、天井、前面、左右側面が閉塞され、底面及び背面が開放された構造を有している(図5、図6参照)。
【0026】
次に、このような構成からなる多機能設置物1の設置態様について説明する。この多機能設置物1を、防災用品22と共に防災備蓄倉庫21に収納する場合、先ず、図2に示すように、防災備蓄倉庫21内において、台座4の上面に第1設置物本体2を載置し、この第1設置物本体2の上面に第2設置物本体3を積み上げて固設する。その際、第1設置物本体2は、扉9a側を背面に設置すると共に、採光ボード11を台座4の上面に対向させる。
【0027】
そして、第1設置物本体2の採光ボード11が取付けられている側のフレーム7の四隅に穿設されているボルト孔5に蝶ボルトを挿通し、台座4に穿設されているボルト孔5から下方に突出したねじ部にナットを螺入し、蝶ボルトとナットとを締結することで台座4に第1設置物本体2を固定する。
【0028】
すると、第1設置物本体2の背面開口が前面側に配設され、又、軽量ボード12が上面に指向される。又、第2設置物本体3は、第1設置物本体2の上面に面している軽量ボード12に対して、採光ボード11を対向させると共に、扉9b側を背面に設置する。そして、第2設置物本体3の採光ボード11側のフレーム7の四隅に穿設されているボルト孔5に蝶ボルトを挿通し、第1設置物本体2の軽量ボード12側のフレーム7の四隅に穿設されているボルト孔から下方に突出されているねじ部にナットを螺入し、蝶ボルトとナットを締結することで、第2設置物本体3を第1設置物本体2に固定する。
【0029】
すると、図1に示すように、各設置物本体2,3の扉9a,9bが背面側になるため、この扉9a,9bを、図3に示すように、防災備蓄倉庫21の壁面に対向させることで、多機能設置物1を収納棚として機能させることができる。この多機能設置物1を、防災備蓄倉庫21内に収納棚として設置することで、新たな収納棚を設置することなく、防災用品22を効率的に収納することができる。又、収納時においては、多機能設置物1を収納棚として利用しているため、災害時に必要となる仮設ブースを収納するためのスペースが不要となり、防災備蓄倉庫21内の限られた空間を有効利用することができる。
【0030】
又、図3の正面視右側の多機能設置物1に示すように、第1設置物本体2の上面に軽量ボード12を配置し、この軽量ボード12上に第2設置物本体3の採光ボード11を対向させるようにしたので、各設置物本体2,3の扉9a,9bは開閉側、すなわち取っ手10が設けられている側が下側となるため、各扉9a,9bの施錠が外れた場合であっても、各扉9a,9bが開放状態となることはない。
【0031】
更に、各設置物本体2,3の下面となる採光ボード11の外表面全体が、ハニカムボードからなる軽量ボード12に面当接されているため強度的には充分であり、例えば、一人あたり1日3リットルの飲料水を含む、10人×3日分の防災用品22を1つの棚に問題なく収納することができる。
【0032】
又、各設置物本体2,3は単独でも棚として機能させることができる。この各設置物本体2,3を単独で使用する場合は、採光ボード11を床面に、直接或いは適当なシートを介して設置する。その結果、1つの設置物本体2或いは3で、二段の棚を確保することができる。
【0033】
又、災害が発生した場合、収納棚として機能している多機能設置物1に収納されている防災用品22を搬出すると、収納棚に空きができる。この空いた棚を、図4に示すように、被災者や支援者ための仮眠ベッドとして機能させることができる。上述したように、各設置物本体2,3の下側に配設されている採光ボード11がダンプラボードであり、更に、この採光ボード11の下面が軽量ボード12で支持されているため、この収納棚を仮眠ベッドとして機能させても、強度的に問題はない。又、採光ボード11がダンプラボードであるため、断熱性があり、しかも、ある程度の弾力性を有しているので、採光ボード11上に薄い敷物を敷設するだけで、仮眠ベッドとして充分に機能させることができる。
【0034】
一方、例えば防災備蓄倉庫21を、被災者の情報本部として活用する等の理由から、多機能設置物1を移動させる必要がある場合、或いは防災備蓄倉庫21を更衣室として使用したい場合、或いは屋外の仮設ブースが不足している場合は、台座4と第1設置物本体2と第2設置物本体3とを各々締結している蝶ボルトを及びナットを解離し、これらを分離させる。
【0035】
そして、各設置物本体2,3を天板8が上面となるように立設させると共に、各設置物本体2,3の扉9a,9bを前面側に移動させる。すると、図7に示すように、各設置物本体2,3は、背面及び底面は開口されているが、上面及び左右側面及び前面が閉塞されている、自立型の仮設ブースとなる。この仮設ブース(立設して使用する第1設置物本体2、及び第2設置物本体3)は、背面が開口されているため、この背面を防災備蓄倉庫21の壁面に当接させて固定する。又、この仮設ブースを屋外で使用する場合は、図8に示すように、塀等の立設物23の壁面に背面側を当接させて固設する。
【0036】
そして、この仮設ブースを、更衣ブースや備品格納ブースとして使用する。或いは、この仮設ブースに簡易トイレを設置すれば、簡易トイレブースとして機能させることができる。この場合、外部からの光が天板8及び一側面に設けた採光ボード11を介してブース内に採光されるため、外部が明るい場合は内部に照明設備を増設する必要がなく、仮設ブースを設置した後、直ちに使用することができる。
【0037】
この場合、図8に示すように、両設置物本体2,3を採光ボード11が配設されている面を外側にした状態で連結させることができるため、ブース内への採光を充分に確保することができる。又、仮設ブース内に照明設備を増設した場合は、両設置物本体2,3を組み替えて、採光ボード11側を対峙させ、その間にビニールシートやベニヤ板などの遮光部材を挟んで連結することで内部の光が側面から外部に漏れることが無くなる。
【0038】
