情報表示装置およびプログラム
【課題】グラフ関数電卓等の端末エミュレータを備えた情報表示装置であって、前記端末から操作補助要求が受信された場合に、適切な操作補助情報を表示する。
【解決手段】電子黒板10の教師による操作表示を手本にして生徒が関数電卓20を操作し、関数式やグラフ等の学習をするのに伴い、関数電卓20に表示された処理データの表示形態が異なる場合は、生徒の操作に応じた操作補助要求“HELP”が電子黒板10へ送信される。電子黒板10では、関数電卓20から操作補助要求“HELP”と共に受信された該電卓処理モードに応じた処理データの表示形態を設定する設定データと、関数電卓エミュレータによる同一処理モードでの処理データの表示形態を設定する設定データとを比較し、異なる設定データがある場合は、当該表示形態の設定データを関数電卓エミュレータでの設定データに合わせて修正するための操作補助情報HPを表示部17に表示させる。
【解決手段】電子黒板10の教師による操作表示を手本にして生徒が関数電卓20を操作し、関数式やグラフ等の学習をするのに伴い、関数電卓20に表示された処理データの表示形態が異なる場合は、生徒の操作に応じた操作補助要求“HELP”が電子黒板10へ送信される。電子黒板10では、関数電卓20から操作補助要求“HELP”と共に受信された該電卓処理モードに応じた処理データの表示形態を設定する設定データと、関数電卓エミュレータによる同一処理モードでの処理データの表示形態を設定する設定データとを比較し、異なる設定データがある場合は、当該表示形態の設定データを関数電卓エミュレータでの設定データに合わせて修正するための操作補助情報HPを表示部17に表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば関数電卓エミュレータを備えた電子黒板やPC(personal computer)などの情報表示装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、グラフ関数電卓を教育現場で使用し、例えば種々の関数式の計算手法や当該関数式をグラフ化した場合のグラフの軌跡などを学習することが行われている。
【0003】
例えば、教材にある課題を生徒自らが入力操作して計算実行あるいはグラフ化表示させ確認する場合には、教師が実演で示したり操作マニュアルを印刷配布して示したりした電卓操作のやり方を生徒自らが模倣して入力操作し、これにより表示された計算結果やグラフの描画軌跡などを確認している。
【0004】
しかしながら、前記グラフ関数電卓は多種多様な機能を搭載し色々な計算・表示処理を行うことが可能である反面、その多様な機能を使いこなすには当該多様な機能のそれぞれに応じた操作手順を覚え込まなければならず、教師が実演したり操作マニュアルを印刷配布したりして生徒に教えたとしても、当該生徒が所望の機能の操作手順を覚えることは容易ではない。
【0005】
そこで、例えばパソコン(PC)にインストールした前記関数電卓のエミュレータによって、教師が教材にある課題を解くための操作表示を行わせ、当該操作表示を、プロジェクタ等を利用して生徒に見せることで、生徒自身が教師同様に自分の関数電卓を入力操作して容易に同じ課題を解いて表示させることが実現されている。
【0006】
従来の関数電卓では、表示領域の狭さを補うため、関数名や機能名を略字にしてメニュー表示するものがある。そして、このような関数名や機能名を略字にしてメニュー表示している状態で、[HELP]指示を行うことで、この表示に代えて、詳細説明および入力書式を表示し、さらにこの状態で入力指示を行うことで、表示された内容をそのまま入力データとして、未熟なユーザを補助することのできる関数電卓が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−161410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の関数電卓における[HELP]指示機能では、ユーザ自身の電卓に略字にしてメニュー表示される関数名や機能名を、詳細説明および入力書式として分かり易く表示させることができるものの、これは単なる機能の説明補助に過ぎない。
【0009】
このため、前記関数電卓のエミュレータにおいて教師により操作表示された内容と同様に自身の関数電卓を入力操作していても、結果として表示された形態が違ってしまった場合に、何がどのように誤っているのかを適切に把握することはできない。
【0010】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、端末エミュレータを備えた情報表示装置であって、前記端末から操作補助要求が受信された場合に、適切な操作補助情報を表示することが可能になる情報表示装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る情報表示装置は、携帯端末のエミュレーション機能および当該端末との通信機能を有する情報表示装置であって、前記携帯端末のエミュレーション機能に応じた処理状態で、当該処理に伴う表示設定データを記憶する表示設定記憶手段と、前記携帯端末から表示設定データを受信する表示設定受信手段と、この表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとに応じて、前記携帯端末の表示設定データについての操作補助情報を表示部に表示させる操作補助情報表示手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
本発明に係るプログラムは、携帯端末のエミュレーション機能および当該端末との通信機能を有する情報表示装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記携帯端末のエミュレーション機能に応じた処理状態で、当該処理に伴う表示設定データをメモリに記憶させる表示設定記憶手段、前記携帯端末から表示設定データを受信する表示設定受信手段、この表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとに応じて、前記携帯端末の表示設定データについての操作補助情報を表示部に表示させる操作補助情報表示手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、端末エミュレータを備えた情報表示装置であって、前記端末から操作補助要求が受信された場合に、適切な操作補助情報を表示することが可能になる情報表示装置およびその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の情報表示装置の実施形態に係る関数電卓エミュレーション機能を備えた電子黒板(又はパソコン)10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図2】前記電子黒板(又はパソコン)10に備えられた関数電卓エミュレータの対象であるグラフ関数電卓20の電子回路の構成を示すブロック図。
【図3】前記グラフ関数電卓20の外観構成を示す正面図。
【図4】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理を示すフローチャート。
【図5】前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理を示すフローチャート。
【図6】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その1)。
【図7】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その2)。
【図8】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その3)。
【図9】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その4)。
【図10】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その5)。
【図11】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その6)。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明の情報表示装置の実施形態に係る関数電卓エミュレーション機能を備えた電子黒板(又はパソコン)10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0017】
この電子黒板(又はパソコン)10は、例えば教育現場では教師等により使用されるもので、コンピュータとしてのプロセッサ(CPU)11を備えている。
【0018】
プロセッサ(CPU)11は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶装置12に記憶されている装置制御プログラム、あるいはFD,CD,メモリカードなどの外部記録媒13からその記録媒体読取部14を介して記憶装置12に読み込まれた装置制御プログラム、あるいは外部のコンピュータ端末(プログラムサーバ)から通信ネットワークを経由し通信部15を介して記憶装置12に読み込まれた装置制御プログラムに従い回路各部の動作を制御する。
【0019】
前記プロセッサ(CPU)11には、前記記憶装置12、記録媒体読取部14、通信部15の他に、キー入力部16、および大画面の液晶ドットマトリクス式カラー表示部17が接続される。
【0020】
前記記憶装置12に記憶される装置制御プログラムとしては、本電子黒板10を、各種のアプリケーションプログラムに応じてパソコン同様に動作させるための情報表示処理プログラム12a、本電子黒板10を、グラフ描画機能を有する関数電卓と同様に動作させるための関数電卓エミュレーションプログラム12bなどが記憶される。
【0021】
これらの装置制御プログラム12a,12bは、前記キー入力部16からのキー入力信号、前記カラー表示部17に対するポインティングデバイスからの入力信号、前記通信部15を介して受信される外部機器(インターネットサーバ、パソコン、教育現場にて生徒が使用するグラフ関数電卓20等)からの入力信号に応じて起動される。
【0022】
また、前記記憶装置12には、教材データメモリ12c、表データメモリ12d、グラフデータメモリ12e、V-Window設定値メモリ12f、表示SET UPデータメモリ12g、ワークエリア12hが確保される。
【0023】
教材データメモリ12cには、各種教科の教科書、解説書、演習問題等の学習コンテンツが電子データとして記憶される。
【0024】
表データメモリ12dには、前記関数電卓エミュレータに従い本電子黒板10がグラフ関数電卓と同様に動作して生成された表データA1,A2,…、B1,B2,…が記憶される。
【0025】
グラフデータメモリ12eには、前記関数電卓エミュレータに従い本電子黒板10がグラフ関数電卓と同様に動作して生成されたグラフデータY1,Y2,…が記憶される。
【0026】
V-Window設定値メモリ12fには、前記関数電卓エミュレータに従い本電子黒板10がグラフ関数電卓と同様に動作して生成されたグラフYnを描画表示する際に、そのグラフ表示画面Gxyの形態を定めるためのXY座標レンジ、スケール値等の設定値が記憶される。
【0027】
表示SET UPデータメモリ12gには、前記関数電卓エミュレータに従い本電子黒板10がグラフ関数電卓と同様に動作して生成された表データAnやテキストデータを表示する際に、その表示画面の形態を定めるための数値単位、圧縮モード、表の有無、軸線の有無等の設定値が記憶される。
【0028】
ワークエリア12hには、前記装置制御プログラム12a,12bの実行に伴いプロセッサ(CPU)11に入出力される種々の作業データが一時的に記憶される。
【0029】
このように構成された電子黒板(又はパソコン)10は、プロセッサ(CPU)11が前記情報表示処理プログラム12aや関数電卓エミュレーションプログラム12bに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べる機能を実現する。
【0030】
図2は、前記電子黒板(又はパソコン)10に備えられた関数電卓エミュレータの対象であるグラフ関数電卓20の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0031】
この関数電卓20は、コンピュータとしてのプロセッサ(CPU)21を備えている。
【0032】
プロセッサ(CPU)21は、フラッシュメモリなどの記憶装置22に記憶されている関数電卓制御プログラム22a、あるいはメモリカードなどの外部記録媒体23から記録媒体読取部24により記憶装置22に読み込まれた関数電卓制御プログラム22a、あるいは外部のコンピュータ端末(プログラムサーバ)からPC通信部25を介して記憶装置22に読み込まれた関数電卓制御プログラム22aに従い回路各部の動作を制御する。
【0033】
前記プロセッサ(CPU)21には、前記記憶装置22、記録媒体読取部24、PC通信部25の他に、キー入力部26、および液晶ドットマトリクス式カラー表示部27が接続される。
【0034】
前記関数電卓制御プログラム22aとしては、四則計算式や関数計算式等の任意の計算式を入力して演算処理を行わせる演算モード、入力された関数式に対応したグラフの描画処理を行わせるグラフモード、グラフ関数の学習処理を行わせるe-Activityモード、任意のプログラムを入力して対応する計算処理を行わせるプログラムモード等、各種の動作モードに応じた制御プログラムが記憶される。
【0035】
そして、前記記憶装置22に記憶された関数電卓制御プログラム22aは、キー入力部26からのキー入力信号やカラー表示部27の表示画面に重ねて設けられた透明タッチパネルからのタッチ位置検出信号に応じて起動される。
【0036】
前記記憶装置22には、表データメモリ22b、グラフデータメモリ22c、V-Window設定値メモリ22d、表示SET UPデータメモリ22e、ワークエリア22fが確保される。
【0037】
表データメモリ22bには、例えば統計計算処理で対象とする統計データを各項目に対応して入力したり、関数式に含まれる各変数値をパラメータとして入力したりするための表データA1,A2,…、B1,B2,…が生成されて記憶される。
【0038】
グラフデータメモリ22cには、入力された関数式や統計データに応じて生成されたグラフデータY1,Y2,…が記憶される。
