説明

弾性樹脂粒子の製造方法

【課題】本発明の目的は、高い柔軟性を有しつつ、高い圧縮変形回復性を有する樹脂粒子の製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明は、水性溶媒又は疎水性溶媒を使用して、ウレタンプレポリマー(c)及びジイソシアネート3量体(h)の少なくとも一方、炭素−炭素2重結合及びイソシネート基と反応可能な活性水素基の両者を有する化合物(f)、ウレタン結合を有さず数平均分子量が100〜1000であって炭素−炭素2重結合を2個以上有する化合物(B)、ラジカル重合開始剤(g)、及び分散剤(n)を必須成分とし、好ましくは鎖伸長剤(e)をさらに含有する乳化分散液を製造した後、重合させて架橋ウレタン樹脂粒子を得ることを特徴とする弾性樹脂粒子の製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子に対する圧縮荷重の解除後に高い復元性を有する高弾性の樹脂粒子の製造方法に関する。さらに詳しくは、LCD(Liquid Crystal Display)用間隙部材、タッチパネル用間隙部材、導電性間隙部材、光拡散部材等の電子部品のスペーサー、および各種光学材料用の光拡散材等に有効に用いられる高弾性の樹脂粒子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から単分散状の樹脂粒子は、LCDやタッチパネル等の表示デバイス用のスペーサー、実装用の導電性接着材、および異方導電性接着材などとして有用であることが知られている。特に近年では、対向する基板またはパネル面との接触性が良く、かつ基板上の配向膜やカラーフィルター、ITO(Indium Tin Oxide)導電膜などの素子を傷つけることがない、柔軟な粒子が求められている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、これら柔軟な粒子は高い柔軟性を有するものの、圧縮荷重が解除された後の復元性が低く、10%変形からの圧縮変形回復率が、いずれもおよそ70%以下と小さい。(例えば特許文献1〜3参照)。
【特許文献1】特開2000−319309号公報
【特許文献2】特開平08−225625号公報
【特許文献3】特開2002−033022号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、高い柔軟性を有しつつ、高い圧縮変形回復性を有する樹脂粒子の製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は鋭意研究した結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、水性溶媒又は疎水性溶媒を使用して、ウレタンプレポリマー(c)と、炭素−炭素2重結合及びイソシアネート基と反応可能な活性水素基の両者を有する化合物(f)と、ウレタン結合を有さず数平均分子量が100〜1000であって炭素−炭素2重結合を2個以上有する化合物(B)と、ラジカル重合開始剤(g)と、分散剤(n)とを必須成分とする乳化分散液(D1)を製造した後、重合させて架橋ウレタン樹脂粒子を得ることを特徴とする弾性樹脂粒子の製造方法;及び
水性溶媒又は疎水性溶媒を使用して、ジイソシアネート3量体(h)と、炭素−炭素2重結合及びイソシネート基と反応可能な活性水素基の両者を有する化合物(f)と、ウレタン結合を有さず数平均分子量が100〜1000であって炭素−炭素2重結合を2個以上有する化合物(B)と、ラジカル重合開始剤(g)と、分散剤(n)とを必須成分とする乳化分散液(D2)を製造した後、重合させて架橋ウレタン樹脂粒子を得ることを特徴とする弾性樹脂粒子の製造方法である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の製造方法で得られる弾性樹脂粒子は、高い柔軟性を有しつつ、高い圧縮変形回復性を有するという特徴を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の弾性樹脂粒子の製造方法としては、以下の3つの方法が挙げられる。
(1)水性溶媒又は疎水性溶媒を使用して、ウレタンプレポリマー(c)、炭素−炭素2重結合及びイソシネート基と反応可能な活性水素基の両者を有する化合物(f)、ウレタン結合を有さず数平均分子量が100〜1000であって炭素−炭素2重結合を2個以上有する化合物(B)、ラジカル重合開始剤(g)、及び分散剤(n)を必須成分とし、好ましくは鎖伸長剤(e)をさらに含有する乳化分散液(D1)を製造した後、重合させて架橋ウレタン樹脂粒子を得ることを特徴とする弾性樹脂粒子の製造方法;
(2)水性溶媒又は疎水性溶媒を使用して、ジイソシアネート3量体(h)と、化合物(f)、化合物(B)、ラジカル重合開始剤(g)と、分散剤(n)とを必須成分とし、好ましくは鎖伸長剤(e)をさらに含有する乳化分散液(D2)を製造した後、重合させて架橋ウレタン樹脂粒子を得ることを特徴とする弾性樹脂粒子の製造方法;
(3)(1)の製造方法において、乳化分散液(D1)がジイソシアネート3量体(h)をさらに含有する製造方法。
本発明において、炭素−炭素2重結合を2個以上有する化合物(B)とは、化合物(B)1分子当たり炭素−炭素2重結合を2個以上有することを意味するものとする。
【0008】
