説明

家畜用の補助飼料とその使用方法

本発明は妊娠中又は授乳中の雌ブタに対する補助飼料に関する。本発明は、妊娠中次いで場合によっては授乳中に雌ブタなどの家畜哺乳動物に使用する、初乳及び場合によっては乳汁の脂質及び免疫組成を改善するように設計された飼料添加剤に関する。本発明は、補助飼料がsn−1−O−アルキルグリセロール類を含有する生物学的に利用できる魚の肝油を含むことを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は畜産経営の分野に関する。
【0002】
より具体的に述べると、本発明は、哺乳動物の家畜を対象とする補助飼料を設計し製造する分野に関する。したがって、本発明は、さらに具体的に述べると、限定することはないが、ブタの飼育にも用途がある。
【背景技術】
【0003】
家畜の健康状態は、家畜業者の重大な関心事の一つであろう。したがって、家畜動物の良好な健康状態を保証する手段を実施することは大切である。
【0004】
同時に、2012年から、ヨーロッパの法律は、畜産場で抗生物質を使用して感染症を予防することを禁止することになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一つの目的は、畜産場の動物の満足すべき健康状態を、抗生物質の分子を使用せずに予防的に達成できるようにする補助飼料及びその非治療的使用方法を提案することである。
【0006】
さらに、哺乳動物の場合、初乳(出産当日とこれに続く数日間の乳腺分泌物)が、幼若個体の生存に必須の役割を果たしかつ乳汁も幼若個体の成長に不可欠であることは知られている。
【0007】
例えば、仔ブタは全く免疫防御無しで生まれるので、抗体が非常に豊富な初乳の役割は、母ブタが送り込むいわゆる「受動」免疫防御を幼若個体に提供することである。続いて、抗体が、乳汁中に送り続けられる。
【0008】
したがって、本発明の別の目的は、幼若個体の免疫防御を増大及び/又は刺激するため投与されて、哺乳動物の初乳の組成続いて乳汁の組成を高めるのに使用する補助飼料を提案することである。
【0009】
本発明の別の目的は、天然産物から容易に得ることができる補助飼料について記述することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これら各種の目的は、哺乳動物の家畜の初乳及び適用可能な場合は乳汁の脂質と免疫学的組成物を改善するため、妊娠期間中及び適用可能な場合は泌乳期間中に使用する哺乳動物の家畜用の補助飼料であって、少なくとも一のsn−1−O−アルキルグリセロール化合物を含有する入手可能な魚の肝油の抽出物を含むことを特徴とする補助飼料に関する本発明によって達成される。
【0011】
以後、略字:1−O−AKGを使って時々言及するsn−1−O−アルキルグリセロール化合物類は、エーテル脂質類であり、より具体的に述べると、下記一般式(I):
【化1】

(式中、Rは、14〜18個の炭素原子を含みかつ一個(又は数個)の不飽和結合を含むことがある炭化水素連鎖からなる「アルキル」ラジカルを表す)で表されるグリセロールエーテル類である。
【0012】
これら化合物の、げっ歯動物内での免疫促進活性は、インビトロで(Yamamoto,N.&Ngwenya,B.Z.(1987)「Activation of mouse peritoneal macrophages by lysophospholipids and ether derivatives of neutral lipids and phospholipids」Cancer Res 47:2008−2013;Linman,J.W.,Long,M.J.,Korst,D.R.&Bethell,F.H.(1959)「Studies on the stimulation of hemopoiesis by batyl alcohol」J.Lab.Clin.Med.54:335−343;Homma,S.&Yamamoto,N.(1990)「Activation process of macrophages after in vitro treatment of mouse lymphocytes with dodecylglycerol」Clin.Eep.Immunol.79:307−313)及びインビボで(Oh,S.Y.&Jadhav,L.S.(1994)「Effects of dietary alkylglycerols in lactating rats on immune responses in pups」Pediatr.Res.36:300−305;Chorostowska−Wynimko,J.,Krotkiewski,M.,Radomska−Lesniewska,D.,Sokolnicka,I.&Skopinska−Rozewska,E.(2001)「The synergistic effect of lactic acid bacteria and alkylglycerols on humoral immunity in mice」Int.J.Tissue React.23:81−87)立証されている。
