説明

情報記録装置およびプログラム

【課題】作業車の稼働状態を容易に把握することのできる情報記録装置およびプログラムを得る。
【解決手段】パーソナル・コンピュータ20に設けられたCPUは、高所作業車80を稼働させるための電力を供給する充電可能に構成されたバッテリに対する充電時間を計時し、計時した充電時間およびバッテリの充電特性を示す充電特性情報に基づいて高所作業車80の稼働率を導出し、導出した稼働率を示す情報を記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報記録装置およびプログラムに係り、より詳しくは、予め定められた作業車の稼働状態を示す情報を記録する情報記録装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
建設現場では、毎日数十台から数百台の高所作業車が使用されるのが一般的である。この高所作業車の日常管理の手段としては、利用者が管理者に対し、使用号機、使用期間、使用場所等を自己申告したものを台帳に記録して管理する方法が一般的に行われている。従って、実際の高所作業車の使用場所、使用状態(稼働率)までを把握するためには、現場内を巡回してまわる必要があり、非常な手間となっている。
【0003】
この問題を解決するために適用できる技術として、特許文献1には、共通の電力線によって電力が供給される個々の電気機器の稼働状況を把握する電気機器稼働状況把握方法において、前記共通の電力線によって供給される電力に関する情報の測定結果を処理することによって、測定時点における(リアルタイムの)稼働状況を把握することを特徴とする電気機器稼働状況把握方法が開示されている。
【0004】
この技術を、上記電気機器に代えて、動力源が電力とされた高所作業車を適用することにより、当該高所作業車の稼働状況を把握することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−333768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術を高所作業車に適用した技術では、電力線を介して高所作業車に供給される電力の状態を常時測定する必要があり、必ずしも容易に稼働状態を把握することができるとは限らない、という問題点があった。
【0007】
なお、この問題点は、上記高所作業車に限らず、建設現場や工場等で用いられるバッテリ駆動式の作業車全般について生じ得る問題点である。
【0008】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、作業車の稼働状態を容易に把握することのできる情報記録装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の情報記録装置は、作業車を稼働させるための電力を供給する充電可能に構成された電源の充電特性を示す充電特性情報が予め記憶された記憶手段と、前記電源に対する充電時間を計時する計時手段と、前記計時手段によって計時された充電時間および前記充電特性情報に基づいて前記作業車の稼働率を導出する導出手段と、前記導出手段によって導出された稼働率を示す情報を記録する記録手段と、を備えている。
【0010】
請求項1記載の情報記録装置によれば、記憶手段により、作業車を稼働させるための電力を供給する充電可能に構成された電源の充電特性を示す充電特性情報が予め記憶される。なお、上記記憶手段には、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュEEPROM(Flash EEPROM)等の半導体記憶素子、フレキシブル・ディスク等の可搬記録媒体やハードディスク等の固定記録媒体、或いはネットワークに接続されたサーバ・コンピュータ等に設けられた外部記憶装置が含まれる。
【0011】
ここで、本発明では、計時手段により、前記電源に対する充電時間が計時され、導出手段により、前記計時手段によって計時された充電時間および前記充電特性情報に基づいて前記作業車の稼働率が導出される。
【0012】
そして、本発明では、記録手段により、前記導出手段によって導出された稼働率を示す情報が記録される。
【0013】
すなわち、本発明では、作業車を稼働させる電源の充電時間に基づいて、当該作業車の過去の稼働状態を稼働率として導出するようにしており、これによって、電力線を介して作業車に供給される電力の状態を常時測定する従来の技術に比較して、容易に作業車の稼働状態を把握することができるようにしている。
【0014】
このように、請求項1記載の情報記録装置によれば、作業車を稼働させるための電力を供給する充電可能に構成された電源に対する充電時間を計時し、計時した充電時間および前記電源の充電特性を示す充電特性情報に基づいて前記作業車の稼働率を導出し、導出した稼働率を示す情報を記録しているので、作業車の稼働状態を容易に把握することができる。