上記ウレタンプレポリマー(c)、ジイソシアネート3量体(h)又は(c)と(h)の混合物は、化合物(f)と、予め反応させた後に、乳化分散液を製造することが好ましい。
また、化合物(f)を、乳化分散に先立ち、予め水性溶媒中又は疎水性溶媒中に含有させることもできる。
また、(n)は、乳化分散に先立ち、予め水性溶媒中又は疎水性溶媒中に含有させることが好ましい。
重合は加熱による重合が好ましい。
【0009】
(c)を使用する場合、(c)が2価であるから、(c):(f):(e)のモル比は、好ましくは1:(0.1〜2):(0〜0.95)、より好ましくは1:(0.2〜1.8):(0.1〜0.9)である。
(h)を使用する場合、(h)が3価であるから、(h):(f):(e)のモル比は、好ましくは1:(0.1〜3):(0〜1.45)、より好ましくは1:(0.5〜2.8):(0.1〜1.25)である。
【0010】
ウレタンプレポリマー(c)は、高分子ポリオール(a)及びジイソシアネート(b)を必須成分としてなる。
高分子ポリオール(a)としては、ポリエステルポリオール(a1)、ポリエーテルポリオール(a2)、ポリエーテルエステルポリオール(a3)、及びポリカーボネートポリオール(a4)からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
(a)の官能基数は2が好ましい。
(a)の数平均分子量(以下、Mnと記載。)は200〜8000が好ましく、500〜8000がさらに好ましく、1000〜6000がより好ましい。
【0011】
(a)の数平均分子量Mnは、水酸基価(試料1gから得られるアセチル化物に結合している酢酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数)から得られる値である。
【0012】
上記ポリエステルポリオール(a1)としては、例えば(1)低分子ジオールとジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体[酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル、酸ハライド等]との縮合重合によるもの;(2)低分子ジオールを開始剤としてラクトンモノマーを開環重合したもの;およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0013】
上記低分子ジオールの具体例としては炭素数4〜12またはそれ以上の脂肪族ジオール[直鎖ジオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど)、分岐鎖を有するジオール(プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−もしくは2,3−ブタンジオールなど)など];環状基を有するジオール[たとえば特公昭45−1474号公報記載のもの;1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、m−またはp−キシリレングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(分子量500未満)など]およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは分岐鎖を有する脂肪族ジオールである。
【0014】
上記(1)のジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体の具体例としては、炭素数4〜15の脂肪族ジカルボン酸[コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸など]、炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸[テレフタル酸、イソフタル酸など]、これらのエステル形成性誘導体[酸無水物、低級アルキルエステル(ジメチルエステル、ジエチルエステルなど)、酸ハライド(酸クロライド等)など]およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0015】
上記(2)のラクトンモノマーとしてはγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−バレルラクトン、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0016】
上記ポリエーテルポリオール(a2)としては、2個の水酸基含有化合物(たとえば前記低分子ジオール、2価のフェノール類など)にアルキレンオキサイドが付加した構造の化合物が挙げられる。
【0017】
上記2価のフェノール類としてはビスフェノール類[ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど]、単環フェノール類[カテコール、ハイドロキノンなど]などが挙げられる。
【0018】
上記アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、1,2−、1,3−、1,4もしくは2,3−ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、炭素数5〜10またはそれ以上のα−オレフィンオキサイド、エピクロルヒドリンおよびこれらの2種以上の混合物(ブロックまたはランダム付加)が挙げられる。