【0013】
げっ歯動物で実施されたこれらの試験は、常に、せいぜい泌乳開始期に投与された合成分子に関する試験であるから、初乳が提供する受動免疫には影響しない。
【0014】
さらに、魚肝油を含む雌ブタ用補助飼料は、従来技術ですでに提案されていることに注目しなければならない(Rooke,J.A.,Sinclair,A.G.&Ewen,M.(2001)「Changes in piglet tissue composition at birth in response to increasing maternal intake of long−chain n−3 polyunsaturated fatty acids are non−linear」Br.J.Nutr.86:461−470;Rooke,J.A.,Sinclair,A.G.&Edwards,S.A.(2001)「Feeding tuna oil to the sow at different times during pregnancy has different effects on piglet long−chain polyunsaturated fatty acid composition at birth and subsequent growth」Br.J.Nutr.86:21−30)。
【0015】
しかしながら、これらの試験は、sn−1−O−アルキルグリセロール類を全く含有していない魚肝油を利用している。しかし、このような油類には免疫を阻害する作用があることが知られている(Calder,P.C.,Yaqoob,P.,Thies,F.,Wallace,F.A.&Miles,E.A.(2002)「Fatty acids and lymphocyte functions」Br.J.Nutr.87 Suppl.1:S31−48;Calder,P.C.(1998)「Dietary fatty acids and the immune system」Nutr.Rev.56:S70−83;Fritsche,K.L.,Huang,S.C.&Misfeldt,M.(1993)「Fish oil and immune function」Nutr.Rev,51:24;Yaqoob,P.(1998)「Lipids and the immune response」Curr.Opin.Clin.Nutr.Metab.Care 1:153−161)。
【0016】
本発明の範囲内で使用される魚肝油は、sn−1−O−アルキルグリセロール化合物として下記式(II):
【化2】

で表される16:1n−7 sn−1−O−アルキルグリセロールを含む。
【0017】
この油は、16:1n−7 sn−1−O−アルキルグリセロール(II)、16:0 sn−1−O−アルキルグリセロール(式IIIで表される)、18:1n−9 sn−1−O−アルキルグリセロール(式IVで表される)及び18:1n−7 sn−1−O−アルキルグリセロール(式Vで表される)の混合物を含有することが有利である。
【0018】
【化3】

16:0sn−1−O−アルキルグリセロール(III)
18:1n−9sn−1−O−アルキルグリセロール(IV)
18:1n−7sn−1―O−アルキルグリセロール(VI)
【0019】
異なる種類の魚は、その肝臓がsn−1−O−アルキルグリセロール化合物を含有するならば、本発明を実施するのに必要な魚肝油を供給するのに使用できる。サメ類、例えばスクアルス・アカンティアス(アブラツノザメ;Squalus Acanthias)、ソムニオスス・ミクロセファルス(ニシオンデンザメ;Somniosus microcephalus)又はセントロホルス・スクアモスス(モミジザメ;Centrophorus squamosus)など由来の肝油を使用することが好ましい。特に、シキサメ(Siki shark)(モミジザメ;セントロホルス・スクアモスス(Centrophorus squamosus)を資源として使用することが好ましい。
【0020】
また、本発明の範囲内で使用される魚肝油は、少なくとも20重量%の1種又は複数種のsn−1−O−アルキルグリセロール化合物を含有することが好ましい。
【0021】