【0015】
なお、本発明は、請求項2に記載の発明のように、前記電源が、当該電源によって生成される電力の電圧値が予め定められた値となるまでは定電流モードで充電され、前記電圧値が予め定められた値となった後は定電圧モードで充電されるものであり、前記計時手段が、前記充電時間として前記電源に対する前記定電流モードでの充電時間を計時してもよい。これにより、上記電源の充電が終了するまでの充電時間を計時し、当該充電時間に基づいて作業車の稼働率を導出する場合に比較して、より短時間で作業車の稼働率を記録することができる。
【0016】
特に、請求項2に記載の発明は、請求項3に記載の発明のように、前記計時手段が、前記電源に対する充電電力が、前記定電流モードでの充電時における電力と、前記定電圧モードでの充電時における電力との間の値として予め定められた閾値より低下した時点が前記定電流モードでの充電が終了した時点であるものとして前記定電流モードでの充電時間を計時してもよい。これにより、定電流モードでの充電が終了した時点を簡易に検出することができる。
【0017】
さらに、請求項2または請求項3に記載の発明は、請求項4に記載の発明のように、前記計時手段が、前記電源が満充電状態とされた状態を起点として前記作業車が稼働された後の予め定められたタイミングでの充電時における前記充電時間を計時し、前記充電特性情報が、前記電源に対する前記定電流モードでの充電時間と、当該充電時間に対応する前記作業車の稼働率との関係を示す情報としてもよい。これにより、上記電源が満充電状態とされていない状態を起点として前記作業車が稼働された後の充電時間を計時する場合に比較して、より簡易かつ高精度に作業車の稼働状態を把握することができる。
【0018】
一方、上記目的を達成するために、請求項5記載のプログラムは、コンピュータを、作業車を稼働させるための電力を供給する充電可能に構成された電源に対する充電時間を計時する計時手段と、前記計時手段によって計時された充電時間および前記電源の充電特性を示す充電特性情報に基づいて前記作業車の稼働率を導出する導出手段と、前記導出手段によって導出された稼働率を示す情報を記録する記録手段と、として機能させるためのものである。
【0019】
従って、請求項5に記載のプログラムによれば、コンピュータに対して請求項1記載の発明と同様に作用させることができるので、請求項1記載の発明と同様に、作業車の稼働状態を容易に把握することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、作業車を稼働させるための電力を供給する充電可能に構成された電源に対する充電時間を計時し、計時した充電時間および前記電源の充電特性を示す充電特性情報に基づいて前記作業車の稼働率を導出し、導出した稼働率を示す情報を記録しているので、作業車の稼働状態を容易に把握することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施の形態に係る情報記録システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係る高所作業車の電気系の要部構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態に係るパーソナル・コンピュータの電気系の要部構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態に係るパーソナル・コンピュータに備えられた二次記憶部の主な記憶内容を示す模式図である。
【図5】実施の形態に係る分電盤位置情報データベースの構成を示す模式図である。
【図6】実施の形態に係る作業車情報データベースの構成を示す模式図である。
【図7】実施の形態に係る充電特性情報データベースの構成を示す模式図である。
【図8】実施の形態に係る作業車状態情報データベースの構成を示す模式図である。
【図9】実施の形態に係る充電特性の説明に供するグラフである。
【図10】実施の形態に係る充電特性の説明に供するグラフである。
【図11】実施の形態に係る他の充電特性の説明に供するグラフである。
【図12】実施の形態に係る他の充電特性の説明に供するグラフである。
【図13】実施の形態に係る充電状態情報送信プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】実施の形態に係る作業車状態特定プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】実施の形態に係る他の情報記録システムの全体構成を示すブロック図である。
【図16】実施の形態に係る他の情報記録システムにおける無線内蔵型電力センサの電気系の要部構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、建設現場において用いられている高所作業車の稼働状態を示す情報を記録する情報記録システムに適用した場合について説明する。
