説明

安定な殺虫剤組成物およびその製造方法

増加した安定性を示すN−置換(6−ハロアルキルピリジン−3−イル)アルキルスルホキシイミン化合物を含む昆虫防除性組成物、およびその調製方法が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、2008年12月26日に出願された米国仮特許出願第61/203,600号の優先権を主張し、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本文書に開示される発明は、殺有害生物剤および有害生物の防除におけるそれらの使用の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
有害生物は、毎年世界中で数百万人のヒトの死を引き起こしている。さらに、農業の損失をもたらす数万を超える種の有害生物が存在している。これらの農業損失は、毎年総計で数十億米国ドルに達する。シロアリは、住宅などの様々な構造物に対して損害をもたらす。これらのシロアリの損害損失は、毎年総計で数十億米国ドルに達する。最終的な留意点として、多くの貯蔵食料の有害生物は、貯蔵食料を食べ、その品質を落としている。これらの貯蔵食料の損失は、毎年総計で数十億米国ドルに達するが、より重要なことは、人々から必要な食物を奪うことである。
【0004】
有害生物を駆除し、それらが引き起こす損害を軽減するために、多くの殺有害生物剤組成物が、長期にわたって開発されてきた。これらの組成物の少なくとも一部に関して、物理的および化学的不安定性は、組成物の殺有害生物剤活性の低下をもたらしおよび/または有害生物防除が必要なまたは望まれている場所に組成物を施用するときになると、厄介な問題を提示し得る。例えば、物理的および化学的不安定性は、組成物の1つまたは複数の特性を変え、これは、使用のために組成物の適切な溶液を調製することを困難または不可能にさせる。より具体的には、多くの殺有害生物剤組成物は、その製造から濃縮された製剤で供給され、その後、それらの施用前に最終使用者によって希釈される。製造と施用の間の期間中に、殺有害生物剤組成物の液体形態は、組成物の化学的および物理的不安定性の結果として固化し得る。しばしば、この固化は、施用に適した溶液中への組成物の分散を阻止しまたは実質的に妨害し、使用者のより大きな負担および費用ならびに/または無駄な殺有害生物剤製品をもたらす。さらに、物理的および化学的不安定性が、組成物の殺有害生物剤活性の低下をもたらす場合、殺虫剤が施用される濃度の増加および/または殺有害生物剤組成物のより多い頻度の施用がしばしば必要とされる。結果として、使用者の費用および消費者に対する費用は高まり得る。したがって、化学的および物理的安定特性の増加を示す新規な殺有害生物剤組成物に対する必要性が存在する。
【0005】
米国特許出願公開第2007/0203191A1号には、ある種のN−置換(6−ハロアルキルピリジン−3−イル)アルキルスルホキシイミン化合物および昆虫の防除におけるそれらの使用が記載されている。今や、より長い期間にわたるこれらの化合物の1以上を含む組成物の安定性を改善する方法が発見された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、N−置換(6−ハロアルキルピリジン−3−イル)アルキルスルホキシイミン化合物を含み、増加した安定性を示す新規な組成物、ならびに昆虫およびある種の他の無脊椎動物、特にアブラムシおよび他の吸汁性昆虫の防除におけるそれらの使用に関する。本発明はまた、それらの組成物を調製するための新しい合成手順およびそれらの組成物を用いて昆虫を防除する方法を含む。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、昆虫の防除に有用な、特にアブラムシおよび他の吸汁性昆虫の防除に有用な組成物、ならびにその調製方法に関する。より具体的には、一実施形態では、方法は、式(I)
【0008】
【化1】


(式中、
Xは、NO、CNまたはCOORを表し;
Lは、単結合を表すか、または、R、SおよびLは一緒になって、4、5もしくは6員環を表し;
は、(C〜C)アルキルを表し;
およびRは、互いに異なり、個々に、水素、メチル、エチル、フルオロ、クロロまたはブロモを表し;
nは、Lが単結合を表す場合、1であるか、またはR、SおよびLが一緒になって、4、5もしくは6員環を表す場合、0であり;
Yは、(C〜C)ハロアルキル、F、Cl、Br、またはIを表し;
は、(C〜C)アルキルを表す)
を有する化合物の立体異性体間の第1の比を含む組成物を提供する工程を含む。
【0009】
本方法はまた、立体異性体間の第2の異なった比を与えるために有効な手法で本組成物を加熱する工程を含む。
【0010】
本方法の一つの特定の形態では、本組成物は、Lが単結合を表し、すなわち、nが1である以下の構造
【0011】
【化2】


(式中、
Xは、NO、CNまたはCOORを表し;
は、(C〜C)アルキルを表し;
およびRは、互いに異なり、個々に、水素、メチル、エチル、フルオロ、クロロまたはブロモを表し;
Yは、(C〜C)ハロアルキル、F、Cl、Br、またはIを表し;
は、(C〜C)アルキルを表す)
を有する式(I)の化合物を含む。
【0012】
本方法の別の特定の形態では、本組成物は、R、SおよびLが一緒になって、飽和5員環を形成し、nが0であり、すなわち、構造
【0013】
【化3】


(式中、
Xは、NO、CNまたはCOORを表し;
Yは、(C〜C)ハロアルキル、F、Cl、Br、またはIを表し;
は、(C〜C)アルキルを表す)
を有する式(I)の化合物を含む。
【0014】
本方法のさらに他の形態では、本組成物は、以下のクラス:
(1)Xが、NOまたはCN、最も好ましくはCNである式(I)の化合物、
(2)YがCFである式(I)の化合物、
(3)RおよびRが、互いに異なり、独立して、水素、メチルまたはエチルを表す式(I)の化合物、
(4)RがCHを表す式(I)の化合物
の1つまたは複数における式(I)の化合物を含む。
【0015】
本明細書で記載される1以上の組成物は、式(I)の化合物の上記クラスの組合せからなることもできることは、当業者に理解される。
【0016】
本方法の一形態では、加熱は、最低約20℃で少なくとも約4時間行われる。別の形態では、加熱は、最低約50℃で約4から約72時間行われる。
【0017】
別の実施形態では、方法は、以下の構造:
【0018】
【化4】


(式中、
Xは、NO、CNまたはCOORを表し;
は、(C〜C)アルキルを表し;
およびRは、互いに異なり、個々に、水素、メチル、エチル、フルオロ、クロロまたはブロモを表し;
Yは、(C〜C)ハロアルキル、F、Cl、Br、またはIを表し;
は、(C〜C)アルキルを表す)
を有する化合物の立体異性体混合物を含み、該混合物は、ジアステレオマーの第1の対およびジアステレオマーの第2の対で規定される組成物を提供する工程を含む。
【0019】
本方法はまた、ジアステレオマーの第2の対の少なくとも一部をジアステレオマーの第1の対に変換するために本組成物を加熱する工程を含む。
【0020】
別の実施形態では、組成物は、ジアステレオマーの第1の対およびジアステレオマーの第2の対(ここで、ジアステレオマーの第1および第2の対は、少なくとも約3:1の比で存在する)で規定される{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドの立体異性体混合物を含む。一形態では、ジアステレオマーの第1および第2の対は、約3:1から100:1の比で存在する。別の形態では、ジアステレオマーの第1および第2の対は、約3:1から40:1の比で存在する。
【0021】
さらに別の実施形態では、方法は、防除が望まれる場所に昆虫不活性化量の殺有害生物剤組成物を施用する工程を含む。
【0022】
さらに、本発明のさらなる実施形態、形態、特徴、態様、利益、目的、および利点は、その詳細な説明および提供される実施例から明らかになる。
【0023】
置換基(非包括的リスト)
置換基に対して与えられる例は、(ハロを除いて)非包括的であり、本文書に開示される本発明を限定すると解釈してはならない。
【0024】
「アルキル」(アルコキシなどの派生用語を含む)は、例えば、メチル、エチル、1−メチルエチル、プロピル、1,1−ジメチルエチルおよびシクロプロピルを含む、直鎖、分岐鎖および環式の基を意味する。
【0025】
「アルコキシ」は、炭素−酸素単結合からさらになるアルキル、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、1−ブトキシ、2−ブトキソ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、2−メチルブトキシ、1,1−ジメチルプロポキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ、オクトキシ、ノノキシ、およびデコキシを意味する。
【0026】
「アリール」は、水素および炭素からなる環式の芳香族置換基、例えば、フェニル、ナフチル、およびビフェニルイルを意味する。
【0027】
「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを意味する。
【0028】
「ハロアルキル」は、1から最大可能な数のハロゲン原子(ハロゲンの組合せすべてが含まれる)で置換されたアルキル基を意味する。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本文書を通して、特に断らない限り、温度はすべて、セルシウス度で与えられ、パーセンテージのすべては、重量パーセンテージである。
【0030】
、R、R、R、X、およびYが、先に定義されたとおりであり、Lが単結合であり、nが1である式(Ia)の化合物は、スキームAに示される方法で調製され得る:
【0031】
【化5】

【0032】
スキームAの工程aでは、式(A)のスルフィドは、極性溶媒中メタ−クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)により0℃未満で酸化されて、式(B)のスルホキシドを与える。ほとんどの場合、ジクロロメタンが酸化に好ましい溶媒である。
【0033】
スキームAの工程bでは、スルホキシド(B)は、非プロトン性溶媒中濃硫酸の存在下でアジ化ナトリウムで加熱下にイミン化されて、式(C)のスルホキシイミンを与える。ほとんどの場合、クロロホルムが、この反応に好ましい溶媒である。
【0034】
スキームAの工程cでは、スルホキシイミン(C)の窒素は、塩基の存在下で臭化シアンによりシアン化されるか、または穏やかに上昇させた温度下、無水酢酸の存在下で硝酸によりニトロ化されるか、または4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの塩基の存在下でアルキル(R4)クロロホルメートによりカルボキシル化されて、N−置換スルホキシイミン(Ia)を与え得る。塩基は、効率的なシアン化およびカルボキシル化に必要であり、好ましい塩基はDMAPであり、一方、硫酸は、効率的なニトロ化反応のための触媒として用いられる。
【0035】
XがCNを表し、R、R、R、RおよびYが、先に定義されたとおりである、nが1である式(Ia)の化合物は、スキームBに示される穏やかで効率的な方法により調製され得る。
【0036】
【化6】

【0037】
スキームBの工程aでは、スルフィドは、シアナミドの存在下0℃でヨードベンゼンジアセテートによって酸化されて、スルフィルイミン(D)を与える。この反応は、CHClのような極性非プロトン性溶媒中で行うことができる。
【0038】
スキームBの工程bでは、スルフィルイミン(D)は、mCPBAにより酸化される。炭酸カリウムなどの塩基を用いて、mCPBAの酸性を中和する。エタノールおよび水などのプロトン性極性溶媒を用いて、スルフィルイミン出発物質および用いられる塩基の溶解度を増加させる。スルフィルイミン(D)は、触媒三塩化ルテニウム水和物または同様の触媒の存在下で過ヨウ素酸ナトリウムまたはカリウム水溶液によって酸化することもできる。この触媒のための有機溶媒は、極性非プロトン性溶媒、例えば、CHCl、クロロホルム、またはアセトニトリルであることができる。
【0039】
式(Ia)(すなわち、N−置換スルホキシイミン官能基の隣の(CR)基においてn=1、R=Hである)のN−置換スルホキシイミンのα−炭素は、スキームCで示されるように、カリウムヘキサメチルジシラミド(KHMDS)などの塩基の存在下でさらにアルキル化またはハロゲン化されて(R5)、R、R、R、R、X、LおよびYが、先に定義されたとおりであり、Zが適当な離脱基である式(Ib)のN−置換スルホキシイミンを与えることができる。好ましい離脱基は、ヨウ素(R=アルキル)、ベンゼンスルホンイミド(R=F)、テトラクロロエテン(R=Cl)、およびテトラフルオロエテン(R=Br)である。
【0040】
【化7】

【0041】
スキームAの出発スルフィド(A)は、スキームD、E、F、GおよびHで示されるように、種々の方法で調製され得る。
【0042】
スキームDでは、R、RおよびYが、先に定義されたとおりであり、n=1、R=Hである式(A)のスルフィドは、アルキルチオールのナトリウム塩による求核置換によって式(D)の塩化物から調製され得る。
【0043】
【化8】

【0044】
スキームEでは、R、SおよびLが一緒になって、4、5または6員環(m=0、1、または2)を表し、nが0である式(A)のスルフィドは、チオ尿素による処理、加水分解およびその後の水性塩基条件下適当なブロモクロロアルカン(m=0、1、または2)によるアルキル化、ならびにTHFなどの極性非プロトン性溶媒中カリウムt−ブトキシドのような塩基の存在下での環化により、対応する置換クロロメチルピリジンから調製され得る。
【0045】
【化9】

【0046】
あるいは、R、R=CHであり、Yが、先に定義されたとおりであり、R=Hである式(A)のスルフィドは、スキームFに示される方法によって調製され得る。したがって、適当なエノンは、ジメチル−アミノアクリロニトリルとカップリングされ、DMF中酢酸アンモニウムにより環化されて、対応する6−置換ニコチノニトリルを生じる。メチルマグネシウムブロミドによる処理、水素化ホウ素ナトリウムによる還元、塩化チオニルによる塩素化、およびアルキルチオールのナトリウム塩による求核置換により、所望のスルフィド(A)が得られる。
【0047】
【化10】

【0048】
=メチルまたはエチルであり、RおよびRが、互いに異なり、独立して、水素、メチルまたはエチルを表し、Yが先に定義されたとおりである式(A)のスルフィドは、スキームGに示される、スキームFの変形によって調製することができ、ここで、適当に置換されたα,β−不飽和アルデヒドによる特定のスルフィドのマイケル付加による、アミン、例えば、ピロリジンの付加から形成されるエナミンは、置換エノンとカップリングされ、アセトニトリル中酢酸アンモニウムにより環化されて、所望のスルフィド(A)を生じる。
【0049】
【化11】

【0050】
スキームHでは、Yがフルオロアルキル基であり、R、RおよびRが、先に定義されたとおりであり、n=1である式(A)のスルフィドは、ジエチルアミノサルファートリフルオリド(DAST)との反応により6−アシルピリジンまたは6−ホルミルピリジンから調製され得る。その後のNBAによる3−メチル基のハロゲン化、続いてアルキルチオールのナトリウム塩による求核置換により、所望のスルフィドを得る。
【実施例】
【0051】
【化12】

【0052】
式(I)による非限定的な化合物の実施例:
【0053】
実施例I
[1−(6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル)エチル](メチル)−オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(2)の調製
【0054】
【化13】

【0055】
3−クロロメチル−6−(トリフルロメチル)ピリジン(5.1g、26mmol)のジメチルスルホキシド(DMSO;20mL)中溶液に、ナトリウムチオメトキシド(1.8g、26mmol)を一回で添加した。激しい発熱反応が認められ、結果として反応物は暗色になった。反応物を1時間撹拌し、次いで、追加のナトリウムチオメトキシド(0.91g、13mmol)をゆっくりと添加した。反応物を一晩撹拌し、その後、HO中に注ぎ入れ、数滴の濃HClを添加した。混合物をEtO(3×50mL)で抽出し、有機層を合わせて、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(Prep500、10%アセトン/ヘキサン)により精製して、スルフィド(A)を浅黄色の油(3.6g、67%)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.6 (s, 1H), 7.9 (d, 1H), 7.7 (d, 1H), 3.7 (s, 2H), 2.0 (s, 3H); GC-MS: C8H8F3NS [M]+の質量計算値207.実測値207.
【0056】
【化14】

