説明

座標測定機のための改良された継ぎ手軸

本発明の1つの態様は、第1の端と、第2の端と、それらの間の複数の継ぎ合わせアームセグメントと、を有する関節付きアームを含む座標測定機器を含み、各アームセグメントは、少なくとも1つの位置トランスデューサを含む。アームの第2の端には、測定プローブアセンブリが結合される。測定プローブアセンブリは、アームの第2の端と測定プローブアセンブリのボディとの間に第1の回転軸を提供する第1の継ぎ手を含む。エンコーダは、エンコーダケースおよびエンコーダシャフトを含む。エンコーダケースは、ボディに剛結合されるエンコーダシャフトに対して第2の軸を中心に回転するように構成される。エンコーダシャフトにプローブが剛結合される。第2の軸を中心にプローブに対して回転するように、測定機器がエンコーダケースに結合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願についての説明>
本出願は、2006年12月22日に出願された係属中の米国仮出願第60/871,729号「JOINT AXIS FOR COORDINATED MEASUREMENT MACHINE(座標測定機のための継ぎ手軸)」の利益を主張するものである。
【0002】
また、本出願は、上記出願の全体を参照によって本明細書に組み込むものとする。
<背景技術>
<発明の技術分野>
【0003】
本発明は、測定機器に関するものであり、より具体的には、三次元物体の座標を測定するための関節付きアーム座標測定機に関するものである。
<関連技術の表示>
【0004】
座標測定機(CMM:Coordinate Measuring Machines)とも、携帯型座標測定機(PCCM:Portable Coordinate Measuring Machines)を含む関節付きアーム測定機とも称される直線測定システムが、様々な物体および領域から幾何学情報を生成するためのものとして説明されてきた。一般に、これらの器具は、電子的レンダリングおよび複製における使用のために、物体の構造特性を捕獲する。座標データの取得のために使用される従来の装置の一例は、支えと、接触感知式プローブまたは遠隔走査機器を取り付けるヒンジセグメントで構成された可動式測定アームとを含む。
【0005】
幾何学情報、すなわち物体の形状、特徴、およびサイズを特徴付ける三次元座標データは、物体の表面および輪郭に沿ったトレースまたは走査によって取得することができる。プローブすなわち走査機器の動きは、通常は、基準座標系に対して相対的に追跡され、その結果、物体の正確な電子的レンダリングの展開に使用可能なデータ点および情報が収集される。従来の実装形態では、取得された幾何学情報は、その情報を物体の表面輪郭および寸法のモデル化に利用することができるコンピュータによって処理される。
<発明の概要>
【0006】
本発明の1つの態様は、第1の端と、第2の端と、それらの間の複数の継ぎ合わせアームセグメントと、を有する関節付きアームを含む座標測定機器を含み、各アームセグメントは、少なくとも1つの位置トランスデューサを含む。アームの第2の端には、測定プローブアセンブリが結合される。測定プローブアセンブリは、アームの第2の端と測定プローブアセンブリのボディとの間に第1の回転軸を提供する第1の継ぎ手を含む。読み取りヘッドおよびエンコーダディスクが提供される。エンコーダディスクは、第2の軸を中心にエンコーダ読み取りヘッドに対して回転するように構成される。第2の回転軸を囲み、回転可能式にボディに対して第1のプローブが固定される。測定機器が、第2の軸を中心に第1のプローブに対して回転するように、第2のプローブがボディに結合される。
【0007】
本発明の別の態様は、第1の端と、第2の端と、それらの間の複数の継ぎ合わせアームセグメントと、を有する関節付きアームを含む座標測定装置であり、各アームセグメントは、少なくとも1つの位置トランスデューサを含む。アームの第2の端には、測定プローブアセンブリが結合される。測定プローブアセンブリは、アームの第2の端と測定プローブアセンブリのボディとの間に第1の回転軸を提供する第1の継ぎ手を含む。第1の継ぎ手には、プローブが剛結合される。プローブを中心に回転するように、測定機器が構成される。
【0008】
本発明の別の態様は、被選択容積内における物体の位置を測定するための携帯型座標測定機(CMM)を含む。CMMは、相対する第1および第2の端を有する手動で位置決め可能な関節付きアームを含むことができ、上記アームは、複数の回転継ぎ手を含む。アームの第2の端には、測定アセンブリを結合することができる。測定アセンブリは、第1の回転軸を提供する第1の回転継ぎ手と、第1の継ぎ手に剛結合されるプローブとを含む。プローブを中心に回転するように、測定機器が構成される。測定機は、また、測定機器をプローブを中心に第2の回転軸に沿って回転させるための手段を含む。