【0039】
V-Window設定値メモリ22dには、前記生成されたグラフYnを描画表示する際に、そのグラフ表示画面Gxyの形態を定めるためのXY座標レンジ、スケール値等の設定値が記憶される。
【0040】
表示SET UPデータメモリ22eには、前記生成された表データAnやテキストデータを表示する際に、その表示画面の形態を定めるための数値単位、圧縮モード、表の有無、軸線の有無等の設定値が記憶される。
【0041】
ワークエリア22fには、前記各種動作モードに応じた処理の実行に伴いプロセッサ(CPU)21に入出力される種々の作業データが一時的に記憶される。
【0042】
図3は、前記グラフ関数電卓20の外観構成を示す正面図である。
【0043】
この関数電卓20は、その携帯性の必要からユーザが片手で十分把持し片手で操作可能な小型サイズからなり、この関数電卓20の本体正面にキー入力部26およびカラー表示部27が設けられる。
【0044】
キー入力部26には、数字や数式を入力したり計算の実行を指示したりするための数字・演算記号キー群26a、各種の関数を入力するための関数機能キー群26b、各種動作モードのメニュー画面を表示させたり動作モードの設定を指示したりするためのモード設定キー群26c、カラー表示部27に表示されたカーソルの移動操作やデータ項目の選択操作などを行うためのカーソルキー26d、カラー表示部27の下端に沿ってメニュー表示される各種の機能を選択的に指定するためのファンクションキーF1〜F6が備えられる。
【0045】
前記数字・演算記号キー群26aとしては、[0]〜[9](数字)キーおよび[+][−][×][÷](演算記号)キー、[AC](クリア)キー、[EXE](実行)キーなどが配列される。
【0046】
前記関数機能キー群26bとしては、[log](対数)キー、[sin](サイン)キー、[ab/c](分数)キーなどが配列される。
【0047】
前記モード設定キー群26cとしては、[Menu](メニュー)キー、[SHIFT](シフト)キー、[OPTN](オプション)キーなどが配列される。
【0048】
なお、前記各キー上側の本体面には、各種の文字,記号,機能を示す表記が印刷されており、当該各キーと前記[SHIFT]キーとの同時押しにより、該当する文字,記号,機能が入力される。
【0049】
例えば、前記[SHIFT]キーと[F3]キーとの同時押しにより同[F3]キーに沿って印刷表記された[V-Window]に従ったV-Window設定画面20V-W(図10(A9′)参照)が表示され、また、前記[SHIFT]キーと[MENU]キーとの同時押しにより同[MENU]キーに沿って印刷表記された[SET UP]に従ったSET UP設定画面20SET(図10(A9′)参照)が表示され、また、前記[SHIFT]キーと[OPTN]キーとの同時押しにより同[OPTN]キーに沿って印刷表記された[HELP]に従った操作補助要求“HELP”が前記電子黒板(又はパソコン)10へ送信される。
【0050】
前記図3において、カラー表示部27には、e-Activityモードに切り替えられたテキスト入力画面GEにグラフ関数の課題が入力されて表示された状態を示し、ここに、表データの作成を実行するためのスプレッドシート(S-SHT)のストリップSTが挿入され表示された状態を示している。
【0051】
このように構成されたグラフ関数電卓20は、プロセッサ(CPU)21が前記関数電卓処理プログラム22aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べる機能を実現する。
【0052】
次に、前記構成の電子黒板(又はパソコン)10により関数電卓エミュレータを動作させた状態でのグラフ関数電卓20に対する操作補助機能について説明する。
【0053】
この動作説明では、教育現場において、教師が電子黒板(又はパソコン)10の関数電卓エミュレータを使用して教材の課題を解くことによる操作表示を見本とし、生徒がグラフ関数電卓20を使用して同じ課題を解き表示を確認する場合の具体例について説明する。
【0054】
図4は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理を示すフローチャートである。
【0055】
図5は、前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理を示すフローチャートである。
【0056】
なお、前記電子黒板(又はパソコン)10の関数電卓エミュレータによるe-Activityモード処理には、前記図5におけるステップA17,A18の処理は含まれない。
【0057】
図6は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その1)である。
【0058】
図7は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その2)である。
【0059】
図8は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その3)である。
【0060】
図9は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その4)である。
【0061】
図10は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その5)である。
【0062】
図11は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その6)である。
【0063】
電子黒板10において、動作モードのメニュー画面から教材データの表示を選択すると、教材データメモリ12eに記憶されている教材データが読み出され、例えば図6(A1)に示すように、カラー表示部17の下端に沿って教材名アイコン「数学1年」Ibが表示される。
【0064】
ここで、前記教材名アイコン「数学1年」IbがマウスカーソルCuにより指定されると、指定された教材データ「数学1年」のフロントページが教材表示画面Gbとしてカラー表示部17に表示される。
【0065】
これと共に、カラー表示部17の下端には、表示された教材についてのページ指定ボタンBp、拡大アイコンIga、縮小アイコンIgb、手書きアイコンIp、マーカアイコンImが表示され、さらに、関数電卓エミュレータを起動させるための電卓アイコンIemuが表示される。
【0066】
そして、前記ページ指定ボタンBpがマウスカーソルCuにより操作され、例えば95ページが指定されると、前記教材表示画面Gbには、表示中の教材データ「数学1年」の当該指定された95ページの課題「関数y=3/xのグラフをかいてみよう。」が表示される(ステップS1)。
【0067】
ここで、前記電卓アイコンIemuがマウスカーソルCuにより指定されると、関数電卓エミュレータプログラム12bが起動され、カラー表示部17において、前記教材表示画面Gbが左側の領域に圧縮されて表示されると共に、右側の領域に、グラフ関数電卓20のキー入力部(26)とカラー表示部(27)からなる電卓エミュレータ画面Gemuが表示される(ステップS2)。
【0068】
この際、前記電卓エミュレータ画面Gemuの表示部には、メインメニューGMが表示される。
【0069】
ここで、生徒は、前記電子黒板10の操作表示を参照して、グラフ関数電卓20の電源を投入し、図6(B1)に示すように、そのカラー表示部27にメインメニューGMを表示させる。
【0070】
電卓エミュレータ画面Gemuのカーソルキー26dがマウスカーソルCuにより操作され、メインメニューGMの反転カーソルHが移動されて[e−ACT:e-Activity]が指定されると(ステップS3(Yes))、図6(A2)に示すように、e-Activityモードの初期画面(テキスト入力画面GE)が表示される(ステップS4)。
【0071】
ここで、生徒も、グラフ関数電卓20のメインメニューGMを操作して[e−ACT:e-Activity]を指定し、図6(B2)に示すように、e-Activityモードの初期画面(テキスト入力画面GE)を表示させる。
【0072】
次に、図7(A3)に示すように、電子黒板10の表示部下端に表示された拡大アイコンIgaがマウスカーソルCuにより指定されると(ステップS6(Yes))、当該拡大アイコンIgaが指定される毎に、教材表示画面Gbに表示されている教材データ「数学1年」の95ページの課題が所定拡大率で拡大されて表示される(ステップS7)。
【0073】
そして、電卓エミュレータ画面Gemuにおいて、何らかの操作があったと判断されると(ステップS5(Yes))、e-Activityモード処理(図5参照)へ移行される(ステップSA)。
【0074】
ここで、前記電卓エミュレータ画面Gemuのテキスト入力画面GEにおいて、キー入力部(26)の操作により、教材表示画面Gbに表示されている課題のテキスト「GRAPH Y=3/x」が入力されると(ステップA1(Yes))、当該入力された課題のテキストがテキスト入力画面GEに表示される(ステップA2)。
【0075】
ここで、生徒も、グラフ関数電卓20のキー入力部26を操作して、前記課題のテキスト「GRAPH Y=3/x」を入力し、図7(B3)に示すように、カラー表示部27のテキスト入力画面GEに表示させる(ステップA1(Yes),A2)。
【0076】
次に、図7(A4)に示すように、電子黒板10の電卓エミュレータ画面Gemuに表示されたキー入力部(26)の[F2]キーがマウスカーソルCuにより指定され、テキスト入力画面GEの下端に配列された機能メニュー[STRP]が入力されると(ステップA3(Yes))、前記テキスト入力画面GE上にストリップ一覧ウインドウLstが表示される。
【0077】
ここで、生徒も、グラフ関数電卓20の[F2]キーを操作して、機能メニュー[STRP]を入力し(ステップA3(Yes))、図7(B4)に示すように、テキスト入力画面GE上にストリップ一覧ウインドウLstを表示させる。
【0078】
続いて、電子黒板10において、電卓エミュレータ画面Gemuのカーソルキー26dをマウスカーソルCuにより操作して前記ストリップ一覧ウインドウLstの反転カーソルHを移動させ、表データを作成するための[Spread Sheet]が指定され、図8(A5)に示すように[EXE]キーが操作されると、前記教材の課題「GRAPH Y=3/x」を入力したテキスト入力画面GE内に、スプレッドシート(S-SHT)のストリップSTが挿入されて表示される(ステップA4)。
【0079】
ここで、生徒も、グラフ関数電卓20のカーソルキー26dを操作して前記ストリップ一覧ウインドウLstの[Spread Sheet]を指定すると共に、[EXE]キーを操作し、図8(B5)に示すように、前記教材の課題「GRAPH Y=3/x」を入力したテキスト入力画面GE内に、スプレッドシート(S-SHT)のストリップSTを挿入して表示させる(ステップA4)。
【0080】
電子黒板10において、前記テキスト入力画面GEに表示されたスプレッドシート(S-SHT)のストリップSTを指定して[EXE]キーが操作されると(ステップA5,A6(Yes))、図8(A6)に示すように、同テキスト入力画面GEに代えて表データ入力画面Gsが表示される(ステップA7(Yes)→A8)。
【0081】
この表データ入力画面Gsにおいて、教師は、カーソルキー26dの操作によりカーソルCuの位置するセルを移動しながら、教材表示画面Gbに表示されている課題「関数y=3/xのグラフをかいてみよう。」で与えられた各x値(-3,-2.5,…)と、これに対応する各y値(-1,-1.2,…)とを順次入力して表示させる。この場合、表データ入力画面GsのカーソルCuが位置するセルに対して入力されるx値やy値は、当該画面Gsの右下の空き領域において、後述する表示SET UPモードにて予め設定された表の表示に関する設定内容(Fix/Sci/Norm/Eng)に従った数値形態で表示される(ステップA8)。
【0082】
具体的に、この電子黒板10の関数電卓エミュレータにおける表示SET UPモードでの入力数値の表示形態は(Norml:通常表示)に設定されている。このため、前記図8(A6)で示したように、表データ入力画面GsのカーソルCuの位置に対応して入力されたy値[−1.2]は、当該画面Gsの右下の空き領域にそのままの数値形態で表示される。
【0083】
ここで、生徒も、グラフ関数電卓20のテキスト入力画面GEに表示されたスプレッドシート(S-SHT)のストリップSTを指定して[EXE]キーを操作し(ステップA5,A6(Yes))、図8(B6)に示すように、同テキスト入力画面GEに代えて表データ入力画面Gsを表示させる(ステップA7(Yes),A8)。そして、前記電子黒板10の表データ入力画面Gs(図8(A6)参照)にて教師操作に応じて入力表示された各x値および各y値と同様に、生徒自身のグラフ関数電卓20に表示させた表データ入力画面Gsにも各値を入力して表示させる(ステップA8)。
【0084】
このとき、電子黒板10の表データ入力画面GsにおけるカーソルCuの位置のセルに入力されたy値[−1.2]は、前述したとおり、当該画面Gsの右下の空き領域にそのままの数値形態[−1.2]で表示されるが、生徒のグラフ関数電卓20の表データ入力画面Gsにおける右下の空き領域には、異なる数値形態[−1.]で表示されてしまう。
【0085】
ここで、生徒は、前記電子黒板10での教師による操作表示と同様に生徒自身のグラフ関数電卓20を入力操作したにも関わらず、表データ入力画面Gsに入力した数値の表示形態が[−1.2]と[−1.]とで違ってしまったことの原因が分からないことにより、[SHIFT]キーと[OPTN]キーとの同時押しにより同[OPTN]キーに沿って印刷表記された[HELP]を入力する(ステップA17(Yes))。
【0086】
すると、生徒のグラフ関数電卓20から前記電子黒板20に対して、操作補助要求“HELP”と共に、当該関数電卓20における現在の処理モード(表データ入力モード)と現在の処理データ(表データメモリ22bに記憶された表データ入力画面Gsのデータおよび表示SET UPデータメモリ22eに記憶された表の表示形態に関する設定データ)とが送信される(ステップA18)。
【0087】