又、台座4は防災備蓄倉庫21に残しておくことで、仮眠ベッドとして機能させることができると共に、休憩用ベンチとしても機能させることができる。
【0039】
その後、ライフラインが復旧し、又仮設住宅等の居住スペースが確保された場合は、立てた状態で使用していた各設置物本体2,3を外し、図1に示すように、各設置物本体2,3を横にして、台座4上に組み付けることで、多機能設置物1を再び収納棚、或いは仮眠ベッドとして機能させることができる。
【0040】
このように、本実施形態による多機能設置物1は、収納棚、仮眠ベッドとして機能させることができるばかりでなく、各設置物本体2,3を立設して使用することで仮設ブースとして機能させることができる等、多種の機能に対応することができるため、利用価値が高く、使い勝手が良い。又、廃棄することなく何度も再利用することができるため、ゴミの発生を抑制することができ、経済的である。更に、収納時においては収納棚として機能しているので、収納スペースを特別に確保する必要がなく、便利である。又、収納棚を別途購入する必要がないため、より経済的である。
【0041】
尚、本実施形態では、多機能設置物1を防災備蓄用品として説明したが、用途はこれに限らず、例えば運動会、祭り等のイベント用品を収納する収納庫に収納棚として適用することができる。多機能設置物1をイベント用品を収納する収納棚として機能させることで、イベント時においては、各設置物本体2,3を更衣ブース等の仮設ブースとして利用することができる。
【符号の説明】
【0042】
1…多機能設置物、
2…第1設置物本体、
3…第2設置物本体、
4…台座、
4a,7…フレーム、
6…軽量ボード、
8…天板、
9a,9b…扉、
11…採光ボード、
12…軽量ボード、
21…防災備蓄倉庫、
23…立設物
【先行技術文献】
【特許文献】
【0043】
【特許文献1】2008−126021号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体状に枠組みされたフレームと、
前記フレームの一側面に設けられた扉と、
前記フレームの前記扉に直交する側面に設けられた軽量ボードと、
前記フレームの前記軽量ボードに対峙する側面に設けられた仕切りボードと
を備える設置物本体を有し、
前記設置物本体は、前記仕切りボードを底面に配設し、前記扉を背面に配設することで収納棚或いはベッドとして機能させ、又前記扉を前面とし前記両ボードを側面とし、且つ前記扉に対峙する面を、壁面に当接することでブースとして機能させる
ことを特徴とする多機能設置物。
【請求項2】
前記設置物本体が収納棚或いはベッドとして機能する場合、前記設置物本体の底面を、上面に前記仕切りボードに面当接する他の軽量ボードが設けられている台座に載置させる
ことを特徴とする請求項1記載の多機能設置物。
【請求項3】
前記設置物本体が収納棚或いはベッドとして機能する場合、少なくとも2つの該設置物本体を積み上げて固設する
ことを特徴とする請求項1或いは2記載の多機能設置物。
【請求項4】
前記軽量ボードはハニカムボードである
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の多機能設置物。
【請求項5】
前記フレームの前記扉と前記各ボードで閉塞された3つの面に直交する側面に他の仕切りボードが設けられ、
前記仕切ボードと前記他の仕切ボードとが採光性を有する中空ボードで形成されている
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の多機能設置物。
【請求項1】
直方体状に枠組みされたフレームと、
前記フレームの一側面に設けられた扉と、
前記フレームの前記扉に直交する側面に設けられた軽量ボードと、
前記フレームの前記軽量ボードに対峙する側面に設けられた仕切りボードと
を備える設置物本体を有し、
前記設置物本体は、前記仕切りボードを底面に配設し、前記扉を背面に配設することで収納棚或いはベッドとして機能させ、又前記扉を前面とし前記両ボードを側面とし、且つ前記扉に対峙する面を、壁面に当接することでブースとして機能させる
ことを特徴とする多機能設置物。
【請求項2】
前記設置物本体が収納棚或いはベッドとして機能する場合、前記設置物本体の底面を、上面に前記仕切りボードに面当接する他の軽量ボードが設けられている台座に載置させる
ことを特徴とする請求項1記載の多機能設置物。
【請求項3】
前記設置物本体が収納棚或いはベッドとして機能する場合、少なくとも2つの該設置物本体を積み上げて固設する
ことを特徴とする請求項1或いは2記載の多機能設置物。
【請求項4】
前記軽量ボードはハニカムボードである
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の多機能設置物。
【請求項5】
前記フレームの前記扉と前記各ボードで閉塞された3つの面に直交する側面に他の仕切りボードが設けられ、
前記仕切ボードと前記他の仕切ボードとが採光性を有する中空ボードで形成されている
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の多機能設置物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2010−252982(P2010−252982A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−105492(P2009−105492)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(509117698)富士ハウレン株式会社 (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(509117698)富士ハウレン株式会社 (4)
【Fターム(参考)】
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