説明

射出成形型と射出成形方法

【課題】 成形品裏面と射出成形型の裏側キャビティ面の間に、早いタイミングで流体を注入できる技術を提供する。
【解決手段】 射出成形型は、キャビティに溶融樹脂を射出することによって成形品を成形するために用いられる。その射出成形型は、成形品の表側の面を成形する表側キャビティ面と、成形品の裏側の面を成形する裏側キャビティ面28と、裏側キャビティ面28に開口する流路を備えている。裏側キャビティ面28には、前記流路の開口32またはその近傍から延びる凹部50、52が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製の成形品を射出成形する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
射出成形型のキャビティに溶融した樹脂を射出することによって、成形品を成形する射出成形技術が知られている。射出成形技術では、キャビティに射出した樹脂が冷却して凝固してから、成形品を射出成形型から取り出す。
射出成形型のキャビティに射出した樹脂は、冷却して凝固するときに収縮する。樹脂が収縮すると、成形品がキャビティ面から剥離してしまう。成形品がキャビティ面から剥離してしまうと、成形品を意図した形状に仕上げることができない。
成形品の多くには、意図した形状に仕上げる必要がある面(表面ないし意匠面)と、仕上がりが悪いことが許容される裏面がある。以下では、表面ないし意匠面を成形するキャビティ面を「表側キャビティ面」といい、裏面を成形するキャビティ面を「裏側キャビティ面」という。
特許文献1には、射出成形型のキャビティに溶融樹脂を射出した後に、裏側キャビティ面に開口する流路から、成形品裏面に向けて流体を注入する技術が開示されている。裏側キャビティ面に開口する流路から流体を注入すると、成形品裏面と裏側キャビティ面との間に流体が入り込むことによって、成形品裏面が裏側キャビティ面から剥離する。成形品裏面が裏側キャビティ面から剥離すると、成形品の意匠面は、表側キャビティ面に密着した状態を維持する。成形品の意匠面が表側キャビティ面に密着した状態を維持すると、成形品の意匠面が意図した形状に仕上げられる。
【0003】
【特許文献1】特開10−58493号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
流体を注入して成形品裏面を裏側キャビティ面から剥離させるタイミングは、出来るだけ早いことが好ましい。成形品裏面と裏側キャビティ面が早いタイミングで剥離すると、成形品の意匠面が表側キャビティ面から剥離するのに先立って、成形品裏面が裏側キャビティ面から剥離する関係が得られやすい。このため、成形品の意匠面は、表側キャビティ面と密着した状態で凝固して成形される。従って、成形品の意匠面は、意図した形状に仕上げられる。
裏側キャビティ面に開口する流路から流体を注入して成形品裏面を裏側キャビティ面から剥離させる場合、実際には、成形品裏面と裏側キャビティ面の間に早いタイミングで流体を注入することが難しい。樹脂の収縮が進まないと流路から送り込まれる流体が成形品裏面と裏側キャビティ面の間に浸入できない。樹脂の収縮が進めば、流路から送り込まれる流体が成形品裏面と裏側キャビティ面の間に浸入できるようになるが、その時には意匠面が表側キャビティ面から剥離していることがある。
本発明は、成形品裏面と裏側キャビティ面の間に、早いタイミングで流体を注入できる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では、裏側キャビティ面に凹部を形成しておくと、成形品裏面と裏側キャビティ面の間に、早いタイミングで流体を注入できる現象を利用する。キャビティに射出した樹脂は、凹部の隅々にまで充填するものではなく、充填しきれない空間を残す。本発明では、この空間を利用して成形品裏面と裏側キャビティ面の間に流体を注入する。流体は、早いタイミングで、成形品裏面と裏側キャビティ面の間に浸入する。
本発明の射出成形型は、キャビティに溶融樹脂を射出することによって成形品を成形するために用いられる。射出成形型は、成形品の表側の面を成形する表側キャビティ面と、成形品の裏側の面を成形する裏側キャビティ面と、裏側キャビティ面に開口する流路を備えている。裏側キャビティ面には、前記流路の開口またはその近傍から延びる凹部が形成されている。
溶融樹脂は粘度が高い。キャビティに溶融樹脂が射出された場合、溶融樹脂は、裏側キャビティ面に形成されている凹部の隅々にまで充填されず、充填しきれない空間を残す。この状態で、流路に加圧された流体を供給すると、その流体は、成形品裏面と裏側キャビティ面との間に注入される。樹脂の収縮に先立つ早いタイミングで、成形品裏面と裏側キャビティ面との間に流体が注入される。このため、成形品裏面と裏側キャビティ面が早いタイミングで剥離する。従って、成形品の意匠面が表側キャビティ面から剥離する事象の発生を顕著に抑制することができる。
【0006】
上記の射出成形型の場合、凹部が、裏側キャビティ面における流路の開口またはその近傍から放射状に延びていることが好ましい。