【0009】
別の態様は、座標測定装置のための継ぎ手である。継ぎ手は、継ぎ手ボディと、回転継ぎ手部分と、第1のプローブコネクタと、第2のプローブコネクタとを含む。継ぎ手ボディは、座標測定装置に接続可能である。回転継ぎ手部分は、継ぎ手の回転軸を定める。第1のプローブコネクタは、継ぎ手の回転軸を囲み、回転可能式に継ぎ手ボディに対して固定される。第2のプローブコネクタは、継ぎ手ボディに対して継ぎ手の回転軸を中心に回転可能である。
【0010】
本発明の例示的な実施形態を示した添付の図面に関連した以下の詳細な説明から、本発明のさらなる目的、特徴、および利点が明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】座標測定機の一実施形態の斜視図である。
【図2A】座標測定機のための端部継ぎ手アセンブリの一実施形態の斜視図である。
【図2B】座標測定機のための図2Aの端部継ぎ手アセンブリの一実施形態の正面図である。
【図2C】アセンブリのプローブを取り除いて図2Bの線2C−2Cに沿って示した断面図である。<好ましい実施形態の詳細な説明>
【0012】
図1は、座標測定機(CMM)10の1つの実施形態を図示している。図示された実施形態では、CMM10は、基部20と、複数の剛性移動部材24,26,28と、座標取得部材30と、剛性移動部材24,26,28を互いに接続する複数の関節部材40,42,44,46,48,50とを含む。各関節部材は、1つまたは2つ以上の回転自由度および/または角度自由度を付与するように構成される。CMM10は、各種の関節部材40,42,44,46,48,50を通じて様々な空間的向きに合わせることができ、そうして、三次元空間内において座標取得部材110を微細に位置決め可能にしている。
【0013】
剛性移動部材24,26,28および座標取得部材30の位置は、手動式、ロボット式、半ロボット式、および/またはその他の任意の調整方式を使用して調整されてよい。1つの実施形態では、CMM10は、各種の関節部材を通じて7本の回転運動軸を提供される。しかしながら、使用可能な運動軸の数に対して厳しい制限はなく、7本より少ないまたは多い運動軸がCMM設計に組み入れられてよいことがわかる。
【0014】
各種の実施形態では、座標取得部材30は、被選択物体の表面に係合してプローブ接触に基づいて座標データを生成するように構成される接触感知式部材すなわちプローブ32を含む。あるいは、座標取得部材30は、幾何学データの取得のために被選択物体との直接的接触を必ずしも必要としない遠隔走査&検出コンポーネントを含んでよい。1つの実施形態では、物体と直接接触することなく幾何学データを得るために、レーザ座標検出機機器(例えばレーザカメラ)が使用されてよい。なお、座標を取得するという目的には、接触感知式プローブ、遠隔走査式プローブ、レーザ走査式プローブ、接触検出用に歪みゲ
ージを使用するプローブ、接触検出用に圧力センサを使用するプローブ、位置決め用に赤外線ビームを使用したプローブ、および静電応答式に構成されるプローブを含む、各種の座標取得部材構成が使用されてよいことがわかる。
【0015】
特定の実施形態では、1つまたは2つ以上の剛性移動部材24,26,28は、内側の部分と外側の外骨格部分とを含む複合構造を含む。このような装置構成では、剛性移動部材24,26,28の内側部分は、三次元空間内において座標取得部材30を様々に異なる向きに位置決めする能力を提供する関節部材42,44,46,48を通じて相互に接続される。剛性移動部材24,26,28は、同様に、関節部材40,50によって基部20および座標取得部材30に結合することができる。剛性移動部材24,26,28の各種内側部分を取り囲む外側部分は、内側部分のセグメントを少なくとも部分的に囲う環境障壁を形成する。1つの態様では、内側部分は、対応する外側部分の内部に「浮く」ように構成される。
【0016】
当該分野で知られるように、ある瞬間における空間内のプローブ32の位置は、各部材の長さと、各関節部材40,42,44,46,48,50の具体的な位置とを知ることによって計算することができる。各関節部材40,42,44,46,48,50は、個々の回転可動度に分解可能であり、それぞれ、専用の回転トランスデューサ(例えばエンコーダまたはデジタルエンコーダ)を使用して測定される。各トランスデューサは、その可動度における関節部材40,42,44,46,48,50の動きにしたがって変化する信号を出力する。信号は、配線を通じて、またはその他の手法で基部20に伝送することができる。
