封入用シート
【課題】ICタグ、ICカード等のインレット等の被封入物を封入でき、また、小量、多品種の被封入物にも対応できると共に、封入しやすく、安価に製作できる封入用シートを提供する。
【解決手段】裏面12に粘着面120を有する合成樹脂フィルム10と、合成樹脂フィルム10の裏面12の粘着面120に剥離可能に粘着する剥離紙20とからなり、合成樹脂フィルム10を裏面12の粘着面120側に2つ折り又は3つ折りできるように、表面11に切目線111、ハーフカット線112又は押目線113による折目110を設けて被封入物30を封入できるようにしたもの。
【解決手段】裏面12に粘着面120を有する合成樹脂フィルム10と、合成樹脂フィルム10の裏面12の粘着面120に剥離可能に粘着する剥離紙20とからなり、合成樹脂フィルム10を裏面12の粘着面120側に2つ折り又は3つ折りできるように、表面11に切目線111、ハーフカット線112又は押目線113による折目110を設けて被封入物30を封入できるようにしたもの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICタグ、ICカード等のインレット等からなる被封入物を封入するために使用される封入用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道等の支払用カード、百貨店等の買物用カード等が普及してきたが、いずれも量産方式で製造され、小量、多品種の利用は、生産方式上、経済的に困難であった。しかしながら、最近、ICタグ、ICカード等のインレットが市販されるようになり、リーダー(読み取り)やライター(書き込み)機能をつければ、広い範囲に利用できることになった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、ICタグ、ICカード等のインレット等の被封入物を封入できるようにした封入用シートを提供するものである。
また、本発明は、小量、多品種の被封入物にも対応できる封入用シートを提供するものである。
さらに、本発明は、封入しやすく、安価に製作できる封入用シートを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明封入用シートは、上記課題を達成するため、図1乃至図8に示すように、第1発明は、裏面12に粘着面120を有する合成樹脂フィルム10と、前記合成樹脂フィルム10の裏面12の粘着面120に剥離可能に粘着する剥離紙20とからなり、前記合成樹脂フィルム10を裏面12の粘着面120側に2つ折り又は3つ折りできるように、表面11に切目線111、ハーフカット線112又は押目線113による折目110を設けて被封入物30を封入できるようにしたものである。
また、本発明封入用シートは、上記課題を達成するため、図9乃至図16に示すように、第2発明は、裏面12Bに熱融着面120Bを有する合成樹脂フィルム10Bからなり、前記合成樹脂フィルム10Bを熱融着面120B側に2つ折り又は3つ折りできるように、表面11Bに切目線111B、ハーフカット線112B又は押目線113Bによる折目110Bを設けて被封入物30Bを封入できるようにしたものである。
また、第1発明において、図17乃至図20に示すように、前記合成樹脂フィルム10が折目110により、2つ折り又は3つ折りされたとき、前記合成樹脂フィルム10の裏面12の粘着面120が突出して他物に粘着できるようにしたものである。(以下、第3発明という。)
また、第1発明において、図21に示すように、前記合成樹脂フィルム10の裏面12の粘着面120が、周囲部分121及び折目部分122に設けられて被封入物30が封入できるように形成されているものである。(以下、第4発明という。)
また、第1発明又は第2発明において、図22及び図23に示すように、折目110又は110Bにより3つ折りされた3個のフィルム部分のうち、1個を窓わくWに形成し窓わくW内に被封入物30又は30Bを収容して封入できるようにしたものである。(以下、第5発明という。)
また、第1発明又は第2発明において、図24及び図25に示すように、折目110又は110Bにより3つ折りされた3個の前記フィルム部分のうち、1個又は2個を窓わくWに形成し窓わく内に被封入物30又は30Bを収容して額縁のように目視できるようにしたものである。(以下、第6発明という。)
さらに、第7発明は、図26乃至図29に示すように、裏面12Cに粘着面120を有する合成樹脂フィルム10Cと、前記合成樹脂フィルム10Cの裏面12Cの粘着面120Cに剥離可能に粘着する剥離紙20Cとからなり、前記合成樹脂フィルム10C及び前記剥離紙20Cを裏面12C側に2つ折り又は3つ折りできるように、前記合成樹脂フィルム10Cの表面11C及び前記剥離紙20Cの裏面22Cに切目線、ハーフカット線又は押目線による折目110Cを設けると共に、2つ折りしたときの2個の剥離紙部分のうち1個を剥離し、又は、3つ折りしたときの3個の剥離紙部分のうち2個を剥離して被封入物30Cを封入できるようにしたものである。