凹部が放射状に延びていることによって、成形品裏面と裏側キャビティ面の間に広い範囲にわたって流体を注入することができる。したがって、成形品裏面と裏側キャビティ面を広い範囲にわたって早いタイミングで剥離させることができる。
【0007】
凹部は、キャビティに射出した溶融樹脂が侵入できない微細度を有していることが好ましい。
この場合、樹脂の収縮に先立って、成形品裏面と裏側キャビティ面との間に流体が浸入する空間が確保される。成形品裏面と裏側キャビティ面の間に早いタイミングで流体を注入することができる。
もっとも、溶融樹脂が侵入できる程度に大きな凹部であっても、流体の浸入を促進する効果が認められる。流路の裏側キャビティ面における開口に連続する凹部が形成されていると、成形品裏面と裏側キャビティ面の間に早いタイミングで流体を注入することができる。しかしながら、その効果を大きなものとするためには、凹部が溶融樹脂の侵入を許さない微細度を有していることが好ましい。
【0008】
本発明の射出成形方法は、第1工程と第2工程を備えている。第1工程は、成形品の表面を成形する表側キャビティ面と成形品の裏面を成形する裏側キャビティ面を持つ射出成形型のキャビティに溶融樹脂を射出する。第2工程は、裏側キャビティ面に開口する流路から、裏側キャビティ面において前記流路の開口またはその近傍から延びている凹部に、流体を注入する。
この射出成形方法によれば、流路に流体を供給すると、樹脂の収縮に先立つ早いタイミングで、成形品裏面と裏側キャビティ面との間に流体が注入される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の技術によれば、成形品裏面と射出成形型の裏側キャビティ面との間に、早いタイミングで流体を注入できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の好適な実施形態を例示する。
(形態1)
成形品の表側の面を成形する表側キャビティ面と、成形品の裏側の面を成形する裏側キャビティ面と、裏側キャビティ面に開口する流路と、裏側キャビティ面に形成されており、前記流路の開口またはその近傍から延びる凹部とを有する射出成形型と、
その流路に加圧流体を供給す流体供給手段と、
その流体供給手段を制御する制御手段と、
を備える射出成形装置。
【実施例】
【0011】
本発明の射出成形技術に係る一実施例を、図面を参照しながら説明する。
本実施例では、後述する射出成形装置20を用いて、図1に示す樹脂製の成形品12を射出成形する。成形品12は、例えば、自動車のバンパーである。成形品12は、意匠面(表面)14と、裏面16を持っている。意匠面14は、意図した形状に仕上げる必要がある面である。裏面16は、形状が重視されない面である。
図2に示すように、射出成形装置20は、成形型22と加圧部21を備えている。成形型22は、第1型24と第2型25を有している。図2は、第1型24と第2型25が組み合わされることによって、成形型22が閉じた状態を示している。成形型22が閉じた状態では、第1型24の第1キャビティ面27と、第2型25の第2キャビティ面28によって、キャビティ26が形成される。成形型22を開くときには、第1型24と第2型25を分離する。キャビティ26の形状は、成形品12のそれに対応している。第1型24の第1キャビティ面27は、成形品12の意匠面14を成形する。第2型25の第2キャビティ面28は、成形品12の裏面16と端面を成形する。
第1型24には、成形型22の外部と第1キャビティ面27を連通するゲート30が設けられている。ゲート30には、成形型22の外部に配置された射出ノズル(図示省略)から、溶融した樹脂が射出される。
第2型25には、流路31と流路33が形成されている。流路31は、その一端が開口部32において第2キャビティ面28に開口するとともに、他端が第2型25の外部に開口している。流路33も流路31と同様に、その一端が開口部34において第2キャビティ面28に開口するとともに、他端が第2型25の外部に開口している。
【0012】
流路31の開口部32には、ベント部材36が挿入されている。流路33の開口部34にも、ベント部材38が挿入されている。流路31とベント部材36、並びに流路33とベント部材38は、同様の構成を有している。従って、以下においては、それらを流路31とベント部材36で代表して説明する。
ベント部材36は、流路31の開口部32に挿入された状態で、図示しないボルトによって第2型25に固定されている。ベント部材35が第2型25に固定されている状態で、ベント部材36の外壁と開口部32の内壁との間には、隙間58(図3参照)が確保されている(隙間58は、幅が狭いので、図3では線で図示されている)。
図3に示すように、第2型25の第2キャビティ面28には、開口部32から反開口部方向に延びる複数の凹部50、52が形成されている。凹部50は、10本形成されており、放射状に配置されている。凹部52は、4本形成されており、2本ずつが平行に配置されている。図4に示すように、凹部50は、三角状の断面を有している。凹部52も凹部50と同様に、三角状の断面を有している。凹部50、52は微細な幅を有している。