【0017】
1つの実施形態では、トランスデューサは、光学エンコーダまたはデジタルエンコーダを含むことができる。一般に、各エンコーダは、その車軸の回転位置を、連続する透明バンドと不透明バンドとを有する1対の内部車輪にその動きを結合することによって測定する。このような実施形態では、1対の電気出力を供給する光センサ上に、車輪を通じて光を当てることができる。車軸が弧を描くにつれ、アナログエンコーダの出力は、位相が90度ずれた実質的に2つの正弦波信号になることができる。粗い位置決めは、2つの信号の極性の変化の観測を通じて行うことができる。微細な位置決めは、問題の瞬間における2つの信号の実際の値を測定することによって決定することができる。特定の実施形態では、出力を、それが電子雑音によって破損される前に正確に測定することによって、最大の精度を得ることができる。例示されたCMM10の実施形態についてのさらなる詳細および実施形態は、参照によって本明細書に全体を組み込まれる米国特許第5,829,148号において見いだすことができる。‘148特許に記載されるように、継ぎ手の1つまたは2つ以上は、無限回転するように構成されることが好ましい。
【0018】
特定の実施形態では、剛性移動部材24,26,28の1つまたは2つ以上は、ヒンジ継ぎ手に隣接する部材(例えば42,46)の第1の端に接近して装着される1つまたは2つ以上の軸受けと、同部材の反対側の端に位置する1つまたは2つ以上の軸受けと、を通じて外側の管状被覆内に回転式に同軸的に装着される内側の管状シャフトを有する二重同心管状構造の形態をとることができる。被覆およびシャフトの両方に円筒状の管を使用することは、構造的単純性、剛性、軽量性、およびトランスデューサやスリップリングなどのための内部空間を提供するゆえに、好ましいとされる。管は、エポキシ樹脂接着されたカーボングラファイトなどのように、鋼を超える強度重量比を安価に提供する軽量の剛体材料から作成されることが好ましい。カーボングラファイトのもう1つの利点は、熱膨張係数が低いことにある。アームおよび被測定物品の熱膨張を補償するために、座標測定機では、温度トランスデューサがよく使用されるが、全体的な熱膨張係数が低いアームでは、補償の誤差が減少する。
【0019】
図2A〜2Cは、(上述の実施形態のような)携帯型CMMの最終継ぎ手アセンブリ100の一改良型実施形態の斜視図、正面図、および断面図である。一部の実施形態では、継ぎ手アセンブリ100は、2−2−3携帯型CMMの一部であってよく、各数字は、特定の継ぎ手における運動軸の数を表すものとする。したがって、2−2−3携帯型CMMは、第1の継ぎ手において2軸の回転を、第2の継ぎ手において2軸の回転を、そして最終継ぎ手において3軸の回転を可能にする7軸CMMである。しかしながら、使用可能な運動軸の数に対して厳しい制限はなく、7本より少ないまたは多い運動軸が携帯型CMMに組み入れられてよいことがわかる。
【0020】
後述のように、この実施形態では、アセンブリ100は、第1の回転軸104を中心に回転する継ぎ手103を通してCMM10の残りの部分に枢動可能式に接続されるボディ102を含む。図に示されるように、この第1の軸104は、CMMの6番目の軸であってよい。その他の実施形態では、より多くのまたはより少ない軸が提供されてよい。また、図示された実施形態では、第1の回転軸104は、枢軸を含む。
【0021】
図2Aを参照すると、アセンブリ100は、第1のプローブ106も含み、該プローブ106は、例えば剛性プローブ、電気接触プローブ、タッチトリガプローブ、歪み感知式プローブ、レーザポイントプローブ、レーザラインプローブ、光プローブ、またはその他のプローブであってよい。第1のプローブ106は、ボディ102および継ぎ手103に剛結合することができる。後述のように、第2の軸110を中心に回転するように、ボディ102およびプローブ106に対して回転アセンブリ107が支承される。
【0022】
図2A〜2Cを参照すると、図示された実施形態では、アセンブリは、第2のプローブ108を含むこともでき、該プローブ108は、例えば剛性プローブ、電気接触プローブ、タッチトリガプローブ、歪み感知式プローブ、レーザポイントプローブ、レーザラインプローブ、光プローブ、またはその他のプローブであってよい。図2Cに図示されるように、第2のプローブは、第2の軸110を中心に回転可能であるようにアセンブリ107に結合されるレーザスキャナまたはその他の測定機器を含む。