【0057】
スルフィド(A)(3.5g、17mmol)およびシアナミド(1.4mg、34mmol)のCHCl(30mL)中溶液に0℃で、ヨードベンゼンジアセテート(11.0g、34mmol)を一度にすべて添加した。反応物を30分間撹拌し、次いで、室温に一晩加温させた。この混合物をCHCl(50mL)で希釈し、HOで洗浄した。水層を酢酸エチル(4×50mL)で抽出し、合わせたCHClおよび酢酸エチルの層をMgSO上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をヘキサンと共に粉砕し、クロマトグラフィー(クロマトロン、60パーセントアセトン/ヘキサン)により精製して、スルフィルイミン(B)を黄色のガム(0.60g、14パーセント)として得た。IR (フィルム) 3008, 2924, 2143, 1693 cm-1; 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.8 (s, 1H), 8.0 (d, 1H), 7.8 (d, 1H), 4.5 (d, 1H), 4.3 (d, 1H), 2.9 (s, 3H); LC-MS (ESI): C9H9F3N3S [M+H]+の質量計算値248.04.実測値248.
【0058】
【化15】

【0059】
m−クロロペル安息香酸(mCPBA;80パーセント、1.0g、4.9mmol)のEtOH(10mL)中溶液に0℃で、KCO(1.4g、10mmol)のHO(7mL)中溶液を添加した。この溶液を20分間撹拌し、次いで、スルフィルイミン(B)(0.60g、2.4mmol)のEtOH(20mL)中溶液を一度にすべて添加した。反応物を0℃で30分間撹拌し、次いで、1時間かけて室温に加温させた。次いで、反応物を炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、この混合物を濃縮して、エタノールを除去した。得られた混合物をCHClで抽出し、合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(クロマトロン、50パーセントアセトン/ヘキサン)により精製して、スルホキシイミン(1)をオフホワイトの固体(0.28g、44パーセント)として得た。Mp=135〜137℃;1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.8 (s, 1H), 8.1 (d, 1H), 7.8 (d, 1H), 4.7 (m, 2H), 3.2 (s, 3H); LC-MS (ELSD): C9H9F3N3OS[M+H]+の質量計算値264.04.実測値263.92.
【0060】
【化16】

【0061】
スルホキシイミン(1)(50mg、0.19mmol)およびヘキサメチルホスホラミド(HMPA;17μL、0.10mmol)のテトラヒドロフラン(THF;2mL)中溶液に−78℃で、カリウムヘキサメチルジシラザン(KHMDS;トルエン中0.5M、420μL、0.21mmol)を滴下した。この溶液を−78℃でさらに20分間撹拌し、その後、ヨードメタン(13μL、0.21mmol)を添加した。反応物を1時間かけて室温に加温させ、その後、飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮し、粗生成物をクロマトグラフィー(クロマトロン、70パーセントアセトン/CHCl)により精製して、スルホキシイミン(2)をジアステレオマーの2:1混合物として得た(無色の油;31mg、59パーセント)。スルホキシイミン(2)は一般に、スルホクサフロールとして知られており、そのさらなる詳細は、http://www.alanwood.net/pesicides/index_cn_frame.htmlで入手できる。IUPAC命名法の改訂版によれば、スルホキシイミン(2)は、[メチル(オキシド){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジル]エチル}−λ−スルファニリデン]シアナミドとも称され、スルホキシイミン(2)に与えられるCAS名は、N−[メチルオキシド[1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル]−λ−スルファニリデン]シアナミドである。1H NMR (300MHz, CDCl3) δ (主ジアステレオマー) 8.8 (s, 1H), 8.1 (d, 1H), 7.8 (d, 1H), 4.6 (q, 1H), 3.0 (s, 3H), 2.0 (d, 3H); (副ジアステレオマー) 8.8 (s, 1H), 8.1 (d, 1H), 7.8 (d, 1H), 4.6 (q, 1H), 3.1 (s, 3H), 2.0 (d, 3H); LC-MS (ELSD): C10H10F3N3OS[M+H]+の質量計算値278.06.実測値278.05.
【0062】
実施例II
2−(6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル)−1−オキシド−テトラヒドロ−1H−1λ−チエン−1−イリデンシアナミド(3)の調製
【0063】
【化17】

【0064】
チオ尿素(1.2g、16mmol)のEtOH(25mL)中懸濁液に、3−クロロメチル−6−(トリフルオロメチル)ピリジンのEtOH(10mL)中溶液を添加した。この懸濁液を室温で2日間撹拌し、その間に、白色の沈殿物が形成した。沈殿物を濾過して、所望のアミジン塩酸塩を白色の固体(2.4g、58パーセント)として得た。Mp=186〜188℃。生成物を精製するためにさらなる試みは行わなかった。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.9 (bs, 4H), 8.4 (s, 1H), 7.6 (d, 1H), 7.3 (d, 1H), 4.2 (s, 2H); LC-MS (ELSD): C8H8FN3S[M+H]+の質量計算値236.05.実測値236.01.
【0065】
【化18】

【0066】
アミジン塩酸塩(A)(1.8g、6.8mmol)のHO(12mL)中溶液に10℃で、10N NaOH(0.68mL、6.8mmol)を添加し、これは白色の沈殿物の形成をもたらした。この懸濁液を100℃で30分間加熱し、次いで、冷却させて10℃に戻した。次いで、追加の10N NaOH(0.68mL、6.8mmol)、続いて1−ブロモ−3−クロロプロパン(0.67mL、6.8mmol)を一度にすべて添加した。反応物を室温で一晩撹拌し、次いで、CHClで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、スルフィド(B)を無色の油(1.7g、96パーセント)として得た。生成物を精製するためのさらなる試みは行わなかった。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.6 (s, 1H), 7.8 (d, 1H), 7.6 (d, 1H), 3.8 (s, 2H), 3.6 (t, 2H), 2.6 (t, 2H), 2.0 (五重線, 2H).
【0067】
【化19】

【0068】
カリウムtert−ブトキシド(1.5g、13mmol)のTHF(12mL)中懸濁液に、HMPA(1.7mL、10mmol)、続けてスルフィド(B)(1.8g、6.7mmol)のTHF(3mL)中溶液を滴下した。反応物を室温で一晩撹拌させ、続いて、濃縮し、クロマトグラフィー(Biotage、40パーセントEtOAc/ヘキサン)により精製して、環化生成物(C)をオレンジ色の油(230mg、15パーセント)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.7 (s, 1H), 8.0 (d, 1H), 7.6 (d, 1H), 4.6 (dd, 1H), 3.2 (m, 1H), 3.1 (m, 1H), 2.5 (m, 1H), 2.3 (m, 1H), 2.1-1.9 (m, 2H).
【0069】
【化20】

【0070】
スルフィド(C)(230mg、0.99mmol)およびシアナミド(83mg、2.0mmol)のCHCl(5mL)中溶液に0℃で、ヨードベンゼンジアセテート(350mg、1.1mmol)を一度にすべて添加した。反応物を3時間撹拌し、次いで、濃縮し、粗生成物をクロマトグラフィー(クロマトロン、50パーセントアセトン/ヘキサン)により精製して、スルフィルイミン(D)をオレンジ色の油(150mg、ジアステレオマーの混合物、56パーセント)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.8 (s, 1H), 7.9 (d, 1H), 7.8 (d, 1H), 4.8 (dd, 1H), 3.5 (m, 2H), 2.9-2.7 (m, 2H), 2.6 (m, 1H), 2.3 (m, 1H).
【0071】
【化21】

【0072】
mCPBA(80パーセント、180mg、0.82mmol)のEtOH(3mL)中溶液に0℃で、KCO(230mg、1.7mmol)のHO(1.5mL)中溶液を添加した。この溶液を20分間撹拌し、次いで、スルフィルイミン(D)(150mg、0.55mmol)のEtOH(2mL)中溶液を一度にすべて添加した。反応物を0℃で45分間撹拌し、その後、溶媒を別のフラスコ中にデカンテーションし、濃縮して、白色の固体を得た。この固体をCHClにスラリー化し、濾過し、濃縮して、純粋スルホキシイミン(3)を無色の油(72mg、44パーセント)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ (ジアステレオマーの1.5:1混合物) 8.8 (s, 2H), 8.0 (d, 2H), 7.8 (d, 2H), 4.7 (q, 1H), 4.6 (q, 1H), 4.0-3.4 (m, s, 4H), 3.0-2.4 (m, 8 H); LC-MS (ELSD): CnH11F3N3OS [M+H]+の質量計算値290.06.実測値289.99.
【0073】
実施例III
(1−{6−[クロロ(ジフルオロ)メチル]ピリジン−3−イル}エチル)(メチル)−オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(4)の調製
【0074】
【化22】

【0075】
(3E)−1−クロロ−4−エトキシ−1,1−ジフルオロブト−3−エン−2−オン(7.36g、40mmol)を乾燥トルエン(40mL)に溶解させ、3−ジメチルアミノアクリロニトリル(4.61g、48mmol)により室温で処理した。溶液を100℃で3.5時間加熱した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、残存する混合物をDMF(20mL)に再溶解させ、酢酸アンモニウム(4.62g、60mmol)により処理し、室温で一晩撹拌した。水を反応混合物に添加し、得られた混合物をエーテル−CHCl(1:2、v/v)で2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上で精製して、3.1gの6−[クロロ(ジフルオロ)メチル]ニコチノニトリル(A)を淡色の油として41パーセント収率で得た。GC-MS: C7H3ClF2N2 [M]+の質量計算値188.実測値188.
【0076】
【化23】

【0077】
6−[クロロ(ジフルオロ)メチル]ニコチノニトリル(A)(3.0g、15.8mmol)を無水エーテル(25mL)に溶解させ、氷−水浴中で冷却させた。ヘキサン中3Mのメチルマグネシウムブロミド(6.4mL、19mmol)の溶液を注射器で添加した。添加が終了した後、混合物を0℃で5時間、次いで室温で10時間撹拌した。反応物を1Nクエン酸水溶液により0℃でゆっくりクエンチし、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。pHを飽和NaHCO水溶液によりpH7に調整して戻した。2層を分離させ、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残存する混合物をヘキサン中15パーセントアセトンで溶出されるシリカゲル上で精製して、0.88gの所望の生成物1−{6−[クロロ(ジフルオロ)メチル]ピリジン−3−イル}−エタノン(B)を茶色がかった色の油として30パーセント収率で得た。GC-MS: C8H6ClF2NO [M]+の質量計算値205.実測値205.
【0078】
【化24】

【0079】
1−{6−[クロロ(ジフルオロ)メチル]ピリジン−3−イル}−エタノン(B)(0.85g、4.14mmol)のMeOH(10mL)中溶液に0℃で、NaBH(0.16g、4.14mmol)を添加した。混合物を30分間撹拌し、pHが7に達するまで2M HCl水溶液を添加した。溶媒を減圧下で除去し、残存する混合物をCHCl(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、真空中で乾燥させて、GC−MS上0.798gの分析的に純粋な1−{6−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−ピリジン−3−イル}エタノール(C)を淡黄色の油として93パーセント収率で得た。GC- MS: C8H6ClF2NO [M]+の質量計算値207.実測値207.
【0080】
【化25】

【0081】
1−{6−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−ピリジン−3−イル}エタノール(0.78g、3.77mmol)のCHCl(40mL)中溶液に、塩化チオニル(0.54mL、7.54mmol)を室温で滴下した。1時間後、反応物を飽和NaHCO水溶液でゆっくりクエンチし、2相を分離させた。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、真空中で乾燥させて、0.83gの粗2−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−5−(1−クロロエチル)ピリジン(D)を茶色の油として98パーセント収率で得て、これを次の工程反応に直接用いた。GC-MS: C8H7Cl2F2N [M]+の質量計算値225.実測値225.
【0082】
【化26】

【0083】
2−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−5−(1−クロロエチル)ピリジン(D)(0.81g、3.6mmol)のエタノール(10mL)中溶液に、ナトリウムチオメトキシド(0.52g、7.4mmol)を撹拌下0℃で、1回で添加した。10分後、混合物を室温に加温させ、一晩撹拌した。次いで、溶媒エタノールを減圧下で除去し、残渣をエーテル/CHClおよびブライン中に再溶解させた。2相を分離させ、有機層をCHClでさらに1回抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘキサン中5パーセント酢酸エチルを用いてシリカゲル上で精製して、0.348gの2−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−5−[1−(メチルチオ)エチル]ピリジン(E)を40パーセント収率で得た。GC-MS: C9H10ClF2NS [M]+の質量計算値237.実測値237.
【0084】
【化27】

【0085】
2−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−5−[1−(メチルチオ)−エチル]ピリジン(E)(0.32g、1.35mmol)およびシアナミド(0.058g、1.35mmol)のTHF(7mL)中撹拌溶液に、ヨードベンゼンジアセテート(0.44g、1.35mmol)を0℃で、1回で添加し、得られた混合物をこの温度で1時間、次いで、室温で2時間撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、得られた混合物をCHClに溶解させ、半飽和ブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘキサン中50パーセントアセトンを用いてシリカゲル上で精製して、0.175gの(1−{6−[クロロ−(ジフルオロ)メチル]ピリジン−3−イル}エチル(メチル)−λ−スルファニリデンシアナミド(F)を淡黄色の油として48パーセント収率で得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.7 1 (d, J= 1.8 Hz, 1H), 7.91 (dd, J = 8.4, 1.8 Hz, 1H) 7.78 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 4.42 (q, J= 6.9 Hz, 1H), 2.64 (s, 3H), 1.92 (d, J = 6.9 Hz, 3H); LC-MS: C10H 10ClF2N3S [M+1]+の質量計算値278.実測値278.
【0086】
【化28】

【0087】
(1−{6−[クロロ−(ジフルオロ)メチル]ピリジン−3−イル}エチル)−(メチル)−λ−スルファニリデンシアナミド(F)(0.16g、0.6mmol)のエタノール(10mL)中撹拌溶液に、20パーセント炭酸カリウム水溶液(1.24g、1.8mmol)を撹拌下0℃で添加した。10分撹拌後に、この混合物に80パーセントmCPBA(0.19g、0.9mmol)を添加し、これを0℃で2時間撹拌し、その後、反応物をスパチュラ1杯の固体チオ硫酸ナトリウムでクエンチした。大部分の溶媒エタノールを減圧下で除去し、飽和NaHCO−ブライン(1:1、v/v)水溶液を添加し、混合物をクロロホルムで3回抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を溶離液としてヘキサン中35〜50パーセントアセトンを用いてシリカゲル上で精製して、0.092gの生成物(1−{6−[クロロ(ジフルオロ)−メチル]ピリジン−3−イル}エチル)(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(4)を無色の油として57パーセント収率で得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.79 (s, 1H), 8.09 (d, J= 8.1 Hz, 1H), 7.80 (d, J= 8.1 Hz, 1H), 4.73 (q, J= 7.2 Hz, 1H), 3.16および3.11 (2 s, 3H, スルホキシミンおよびピリジンテール間のジアステレオマー−α−CH3基2種の混合物), 2.00 (d, J= 7.2 Hz, 3H); LC-MS: C10H10ClF2N3OS [M-I]+の質量計算値292.実測値292.
【0088】
実施例IV
[1−(6−トリクロロメチルピリジン−3−イル)エチル(メチル)−オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(5)の調製
【0089】
【化29】