【0013】
図2に示すように、加圧部21は、流体配管40、フィルタ43、レギュレータ44、ソレノイドバルブ45、タイマー部46、コントローラ48を備えている。
流体配管40の一端42には、高圧な工場エアーが供給されている。流体配管40の他端側は、二叉に分岐している。流体配管40は、二叉に分岐してから第2型25の流路31と流路33に接続されている。
フィルタ43、レギュレータ44、ソレノイド45は、流体配管40に介装されている。フィルタ43は、工場エアーから異物を除去する。レギュレータ44は、工場エアーの圧力を所定値(例えば、0.5MPa)に調圧(減圧)する。ソレノイドバルブ45は、開閉弁である。ソレノイドバルブ45が開いているときには、第2型25の流路31と流路33に、レギュレータ44によって調圧された加圧空気(工場エアー)が供給される。
タイマー部46は、ソレノイドバルブ45に接続されている。コントローラ48は、タイマー部46に接続されている。コントローラ48は、タイマー部46や、成形型22の開閉や、射出ノズルの動作等を統合的に制御している。コントローラ48は、成形型22が閉じ始めたタイミングで、タイマー部46に型閉信号を出力する。コントローラ48は、射出ノズルが溶融樹脂を射出したタイミングで、タイマー部46に射出信号を出力する。タイマー部46は、入力された型閉信号と射出信号に基づいて所定の処理を実行する。その処理については、後述にて説明する。
【0014】
射出成形装置20を用いて成形品12を成形する各工程について説明する。図5に示すように、成形品12を成形するときには、まず成形型22を型閉めする工程を実行する。上述したように、成形型22が閉じ始めたタイミング(型閉工程が開始されたタイミング)で、コントローラ48はタイマー部46に型閉信号を出力する。すると、タイマー部46は、ソレノイドバルブ45に閉弁信号を出力する処理を実行する。ソレノイドバルブ45は、閉弁信号が入力されると閉じる。従って、加圧空気は、成形型22の流路31、33に供給されない。
型閉工程に続いて、射出工程が実行される。射出工程が実行されると、射出ノズルから射出された溶融した樹脂がゲート30を通過し、流動しながらキャビティ26に充填されてゆく。タイマー部46は、コントローラ48から射出信号が入力されると計時を開始する。タイマー部46は、計時した時間に基づいて、流動する樹脂が第2キャビティ面28の凹部50、52が形成されている領域を覆ったタイミングで、ソレノイドバルブ45に開弁信号を出力する。樹脂が第2キャビティ面28の凹部50、52が形成されている領域を覆うタイミングが、タイマー部46が計時を開始してからどれだけ時間が経過したときであるかは、あらかじめ設定されている。その設定にあたっては、第2キャビティ面28の凹部50、52が形成されている領域の圧力計測データや、キャビティ26内における樹脂の流動解析結果等が用いられる。上述したように、凹部50、52の幅は微細である。また、溶融している樹脂は粘度が高いので、微細な部分には侵入しない。このため、図6に示すように、樹脂72と凹部50、52によって、通過経路56が形成される。
【0015】
ソレノイドバルブ45が開くと、流路31に加圧空気が供給される流体供給工程が行われる。図5に示すように、流体供給工程は、射出工程の途中(すなわち、樹脂が第2キャビティ面28の凹部50、52が形成されている領域を覆ったタイミング)から開始される。
流路31に供給された加圧空気は、開口部32の隙間58を経由して通過経路56を通過しながら、樹脂72の裏面と第2キャビティ面28の間に入り込む。すると、樹脂72の裏面と第2キャビティ面28が剥離する。図7は、樹脂72の裏面73(樹脂72が凝固して成形品12として成形されたときには、成形品12の裏面16になる)が第2キャビティ面28から剥離した状態を示している。
図5に示すように、射出工程が終了してから、保圧工程に移行する。保圧工程では、ゲート30からキャビティ26に、ほぼ一定の圧力を加え続ける。また、保圧工程の開始とともに、冷却工程も開始される。冷却工程では、第1型24と第2型25を通過している冷却配管(図2において図示省略)を通過する冷却水によって、樹脂72が冷却されて凝固する。保圧工程が終了しても、流体供給工程と冷却工程は継続される。流体供給工程と冷却工程は、同時に終了される。流体供給工程と冷却工程が終了するタイミングで、タイマー部46はソレノイドバルブ45に閉弁信号を出力する。閉弁信号が入力されてソレノイドバルブ45が閉じると、キャビティ26への空気供給が停止される。
次に、型開き工程に移行することによって、成形型22を開く。そして、最後に製品取出工程を実行して成形品12を成形型22から取り出す。
【0016】
上述したように、加圧空気は、通過経路56を通過しながら樹脂72の裏面73と第2キャビティ面28の間に入り込むことによって、樹脂72の裏面73と第2キャビティ面28が剥離する。このため、樹脂72の裏面73と第2キャビティ面28が早いタイミングで剥離する。樹脂72の裏面73と第2キャビティ面28が早いタイミングで剥離すると、樹脂72の表面74が第1キャビティ面27から剥離するのを抑制できる。よって、成形品12の意匠面14は、より良好な形状(意図した形状)に仕上げられる。