先に述べたように、本発明は、哺乳動物の家畜を飼育するために実施し得る。しかし、好ましくは、本発明の補助飼料は、雌ブタに使うことを目的としている。
【0022】
また、本発明は、哺乳動物の家畜の初乳及び適用可能な場合は乳汁の脂質と免疫学的組成物を、妊娠期間中及び適用可能な場合は泌乳期間中に改善するための方法であって、先に述べたような補助飼料を前記動物の飼料に添加することからなることを特徴とする方法に関する。
【0023】
別の実施形態によれば、この補助飼料は、前記動物用の飼料に入れられる。
【0024】
別の代わりの実施形態によれば、前記動物用の飼料と混合するためのプレミックスに組み入れてもよい。
【0025】
前記方法は、前記哺乳動物の妊娠期間の本質的に全体を通じて実施する方が有利である。しかし、この方法を、妊娠期間の最後の数週間のみ実施することも考えられることに注目すべきである。
【0026】
また、本発明の方法は、妊娠期間の全体また一部で実施することに加えて、泌乳期間の全体又は一部で好ましくは本質的に泌乳期間全体で実施することも好ましい。しかし、この方法を、泌乳期間の最初の数週間のみ実施することも考えられることに注目すべきである。
【0027】
補助飼料は、一種又は複数種のsn−1−O−アルキルグリセロール化合物を、1日間に生体重量1kg当たり2〜100mgの割合で添加することが有利である。
【0028】
本発明及び本発明が提供する各種の利点は、下記の本発明の実施形態の説明によって一層明確に理解されるであろう。
【0029】
本発明の実施形態の範囲内では、sn−1−O−アルキルグリセロール化合物を25重量%含有するシキサメ(モミジザメ;セントロホルス・スクアモスス)の肝油抽出物を使用した。未処理の油に含有されるスクアレンは、本発明の補助飼料を示すスクアレン無し油を得るため、前もって未処理油から抽出した。
【0030】
このシキサメ肝油の抽出製品は、下記表Iに示すsn−1−O−アルキルグリセロールの重量組成を有し、及び下記表1の第二列に示す脂肪酸の重量組成を有していた。
【0031】
【表1】

【0032】
この補助飼料を、雌ブタ1頭当たり1日32gの1日供与量の割合で、標準の妊娠−泌乳期の補助飼料として、Large White X Landrace遺伝系の雌ブタ12頭からなるグループ(「グループC」)に供与した。
【0033】
同じ標準飼料を、同じ量でかつ本発明の補助飼料無しで、同じ系の他の雌ブタ12頭からなる対照グループ(「グループT」)に供与した。
【0034】
本発明のこの補助飼料は、シリンジを使って飼料に散布することによって、グループCの雌ブタに供与した。
【0035】
この補助飼料は、出産する前の5週間及び出産後離乳までの期間すなわち28日間、グループCの雌ブタに供与した。
【0036】
妊娠期間中は、妊娠期飼料を、1日当たり単一飼料で2.7kgの割合で供与した。
【0037】
泌乳期間中は、泌乳期飼料を、出産日(D)に、1日当たり単一飼料で2.7kgの割合で供与した。
【0038】
出産に続く第1日(D1)には、泌乳期飼料を、1日当たり単一飼料で3.5kgの速度で供与した。
【0039】
出産に続く第2日から第6日まで(D2〜D6)、泌乳期飼料を、1日当たり2飼料で4.5kgの割合で供与した。
【0040】
第7日から離乳まで(D7〜D28)、泌乳期飼料を、1日当たり2飼料で5.5kgの割合で供与した。
【0041】
標準妊娠期飼料及び標準泌乳期飼料の脂肪酸組成は、下記表IIの第三及び第四列に示してある。
【0042】
【表2】

【0043】
雌ブタと仔ブタから下記試料を採取した。
−グループ分けする前、出産日の前日及び出産後第14日の雌ブタの血液試料、
−2日齢(D2)、21日齢(D21)及び36日齢すなわち離乳後(D36)の仔ブタの血液試料、
−出産してから12時間後の雌ブタの初乳の試料、
−出産後、第14日(D14)及び第28日(D28)の雌ブタの乳汁の試料。これら乳汁試料は、各雌ブタの全ての乳首から搾乳して得たものであり、その期間、仔ブタをそれらの母親から引き離した。
【0044】
初乳と乳汁の各試料を二分した。
【0045】
一方の試料は、脂質の含量を分析するため凍結した。残りの試料から乳清を通常の方法で抽出し次いで凍結させた。
【0046】
初乳と乳汁の各試料3mlずつを、その液体画分からクリームを分離するため遠心分離した(4℃で20分間、2000g)。そのクリームから脂質を、通常の方法で抽出し、次いで脂質画分全体の重量を測定して、クロロホルムに溶解した。
【0047】
各試料からの全脂質抽出物70mgを乾燥して、30μgの17:0 sn−1−O−アルキルグリセロールを内部標準として添加した。この混合物を10mlのメタノール性KOHに溶解した。
【0048】