電子黒板10において、前記生徒のグラフ関数電卓20から送信された操作補助要求“HELP”が受信されると(ステップS8)、当該操作補助要求“HELP”と共に受信されたグラフ関数電卓20における現在の処理モード(表データ入力モード)と現在の処理データ(表データ入力画面Gsのデータおよび表示SET UPされた表データの表示形態に関する設定データ)とがワークエリア12hに一時保存される(ステップS9)。
【0088】
そして、前記操作補助要求“HELP”が受信されたグラフ関数電卓20の処理データが表データであると判断されると(ステップS10(Yes))、図8(A6′)に示すように、前記ワークエリア12hに一時記憶された生徒のグラフ関数電卓20における表示SET UPの表データの表示形態に関する設定データ20SETと、本電子黒板10の表示SET UPデータメモリ12gに記憶されている関数電卓エミュレータでの表データの表示形態に関する設定データEmu SETとが比較される(ステップS11)。
【0089】
ここで、生徒のグラフ関数電卓20から受信された表示SET UP設定データ20SETと電子黒板10の関数電卓エミュレータにおける表示SET UP設定データEmu SETとの間で、異なる設定データ(Display:Normal[通常表示]とDisplay:Fix0[整数固定表示]とが相違)があると判断されると(ステップS12(Yes))、図9(A7)に示すように、当該相違のある表示SET UP設定データを直すための操作補助情報HP([SHIFT][SET UP] Display:Fix0→Display:Normal)と、前記ワークエリア12hに一時記憶された相違のある表データ入力画面GsのデータGs(20)とが、電子黒板10の表示部17上に当該電子黒板10側での表データ入力画面Gsと対比されて表示される(ステップS13)。
【0090】
生徒は、前記電子黒板10の表示部17上に表示された操作補助情報HPに従って、図9(B7)に示すように、生徒自身のグラフ関数電卓20を操作し、表示SET UPデータメモリ22eに記憶された表データの表示形態に関する設定データ(Display:Fix0[整数固定表示])を(Display:Normal[通常表示])に修正して再入力する(ステップA11(Yes)→A12)。
【0091】
これにより、教師により操作される電子黒板10の関数電卓エミュレータ画面Gemuに表示される表データ入力画面Gsでのデータ表示の形態と、生徒により操作されるグラフ関数電卓20の表示部27に表示される表データ入力画面Gsでのデータ表示の形態とが統一され、生徒は違和感無く教師による電子黒板10の操作表示に合わせて学習を進めることができる。
【0092】
そればかりでなく、ある生徒のグラフ関数電卓20から送信された操作補助要求“HELP”に応じた操作補助情報HP([SHIFT][SET UP] Display:Fix0→Display:Normal)と、相違のある表データ入力画面GsのデータGs(20)とが、電子黒板10の表示部17上に当該電子黒板10側での表データ入力画面Gsと対比されて表示されるので、他の生徒で同様に表データの表示形態に関する表示SET UPデータの設定違いをしている者にも知らせることができ、円滑且つより効果的に学習を進めることができる。
【0093】
この後、図9(A8)に示すように、電子黒板10の電卓エミュレータ画面Gemuに表示された表データ入力画面Gsに対して、教材表示画面Gbに表示されている課題で与えられた各x値(-3,-2.5,…,2.5,3)と、これに対応する各y値(-1,-1.2,…,1.2,1)とが、引き続き教師操作に伴い順次入力されて表示される(ステップA5〜A8)。
【0094】
また同様に、図9(B8)に示すように、生徒のグラフ関数電卓20の表示部27に表示された表データ入力画面Gsに対しても、前記課題で与えられた各x値(-3,-2.5,…,2.5,3)と、これに対応する各y値(-1,-1.2,…,1.2,1)とが、引き続き該生徒の操作に伴い順次入力されて表示される(ステップA5〜A8)。
【0095】
この後、図10(A9)に示すように、電子黒板10の教材表示画面Gbにスクロールされて表示された課題「上の表のx,yの値の組を座標とする点をとり、下の図にかき入れなさい。」に応じて、前記表データ入力画面Gs(図9(A8)(B8)参照)にてグラフ化すべき各x値(-3,-2.5,…,2.5,3)と各y値(-1,-1.2,…,1.2,1)の範囲が、[SHIFT]→[CLIP]→カーソルキー26dの操作により指定されて反転表示され、電子黒板10とグラフ関数電卓20との各対応するワークエリア12h(22f)内のCLIPバッファに入力される(ステップA13(Yes)→A14)。
【0096】
そして、電子黒板10において、電卓エミュレータ画面Gemuでのキー操作[GRAPH]によりグラフの描画が指示されると(ステップA15(Yes))、前記CLIPバッファに入力されたグラフ化すべき表データの範囲が読み出され、V-Window設定値メモリ12fに記憶されたXY座標レンジ,スケール値等の座標設定値、および表示SET UPデータメモリ12gに記憶されたグラフ表示に関する設定値に従い、図10(A9)に示すように、前記指定された表データの範囲に対応するグラフが描画されたグラフ表示画面Gxyが表示される(ステップA16)。
【0097】
ここで、生徒も、前記電子黒板10での教師による操作表示を参照して、生徒自身のグラフ関数電卓20をキー操作してグラフの描画を指示し(ステップA15(Yes))、図10(B9)に示すように、ワークエリア22fのCLIPバッファに入力されたグラフ化すべき表データの範囲に対応したグラフを描画したグラフ表示画面Gxyを表示部27に表示させる(ステップA16)。
【0098】
このとき、電子黒板10のグラフ表示画面Gxyにおけるグラフの描画軌跡(図10(A9)参照)は、特にx方向の座標が詰まって表示されるが、生徒のグラフ関数電卓20のグラフ表示画面Gxyにおけるグラフの描画軌跡(図10(B9)参照)は、x方向およびy方向の座標共に画面全体に広がった描画形態で表示されてしまう。
【0099】
ここで、生徒は、前記電子黒板10での教師による操作表示と同様に生徒自身のグラフ関数電卓20を入力操作したにも関わらず、グラフ表示画面Gxyに表示させたグラフの表示形態が大きく違ってしまったことの原因が分からないことにより、[SHIFT]キーと[OPTN]キーとの同時押しにより同[OPTN]キーに沿って印刷表記された[HELP]を入力する(ステップA17(Yes))。
【0100】
すると、生徒のグラフ関数電卓20から前記電子黒板20に対して、操作補助要求“HELP”と共に、当該関数電卓20における現在の処理モード(グラフ表示モード)と現在の処理データ(グラフデータメモリ22cに記憶されたグラフ表示画面Gxyのグラフデータ、V-Window設定値メモリ22dに記憶された座標レンジ等の設定データ、および表示SET UPデータメモリ22eに記憶されたグラフの表示形態に関する設定データ)とが送信される(ステップA18)。
【0101】
電子黒板10において、前記生徒のグラフ関数電卓20から送信された操作補助要求“HELP”が受信されると(ステップS8)、当該操作補助要求“HELP”と共に受信された関数電卓20における現在の処理モード(グラフ表示モード)と現在の処理データ(グラフ表示画面Gxyのデータ、V-Windowの設定データ、表示SET UPの設定データ)とがワークエリア12hに一時保存される(ステップS9)。
【0102】
そして、前記操作補助要求“HELP”が受信されたグラフ関数電卓20の処理データがグラフデータであると判断されると(ステップS15(Yes))、図10(A9′)に示すように、前記ワークエリア12hに一時記憶された生徒のグラフ関数電卓20におけるグラフ表示に関する表示SET UPの設定データ20SETおよびV-Windowの設定データ20V-Wと、本電子黒板10の表示SET UPデータメモリ12gおよびV-Window設定値メモリ12fに記憶されている関数電卓エミュレータでの各対応する設定データEmu SETおよびEmu V-Wとが比較される(ステップS16)。
【0103】
ここで、生徒のグラフ関数電卓20から受信されたグラフ表示に関する表示SET UP設定データ20SETと電子黒板10の関数電卓エミュレータにおけるグラフ表示に関する表示SET UP設定データEmu SETとの間で、異なる設定データ(Stat Wind:Auto[自動表示]とStat Wind:Manual[設定表示]とが相違)があると判断され、さらに、グラフ関数電卓20から受信されたV-Window設定データ20V-Wと電子黒板10の関数電卓エミュレータにおけるV-Window設定データEmu V-Wとの間でも、異なる設定データ
(Xmin:-12.6/Xmax:12.6/Xscale:2/dot:0.2/Ymin:-6.2/Ymax:6.2/Yscale:2とXmin:-4/Xmax:4/Xscale:1/dot:0.06349206/Ymin:-10/Ymax:10/Yscale:1とが相違)があると判断される(ステップ17(Yes))。
【0104】
すると、図11(A10)に示すように、当該相違のある表示SET UP設定データおよびV-Window設定データを直すための操作補助情報HP
([SHIFT][SET UP] Stat Wind:Auto→Stat Wind Manualおよび[SHIFT][V-Window] Xmin:-12.6/Xmax:12.6/Xscale:2/dot:0.2/Ymin:-6.2/Ymax:6.2/Yscale:2)と、前記ワークエリア12hに一時記憶された相違のあるグラフ表示画面GxyのデータGxy(20)とが、電子黒板10の表示部17上に当該電子黒板10側でのグラフ表示画面Gxyと対比されて表示される(ステップS18)。
【0105】
生徒は、前記電子黒板10の表示部17上に表示された操作補助情報HPに従って、図11(B10)に示すように、生徒自身のグラフ関数電卓20を操作し、表示SET UPデータメモリ22eに記憶されたグラフ表示に関する設定データ(Stat:Auto[自動表示])を(Stat:Manual[設定表示])に修正すると共に(ステップA11(Yes)→A12)、V-Window設定値メモリ22dに記憶された座標レンジに関する設定データ
(Xmin:-4/Xmax:4/Xscale:1/dot:0.06349206/Ymin:-10/Ymax:10/Yscale:1)を
(Xmin:-12.6/Xmax:12.6/Xscale:2/dot:0.2/Ymin:-6.2/Ymax:6.2/Yscale:2)に修正して再入力する(ステップA9(Yes)→A10)。
【0106】
これにより、教師により操作される電子黒板10の関数電卓エミュレータ画面Gemuに表示されるグラフ表示画面Gxyでのグラフ表示の形態と、生徒により操作されるグラフ関数電卓20の表示部27に表示されるグラフ表示画面Gxyでのグラフ表示の形態とが統一され、生徒は違和感無く教師による電子黒板10の操作表示に合わせて学習を進めることができる。
【0107】
そればかりでなく、ある生徒のグラフ関数電卓20から送信された操作補助要求“HELP”に応じた操作補助情報HP
([SHIFT][SET UP] Stat Wind:Auto→Stat Wind:Manualおよび[SHIFT][V-Window] Xmin:-12.6/Xmax:12.6/Xscale:2/dot:0.2/Ymin:-6.2/Ymax:6.2/Yscale:2)と、相違のあるグラフ表示画面GxyのデータGxy(20)とが、電子黒板10の表示部17上に当該電子黒板10側でのグラフ表示画面Gxyと対比されて表示されるので、他の生徒で同様にグラフの表示形態に関して表示SET UPデータおよびV-Windowデータの設定違いをしている者にも知らせることができ、円滑且つより効果的に学習を進めることができる。
【0108】
また、前記同様に教師によって操作表示される電子黒板10の関数電卓エミュレータにおける操作表示に従って、生徒自身のグラフ関数電卓20を操作して学習する過程において、例えばテキスト入力画面GE(図7(A3)(B3)参照)に入力表示されたデータの表示形態が電子黒板10のそれと異なってしまった場合にも、[SHIFT]キーと[OPTN]キーとの同時押しにより同[OPTN]キーに沿って印刷表記された[HELP]を入力する(ステップA17(Yes))。
【0109】
すると、生徒のグラフ関数電卓20から前記電子黒板20に対して、操作補助要求“HELP”と共に、当該関数電卓20における現在の処理モード(テキスト入力モード)と現在の処理データ(テキスト入力画面GEの入力表示データおよび表示SET UPデータメモリ22eに記憶されたテキスト表示形態の設定データ)とが送信される(ステップA18)。
【0110】
電子黒板10において、前記生徒のグラフ関数電卓20から送信された操作補助要求“HELP”が受信されると(ステップS8)、当該操作補助要求“HELP”と共に受信された関数電卓20における現在の処理モード(テキスト入力モード)と現在の処理データ(テキスト入力画面GEの入力表示データおよび表示SET UPされたテキスト表示に関する設定データ)とがワークエリア12hに一時保存される(ステップS9)。
【0111】
そして、前記操作補助要求“HELP”が受信されたグラフ関数電卓20の処理データがテキストデータであると判断されると(ステップS19(Yes))、前記ワークエリア12hに一時記憶された生徒のグラフ関数電卓20における入力表示データおよび表示SET UPされたテキスト表示に関する設定データと、本電子黒板10のテキスト入力画面GEにおける入力表示データおよび表示SET UPデータメモリ12gに記憶されているテキスト表示形態の設定データとが比較される(ステップS20)。
【0112】
ここで、生徒のグラフ関数電卓20から受信された入力表示データおよび表示SET UP設定データと電子黒板10における入力表示データおよび表示SET UP設定データとの間で、異なるデータがあると判断されると(ステップS21(Yes))、当該相違のある入力表示データおよび表示SET UP設定データを直すための操作補助情報HPと、前記ワークエリア12hに一時記憶された相違のあるテキスト入力画面GE(20)の入力表示データとが、電子黒板10の表示部17上に当該電子黒板10側でのテキスト入力画面GEと対比されて表示される(ステップS22)。
【0113】
生徒は、前記電子黒板10の表示部17上に表示された操作補助情報HPに従って、生徒自身のグラフ関数電卓20を操作し、表示SET UPデータメモリ22eに記憶されたテキスト表示に関する設定データを修正して再入力する(ステップA11(Yes)→A12)。