【0023】
まず、図1を参照して、本発明が適用された情報記録システム10の全体構成を説明する。
【0024】
同図に示すように、本実施の形態に係る情報記録システム10は、建設対象とする建物(以下、「建設対象建物」という。)の各所に設けられた分電盤40に接続される電工ドラム30を有している。なお、同図では、錯綜を回避するために、12階に設けられた電工ドラム30のみを図示している。また、同図では、各階毎に1台の分電盤40のみを図示しているが、実際には、各階は複数の工区に区分されており、各々の工区毎に1つずつ分電盤40が設けられている。
【0025】
同図に示すように、本実施の形態に係る電工ドラム30は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)31と、メモリ32と、後述するICタグから送信された情報を受信することのできるタグリーダ33と、PLC(Power Line Communications)モデム34と、複数組の電流計35およびコンセント36と、を有している。
【0026】
CPU31には、メモリ32、タグリーダ33、およびPLCモデム34が接続されており、CPU31は、メモリ32へのアクセス、タグリーダ33によって読み出された情報の取得、およびPLCモデム34、分電盤40、仮設幹線ケーブル50を介して他の分電盤に接続された外部装置との間での各種情報の授受を各々行うことができる。なお、CPU31、メモリ32、およびタグリーダ33の駆動用の電力は、PLCモデム34を介して分電盤40から供給される電力が用いられる。
【0027】
また、各コンセント36は各々電流計35を介して分電盤40に接続されるものであり、各階で用いられる高所作業車80に内蔵された後述するバッテリ80A(図2も参照。)を充電する際には、当該高所作業車80の電源ケーブル82が接続される。なお、本実施の形態に係る情報記録システム10では、バッテリ80Aの充電を、低料金で電力供給が可能な深夜期間を含むように、高所作業車80による1日の作業終了時から翌朝にかけて行うようにしている。
【0028】
一方、建設対象建物の予め定められた階(本実施の形態では、1階)の予め定められた分電盤40には、PLCモデム60を介してパーソナル・コンピュータ20が接続されている。
【0029】
従って、パーソナル・コンピュータ20は、PLCモデム60、仮設幹線ケーブル50、および各階の分電盤40を介して、当該分電盤40に接続された電工ドラム30との間で各種情報の授受を行うことができる。
【0030】
図2に示すように、本実施の形態に係る高所作業車80は、バッテリ80Aと、当該バッテリ80Aに対する充電動作を制御する充電器80Bと、が備えられている。
【0031】
充電器80Bは、バッテリ80Aと電源ケーブル82との間に介在されており、電源ケーブル82のプラグが、分電盤40に接続されている電工ドラム30のコンセント36に接続された状態で、バッテリ80Aに対する充電動作の制御を行う。
【0032】
ここで、本実施の形態に係る各高所作業車80に設けられた電源ケーブル82の予め定められた部位(本実施の形態では、プラグ)には、当該高所作業車80を個別に特定することのできる情報(以下、「作業車特定情報」という。)が予め記憶されたICタグ84が設けられている。また、各分電盤40の予め定められた部位(本実施の形態では、分電盤40の筐体壁面)には、当該分電盤40を個別に特定することのできる情報(以下、「分電盤特定情報」という。)が予め記憶されたICタグ42が設けられている。なお、ICタグは、RFID(Radio Frequency Identification)タグ、IDタグ、無線タグ、電磁誘導タグ等とも呼ばれるが、本明細書では、これらを総称してICタグと称する。
【0033】
そして、各電工ドラム30に設けられたタグリーダ33は、ICタグ42に記憶されている分電盤特定情報およびICタグ84に記憶されている作業車特定情報を読み出すことができる。なお、本実施の形態に係る情報記録システム10では、ICタグ42およびICタグ84としてアクティブ型のICタグを適用しているが、これに限らず、パッシブ型のICタグを適用する形態としてもよい。
【0034】
ここで、本実施の形態に係る情報記録システム10では、高所作業車80の電源ケーブル82に設けられたICタグ84から送信される作業車特定情報の電波強度が、当該電源ケーブル82が電工ドラム30の何れかのコンセント36に接続された状態で、当該電工ドラム30に設けられたタグリーダ33によって上記作業車特定情報を読み取ることができる最低限の電波強度となるように予め調整されている。これにより、タグリーダ33による、他の電工ドラム30に接続された高所作業車80からの作業車特定情報の誤読み取りを防止するようにしている。