この混合物のけん化不能画分(insaponifiable fraction)を通常の方法で抽出した。次いで、このけん化不能画分からsn−1−O−アルキルグリセロール化合物を、シリカゲルクロマトグラフィで分離した。
【0049】
乳汁と初乳の試料の全脂質画分は、各試料の脂肪酸を検定するための被検体であった。
【0050】
免疫グロブリンG、A及びM(IgG、IgA及びIgM)を、ELISA法を使って検定した。
【0051】
最後に、IDEXX Sarl(Cergy−Pontoise,France)から入手したキットを使って、抗オーエスキー(Aujeszky)抗体を検定したことに注目すべきである。
【0052】
得られた結果を以下に述べる。
図1Aと1Bは、本発明によって処置されたグループCの12頭の雌ブタからの血液試料及び対照グループの12頭の雌ブタからの血液試料の平均赤血球濃度(図1A)及び平均ヘモグロビン濃度(図1B)に対する、本発明の方法を実施したことによる効果を示す。
【0053】
これらの図1Aと図1Bは、本発明の補助飼料を受け取った雌ブタの赤血球の数とヘモグロビンの含量がともに増加することを明確に示す。
【0054】
オーエスキー(Aujeszky)病に対する特異的抗体の濃度に対する本発明の方法の効果を、図2Aと図2Bに示す。
【0055】
図2Aは、出産時及び出産後第14日におけるグループCとグループT(対照)からの雌ブタの血清中のこの抗体のレベルを示す。
【0056】
図2Bは、グループCとグループT(対照)からの雌ブタの初乳中のこれら抗体のレベルを示す。
【0057】
これらの図2Aと2Bは、本発明の補助飼料を雌ブタに投与すると、オーエスキー(Aujeszky)病に対する抗体が著しく増大することが観察されるので、この病気に対して行なう雌ブタのワクチンに対する本発明の補助飼料の有益な効果を証明している。
【0058】
初乳及び母乳中の全抗体(IgG及びIgA)のレベルに対する本発明の補助飼料の効果を図3に示す。これらの抗体は、オーエスキー(Aujeszky)病の抗体とともに母ブタからその仔ブタに伝達する受動免疫を保持している。
【0059】
図3は、本発明の補助飼料がIgGに対して確かに効果があったことを示す(IgAは改善されなかったようである)。
【0060】
さらに、初乳と乳汁のsn−1−O−アルキルグリセロール(1−O−AKG)と脂肪酸の組成に対する補助飼料の効果を下記表IIIに要約した。
【0061】
【表3】

【0062】
表3に示した結果によれば、栄養的なsn−1−O−アルキルグリセロール類の初乳及び乳汁への移行が観察される。すなわち、この移行は、サメの肝油にのみ存在してこの場合トレーサーとして作用するC16:1タイプが存在していることで証明されている。
【0063】
異なる範疇の脂肪酸の分布の試験結果は、図4に見ることができるように、初乳と母乳中のn−3(又はω3)脂肪酸の百分率が全般的に増大することを示し、グループTとグループCの雌ブタの乳腺分泌物中の全脂肪酸に関するn−3脂肪酸の重量のレベルは、時間の経過とともに変化することを示す。
【0064】
出産後第2日(D2)、第21日(D21)及び第36日(D36)に仔ブタ(各同産仔ブタの代表的な5頭)から採取した血液試料を使用して、これら仔ブタの血液中の全白血球と抗体の濃度を測定した。
【0065】
仔ブタの全白血球及び白血球の主なサブクラスへの分布に対する雌ブタに与えた補助飼料の効果を図5に示す(パネルA:全白血球(白血球)、パネルB:リンパ球、パネルC:好中球、パネルD:単球)。
【0066】
この図5によると、全白血球、好中球、リンパ球及び単球の数が、本発明の補助飼料を与えた場合、グループTの雌ブタの仔ブタに比べて増大することが分かる。
【0067】
また、本発明の補助飼料を使用すると、図6に示すように仔ブタの血液中の抗体の量に対しても効果があった。IgGの濃度が、有意に増大したが、特に初乳を摂取した後に増大した(パネルA)。
【0068】
また、本発明の補助飼料を使用すると、グループCの雌ブタの仔ブタの血液中の抗オーエスキー(Aujeszky)抗体が、図7に示すように、グループTの雌ブタの仔ブタに比べて増大した。
【0069】
仔ブタの成長速度にも変化が見られたことに注目すべきである。事実、サメの肝油を与えられたグループCの雌ブタの仔ブタは、図8に示すようにグループTの雌ブタの仔ブタと比べて平均成長速度が高かった。
【0070】