【0114】
これにより、教師により操作される電子黒板10の関数電卓エミュレータ画面Gemuに表示されるテキスト入力画面GEでのテキスト表示の形態と、生徒により操作されるグラフ関数電卓20の表示部27に表示されるテキスト入力画面GEでのテキスト表示の形態とが統一され、生徒は違和感無く教師による電子黒板10の操作表示に合わせて学習を進めることができる。
【0115】
そればかりでなく、ある生徒のグラフ関数電卓20から送信された操作補助要求“HELP”に応じた操作補助情報HPと、相違のあるテキスト入力画面GEのデータGE(20)とが、電子黒板10の表示部17上に当該電子黒板10側でのテキスト入力画面GEと対比されて表示されるので、他の生徒で同様にテキスト表示に関する表示SET UPデータの設定違いをしている者にも知らせることができ、円滑且つより効果的に学習を進めることができる。
【0116】
なお、電子黒板10において、生徒のグラフ関数電卓20から操作補助要求“HELP”と共に現在の処理モード(表データ入力モード/グラフ表示モード/テキスト入力モード)および処理データ(入力表示データと表示設定データ)が受信された際に(ステップS8(Yes)→S9)、本電子黒板10側での同一の処理モードで処理中のデータと相違するデータが無いと判断された場合は(ステップS12(No)/S17(No)/S21(No))、相違するデータがないことを知らせる操作補助情報HPが表示部17に表示される(ステップS14)。
【0117】
この後、電子黒板10において、終了操作がなされたと判断されると(ステップS25(Yes))、表データ入力モードである場合は表データ入力画面Gsにて表示中の表データAnが表データメモリ12dに保存され、グラフ表示モードである場合はグラフ表示画面Gxyにて表示中のグラフデータYnがグラフデータメモリ12eに保存され、テキスト入力モードである場合はテキスト入力画面GEにて表示中のテキストデータが記憶装置12に保存される(ステップS26)。
【0118】
したがって、前記構成の電子黒板(又はパソコン)10により関数電卓エミュレータを動作させた状態でのグラフ関数電卓20に対する操作補助機能によれば、本電子黒板10の教師による操作表示を手本にして生徒がグラフ関数電卓20を操作し、関数式やグラフ等の学習をするのに伴い、関数電卓20に表示された処理データの表示形態が異なる場合は、生徒の操作に応じた操作補助要求“HELP”が電子黒板10へ送信される。すると、電子黒板10では、関数電卓20から操作補助要求“HELP”と共に受信された該電卓処理モードに応じた処理データの表示形態を設定する設定データと、関数電卓エミュレータによる同一処理モードでの処理データの表示形態を設定する設定データとを比較し、異なる設定データがある場合は、当該表示形態の設定データを関数電卓エミュレータでの設定データに合わせて修正するための操作補助情報HPを表示部17に表示させる。
【0119】
これにより、電子黒板(又はパソコン)10の関数電卓エミュレータの教師による操作表示に合わせて、生徒自身のグラフ関数電卓20を操作しているにも関わらず、一般には分かり難い表示設定の内容が異なることにより同種の処理データでもその表示形態が異なってしまった場合に、生徒のグラフ関数電卓20から操作補助要求“HELP”を送信するだけで、電子黒板(又はパソコン)10において、前記異なる表示設定の内容を修正するための操作補助情報HPを表示させることができる。
【0120】
このため、該当する生徒が容易に自身のグラフ関数電卓20の表示設定の内容が異なることに気付いてこれを簡単に修正できるようになる。
【0121】
また、前記電子黒板(又はパソコン)10において、生徒のグラフ関数電卓20からの操作補助要求“HELP”に応答して表示される操作補助情報HPは、異なる表示設定の内容を修正するための操作ガイドだけでなく、前記操作補助要求“HELP”と共に同グラフ関数電卓20から受信された表示形態の異なる処理データも併せて、本電子黒板10の関数電卓エミュレータにより表示中の処理データと対比するように表示されるので、他の生徒で同様に処理データの表示形態に関する設定違いをしている者にも知らせることができ、円滑且つより効果的に学習を進めることができる。
【0122】
なお、前記各実施形態において記載した電子黒板(又はパソコン)10による各処理の手法、すなわち、図4のフローチャートに示す情報表示処理、図5のフローチャートに示す関数電卓エミュレータによるe-Activityモード処理での各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリ・カード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体(13)に格納して配布することができる。そして、表示部を備えたコンピュータは、この外部記録媒体(13)に記憶されたプログラムを記録媒体読取部(14)によって読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した関数電卓エミュレータを動作させた状態でのグラフ関数電卓20に対する操作補助機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0123】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク上を伝送させることができ、この通信ネットワークに接続された表示部を有するコンピュータ端末の通信部(15)によって前記のプログラムデータを取り込み、前述した関数電卓エミュレータを動作させた状態でのグラフ関数電卓20に対する操作補助機能を実現することもできる。
【0124】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0125】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0126】
[1]
携帯端末のエミュレーション機能および当該端末との通信機能を有する情報表示装置であって、
前記携帯端末のエミュレーション機能に応じた処理状態で、当該処理に伴う表示設定データを記憶する表示設定記憶手段と、
前記携帯端末から表示設定データを受信する表示設定受信手段と、
この表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとに応じて、前記携帯端末の表示設定データについての操作補助情報を表示部に表示させる操作補助情報表示手段と、
を備えたことを特徴とする情報表示装置。
【0127】
[2]
前記操作補助情報表示手段は、
前記表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとを比較して異なる設定データがあるか判断する表示設定比較手段を有し、
この表示設定比較手段により異なる設定データがあると判断された場合に、前記携帯端末の表示設定データを前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データに合わせて修正するための操作補助情報を表示部に表示させる、
ことを特徴とする[1]に記載の情報表示装置。
【0128】
[3]
前記表示設定受信手段は、前記携帯端末から現在の処理モードと当該処理モードに応じた処理データの表示形態に関する表示設定データとを受信し、
前記表示設定比較手段は、前記表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された前記携帯端末の現在の処理モードに応じた処理データの表示形態に関する表示設定データとを比較して異なる設定データがあるか判断する、
ことを特徴とする[2]に記載の情報表示装置。
【0129】
[4]
前記表示設定受信手段は、前記携帯端末から現在の処理モードと当該処理モードに応じた処理データとその表示形態に関する表示設定データとを受信し、
前記操作補助情報表示手段は、
前記表示設定比較手段により異なる設定データがあると判断された場合に、前記携帯端末の表示設定データを前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データに合わせて修正するための操作補助情報を表示部に表示させると共に、前記携帯端末から受信された処理データを本装置における処理データと対比して表示部に表示させる、
ことを特徴とする[3]に記載の情報表示装置。
【0130】
[5]
前記表示設定データは、グラフ表示画面の座標レンジに関する表示設定データであることを特徴とする[1]ないし[4]の何れかに記載の情報表示装置。
【0131】
[6]
前記表示設定データは、データ入力画面の数値に関する表示設定データであることを特徴とする[1]ないし[4]の何れかに記載の情報表示装置。
【0132】
[7]
携帯端末のエミュレーション機能および当該端末との通信機能を有する情報表示装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記携帯端末のエミュレーション機能に応じた処理状態で、当該処理に伴う表示設定データをメモリに記憶させる表示設定記憶手段、
前記携帯端末から表示設定データを受信する表示設定受信手段、
この表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとに応じて、前記携帯端末の表示設定データについての操作補助情報を表示部に表示させる操作補助情報表示手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0133】
10 …電子黒板(又はパソコン)
20 …グラフ関数電卓
11、21…プロセッサ(CPU)
12、22…記憶装置
12a…情報表示処理プログラム
22a…関数電卓処理プログラム
12b…関数電卓エミュレータプログラム
12c…教材データメモリ
12d、22b…表データメモリ
12e、22c…グラフデータメモリ
12f、22d…V-Window設定値メモリ
12g、22e…表示SET UPデータメモリ
12h、22f…ワークエリア
13、23…外部記録媒体
14、24…記録媒体読取部
15 …通信部
25 …PC通信部
16、26…キー入力部
26a…数字・演算記号キー群
26b…関数機能キー群
26c…モード設定キー群
26d…カーソルキー
17、27…カラー表示部
Cu …マウスカーソル
Gb …教材表示画面
Gemu…電卓エミュレータ画面
GM …メインメニュー
GE …テキスト入力画面
Lst…ストリップ一覧ウインドウ
ST …スプレッドシート(S-SHT)のストリップ
Gs …表データ入力画面
Emu SET…関数電卓エミュレータの表示設定データ
20SET…グラフ関数電卓から受信された表示設定データ
HP …操作補助情報
Gs(20)…グラフ関数電卓から受信された相違のある表データ入力画面
Gxy…グラフ表示画面
Emu V-W…関数電卓エミュレータのV-Window設定データ
20V-W…グラフ関数電卓から受信されたV-Window設定データ
Gxy(20)…グラフ関数電卓から受信された相違のあるグラフ表示画面
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば関数電卓エミュレータを備えた電子黒板やPC(personal computer)などの情報表示装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、グラフ関数電卓を教育現場で使用し、例えば種々の関数式の計算手法や当該関数式をグラフ化した場合のグラフの軌跡などを学習することが行われている。
【0003】
例えば、教材にある課題を生徒自らが入力操作して計算実行あるいはグラフ化表示させ確認する場合には、教師が実演で示したり操作マニュアルを印刷配布して示したりした電卓操作のやり方を生徒自らが模倣して入力操作し、これにより表示された計算結果やグラフの描画軌跡などを確認している。
【0004】
しかしながら、前記グラフ関数電卓は多種多様な機能を搭載し色々な計算・表示処理を行うことが可能である反面、その多様な機能を使いこなすには当該多様な機能のそれぞれに応じた操作手順を覚え込まなければならず、教師が実演したり操作マニュアルを印刷配布したりして生徒に教えたとしても、当該生徒が所望の機能の操作手順を覚えることは容易ではない。
【0005】
そこで、例えばパソコン(PC)にインストールした前記関数電卓のエミュレータによって、教師が教材にある課題を解くための操作表示を行わせ、当該操作表示を、プロジェクタ等を利用して生徒に見せることで、生徒自身が教師同様に自分の関数電卓を入力操作して容易に同じ課題を解いて表示させることが実現されている。
【0006】
従来の関数電卓では、表示領域の狭さを補うため、関数名や機能名を略字にしてメニュー表示するものがある。そして、このような関数名や機能名を略字にしてメニュー表示している状態で、[HELP]指示を行うことで、この表示に代えて、詳細説明および入力書式を表示し、さらにこの状態で入力指示を行うことで、表示された内容をそのまま入力データとして、未熟なユーザを補助することのできる関数電卓が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−161410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の関数電卓における[HELP]指示機能では、ユーザ自身の電卓に略字にしてメニュー表示される関数名や機能名を、詳細説明および入力書式として分かり易く表示させることができるものの、これは単なる機能の説明補助に過ぎない。
【0009】
このため、前記関数電卓のエミュレータにおいて教師により操作表示された内容と同様に自身の関数電卓を入力操作していても、結果として表示された形態が違ってしまった場合に、何がどのように誤っているのかを適切に把握することはできない。
【0010】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、端末エミュレータを備えた情報表示装置であって、前記端末から操作補助要求が受信された場合に、適切な操作補助情報を表示することが可能になる情報表示装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る情報表示装置は、携帯端末のエミュレーション機能および当該端末との通信機能を有する情報表示装置であって、前記携帯端末のエミュレーション機能に応じた処理状態で、当該処理に伴う表示設定データを記憶する表示設定記憶手段と、前記携帯端末から表示設定データを受信する表示設定受信手段と、この表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとに応じて、前記携帯端末の表示設定データについての操作補助情報を表示部に表示させる操作補助情報表示手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