第1発明又は第2発明において、切目線111又は111Bは、合成樹脂フィルム10又は10Bの厚みに切り抜いた切目を図1乃至図6又は図9乃至図14に示すように、直線上に複数個設けて2つ折り又は3つ折りの折目110又は110Bとしたもの、ハーフカット線112又は112Bは、図7又は図15に示すように、合成樹脂フィルム10又は10Bの厚み以下に表面上に直線的に切って2つ折り又は3つ折りの折目110又は110Bとしたもの、押目線113又は113Bは、図8又は図16に示すように、合成樹脂フィルム10又は10Bの表面に直線的に押圧して折目110又は110Bとしたものである。折目110又は110Bは、被封入物の厚み等に応じて複数個平行に設けてもよい。さらに、折目110又は110Bは、例えば、押目線113又は113Bの上にハーフカット線112又は112Bを設けるなど重複して折目110又は110Bを形成してもよい。
第3発明において、折り返し後の粘着面120の突出は、図17及び図18に示すように粘着面120の上に被封入物30を置いて粘着させる場合と、図19及び図20に示すように剥離紙20の上に被封入物30を置いたのち合成樹脂フィルム10の粘着面120で被覆し封入して粘着面120の一部を突出する場合がある。
第4発明は、図21に示すように、合成樹脂フィルム10の粘着面120が合成樹脂フィルム10の裏面12に全面的に粘着面120を設けずに、外周面121と折目110の周囲面122に設けることにより被封入物が粘着されずに封入される場合であるが、合成樹脂フィルム10の粘着面120に被封入物30が一部粘着して封入される場合も含まれる。
第5発明は、図22及び図23に示すように、被封入物30の厚みに対応した窓枠Wを設けて被封入物30を封入して被封入物30の厚みに応じ封入面をフラット化する場合である。
第6発明は、図24及び図25に示すように、2個の窓わくWを額縁のように、目視できるようにして被封入物30を封入したものである。
第7発明は、図26及び図27に示すように、一部の剥離紙20Cを残して折り曲げ、厚みを増加したものである。
本発明において、被封入物はICタグ、ICカード又はICラベル等のインレット、液晶、有機EL、電子ペーパー、E−ink等の薄型デイスプレイ、薄型太陽電池などが含まれ、また、被封入物は1枚だけでなく複数枚を入れる場合も含まれる。
【発明の効果】
【0005】
本発明封入シートによれば、被封入物をその厚みに応じて封入することができると共に、見ばえよく封入できる。また、窓わくや剥離紙と共に封入して厚みやシート強度の増大をはかることができる。
また、本発明封入シートによれば、手作業で迅速に被封入物を封入できるので、小量、多品種の被封入物の封入に適し、特に今後発展が期待されるICタグやICカード等のインレットシートのオーバレイシートとして個別的なデザイン、図柄、名称その他の情報を小量、多品種に印刷して提供できる利点がある。
さらに、本発明品は、簡単安価に製作できる上に、インクジェットプリンターやレーザープリンター等によって手軽に印刷できる強みがある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明品の実施例は、裏面に粘着面を有する合成樹脂フィルムと前記合成樹脂フィルムの裏面の粘着面に剥離可能に粘着する剥離紙とからなるものである。
また、本発明品の実施例は、裏面に熱融着面を有する合成樹脂フィルムからなるものである。
【実施例1】
【0007】
本発明品の実施例1が図30乃至図34に示されている。本発明実施例の封入用シートは、図30に示すように、裏面12Dに粘着面120Dを有する合成樹脂フィルム10Dと合成樹脂フィルム10Dの裏面12Dの粘着面120Dに剥離可能に粘着する剥離紙20Dとからなる。
被封入物30Dは、図32及び図33に示すように、非接触型ICカードのインレットシートの一例で、ICチップ311Dとアンテナ312Dを設けたコイル・IC機能シート31Dとこれに結合したIC受皿321Dを有する厚み調整シート32Dとからなる。
合成樹脂フィルム10Dは、図30及び図31に示すように、フィルム10Dの厚み分だけ表面11Dから裏面12Dにかけて一直線上で複数個切り抜くと共に、被封入物30Dの厚み分を間隔として平行に形成した切目線111Dに、折目110Dを介して被封入物30Dの厚みに応じて2つ折りできるように形成されている。
従って、剥離紙20D付きの合成樹脂フィルム10Dを折目線110Dを境に、表面11Dの右半分部分に商品や図形デザイン等を印刷し、表面11Dの左半分部分に名称や取扱い注意事項等の情報を印刷してオーバレイシートとし、裏面12D側の粘着面120Dに、図34に示すように、被封入物30Dであるインレットシートを粘着させれば、非接触型ICカードが、簡単迅速安価に作成されることになる。
【実施例2】
【0008】
本発明品の実施例2が図35乃至図37に示されている。本発明実施例の封入用シートは、図35に示すように、裏面12Eに熱融着面120Eを有する合成樹脂フィルム10Eからなる。
被封入物30Eは、アンテナを内蔵したICタグのインサートである。
