説明

建設機械用無線通信装置のアンテナケーブル断線検出装置及び建設機械用無線通信装置

【課題】アンテナケーブルの断線を正しく検出することができる建設機械用無線通信装置のアンテナケーブル断線検出装置及びそのようなアンテナケーブル断線検出装置を備えた建設機械用無線通信装置を提供する。
【解決手段】アンテナケーブル4は、中心線6と、この中心線6の外側に同心状に位置する外装線7とを有し、中心線6及び外装線7のそれぞれの一端は通信機2に接続され、中心線6の他端はアンテナ3に接続され、外装線7の他端は接地されているアンテナケーブル断線検出装置は、アンテナケーブル4の外装線7に接続され、外装線7から通信機2へと流れる直流電流15を遮断する直流電流遮断手段10aと、アンテナケーブル4の外装線7に接続され、外装線7に流れる直流電流15の遮断を検出する電流遮断検出手段10cとを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建設機械用無線通信装置のアンテナケーブル断線検出装置及びその建設機械用無線通信装置に係わり、特に、油圧ショベル等の建設機械に搭載され、信号の送受信を行う建設機械用無線通信装置のアンテナケーブル断線検出装置及びその建設機械用無線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、油圧ショベル等の建設機械として、無線通信装置を搭載し、無線通信装置により外部との信号の送受信を行い、各種処理を行うものが普及しつつある。例えば特許文献1及び2にその種の技術が記載されている。特許文献1では、複数の作業機械を用いて行う複数工程の作業からなる地表処理作業において、各作業機械の無線通信装置と管理側コンピュータとの間で作業指示データ、位置データを含む作業結果データを送受信し、地表処理作業の管理支援を行うものである。特許文献2は、作業現場で稼動している油圧ショベルから基地局コンピュータに各種部位の稼動データを送信し、基地局コンピュータでその稼動データを蓄積集計し、部品の修理交換予定時期を予測管理するものである。
【0003】
一方、無線通信装置は、一般に、通信機とアンテナとアンテナケーブルを備え、通信機とアンテナはアンテナケーブルを介して接続されている。このアンテナケーブルの断線検出に係わる従来技術として特許文献3に記載のものがある。特許文献3は、アンテナケーブルと一体にアンテナケーブルより疲れ寿命の短い検出用ケーブルを配設し、この検出用ケーブルの断線を検出することでアンテナケーブルの交換時期を予測するものである。
【0004】
また、一般的に、アンテナケーブルの断線検出技術として、アンテナケーブルに信号線を沿わせて検出用電流を流しておき、この信号線の断線による検出電流の遮断を検出することにより、アンテナケーブルが断線したと判断するものがある。
【0005】
【特許文献1】特開2005−344482号公報
【特許文献2】WO01/73217A1号公報
【特許文献3】特開2002−56726号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1及び2に記載の従来技術では、アンテナケーブルが断線すると、信号の送受信が行えなくなり、所期の目的が果たせなくなる。このようなアンテナケーブルの断線に対して適切に対処するためには、アンテナケーブルの断線を正しく検出する必要がある。
【0007】
特許文献3に記載の従来技術では、アンテナケーブルの交換時期を予測することは出来るが、アンテナケーブルの断線そのものは検出することができない。
【0008】
また、一般的なアンテナケーブル断線検出技術では、アンテナケーブルと信号線が共に断線(切断)した場合はアンテナケーブルの断線を正しく検出することができるが、アンテナケーブル又は信号線のみが断線した場合はアンテナケーブルの断線を正しく検出することができない。
【0009】
本発明の目的は、アンテナケーブルの断線を正しく検出することができる建設機械用無線通信装置のアンテナケーブル断線検出装置及びそのようなアンテナケーブル断線検出装置を備えた建設機械用無線通信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、建設機械に搭載される通信機とアンテナとアンテナケーブルとを備え、前記アンテナケーブルは、中心線と、この中心線の外側に同心状に位置する外装線とを有し、前記中心線及び外装線のそれぞれの一端は前記通信機に接続され、前記中心線の他端は前記アンテナに接続され、前記外装線の他端は接地される建設機械用無線通信装置のアンテナケーブル断線検出装置において、前記アンテナケーブルの外装線に接続され、前記外装線から前記通信機へと流れる直流電流を遮断する直流電流遮断手段と、前記アンテナケーブルの外装線に接続され、前記外装線に流れる直流電流の遮断を検出する電流遮断検出手段とを備えるものとする。