本発明に係るプログラムは、携帯端末のエミュレーション機能および当該端末との通信機能を有する情報表示装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記携帯端末のエミュレーション機能に応じた処理状態で、当該処理に伴う表示設定データをメモリに記憶させる表示設定記憶手段、前記携帯端末から表示設定データを受信する表示設定受信手段、この表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとに応じて、前記携帯端末の表示設定データについての操作補助情報を表示部に表示させる操作補助情報表示手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、端末エミュレータを備えた情報表示装置であって、前記端末から操作補助要求が受信された場合に、適切な操作補助情報を表示することが可能になる情報表示装置およびその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の情報表示装置の実施形態に係る関数電卓エミュレーション機能を備えた電子黒板(又はパソコン)10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図2】前記電子黒板(又はパソコン)10に備えられた関数電卓エミュレータの対象であるグラフ関数電卓20の電子回路の構成を示すブロック図。
【図3】前記グラフ関数電卓20の外観構成を示す正面図。
【図4】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理を示すフローチャート。
【図5】前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理を示すフローチャート。
【図6】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その1)。
【図7】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その2)。
【図8】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その3)。
【図9】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その4)。
【図10】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その5)。
【図11】前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その6)。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明の情報表示装置の実施形態に係る関数電卓エミュレーション機能を備えた電子黒板(又はパソコン)10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0017】
この電子黒板(又はパソコン)10は、例えば教育現場では教師等により使用されるもので、コンピュータとしてのプロセッサ(CPU)11を備えている。
【0018】
プロセッサ(CPU)11は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶装置12に記憶されている装置制御プログラム、あるいはFD,CD,メモリカードなどの外部記録媒13からその記録媒体読取部14を介して記憶装置12に読み込まれた装置制御プログラム、あるいは外部のコンピュータ端末(プログラムサーバ)から通信ネットワークを経由し通信部15を介して記憶装置12に読み込まれた装置制御プログラムに従い回路各部の動作を制御する。
【0019】
前記プロセッサ(CPU)11には、前記記憶装置12、記録媒体読取部14、通信部15の他に、キー入力部16、および大画面の液晶ドットマトリクス式カラー表示部17が接続される。
【0020】
前記記憶装置12に記憶される装置制御プログラムとしては、本電子黒板10を、各種のアプリケーションプログラムに応じてパソコン同様に動作させるための情報表示処理プログラム12a、本電子黒板10を、グラフ描画機能を有する関数電卓と同様に動作させるための関数電卓エミュレーションプログラム12bなどが記憶される。
【0021】
これらの装置制御プログラム12a,12bは、前記キー入力部16からのキー入力信号、前記カラー表示部17に対するポインティングデバイスからの入力信号、前記通信部15を介して受信される外部機器(インターネットサーバ、パソコン、教育現場にて生徒が使用するグラフ関数電卓20等)からの入力信号に応じて起動される。
【0022】
また、前記記憶装置12には、教材データメモリ12c、表データメモリ12d、グラフデータメモリ12e、V-Window設定値メモリ12f、表示SET UPデータメモリ12g、ワークエリア12hが確保される。
【0023】
教材データメモリ12cには、各種教科の教科書、解説書、演習問題等の学習コンテンツが電子データとして記憶される。
【0024】
表データメモリ12dには、前記関数電卓エミュレータに従い本電子黒板10がグラフ関数電卓と同様に動作して生成された表データA1,A2,…、B1,B2,…が記憶される。
【0025】
グラフデータメモリ12eには、前記関数電卓エミュレータに従い本電子黒板10がグラフ関数電卓と同様に動作して生成されたグラフデータY1,Y2,…が記憶される。
【0026】
V-Window設定値メモリ12fには、前記関数電卓エミュレータに従い本電子黒板10がグラフ関数電卓と同様に動作して生成されたグラフYnを描画表示する際に、そのグラフ表示画面Gxyの形態を定めるためのXY座標レンジ、スケール値等の設定値が記憶される。
【0027】
表示SET UPデータメモリ12gには、前記関数電卓エミュレータに従い本電子黒板10がグラフ関数電卓と同様に動作して生成された表データAnやテキストデータを表示する際に、その表示画面の形態を定めるための数値単位、圧縮モード、表の有無、軸線の有無等の設定値が記憶される。
【0028】
ワークエリア12hには、前記装置制御プログラム12a,12bの実行に伴いプロセッサ(CPU)11に入出力される種々の作業データが一時的に記憶される。
【0029】
このように構成された電子黒板(又はパソコン)10は、プロセッサ(CPU)11が前記情報表示処理プログラム12aや関数電卓エミュレーションプログラム12bに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べる機能を実現する。
【0030】
図2は、前記電子黒板(又はパソコン)10に備えられた関数電卓エミュレータの対象であるグラフ関数電卓20の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0031】
この関数電卓20は、コンピュータとしてのプロセッサ(CPU)21を備えている。
【0032】
プロセッサ(CPU)21は、フラッシュメモリなどの記憶装置22に記憶されている関数電卓制御プログラム22a、あるいはメモリカードなどの外部記録媒体23から記録媒体読取部24により記憶装置22に読み込まれた関数電卓制御プログラム22a、あるいは外部のコンピュータ端末(プログラムサーバ)からPC通信部25を介して記憶装置22に読み込まれた関数電卓制御プログラム22aに従い回路各部の動作を制御する。
【0033】
前記プロセッサ(CPU)21には、前記記憶装置22、記録媒体読取部24、PC通信部25の他に、キー入力部26、および液晶ドットマトリクス式カラー表示部27が接続される。
【0034】
前記関数電卓制御プログラム22aとしては、四則計算式や関数計算式等の任意の計算式を入力して演算処理を行わせる演算モード、入力された関数式に対応したグラフの描画処理を行わせるグラフモード、グラフ関数の学習処理を行わせるe-Activityモード、任意のプログラムを入力して対応する計算処理を行わせるプログラムモード等、各種の動作モードに応じた制御プログラムが記憶される。
【0035】
そして、前記記憶装置22に記憶された関数電卓制御プログラム22aは、キー入力部26からのキー入力信号やカラー表示部27の表示画面に重ねて設けられた透明タッチパネルからのタッチ位置検出信号に応じて起動される。
【0036】
前記記憶装置22には、表データメモリ22b、グラフデータメモリ22c、V-Window設定値メモリ22d、表示SET UPデータメモリ22e、ワークエリア22fが確保される。
【0037】
表データメモリ22bには、例えば統計計算処理で対象とする統計データを各項目に対応して入力したり、関数式に含まれる各変数値をパラメータとして入力したりするための表データA1,A2,…、B1,B2,…が生成されて記憶される。
【0038】
グラフデータメモリ22cには、入力された関数式や統計データに応じて生成されたグラフデータY1,Y2,…が記憶される。
【0039】
V-Window設定値メモリ22dには、前記生成されたグラフYnを描画表示する際に、そのグラフ表示画面Gxyの形態を定めるためのXY座標レンジ、スケール値等の設定値が記憶される。
【0040】
表示SET UPデータメモリ22eには、前記生成された表データAnやテキストデータを表示する際に、その表示画面の形態を定めるための数値単位、圧縮モード、表の有無、軸線の有無等の設定値が記憶される。
【0041】
ワークエリア22fには、前記各種動作モードに応じた処理の実行に伴いプロセッサ(CPU)21に入出力される種々の作業データが一時的に記憶される。
【0042】
図3は、前記グラフ関数電卓20の外観構成を示す正面図である。
【0043】
この関数電卓20は、その携帯性の必要からユーザが片手で十分把持し片手で操作可能な小型サイズからなり、この関数電卓20の本体正面にキー入力部26およびカラー表示部27が設けられる。
【0044】
キー入力部26には、数字や数式を入力したり計算の実行を指示したりするための数字・演算記号キー群26a、各種の関数を入力するための関数機能キー群26b、各種動作モードのメニュー画面を表示させたり動作モードの設定を指示したりするためのモード設定キー群26c、カラー表示部27に表示されたカーソルの移動操作やデータ項目の選択操作などを行うためのカーソルキー26d、カラー表示部27の下端に沿ってメニュー表示される各種の機能を選択的に指定するためのファンクションキーF1〜F6が備えられる。
【0045】
前記数字・演算記号キー群26aとしては、[0]〜[9](数字)キーおよび[+][−][×][÷](演算記号)キー、[AC](クリア)キー、[EXE](実行)キーなどが配列される。
【0046】
前記関数機能キー群26bとしては、[log](対数)キー、[sin](サイン)キー、[ab/c](分数)キーなどが配列される。
【0047】
前記モード設定キー群26cとしては、[Menu](メニュー)キー、[SHIFT](シフト)キー、[OPTN](オプション)キーなどが配列される。
【0048】
なお、前記各キー上側の本体面には、各種の文字,記号,機能を示す表記が印刷されており、当該各キーと前記[SHIFT]キーとの同時押しにより、該当する文字,記号,機能が入力される。
【0049】
例えば、前記[SHIFT]キーと[F3]キーとの同時押しにより同[F3]キーに沿って印刷表記された[V-Window]に従ったV-Window設定画面20V-W(図10(A9′)参照)が表示され、また、前記[SHIFT]キーと[MENU]キーとの同時押しにより同[MENU]キーに沿って印刷表記された[SET UP]に従ったSET UP設定画面20SET(図10(A9′)参照)が表示され、また、前記[SHIFT]キーと[OPTN]キーとの同時押しにより同[OPTN]キーに沿って印刷表記された[HELP]に従った操作補助要求“HELP”が前記電子黒板(又はパソコン)10へ送信される。
【0050】
前記図3において、カラー表示部27には、e-Activityモードに切り替えられたテキスト入力画面GEにグラフ関数の課題が入力されて表示された状態を示し、ここに、表データの作成を実行するためのスプレッドシート(S-SHT)のストリップSTが挿入され表示された状態を示している。
【0051】
このように構成されたグラフ関数電卓20は、プロセッサ(CPU)21が前記関数電卓処理プログラム22aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べる機能を実現する。
【0052】
次に、前記構成の電子黒板(又はパソコン)10により関数電卓エミュレータを動作させた状態でのグラフ関数電卓20に対する操作補助機能について説明する。
【0053】
この動作説明では、教育現場において、教師が電子黒板(又はパソコン)10の関数電卓エミュレータを使用して教材の課題を解くことによる操作表示を見本とし、生徒がグラフ関数電卓20を使用して同じ課題を解き表示を確認する場合の具体例について説明する。
【0054】
図4は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理を示すフローチャートである。
【0055】
図5は、前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理を示すフローチャートである。
【0056】
なお、前記電子黒板(又はパソコン)10の関数電卓エミュレータによるe-Activityモード処理には、前記図5におけるステップA17,A18の処理は含まれない。
【0057】
図6は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その1)である。
【0058】
図7は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その2)である。
【0059】