【0019】
これらのうち好ましいものは、低分子ジオールにアルキレンオキサイドが付加したものであり、さらに好ましいものは脂肪族ジオールにPOが付加したものである。
【0020】
また、ポリエーテルエステルポリオール(a3)としては、上記ポリエーテルポリオールの1種以上と前記ポリエリエステルポリオールの原料として例示したジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体の1種以上とを縮重合させて得られるものが挙げられる。
【0021】
ポリカーボネートポリオール(a4)としては、下記の一般式(1)で示されるポリオールが挙げられる。
HO−[−(CH−OCOO]n−(CH−OH (1)
【0022】
これら高分子ポリオール(a)のうちで好ましいものはポリエステルジオールであり、さらに好ましいものは分岐鎖を有する脂肪族ジオールの1種以上とジカルボン酸の1種以上とから誘導される縮合ポリエステルジオールであり、特に好ましいものは分岐鎖を有する脂肪族ジオールの1種以上と脂肪族ジカルボン酸の1種以上とから誘導される縮合ポリエステルジオールである。
【0023】
ポリイソシアネート(b)としては、(1)炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)2〜18の脂肪族ジイソシアネート[エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等];(2)炭素数4〜15の脂環族ジイソシアート[イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロへキセン等];(3)炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート[m−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等];(4)芳香族ジイソシアネート[2,4-トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−4,4’-ジイソシアネート(TDI)等];(5)これらのジイソシアネートの変性物(カーボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基等を有するジイソシアネート);およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
このうち好ましいものは、脂環族ジイソシアネート及び芳香脂肪族ジイソシアネートであり、特に好ましいものはIPDI、XDI、TMXDIおよび水添MDIである。
【0024】
ジイソシアネート3量体(h)とは、上記ジイソシアネートの3量体で、イソシアヌレート環を有しかつイソシアネート基を3個有する化合物であって、好ましくは脂肪族ジイソシアネートの3量体である。脂肪族ジイソシアネートの好ましい例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどの脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。これらの中で特に好ましいのは、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の3量体、及びイソフォロンジイソシアネート(IPDI)の3量体である。
【0025】
ウレタンプレポリマー(c)は、過剰のポリイソシアネート(b)と高分子ポリオール(a)および必要により低分子ポリオール(m)とから誘導されるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーである。低分子ポリオール(m)としては、上記低分子ジオールが挙げられる。
ウレタンプレポリマー(c)を形成する際の(a)、(b)および(m)のモル比は(b)1モルに対し(a)は、好ましくは0.1〜0.9モル、より好ましくは0.3〜0.8モル、(m)は好ましくは0〜0.9モル、より好ましくは0.05〜0.8モルである。また、ウレタンプレポリマー(c)の遊離イソシアネート基含量は好ましくは0.5〜45重量%、より好ましくは1〜35重量%である。
【0026】
炭素−炭素2重結合及びイソシネート基と反応可能な活性水素基の両者を有する化合物(f)としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート(以下、HEAと記す。)、及び2−ヒドロキシエチルメタアクリレート(以下、HEMAと記す。)が挙げられる。
【0027】
ウレタン結合を有さず数平均分子量が100〜1000であって炭素−炭素2重結合を2個以上有する化合物(B)1分子中の炭素−炭素2重結合の数は、2〜8が好ましく、高い圧縮変形回復性を有するという観点から5〜7がさらに好ましい。
化合物(B)の数平均分子量が100より小さければ、架橋反応の際の硬化収縮が大きくなり、1000より大きければ粘度が高くなり、他材料との混合性等、取扱いが難しくなる。
化合物(B)の数平均分子量は好ましくは170〜1000であり、より好ましくは170〜700である。
