説明

強化された静電放電のための補助電極

本発明は一般的に静電ポンプを使用して高いガス流速を実現する方法及び装置に関する。幾つかの特徴によれば、本発明は低い電圧で増加されたイオン流を発生し、これはコロナ風放電よりも大きいポンピング電力を得ることのできる付加的な補助電極に関する。さらに別の特徴によれば、本発明はイオンの指向性放射を行う。これはイオンの逆流をなくし、電子流電力変換効率とポンピング性能を改善する。さらに別の特徴によれば、本発明は電極が誘電体基板上で直接製造されることを可能にし、システムを機械的に頑丈にし、容易に製造されるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はイオン発生を使用する静電気ポンプ装置及び方法に関する。特に本発明は電界を集中するためにコロナ電極の小さい特徴に依存せずにイオン発生ゾーンを設定するための優れた電極構成を使用する強化されたコロナ放電に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は2007年12月18日出願の米国暫定特許出願第61/014,694号明細書に対する優先権を主張しており、この内容はそれら全体が参考文献とされている。
【0003】
コロナ放電ガスポンプ(即ちコロナ風)のような静電流体力学(EHD)ガスポンプは典型的に1以上のシャープ(例えばコロナ)およびブラント(例えば集収または中性)電極から構成されている。電界は2つの電極間に与えられ、シャープ電極の付近でコロナ放電と呼ばれているガスの部分的な絶縁破壊を生じる。放電は中性または集収電極へ引き付けられるイオンを発生する。その途中で、イオンは中性ガス分子と衝突して、機械ファンにより発生する場合と類似する圧力ヘッド及び流動を発生する。本願の譲渡人により共通して所有され、その内容がここで参考文献とされている同時継続出願の第11/338,617号、第12/017,986号、第12/011,219号は、コロナ風技術を使用するものを含めたEHDポンプとそれを組み込んだ冷却装置の最新技術を劇的に進歩させている。
【0004】
種々の電極構成によってコロナ放電を強化する幾つかの試みがなされている。その1例は“Electrode arrangement for cheating [sic] corona”と題する米国特許第5,019,709号明細書である。この特許明細書は1領域にわたってコロナを生成するための電極構成を開示している。この構成はコロナ駆動部と、そのコロナ駆動部と電気的に接触するコロナ放射部とを含んでいる。コロナ駆動部はコロナ放射部よりも寸法が非常に大きく、それによって電極構成からのコロナはコロナ駆動部から離れる方向でコロナ放射部から放射される。コロナ放射部は一連の段付で、通常は中心の放射素子を中心とする同心的に間隔を隔てられたコロナ放射リングからなる。各リングと放射素子の位置はコロナが環状リングではなく円形リング上で発生されるように形成されている。この発明は多数のイオン化領域からなる複雑なコロナ電極である。
【0005】
別の試みは“Electrostatic fluid accelerator for and a method of controlling fluid flow”と題する米国特許第7,053,565号明細書に記載されている。この特許明細書は多段静電ポンプに関する「逆流」の問題を論じている。それらの解決策はコロナ電極上で波形を同期することである。
【0006】
多数のコロナ放電の刊行物および種々の2電極の幾何学形状と応用に関する特許も存在している。また、誘電体バリア放電(DBD)に関する多数の文献も存在する。しかしながら、これらの文献にはコロナ放電電流を強化するためにDBDを使用することを論じているものはない。
【0007】
したがって、特に複雑な電極の幾何学形状または波形方式に依存しない方法及び装置を含めた改良された静電放電電流を得ることが技術で依然として必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
一般的に、本発明は静電ポンプの使用によって高いガス流速を実現する方法及び装置に関する。幾つかの特徴によれば、本発明は低い電圧で増加されたイオン流を発生し、これはコロナ風放電よりも大きいポンピング電力につながる付加的な補助電極に関する。さらに別の特徴によれば、本発明はイオンの指向性放射を行う。これはイオンの逆流をなくし、電子流電力変換効率とポンピング性能を改良する。さらに別の特徴によれば、本発明は電極が誘電体基板上で直接製造されることを可能にし、システムを機械的に頑丈にし、容易に製造されるようにする。