【0090】
5−エチルピリジン−2−カルボン酸(1.98g、13minol)、フェニル−ホスホン酸ジクロリド(2.8g、14.3mmol)、五塩化リン(7.7g、32mmol)の混合物を撹拌し、ゆっくり加熱した。鮮明な黄色の液体が形成されるとすぐに、混合物を一晩加熱還流させた。冷却後、揮発物を減圧下で除去した。残渣を氷−水浴中で冷却させた飽和炭酸ナトリウム水溶液中に注意深く注ぎ入れた。次いで、水相をCHClで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘキサン中10パーセントEtOAcで溶出させるシリカゲル上で部分的に精製して、5−エチル−2−(トリクロロメチル)ピリジンおよび5−(1−クロロ−エチル)−2-(トリクロロメチル)ピリジンの両方を約3:1の比で含有する粗生成物2.7gを得た。(GCデータ, C8H8Cl3NおよびC8H7Cl4N [M]+の質量計算値:各々223および257.実測値:各々223および257).
【0091】
次いで、上記粗生成物(2.6g)の四塩化炭素(100mL)中混合物を、80パーセントのN−ブロモスクシンイミド(1.9g、11mmol)および過酸化ベンゾイル(0.66g、0.275mmol)により処理し、次いで、一晩還流させた。固体をろ別し、ろ液を濃縮し、得られた残渣を、ヘキサン中4パーセントEtOAcを用いてシリカゲル上で精製して、1.0gの所望の生成物5−(1−ブロモエチル)−2−(トリクロロメチル)ピリジン(A)を黄色の固体として得た。2つの工程について合わせた収率は、25パーセントであった。GC-MS: C8H7BrCl3N [M-I-Cl]+の質量計算値266.実測値266.
【0092】
【化30】

【0093】
5−(1−ブロモエチル)−2−(トリクロロメチル)ピリジン(A)(0.95g、3.14mmol)のエタノール(15mL)中溶液をナトリウムチオメトキシド(0.44g、6.29mmol)により少量ずつ0℃で処理した。混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、溶媒エタノールを減圧で除去し、残渣をCHClおよびブライン中に再溶解した。2相を分離させ、有機層を無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中5パーセントEtOAcを用いてシリカゲル上で精製して、0.57gの部分的に純粋な5−[1−(メチルチオ)エチル]−2−(トリクロロメチル)ピリジン(B)を67パーセントの粗収率で得た。GC-MS: C9H10Cl3NS [M]+の質量計算値269.実測値269.
【0094】
【化31】

【0095】
0℃に冷却させた5−[1−(メチルチオ)エチル]−2−(トリクロロメチル)−ピリジン(B)(0.55g、2.3mmol)およびシアナミド(0.097g、2.3mmol)のTHF(7mL)中撹拌溶液に、ヨードベンゼンジアセテート(0.75g、2.3mmol)を1回で添加した。得られた混合物を0℃で1時間、次いで、室温で2時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、得られた混合物を、ヘキサン中50パーセントアセトンを用いてシリカゲル上で精製して、0.254gの(1E)−メチル{1−[6−(トリクロロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−λ−スルファニリデンシアナミド(C)をオフホワイトの固体として40パーセント収率で得た。1H NMR、ジアステレオマー混合物(300 MHz, d6-アセトン) δ 8.87 (s, 1H), 8.21-8.25 (m, 2H), 4.65-4.76 (m, 1H), 2.86-2.66 (m, 3H), 1.88-1.92 (m, 3H).
【0096】
【化32】

【0097】
(1E)−メチル{1−[6−(トリクロロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−λ−スルファニリデンシアナミド(C)(0.20g、0.65mmol)のエタノール(15mL)中撹拌溶液に、20パーセント炭酸カリウム水溶液(1.3mL)を0℃で添加し、続いて、80パーセントmCPBAを添加した。得られた混合物を0℃で2時間撹拌し、次いで、固体チオ硫酸ナトリウムでクエンチした。大部分の溶媒を蒸発させ、1:1飽和NaHCO−ブライン(v/v)水溶液を添加し、この混合物をクロロホルムにより3回抽出した。合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中40パーセントアセトンを用いてシリカゲル上で精製して、0.10gの[1−(6−トリクロロメチルピリジン)−3−イル]エチル](メチル)−オキシド−λ−スルファニリデン−シアナミド(5)を無色の油として50パーセント収率で得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.83 (s, 1H), 8.12-8.23 (m, 1H), 5.15(q, 1H), 3.37および3.28 (2 s, 3H, スルホキシミンおよびピリジンテール間の2種のジアステレオマーα−CH3基の混合物), 2.03 (d, 3H); LC-MS: C10H12Cl3N3OS [M+l]+の質量計算値328.実測値328.
【0098】
実施例V
[1−(6−ジフルオロメチルピリジン−3−イル)エチル](メチル)−オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(6)の調製
【0099】
【化33】

【0100】
2−ヨード−5−ブロモピリジン(18.4g、65mmol)のTHF(100mL)中溶液に−15℃で、イソプロピルマグネシウムクロリド(2M、35mL、70mmol)を反応の温度が0℃を超えない速度で滴下した。反応物を−15℃で1時間撹拌し、次いで、DMF(7.5mL、97mmol)を反応の温度が0℃を超えない速度で滴下した。反応物を30分間撹拌し、次いで、室温にさらなる1時間加温させた。反応物を0℃に冷却させて戻し、2N HCl(80mL)を滴下し、温度を20℃未満に維持した。30分間撹拌後、2N NaOHをpH7になるまで添加した。次いで、有機層を分離させ、水層をCHCl(3×)で抽出した。合わせた有機層をMgSO上で乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、10%EtOAc/ヘキサン)により精製して、5−ブロモピリジン−2−カルバルデヒド(A)を白色の固体(7.3g、60パーセント)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 10.0 (s, 1H), 8.9 (s, 1H), 8.0 (d, 1H), 7.8 (d, 1H).
【0101】
【化34】

【0102】
5−ブロモピリジン−2−カルバルデヒド(A)(7.0g、38mmol)のCHCl(300mL)中冷却溶液に−78℃で、ジエチルアミノサルファートリフルオリド(DAST、10.8mL、83mmol)を添加した。反応物を6時間かけて室温に加温させ、次いで、それをHOでゆっくりクエンチし、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。濃縮し、シリカゲルプラグ(CHCl溶離液)により精製して、5−ブロモ−2−ジフルオロメチルピリジン(B)を茶色の結晶(5.3g、67パーセント)として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.8 (s, 1H), 8.0 (d, 1H), 7.6 (d, 1H), 6.6 (t, 1H).
【0103】
【化35】

【0104】
5−ブロモ−2−ジフルオロメチルピリジン(B)(1.8g、8.6mmol)のTHF(40mL)中溶液に25℃で、イソプロピルマグネシウムクロリド(2M、8.6mL、17mmol)を滴下した。反応物を2時間撹拌させ、次いで、DMF(660μL、8.6mmol)を添加し、反応物をさらに22時間撹拌した。反応物を2MHClでクエンチし、pH7になるまで1MNaOHにより塩基性化した。有機層を分離させ、水層をCHClで抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(10パーセントEtOAc/ヘキサン)により精製して、6−ジフルオロメチルピリジン−3−カルバルデヒド(C)をオレンジ色の油(320mg、24パーセント)として得た。
【0105】
【化36】

【0106】
6−ジフルオロメチルピリジン−3−カルバルデヒド(C)(500mg、3.2mmol)のMeOH(10mL)中溶液に0℃で、NaBH(60mg、1.6mmol)を添加した。反応物を30分間撹拌し、次いで、pH2になるまで2M HClを添加した。得られた溶液をCHCl(3×)で抽出し、合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮して、(6−ジフルオロメチル−ピリジン−3−イル)メタノール(D)をオレンジ色の油(420mg、82パーセント)として得て、これをさらに精製することなく次の工程に用いた。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.6 (s, 1H), 7.9 (d, 1H), 7.6 (d, 1H), 6.6 (t, 1H), 4.8 (s, 2H).
【0107】
【化37】

【0108】
(6−ジフルオロメチルピリジン−3−イル)メタノール(D)(450mg、2.8mmol)のCHCl(10mL)中溶液に室温で、SOCl(230μL、3.1mmol)であった。反応物を1時間撹拌させ、次いで、反応物を飽和NaHCO水溶液でゆっくりクエンチした。水相をCHCl(3×)で抽出し、合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮した。得られた溶液をCHCl(3×)で抽出し、合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮して、5−クロロメチル−2−ジフルオロメチルピリジン(E)を赤褐色の油(490mg、98%)として得て、これをさらにさらに精製することなく次の工程に用いた。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.7 (s, 1H), 7.9 (d, 1H), 7.6 (d, 1H), 6.6 (t, 1H), 4.6 (s, 2H).
【0109】
【化38】

【0110】
ナトリウムチオメトキシド(240mg、3.3mmol)のEtOH(10ml)中溶液に室温で、5−クロロメチル−2−ジフルオロメチルピリジン(E)(490mg、2.8mmol)のEtOH(3mL)中溶液を添加した。反応物を9時間撹拌させ、次いで、反応物を濃縮し、EtOに溶解させ、HOで洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮して、2−ジフルオロメチル−5−メチルチオメチル−ピリジン(F)をオレンジ色の油(422mg、81%)として得て、これをさらに精製することなく次の工程に用いた。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.6 (s, 1H), 7.8 (d, 1H), 7.6 (d, 1H), 6.6 (t, 1H), 3.7 (s, 2H), 2.0 (s, 3H).
【0111】
【化39】

【0112】
[(6−ジフルオロメチルピリジン−3−イル)メチル](メチル)−オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(G)を、実施例I−BおよびI−Cに記載されたとおりの2工程で2−ジフルオロメチル−5−メチルチオメチルピリジン(F)から合成した。白色の固体として単離した(51%収率)。1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 8.7 (s, 1H), 8.0 (d, 1H), 7.8 (d, 1H), 6.7 (t, 1H), 4.7 (dd, 2H), 3.2 (s, 3H); LC-MS (ELSD): C9H10F2N3OS [M+H]+の質量計算値, 246.実測値246.
【0113】
【化40】

【0114】
[1−(6−ジフルオロメチルピリジン−3−イル)エチル](メチル)−オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(6)を、実施例1に記載されたとおりの1工程で[(6−ジフルオロメチルピリジン−3−イル)メチル](メチル)−オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(G)から合成した。無色の油(74パーセント収率)およびジアステレオマーの1:1混合物として単離した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ (ジアステレオマー2種の混合物) 8.7 (s, 2H), 8.0 (d, 2H), 7.8 (d, 2H), 6.7 (t, 2H), 4.6 (q, 2H), 3.1 (s, 3H), 3.0 (s, 3H), 2.0 (d, 6H), LC-MS (ELSD): C10H12F2N3OS [M+H]+の質量計算値, 260.実測値260.
【0115】
実施例VI
[1−(6−ペンタフルオロエチルピリジン−3−イル)エチル](メチル)−オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(7)の調製
【0116】
【化41】

【0117】
無水エチルエーテル(5mL)中(E)−1−エトキシ−4,4,5,5,5−ペンタフルオロペント−1−エン−3−オン(1.09g、5mmol)を、2mLの乾燥エーテル中1−((E)−3−メチルチオブト−1−エニル)ピロリジン(0.85g、5mmol)により、−15℃で5分間にわたって処理し、反応を20分間続けさせた。次いで、温度を室温に上昇させ、反応を3時間続けさせた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を無水DMF(5mL)に再溶解させた。酢酸アンモニウム(0.58g、7.5mmol)を添加し、この混合物を室温で1週間にわたって撹拌した。水を添加し、混合物をエーテルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘキサン中8%EtOAc(v/v)により溶出させるシリカゲル上で精製して、0.16gの所望の5−(1−メチルチオエチル)−2−ペンタフルオロエチルピリジン(A)を茶色がかった色に着色した油として12パーセント収率で得た。GC-MS: C10H11F2N3S [M]+の質量計算値271.実測値271.
【0118】
【化42】

【0119】
0℃に冷却させた5−(1−メチルチオエチル)−2−ペンタフルオロ−エチルピリジン(A)(0.16g、0.6mmol)およびシアナミド(0.025g、0.6mmol)のTHF(3mL)中撹拌溶液に、ヨードベンゼンジアセテート(0.19g、0.6mmol)を1回で添加し、得られた混合物を0℃で2時間、次いで室温で一晩撹拌した。溶媒を真空中で除去し、得られた混合物をブライン−飽和NaHCO(9:1)に懸濁させ、次いで、これをCHCl−EtOAc(1:1、v/v)により2回抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、乾燥させて、0.16gの(1−{6−[ペンタフルオロエチル]ピリジン−3−イル}エチル)(メチル)−λ−スルファニリデンシアナミド(B)を茶色がかった油として85パーセント収率で得た。LC-MS: C10H10F5N3S [M]+の質量計算値311.28.実測値[M-I]+ 309.84.
【0120】
【化43】

【0121】
0℃に冷却させた80パーセントの3−クロロペルオキシ安息香酸(0.17g、約0.8mmol)のエタノール(3mL)中撹拌溶液に、20パーセント炭酸カリウム水溶液(1.0mL、1.5mmol)を添加し、得られた混合物を0℃で20分間撹拌した。次いで、(1−{6[ペンタフルオロ−エチル]ピリジン−3−イル}エチル)(メチル)−λ−スルファニリデンシアナミド(B)を1度に添加し、この混合物を0℃で1時間撹拌した。反応物を小スパチュラ1杯の固体チオ硫酸ナトリウムでクエンチした。大部分の溶媒を蒸発させ、ブライン溶液を添加し、この混合物をCHClで3回抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、残渣を、CHCl中10%アセトン(v/v)を用いてシリカゲル上で精製して、0.089gの[1−(6−ペンタフルオロエチルピリジン−3−イル)エチル](メチル)−オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(7)を白色の固体として54%収率で得た。LC- MS: C10H10F5N3OS [M]+の質量計算値327.28.実測値[M-I]+ 325.83.
【0122】
実施例VII
2−トリフルオロメチル−5−(1−{メチル(オキシド)[オキシド(オキソ)ヒドラゾノ]−λ−スルファニル}エチル)ピリジン(8)の調製
【0123】
【化44】

【0124】
5−(1−メチルチオエチル)−2−トリフルオロメチルピリジン(2.0g、9mmol)のCHCl(20mL)中溶液に0℃で、mCPBA(2.1g、10mmol)のCHCl(25mL)中溶液を1.5時間にわたって添加した。この溶液をさらに2時間撹拌し、次いで、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(10パーセントMeOH/CHCl)により精製して、5−(1−メチルスルフィニル−エチル)−2−トリフルオロメチルピリジン(A)を黄色の油(710mg、33パーセント)およびジアステレオマーの約2:1混合物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ (主ジアステレオマー) 8.7 (s, 1H), 7.8 (d, 1H), 7.7 (d, 1H), 4.0 (q, 1H), 2.4 (s, 3H), 1.75 (d, 3H); (副ジアステレオマー) 8.6 (s, 1H), 7.9 (d, 1H), 7.7 (d, 1H), 3.8 (q, 1H), 2.3 (s, 3H), 1.8 (d, 3H); LC-MS (ELSD): C9H11F3NOS [M+H]+の質量計算値, 238.実測値238.
【0125】
【化45】

【0126】
5−(1−メチルスルフィニルエチル)−2−トリフルオロメチルピリジン(A)(600mg、2.5mmol)のCHCl(5mL)中溶液に0℃で、アジ化ナトリウム(260mg、4.0mmol)およびHSO(1mL)を添加した。反応物をガス発生が認められるまで55℃に加温し、次いで室温に一晩で冷却させて戻した。この液体を別のフラスコ中にデカンテーションし、残留シロップをHOに溶解させ、NaCOで塩基性化し、CHClで抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−トリフルオロメチルピリジン(B)を黄色の油(130mg、20パーセント)およびジアステレオマーの〜1:1混合物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ (ジアステレオマー混合物) 8.8 (d, 2H), 8.0 (dd, 2H), 7.8 (d, 2H), 4.4 (m, 2H), 2.9 (s, 3H), 2.85 (s, 3H), 1.8 (m, 6H); LC-MS (ELSD): C9H11F3N2OS [M]+の質量計算値, 252.実測値252.
【0127】
【化46】