(B)の具体例としては、(メタ)アクリル酸と多価アルコール類とのエステル[例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等];(メタ)アリルアルコールと多価カルボン酸類とのエステル[例えばジアリルフタレート、トリメリット酸トリアリルエステル等];多価アルコール類のポリ(メタ)アリルエーテル[例えばペンタエリスリトールトリ(メタ)アリルエーテル等];多価アルコール類のポリビニルエーテル[例えばエチレングリコールジビニルエーテル等];多価アルコール類のポリプロペニルエーテル[例えばエチレングリコールジプロペニルエーテル等];マレイン酸とジオールとのエステル[例えばエチレンジマレエート等];イタコン酸とジオールとのエステル[例えばエチレンジイタコネート等]が挙げられる。これらのうち好ましいものは、(メタ)アクリル酸と多価アルコール類とのエステルであり、特に好ましいものはジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートである。本発明において(メタ)アクリレートの記載は、メタアクリレート及びアクリレートを意味するものとする。他の類似記載も同様である。
【0028】
化合物(B)の添加量と、ウレタンプレポリマー(c)、ジイソシアネート3量体(h)、化合物(f)、鎖伸長剤(e)の合計重量の比率は好ましくは5:100〜95:100である。
【0029】
鎖伸長剤(e)としては、ジアミン、低分子ジオール等が挙げられる。
ジアミンとしては、脂環族ジアミン[4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシル、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン等];脂肪族ジアミン[エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等];芳香脂肪族ジアミン[キシリレンジアミン、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジアミン等];芳香族ジアミン[メチレンジアニリン、m-フェニレンジアミン等]が挙げられる。これらのうち好ましいものは脂環族ジアミンであり、特に好ましいものはイソホロンジアミンである。
鎖伸長剤(e)はブロック化された鎖伸長剤(e1)として使用するのが好ましい。(e1)としては、ケチミン化合物、特に上記ジアミンのジケチミン等が挙げられる。上記ジアミンのメチルエチルケトン、又はメチルイソブチルケトンのジケチミンが好ましい。
低分子ジオールとしては上記に挙げた低分子ジオールが挙げられる。
上記のうちでジアミンが好ましい。
【0030】
ラジカル重合開始剤(g)としては特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ系化合物、等が好適に用いられる。上記有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド及びその誘導体、ラウロイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t―ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルー2−エチルヘキサノエート等が挙げられる。
【0031】
上記アゾ系化合物としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤(g)の配合量は、[(c)又は(h)]+(f)+(e)+(B)の合計重量100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、3〜8重量部がより好ましい。
【0032】
分散剤(n)としては、水性溶媒又は疎水性溶媒中でウレタン樹脂を分散できるものであれば特に制限はないが、好ましいものとしては、ポリビニルアルコール、スチレン化アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物の硫酸エステル塩(エレミノールLD−7、三洋化成工業(株)社製)、アルキル化ジフェニルエーテルのスルホン酸塩(エレミノールMON−7、三洋化成工業(株)社製)等が挙げられる。
【0033】
水性溶媒としては、水、及び水と水溶性溶媒の混合溶媒が挙げられる。混合溶媒での水の比率は0〜30重量%が好ましい。水溶性溶媒としては、アルコール(メタノール、エタノール等)、ケトン(アセトン等)、エーテル(テトラヒドロフラン等)等が挙げられる。
【0034】
疎水性溶媒としては、たとえば、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリンなどの芳香族炭化水素系溶媒;n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット、シクロヘキサンなどの脂肪族または脂環式炭化水素系溶媒;塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレンなどのハロゲン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエステル系またはエステルエーテル系溶媒;ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶媒;メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒;ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒;N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系溶媒、ならびにこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられる。