合成樹脂フィルム10Eは、中央部にフィルム2つ折りの厚みの間隔に相当する平行な2本のハーフカット線112E、112Eが設けられて折目110Eを形成している。113E、113Eは2つ折りして熱融着したときタグ孔を形成するものである。
従って、本発明実施例では、被封入物30Eであるアンテナ付きのICタグインサートを合成樹脂フィルム10Eの裏面に挟着するように2つ折りして熱融着すれば、気密構造のICタグが出来上がり、タグ紐をつければ、商品札などに広く利用できる。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明品は、安価に量産できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の封入用シートを一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図2】図1を平面図で示した説明図である。
【図3】図1を2つ折りするときの斜視図で示した説明図である。
【図4】本発明の別の封入用シートを一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図5】図4を平面図で示した説明図である。
【図6】図4を3つ折りするときの斜視図で示した説明図である。
【図7】本発明の別の封入用シートの一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図8】本発明の別の封入用シートの一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図9】本発明の別の封入用シートを一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図10】図9を平面図で示した説明図である。
【図11】図9を2つ折りするときの斜視図で示した説明図である。
【図12】本発明の別の封入用シートを一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図13】図12を平面図で示した説明図である。
【図14】図12を3つ折りするときの斜視図で示した説明図である。
【図15】本発明の別の封入用シートの一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図16】本発明の別の封入用シートの一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図17】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図18】図15を2つ折りするときの平面図で示した説明図である。
【図19】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図20】図19を2つ折りするときの断面図で示した説明図である。
【図21】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図22】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図23】図20を3つ折りするときの斜視図で示した説明図である。
【図24】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図25】図22を3つ折りするときの斜視図で示した説明図である。
【図26】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図27】図24を一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図28】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図29】図26を3つ折りするときの一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図30】本発明の実施例を示す一部を切り欠いた断面図である。
【図31】図30の平面図である。
【図32】本発明の実施例に使用したICチップ付きアンテナを備えたコイル・IC機能シートの一例を示す平面図である。
【図33】本発明の実施例に使用したIC受皿付きの厚み調整シートの一例を示す平面図である。
【図34】図30の使用状態を示す一部を切り欠いて示した断面図である。
【図35】本発明の別の実施例を一部を切り欠いて示した断面図である。
【図36】図35の平面図である。
【図37】図35の使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0011】
10、10B、10C、10D、10E 合成樹脂フィルム
101、102、103、101B、102B、103B 合成樹脂フィルム部分
11、11B、11C、11D、11E 合成樹脂フィルム表面
110、110B、110C、110D、110E 折目
111、111B、111C、111D 切目線
112、112B、112C、112E ハーフカット線
113、113B、113C 押目線
12、12B、12C、12D、12E 合成樹脂フィルム裏面