図8は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その3)である。
【0060】
図9は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その4)である。
【0061】
図10は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その5)である。
【0062】
図11は、前記電子黒板(又はパソコン)10の情報表示処理に伴う操作表示動作と前記グラフ関数電卓20のe-Activityモード処理に伴う操作表示動作とを対比して示す図(その6)である。
【0063】
電子黒板10において、動作モードのメニュー画面から教材データの表示を選択すると、教材データメモリ12eに記憶されている教材データが読み出され、例えば図6(A1)に示すように、カラー表示部17の下端に沿って教材名アイコン「数学1年」Ibが表示される。
【0064】
ここで、前記教材名アイコン「数学1年」IbがマウスカーソルCuにより指定されると、指定された教材データ「数学1年」のフロントページが教材表示画面Gbとしてカラー表示部17に表示される。
【0065】
これと共に、カラー表示部17の下端には、表示された教材についてのページ指定ボタンBp、拡大アイコンIga、縮小アイコンIgb、手書きアイコンIp、マーカアイコンImが表示され、さらに、関数電卓エミュレータを起動させるための電卓アイコンIemuが表示される。
【0066】
そして、前記ページ指定ボタンBpがマウスカーソルCuにより操作され、例えば95ページが指定されると、前記教材表示画面Gbには、表示中の教材データ「数学1年」の当該指定された95ページの課題「関数y=3/xのグラフをかいてみよう。」が表示される(ステップS1)。
【0067】
ここで、前記電卓アイコンIemuがマウスカーソルCuにより指定されると、関数電卓エミュレータプログラム12bが起動され、カラー表示部17において、前記教材表示画面Gbが左側の領域に圧縮されて表示されると共に、右側の領域に、グラフ関数電卓20のキー入力部(26)とカラー表示部(27)からなる電卓エミュレータ画面Gemuが表示される(ステップS2)。
【0068】
この際、前記電卓エミュレータ画面Gemuの表示部には、メインメニューGMが表示される。
【0069】
ここで、生徒は、前記電子黒板10の操作表示を参照して、グラフ関数電卓20の電源を投入し、図6(B1)に示すように、そのカラー表示部27にメインメニューGMを表示させる。
【0070】
電卓エミュレータ画面Gemuのカーソルキー26dがマウスカーソルCuにより操作され、メインメニューGMの反転カーソルHが移動されて[e−ACT:e-Activity]が指定されると(ステップS3(Yes))、図6(A2)に示すように、e-Activityモードの初期画面(テキスト入力画面GE)が表示される(ステップS4)。
【0071】
ここで、生徒も、グラフ関数電卓20のメインメニューGMを操作して[e−ACT:e-Activity]を指定し、図6(B2)に示すように、e-Activityモードの初期画面(テキスト入力画面GE)を表示させる。
【0072】
次に、図7(A3)に示すように、電子黒板10の表示部下端に表示された拡大アイコンIgaがマウスカーソルCuにより指定されると(ステップS6(Yes))、当該拡大アイコンIgaが指定される毎に、教材表示画面Gbに表示されている教材データ「数学1年」の95ページの課題が所定拡大率で拡大されて表示される(ステップS7)。
【0073】
そして、電卓エミュレータ画面Gemuにおいて、何らかの操作があったと判断されると(ステップS5(Yes))、e-Activityモード処理(図5参照)へ移行される(ステップSA)。
【0074】
ここで、前記電卓エミュレータ画面Gemuのテキスト入力画面GEにおいて、キー入力部(26)の操作により、教材表示画面Gbに表示されている課題のテキスト「GRAPH Y=3/x」が入力されると(ステップA1(Yes))、当該入力された課題のテキストがテキスト入力画面GEに表示される(ステップA2)。
【0075】
ここで、生徒も、グラフ関数電卓20のキー入力部26を操作して、前記課題のテキスト「GRAPH Y=3/x」を入力し、図7(B3)に示すように、カラー表示部27のテキスト入力画面GEに表示させる(ステップA1(Yes),A2)。
【0076】
次に、図7(A4)に示すように、電子黒板10の電卓エミュレータ画面Gemuに表示されたキー入力部(26)の[F2]キーがマウスカーソルCuにより指定され、テキスト入力画面GEの下端に配列された機能メニュー[STRP]が入力されると(ステップA3(Yes))、前記テキスト入力画面GE上にストリップ一覧ウインドウLstが表示される。
【0077】
ここで、生徒も、グラフ関数電卓20の[F2]キーを操作して、機能メニュー[STRP]を入力し(ステップA3(Yes))、図7(B4)に示すように、テキスト入力画面GE上にストリップ一覧ウインドウLstを表示させる。
【0078】
続いて、電子黒板10において、電卓エミュレータ画面Gemuのカーソルキー26dをマウスカーソルCuにより操作して前記ストリップ一覧ウインドウLstの反転カーソルHを移動させ、表データを作成するための[Spread Sheet]が指定され、図8(A5)に示すように[EXE]キーが操作されると、前記教材の課題「GRAPH Y=3/x」を入力したテキスト入力画面GE内に、スプレッドシート(S-SHT)のストリップSTが挿入されて表示される(ステップA4)。
【0079】
ここで、生徒も、グラフ関数電卓20のカーソルキー26dを操作して前記ストリップ一覧ウインドウLstの[Spread Sheet]を指定すると共に、[EXE]キーを操作し、図8(B5)に示すように、前記教材の課題「GRAPH Y=3/x」を入力したテキスト入力画面GE内に、スプレッドシート(S-SHT)のストリップSTを挿入して表示させる(ステップA4)。
【0080】
電子黒板10において、前記テキスト入力画面GEに表示されたスプレッドシート(S-SHT)のストリップSTを指定して[EXE]キーが操作されると(ステップA5,A6(Yes))、図8(A6)に示すように、同テキスト入力画面GEに代えて表データ入力画面Gsが表示される(ステップA7(Yes)→A8)。
【0081】
この表データ入力画面Gsにおいて、教師は、カーソルキー26dの操作によりカーソルCuの位置するセルを移動しながら、教材表示画面Gbに表示されている課題「関数y=3/xのグラフをかいてみよう。」で与えられた各x値(-3,-2.5,…)と、これに対応する各y値(-1,-1.2,…)とを順次入力して表示させる。この場合、表データ入力画面GsのカーソルCuが位置するセルに対して入力されるx値やy値は、当該画面Gsの右下の空き領域において、後述する表示SET UPモードにて予め設定された表の表示に関する設定内容(Fix/Sci/Norm/Eng)に従った数値形態で表示される(ステップA8)。
【0082】
具体的に、この電子黒板10の関数電卓エミュレータにおける表示SET UPモードでの入力数値の表示形態は(Norml:通常表示)に設定されている。このため、前記図8(A6)で示したように、表データ入力画面GsのカーソルCuの位置に対応して入力されたy値[−1.2]は、当該画面Gsの右下の空き領域にそのままの数値形態で表示される。
【0083】
ここで、生徒も、グラフ関数電卓20のテキスト入力画面GEに表示されたスプレッドシート(S-SHT)のストリップSTを指定して[EXE]キーを操作し(ステップA5,A6(Yes))、図8(B6)に示すように、同テキスト入力画面GEに代えて表データ入力画面Gsを表示させる(ステップA7(Yes),A8)。そして、前記電子黒板10の表データ入力画面Gs(図8(A6)参照)にて教師操作に応じて入力表示された各x値および各y値と同様に、生徒自身のグラフ関数電卓20に表示させた表データ入力画面Gsにも各値を入力して表示させる(ステップA8)。
【0084】
このとき、電子黒板10の表データ入力画面GsにおけるカーソルCuの位置のセルに入力されたy値[−1.2]は、前述したとおり、当該画面Gsの右下の空き領域にそのままの数値形態[−1.2]で表示されるが、生徒のグラフ関数電卓20の表データ入力画面Gsにおける右下の空き領域には、異なる数値形態[−1.]で表示されてしまう。
【0085】
ここで、生徒は、前記電子黒板10での教師による操作表示と同様に生徒自身のグラフ関数電卓20を入力操作したにも関わらず、表データ入力画面Gsに入力した数値の表示形態が[−1.2]と[−1.]とで違ってしまったことの原因が分からないことにより、[SHIFT]キーと[OPTN]キーとの同時押しにより同[OPTN]キーに沿って印刷表記された[HELP]を入力する(ステップA17(Yes))。
【0086】
すると、生徒のグラフ関数電卓20から前記電子黒板20に対して、操作補助要求“HELP”と共に、当該関数電卓20における現在の処理モード(表データ入力モード)と現在の処理データ(表データメモリ22bに記憶された表データ入力画面Gsのデータおよび表示SET UPデータメモリ22eに記憶された表の表示形態に関する設定データ)とが送信される(ステップA18)。
【0087】
電子黒板10において、前記生徒のグラフ関数電卓20から送信された操作補助要求“HELP”が受信されると(ステップS8)、当該操作補助要求“HELP”と共に受信されたグラフ関数電卓20における現在の処理モード(表データ入力モード)と現在の処理データ(表データ入力画面Gsのデータおよび表示SET UPされた表データの表示形態に関する設定データ)とがワークエリア12hに一時保存される(ステップS9)。
【0088】
そして、前記操作補助要求“HELP”が受信されたグラフ関数電卓20の処理データが表データであると判断されると(ステップS10(Yes))、図8(A6′)に示すように、前記ワークエリア12hに一時記憶された生徒のグラフ関数電卓20における表示SET UPの表データの表示形態に関する設定データ20SETと、本電子黒板10の表示SET UPデータメモリ12gに記憶されている関数電卓エミュレータでの表データの表示形態に関する設定データEmu SETとが比較される(ステップS11)。
【0089】
ここで、生徒のグラフ関数電卓20から受信された表示SET UP設定データ20SETと電子黒板10の関数電卓エミュレータにおける表示SET UP設定データEmu SETとの間で、異なる設定データ(Display:Normal[通常表示]とDisplay:Fix0[整数固定表示]とが相違)があると判断されると(ステップS12(Yes))、図9(A7)に示すように、当該相違のある表示SET UP設定データを直すための操作補助情報HP([SHIFT][SET UP] Display:Fix0→Display:Normal)と、前記ワークエリア12hに一時記憶された相違のある表データ入力画面GsのデータGs(20)とが、電子黒板10の表示部17上に当該電子黒板10側での表データ入力画面Gsと対比されて表示される(ステップS13)。
【0090】
生徒は、前記電子黒板10の表示部17上に表示された操作補助情報HPに従って、図9(B7)に示すように、生徒自身のグラフ関数電卓20を操作し、表示SET UPデータメモリ22eに記憶された表データの表示形態に関する設定データ(Display:Fix0[整数固定表示])を(Display:Normal[通常表示])に修正して再入力する(ステップA11(Yes)→A12)。
【0091】
これにより、教師により操作される電子黒板10の関数電卓エミュレータ画面Gemuに表示される表データ入力画面Gsでのデータ表示の形態と、生徒により操作されるグラフ関数電卓20の表示部27に表示される表データ入力画面Gsでのデータ表示の形態とが統一され、生徒は違和感無く教師による電子黒板10の操作表示に合わせて学習を進めることができる。
【0092】
そればかりでなく、ある生徒のグラフ関数電卓20から送信された操作補助要求“HELP”に応じた操作補助情報HP([SHIFT][SET UP] Display:Fix0→Display:Normal)と、相違のある表データ入力画面GsのデータGs(20)とが、電子黒板10の表示部17上に当該電子黒板10側での表データ入力画面Gsと対比されて表示されるので、他の生徒で同様に表データの表示形態に関する表示SET UPデータの設定違いをしている者にも知らせることができ、円滑且つより効果的に学習を進めることができる。
【0093】
この後、図9(A8)に示すように、電子黒板10の電卓エミュレータ画面Gemuに表示された表データ入力画面Gsに対して、教材表示画面Gbに表示されている課題で与えられた各x値(-3,-2.5,…,2.5,3)と、これに対応する各y値(-1,-1.2,…,1.2,1)とが、引き続き教師操作に伴い順次入力されて表示される(ステップA5〜A8)。
【0094】
また同様に、図9(B8)に示すように、生徒のグラフ関数電卓20の表示部27に表示された表データ入力画面Gsに対しても、前記課題で与えられた各x値(-3,-2.5,…,2.5,3)と、これに対応する各y値(-1,-1.2,…,1.2,1)とが、引き続き該生徒の操作に伴い順次入力されて表示される(ステップA5〜A8)。
【0095】
この後、図10(A9)に示すように、電子黒板10の教材表示画面Gbにスクロールされて表示された課題「上の表のx,yの値の組を座標とする点をとり、下の図にかき入れなさい。」に応じて、前記表データ入力画面Gs(図9(A8)(B8)参照)にてグラフ化すべき各x値(-3,-2.5,…,2.5,3)と各y値(-1,-1.2,…,1.2,1)の範囲が、[SHIFT]→[CLIP]→カーソルキー26dの操作により指定されて反転表示され、電子黒板10とグラフ関数電卓20との各対応するワークエリア12h(22f)内のCLIPバッファに入力される(ステップA13(Yes)→A14)。
【0096】
そして、電子黒板10において、電卓エミュレータ画面Gemuでのキー操作[GRAPH]によりグラフの描画が指示されると(ステップA15(Yes))、前記CLIPバッファに入力されたグラフ化すべき表データの範囲が読み出され、V-Window設定値メモリ12fに記憶されたXY座標レンジ,スケール値等の座標設定値、および表示SET UPデータメモリ12gに記憶されたグラフ表示に関する設定値に従い、図10(A9)に示すように、前記指定された表データの範囲に対応するグラフが描画されたグラフ表示画面Gxyが表示される(ステップA16)。