【0023】
したがって、図示された実施形態では、第1のプローブ106が、機器の最終回転軸に対して固定される一方で、第2のプローブ108は、最終回転軸とともに動く。図示された装置構成では、第1のプローブ106は、ハード式のプローブであり、第2のプローブ108は、レーザスキャナである。しかしながら、上記のように、プローブの具体的なタイプは可変である。
【0024】
第2の軸110は、CMMの7番目の軸であってよく、第1のプローブ106を中心にした旋回用に構成することができる。したがって、図示された実施形態では、第2の軸110を中心にした第2のプローブ108の回転は、第1のプローブ106に依存しない。この装置構成は、さらなる第2の軸トランスデューサ(後述される)をともなわないゆえに、第1のプローブ106によるいっそう正確な測定を有利に可能にする。第2のプローブ108は、しかしながら、さらなる運動軸を有利に提供される。
【0025】
図2A〜2Cを引き続き参照すると、回転アセンブリ107は、エンコーダ112を含むことができる。エンコーダ112は、一般に、エンコーダディスクおよびエンコーダ読み取りヘッドを含むことができる。図示された実施形態では、エンコーダ112は、エンコーダケース114およびエンコーダシャフト116を含むことができる。図示された実施形態では、エンコーダ112は、シャフト116をケース114に対して支えるための1つまたは2つ以上の軸受け118を含む。一部の実施形態では、エンコーダ読み取りヘッドに相対的なエンコーダディスクの回転をエンコーダによって測定することができるように、エンコーダシャフト116上にエンコーダ読み取りヘッドを、そしてエンコーダケ
ース114上にエンコーダディスクを位置決めすることができる。その他の実施形態では、エンコーダ読み取りヘッドをエンコーダケース114上に、そしてエンコーダディスクをエンコーダシャフト114上に位置決めすることができる。さらにその他の実施形態では、エンコーダ112は、エンコーダ読み取りヘッドおよびエンコーダディスクを位置決めするための特定のシャフトおよびケースを有さず、その代わり、読み取りヘッドおよびディスクは、互いに対して回転するアセンブリ100のコンポーネント上に位置決めされる。例えば、読み取りヘッドまたはディスクを回転アセンブリ107上に位置決めする一方で、対応するディスクまたは読み取りヘッドを非回転ボディ102またはそれに取り付けられたコンポーネントの上に位置決めすることができる。これらの実施形態では、第2の軸110は、エンコーダ読み取りヘッドとエンコーダディスクとの間の回転軸として定めることができる。上述のように、エンコーダ112は、エンコーダケースに対するシャフトの回転運動を測定するように構成される様々なタイプのエンコーダの1つであってよい。
【0026】
図2Cを参照すると、エンコーダシャフト118の一端120は、非回転可能式にボディ102に結合される。そして、エンコーダ112ケースは、ボディ102に対して回転するように、1つまたは2つ以上の軸受け122によって支承される。このように、エンコーダケース114が、ボディ102に対して回転可能である一方で、エンコーダシャフト116は、ボディ102および第1の回転軸104に対して固定された状態にとどまる。図2Cに示されるように、第2のプローブ108およびハンドル126は、これらのコンポーネント108,126もアセンブリ100のボディ102に対して回転するようにエンコーダケース114に結合することができる。図2Aおよび図2Cに示されるように、プローブ106は、エンコーダシャフト116の第2の端に結合することができ、したがって、非回転可能式に第2の回転軸104に結合される。図示された実施形態では、エンコーダシャフト116の第2の端は、エンコーダケース114を通って延在する。第1のプローブ106とシャフト116との間および第2のプローブ108とケース114との間のそれぞれに、プローブコネクタ128を提供することができる。プローブコネクタ128は、プローブ106,108を識別するため、ならびに/またはエンコーダシャフト116を通して配線(不図示)伝いに伝達可能な第1のプローブ106からのデータを受信するためもしくは後述のようにスリップリング130を通して伝達可能な第2のプローブ108からのデータを受信するための、様々な電気コネクタを含むことができる。
【0027】