120B、120E 合成樹脂フィルム裏面の熱融着面
120、120C、120D 合成樹脂フィルム裏面の粘着面
121、122 合成樹脂フィルム裏面の粘着面部分
20、20C、20D 剥離紙
21C、22C、23C 剥離紙部分
30、30B、30C、30D、30E 被封入物
W 合成樹脂フィルムの窓わく部分
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICタグ、ICカード等のインレット等からなる被封入物を封入するために使用される封入用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道等の支払用カード、百貨店等の買物用カード等が普及してきたが、いずれも量産方式で製造され、小量、多品種の利用は、生産方式上、経済的に困難であった。しかしながら、最近、ICタグ、ICカード等のインレットが市販されるようになり、リーダー(読み取り)やライター(書き込み)機能をつければ、広い範囲に利用できることになった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、ICタグ、ICカード等のインレット等の被封入物を封入できるようにした封入用シートを提供するものである。
また、本発明は、小量、多品種の被封入物にも対応できる封入用シートを提供するものである。
さらに、本発明は、封入しやすく、安価に製作できる封入用シートを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明封入用シートは、上記課題を達成するため、図1乃至図8に示すように、第1発明は、裏面12に粘着面120を有する合成樹脂フィルム10と、前記合成樹脂フィルム10の裏面12の粘着面120に剥離可能に粘着する剥離紙20とからなり、前記合成樹脂フィルム10を裏面12の粘着面120側に2つ折り又は3つ折りできるように、表面11に切目線111、ハーフカット線112又は押目線113による折目110を設けて被封入物30を封入できるようにしたものである。
また、本発明封入用シートは、上記課題を達成するため、図9乃至図16に示すように、第2発明は、裏面12Bに熱融着面120Bを有する合成樹脂フィルム10Bからなり、前記合成樹脂フィルム10Bを熱融着面120B側に2つ折り又は3つ折りできるように、表面11Bに切目線111B、ハーフカット線112B又は押目線113Bによる折目110Bを設けて被封入物30Bを封入できるようにしたものである。
また、第1発明において、図17乃至図20に示すように、前記合成樹脂フィルム10が折目110により、2つ折り又は3つ折りされたとき、前記合成樹脂フィルム10の裏面12の粘着面120が突出して他物に粘着できるようにしたものである。(以下、第3発明という。)
また、第1発明において、図21に示すように、前記合成樹脂フィルム10の裏面12の粘着面120が、周囲部分121及び折目部分122に設けられて被封入物30が封入できるように形成されているものである。(以下、第4発明という。)
また、第1発明又は第2発明において、図22及び図23に示すように、折目110又は110Bにより3つ折りされた3個のフィルム部分のうち、1個を窓わくWに形成し窓わくW内に被封入物30又は30Bを収容して封入できるようにしたものである。(以下、第5発明という。)
また、第1発明又は第2発明において、図24及び図25に示すように、折目110又は110Bにより3つ折りされた3個の前記フィルム部分のうち、1個又は2個を窓わくWに形成し窓わく内に被封入物30又は30Bを収容して額縁のように目視できるようにしたものである。(以下、第6発明という。)
さらに、第7発明は、図26乃至図29に示すように、裏面12Cに粘着面120を有する合成樹脂フィルム10Cと、前記合成樹脂フィルム10Cの裏面12Cの粘着面120Cに剥離可能に粘着する剥離紙20Cとからなり、前記合成樹脂フィルム10C及び前記剥離紙20Cを裏面12C側に2つ折り又は3つ折りできるように、前記合成樹脂フィルム10Cの表面11C及び前記剥離紙20Cの裏面22Cに切目線、ハーフカット線又は押目線による折目110Cを設けると共に、2つ折りしたときの2個の剥離紙部分のうち1個を剥離し、又は、3つ折りしたときの3個の剥離紙部分のうち2個を剥離して被封入物30Cを封入できるようにしたものである。
第1発明又は第2発明において、切目線111又は111Bは、合成樹脂フィルム10又は10Bの厚みに切り抜いた切目を図1乃至図6又は図9乃至図14に示すように、直線上に複数個設けて2つ折り又は3つ折りの折目110又は110Bとしたもの、ハーフカット線112又は112Bは、図7又は図15に示すように、合成樹脂フィルム10又は10Bの厚み以下に表面上に直線的に切って2つ折り又は3つ折りの折目110又は110Bとしたもの、押目線113又は113Bは、図8又は図16に示すように、合成樹脂フィルム10又は10Bの表面に直線的に押圧して折目110又は110Bとしたものである。折目110又は110Bは、被封入物の厚み等に応じて複数個平行に設けてもよい。さらに、折目110又は110Bは、例えば、押目線113又は113Bの上にハーフカット線112又は112Bを設けるなど重複して折目110又は110Bを形成してもよい。