【0011】
以上のように構成した本願発明は、アンテナケーブルの外装線は、中心線の外側に同心状に位置しており、中心線または外装線のどちらか一方のみが断線する可能性は極めて低いという知見に基づくものであり、直流電流遮断手段と電流遮断検出手段を設け、アンテナケーブルの外装線に流れる直流電流の遮断を検出することにより、アンテナケーブルの外装線の断線を検出することができ、アンテナケーブルの外装線の断線を検出することにより、アンテナケーブルの断線を正しく検出することができる。
【0012】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記アンテナケーブルの外装線から前記電流遮断検出手段へと流れる交流電流を遮断する交流電流遮断手段を更に備えるものとする。
【0013】
これにより電流遮断検出回路は、交流電流の影響を受けないので直流電流の遮断を正しく検出することができるようになり、アンテナケーブルの断線を一層正しく検出することができる。
【0014】
(3)また、上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記電流遮断検出手段により前記外装線に流れる直流電流の遮断が検出されると、通信不能処理を行う処理手段を備えるものとする。
【0015】
これによりアンテナケーブル断線後の処理を適切に行なうことができる。
【0016】
(4)更に、上記目的を達成するために、本発明は、建設機械に搭載される通信機とアンテナとアンテナケーブルとを備え、前記アンテナケーブルは、中心線と、この中心線の外側に同心状に位置する外装線とを有し、前記外装線及び外装線のそれぞれの一端は前記通信機に接続され、前記中心線の他端は前記アンテナに接続され、前記外装線の他端は接地される建設機械用無線通信装置において、前記アンテナケーブルの断線を検出するアンテナケーブル断線検出装置を更に備え、前記アンテナケーブルの断線検出装置は、前記アンテナケーブルの外装線に接続され、前記外装線から前記通信機へと流れる直流電流を遮断する直流電流遮断手段と、前記アンテナケーブルの外装線に接続され、前記外装線に流れる直流電流の遮断を検出する電流遮断検出手段とを備えるものとする。
【0017】
これにより上記(1)で述べたようにアンテナケーブルの断線を正しく検出することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のアンテナケーブル断線検出装置によれば、直流電流遮断手段と電流遮断検出手段を設け、アンテナケーブルの外装線に流れる直流電流の遮断を検出することにより、外装線の断線を検出することができる。また、アンテナケーブルの外装線は、中心線の外側に同心状に位置しており、中心線または外装線のどちらか一方のみが断線する可能性は極めて低いので、上記のようにアンテナケーブルの外装線の断線を検出することにより、アンテナケーブルの断線を正しく検出することができる。
【0019】
また、本発明のアンテナケーブル断線検出装置によれば、前記電流遮断検出手段により前記外装線に流れる直流電流の遮断が検出されると、通信不能処理を行う処理手段を備えることにより、アンテナケーブル断線後の処理を適切に行なうことができる。
【0020】
さらに、本発明のアンテナケーブル断線検出装置によれば、中心線と、この中心線の外側に同心状に配置された外装線とを有する構成のアンテナケーブルとして、例えば一般規格の同軸ケーブルを使用できるので、アンテナケーブル断線検出装置に専用のアンテナケーブルを開発・製造する必要がなく、コスト削減を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0022】
まず、建設機械として、本実施の形態に係わる無線通信装置を搭載し、無線通信装置により外部との信号の送受信を行い、各種処理を行うものの一例を図1により説明する。
【0023】
図1において、建設機械100は通信機2を搭載しており、コントローラ14により収集した車体情報、位置情報、作業結果情報等の機械側情報を通信機2、アンテナケーブル4及び、アンテナ3を介して基地局に設置されたセンターサーバ200に送信する。センターサーバ200はその情報を通信衛星300を経由して受信し、データベースに蓄積する。管理局において、管理者はPC端末400を用い、インターネット網500を経由してセンターサーバ200にアクセスし、建設機械100の機械側情報をリアルタイムで確認可能である。