【0097】
ここで、生徒も、前記電子黒板10での教師による操作表示を参照して、生徒自身のグラフ関数電卓20をキー操作してグラフの描画を指示し(ステップA15(Yes))、図10(B9)に示すように、ワークエリア22fのCLIPバッファに入力されたグラフ化すべき表データの範囲に対応したグラフを描画したグラフ表示画面Gxyを表示部27に表示させる(ステップA16)。
【0098】
このとき、電子黒板10のグラフ表示画面Gxyにおけるグラフの描画軌跡(図10(A9)参照)は、特にx方向の座標が詰まって表示されるが、生徒のグラフ関数電卓20のグラフ表示画面Gxyにおけるグラフの描画軌跡(図10(B9)参照)は、x方向およびy方向の座標共に画面全体に広がった描画形態で表示されてしまう。
【0099】
ここで、生徒は、前記電子黒板10での教師による操作表示と同様に生徒自身のグラフ関数電卓20を入力操作したにも関わらず、グラフ表示画面Gxyに表示させたグラフの表示形態が大きく違ってしまったことの原因が分からないことにより、[SHIFT]キーと[OPTN]キーとの同時押しにより同[OPTN]キーに沿って印刷表記された[HELP]を入力する(ステップA17(Yes))。
【0100】
すると、生徒のグラフ関数電卓20から前記電子黒板20に対して、操作補助要求“HELP”と共に、当該関数電卓20における現在の処理モード(グラフ表示モード)と現在の処理データ(グラフデータメモリ22cに記憶されたグラフ表示画面Gxyのグラフデータ、V-Window設定値メモリ22dに記憶された座標レンジ等の設定データ、および表示SET UPデータメモリ22eに記憶されたグラフの表示形態に関する設定データ)とが送信される(ステップA18)。
【0101】
電子黒板10において、前記生徒のグラフ関数電卓20から送信された操作補助要求“HELP”が受信されると(ステップS8)、当該操作補助要求“HELP”と共に受信された関数電卓20における現在の処理モード(グラフ表示モード)と現在の処理データ(グラフ表示画面Gxyのデータ、V-Windowの設定データ、表示SET UPの設定データ)とがワークエリア12hに一時保存される(ステップS9)。
【0102】
そして、前記操作補助要求“HELP”が受信されたグラフ関数電卓20の処理データがグラフデータであると判断されると(ステップS15(Yes))、図10(A9′)に示すように、前記ワークエリア12hに一時記憶された生徒のグラフ関数電卓20におけるグラフ表示に関する表示SET UPの設定データ20SETおよびV-Windowの設定データ20V-Wと、本電子黒板10の表示SET UPデータメモリ12gおよびV-Window設定値メモリ12fに記憶されている関数電卓エミュレータでの各対応する設定データEmu SETおよびEmu V-Wとが比較される(ステップS16)。
【0103】
ここで、生徒のグラフ関数電卓20から受信されたグラフ表示に関する表示SET UP設定データ20SETと電子黒板10の関数電卓エミュレータにおけるグラフ表示に関する表示SET UP設定データEmu SETとの間で、異なる設定データ(Stat Wind:Auto[自動表示]とStat Wind:Manual[設定表示]とが相違)があると判断され、さらに、グラフ関数電卓20から受信されたV-Window設定データ20V-Wと電子黒板10の関数電卓エミュレータにおけるV-Window設定データEmu V-Wとの間でも、異なる設定データ
(Xmin:-12.6/Xmax:12.6/Xscale:2/dot:0.2/Ymin:-6.2/Ymax:6.2/Yscale:2とXmin:-4/Xmax:4/Xscale:1/dot:0.06349206/Ymin:-10/Ymax:10/Yscale:1とが相違)があると判断される(ステップ17(Yes))。
【0104】
すると、図11(A10)に示すように、当該相違のある表示SET UP設定データおよびV-Window設定データを直すための操作補助情報HP
([SHIFT][SET UP] Stat Wind:Auto→Stat Wind Manualおよび[SHIFT][V-Window] Xmin:-12.6/Xmax:12.6/Xscale:2/dot:0.2/Ymin:-6.2/Ymax:6.2/Yscale:2)と、前記ワークエリア12hに一時記憶された相違のあるグラフ表示画面GxyのデータGxy(20)とが、電子黒板10の表示部17上に当該電子黒板10側でのグラフ表示画面Gxyと対比されて表示される(ステップS18)。
【0105】
生徒は、前記電子黒板10の表示部17上に表示された操作補助情報HPに従って、図11(B10)に示すように、生徒自身のグラフ関数電卓20を操作し、表示SET UPデータメモリ22eに記憶されたグラフ表示に関する設定データ(Stat:Auto[自動表示])を(Stat:Manual[設定表示])に修正すると共に(ステップA11(Yes)→A12)、V-Window設定値メモリ22dに記憶された座標レンジに関する設定データ
(Xmin:-4/Xmax:4/Xscale:1/dot:0.06349206/Ymin:-10/Ymax:10/Yscale:1)を
(Xmin:-12.6/Xmax:12.6/Xscale:2/dot:0.2/Ymin:-6.2/Ymax:6.2/Yscale:2)に修正して再入力する(ステップA9(Yes)→A10)。
【0106】
これにより、教師により操作される電子黒板10の関数電卓エミュレータ画面Gemuに表示されるグラフ表示画面Gxyでのグラフ表示の形態と、生徒により操作されるグラフ関数電卓20の表示部27に表示されるグラフ表示画面Gxyでのグラフ表示の形態とが統一され、生徒は違和感無く教師による電子黒板10の操作表示に合わせて学習を進めることができる。
【0107】
そればかりでなく、ある生徒のグラフ関数電卓20から送信された操作補助要求“HELP”に応じた操作補助情報HP
([SHIFT][SET UP] Stat Wind:Auto→Stat Wind:Manualおよび[SHIFT][V-Window] Xmin:-12.6/Xmax:12.6/Xscale:2/dot:0.2/Ymin:-6.2/Ymax:6.2/Yscale:2)と、相違のあるグラフ表示画面GxyのデータGxy(20)とが、電子黒板10の表示部17上に当該電子黒板10側でのグラフ表示画面Gxyと対比されて表示されるので、他の生徒で同様にグラフの表示形態に関して表示SET UPデータおよびV-Windowデータの設定違いをしている者にも知らせることができ、円滑且つより効果的に学習を進めることができる。
【0108】
また、前記同様に教師によって操作表示される電子黒板10の関数電卓エミュレータにおける操作表示に従って、生徒自身のグラフ関数電卓20を操作して学習する過程において、例えばテキスト入力画面GE(図7(A3)(B3)参照)に入力表示されたデータの表示形態が電子黒板10のそれと異なってしまった場合にも、[SHIFT]キーと[OPTN]キーとの同時押しにより同[OPTN]キーに沿って印刷表記された[HELP]を入力する(ステップA17(Yes))。
【0109】
すると、生徒のグラフ関数電卓20から前記電子黒板20に対して、操作補助要求“HELP”と共に、当該関数電卓20における現在の処理モード(テキスト入力モード)と現在の処理データ(テキスト入力画面GEの入力表示データおよび表示SET UPデータメモリ22eに記憶されたテキスト表示形態の設定データ)とが送信される(ステップA18)。
【0110】
電子黒板10において、前記生徒のグラフ関数電卓20から送信された操作補助要求“HELP”が受信されると(ステップS8)、当該操作補助要求“HELP”と共に受信された関数電卓20における現在の処理モード(テキスト入力モード)と現在の処理データ(テキスト入力画面GEの入力表示データおよび表示SET UPされたテキスト表示に関する設定データ)とがワークエリア12hに一時保存される(ステップS9)。
【0111】
そして、前記操作補助要求“HELP”が受信されたグラフ関数電卓20の処理データがテキストデータであると判断されると(ステップS19(Yes))、前記ワークエリア12hに一時記憶された生徒のグラフ関数電卓20における入力表示データおよび表示SET UPされたテキスト表示に関する設定データと、本電子黒板10のテキスト入力画面GEにおける入力表示データおよび表示SET UPデータメモリ12gに記憶されているテキスト表示形態の設定データとが比較される(ステップS20)。
【0112】
ここで、生徒のグラフ関数電卓20から受信された入力表示データおよび表示SET UP設定データと電子黒板10における入力表示データおよび表示SET UP設定データとの間で、異なるデータがあると判断されると(ステップS21(Yes))、当該相違のある入力表示データおよび表示SET UP設定データを直すための操作補助情報HPと、前記ワークエリア12hに一時記憶された相違のあるテキスト入力画面GE(20)の入力表示データとが、電子黒板10の表示部17上に当該電子黒板10側でのテキスト入力画面GEと対比されて表示される(ステップS22)。
【0113】
生徒は、前記電子黒板10の表示部17上に表示された操作補助情報HPに従って、生徒自身のグラフ関数電卓20を操作し、表示SET UPデータメモリ22eに記憶されたテキスト表示に関する設定データを修正して再入力する(ステップA11(Yes)→A12)。
【0114】
これにより、教師により操作される電子黒板10の関数電卓エミュレータ画面Gemuに表示されるテキスト入力画面GEでのテキスト表示の形態と、生徒により操作されるグラフ関数電卓20の表示部27に表示されるテキスト入力画面GEでのテキスト表示の形態とが統一され、生徒は違和感無く教師による電子黒板10の操作表示に合わせて学習を進めることができる。
【0115】
そればかりでなく、ある生徒のグラフ関数電卓20から送信された操作補助要求“HELP”に応じた操作補助情報HPと、相違のあるテキスト入力画面GEのデータGE(20)とが、電子黒板10の表示部17上に当該電子黒板10側でのテキスト入力画面GEと対比されて表示されるので、他の生徒で同様にテキスト表示に関する表示SET UPデータの設定違いをしている者にも知らせることができ、円滑且つより効果的に学習を進めることができる。
【0116】
なお、電子黒板10において、生徒のグラフ関数電卓20から操作補助要求“HELP”と共に現在の処理モード(表データ入力モード/グラフ表示モード/テキスト入力モード)および処理データ(入力表示データと表示設定データ)が受信された際に(ステップS8(Yes)→S9)、本電子黒板10側での同一の処理モードで処理中のデータと相違するデータが無いと判断された場合は(ステップS12(No)/S17(No)/S21(No))、相違するデータがないことを知らせる操作補助情報HPが表示部17に表示される(ステップS14)。
【0117】
この後、電子黒板10において、終了操作がなされたと判断されると(ステップS25(Yes))、表データ入力モードである場合は表データ入力画面Gsにて表示中の表データAnが表データメモリ12dに保存され、グラフ表示モードである場合はグラフ表示画面Gxyにて表示中のグラフデータYnがグラフデータメモリ12eに保存され、テキスト入力モードである場合はテキスト入力画面GEにて表示中のテキストデータが記憶装置12に保存される(ステップS26)。
【0118】
したがって、前記構成の電子黒板(又はパソコン)10により関数電卓エミュレータを動作させた状態でのグラフ関数電卓20に対する操作補助機能によれば、本電子黒板10の教師による操作表示を手本にして生徒がグラフ関数電卓20を操作し、関数式やグラフ等の学習をするのに伴い、関数電卓20に表示された処理データの表示形態が異なる場合は、生徒の操作に応じた操作補助要求“HELP”が電子黒板10へ送信される。すると、電子黒板10では、関数電卓20から操作補助要求“HELP”と共に受信された該電卓処理モードに応じた処理データの表示形態を設定する設定データと、関数電卓エミュレータによる同一処理モードでの処理データの表示形態を設定する設定データとを比較し、異なる設定データがある場合は、当該表示形態の設定データを関数電卓エミュレータでの設定データに合わせて修正するための操作補助情報HPを表示部17に表示させる。
【0119】
これにより、電子黒板(又はパソコン)10の関数電卓エミュレータの教師による操作表示に合わせて、生徒自身のグラフ関数電卓20を操作しているにも関わらず、一般には分かり難い表示設定の内容が異なることにより同種の処理データでもその表示形態が異なってしまった場合に、生徒のグラフ関数電卓20から操作補助要求“HELP”を送信するだけで、電子黒板(又はパソコン)10において、前記異なる表示設定の内容を修正するための操作補助情報HPを表示させることができる。
【0120】
このため、該当する生徒が容易に自身のグラフ関数電卓20の表示設定の内容が異なることに気付いてこれを簡単に修正できるようになる。
【0121】
また、前記電子黒板(又はパソコン)10において、生徒のグラフ関数電卓20からの操作補助要求“HELP”に応答して表示される操作補助情報HPは、異なる表示設定の内容を修正するための操作ガイドだけでなく、前記操作補助要求“HELP”と共に同グラフ関数電卓20から受信された表示形態の異なる処理データも併せて、本電子黒板10の関数電卓エミュレータにより表示中の処理データと対比するように表示されるので、他の生徒で同様に処理データの表示形態に関する設定違いをしている者にも知らせることができ、円滑且つより効果的に学習を進めることができる。
【0122】