【0009】
これら及びその他の特徴を促進するため、本発明の実施形態による静電流体力学装置はシャープ/ブラント電極対中の主シャープ電極付近に配置されている1以上の補助電極を含んでおり、それにおいて電極対は電界がそれらの間に与えられるときにそれらの間のガスの部分的絶縁破壊が主シャープ電極付近で生じ、ブラント電極へ引き付けられるイオンを発生するように構成され、1以上の補助電極に与えられる電力は電極対に与えられる電界とは独立して与えられる。
【0010】
これら及びその他の特徴を促進するため、本発明の実施形態による静電流体力学装置は主シャープ電極と、ヒートシンクのフィンに一体化して形成されているブラント電極と、主シャープ電極付近に配置される1以上の補助電極とを含んでおり、主シャープ及びブラント電極は電界がそれらの間に与えられるときにそれらの間のガスの部分的絶縁破壊が主シャープ電極付近で生じ、ブラント電極へ引き付けられるイオンを発生するように構成され、1以上の補助電極はイオンの発生を強化するように構成されている。
【0011】
これら及びその他の特徴をさらに付加的に促進するため、本発明によるヒートシンクは複数の分離されたフィンと静電流体力学(EHD)装置を含んでおり、この装置は、主シャープ電極と、フィンのそれぞれ1つ1つで一体化して構成される複数のブラント電極と、主シャープ電極付近に配置される1以上の補助電極と、主シャープ電極及びブラント電極に結合されそれらの間に電界を設定するための電圧源と、1以上の補助電極に結合される補助電圧源とを具備しており。補助電圧源はシャープ電極とブラント電極との間で発生されるイオンを強化するように電圧源から独立して制御される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】本発明の例示的な実施形態の主/補助電極システムとコレクタ電極の斜視図である。
【図1B】本発明の例示的な実施形態の主/補助電極システムとコレクタ電極の端面図である。
【図2】本発明の実施形態による自己シード機構の1例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態によるプラズマ機構の1例を示す図である。
【図4】本発明による主/補助電極がどのようにして所望の方向でイオンを発生させることができ、より良好なポンピング効率を生じることを示す図である。
【図5】本発明の実施形態によるイオン流の方向を限定するために使用される凹部を有する基板を示す図である。
【図6】補助電極とコレクタ電極との間に直接主電極が位置されている別の実施形態を示す図である。
【図7】ワイヤ状の主及び補助電極を示している別の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のこれら及び他の特徴及び特性は添付図面を伴った以下の本発明の特別な実施形態の説明を検討すれば当業者に明白になるであろう。
本発明を図面を参照して詳細に説明するが、図面は当業者が本発明を実施することができるように本発明の例示的な例として与えられている。特に、図面と以下の例は本発明の技術的範囲を単一の実施形態に限定することものではなく、その他の実施形態は幾つかまたは全ての説明されたまたは示された要素の交換により可能である。さらに本発明のある要素が既知のコンポーネントを使用して部分的または完全に構成されることができる場合、本発明の理解に必要であるこのような既知のコンポーネントの部分だけを説明し、このような既知のコンポーネントの他の部分の詳細な説明は本発明を曖昧にしないように省略されている。ソフトウェアで実行されているとして説明されている実施形態は当業者に明白であるように、ここで特定されていなければ、それに限定されるべきではなく、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアの組合せ、その逆で実行される実施形態を含むことができる。本願の明細書では、単一のコンポーネントを示す1実施形態は発明を限定するものではなく、本発明はここで明白に述べられていなければ、複数の同じコンポーネントを含む他の実施形態を含むことを意図されている。さらに装置はこのように明白に説明されていなければ、明細書または請求項中の任意の用語が共通していないまたは特別な意味をもつことを意図していない。さらに本発明は例示によりここで言及されている既知のコンポーネントに対する現在または将来知られる等価物を含んでいる。
【0014】