【0128】
5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−トリフルオロメチルピリジン(B)(100mg、0.4mmol)のCHCl(2mL)中溶液に0℃で、HNO(16μL、0.4mmol)を滴下した。得られた懸濁液に、無水酢酸(750μL)および濃HSO(5μL)を添加し、この混合物を40℃に加熱した。懸濁液は、15分かけて、ゆっくりと均一になった。次いで、溶媒を除去し、粗残渣をHOに溶解させた。pH8になるまで固体NaCOを添加し、水相をCHClで抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、2−トリフルオロメチル−5−(1−{メチル(オキシド)−[オキシド(オキソ)ヒドラゾノ]−λ−スルファニル}エチル)ピリジン(8)を黄色の油(22mg、19パーセント)およびジアステレオマーの1:1混合物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ(ジアステレオマー混合物) 8.8 (d, 2H), 8.1 (m, 2H), 7.8 (m, 2H), 5.1 (q, 1H), 5.0 (q, 1H), 3.3 (s, 3H), 3.25 (s, 3H), 2.0 (m, 6H); LC-MS (ELSD): C9H11F3N3O3S [M+H]+の質量計算値, 298.実測値298.
【0129】
実施例VIII
[6−(1,1−ジフルオロエチル)ピリジン−3−イル)エチル](メチル)−オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(9)の調製
【0130】
【化47】

【0131】
5−メチル−2−アセチルピリジン(9.9g、73.3mmol)の分子篩し乾燥したCHCl(150mL)中溶液に、ジエチルアミノスルホニルトリフルオリド(DAST)(25.8g、260mmol)を室温で添加し、この混合物を室温で一晩撹拌した。さらにDAST(12g、74mmol)を添加し、反応をさらに2日間続けさせ、その後、追加のDAST(3.8g、23mmol)を添加し、反応をさらに3日間続けさせた。反応を飽和NaHCOにより0℃でゆっくりクエンチし、有機相を分離させ、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中8%EtOAcで溶出させるシリカゲル上で精製して、3.91gの2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチルピリジン(A)を淡い茶色がかった油として34パーセント収率で得た。GC-MS: C8H9F2N [M]+の質量計算値157.実測値157.
【0132】
【化48】

【0133】
2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチルピリジン(A)(2.0g、12.7mmol)、N−ブロモスクシンイミド(2.2g、12.7mmol)および過酸化ベンゾイル(0.15g、0.63mmol)の四塩化炭素(100mL)中混合物を一晩還流させた。固体を濾過により除去した後、ろ液を濃縮した。残渣をエタノール(40mL)に再溶解させ、ナトリウムチオメトキシド(1.33g、19mmol)を室温で添加し、3時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残存する混合物をCHClおよび水に溶解させた。分離後、有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチルチオメチル−ピリジン(B)は、GC/MS上で94パーセント純粋であって、これをさらに精製することなく次の反応に直接用いた。GC-MS: C9H11F2NS [M]+の質量計算値203.実測値203.
【0134】
【化49】

【0135】
0℃に冷却させた2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチルチオメチルピリジン(B)(1.22g、6.0mmol)およびシアナミド(0.25g、6.0mmol)のTHF(7mL)中撹拌溶液に、ヨードベンゼンジアセテート(1.93g、6.0mmol)を1回で添加し、得られた混合物を0℃で1時間、次いで室温で2時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、得られた混合物を、ヘキサン中60パーセントアセトン(v/v)を用いてシリカゲル上で精製して、1,22gの[(6−(1,1−ジフルオロピリジン−3−イル)メチル](メチル)−λ−スルファニリデンシアナミド(C)(84パーセント収率)を茶色がかった色の油として得て、これは冷蔵庫に一晩放置させた後、茶色がかった固体に変わった。LC-MS: C10H11F2N3S [M]+の質量計算値243.28.実測値[M+1]+ 244.11.
【0136】
【化50】

【0137】
磁気撹拌機、添加漏斗、および温度計を備えた100mlの丸底フラスコに、過ヨウ素酸ナトリウム(0.95g、4.44mmol)および水(12mL)を充填した。固体が溶解した後、15mLのCHCl、続いて三塩化ルテニウム水和物(0.033g、0.15mmol)を添加した。5mLのCHClに溶解させた[6−(1,1−ジフルオロエチルピリジン−3−イル)メチル](メチル)−λ−スルファニリデンシアナミド(C)(0.72g、2.96mmol)を30分間にわたって滴下した。この混合物を室温で1.5時間急速に撹拌し、次いで、ろ紙を通して濾過し、一部の不溶解物を除去した。次いで、この混合物を、分離を容易にさせるために酢酸エチルを添加後、分液漏斗で分離させた。水相をCHClにより2回抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘキサン中70パーセントアセトンによりシリカゲル上で短時間精製して、0.652gの所望の生成物[(6−(1,1−ジフルオロエチルピリジン−3−イル)メチル](メチル)−オキシドλ−スルファニリデンシアナミド(D)を白色の固体として87パーセント収率で得た。LC-MS: C10H11F2N3OS [M]+の質量計算値259.28.実測値[M+1]+ 260.02.
【0138】
【化51】

【0139】
[(6−(1,1−ジフルオロエチルピリジン−3−イル)メチル](メチル)−オキシドλ−スルファニリデンシアナミド(D)(0.55g、2.0mmol)およびHMPA(0.09mL、0.55mmol)の20mL無水THF中溶液に、トルエン中0.5Mカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(4.4mL、2.2mmol)を−78℃で滴下した。45分後、ヨードメタン(0.14mL、2.2mmol)を注射器により1回で添加した。10分後に、温度を0℃に上昇させ、混合物を1.5時間撹拌することを続けさせた。反応物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、ブラインで希釈し、それぞれEtOAcおよびCHClにより1回抽出した。合わせた有機層をNaSO上乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、0.15gの所望の[6−(1,1−ジフルオロエチル)ピリジン−3−イル]エチル](メチル)−オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(9)を26パーセント収率で得た。LC-MS: C11H13F2N3OS [M]+の質量計算値273.31.実測値[M+1]+ 274.21.
【0140】
実施例I−VIIIおよび他の関連化合物に関するさらなる詳細は、米国特許出願公開第2007/0203191A1号に提供され、その内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0141】
本発明の組成物は、1以上の立体異性体として存在し得る化合物を含み得ることが理解されるべきである。例えば、ある種の実施形態では、本組成物は、式(I)による化合物の立体異性体の混合物を含む。
【0142】
様々な立体異性体は、幾何異性体、ジアステレオマーおよびエナンチオマーを含み得る。したがって、本発明の組成物は、ラセミ混合物、個々の立体異性体および光学的に活性な混合物の化合物を含み得る。1つの立体異性体が、その他のものより活性であり得ることは当業者によって理解される。個々の立体異性体および光学的に活性な混合物は、選択的合成手順、分割出発物質を用いる従来の合成手順または従来の分割手順によって得ることができる。
【0143】
立体異性体に関するより特定の例として、実施例Iに記載された{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル](メチル}オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド化合物は、4種の別個の立体異性体を含む。これらの4種の立体異性体は、2対のジアステレオマーを規定し、これらは本文書の目的のためにジアステレオマー群(A)および群(B)と標識される。ジアステレオマー群(A)は、以下に示されるように{(R)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−(R)−(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(A)および{(S)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−(S)−(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(A)によって規定される。
【0144】
【化52】

【0145】
ジアステレオマー群(B)は、以下に示されるように{(R)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−(S)−(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(B)および{(S)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−(R)−(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(B)によって規定される。
【0146】
【化53】