これらのうち、好ましいものは、脂肪族炭化水素系溶媒および芳香族炭化水素系溶媒である。
【0035】
上記乳化分散は、温度好ましくは0〜40℃、より好ましくは10〜30℃で、攪拌回転数好ましくは6000〜20000rpm、より好ましくは8000〜15000rpmで、時間好ましくは10〜120秒、より好ましくは20〜90で行う。
【0036】
上記乳化分散の製造設備としては、一般に乳化機、分散機として市販されているものであれば特に限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(在原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。このうち粒径の均一化の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーが挙げられる。
【0037】
上記乳化分散液を製造した後、加熱重合工程では、温度50〜120℃、時間3〜20時間で行うのが好ましい。
【0038】
重合終了後は、公知の方法(遠心分離や濾過等)によって、固液分離及び/又は洗浄して本発明の弾性樹脂粒子を得ることができる。一方、固液分離を行わず、水に分散した状態若しくは溶剤等に分散した状態で製品とすることもできる。
固液分離及び/又は洗浄する場合、この後、乾燥及び/又は解砕してもよい。乾燥及び解砕は、既知の方法により行うことができ、気流乾燥機、順風乾燥機及びナウターミキサー(ホソカワミクロン社製)等を使用できる。また、乾燥及び解砕は粉砕乾燥機等によって同時に行うこともできる。
本発明の弾性樹脂粒子は必要により分級操作により、粒度分布を調整してもよい。
【0039】
本発明の弾性樹脂粒子(F)の体積平均粒子径は、好ましくは1〜20μmである。体積平均粒子径の測定法は、動的光散乱法で行なう。
本願発明の弾性樹脂粒子の製造方法により製造される弾性樹脂粒子は、高い柔軟性を有しつつ、高い圧縮変形回復性を有する。
例えば10%変位時圧縮弾性率を測定することにより、高い柔軟性を有することがわかる。本願発明の弾性樹脂粒子をフィッシャースコープH100C(フィッシャーインスツルメント製)で測定した場合(10%変位時圧縮弾性率 測定方法1)、10%変位時圧縮弾性率(MPa)は好ましくは100〜2500、さらに好ましくは、240〜2450である。
また、微小圧縮試験機 PCT−200((株)島津製作所製)で測定した場合(10%変位時圧縮弾性率 測定方法2)、10%変位時圧縮弾性率(MPa)は好ましくは100〜2700、さらに好ましくは、350〜2600である。
また、圧縮変形回復率を測定することにより、高い圧縮変形回復性を有することがわかる。本願発明の弾性樹脂粒子をフィッシャースコープH100C(フィッシャーインスツルメント製)で測定した場合(圧縮変形回復率 測定方法1)、圧縮変形回復率(%)は好ましくは65〜100、さらに好ましくは、70〜100である。
また、微小圧縮試験機 PCT−200((株)島津製作所製)で測定した場合(圧縮変形回復率 測定方法2)、圧縮変形回復率(%)は好ましくは65〜100、さらに好ましくは、68〜100である。
【実施例】
【0040】
以下、実施例および比較例により本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、特に記載のないかぎり、「部」は「重量部」、%は重量%を意味する。
下記実施例に用いた原料の組成、記号等は次の通りである。
ポリオール(a−1):Mnが2,000(ヒドロキシル価56)のポリブチレンアジペートジオール
ポリオール(a−2):Mnが1,000(ヒドロキシル価112)のポリカーボネートジオール
ポリオール(a−3):Mnが2,000(ヒドロキシル価56)のポリヘキサメチレンイソフタレートジオール
化合物(B−1):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
化合物(B−2):エチレングリコールジメタクリレート
化合物(B−3):ペンタエリスリトールテトラアクリレート
【0041】
<製造例1〜3>ウレタンプレポリマー(c−1)〜(c−3)の製造
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、ポリオール(a−1)〜(a−3)を投入し3mmHgの減圧下で120℃に加熱して2時間脱水を行った。続いてIPDIを投入し、110℃で10時間反応を行い末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(c−1)〜(c−3)を合成した。各原料の仕込み質量比、及びウレタンプレポリマーのイソシアネート含量(以下、NCO%と記載。)は表1に示したとおりである。
【0042】
【表1】

【0043】
<製造例4〜9>ウレタン樹脂(A−1)〜(A−6)の製造