なお、前記各実施形態において記載した電子黒板(又はパソコン)10による各処理の手法、すなわち、図4のフローチャートに示す情報表示処理、図5のフローチャートに示す関数電卓エミュレータによるe-Activityモード処理での各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリ・カード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体(13)に格納して配布することができる。そして、表示部を備えたコンピュータは、この外部記録媒体(13)に記憶されたプログラムを記録媒体読取部(14)によって読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した関数電卓エミュレータを動作させた状態でのグラフ関数電卓20に対する操作補助機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0123】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク上を伝送させることができ、この通信ネットワークに接続された表示部を有するコンピュータ端末の通信部(15)によって前記のプログラムデータを取り込み、前述した関数電卓エミュレータを動作させた状態でのグラフ関数電卓20に対する操作補助機能を実現することもできる。
【0124】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0125】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0126】
[1]
携帯端末のエミュレーション機能および当該端末との通信機能を有する情報表示装置であって、
前記携帯端末のエミュレーション機能に応じた処理状態で、当該処理に伴う表示設定データを記憶する表示設定記憶手段と、
前記携帯端末から表示設定データを受信する表示設定受信手段と、
この表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとに応じて、前記携帯端末の表示設定データについての操作補助情報を表示部に表示させる操作補助情報表示手段と、
を備えたことを特徴とする情報表示装置。
【0127】
[2]
前記操作補助情報表示手段は、
前記表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとを比較して異なる設定データがあるか判断する表示設定比較手段を有し、
この表示設定比較手段により異なる設定データがあると判断された場合に、前記携帯端末の表示設定データを前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データに合わせて修正するための操作補助情報を表示部に表示させる、
ことを特徴とする[1]に記載の情報表示装置。
【0128】
[3]
前記表示設定受信手段は、前記携帯端末から現在の処理モードと当該処理モードに応じた処理データの表示形態に関する表示設定データとを受信し、
前記表示設定比較手段は、前記表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された前記携帯端末の現在の処理モードに応じた処理データの表示形態に関する表示設定データとを比較して異なる設定データがあるか判断する、
ことを特徴とする[2]に記載の情報表示装置。
【0129】
[4]
前記表示設定受信手段は、前記携帯端末から現在の処理モードと当該処理モードに応じた処理データとその表示形態に関する表示設定データとを受信し、
前記操作補助情報表示手段は、
前記表示設定比較手段により異なる設定データがあると判断された場合に、前記携帯端末の表示設定データを前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データに合わせて修正するための操作補助情報を表示部に表示させると共に、前記携帯端末から受信された処理データを本装置における処理データと対比して表示部に表示させる、
ことを特徴とする[3]に記載の情報表示装置。
【0130】
[5]
前記表示設定データは、グラフ表示画面の座標レンジに関する表示設定データであることを特徴とする[1]ないし[4]の何れかに記載の情報表示装置。
【0131】
[6]
前記表示設定データは、データ入力画面の数値に関する表示設定データであることを特徴とする[1]ないし[4]の何れかに記載の情報表示装置。
【0132】
[7]
携帯端末のエミュレーション機能および当該端末との通信機能を有する情報表示装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記携帯端末のエミュレーション機能に応じた処理状態で、当該処理に伴う表示設定データをメモリに記憶させる表示設定記憶手段、
前記携帯端末から表示設定データを受信する表示設定受信手段、
この表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとに応じて、前記携帯端末の表示設定データについての操作補助情報を表示部に表示させる操作補助情報表示手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0133】
10 …電子黒板(又はパソコン)
20 …グラフ関数電卓
11、21…プロセッサ(CPU)
12、22…記憶装置
12a…情報表示処理プログラム
22a…関数電卓処理プログラム
12b…関数電卓エミュレータプログラム
12c…教材データメモリ
12d、22b…表データメモリ
12e、22c…グラフデータメモリ
12f、22d…V-Window設定値メモリ
12g、22e…表示SET UPデータメモリ
12h、22f…ワークエリア
13、23…外部記録媒体
14、24…記録媒体読取部
15 …通信部
25 …PC通信部
16、26…キー入力部
26a…数字・演算記号キー群
26b…関数機能キー群
26c…モード設定キー群
26d…カーソルキー
17、27…カラー表示部
Cu …マウスカーソル
Gb …教材表示画面
Gemu…電卓エミュレータ画面
GM …メインメニュー
GE …テキスト入力画面
Lst…ストリップ一覧ウインドウ
ST …スプレッドシート(S-SHT)のストリップ
Gs …表データ入力画面
Emu SET…関数電卓エミュレータの表示設定データ
20SET…グラフ関数電卓から受信された表示設定データ
HP …操作補助情報
Gs(20)…グラフ関数電卓から受信された相違のある表データ入力画面
Gxy…グラフ表示画面
Emu V-W…関数電卓エミュレータのV-Window設定データ
20V-W…グラフ関数電卓から受信されたV-Window設定データ
Gxy(20)…グラフ関数電卓から受信された相違のあるグラフ表示画面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末のエミュレーション機能および当該端末との通信機能を有する情報表示装置であって、
前記携帯端末のエミュレーション機能に応じた処理状態で、当該処理に伴う表示設定データを記憶する表示設定記憶手段と、
前記携帯端末から表示設定データを受信する表示設定受信手段と、
この表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとに応じて、前記携帯端末の表示設定データについての操作補助情報を表示部に表示させる操作補助情報表示手段と、
を備えたことを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記操作補助情報表示手段は、
前記表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとを比較して異なる設定データがあるか判断する表示設定比較手段を有し、
この表示設定比較手段により異なる設定データがあると判断された場合に、前記携帯端末の表示設定データを前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データに合わせて修正するための操作補助情報を表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記表示設定受信手段は、前記携帯端末から現在の処理モードと当該処理モードに応じた処理データの表示形態に関する表示設定データとを受信し、
前記表示設定比較手段は、前記表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された前記携帯端末の現在の処理モードに応じた処理データの表示形態に関する表示設定データとを比較して異なる設定データがあるか判断する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記表示設定受信手段は、前記携帯端末から現在の処理モードと当該処理モードに応じた処理データとその表示形態に関する表示設定データとを受信し、
前記操作補助情報表示手段は、
前記表示設定比較手段により異なる設定データがあると判断された場合に、前記携帯端末の表示設定データを前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データに合わせて修正するための操作補助情報を表示部に表示させると共に、前記携帯端末から受信された処理データを本装置における処理データと対比して表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記表示設定データは、グラフ表示画面の座標レンジに関する表示設定データであることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の情報表示装置。
【請求項6】
前記表示設定データは、データ入力画面の数値に関する表示設定データであることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の情報表示装置。
【請求項7】
携帯端末のエミュレーション機能および当該端末との通信機能を有する情報表示装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記携帯端末のエミュレーション機能に応じた処理状態で、当該処理に伴う表示設定データをメモリに記憶させる表示設定記憶手段、
前記携帯端末から表示設定データを受信する表示設定受信手段、
この表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとに応じて、前記携帯端末の表示設定データについての操作補助情報を表示部に表示させる操作補助情報表示手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
携帯端末のエミュレーション機能および当該端末との通信機能を有する情報表示装置であって、
前記携帯端末のエミュレーション機能に応じた処理状態で、当該処理に伴う表示設定データを記憶する表示設定記憶手段と、
前記携帯端末から表示設定データを受信する表示設定受信手段と、
この表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとに応じて、前記携帯端末の表示設定データについての操作補助情報を表示部に表示させる操作補助情報表示手段と、
を備えたことを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記操作補助情報表示手段は、
前記表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとを比較して異なる設定データがあるか判断する表示設定比較手段を有し、
この表示設定比較手段により異なる設定データがあると判断された場合に、前記携帯端末の表示設定データを前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データに合わせて修正するための操作補助情報を表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記表示設定受信手段は、前記携帯端末から現在の処理モードと当該処理モードに応じた処理データの表示形態に関する表示設定データとを受信し、
前記表示設定比較手段は、前記表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された前記携帯端末の現在の処理モードに応じた処理データの表示形態に関する表示設定データとを比較して異なる設定データがあるか判断する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記表示設定受信手段は、前記携帯端末から現在の処理モードと当該処理モードに応じた処理データとその表示形態に関する表示設定データとを受信し、
前記操作補助情報表示手段は、
前記表示設定比較手段により異なる設定データがあると判断された場合に、前記携帯端末の表示設定データを前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データに合わせて修正するための操作補助情報を表示部に表示させると共に、前記携帯端末から受信された処理データを本装置における処理データと対比して表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記表示設定データは、グラフ表示画面の座標レンジに関する表示設定データであることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の情報表示装置。
【請求項6】
前記表示設定データは、データ入力画面の数値に関する表示設定データであることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の情報表示装置。
【請求項7】
携帯端末のエミュレーション機能および当該端末との通信機能を有する情報表示装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記携帯端末のエミュレーション機能に応じた処理状態で、当該処理に伴う表示設定データをメモリに記憶させる表示設定記憶手段、
前記携帯端末から表示設定データを受信する表示設定受信手段、
この表示設定受信手段により受信された前記携帯端末からの表示設定データと前記表示設定記憶手段により記憶された表示設定データとに応じて、前記携帯端末の表示設定データについての操作補助情報を表示部に表示させる操作補助情報表示手段、
として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−25501(P2013−25501A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−158447(P2011−158447)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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