図2Cに示されるように、アセンブリ100は、レーザスキャナ108または第2の軸110上のその他の機器からのデータを伝送するために使用可能なスリップリング130を含むことができる。このようにすれば、スキャナ108またはアセンブリ107上のその他の機器に関連した配線(不図示)を、CMM10の継ぎ手を通して内部で通すことができ、なおかつ/あるいはアセンブリ107を無限に回転させることができる(例えば、参照によって本明細書に組み込まれる‘148特許を参照せよ)。その他の実施形態では、アセンブリ100をスリップリング無しに構成することができ、なおかつ/あるいは配線をCMM10の外側で通すことができる。このような実施形態では、アセンブリ100内にストップまたはその他の運動制限を設けることが有利であろう。
【0028】
図示されたアセンブリ100の実施形態は、2つのプローブ106,108を含むが、一部の実施形態では、3つ、4つ、または5つ以上など2つを超える数のプローブを有することが望ましいことがある。これらの実施形態の一部では、第1のプローブ106を回転式に第2の軸110に対して固定する一方で、2つまたは3つ以上のさらなるプローブを第2の軸に対して回転可能にすることができる。これらの実施形態のその他では、2つ以上のプローブを回転式に第2の軸110に対して固定する一方で、1つのプローブを第2の軸110に対して回転可能にすることができる。その他の実施形態では、2つ以上のプローブを回転可能式に固定するとともに、2つ以上のプローブを第2の軸110に対し
て回転可能にすることができる。
【0029】
一部の実施形態では、CMM10および最終継ぎ手アセンブリ100を、単一ユニットとして商業化可能であるように予め組み立てることができる。その他の実施形態では、CMM10および最終継ぎ手アセンブリ100を、個別に商業化可能にすることができる。CMM10は、最終運動軸(すなわち回転アセンブリ107)が既存の機器に対して取り外し可能および/または追加可能であるように構成することもできる。CMM10および回転アセンブリ107は、繰り返し可能な運動学的装着によって、取り外し可能式に容易に結合することができる。したがって、一部の実施形態では、CMMは、回転継ぎ手アセンブリ107の装着を可能にする運動学的装着をともなう6軸(2−2−2)CMMであってよい。6軸CMMに対する最終継ぎ手アセンブリの追加は、7軸(2−2−3)CMMを形成する。
【0030】
上述された様々な機器、方法、手順、および技術は、本発明を実施する数々の方法を提供する。もちろん、本明細書に記載されたいかなる特定の実施形態も、その実施形態にしたがって、上述された目的または利点が必ずしも全て実現可能であるとは限らない。また、本発明は、特定の実施形態および実施例との関連で開示されているが、当業者ならば、本発明が、具体的に開示された実施形態を超えて、その他の代替の実施形態および/または用途、ならびにそれらの自明の改良および等価の形態も網羅することがわかる。したがって、本発明は、本明細書における好ましい実施形態の具体的な開示に限定されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端と、第2の端と、それらの間の複数の継ぎ合わせアームセグメントと、を有する関節付きアームであって、各アームセグメントは、少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、関節付きアームと、
前記アームの前記第2の端に結合される測定プローブアセンブリと、を備える座標測定機器であって、
前記プローブアセンブリは、
前記アームの前記第2の端と前記測定プローブアセンブリのボディとの間に第1の回転軸を提供する第1の継ぎ手と、
読み取りヘッド、および第2の軸を中心に前記読み取りヘッドに対して回転するように構成されるエンコーダディスクと、
前記第2の回転軸を囲み、回転可能式に前記ボディに対して固定される第1のプローブと、
前記座標測定機器が前記第2の軸を中心に前記第1のプローブに対して回転するように前記ボディに結合される第2のプローブと、
を含む、座標測定機器。
【請求項2】
前記アームは、7本の回転軸を含み、前記第1および第2の軸は、それぞれ6番目および7番目の回転軸を含む、請求項1に記載の座標測定機器。
【請求項3】
前記継ぎ合わせアームセグメントは、2−2−3継ぎ手構成に配置される、請求項2に記載の座標測定機器。
【請求項4】
前記第2のプローブは、レーザスキャナである、請求項1に記載の座標測定機器。
【請求項5】
前記第1のプローブは、タッチプローブである、請求項1に記載の座標測定機器。
【請求項6】
前記第1のプローブは、剛性プローブである、請求項1に記載の座標測定機器。
【請求項7】