【0024】
また、管理者はPC端末400を用い、インターネット網500を経由してセンターサーバ200にアクセスし、作業指示情報、地形情報等の管理者側情報を通信衛星300を経由して建設機械100へ送信する。この管理者側情報はアンテナ3及びアンテナケーブル4を介して通信機2に受信され、コントローラ14に送られる。
【0025】
本実施の形態のアンテナケーブル断線検出装置は、このような建設機械に搭載される通信機に用いられるものである。
【0026】
次に、本発明の一実施の形態に係わるアンテナケーブル断線検出装置を図2〜図4を用いて説明する。
【0027】
図2は、本実施の形態に係わるアンテナケーブル断線検出装置を備えた無線通信装置の全体構成を示す図であり、無線通信装置の全体を符号1で示している。この無線通信装置1は、上記の通信機2、アンテナ3、アンテナケーブル4と、表示装置5とを備えている。
【0028】
アンテナケーブル4は中心線6と、この中心線6の外側に同心状に位置する外装線7とを有し、中心線6及び外装線7のそれぞれの一端は通信機2に接続され、中心線6の他端はアンテナ3に接続され、外装線7の他端は接地部8aに接続されている。
【0029】
通信機2は、通信機本体9とアンテナケーブル断線検出装置10を有している。
【0030】
通信機本体9は、通信線11を介してアンテナケーブル4の中心線6と接続され、
通信線12aを介してアンテナケーブル4の外装線7と接続され、通信線13を介してコントローラ14と接続されており、機械側情報及び管理者側情報の送受信を行っている。中心線6及びアンテナ3に機械側情報及び管理者側情報の信号が流れるとき、外装線7にはその信号変化に対応した交流電流が流れる。
【0031】
アンテナケーブル断線検出装置10は外装線7に直流電流15を流し、その直流電流15の遮断を検出することで外装線7の断線を検出し、アンテナケーブル4の断線を検出するものであり、アンテナケーブル4の外装線7と通信機本体9を接続する通信線12aに接続され、外装線7から通信機本体9側へ流れる直流電流15を遮断する直流電流遮断回路10aと、通信線12a上の直流電流遮断回路10aと外装線7の間から分岐した通信線12bに接続され、外装線7を流れる直流電流15の遮断を検出する電流遮断検出回路10cと、通信線12bに接続され、外装線7から電流遮断検出回路10c側へ流れる交流電流を遮断する交流電流遮断回路10bとを備えている。
【0032】
表示装置5は電流遮断検出回路10cに接続されており、電流遮断検出回路10cにより外装線7に流れる直流電流15の遮断が検出されると、通信不能処理を行なう。この例では通信不能処理としてランプ5aを点灯させ、アンテナケーブル4が断線して通信不能状態であることをオペレータに知らせる。
【0033】
図3は、アンテナケーブル4の詳細構造を示す横断面図である。
【0034】
アンテナケーブル4は、上記の如く中心線6と外装線7を有している。外装線7は中心線6の周囲に保護外皮16を介して同心状に位置し、外装線7の外側には更に外皮17が同心状に配置されている。このようにアンテナケーブル4は、同心状に中心線6、保護外皮16、外装線7、外皮17の順に配置されている。
【0035】
図4は、電流遮断検出回路10cの構成の一例を示す図である。
【0036】
電流遮断検出回路10cは、電源18、抵抗19、コンパレータ20を有している。
【0037】
抵抗19の一端は電源18に接続され、抵抗19の他端は外装線7を介して接地部8aに接続されている。抵抗19の他端はコンパレータ20の2つの入力端子A,Bの一つである入力端子Aにも接続され、コンパレータ20の他の入力端子Bは接地部8bに接続されている。
【0038】
コンパレータ20は、2つの端子A,Bの入力電圧の差を閾値電圧と比較し、その入力電圧の差が閾値電圧以下のときは信号出力をOFFにし、入力電圧の差が閾値電圧以上になると信号出力をONにするものである。
【0039】
つまりコンパレータ20は次のように動作する。
【0040】
入力端子Aの電圧をVA、入力端子Bの電圧をVB、閾値電圧をV0(V0は0か0に近い値)とすると、VA−VB≦V0のときは信号出力をOFFとし、VA−VB>V0のときは信号出力をONとする。
【0041】
以上のように構成した本実施の形態の動作を説明する。
【0042】