1特徴によれば、本発明は特有のイオン発生機構を提供する。この方法及び装置は電界を集中するためにコロナ電極の小さい特徴形態に依存せずにイオン発生ゾーンを設定する。さらに発生されるイオンの量は強化される。
【0015】
通常、本発明の実施形態は図1Aと1Bで示されている主電極に近接する1組の補助電極を含んでいる。特に図1Aは主/補助電極システムとコレクタ電極106の斜視図であり、図1Bはシステムが端部から見るときの共通の基板108上に設けられた主電極102と補助電極104の詳細図である。
【0016】
図1Bに示されているように、動作において補助電極104は主電極102を包囲するイオン化領域を刺激する。以下さらに詳細に説明するように、電極104はイオンが発生する電子なだれのためのシード電子の生成を増加するように構成されるか、弱いプラズマを発生するために使用されることができる。後者の場合、主/補助電極と大きい接地された電極106との間のギャップ中の電界強度は非常に弱いためにプラズマを維持することができないので、プラズマは主電極102を囲む小さい領域に限定される。
【0017】
幾つかの実施形態では、主電極102と補助電極104の寸法は幅が約5乃至250μmであり、補助電極104は主電極102から約5乃至250μm離されている。このような構造では、主/補助電極システムから大きなコレクタ電極106までのギャップは約0.25から5mmの範囲であり、主電極102とコレクタ電極106との間に与えられる電圧は約0乃至5000Vの範囲である。これらの例で教示されたとき、当業者に明白であるように多くの変形が可能である。基板108は典型的に水晶、ガラス、金属酸化物、重合体等のような誘電体材料を使用して構成される。
【0018】
さらに、図1Aに示されているように、コレクタ電極106は同時継続出願の第12/17,986号明細書に詳細に記載されているように、ヒートシンクのフィンとして輪郭を付けられ構成されている。しかしながらこれは必要なことではなく、多くの他の構造と電極の幾何学形状が可能である。
【0019】
通常、補助電極は主電極及び接地電極と独立して0と5000Vの間で保持されることができる。例えば接地電位の方向に補助電極に与えられる電圧を低下させたり、主電極電圧を超えて電圧を上昇させたり、または補助電極電圧を振動させることはイオン化領域を破壊点、即ち非常に多数の自由電子とイオンを有する状態へ導く。プラズマアークは電流限定抵抗の使用するか、抵抗をキャパシタで置換するか、または補助電極を誘電体で被覆することにより回避されることができる。このプロセスはコロナ放電よりも多くのイオンを発生し、シード電子の発生プロセスにより限定される。
【0020】
本発明の補助電極を構成する1利点は、コロナ放電よりも低い電圧でより多くのイオンを発生することである。これはより多くのポンプ電力とより大きな圧力ヘッドを生じる。これは図2および3と関連して詳細に説明されているように幾つかの異なる方法で実現されることができる。通常、図2は多量のシード電子が補助電極により与えられ、主電極付近の高い電界領域で付加的な電子なだれを開始する自己シード機構を使用する1例の実施形態を示している。図3は補助電極が主電極を包囲する領域でプラズマを発生する1例のプラズマ機構を示している。プラズマは強化されたコロナ放電のイオン源である。
【0021】
特に、図2に示されている実施形態では、補助電極104はシード電子をシステムへ与える。この自己シード機構はコロナ放電に対して対照的であり、ここではシード電子は接地電極からまたはガス分子の光イオン化によって来る。シード電子の生成はコロナ放電における限定要素である。本発明のこの実施形態はシード電子をシステムの他の気体電子特性から切り離し、したがって独立して制御され強化されることができる。シード電子流は本発明のこの実施形態では主に補助電極104上の電圧波形Vaux、および幾何学的設計の考察により制御される。このシード電子電流はイオン流を決定する。より大きなシード電子流はより大きなイオン流を生成し、これはさらに効率的なポンプ(さらに大きなポンプ動作及びさらに大きな圧力ヘッド)を生じる。
【0022】
前述したように、Rauxはこの構造では電流を制限しそれによってプラズマの形成を防止するために与えられている。補助電極104が25mmであり25mmで隔てられている1例の構造では、Vauxは500Vであり、Rauxは10MΩである。
【0023】
代わりに、図3に示されているように、補助電極104は主電極102付近の領域で弱いプラズマを設定するために使用されることができる。この実施形態では、プラズマは強化されたイオン流のソースである。自己シード電子プロセスに類似して、大きいイオン流は任意のコロナプロセスを超過するこれらの電極から発生する。補助電極104がVauxである1例の構造では、500Vである。