これに対して、第2キャビティ面28に凹部50、52が形成されていないと、加圧空気は開口部32を中心として、徐々に樹脂72の裏面73と第2キャビティ面28の間に入り込む。よって、樹脂72の裏面73と第2キャビティ面28が剥離するタイミングが遅くなってしまう。そのタイミングが遅くなると、樹脂72の表面74が第1キャビティ面27から剥離することがある。樹脂72の表面74が第1キャビティ面27から剥離すると、成形品12の意匠面14が意図した形状に仕上げられない。
第2キャビティ面28に凹部50、52を形成すると、樹脂72の裏面73と第2キャビティ面28を、より広い範囲で剥離させることができる。樹脂72の裏面73と第2キャビティ面28を、より広い範囲で剥離させることができると、成形品の意匠面のより広い範囲がより良好な形状に仕上げられる。よって、第2キャビティ面28に開口する流路の数を少なくすることができる。
【0017】
凹部50、52は、樹脂72の侵入を許し、かつ樹脂が充填しきれない程度の大きさであってもよい。凹部50、52に樹脂が充填しきれなければ、加圧空気は、凹部50、52を通過して、樹脂72の裏面73と第2キャビティ面28の間に早いタイミングで入り込む。
第2キャビティ面28に延びる凹部50、52は、開口部32から延びていなくてもよい。凹部50、52が開口部32の近傍から延びていても、開口部32から流出する加圧空気は、樹脂72の裏面73と第2キャビティ面28との間を通過して、凹部50、52の起点に入り込む。
凹部50、52は、直線状に延びていなくてもよい。凹部50、52は、樹脂72の裏面73を第2キャビティ面28から剥離させたい範囲に応じて、曲がりくねらすこともできる。
凹部50、52の断面形状は、三角形状に限られない。例えば、半円状や、開口部よりも深部が大きい断面形状であってもよい。凹部50、52の断面形状が、開口部分よりも深部が大きいと、加圧空気が通過しやすくなるので、より広い範囲に加圧空気を行き渡らせることができる。
加圧空気以外の気体や液体を注入することによって、樹脂の裏面とキャビティ面を剥離させることもできる。
【0018】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】成形品の斜視図。
【図2】射出成形装置の構成図。
【図3】図2のIII−III線矢視図(裏側キャビティ面の凹部が形成されている部分の平面図)。
【図4】図3のIV−IV線断面図。
【図5】射出成形の工程図。
【図6】キャビティに樹脂が充填された状態の断面図。
【図7】樹脂の裏面がキャビティ面から剥がれた状態の断面図。
【符号の説明】
【0020】
12:成形品
14:意匠面
16:裏面
20:射出成形装置
21:加圧部
22:成形型
24:第1型
25:第2型
26:キャビティ
27:第1キャビティ面
28:第2キャビティ面
30:ゲート
31:流路
32:開口部
33:流路
36、38:ベント部材
40:流体配管
42:流体配管の一端
43:フィルタ
44:レギュレータ
45:ソレノイドバルブ
46:タイマー部
48:コントローラ
50、52:凹部
56:通過経路
58:隙間
72:樹脂
73:樹脂の裏面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビティに溶融樹脂を射出することによって成形品を成形する射出成形型であり、
成形品の表側の面を成形する表側キャビティ面と、
成形品の裏側の面を成形する裏側キャビティ面と、
裏側キャビティ面に開口する流路を備えており、
裏側キャビティ面には、前記流路の開口またはその近傍から延びる凹部が形成されていることを特徴とする射出成形型。
【請求項2】
前記凹部が、前記流路の開口またはその近傍から放射状に延びていることを特徴とする請求項1の射出成形型。
【請求項3】
前記凹部が、キャビティに射出した溶融樹脂が侵入できない微細度を有していることを特徴とする請求項1又は2の射出成形型。
【請求項4】
成形品の表面を成形する表側キャビティ面と成形品の裏面を成形する裏側キャビティ面を持つ射出成形型のキャビティに溶融樹脂を射出する第1工程と、
裏側キャビティ面に開口する流路から、裏側キャビティ面において前記流路の開口またはその近傍から延びている凹部に、流体を注入する第2工程と、
を備えていることを特徴とする射出成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−231718(P2006−231718A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−50023(P2005−50023)
【出願日】平成17年2月25日(2005.2.25)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(300087396)株式会社ビーピーエイ (10)
【Fターム(参考)】