まず、外装線7が断線していない通常時は、アンテナケーブル断線検出装置10の電流遮断検出回路10cに設けられた電源18から抵抗19、外装線7を介して接地部8aへと直流電流15が流れる。この場合、入力端子Aの電位VAは接地電位と等しいため、コンパレータ20の入力電位VAとVBは共に同じ電位(≒0V)であり、VA−VB≒0V≦V0となるので、コンパレータ20の信号出力はOFFである。
【0043】
このとき、通信機本体9と通信線12aの間には直流電流遮断回路10aが設けられているため、直流電流15が通信機本体9側に流れることはない。
【0044】
また、電流遮断検出回路10cと通信線12bの間には交流電流遮断回路10bが設けられているため、外装線7に流れる交流電流は交流電流遮断回路10bによって遮断され、電流遮断検出回路10c側に流れることはないので、電流遮断検出回路10cは交流電流の影響を受けることが無く、入力端子A,Bの入力電圧の差を閾値電圧と正しく比較することができる。
【0045】
次に、外装線7が断線した異常時は、外装線7に直流電流15が流れないため、電流遮断検出回路10cにおいて、抵抗19での電圧降下は発生しないので、コンパレータ20に入力される電圧Vは電源電圧、またはこれに近い値となる。電圧VBは常に接地電位(≒0V)であるので、この場合にはVA−VB>V0となり、コンパレータ20の信号出力はONになる。
【0046】
この信号は電流遮断検出信号として表示装置5に出力され、表示装置5はランプ5aを点灯させる。これにより、オペレータはアンテナケーブル4が断線し、通信不能状態であることを知ることができる。
【0047】
次に、上記のように構成した本実施の形態の効果を従来技術と比較しつつ説明する。
【0048】
図5は、アンテナケーブル断線検出装置の従来技術の一例を図示したものである。
【0049】
従来の無線通信装置101においては、アンテナケーブル104とは別に信号線21を用意し、これをアンテナケーブル104に沿わせて配置し、全体を保護パイプ22に挿入する。信号線21は電流遮断検出回路110cに接続され、電流遮断検出回路110cは信号線21に直流電流115を流し、この直流電流115の遮断を検出することにより、信号線21の断線を検出し、アンテナケーブル104の断線を検出する。
【0050】
このような従来技術においては、アンテナケーブル104と信号線21が共に断線した場合には、アンテナケーブル104の断線を正しく検出することができる。
【0051】
しかし、アンテナケーブル104又は信号線21のみが断線した場合にはアンテナケーブル104の断線を正しく検出することができない。
【0052】
つまり、アンテナケーブル104のみが断線した場合、アンテナケーブル104の断線は検出されず、信号線21のみが断線した場合には、断線していないアンテナケーブル104が断線したと検出するので、どちらの場合にもアンテナケーブル104の断線を正しく検出できない。
【0053】
これに対し、本実施の形態では、アンテナケーブル4の外装線7に直流電流15を流し、この直流電流15の遮断を電流遮断検出回路10cで検出することにより外装線7の断線を検出し、アンテナケーブル4の断線を検出する。
【0054】
アンテナケーブル4は図3で示したように、中心線6の外側に同心状に外装線7が配置されており、中心線6又は外装線7のみが断線する可能性は極めて低い。このため従来技術のようなアンテナケーブル104又は信号線21のみが断線した場合の誤検出は起きず、アンテナケーブル4の断線を正しく検出することができる。
【0055】
以上のように本実施の形態によれば、アンテナケーブル4の断線を正しく検出することができる。
【0056】
また、本実施の形態では、外装線7と電流遮断検出回路10cの間に交流電流遮断回路10bを設けたので、外装線7から電流遮断検出回路10cへ流れる交流電流を遮断することができ、電流遮断検出回路10cが直流電流15の遮断を正しく検出することができる。これによりアンテナケーブル4の断線を一層正しく検出することができる。
【0057】
また、上記のアンテナケーブル4の断線を検出した場合、通信不能処理として表示装置5はランプ5aを点灯させる。これによりオペレータはアンテナケーブルが断線し、通信不能状態であることを知ることができる。
【0058】
さらに、本実施の形態では、中心線6と、この中心線6の外側に同心状に配置された外装線7とを有する構成のアンテナケーブルとして、例えば一般規格の同軸ケーブルを使用できるので、アンテナケーブル断線検出装置に専用のアンテナケーブルを開発・製造する必要がなく、コスト削減を実現することができる。