【0147】
式(I)による化合物の立体異性体の混合物を含む組成物について、時間と共に立体異性体間の変換が意図れ、それにより、化合物の合成後の立体異性体の当初の比と異なる立体異性体間の比がもたらされる。より特定の例として、{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド化合物の当初の合成後に、ジアステレオマー群(A)および群(B)は、約1:2の混合物で存在する。しかし、ジアステレオマー群(A)および群(B)間の変換は、時間と共に起こり得、それにより{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド化合物を含む組成物に関して様々な化学的および物理的安定性の問題が提示されることが観察されている。
【0148】
本化合物の立体異性体混合物を含む組成物中の式(I)による化合物の立体異性体間の変換を選択的に制御する方法が今や、驚くべきことに発見された。例えば、一形態では、第1の比で組成物中に存在する立体異性体間の変換は、第1の比と異なる立体異性体間の第2の比を生じるために有効な手法で組成物を加熱することにより促進される。この形態の一つの特定の例では、加熱は、最低約10℃で少なくとも約4時間行われる。別の例では、加熱は、最低約20℃で少なくとも約4時間行われる。さらに別の例では、加熱は、最低約30℃で少なくとも約4時間行われる。なお別の例では、加熱は、最低約40℃で少なくとも約4時間行われる。別の例では、加熱は、最低約50℃で少なくとも約4時間行われる。さらに別の例では、加熱は、最低約60℃で少なくとも約4時間行われる。さらなる例では、加熱は最低約70℃で少なくとも約4時間行われる。さらに別の例では、加熱は、最低約80℃で少なくとも約4時間行われる。なお別の例では、加熱は、最低約90℃で少なくとも約4時間行われる。別の例では、加熱は、最低約100℃で少なくとも約4時間行われる。
【0149】
さらに、加熱が行われる温度および時間の他の変化が意図される。例えば、一または複数の形態では、加熱は、上に特定した温度の一つであるが、代わりの期間、例えば、約1から約100時間行われ得ることが意図される。より特定の形態では、加熱は、上記温度の一つで約2から約90時間行われる。別の形態では、加熱は、上記温度の一つで約4から約72時間行われる。別の変形では、加熱は、組成物中の式(I)による化合物の分解または融解点のすぐ下の点までの温度で行われ、それにより加熱中の化合物の分解を避け得ることが意図される。一つの非限定的な例として、本組成物が{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド化合物を含む場合、加熱は、ジアステレオマー群Aおよび群Bの2つの融点のより低い方である約128℃未満の温度で行われるべきである。
【0150】
別のより特定の例では、加熱は、23〜70℃で4〜72時間の期間行われる。別の例では、加熱は、23℃で少なくとも約4時間行われる。さらに別の例では、加熱は、約54℃で24〜72時間の期間行われる。なお別の例では、加熱は、約70℃で4〜72時間の期間行われる。この例のさらなる変形では、期間は、4、8、24および72時間の1つから選択される。さらに、加熱が行われる温度および時間の他の変化が意図される。例えば、加熱が行われる温度および期間の一つの値が変化する場合、加熱が行われる温度および期間の他の値も変化し得る。
【0151】
一または複数の形態では、加熱は、本組成物の製剤化が終了する前に行われ得ることが意図される。例えば、一実施形態では、式(I)による化合物の立体異性体混合物を含み、他の物質を実質的に含まない組成物が加熱されて、立体異性体間の所望の変換を得る。次いで、1以上の追加の物質、例えば、ほんのいくつかの可能性を挙げると、植物学的に許容される担体、湿潤剤、増粘剤、殺虫剤または凍結防止剤などが、本組成物に添加され得る。代わりの実施形態では、式(I)による化合物の立体異性体混合物および少なくとも1種の他の殺虫剤を含み、他の物質を実質的に含まない組成物が加熱されて、立体異性体間の所望の変換を得る。次いで、1以上の追加の物質、例えば、ほんの数例を挙げると、植物学的に許容される担体、湿潤剤、増粘剤または凍結防止剤などが本組成物に添加され得る。しかし、本明細書で記載される組成物が調製され得る順序の他の変化が意図される。例えば、一または複数の形態では、本組成物の製剤化は、それが加熱される前に終了していることができる。前記に加えて、本組成物は、例えば、本組成物の粒径を減少させるビーズミリングを含めて、加熱後にさらなる処理を施し得ることが理解されるべきである。
【0152】
一実施形態では、式(I)による化合物の立体異性体は、2対のジアステレオマーを規定し、その加熱により、ジアステレオマーの1つの対の少なくとも一部がジアステレオマーの他の対に変換され、それにより、本組成物中に存在する化合物のジアステレオマー間の比を変化させる。一つのより特定の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、少なくとも約3:1である。別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約10:1より大きい。さらに別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約20:1より大きい。なお別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約30:1より大きい。別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約40:1より大きい。さらなる形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約50:1より大きい。別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約60:1より大きい。なお別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約70:1より大きい。さらに別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約80:1より大きい。別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約90:1より大きい。なお別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、少なくとも約100:1である。別の形態では、ジアステレオマーの1対のみが加熱後に残っていることが意図される。
【0153】
別の特定の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約3:1から約100:1である。さらに別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約3:1から約50:1である。別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約3:1から約40:1である。なお、別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約3:1から約39:1である。さらに別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約19:1から約39:1である。別の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約25:1から約39:1である。なお、他の形態では、加熱後のジアステレオマーの対間の比は、約39:1である。しかし、ジアステレオマーの対間の比のさらなる変化が意図されることが理解されるべきである。
【0154】
別の実施形態では、組成物は、2対のジアステレオマーによって規定される立体異性体混合物において式(I)による化合物を含む。一形態では、この混合物は、本組成物中の立体異性体混合物の総重量に基づいて、ジアステレオマーの第1の対を約50から約98重量パーセント、ジアステレオマーの第2の対を約2から50重量パーセントで含む。別の形態では、この混合物は、本組成物中の立体異性体混合物の総重量に基づいて、ジアステレオマーの第1の対を約60から約98重量パーセントおよびジアステレオマーの第2の対を約2から約40重量パーセントで含む。さらに別の形態では、この混合物は、本組成物中の立体異性体混合物の総重量に基づいて、ジアステレオマーの第1の対を約75から約98重量パーセントおよびジアステレオマーの第2の対を約2から約25重量パーセントで含む。さらなる形態では、この混合物は、本組成物中の立体異性体混合物の総重量に基づいて、ジアステレオマーの第1の対を約85から約98重量パーセントおよびジアステレオマーの第2の対を約2から約15重量パーセントで含む。なお、別の形態では、この混合物は、本組成物中の立体異性体混合物の総重量に基づいて、ジアステレオマーの第1の対を約90から約98重量パーセントおよびジアステレオマーの第2の対を約2から約10重量パーセント含む。別の形態では、この混合物は、本組成物中の立体異性体混合物の総重量に基づいて、ジアステレオマーの第1の対を約95から約98重量パーセントおよびジアステレオマーの第2の対を約2から約5重量パーセントで含む。さらに別の形態では、この混合物は、本組成物中の立体異性体混合物の総重量に基づいて、ジアステレオマーの第1の対を約99重量パーセントおよびジアステレオマーの第2の対を約1重量パーセントで含む。さらなる形態では、この混合物は、本組成物中の立体異性体混合物の総重量に基づいて、約100重量%の、ジアステレオマーの第1の対を含む。
【0155】
この実施形態の一つの特定の形態では、式(I)による化合物は、{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドであり、立体異性体の第1の対は、{(R)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−(R)−(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドおよび{(S)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−(S)−(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドにより規定され、ならびにジアステレオマーの第2の対は、{(R)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−(S)−(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドおよび{(S)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−(R)−(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドにより規定される。この形態のさらなる変化では、前記重量パーセントのジアステレオマーの1種を有する立体異性体混合物は、約20から70℃の温度で約4〜72時間の期間本組成物を加熱することによって調製される。さらにまたは代わりに、1以上の他の殺虫剤がこの形態に含まれ得ることが意図される。一例として、本組成物は、スピノシン、例えば、スピネトラム、スピノサドまたはそれらの混合物を含み得る。存在する場合、本組成物は、{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシドλ−スルファニリデンシアナミドおよびスピノシン間の重量での比を、約1:10から約10:1で含み得る。別の形態では、本組成物は、{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシドλ−スルファニリデンシアナミドおよびスピノシン間の比を、重量で約1:5から約5:1で含み得る。さらに別の形態では、本組成物は、{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシドλ−スルファニリデンシアナミドおよびスピノシン間の重量での比を、約1:3から約3:1で含み得る。なお別の形態では、本組成物は、{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドおよびスピノシン間の重量での比を、約2:1から約2.4:1で含み得る。
【0156】
{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドおよび殺虫剤、例えば、スピノシンの混合物について上に記載したが、ある種の実施形態では、組成物は、式(I)による任意の化合物および1以上の他の殺虫剤を含み得ることが理解されるべきである。例えば、これらの組成物は、式(I)による化合物およびスピノシン、例えば、スピネトラム、スピノサドまたはそれらの混合物を含み得る。存在する場合、これらの組成物は、式(I)による化合物および殺虫剤間の重量での比を約1:10から約10:1で含み得る。別の形態では、これらの組成物は、式(I)による化合物および殺虫剤間の重量での比を約1:5から約5:1で含み得る。なお別の形態では、これらの組成物は、式(I)による化合物および殺虫剤間の重量での比を約1:3から約3:1で含み得る。
【0157】
本発明の組成物はまた、スプレー剤、局所処理、ゲル、シードコーティング、マイクロカプセル、浸透性移行剤、ベイト剤、イヤータグ、丸薬、煙霧器、燻蒸剤エアロゾル、粉末および多くの他の形態で植物学的に許容される不活性担体と一緒に提供され得る。通常、製剤は、水性懸濁製剤または水性エマルション製剤として施用される。このような懸濁製剤またはエマルション製剤は、(1)固形剤(通常、水和剤または顆粒水和剤として知られている)または(2)液剤(通常、乳剤、水性エマルション製剤、SC剤および本組成物を含む水懸濁化カプセル剤として知られている)である、水溶剤、水懸濁製剤、または乳化製剤から製造される。容易に理解されるように、本組成物が添加され得るいずれの物質も使用され得るが、但し、それらが、殺有害生物剤としての本組成物の活性を著しく妨害せずに所望の有用性をもたらすことを条件とする。
【0158】
水中の分散によって圧縮、押出または処理され、その後、スプレー乾燥または流動床凝集させて、顆粒水和剤を形成し得る水和剤は、本組成物、不活性担体および界面活性剤の緊密な混合物を含む。水和剤中の本組成物の濃度は通常、水和剤の総重量に基づいて重量で10パーセントから90パーセント、より好ましくは25重量パーセントから75重量パーセントである。水和剤製剤の調製では、本組成物は、任意の微粉化固体、例えば、葉ろう石(prophyllite)、タルク、チョーク、石膏、フラー土、ベントナイト、アタパルガイト、デンプン、カゼイン、グルテン、モンモリロナイトクレー、珪藻土、精製シリケートなどと混合され得る。このような操作において、微粉化担体および界面活性剤は通常、本組成物とブレンドされ、そして粉砕される。
【0159】
本組成物の乳剤は、都合の良い濃度、例えば、乳剤の総重量に基づいて、適当な液体中、5重量パーセントから75重量パーセントの本組成物を含む。本組成物は、水、水混和性溶媒、水不混和性溶媒、またはそれらの混合物のいずれか、および乳化剤である不活性担体に溶解させる。この乳剤は、水および油で希釈されて、水中油型エマルションの形態でスプレー混合物を形成し得る。有用な有機溶媒には、芳香族、特に重芳香族ナフサなどの石油の高沸点のナフタレン部分およびオレフィン部分が含まれる。他の有機溶媒、例えば、テルペン溶媒(ロジン誘導体を含む)、脂肪族ケトン(シクロヘキサノンなど)、および複合アルコール(2−エトキシエタノールなど)も使用され得る。
【0160】
本明細書で有利に用いられ得る乳化剤は、当業者により容易に決定することができ、様々な非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性乳化剤、または2種以上の乳化剤のブレンドを含み得る。乳剤の調製に有用な非イオン性乳化剤の例には、ポリアルキレングリコールエーテル、ならびにアルキルおよびアリールフェノール、脂肪族アルコール、脂肪族アミンまたは脂肪酸と、エチレンオキシド、プロピレンオキシドとの縮合生成物、例えば、エトキシル化アルキルフェノール、およびポリオールまたはポリオキアルキレンにより可溶化されたカルボン酸エステルなどが含まれる。カチオン性乳化剤には、四級アンモニウム化合物および脂肪アミン塩が含まれる。アニオン性乳化剤には、アルキルアリールスルホン酸の油溶性塩(例えば、カルシウム)、油溶性塩または硫酸化ポリグリコールエーテル、およびリン酸化ポリグリコールエーテルの適切な塩などが含まれる。
【0161】
本組成物の乳剤を調製するのに用いることができる代表的な有機液体は、芳香族液体、例えば、キシレン、プロピルベンゼン留分;または混合ナフタレン留分、鉱油、置換芳香族有機液体、例えば、フタル酸ジオクチル;ケロセン;種々の脂肪酸のジアルキルアミド、特に脂肪グリコールのジメチルアミド、およびグリコール誘導体、例えば、ジエチレングリコールのn−ブチルエーテル、エチルエーテルまたはメチルエーテルなど、およびトリエチレングリコールのメチルエーテルなどである。2種以上の有機液体の混合物も乳剤の調製に用いることができる。好ましい有機液体には、キシレン、およびプロピルベンゼン留分が含まれ、プロピルベンゼン留分が最も好ましい。表面活性乳化剤は通常、液体製剤でおよび乳化剤と本組成物との合わせた重量に基づいて0.1から20重量パーセントの量で用いられる。本発明の組成物を含む製剤は、他の適合性の添加物、例えば、殺ダニ剤、殺虫剤、植物成長調節剤、他の殺真菌剤、および農業で使用される他の生物学的に活性な化合物も含み得る。
【0162】
水性懸濁製剤は、水性懸濁製剤の総重量に基づいて、5から50重量パーセントの範囲の濃度の水性ビヒクル中に分散させた本組成物の懸濁製剤を含む。水性懸濁製剤は、本発明の組成物、またはその溶液を、水および上に検討された同じ種類から選択される界面活性剤からなるビヒクル中に激しく混合することによって調製される。無機塩および合成または天然ゴムなどの他の成分も、水性ビヒクルの密度および粘度を増加させるために添加され得る。水性懸濁製剤の例には、油滴(EW)、固形物(SC)、およびカプセル(CS)の懸濁製剤が含まれる。
【0163】
本組成物はまた、土壌への施用に特に有用である粒剤として施用され得る。粒剤は通常、アタパルガイト、ベントナイト、珪藻岩、クレーまたは同様の安価な物質などの粗粒不活性物質から完全にまたは大部分なる不活性担体に分散させた、粒剤の総重量に基づいて、0.5から10重量パーセントの本組成物を含有する。このような製剤は通常、本組成物を適当な溶媒に希釈させ、それを、0.5から3mmの範囲の適切な粒径にさせた顆粒状担体に施すことにより調製される。適当な溶媒は、本化合物が実質的にまたは完全に可溶性である溶媒である。このような製剤は、担体と本組成物と溶媒とのドウまたはペーストを作製し、粉砕および乾燥させて、所望の顆粒状粒子を得ることによっても調製され得る。
【0164】
本発明の組成物はまた、顆粒水和剤またはドライフロアブル剤として施用され得る。顆粒水和剤は通常、その製剤の総重量に基づいて、10から70パーセントの本組成物を含有する。このような製剤は通常、混合しならびに/あるいは分散剤および/または湿潤剤の添加と共にこの混合物を担体上にスプレーし、水と合わせて、パン造粒、押出、スプレー乾燥、流動床凝集などの周知の造粒技術を用いてさらなる処理に適した混合物を形成することによって得られる。
【0165】
本組成物を含む粉剤は、本組成物を適当な粉末状農薬用担体、例えば、カオリン粘土、粉砕火山岩などと密接に混合することにより調製され得る。粉剤は好適には、粉剤の総重量に基づいて、1から10重量パーセントの本組成物を含有し得る。粉剤は、上記粒剤について記載したものと同様の手法で本組成物を担体上に含浸させることによっても調製され得る。
【0166】
本発明の製剤は、本組成物の標的作物および生物上への沈着、湿潤および浸透を増強するために補助界面活性剤をさらに含み得る。これらの補助界面活性剤は、場合によって、製剤の成分または槽混合物として用いられ得る。補助界面活性剤の量は通常、水のスプレー容量に基づいて、0.01から1.0容量パーセント、好ましくは0.05から0.5容量パーセント変わる。適当な補助界面活性剤には、エトキシル化ノニルフェノール、エトキシル化合成または天然アルコール、エステルまたはスルホコハク酸の塩、エトキシル化有機シリコーン、エトキシル化脂肪アミン、および界面活性剤と鉱油または植物油とのブレンドが含まれるが、これらに限定されない。
【0167】
実施例IX
{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドの立体異性体混合物を含む組成物の調製
ジアステレオマー群Aおよび群B間の約1:2の比を有する、240g/L濃度の{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドを有する1リットルの総容量(〜1100gの総重量)のSC剤製品を、機械的撹拌機を備えた清浄なビーカーに脱イオン水を最初に添加することにより調製した。次いで、そのビーカーに以下の成分を連続撹拌下、特になく、添加した。:3.5gのAgnique(登録商標)DFM112S(Cognis Group(ドイツに本社を置くMonheim)から市販されているシリコン系消泡剤);20gのTersperse(登録商標)2500(Huntsman Performance Products(10003 Woodloch Forest Drive,The Woodlands,TX 77380)から市販されているポリマー界面活性剤);30gのMorwet(登録商標)D−360(Akzo Nobel Surfactants(525W,Van Buren St.,シカゴ,IL60607)から市販されている界面活性剤);20gのEthylan(登録商標)NS500LQ(Akzo Nobel Surfactants(525W,Van Buren St.,シカゴ,IL60607)から市販されている界面活性剤);40gのプロピレングリコール;1gのProxel(登録商標)GXL(Arch Chemicals,Inc.(1955 Lake Drive,Suite 100,スマーナ,GA30080)から市販されているマイクロバイオスタット溶液)。次いで、240gの{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドをビーカーに添加し、続いて、10gのAvicel(登録商標)CL−611(FMC BioPolymer(1735 Market Street,フィラデルフィア,PA 19103)から市販されている安定剤)および2gのKelzan(CP Kelco(1000 Parkwood Circle,Suite 1000,アトランタ,GA 30339)から市販されているキサンタンガム)を添加した。均一な混合物が得られるまで、成分を撹拌した。次いで、この混合物をビーズミルで3〜5μmの平均粒径に粉砕した。このSC剤製品の最終処方を表1に示す。
【0168】
【表1】

【0169】
160mLの総容量を有する組成物を、240g/L濃度の{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドを有する80mLの上記SC剤製品および80mLのRadiant(登録商標)SC(120g/L濃度のスピネトラムを有し、Dow AgroSciences,LLC(9330 Zinosville Road,インディアナポリス,IN 46268)から市販されている殺虫剤製剤)を混合することにより調製した。均一な粘稠度が得られるまで、組成物を完全に混合した。次いで、組成物の16の個々の10mLの試料(試料(i)〜(xvi))を、以下の表2に示した時間および温度パラメータに従ってオーブン中で加熱した。
【0170】
【表2】

【0171】
表2に示したそれぞれの時間の終了後、試料をオーブンから取り出し、その後、クロマトグラフィーにより分析して、加熱後のそれぞれの試料における{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドのジアステレオマー群Aおよび群B間の比を測定した。クロマトグラフィー分析の結果は表3に与えるが、これは、それぞれの試料のpH、およびそれぞれの試料の総重量に基づく{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドおよびスピネトラムの重量パーセントも示す。
【0172】
【表3】