【0035】
また、本実施の形態に係る情報記録システム10では、分電盤40に接続している際の電工ドラム30の設置位置が、当該分電盤40から予め定められた距離(本実施の形態では、1m)以内となるように規定されている一方、各分電盤40に設けられたICタグ42から送信される分電盤特定情報の電波強度が、自身に接続された電工ドラム30に設けられているタグリーダ33によって上記分電盤特定情報を読み取ることができる最低限の電波強度となるように予め調整されている。これにより、タグリーダ33による、接続していない分電盤40からの分電盤特定情報の誤読み取りを防止するようにしている。
【0036】
次に、図3を参照して、情報記録システム10において特に重要な役割を有するパーソナル・コンピュータ20の電気系の要部構成を説明する。
【0037】
同図に示すように、本実施の形態に係るパーソナル・コンピュータ20は、パーソナル・コンピュータ20全体の動作を司るCPU20Aと、CPU20Aによる各種処理プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM20Bと、各種制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM20Cと、各種情報を記憶するために用いられる記憶手段として機能する二次記憶部(ここでは、ハードディスク装置)20Dと、各種情報を入力するために用いられるキーボード20Eと、各種情報を表示するために用いられるディスプレイ20Fと、各種音声を発生するために用いられるスピーカ20Gと、外部装置等との間で通信を行う通信部20Hと、が備えられており、これら各部はシステムバスBUSにより電気的に相互に接続されている。
【0038】
従って、CPU20Aは、RAM20B、ROM20C、および二次記憶部20Dに対するアクセス、キーボード20Eを介した各種入力情報の取得、ディスプレイ20Fに対する各種情報の表示、スピーカ20Gによる各種音声の発生、および通信部20Hを介した外部装置等との間の通信を各々行うことができる。
【0039】
なお、通信部20Hには、前述したPLCモデム60が接続されており、CPU20Aは、通信部20HおよびPLCモデム60を介して、各分電盤40に接続された電工ドラム30との間で各種情報の授受を行うことができる。
【0040】
一方、図4には、パーソナル・コンピュータ20に備えられた二次記憶部20Dの主な記憶内容が模式的に示されている。
【0041】
同図に示すように、二次記憶部20Dには、各種データベースを記憶するためのデータベース領域DBと、パーソナル・コンピュータ20の各部を制御するための制御プログラムや各種処理を行うためのアプリケーション・プログラム等を記憶するためのプログラム領域PGと、が設けられている。
【0042】
また、データベース領域DBには、分電盤位置情報データベースDB1、作業車情報データベースDB2、充電特性情報データベースDB3、および作業車状態情報データベースDB4が含まれる。以下、各データベースの構成について詳細に説明する。
【0043】
分電盤位置情報データベースDB1は、一例として図5に示されるように、分電盤特定情報、および位置の各情報が記憶されるように構成されている。
【0044】
なお、上記分電盤特定情報は、各分電盤40に設けられたICタグ42に記憶されている分電盤特定情報と同様の情報であり、上記位置は、対応する分電盤40が設けられている位置を示す情報である。例えば、図5に示される分電盤位置情報データベースDB1では、分電盤特定情報として「0100A」が割り振られた分電盤40が1階のA工区に設けられていることを示している。
【0045】
ところで、本実施の形態に係る高所作業車80では、バッテリ80Aに対する充電動作として、第1段階として定電流モードでの充電を行い、バッテリ80Aによる出力電圧が予め定められた閾値電圧となった時点で第2段階として定電圧モードでの充電を行うものとされている。
【0046】
この充電動作では、一例として図9に示すように、定電流モードでの充電から定電圧モードでの充電に移行する際に、電工ドラム30から充電器80Bに入力される電流の値が大きく低下する特性がある。また、バッテリ80Aの電力消費量に比例して、定電流モードでの充電時間が長くなる特性がある。
【0047】
そこで、本実施の形態に係る情報記録システム10では、高所作業車80を稼働させる際の基本的なルールとして、バッテリ80Aが満充電とされた状態を起点として高所作業車80の1日の稼働を開始させることとし、当該1日における作業(稼働)が終了してバッテリ80Aに対する充電を行う際に、定電流モードでの充電が開始された時点から定電圧モードでの充電に移行する時点までの充電時間Tを計時し、当該充電時間Tに基づいて、次の(1)式により高所作業車80の稼働率Kを導出する。ここで、(1)式におけるTは、バッテリ80Aの満充電とされた状態での定電流モードでの充電時間(以下、「満充電時充電時間」という。)を表し、T100は、当該バッテリ80Aが設けられた高所作業車80の稼働率Kが100%であるものと見なす状態での当該バッテリ80Aの定電流モードでの充電時間(以下、「フル稼働時充電時間」という。)を表す。