【0024】
本発明の別の利点はイオン発生が主/補助電極とコレクタ電極との間に位置する領域に制限されることができることである。これは図4の(A)および(B)と共に詳細に説明されている。例えば図4の(A)は全ての方向でイオンを発生するコロナ放電ポンプ410の1例の構造を示しており、その方向のうちの幾つかは所望の全体的なポンプ動作および/または空気流の方向に対抗する。
【0025】
図4の(B)は本発明により可能にされた構造を示しており、ここでは基板402には所望の方向でのみイオンを発生しさらに良好なポンピング効率を生じる主/補助電極102/104が取付けられている。この構造では、イオンは接地電極106方向の直接路でのみ伝播することができる。図4の(A)の構造のように逆流または対抗作用するポンプ力は存在しない。結果として、主/補助電極の電子流体電力変換効率はさらに高くなる。
【0026】
図5は凹部を有する基板508がイオン流の方向を制限するために使用される別の可能な構造を示している。特に、イオン流の方向の限定は180□に限定されない。これは凹部を有する隠蔽された基板508中に主/補助電極102と104を配置することにより図5で示されているように随意選択的に狭いビームで誘導されることができる。これは180□を超えるように開かれることもでき、多くの他の変形が基板508の幾何学形状を変更することにより可能である。
【0027】
本発明の原理による主及び補助電極の多くの構造は前述したもの以外でも可能である。本発明の多くの可能な付加的な実施形態の2つが図6と7に示されている。それらは本発明の明細書に記載されているように主−補助イオン発生器の同じ基本的概念のさらに別の構造を表している。
【0028】
図6は主電極が補助電極とコレクタ電極との間に直接位置される別の実施形態を示している。特に、図6は主電極102が基板608中に形成されている単一の大きい補助電極604とコレクタ電極(図示せず)との間に位置されている装置を示している。
【0029】
図7はワイヤ状の電極を示す別の実施形態を示している。特に、この図はさらに主電極と誘電体との間にギャップが存在する1実施形態を示している。図7の例では、主電極702と補助電極704はワイヤ型の電極として構成されている。この図はまた補助電極704が設けられている基板708から主電極702がオフセットされ、電極間にエアギャップを残している1選択肢を示している。
【0030】
1つの例の構成では、ここで説明されているコロナ放電構造と方法は静電空気ポンプとして使用されることができる。例えば主/補助電極は完全な冷却システムを生成するためにヒートシンクに一体化されることができ、或いはこれらは独立した送風機として使用されることができる。
【0031】
さらに、本発明では多くの通常の装置の場合のように高い電界イオン化領域を生成するために小さい直径のコロナ電極を有することがもはや必要とされないことに注意すべきである。本発明の補助電極により、高い電界領域が主電極及び補助電極により生成される。ギャップはコロナ放電ワイヤで可能であるよりも大きくできるので、コロナ電極は埃の堆積に対して敏感ではないように作ることができる。コロナ電極上の埃の堆積はコロナ電極の実効寸法の増加のためにポンプ性能を直ぐに減少させる。イオン発生領域は主電極の寸法によって規定されないので、自己シード電極上の埃の堆積は同じ効果をもたない。
【0032】
本発明をその好ましい実施形態を参照して特に説明したが、形態及び詳細の変化及び変形は本発明の技術的範囲を逸脱せずに行われることができることは容易に明白であろう。特許請求の範囲はこのような変更及び変形を含むことが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電流体力学(EHD)装置において、
シャープ/ブラント電極対中の主シャープ電極付近に配置されている1以上の補助電極を具備し、
前記電極対は電界がそれらの間に与えられるときにそれらの間のガスの部分的絶縁破壊が前記主シャープ電極付近で生じ、前記ブラント電極へ引き付けられるイオンを発生するように構成され、
前記1以上の補助電極に与えられる電力は前記電極対に与えられる前記電界とは独立して与えられ、
前記1以上の補助電極は前記発生されたイオンを所望の方向で誘導するように構成されている静電流体力学装置。
【請求項2】