【0173】
上記の実施例は説明の目的のためであり、本文書に開示される本発明をこれらの実施例に開示された実施形態のみに限定すると解釈されることは意図されないことが理解されるべきである。例えば、例示的組成物における{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド化合物は、式(I)による化合物の1種または混合物と置き換えられ得ることが意図される。同様に、例示的な組成物は、スピネトラムに加えてまたはそれの代わりに1以上の共成分と調製され得るか、またはその代わりに任意の共成分を含まなくてもよいことが意図される。
【0174】
殺虫剤の有用性
本文書に開示される組成物は、昆虫を含む無脊椎動物の防除に有用である。したがって、本発明はまた、昆虫抑制量の本組成物を、昆虫の所在場所に、防護すべき領域に、または防除すべき昆虫に対して直接施用する工程を含む、昆虫を抑制する方法に関する。本発明の組成物は、ダニおよび線虫などの他の無脊椎有害生物を防除するためにも使用され得る。
【0175】
昆虫または他の有害生物の「所在場所」は、本明細書では昆虫または他の有害生物が生存しているまたはそれらの卵が存在している環境、例えば、それらの周囲の空気、それらが食する餌、またはそれらが接触する対象を含む環境を指すために用いられる用語である。例えば、食用、商品用、観賞用植物、芝または牧草植物を食し、損傷させまたはそれらに接触する昆虫は、植え付け前の植物の種子に、実生、もしくは植え付けられている挿し木、葉、茎、果実、穀物、および/または根に、あるいは作物が植え付けられる前後の土壌または他の成長培地に本組成物を施用することにより防除され得る。ウイルス、真菌または細菌病害に対するこれらの植物の防護はまた、コナジラミ、ウンカ、アブラムシおよびハダニなどの樹液食有害生物を防除することによって間接的に達成され得る。このような植物は、従来の手法により育種されるもの、ならびに昆虫抵抗性、除草剤抵抗性、栄養強化、および/または他の有益な形質を獲得するために近代的バイオ技術を用いて遺伝的に改変されるものを含む。
【0176】
本組成物はまた、織物、紙、貯蔵穀物、種子および他の食料品、ヒトおよび/またはペット、家畜、牧畜動物、動物園の動物、または他の動物が居住し得る家屋および他の建造物を、そのような対象にまたはそれらの近くに活性組成物を施用することによって防護するために有用であり得ると意図される。家畜、建造物またはヒトは、寄生性であるまたは感染症を移すことができる無脊椎有害生物および/または線虫有害生物を防除することにより本組成物で防護され得る。このような有害生物には、例えば、ツツガムシ、マダニ、シラミ、蚊、ハエ、ノミおよび糸状虫が含まれる。非農業施用には、森林、庭、道路沿いおよび鉄道線路用地における無脊椎有害生物の防除も含まれる。
【0177】
「昆虫を抑制する」という用語は、生存昆虫の数の減少、または生存能力のある昆虫卵の数の減少を指す。組成物によって達成される減少の程度は、当然、組成物の施用量、使用される特定の組成物、および標的昆虫種に依存する。少なくとも不活性化量を使用すべきである。「昆虫不活性化量」という用語は、処理された昆虫個体群の測定可能な減少を生じさせるために充分な量を表現するために使用される。一般に、重量で約1から約1000ppmの範囲の量の活性化合物が使用される。例えば、抑制され得る昆虫または他の有害生物には、以下が含まれるが、これらに限定されない:
【0178】
鱗翅目(チョウ目)(Lepidoptera)−ヘリオティス属種(Heliothis spp.)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、ミチムナ・ユニプンクタ(Mythimna unipuncta)、アグロチス・イプシロン(Agrotis ipsilon)、エアリアス属種(Earias spp.)、ユーキソア・オキシリアリス(Euxoa auxiliaris)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、ラキプルシア・ヌ(Rachiplusia nu)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、チロ属種(Chilo spp.)、シロポファガ・インセルチュラス(Scirpophaga incertulas)、セザミア・インフェレンス(Sesamia inferens)、クナファロクロシス・メジナリス(Cnaphalocrocis medinalis)、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、シジア・ポモネラ(Cydia pomonella)、カルポシナ・ニッポネンシス(Carposina niponensis)、アドキソフィエス・オラナ(Adoxophyes orana)、アルチプス・アルギロスピルス(Archips argyrospilus)、パンデミス・ヘパラナ(Pandemis heparana)、エピノチア・アポレマ(Epinotia aporema)、ユーペシリア・アムビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、ポリクロシス・ビテアナ(Polychrosis viteana)、ペクチノフォラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、ピエリス・ラパエ(Pieris rapae)、フィロノリクテル属種(Phyllonorycter spp.)、ロイコプテラ・マリフォリエラ(Leucoptera malifoliella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnisitis citrella)
鞘翅目(甲虫目)(Coleoptera)−ジアブロチカ属種(Diabrotica spp.)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、アントノムス・グランジス(Anthonomus grandis)、リッソルホプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、メラノツス・コムニス(Melanotus communis)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、シクロセファラ属種(Cyclocephala spp.)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)
同翅目(ヨコバイ目)(Homoptera)−アフィス属種(Aphis spp.)、ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)、ロパロシフム属種(Rhopalosiphum spp.)、ジサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)、マクロシフム・ユーホルビアエ(Macrosiphum euphorbiae)、アウラコルタム・ソラニ(Aulacorthum solani)、シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)、メトポロフィウム・ジルホダム(Metopolophium dirhodum)、シザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、ブラキコルス・ノクシウス(Brachycolus noxius)、ネホテティクス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)、ラオデルファクス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、ベミシア・タバキ(Bemisia tabaci)、トリアロイロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、アロイロデス・プロレテラ(Aleurodes proletella)、アロイロスリキスス・フロッコスス(Aleurothrixus floccosus)、クアドラスピジオツス・ペルニシオスス(Quadraspidiotus perniciosus)、ウナスピス・ヤノネンシス(Unaspis yanonensis)、セロプラステス・ルベンス(Ceroplastes rubens)、アオニジエラ・アウランチイ(Aonidiella aurantii)
半翅目(カメムシ目)(Hemiptera)−リグス属種(Lygus spp.)、ユーリガステル・マウラ(Eurygaster maura)、ネザラ・ビリヅラ(Nezara viridula)、ピエゾドルス・ギルジンギ(Piezodorus guildingi)、レプトコリサ・バリコルニス(Leptocorisa varicornis)、シメクス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、シメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)
総翅目(アザミウマ目)(Thysanoptera)−フランクリニエラ属種(Frankliniella spp.)、スリプス属種(Thrips spp.)、シルトスリプス・ドルサリス(Scirtothrips dorsalis)
等翅目(シロアリ目)(Isoptera)−レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus)、レチクリテルメス・ビルギニクス(Reticulitermes virginicus)、ヘテロテルメス・アウレウス(Heterotermes aureus)、レチクリテルメス・ヘスペルス(Reticulitermes hesperus)、コプトテルメス・フレンキイ(Coptotermes frenchii)、シェドリノテルメス属種(Shedorhinotermes spp.)、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・グラセイ(Reticulitermes grassei)、レチクリテルメス・バニュレンシス(Reticulitermes banyulensis)、レチクリテルメス・スペラツス(Reticulitermes speratus)、レチクリテルメス・ハゲニ(Reticulitermes hageni)、レチクリテルメス・チビアリス(Reticulitermes tibialis)、ゾオテルモプシス属種(Zootermopsis spp.)、インシシテルメス属種(Incisitermes spp.)、マルギニテルメス属種(Marginitermes spp.)、マクロテルメス属種(Macrotermes spp.)、ミクロセロテルメス属種(Microceroterm.es spp.)、ミクロテルメス属種(Microtermes spp.)
双翅目(ハエ目)(Diptera)−リリオミザ属種(Liriomyza spp.)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、エデス属種(Aedes spp.)、クレクス属種(Culex spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、ファニア属種(Fannia spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)
膜翅目(Hymenoptera)−イリドミルメクス・フミリス(Iridomyrmex humilis)、ソレノプシス属種(Solenopsis spp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、アッタ属種(Atta spp.)、ポゴノミルメクス属種(Pogonomyrmex spp.)、カムポノツス種(Camponotus spp.)、モノモリウム属種(Monomorium spp.)、タピノマ・セシル(Tapinoma sessile)、テトラモリウム属種(Tetramorium spp.)、キシロカパ属種(Xylocapa spp.)、ベスプラ属種(Vespula spp.)、ポリステス属種(Polistes spp.)
食毛目(Mallophaga)(ハジラミ)
裸尾目(Anoplura)(シラミ)−プシルス・ピュービス(Pthirus pubis)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)
直翅目(Orthoptera)(イナゴ類(grasshoppers)、コオロギ)−メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria)、シストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)、グリロタルピダエ(Gryllotalpidae)(ケラ)
ゴキブリ亜目(Blattoidea)(ゴキブリ)−ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、スペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea)、パルコブラッタ・ペンシルバニカ(Parcoblatta pennsylvanica)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、ピクノセルス・スリナメンシス(Pycnoscelus surinamensis)
隠翅目(ノミ目)(Siphonaptera)−クテノファリデス属種(Ctenophalides spp.)、プレクス・イリタンス(Pulex irritans)
ダニ目(Acari)−テトラニクス属種(Tetranychus spp.)、パノニクス属種(Panonychus spp.)、エオテトラニクス・カルピニ(Eotetranychus carpini)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、アクルス・ペレカッシ(Aculus pelekassi)、ブレビパルプス・ホエニシス(Brevipalpus phoenicis)、ブーフィルス属種(Boophilus spp.)、デルマセントル・バリアビリス(Dermacentor variabilis)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、アンブリオマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)、イキソデス属種(Ixodes spp.)、ノトエドレス・キャティ(Notoedres cati)、サルコプテス・スカビエイ(Sarcoptes scabiei)、デルマトファゴイデス属種(Dermatophagoides spp.)
線形動物門(Nematoda)−ジロフィラリア・イミチス(Dirofilaria immitis)、メロイドジン属種(Meloidogyne spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ホプロライムス・コルムブス(Hoplolaimus columbus)、ベロノライムス属種(Belonolaimus spp.)、プラチレンクス属種(Pratylenchus spp.)、ロチレンクス・レニホルミス(Rotylenchus reniformis)、クリコネメラ・オルナタ(Criconemella ornata)、ジチレンクス属種(Ditylenchus spp.)、アフェレンコイデス・ベッセイ(Aphelenchoides besseyi)、ヒルシュマニエラ属種(Hirschmanniella spp.)。
【0179】
昆虫およびダニの所在場所に施用される組成物の実際の量は、決定的ではないが、上記実施例を考慮して当業者によって容易に決定され得る。一般に、重量で10ppmから5000ppmの濃度の化合物が、良好な防除を提供すると予想される。多くの化合物に関して、100から1500ppmの濃度が充分である。
【0180】
組成物が施用される場所は、昆虫またはダニが生息する任意の場所、例えば、野菜作物、果実および堅果の木、ブドウの木、観賞植物、家畜、建造物の内面または外面、および建造物の周囲の土壌であり得る。
【0181】
毒薬作用に抵抗する昆虫卵の独特の能力のために、他の公知の殺虫剤および殺ダニ剤にも当てはまるように、新たに出現した幼虫を防除するために、反復施用が望ましくあり得る。
【0182】
植物における本発明の浸透移動は、本組成物を植物の別の部分に施用することによって、植物のある部分の上の有害生物を防除するために利用され得る。例えば、食葉性昆虫の防除は、点滴灌漑もしくは畝間施用によって、または植え付け前に種子を処理することによって防除され得る。種子処理は、特殊な形質を発現するように遺伝的に形質転換された植物が発芽するものを含む、すべての種類の種子に適用され得る。代表例には、無脊椎有害生物、例えば、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)に対して毒性のタンパク質を発現するもの、もしくは他の殺虫性タンパク質、除草剤抵抗性を発現するもの、例えば、「Roundup Ready(登録商標)」種子、または殺虫性タンパク質、除草剤抵抗性、栄養強化および/もしくは任意の他の有益な形質を発現する「スタック(stacked)」外来遺伝子を有するものが含まれる。
【0183】
本組成物は、トラップ、餌ステーションなどの装置において昆虫有害生物に対して本組成物の効力を増加させるために使用され得る誘引剤および/または摂食刺激剤を含む殺虫性餌製剤として提供することもできる。餌製剤は通常、殺生剤として作用するために有効な量で刺激剤および1以上の非マイクロカプセル化またはマイクロカプセル化殺虫剤を含む、固体、半固体(ゲルを含む)または液体餌母体である。
【0184】
本発明の組成物はしばしば、より広範で様々な有害生物、病害および雑草の防除を得るために1以上の他の殺虫剤または殺真菌剤または除草剤と併用して施用される。他の殺虫剤または殺真菌剤または除草剤と併用して使用される場合、本発明の組成物は、他の殺虫剤もしくは殺真菌剤もしくは除草剤と製剤化される、他の殺虫剤もしくは殺真菌剤もしくは除草剤とタンクミックスされる、または他の殺虫剤もしくは殺真菌剤もしくは除草剤と連続的に施用され得る。
【0185】
本発明の組成物と組み合わせて有益に用いることのできる殺虫剤の一部には以下が含まれる:抗生物質殺虫剤、例えばアロサミジンおよびチューリンゲンシン;大環状ラクトン殺虫剤、例えばスピノサド、スピネトラムおよび21−ブテニルスピノシン類を含む他のスピノシン類およびそれらの誘導体;アベルメクチン殺虫剤、例えばアバメクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチンおよびセラメクチン;ミルベマイシン殺虫剤、例えばレピメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンオキシムおよびモキシデクチン;ヒ素殺虫剤、例えばヒ酸カルシウム、アセト亜ヒ酸銅、ヒ酸銅、ヒ酸鉛、亜ヒ酸カリウムおよび亜ヒ酸ナトリウム;生物学的殺虫剤、例えばバチルス・ポピラエ(Bacillus popilliae)、バチルス・スファエリカス(B. sphaericus)、バチルス・チューリンゲンシスの亜種アイザワイ系統(B. thuringiensis subsp. aizawai)、バチルス・チューリンゲンシスの亜種クルスターキ系統(B. thuringiensis subsp. kurstaki)、バチルス・チューリンゲンシスの亜種テネブリオニス系統(B. thuringiensis subsp. tenebrionis)、ボーベリア・バッシアーナ(Beauveria bassiana)、シジア・ポモネラ(Cydia pomonella)顆粒病ウイルス、ドクガ(Douglas fir tussock moth)NPV、ジプシーモス(gypsy moth)NPV、ヘリコベルパ・ゼア(Heliocoverpa zea)NPV、インディアン・ミール・モス(Indian meal moth)顆粒病ウイルス、メタリジウム・アニソプリアエ(Metarhizium anisopliae)、ノセマ・ロクスタエ(Nosema locustae)、ペシロミセス・フモソロセウス(Paecilomyces fumosoroseus)、ペシロミセス・リラシヌス(P. lilacinus)、フォトラブダス・ルミネセンス(Photorhabdus luminescens)、スポドプテラ・エグジグア(Spodoptera exigua)NPV、トリプシン調節卵形成阻害因子、キセノラブダス・ネマトフィルス(Xenorhabdus nematophilus)およびキセノラブダス・ボビエニイ(X. bovienii)、植物導入保護剤殺虫剤、例えばCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1A.105、Cry2Ab2、Cry3A、mir Cry3A、Cry3Bb1、Cry34、Cry35およびVIP3A;植物性殺虫剤、例えばアナバシン、アザジラクチン、d−リモネン、ニコチン、ピレスリン、シネリン、シネリンI、シネリンII、ジャスモリンI、ジャスモリンII、ピレスリンI、ピレスリンII、カシア、ロテノン、リアニアおよびサバジラ;カルバメート系殺虫剤、例えばベンジオカルブおよびカルバリル;ベンゾフラニルメチルカルバメート系殺虫剤、例えばベンフラカルブ、カルボフラン、カルボスルファン、デカルボフランおよびフラチオカルブ;ジメチルカルバメート系殺虫剤、ジミタン、ジメチラン、ヒキンカルブ(hyquincarb)およびピリミカルブ;オキシムカルバメート系殺虫剤、例えばアラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、メトミル、ニトリラカルブ、オキサミル、タジムカルブ、チオカルボキシム、チオジカルブおよびチオファノクス;フェニルメチルカルバメート系殺虫剤、例えばアリキシカルブ、アミノカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、カルバノレート、クロエトカルブ、ジクレシル、ジオキサカルブ、EMPC、エチオフェンカルブ、フェネタカルブ、フェノブカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メトルカルブ、メキサカルベート、プロマシル、プロメカルブ、プロポキスル、トリメタカルブ、XMCおよびキシリルカルブ;ジニトロフェノール系殺虫剤、例えばジネックス、ジノプロップ、ジノサンおよびDNOC;フッ素系殺虫剤、例えばヘキサフルオロケイ酸バリウム、氷晶石、フッ化ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウムおよびスルフラミド;ホルムアミジン系殺虫剤、例えばアミトラズ、クロルジメホルム、ホルメタネートおよびホルムパラネート;燻蒸剤殺虫剤、例えばアクリロニトリル、二硫化炭素、四塩化炭素、クロロホルム、クロロピクリン、パラ−ジクロロベンゼン、1,2−ジクロロプロパン、ギ酸エチル、二臭化エチレン、二塩化エチレン、エチレンオキシド、シアン化水素、ヨードメタン、臭化メチル、メチルクロロホルム、塩化メチレン、ナフタレン、ホスフィン、フッ化スルフリルおよびテトラクロロエタン;無機殺虫剤、例えばボラックス、多硫化カルシウム、オレイン酸銅、塩化第一水銀、チオシアン酸カリウムおよびチオシアン酸ナトリウム;キチン合成阻害剤、例えばビストリフルロン、ブプロフェジン、クロルフルアズロン、シロマジン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン、テフルベンズロンおよびトリフルムロン;幼若ホルモン様作用物質、例えばエポフェノナン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェンおよびトリプレン;幼若ホルモン、例えば幼若ホルモンI、幼若ホルモンIIおよび幼若ホルモンIII;脱皮ホルモンアゴニスト、例えばクロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジドおよびテブフェノジド;脱皮ホルモン、例えばα−エクジソンおよびエクジステロン;脱皮阻害剤、例えばジオフェノラン;プレコセン、例えばプレコセンI、プレコセンIIおよびプレコセンIII;未分類の昆虫成長制御剤、例えばジシクラニル;ネライストキシン類似体殺虫剤、例えばベンスルタップ、カルタップ、チオシクラムおよびチオスルタップ;ニコチノイド系殺虫剤、例えばフロニカミド;ニトログアニジン系殺虫剤、例えばクロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリドおよびチアメトキサム;ニトロメチレン系殺虫剤、例えばニテンピラムおよびニチアジン;ピリジルメチルアミン系殺虫剤、アセタミプリド、イミダクロプリド、ニテンピラムおよびチアクロプリド;有機塩素系殺虫剤、例えばブロモ−DDT、カンフェクロル、DDT、pp'−DDT、エチル−DDD、HCH、ガンマ−HCH、リンダン、メトキシクロル、ペンタクロロフェノールおよびTDE;シクロジエン殺虫剤、例えばアルドリン、ブロモシクレン、クロルビシクレン、クロルダン、クロルデコン、ジエルドリン、ジロル(dilor)、エンドスルファン、エンドリン、HEOD、ヘプタクロル、HHDN、イソベンザン、イソドリン、ケレバンおよびミレックス;有機リン系殺虫剤、例えばブロモフェンビンホス、クロルフェンビンホス、クロトキシホス、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメチルビンホス、ホスピレート、ヘプテノホス、メトクロトホス、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、ナフタロホス、ホスファミドン、プロパホス、TEPPおよびテトラクロルビンホス;有機チオリン酸系殺虫剤、例えばジオキサベンゾホス、ホスメチランおよびフェントエート;脂肪族有機チオリン酸系殺虫剤、例えばアセチオン、アミトン、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルメホス、デメフィオン、デメフィオン−O、デメフィオン−S、デメトン、デメトン−O、デメトン−S、デメトン−メチル、デメトン−O−メチル、デメトン−S−メチル、デメトン−S−メチルスルホン、ジスルホトン、エチオン、エトプロホス、PSP、イソチオエート、マラチオン、メタクリホス、オキシデメトン−メチル、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、ホレート、スルホテプ、テルブホスおよびチオメトン;脂肪族アミド有機チオリン酸系殺虫剤、例えばアミジチオン、シアントエート、ジメトエート、エトエート−メチル、ホルモチオン、メカルバム、オメトエート、プロトエート、ソファミドおよびバミドチオン;オキシム有機チオリン酸系殺虫剤、例えばクロルホキシム、ホキシムおよびホキシム−メチル;複素環式有機チオリン酸系殺虫剤、例えばアザメチホス、クマホス、クミトエート、ジオキサチオン、エンドチオン、メナゾン、モルホチオン、ホサロン、ピラクロホス、ピリダフェンチオンおよびキノチオン;ベンゾチオピラン有機チオリン酸系殺虫剤、例えばジチクロホスおよびチクロホス;ベンゾトリアジン有機チオリン酸系殺虫剤、例えばアジンホス−エチルおよびアジンホス−メチル;イソインドール有機チオリン酸系殺虫剤、例えばジアリホスおよびホスメット;イソキサゾール有機チオリン酸系殺虫剤、例えばイソキサチオンおよびゾラプロホス;ピラゾロピリミジン有機チオリン酸系殺虫剤、例えばクロルプラゾホスおよびピラゾホス;ピリジン有機チオリン酸系殺虫剤、例えばクロルピリホスおよびクロルピリホス−メチル;ピリミジン有機チオリン酸系殺虫剤、例えばブタチオホス、ジアジノン、エトリムホス、リリムホス、ピリミホス−エチル、ピリミホス−メチル、ピリミドホス、ピリミテートおよびテブピリムホス;キノキサリン有機チオリン酸系殺虫剤、例えばキナルホスおよびキナルホス−メチル;チアジアゾール有機チオリン酸系殺虫剤、例えば、アチダチオン、リチダチオン、メチダチオンおよびプロチダチオン;トリアゾール有機チオリン酸系殺虫剤、例えば、イサゾホスおよびトリアゾホス;フェニル有機チオリン酸系殺虫剤、例えばアゾトエート、ブロモホス、ブロモホス−エチル、カルボフェノチオン、クロルチオホス、シアノホス、シチオエート、ジカプトン、ジクロフェンチオン、エタホス、ファムフル、フェンクロルホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンチオン−エチル、ヘテロホス、ジョドフェンホス、メスルフェンホス、パラチオン、パラチオン−メチル、フェンカプトン、ホスニクロル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、テムネホス、トリクロルメタホス−3およびトリフェノホス;ホスフロイエート系(phosphloiate)殺虫剤、例えばブトネートおよびトリクロルホン;ホスホノチオエート系殺虫剤、例えばメカルホン;フェニルエチルホスプリオノトリイオエート系(phenyl ethylphosplionotliioate)殺虫剤、例えばホノホスおよびトリクロロナート;フェニルフェニルホスホノチオエート系殺虫剤、例えばシアノフェンホス、EPNおよびレプトホス;ホスホルアミデート系殺虫剤、例えばクルホメート、フェナミホス、ホスチエタン、メホスホラン、ホスホランおよびピリメタホス;ホスホルアミドチオエート系殺虫剤、例えばアセフェート、イソカルボホス、イソフェンホス、メタミドホスおよびプロペタムホス;ホスホロジアミド系殺虫剤、例えばジメホックス、マジドックス、ミパホックスおよびシュラダン;オキサジアジン系殺虫剤、例えばインドキサカルブ;フタルイミド系殺虫剤、例えばジアリホス、ホスメットおよびテトラメトリン;ピラゾール系殺虫剤、例えばアセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロール、テブフェンピラド、トルフェンピラドおよびバニリプロール;ピレスロイドエステル系殺虫剤、例えばアクナスリン、アレスリン、ビオアレスリン、バルスリン、ビフェンスリン、ビオエタノメスリン、シクレスリン、シクロプロスリン、シフルスリン、ベータ−シフルスリン、シハロスリン、ガンマ−シハロスリン、ラムダ−シハロスリン、シペルメスリン、アルファ−シペルメスリン、ベータ−シペルメスリン、シータ−シペルメスリン、ゼータ−シペルメスリン、シフェノスリン、デルタメスリン、ジメフルスリン、ジメスリン、エムペンスリン、フェンフルスリン、フェンピリスリン、フェンプロパスリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、フルシスリネート、フルバリネート、タウ−フルバリネート、フレスリン、イミプロスリン、メトフルスリン、ペルメスリン、ビオペルメスリン、トランスペルメスリン、フェノスリン、プラレスリン、プロフルスリン、ピレスメスリン、レスメスリン、ビオレスメスリン、シスメスリン、テフルスリン、テラレスリン、テトラメスリン、トラロメスリンおよびトランスフルスリン;ピレスロイドエーテル系殺虫剤、例えばエトフェンプロクス、フルフェンプロクス、ハルフェンプロクス、プロトリフェンブトおよびシラフルオフェン;ピリミジンアミン系殺虫剤、例えばフルフェネリムおよびピリミジフェン;ピロール系殺虫剤、例えばクロルフェナピル;テトロン酸系殺虫剤、例えばスピロジク