第3発明において、折り返し後の粘着面120の突出は、図17及び図18に示すように粘着面120の上に被封入物30を置いて粘着させる場合と、図19及び図20に示すように剥離紙20の上に被封入物30を置いたのち合成樹脂フィルム10の粘着面120で被覆し封入して粘着面120の一部を突出する場合がある。
第4発明は、図21に示すように、合成樹脂フィルム10の粘着面120が合成樹脂フィルム10の裏面12に全面的に粘着面120を設けずに、外周面121と折目110の周囲面122に設けることにより被封入物が粘着されずに封入される場合であるが、合成樹脂フィルム10の粘着面120に被封入物30が一部粘着して封入される場合も含まれる。
第5発明は、図22及び図23に示すように、被封入物30の厚みに対応した窓枠Wを設けて被封入物30を封入して被封入物30の厚みに応じ封入面をフラット化する場合である。
第6発明は、図24及び図25に示すように、2個の窓わくWを額縁のように、目視できるようにして被封入物30を封入したものである。
第7発明は、図26及び図27に示すように、一部の剥離紙20Cを残して折り曲げ、厚みを増加したものである。
本発明において、被封入物はICタグ、ICカード又はICラベル等のインレット、液晶、有機EL、電子ペーパー、E−ink等の薄型デイスプレイ、薄型太陽電池などが含まれ、また、被封入物は1枚だけでなく複数枚を入れる場合も含まれる。
【発明の効果】
【0005】
本発明封入シートによれば、被封入物をその厚みに応じて封入することができると共に、見ばえよく封入できる。また、窓わくや剥離紙と共に封入して厚みやシート強度の増大をはかることができる。
また、本発明封入シートによれば、手作業で迅速に被封入物を封入できるので、小量、多品種の被封入物の封入に適し、特に今後発展が期待されるICタグやICカード等のインレットシートのオーバレイシートとして個別的なデザイン、図柄、名称その他の情報を小量、多品種に印刷して提供できる利点がある。
さらに、本発明品は、簡単安価に製作できる上に、インクジェットプリンターやレーザープリンター等によって手軽に印刷できる強みがある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明品の実施例は、裏面に粘着面を有する合成樹脂フィルムと前記合成樹脂フィルムの裏面の粘着面に剥離可能に粘着する剥離紙とからなるものである。
また、本発明品の実施例は、裏面に熱融着面を有する合成樹脂フィルムからなるものである。
【実施例1】
【0007】
本発明品の実施例1が図30乃至図34に示されている。本発明実施例の封入用シートは、図30に示すように、裏面12Dに粘着面120Dを有する合成樹脂フィルム10Dと合成樹脂フィルム10Dの裏面12Dの粘着面120Dに剥離可能に粘着する剥離紙20Dとからなる。
被封入物30Dは、図32及び図33に示すように、非接触型ICカードのインレットシートの一例で、ICチップ311Dとアンテナ312Dを設けたコイル・IC機能シート31Dとこれに結合したIC受皿321Dを有する厚み調整シート32Dとからなる。
合成樹脂フィルム10Dは、図30及び図31に示すように、フィルム10Dの厚み分だけ表面11Dから裏面12Dにかけて一直線上で複数個切り抜くと共に、被封入物30Dの厚み分を間隔として平行に形成した切目線111Dに、折目110Dを介して被封入物30Dの厚みに応じて2つ折りできるように形成されている。
従って、剥離紙20D付きの合成樹脂フィルム10Dを折目線110Dを境に、表面11Dの右半分部分に商品や図形デザイン等を印刷し、表面11Dの左半分部分に名称や取扱い注意事項等の情報を印刷してオーバレイシートとし、裏面12D側の粘着面120Dに、図34に示すように、被封入物30Dであるインレットシートを粘着させれば、非接触型ICカードが、簡単迅速安価に作成されることになる。
【実施例2】
【0008】
本発明品の実施例2が図35乃至図37に示されている。本発明実施例の封入用シートは、図35に示すように、裏面12Eに熱融着面120Eを有する合成樹脂フィルム10Eからなる。
被封入物30Eは、アンテナを内蔵したICタグのインサートである。
合成樹脂フィルム10Eは、中央部にフィルム2つ折りの厚みの間隔に相当する平行な2本のハーフカット線112E、112Eが設けられて折目110Eを形成している。113E、113Eは2つ折りして熱融着したときタグ孔を形成するものである。
従って、本発明実施例では、被封入物30Eであるアンテナ付きのICタグインサートを合成樹脂フィルム10Eの裏面に挟着するように2つ折りして熱融着すれば、気密構造のICタグが出来上がり、タグ紐をつければ、商品札などに広く利用できる。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明品は、安価に量産できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の封入用シートを一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図2】図1を平面図で示した説明図である。