これらの試験結果は、sn−1−O−アルキルグリセロール類が豊富な魚の肝油で本発明の飼料補充を行なうと、動物飼育の分野で利益があることを証明している。妊娠期間と泌乳期間中の雌の動物に投与されたこの特別の食餌は、初乳の組成を改善して、仔ブタの能動(白血球)免疫と受動(抗体)免疫に対して明白な効果をもつことができたのである。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】それぞれ、雌ブタの血液中の赤血球濃度とヘモグロビン濃度に対する本発明の方法の効果を示す図である。
【図2】雌ブタに対するオーエスキー(Aujeszky)病のワクチン接種に対する本発明の方法の効果を示す図である。
【図3】雌ブタの初乳及び母乳中の全抗体のレベルに対する本発明の方法の効果を示す図である。
【図4】雌ブタの初乳及び母乳中の全脂肪酸のレベルに対する本発明の方法の効果を示す図である。
【図5】雌ブタの仔ブタの血液中の白血球、全白血球、リンパ球及び単球の数に対する本発明の方法の効果を示す図である。
【図6】雌ブタの仔ブタの血液中の抗体の量に対する本発明の方法の効果を示す図である。
【図7】雌ブタの仔ブタの血液中の抗オーエスキー(Aujeszky)抗体の量に対する本発明の方法の効果を示す図である。
【図8】雌ブタの仔ブタの成長速度に対する本発明の方法の効果を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一種のsn−1−O−アルキルグリセロール化合物を含有する入手可能な魚の肝油抽出物を含むことを特徴とする、哺乳類家畜の初乳及び適用可能な場合は乳汁の脂質と免疫組成を改善するため、妊娠期間中及び適用可能な場合は泌乳期間中に哺乳類家畜に使用する補助飼料。
【請求項2】
前記sn−1−O−アルキルグリセロール化合物が、16:1n−7 sn−1−O−アルキルグリセロールであることを特徴とする請求項1に記載の補助飼料。
【請求項3】
16:0 sn−1−O−アルキルグリセロール、16:1n−7 sn−1−O−アルキルグリセロール、18:1n−9 sn−1−O−アルキルグリセロール及び18:1n−7 sn−1−O−アルキルグリセロールの混合物を含むことを特徴とする請求項2に記載の補助飼料。
【請求項4】
前記魚の肝油がサメの肝油であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の補助飼料。
【請求項5】
前記サメがセントロホルス・スクアモスス(モミジザメ;Centrophorus squamosus)であることを特徴とする請求項4に記載の補助飼料。
【請求項6】
前記魚の肝油が、一種又は複数のsn−1−O−アルキルグリセロール化合物を少なくとも20重量%含有することを特徴とする請求項5に記載の補助飼料。
【請求項7】
雌のブタに使用することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の補助飼料。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の補助飼料を哺乳類家畜の飼料に添加することからなることを特徴とする、妊娠期間中及び適用可能な場合は泌乳期間中に、哺乳類家畜の初乳及び適用可能な場合は乳汁の脂質及び免疫組成を改善するための方法。
【請求項9】
前記補助飼料を前記動物用飼料に入れることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記補助飼料を、前記動物用の飼料と混合するのに使用するプレミックスに組み入れることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記哺乳動物の妊娠期間の本質的に全体を通じて実施することを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
泌乳期間の本質的に全体を通じて実施することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記補助飼料を前記哺乳動物に、一種又は複数種のsn−1−O−アルキルグリセロール化合物を生体重量1kg当たり1日に2〜100mgの割合で投与することを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−508894(P2008−508894A)
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525316(P2007−525316)
【出願日】平成17年7月26日(2005.7.26)
【国際出願番号】PCT/FR2005/001945
【国際公開番号】WO2006/024742
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(503261111)ユニヴェルシテ・ドゥ・レンヌ・1 (9)
【Fターム(参考)】