ロフェン、スピロメシフェンおよびスピロテトラマート;チオ尿素系殺虫剤、例えばジアフェンチウロン;尿素系殺虫剤、例えばフルコフロンおよびスルコフロン;および未分類殺虫剤、例えばAKD−3088、クロサンテル、クロタミトン、シフルメトフェン、E2Y45、EXD、フェナザフロル、フェナザキン、フェノキサクリム、フェンピロキシメート、FKI−1033、フルベンジアミド、HGW86、ヒドラメチルノン、IKI−2002、イソプロチオラン、マロノベン、メタフルミゾン、メトキサジアゾン、ニフルリジド、NNI−9850、NNI−0101、ピメトロジン、ピリダベン、ピリダリル、Qcide、ラホキサニド、リナキシピル、SYJ−159、トリアラテンおよびトリアザメート、ならびにそれらの任意の組合せ。
【0186】
本発明の組成物と組み合わせて有益に用いることができる殺真菌剤の一部には、以下が含まれる:2−(チオシアナトメチルチオ)−ベンゾチアゾール、2−フェニルフェノール、8−ヒドロキシキノリン硫酸塩、アムペロミセス・キスカリス(Ampelomyces, quisqualis)、アザコナゾール、アゾキシストロビン、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、ベンジルアミノベンゼン−スルホネート(BABS)塩、重炭酸塩、ビフェニル、ビスメルチアゾール、ビテルタノール、ブラスチシジン−S、ボラックス、ボルドー液、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、多硫化石灰、カプタホル、カプタン、カルベンダジン、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、コニオスリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)、水酸化銅、オクタン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫酸銅(三塩基性)、酸化第一銅、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、デバカルブ、ジアンモニウムエチレンビス−(ジチオカルバメート)、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾクワットイオン(difenzoquat ion)、ジフルメトリウム、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ジノブトン、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、ドジン、ドジン遊離塩基、エジフェンホス、エポキシコナゾール、エタボキサム、エトキシキン、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンチン、酢酸フェンチン、水酸化フェンチン、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオピコリド、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルトラニル、フルトリアホル、ホルペット、ホルムアルデヒド、ホセチル、ホセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、酢酸グアザチン、GY−81、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イミノクタジン三酢酸塩、イミノクタジントリス(アルベシレート)、イプコナゾール、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、カスガマイシン、塩酸カスガマイシン水和物、クレゾキシム−メチル、マンカッパー(mancopper)、マンコゼブ、マンネブ、メパニピリム、メプロニル、塩化第二水銀、酸化第二水銀、塩化第一水銀、メタラキシル、メフェノキサム、メタラキシル−M、メタム、メタム−アンモニウム、メタム−カリウム、メタム−ナトリウム、メトコナゾール、メタスルホカルブ、ヨウ化メチル、メチルイソチオシアネート、メトリアム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ナバム、ニトロタール−イソプロピル、ヌアリモル、オクチリノン、オフラス、オレイン酸(脂肪酸)、オリサストロビン、オキサジキシル、オキシン−銅、オクスポコナゾールフマレート、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンタクロロフェノール、ペンタクロロフェニルラウレート、ペンチオピラド、酢酸フェニル水銀、ホスホン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ポリオキシンB、ポリオキシン、ポリオキソリム、重炭酸カリウム、カリウムヒドロキシキノリン硫酸塩(potassium hydroxyquinoline sulfate)、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、塩酸プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラゾホス、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、キノクラミン、キノキシフェン、キントゼン、レイノウトリア・サカリネンシス(Reynoutria sachalinensis)抽出物、シルチオファム、シメコナゾール、ナトリウム2−フェニルフェノキシド、重炭酸ナトリウム、ナトリウムペンタクロロフェノキシド、スピロキサミン、硫黄、SYP−Z071、タール油、テブコナゾール、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル、トルクロホス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、カンジダ・オレオフィラ(Candida oleophila)、フザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、グリオクラジウム属種(Gliocladium spp.)、フレビオプシス・ギガンテアン(Phlebiopsis gigantean)、ストレプトミセス・グリセオビリジス(Streptomyces griseoviridis)、トリコデルマ属種(Trichoderma spp.)、(RS)−N−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(メトキシメチル)−スクシンイミド、1,2−ジクロロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトラフルオロアセトン水和物、1−クロロ−2,4−ジニトロナフタレン、1−クロロ−2−ニトロプロパン、2−(2−ヘプタデシル−2−イミダゾリン−1−イル)エタノール、2,3−ジヒドロ−5−フェニル−1,4−ジチ−イン1,1,4,4−テトラオキシド、酢酸2−メトキシエチル水銀、塩化2−メトキシエチル水銀、ケイ酸2−メトキシエチル水銀、3−(4−クロロフェニル)−5−メチルロダニン、4−(2−ニトロプロパ−1−エニル)フェニルチオシアネートム(4-(2-nitroprop-1-enyl)phenyl thiocyanateme)、アムプロピルホス、アニラジン、アジチラム、多硫化バリウム、Bayer 32394、ベノダニル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンザマクリル;ベンザマクリル−イソブチル、ベンズアモルフ、ビナパクリル、硫酸ビス(メチル水銀)、ビス(トリブチルスズ)オキシド、ブチオベート、カドミウムカルシウム銅亜鉛クロム硫酸塩(cadmium calcium copper zinc chromate sulfate)、カルバモルフ、CECA、クロベンチアゾン、クロラニホルメタン、クロルフェナゾール、クロルキノックス、クリムバゾール、ビス(3−フェニルサリチル酸)銅、銅亜鉛クロム酸塩(copper zinc chromate)、クフラネブ、銅(II)ヒドラジニウム硫酸塩(cupric hydrazinium sulfate)、クプロバム、シクラフラミド、シペンダゾール、シプロフラン、デカフェンチン、ジクロン、ジクロゾリン、ジクロブトラゾール、ジメチリモール、ジノクトン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジピリチオン、ジタリムホス、ドジシン、ドラゾキソロン、EBP、ESBP、エタコナゾール、エテム、エチリム、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェニトロパン、フルトリマゾール、フルカルバニル、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、フルメシクロックス、フロファネート、グリオジン、グリセオフルビン、ハラクリネート、Hercules 3944、ヘキシルチオホス、ICIA0858、イソパムホス、イソバレジオン、メベニル、メカルビンジド、メタゾキソロン、メトフロキサム、メチル水銀ジシアンジアミド、メトスルホバックス、ミルネブ、ムコクロロ酸無水物、ミクロゾリン、N−3,5−ジクロロフェニル−スクシンイミド、N−3−ニトロフェニルイタコニミド、ネタマイシン、N−エチルマーキュリオ−4−トルエンスルホンアニリド、ビス(ジメチルジチオカルバミン酸)ニッケル、OCH、ジメチルジチオカルバミン酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ホスジフェン、プロチオカルブ;塩酸プロチオカルブ、ピラカルボリド、ピリジニトリル、ピロキシクロル、ピロキシフル、キナセトール;硫酸キナセトール、キナザミド、キンコナゾール、ラベンザゾール、サリシルアニリド、SSF−109、スルトロペン、テコラム、チアジフルオル、チシオフェン、チオクロルフェンフィム、チオファネート、チオキノックス、チオキシミド、トリアミホス、トリアリモール、トリアズブチル、トリクラミド、ウルバシド、XRD−563およびザリラミド、ならびにそれらの任意の組合せ。
【0187】
本発明の組成物と併用して用いることができる除草剤の一部には、以下が含まれる:アミド系除草剤、例えばアリドクロル、ベフルブタミド、ベンザドックス、ベンジプラム、ブロモブチド、カフェンストロール、CDEA、クロルチアミド、シプラゾール、ジメテナミド、ジメテナミド−P、ジフェナミド、エプロナズ、エトニプロミド、フェントラザミド、フルポキサム、ホメサフェン、ハロサフェン、イソカルバミド、イソキサベン、ナプロパミド、ナプタラム、フェトキサミド、プロピザミド、キノナミドおよびテブタム;アニリド系除草剤、例えばクロラノクリル、シスアニリド、クロメプロップ、シプロミド、ジフルフェニカン、エトベンザニド、フェナスラム、フルフェナセット、フルフェニカン、メフェナセット、メフルイジド、メタミホップ、モナリド、ナプロアニリド、ペンタノクロル、ピコリナフェンおよびプロパニル;アリールアラニン系除草剤、例えばベンゾイルプロップ、フラムプロップおよびフラムプロップ−M;クロロアセトアニリド系除草剤、例えばアセトクロル、アラクロル、ブタクロル、ブテナクロル、デラクロル、ジエタチル、ジメタクロル、メタザクロル、メトラクロル、S−メトラクロル、プレチラクロル、プロパクロル、プロピソクロル、プリナクロル、テルブクロル、テニルクロルおよびキシラクロル;スルホンアニリド系除草剤、例えばベンゾフルオル、ペルフルイドン、ピリミスルファンおよびプロフルアゾール;スルホンアミド系除草剤、例えばアスラム、カルバスラム、フェナスラムおよびオリザリン;抗生物質除草剤、例えばビラナホス;安息香酸系除草剤、例えばクロラムベン、ジカンバ、2,3,6−TBAおよびトリカンバ;ピリミジニルオキシ安息香酸系除草剤、例えばビスピリバックおよびピリミノバック;ピリミジニルチオ安息香酸系除草剤、例えばピリチオバック;フタル酸系除草剤、例えばクロルタール;ピコリン酸系除草剤、例えばアミノピラリド、クロピラリドおよびピクロラム;キノリンカルボン酸系除草剤、例えばキンクロラックおよびキンメラック;ヒ素系除草剤、例えばカコジル酸、CMA、DSMA、ヘキサフルラート、MAA、MAMA、MSMA、亜ヒ酸カリウムおよび亜ヒ酸ナトリウム;ベンゾイルシクロヘキサンジオン系除草剤、例えばメソトリオン、スルコトリオン、テフリルトリオンおよびテムボトリオン;ベンゾフラニルアルキルスルホネート系除草剤、例えばベンフレセートおよびエトフメセート;カルバメート系除草剤、例えばアスラム、カルボキサゾール、クロルプロカルブ、ジクロルメート、フェナスラム、カルブチレートおよびテルブカルブ;カルバニレート系除草剤、例えばバルバン、BCPC、カルバスラム、カルベタミド、CEPC、クロルブファム、クロルプロファム、CPPC、デスメジファム、フェニソファム、フェンメジファム、フェンメジファム−エチル、プロファムおよびスエップ;シクロヘキセンオキシム系除草剤、例えばアロキシジム、ブトロキシジム、クレトジム、クロプロキシジム、シクロキシジム、プロホキシジム、セトキシジム、テプラロキシジムおよびトラルコキシジム;シクロプロピルイソキサゾール系除草剤、例えばイソキサクロトールおよびイソキサフルトール;ジカルボキシミド系除草剤、例えばベンズフェンジゾン、シニドン−エチル、フルメジン、フルミクロラック、フルミオキサジンおよびフルミプロピン;ジニトロアニリン系除草剤、例えばベンフルラリン、ブトラリン、ジニトラミン、エタルフルラリン、フルクロラリン、イソプロパリン、メタルプロパリン、ニトラリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミン、プロフルラリンおよびトリフルラリン;ジニトロフェノール系除草剤、例えばジノフェネート、ジノプロップ、ジノサム、ジノセブ、ジノテルブ、DNOC、エチノフェンおよびメジノテルブ;ジフェニルエーテル系除草剤、例えばエトキシフェン;ニトロフェニルエーテル系除草剤、例えばアシフルオルフェン、アクロニフェン、ビフェノックス、クロメトキシフェン、クロルニトロフェン、エトニプロミド、フルオロジフェン、フルオログリコフェン、フルオロニトロフェン、ホメサフェン、フリルオキシフェン、ハロサフェン、ラクトフェン、ニトロフェン、ニトロフルオルフェンおよびオキシフルオルフェン;ジチオカルバメート系除草剤、例えばダゾメットおよびメタム;ハロゲン化脂肪族除草剤、例えばアロラック、クロロポン、ダラポン、フルプロパネート、ヘキサクロロアセトン、ヨードメタン、臭化メチル、モノクロロ酢酸、SMAおよびTCA;イミダゾリノン系除草剤、例えばイマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキンおよびイマゼタピル;無機除草剤、例えばスルファミン酸アンモニウム、ボラックス、塩素酸カルシウム、硫酸銅、硫酸第一鉄、アジ化カリウム、シアン酸カリウム、アジ化ナトリウム、塩素酸ナトリウムおよび硫酸;ニトリル系除草剤、例えばブロモボニル、ブロモキシニル、クロロキシニル、ジクロベニル、ヨードボニル、イオキシニルおよびピラクロニル;有機リン系除草剤、例えばアミプロホス−メチル、アニロホス、ベンスリド、ビラナホス、ブタミホス、2,4−DEP、DMPA、EBEP、ホサミン、グルホシネート、グリホセートおよびピペロホス;フェノキシ系除草剤、例えばブロモフェノキシム、クロメプロップ、2,4−DEB、2,4−DEP、ジフェノペンテン、ジスル、エルボン、エトニプロミド、フェンテラコールおよびトリホプシム;フェノキシ酢酸系除草剤、例えば4−CPA、2,4−D、3,4−DA、MCPA、MCPA−チオエチルおよび2,4,5−T;フェノキシ酪酸系除草剤、例えば4−CPB、2,4−DB、3,4−DB、MCPBおよび2,4,5−TB;フェノキシプロピオン酸系除草剤、例えばクロプロップ、4−CPP、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ−P、3,4−DP、フェノプロップ、メコプロップおよびメコプロップ−P;アリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤、例えばクロラジホップ、クロジナホップ、クロホップ、シハロホップ、ジクロホップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ−P、フェンチアプロップ、フルアジホップ、フルアジホップ−P、ハロキシホップ、ハロキシホップ−P、イソキサピリホップ、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ−Pおよびトリホップ;フェニレンジアミン系除草剤、例えばジニトラミンおよびプロジアミン;ピラゾリル系除草剤、例えばベンゾフェナップ、ピラゾネート、ピラスルホトール、ピラゾキシフェン、ピロキサスルホンおよびトプラメゾン;ピラゾリルイプルピエチイル系(pyrazolyiplpietiyl)除草剤、例えばフルアゾレートおよびピラフルフェン;ピリダジイイエ系(pyridaziiie)除草剤、例えばクレダジン、ピリダホールおよびピリデート;ピリダジチオッテ系(pyradazitiotte)除草剤、例えばブロムピラゾン、クロリダゾン、ジミダゾン、フルフェンピル、メトフルラゾン、ノルフルラゾン、オキサピラゾンおよびピダノン;ピリジン系除草剤、例えばアミノピラリド、クリオジネート、クロピラリド、ジチオピル、フルオキシピル、ハロキシジン、ピクロラム、ピコリナフェン、ピリクロール、チアゾピルおよびトリクロピル;ピリミジンジアミン系除草剤、例えばイプリミダムおよびチオクロリム;第四級アンモニウム系除草剤、例えばシペルクワット(cyperquat)、ジエタムクワット、ジフェンゾクワット、ジクワット、モルファムクワットおよびパラクワット;チオカルバメート系除草剤、例えばブチレート、シクロエート、ジアレート、EPTC、エスプロカルブ、エチオレート、イソポリネート、メチオベンカルブ、モリネート、オルベンカルブ、ペブレート、プロスルホカルブ、ピリブチカルブ、スルファレート、チオベンカルブ、チオカルバジル、トリアレートおよびベルノレート;チオカルボネート系除草剤、例えばジメキサノ、EXDおよびプロキサン;チオ尿素系除草剤、例えばメチウロン;トリアジン系除草剤、例えばジプロペトリン、トリアジフラムおよびトリヒドロキシトリアジン;クロロトリアジン系除草剤、例えばアトラジン、クロラジン、シアナジン、シプラジン、エグリナジン、イパジン、メソプラジン、プロシアジン、プログリナジン、プロパジン、セブチラジン、シマジン、テルブチラジンおよびトリエタジン;メトキシトリアジン系除草剤、例えばアトラトン、メトメトン、プロメトン、セクブメトン、シメトンおよびテブメトン;メチルチオトリアジン系除草剤、例えばアメトリン、アジプロトリン、シアナトリン、デスメトリン、ジメタメトリン、メトプロトリン、プロメトリン、シメトリンおよびテルブトリン;トリアジノン系除草剤、例えばアメトリジオン、アミブジン、ヘキサジノン、イソメチオジン、メタミトロンおよびメトリブジン;トリアゾール系除草剤、例えばアミトロール、カフェンストロール、エプロナズおよびフルポキサム;トリアゾロン系除草剤、例えばアミカルバゾン、ベンカルバゾン、カルフェントラゾン、フルカルバゾン、プロポキシカルバゾン、スルフェントラゾンおよびチエンカルバゾン−メチル;トリアゾロピリミジン系除草剤、例えばクロランスラム、ジクロスラム、フロラスラム、フルメトスラム、メトスラム、ペノクススラムおよびピロキシスラム;ウラシル系除草剤、例えばブタフェナシル、ブロマシル、フルプロパシル、イソシル、レナシルおよびテルバシル;3−フェニルウラシル類;尿素系除草剤、例えばベンズチアズロン、クミルロン、シクルロン、ジクロラルウレア、ジフルフェンゾピル、イソノルロン、イソウロン、メタベンズチアズロン、モニソウロンおよびノルロン;フェニル尿素系除草剤、例えばアニスロン、ブツロン、クロルブロムロン、クロレツロン、クロロトルロン、クロロクスロン、ダイムロン、ジフェノクスロン、ジメフロン、ジウロン、フェヌロン、フルメツロン、フルオチウロン、イソプロツロン、リヌロン、メチウロン、メチルダイムロン、メトベンズロン、メトブロムロン、メトクスロン、モノリヌロン、モヌロン、ネブロン、パラフルロン、フェノベンズロン、シズロン、テトラフルロンおよびチジアズロン;ピリミジニルスルホニル尿素系除草剤、例えばアミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルフロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、メソスルフロン、ニコスルフロン、オルトスルファムロン、オキサスルフロン、ピリミスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロンおよびトリフロキシスルフロン;トリアジニルスルホニル尿素系除草剤、例えばクロルスルフロン、シノスルフロン、エタメトスルフロン、ヨードスルフロン、メトスルフロン、プロスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフルスルフロンおよびトリトスルフロン;チアジアゾリル尿素系除草剤、例えばブチウロン、エチジムロン、テブチウロン、チアザフルロンおよびチジアズロン;および未分類除草剤、例えばアクロレイン、アリルアルコール、アザフェニジン、ベナゾリン、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ブチダゾール、カルシウムシアナミド、カムベンジクロール、クロルフェナック、クロルフェンプロップ、クロルフルラゾール、クロルフルレノール、シンメチリン、クロマゾン、CPMF、クレゾール、オルト−ジクロロベンゼン、ジメピペレート、エンドタール、フルオロミジン、フルリドン、フルロクロリドン、フルルタモン、フルチアセット、インダノファン、メタゾール、メチルイソチオシアネート、ニピラクロフェン、OCH、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサジクロメホン、ペンタクロロフェノール、ペントキサゾン、酢酸フェニル水銀、ピノキサデン、プロスルファリン、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、キノクラミン、ローデタニル、スルグリカピン、チジアジミン、トリジファン、トリメツロン、トリプロピンダンおよびトリタック。
【0188】
殺虫剤を使用または市販され得る前に、このような組成物は、種々の政府機関(地域、地方、州、国、および国際的な)による長期間の評価プロセスを受ける。膨大なデータ要件が規制当局によって指定されており、製品の登録者によって、または別のものによって製品の登録者の利益に対してデータ作成および提出を通して対処されなければならない。次いで、これらの政府機関はこのようなデータを検閲し、安全性の決定が結論されれば、可能性のある使用者および/または販売者に製品登録承認を与える。その後、製品登録が与えられかつ支持される地方において、このような使用者および/または販売者は、このような化合物を使用および/または販売し得る。
【0189】
本明細書で記載されるいずれの理論、操作の機構、証拠、または所見も本発明の理解をさらに強化することが意味され、決して本発明をこのような理論、操作の機構、証拠、または所見に依存させることは意図しない。上記説明中好ましい(preferable)、好ましくは(preferably)または好ましい(preferred)という表現の使用は、そのように記載された特徴がより望ましくあり得ることを示すが、それにもかかわらず、それは必要でなくてもよく、それを欠く実施形態は、本発明の範囲内と意図され得、その範囲は、付随する特許請求の範囲によって規定されることが理解されるべきである。本特許請求の範囲を読むことにおいて、「一つ(a)」、「一つ(an)」「少なくとも一つ」、「少なくとも一部」などの表現がそこで使用される場合、本特許請求の範囲において特に反対に記載されることがない限り、本特許請求の範囲を一事項のみに限定する意図はないことが意図される。さらに、「少なくとも一部」および/または「一部」という表現が使用される場合、特に反対に記載されることがない限り、その事項は一部および/または全体の事項を含み得る。本発明を、図面および上記説明において例証しかつ詳細に説明してきたが、それは、例証であって、性質を限定するものではないと考えられるべきであり、選択された実施形態のみが、示されおよび記載されていること、および本明細書でまたは以下の特許請求の範囲のいずれかによって定義されるとおりの本発明の精神の範囲内に入る変化、変更および均等物のすべては、保護されることが望ましいことが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(I):
【化54】