前記1以上の補助電極は前記主シャープ電極の付近に電子なだれのためのシード電子を与えるように構成されている請求項1記載の静電流体力学装置。
【請求項3】
前記1以上の補助電極は前記主シャープ電極の付近に弱いコロナを設定するように構成されている請求項1記載の静電流体力学装置。
【請求項4】
前記1以上の補助電極は前記所望の方向に関して前記主シャープ電極から上流方向に配置されている請求項1記載の静電流体力学装置。
【請求項5】
前記ブラント電極はヒートシンクのフィンで一体化されて形成されている請求項1記載の静電流体力学装置。
【請求項6】
前記ブラント電極は前記主シャープ電極に面する輪郭を付けられたエッジを有している請求項1記載の静電流体力学装置。
【請求項7】
静電流体力学(EHD)装置において、
主シャープ電極と、
ヒートシンクのフィンに一体化して形成されているブラント電極と、
前記主シャープ電極の付近に配置されている1以上の補助電極とを具備し、
前記主シャープ及びブランと電極は電界がそれらの間に与えられるときにそれらの間のガスの部分的な絶縁破壊が前記主シャープ電極の付近で発生し、前記ブラント電極へ引き付けられるイオンを発生するように構成され、
前記1以上の補助電極は前記イオンの発生を強めるように構成されている静電流体力学装置。
【請求項8】
前記1以上の補助電極は前記主シャープ電極の付近に電子なだれのためのシード電子を与えるように構成されている請求項7記載の静電流体力学装置。
【請求項9】
前記1以上の補助電極は前記主シャープ電極の付近に弱いコロナを設定するように構成されている請求項7記載の静電流体力学装置。
【請求項10】
前記1以上の補助電極は前記所望の方向に前記発生されたイオンを誘導するように構成されている請求項7記載の静電流体力学装置。
【請求項11】
前記ブラント電極は前記主シャープ電極に面する輪郭を付けられたエッジを有している請求項7記載の静電流体力学装置。
【請求項12】
前記主シャープ電極と1以上の補助電極は共通の基板上に配置されている請求項7記載の静電流体力学装置。
【請求項13】
前記基板は部分的に前記主電極と1以上の補助電極とを覆い、それによってイオン流が所望の方向に制限されている請求項12記載の静電流体力学装置。
【請求項14】
前記基板は両面が実質的に平坦であり、前記主シャープ電極は前記1以上の補助電極と反対の表面上に配置されている請求項12記載の静電流体力学装置。
【請求項15】
前記主シャープ電極はワイヤで構成され、前記1以上の補助電極は実質的に前記主シャープ電極に対して平行に配置されている誘電体により囲まれた導体で構成されている請求項7記載の静電流体力学装置。
【請求項16】
複数の分離されたフィンと、
静電流体力学(EHD)装置とを具備し、
前記静電流体力学(EHD)装置は、
主シャープ電極と、
フィンのそれぞれ1つ1つに一体化して形成された複数のブラント電極と、
前記主シャープ電極の付近に配置された1以上の補助電極と、
前記主シャープ電極及びブラント電極に結合され、それらの間に電界を設定する電圧源と、
前記1以上の補助電極に結合されている補助電圧源とを具備しており、
前記補助電圧源は前記主電極とブラント電極との間で発生されるイオンを強化するように前記電圧源から独立して制御されるヒートシンク。
【請求項17】
前記1以上の補助電極は前記主シャープ電極の付近に電子なだれのためのシード電子を与えるように構成されている請求項16記載のヒートシンク。
【請求項18】
前記1以上の補助電極は前記主シャープ電極の付近に弱いコロナを設定するように構成されている請求項16記載のヒートシンク。
【請求項19】
前記1以上の補助電極は前記所望の方向に前記発生されたイオンを誘導するように構成されている請求項16記載のヒートシンク。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−511997(P2011−511997A)
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539726(P2010−539726)
【出願日】平成20年12月17日(2008.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2008/087107
【国際公開番号】WO2009/079538
【国際公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(507249177)ベンティバ・インコーポレイテッド (4)
【氏名又は名称原語表記】Ventiva,Inc.
【Fターム(参考)】