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、HEMAを投入し3mmHgの減圧下で120℃に加熱して2時間脱水を行った。続いてウレタンプレポリマー(c−1)〜(c−3)またはヘキサメチレンジイソシアネートイソシアヌレート(HDI3量体)を投入し、110℃で10時間反応を行い、炭素−炭素2重結合を有するウレタン樹脂(A−1)〜(A−6)を合成した。各原料の仕込み質量比、イソシアネート含量、および炭素−炭素2重結合含量は表2に示したとおりである。
【0044】
【表2】

【0045】
<製造例12>鎖伸長剤(e)の製造
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン(以下、IPDAと記載)54部とメチルエチルケトン(以下、MEKと記載)46部、およびノルマルヘキサン200部を仕込み、70℃で10時間反応を行った後、分液により水を除去し、IPDA1分子とMEK2分子からなるジケチミン化合物[鎖伸長剤(e−1)]を得た。
【0046】
<実施例1〜4>
ビーカー内に表3に示した量のウレタン樹脂(A−1)〜(A−4)、炭素−炭素2重結合を2個以上有するモノマー(B−1)〜(B−3)、重合開始剤アゾビスイソブチロニトリル、および鎖伸長剤(e−1)とを混合しておき、ポリビニルアルコール[「PVA−235」、(株)クラレ製]3部を溶解した水737部を添加し、室温下、ウルトラディスパーサー(ヤマト科学製)を使用し、回転数9,000rpmで1分間混合した。
混合後、混合液を窒素雰囲気下50℃で5時間熟成した後、90℃で12時間反応を行い水性分散液を得た。次いで分級後乾燥し、表3に記載の体積平均粒子径、粒度分布の弾性樹脂粒子(F−1)〜(F−4)を得た。
【0047】
<実施例5〜6>
ビーカー内に表3に示した量のウレタン樹脂(A−5)〜(A−6)、炭素−炭素2重結合を2個以上有するモノマー(B−1)〜(B−2)、重合開始剤アゾビスイソブチロニトリルとを混合しておき、ポリビニルアルコール[「PVA−235」、(株)クラレ製]3部を溶解した水737部を添加し、室温下、ウルトラディスパーサー(ヤマト科学製)を使用し、回転数9,000rpmで1分間混合した。
混合後、混合液を窒素雰囲気下50℃で5時間熟成した後、90℃で12時間反応を行い水性分散液を得た。次いで分級後乾燥し、表3に記載の体積平均粒子径、粒度分布を有する弾性樹脂粒子(F−5)〜(F−6)を得た。
【0048】
<比較例1>
ポリビニルアルコール[「PVA−235」、(株)クラレ製]3部を溶解した分散液737部に、ジビニルベンゼン173部、スチレン74部、過酸化ベンゾイル12部を加え、撹拌しながら窒素気流下80℃で20時間重合を行った。これを分級し、更に乾燥を行い、樹脂粒子(R−1)を得た。
【0049】
<比較例2>
比較例1において、ジビニルベンゼンの代わりにエチレンジ(メタ)アクリレートを用い、スチレンの代わりにメチル(メタ)アクリレートを用いた以外は比較例1と同じ方法により樹脂粒子(R−2)を得た。
【0050】
<比較例3>
比較例1において、ジビニルベンゼンの代わりに両末端ウレタンアクリレート変性ポリブタジエン(日本曹達(株)製、TE−1000、Mn1000)を用い、スチレンの代わりにメチル(メタ)アクリレートを用いた以外は比較例1と同じ方法により樹脂粒子(R−3)を得た。表4に樹脂粒子(R−1)〜(R−3)の結果を記載した。
【0051】
【表3】

【0052】
【表4】

【0053】
<数平均分子量、体積平均分子量>
数平均分子量、体積平均分子量の測定はゲルパーミエーションクロマトグラフ法で、以下の条件で行った。
測定条件:温度40℃、テトラヒドロフラン溶媒、ポリスチレン換算
【0054】
<体積平均粒子径、粒度分布>
体積平均粒子径および粒度分布の測定は、エレクトロゾーン法で行い、以下の条件で測定した。
装置 :ベックマン・コールター社製 マルチタイザーIII
測定範囲 :0.4μm〜1200μm
測定試料濃度:アパーチャー詰まりが発生せぬよう、適宜設定。水で希釈して使用した。
粒度分布 :CV(標準偏差を中心粒子径で除した値を百分率にて表した数値)で表記した。
【0055】
弾性樹脂粒子(F−1)〜(F−6)、比較樹脂粒子(R−1)〜(R−3)について、10%変位時圧縮弾性率及び、圧縮変形回復率を以下の方法で測定し、結果を表3、4に記載した。
【0056】
<10%変位時圧縮弾性率 測定方法1>
フィッシャースコープH100C(フィッシャーインスツルメント製)を使用し、25℃雰囲気下、試料台上で粒子の中心方向に対し該粒子に荷重をかけ、粒子径の10%まで変位した際の荷重値、変位値から上記で記載した次式にて算出される10%変位時圧縮弾性率を測定した。測定値は5個の測定値の平均値である。(以下の10%変位時圧縮弾性率、圧縮変形回復率も同様である。)
[10%変位時圧縮弾性率]=3F/(2SR)1/2
ここでFは圧縮荷重を表す。Sは圧縮変位、Rは粒子半径を表す。測定は25℃において行なった。圧縮荷重、圧縮変位は測定値を用いた。粒子半径は上記体積平均粒子径を用いた。
【0057】
<10%変位時圧縮弾性率 測定方法2>
微小圧縮試験機 PCT−200((株)島津製作所製)を使用し、25℃雰囲気下、試料台上で粒子の中心方向に対し該粒子に荷重をかけ、粒子径の10%まで変位した際の荷重値、変位値から上記で記載した次式にて算出される10%変位時圧縮弾性率を測定した。
[10%変位時圧縮弾性率]=3F/(2SR)1/2