(式中、
Xは、NO、CNまたはCOORを表し;
Lは、単結合を表すか、またはR、SおよびLは一緒になって、4、5もしくは6員環を表し;
は、(C〜C)アルキルを表し;
およびRは、互いに異なり、個々に、水素、メチル、エチル、フルオロ、クロロまたはブロモを表し;
nは、Lが、単結合を表す場合、1であるか、またはR、SおよびLが一緒になって、4、5もしくは6員環を表す場合、0であり;
Yは、(C〜C)ハロアルキル、F、Cl、Br、またはIを表し;
は、(C〜C)アルキルを表す)
を有する化合物の立体異性体間の第1の比を含む組成物を提供する工程;および
前記立体異性体間の第2の異なった比を与えるために有効な手法で前記組成物を加熱する工程を含む、方法。
【請求項2】
Lが、単結合を表し、前記化合物が、以下の構造:
【化55】


(式中、
Xは、NO、CNまたはCOORを表し;
は、(C〜C)アルキルを表し;
およびRは、互いに異なり、個々に、水素、メチル、エチル、フルオロ、クロロまたはブロモを表し;
Yは、(C〜C)ハロアルキル、F、Cl、Br、またはIを表し;
は、(C〜C)アルキルを表す)
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
、SおよびLが一緒になって、5員環を形成し、nが0であり、前記化合物が、以下の構造:
【化56】


(式中、
Xは、NO、CNまたはCOORを表し;
Yは、(C〜C)ハロアルキル、F、Cl、Br、またはIを表し;
は、(C〜C)アルキルを表す)
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
XがNOまたはCNを表し、Yが−CFを表し、RおよびRが、独立して、水素、メチルまたはエチルを表す、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記組成物が、スピネトラム、スピノサドおよびそれらの混合物からなる群から選択されるスピノシンをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記加熱が、最低約50℃で約4から約72時間行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
以下の構造:
【化57】


(式中、
Xは、NO、CNまたはCOORを表し;
は、(C〜C)アルキルを表し;
およびRは、互いに異なり、個々に、水素、メチル、エチル、フルオロ、クロロまたはブロモを表し;
Yは、(C〜C)ハロアルキル、F、Cl、Br、またはIを表し;
は、(C〜C)アルキルを表す)
を有する化合物の立体異性体混合物を含む組成物を提供する工程
(前記混合物は、ジアステレオマーの第1の対およびジアステレオマーの第2の対で規定される);および
前記ジアステレオマーの第2の対の少なくとも一部を前記ジアステレオマーの第1の対に変換するために前記組成物を加熱する工程を含む、方法。
【請求項8】
前記加熱が、最低約50℃で約4から約72時間行われる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記組成物が、スピネトラム、スピノサドおよびそれらの混合物からなる群から選択されるスピノシンをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
ジアステレオマーの第1の対およびジアステレオマーの第2の対で規定される{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドの立体異性体混合物を含み、前記ジアステレオマーの第1および第2の対が、少なくとも約3:1の比で存在する、組成物。
【請求項11】
前記ジアステレオマーの第1および第2の対が、約3:1から約100:1の比で存在する、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記ジアステレオマーの第1および第2の対が、約3:1から約40:1の比で存在する、請求項10に記載の組成物。
【請求項13】
前記ジアステレオマーの第1の対が、{(R)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−(R)−(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドおよび{(S)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−(S)−(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドにより規定され、ならびに前記ジアステレオマーの第2の対が、{(R)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−(S)−(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドおよび{(S)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−(R)−(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドにより規定される、請求項10に記載の組成物。
【請求項14】
スピネトラム、スピノサドおよびそれらの混合物からなる群から選択されるスピノシンをさらに含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項15】
{1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}(メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミドおよび前記スピノシン間の重量での比が、約3:1から約1:3である、請求項14に記載の組成物。

【公表番号】特表2012−513994(P2012−513994A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543496(P2011−543496)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/006670
【国際公開番号】WO2010/074747
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(501035309)ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー (197)
【Fターム(参考)】