【図3】図1を2つ折りするときの斜視図で示した説明図である。
【図4】本発明の別の封入用シートを一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図5】図4を平面図で示した説明図である。
【図6】図4を3つ折りするときの斜視図で示した説明図である。
【図7】本発明の別の封入用シートの一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図8】本発明の別の封入用シートの一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図9】本発明の別の封入用シートを一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図10】図9を平面図で示した説明図である。
【図11】図9を2つ折りするときの斜視図で示した説明図である。
【図12】本発明の別の封入用シートを一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図13】図12を平面図で示した説明図である。
【図14】図12を3つ折りするときの斜視図で示した説明図である。
【図15】本発明の別の封入用シートの一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図16】本発明の別の封入用シートの一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図17】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図18】図15を2つ折りするときの平面図で示した説明図である。
【図19】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図20】図19を2つ折りするときの断面図で示した説明図である。
【図21】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図22】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図23】図20を3つ折りするときの斜視図で示した説明図である。
【図24】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図25】図22を3つ折りするときの斜視図で示した説明図である。
【図26】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図27】図24を一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図28】本発明の別の封入用シートを平面図で示した説明図である。
【図29】図26を3つ折りするときの一部を切り欠いて断面図で示した説明図である。
【図30】本発明の実施例を示す一部を切り欠いた断面図である。
【図31】図30の平面図である。
【図32】本発明の実施例に使用したICチップ付きアンテナを備えたコイル・IC機能シートの一例を示す平面図である。
【図33】本発明の実施例に使用したIC受皿付きの厚み調整シートの一例を示す平面図である。
【図34】図30の使用状態を示す一部を切り欠いて示した断面図である。
【図35】本発明の別の実施例を一部を切り欠いて示した断面図である。
【図36】図35の平面図である。
【図37】図35の使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0011】
10、10B、10C、10D、10E 合成樹脂フィルム
101、102、103、101B、102B、103B 合成樹脂フィルム部分
11、11B、11C、11D、11E 合成樹脂フィルム表面
110、110B、110C、110D、110E 折目
111、111B、111C、111D 切目線
112、112B、112C、112E ハーフカット線
113、113B、113C 押目線
12、12B、12C、12D、12E 合成樹脂フィルム裏面
120B、120E 合成樹脂フィルム裏面の熱融着面
120、120C、120D 合成樹脂フィルム裏面の粘着面
121、122 合成樹脂フィルム裏面の粘着面部分
20、20C、20D 剥離紙
21C、22C、23C 剥離紙部分
30、30B、30C、30D、30E 被封入物
W 合成樹脂フィルムの窓わく部分
【特許請求の範囲】
【請求項1】
裏面に粘着面を有する合成樹脂フィルムと、前記合成樹脂フィルムの裏面の粘着面に剥離可能に粘着する剥離紙とからなり、前記合成樹脂フィルムを粘着面側に2つ折り又は3つ折りできるように、表面に切目線、ハーフカット線又は押目線による折目を設けて被封入物を封入できるようにしたことを特徴とする封入用シート。
【請求項2】