前記読み取りヘッドと前記第2のプローブとの間に提供されるスリップリングを更に備える、請求項1に記載の座標測定機器。
【請求項8】
前記ボディに結合されるハンドルを更に備える、請求項1に記載の座標測定機器。
【請求項9】
前記測定プローブアセンブリは、前記関節付きアームに取り外し可能式に結合される、請求項1に記載の座標測定機器。
【請求項10】
第1の端と、第2の端と、それらの間の複数の継ぎ合わせアームセグメントと、を有する関節付きアームであって、各アームセグメントは、少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、関節付きアームと、
前記アームの前記第2の端に結合される測定アセンブリと、を備える座標測定装置であって、
前記測定アセンブリは、
前記アームの前記第2の端と前記測定アセンブリのボディとの間に第1の回転軸を提供する第1の継ぎ手と、
前記第1の継ぎ手に剛結合されるプローブと、
前記プローブを中心に回転するように構成される測定機器と、
を含む、座標測定装置。
【請求項11】
被選択容積内における物体の位置を測定するための携帯型座標測定機(CMM)であって、
相対する第1および第2の端を有し手動で位置決め可能な関節付きアームであって、複数の回転継ぎ手を含む関節付きアームと、
前記アームの前記第2の端に結合される測定アセンブリであって、第1の回転軸を提供する第1の回転継ぎ手と、前記第1の継ぎ手に剛結合されるプローブと、前記プローブを中心に回転するように構成される測定機器と、前記測定機器を前記プローブを中心に第2の回転軸に沿って回転させるための手段と、を含む測定アセンブリと、
を備える携帯型座標測定機。
【請求項12】
前記アームは、7本の回転軸を含み、前記第1および第2の軸は、それぞれ6番目および7番目の回転軸を含む、請求項11に記載の携帯型座標測定機。
【請求項13】
前記アームは、2−2−3継ぎ手構成に配置される、請求項12に記載の携帯型座標測定機。
【請求項14】
前記測定機器は、レーザスキャナである、請求項11に記載の携帯型座標測定機。
【請求項15】
前記プローブは、タッチプローブである、請求項11に記載の携帯型座標測定機。
【請求項16】
前記プローブは、剛性プローブである、請求項11に記載の携帯型座標測定機。
【請求項17】
前記測定機器に結合されるハンドルを更に備える、請求項11に記載の携帯型座標測定機。
【請求項18】
スリップリングを更に備える、請求項11に記載の携帯型座標測定機。
【請求項19】
座標測定装置のための継ぎ手であって、
座標測定装置に接続可能である継ぎ手ボディと、
前記継ぎ手の回転軸を定める回転継ぎ手部分と、
前記継ぎ手の前記回転軸を囲み、回転可能式に前記継ぎ手ボディに対して固定される第1のプローブコネクタと、
前記継ぎ手ボディに対して前記継ぎ手の回転軸を中心に回転可能である第2のプローブコネクタと、
を備える継ぎ手。
【請求項20】
前記第1のプローブコネクタに結合される第1のプローブを更に備える、請求項19に記載の継ぎ手。
【請求項21】
前記第1のプローブは、剛性プローブ、電気接触プローブ、タッチトリガプローブ、歪み感知式プローブ、レーザポイントプローブ、レーザラインプローブ、および光プローブのうち1つを含む、請求項20に記載の継ぎ手。
【請求項22】
前記第2のプローブコネクタに結合される第2のプローブを更に備える、請求項19に記載の継ぎ手。
【請求項23】
前記第2のプローブは、剛性プローブ、電気接触プローブ、タッチトリガプローブ、歪み感知式プローブ、レーザポイントプローブ、レーザラインプローブ、および光プローブのうち1つを含む、請求項22に記載の継ぎ手。
【請求項24】
前記継ぎ手は、前記座標測定装置に取り外し可能式に結合可能であるように構成される、請求項19に記載の継ぎ手。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【公表番号】特表2010−515028(P2010−515028A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543282(P2009−543282)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2007/088735
【国際公開番号】WO2008/080142
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(501452746)ローマー・インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】