ここでFは圧縮荷重を表す。Sは圧縮変位、Rは粒子半径を表す。測定は25℃において行なった。圧縮荷重、圧縮変位は測定値を用いた。粒子半径は上記体積平均粒子径を用いた。
【0058】
<圧縮変形回復率 測定方法1>
フィッシャースコープH100C(フィッシャーインスツルメント製)を使用し、25℃雰囲気下、試料台上で粒子の中心方向に対し該粒子に荷重をかけ、10秒間に10mNまで荷重をかけた後10秒保持し、さらに10秒間に1.0mNまで除荷した後10秒保持した。この時の1.0mN荷重時の変位を10mN 荷重時の変位で除した値を百分率にて表した数値を得る。100から該数値を引いた差を圧縮変形回復率とする。
圧縮変形回復率=100−(1.0mN荷重時の変位/10荷重時の変位)×100
【0059】
<圧縮変形回復率 測定方法2>
微小圧縮試験機 PCT−200((株)島津製作所製)を使用し、25℃雰囲気下、試料台上で粒子の中心方向に対し該粒子に荷重をかけ、9.8mNまで荷重をかけた後、0.98mNまで除荷し、0.98mN荷重時の変位を9.8mN 荷重時の変位で除した値を百分率にて表した数値を得る。100から該数値を引いた差を圧縮変形回復率とする。
圧縮変形回復率=100−(0.98mN荷重時の変位/9.8mN 荷重時の変位)×100
【0060】
表3、4の結果から明らかな通り、微粒子組成としてウレタン樹脂にすると、圧縮弾性率が低い場合でも、圧縮変形回復率が高くなる。
この特徴は、比較例1のスチレン系樹脂粒子、比較例2のアクリル樹脂粒子では見られない。また、比較例3のようにポリブタジエンジオール等を使用して分子中にソフトセグメントを形成した場合、可塑成分となって圧縮弾性率は低くなるが、圧縮変形回復率が低くなる。
比較例1〜3において、測定方法1の圧縮変形回復率が測定方法2の測定値に比べ小さく、実施例1〜6の傾向と逆転している。これは、測定法1では、荷重をかけた後と除いた後のそれぞれ10秒間荷重を保持するという、測定法2には無い操作を行うことにより粒子に与えられる負荷量が増加することで、比較例に用いた粒子の回復率が低くなるために生じる現象である。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の弾性樹脂粒子の製造方法により得られる樹脂粒子は、弾性および回復性に優れるという特徴を有する。従って、液晶ディスプレイ等の電子部品製造用スペーサー、光拡散板、光拡散フィルム、塗料添加剤、化粧品用途などに有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性溶媒又は疎水性溶媒を使用して、ウレタンプレポリマー(c)と、炭素−炭素2重結合及びイソシアネート基と反応可能な活性水素基の両者を有する化合物(f)と、ウレタン結合を有さず数平均分子量が100〜1000であって炭素−炭素2重結合を2個以上有する化合物(B)と、ラジカル重合開始剤(g)と、分散剤(n)とを必須成分とする乳化分散液(D1)を製造した後、重合させて架橋ウレタン樹脂粒子を得ることを特徴とする弾性樹脂粒子の製造方法。
【請求項2】
水性溶媒又は疎水性溶媒を使用して、ジイソシアネート3量体(h)と、炭素−炭素2重結合及びイソシネート基と反応可能な活性水素基の両者を有する化合物(f)と、ウレタン結合を有さず数平均分子量が100〜1000であって炭素−炭素2重結合を2個以上有する化合物(B)と、ラジカル重合開始剤(g)と、分散剤(n)とを必須成分とする乳化分散液(D2)を製造した後、重合させて架橋ウレタン樹脂粒子を得ることを特徴とする弾性樹脂粒子の製造方法。
【請求項3】
乳化分散液(D1)がジイソシアネート3量体(h)をさらに含有する請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
乳化分散液(D1)又は乳化分散液(D2)が、鎖伸長剤(e)をさらに含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
ウレタンプレポリマー(c)と、炭素−炭素2重結合及びイソシアネート基と反応可能な活性水素基の両者を有する化合物(f)とを予め反応させた後に、乳化分散液を製造する請求項1、3又は4に記載の製造方法。
【請求項6】
ジイソシアネート3量体(h)と、炭素−炭素2重結合及びイソシネート基と反応可能な活性水素基の両者を有する化合物(f)とを予め反応させた後に、乳化分散液を製造する請求項2〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項7】
炭素−炭素2重結合及びイソシネート基と反応可能な活性水素基の両者を有する化合物(f)を、乳化分散に先立ち、予め水性溶媒中又は疎水性溶媒中に含有させる請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項8】
鎖伸長剤(e)がケチミン化合物である請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。

【公開番号】特開2008−156611(P2008−156611A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−293905(P2007−293905)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】