裏面に熱融着面を有する合成樹脂フィルムからなり、前記合成樹脂フィルムを熱融着面側に2つ折り又は3つ折りできるように、表面に切目線、ハーフカット線又は押目線による折目を設けて被封入物を封入できるようにしたことを特徴とする封入用シート。
【請求項3】
前記合成樹脂フィルムが折目により、2つ折り又は3つ折りされたとき、前記合成樹脂フィルムの裏面の粘着面が突出して他物に粘着できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の封入用シート。
【請求項4】
前記合成樹脂フィルムの裏面の粘着面が、周囲部分及び折目部分に設けられて被封入物が封入できるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の封入用シート。
【請求項5】
折目により分けられた3個のシート部分のうち、1個を窓わくに形成し窓わく内に被封入物を収容して封入できるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の封入用シート。
【請求項6】
折目により分けられた2個又は3個のシート部分のうち、1個又は2個を窓わくに形成し窓わく内に被封入物を収容して目視できるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の封入用シート。
【請求項7】
裏面に粘着面を有する合成樹脂フィルムと、前記合成樹脂フィルムの裏面の粘着面に剥離可能に粘着する剥離紙とからなり、前記合成樹脂フィルム及び前記剥離紙を裏面側に2つ折り又は3つ折りできるように、前記合成樹脂フィルムの表面及び前記剥離紙の裏面に切目線、ハーフカット線又は押目線による折目を設けると共に、2つ折りしたときの2個の剥離紙部分のうち1個を剥離し、又は、3つ折りしたときの3個の剥離紙部分のうち2個を剥離して被封入物を封入できるようにしたことを特徴とする封入用シート。
【請求項1】
裏面に粘着面を有する合成樹脂フィルムと、前記合成樹脂フィルムの裏面の粘着面に剥離可能に粘着する剥離紙とからなり、前記合成樹脂フィルムを粘着面側に2つ折り又は3つ折りできるように、表面に切目線、ハーフカット線又は押目線による折目を設けて被封入物を封入できるようにしたことを特徴とする封入用シート。
【請求項2】
裏面に熱融着面を有する合成樹脂フィルムからなり、前記合成樹脂フィルムを熱融着面側に2つ折り又は3つ折りできるように、表面に切目線、ハーフカット線又は押目線による折目を設けて被封入物を封入できるようにしたことを特徴とする封入用シート。
【請求項3】
前記合成樹脂フィルムが折目により、2つ折り又は3つ折りされたとき、前記合成樹脂フィルムの裏面の粘着面が突出して他物に粘着できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の封入用シート。
【請求項4】
前記合成樹脂フィルムの裏面の粘着面が、周囲部分及び折目部分に設けられて被封入物が封入できるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の封入用シート。
【請求項5】
折目により分けられた3個のシート部分のうち、1個を窓わくに形成し窓わく内に被封入物を収容して封入できるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の封入用シート。
【請求項6】
折目により分けられた2個又は3個のシート部分のうち、1個又は2個を窓わくに形成し窓わく内に被封入物を収容して目視できるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の封入用シート。
【請求項7】
裏面に粘着面を有する合成樹脂フィルムと、前記合成樹脂フィルムの裏面の粘着面に剥離可能に粘着する剥離紙とからなり、前記合成樹脂フィルム及び前記剥離紙を裏面側に2つ折り又は3つ折りできるように、前記合成樹脂フィルムの表面及び前記剥離紙の裏面に切目線、ハーフカット線又は押目線による折目を設けると共に、2つ折りしたときの2個の剥離紙部分のうち1個を剥離し、又は、3つ折りしたときの3個の剥離紙部分のうち2個を剥離して被封入物を封入できるようにしたことを特徴とする封入用シート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【公開番号】特開2006−341903(P2006−341903A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−170369(P2005−170369)
【出願日】平成17年6月10日(2005.6.10)
【出願人】(000104515)キソ化成産業株式会社 (14)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月10日(2005.6.10)
【出願人】(000104515)キソ化成産業株式会社 (14)
【Fターム(参考)】
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