【0059】
なお、本実施の形態では交流電流遮断回路10bを用いているが、外装線7から電流遮断検出回路10cへの交流電流が十分に小さく無視できる場合には、交流電流遮断回路10bは無くてもよい。この場合においても、実質的に上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】建設機械として、無線通信装置を搭載し、無線通信装置により外部との信号の送受信を行い、各種処理を行うものの一例を示す概念図である。
【図2】本実施の形態に係わるアンテナケーブル断線検出装置を備えた無線通信装置の全体構成を示す図である。
【図3】アンテナケーブルの詳細構造を示す横断面図である。
【図4】電流遮断検出回路の構成の一例を示す図である。
【図5】アンテナケーブル断線検出装置の従来技術の一例を図示したものである。
【符号の説明】
【0061】
1,101 無線通信装置
2,102 通信機
3,103 アンテナ
4,104 アンテナケーブル
5,105 表示装置
5a,105a ランプ
6,106 中心線
7,107 外装線
8a,8b,108a 接地部
9 通信機本体
10 アンテナケーブル断線検出装置
10a 直流電流遮断回路
10b 交流電流遮断回路
10c,110c 電流遮断検出回路
11,12a,12b,13 通信線
14,114 コントローラ
15,115 直流電流
16 保護外皮
17 外皮
18 電源
19 抵抗
20 コンパレータ
21 信号線
22 保護パイプ
100 建設機械
200 センターサーバ
300 通信衛星
320 GPS衛星
400 PC端末
500 インターネット網
600 GPS信号受信アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設機械に搭載される通信機とアンテナとアンテナケーブルとを備え、前記アンテナケーブルは、中心線と、この中心線の外側に同心状に位置する外装線とを有し、前記中心線及び外装線のそれぞれの一端は前記通信機に接続され、前記中心線の他端は前記アンテナに接続され、前記外装線の他端は接地される建設機械用無線通信装置のアンテナケーブル断線検出装置において、
前記アンテナケーブルの外装線に接続され、前記外装線から前記通信機へと流れる直流電流を遮断する直流電流遮断手段と、
前記アンテナケーブルの外装線に接続され、前記外装線に流れる直流電流の遮断を検出する電流遮断検出手段とを備えることを特徴とする建設機械用無線通信装置のアンテナケーブル断線検出装置。
【請求項2】
請求項1記載の建設機械用無線通信装置のアンテナケーブル断線検出装置において、
前記アンテナケーブルの外装線から前記電流遮断検出手段へと流れる交流電流を遮断する交流電流遮断手段を更に備えることを特徴とする建設機械用無線通信装置のアンテナケーブル断線検出装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の建設機械用無線通信装置のアンテナケーブル断線検出装置において、
前記電流遮断検出手段により前記外装線に流れる直流電流の遮断が検出されると、通信不能処理を行う処理手段を備えることを特徴とする建設機械用無線通信装置のアンテナケーブル断線検出装置。
【請求項4】
建設機械に搭載される通信機とアンテナとアンテナケーブルとを備え、前記アンテナケーブルは、中心線と、この中心線の外側に同心状に位置する外装線とを有し、前記外装線及び外装線のそれぞれの一端は前記通信機に接続され、前記中心線の他端は前記アンテナに接続され、前記外装線の他端は接地される建設機械用無線通信装置において、
前記アンテナケーブルの断線を検出するアンテナケーブル断線検出装置を更に備え、
前記アンテナケーブルの断線検出装置は、
前記アンテナケーブルの外装線に接続され、前記外装線から前記通信機へと流れる直流電流を遮断する直流電流遮断手段と、
前記アンテナケーブルの外装線に接続され、前記外装線に流れる直流電流の遮断を検出する電流遮断検出手段とを備えることを特徴とする建設機械用無線通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−318473(P2007−318473A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−146318(P2006−146318)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】