【0048】
なお、本実施の形態に係る情報記録システム10では、上記高所作業車80の稼働率Kが100%であるものと見なす状態を、バッテリ80Aが満充電とされた状態からの予め定められた稼働時間だけ高所作業車80を稼働した状態とされており、当該稼働時間は、建設対象建物で用いられる全ての高所作業車80について共通の時間として予め定められている。
【0049】
【数1】

【0050】
なお、バッテリの充電特性によっては、満充電時充電時間が0(零)となる場合があるが、この場合は、上記(1)式が次の(2)式に変形される。
【0051】
【数2】

【0052】
図10には、充電特性が図9に示されるものであり、かつ満充電時充電時間Tが0である場合の稼働率Kの導出例が示されている。
【0053】
同図に示されるように、この例では、フル稼働時充電時間T100が5時間であるため、定電流モードでの充電時間Tが3時間であった場合は稼働率Kが60%(=(3/5)×100)となり、充電時間Tが0.5時間であった場合は稼働率Kが10%(=(0.5/5)×100)となる。
【0054】
一方、図12には、充電特性が図11に示すものである場合で、かつ満充電時充電時間Tが0.5時間(30分)である場合の稼働率Kの導出例が示されている。
【0055】
同図に示されるように、この例では、フル稼働時充電時間T100が10.5時間であるため、定電流モードでの充電時間Tが5.5時間であった場合は稼働率Kが50%(=[(5.5−0.5)/(10.5−0.5)]×100)となり、充電時間Tが0.5時間であった場合は稼働率Kが0%(=[(0.5−0.5)/(10.5−0.5)]×100)となる。
【0056】
作業車情報データベースDB2および充電特性情報データベースDB3は、以上の稼働率Kを導出するために予め用意されたものであり、作業車情報データベースDB2は、一例として図6に示されるように、作業車特定情報、およびバッテリ種別の各情報が記憶されるように構成されている。
【0057】
ここで、上記作業車特定情報は、各高所作業車80の電源ケーブル82に設けられたICタグ84に記憶されている作業車特定情報と同様の情報であり、上記バッテリ種別は、対応する作業車特定情報により特定される高所作業車80に設けられているバッテリ80Aの種別を示す情報である。
【0058】
これに対し、充電特性情報データベースDB3は、一例として図7に示されるように、バッテリ種別、および充電特性の各情報が記憶されるように構成されている。
【0059】
ここで、上記バッテリ種別は、上記作業車情報データベースDB2のバッテリ種別と同様の情報であり、上記充電特性は、対応するバッテリ80Aの上記満充電時充電時間、上記フル稼働時充電時間、および定電流モードでの充電から定電圧モードでの充電に移行したことを検出する際に適用する、電流計35により計測される電流値の閾値(以下、「移行閾値」という。図10,図12も参照。)の3種類を示す情報である。
【0060】
例えば、図6に示される作業車情報データベースDB2および図7に示される充電特性情報データベースDB3では、作業車特定情報として「10001」が割り振られた高所作業車80に設けられたバッテリ80Aの種別は「a001」である一方、当該バッテリ80Aは、満充電時充電時間が0(零)であり、フル稼働時充電時間が4時間55分であり、移行閾値が3.0Aであることを示している。
【0061】
一方、作業車状態情報データベースDB4は、一例として図8に示されるように、作業車特定情報、作業位置、充電期間、および稼働率の各情報が記憶されるように構成されている。
【0062】
なお、上記作業車特定情報は、作業車情報データベースDB2の作業車特定情報と同様の情報であり、上記作業位置は、対応する高所作業車80による作業位置を示す情報である。また、上記充電期間は、対応する高所作業車80に設けられたバッテリ80Aに対する充電期間を示す情報であり、さらに、上記稼働率は、対応する高所作業車80の稼働率を示す情報である。
【0063】
例えば、図8に示される作業車状態情報データベースDB4では、作業車特定情報として「10001」が割り振られた高所作業車80は、少なくとも7月12日および7月13日には、建設対象建物における1階のB工区に位置され、7月12日における作業終了後の充電期間が7月12日の18時33分から翌7月13日の7時21分であり、7月12日の稼働率が30%であったことを示している。
【0064】
次に、本実施の形態に係る情報記録システム10の作用を説明する。なお、ここでは、錯綜を回避するために、分電盤位置情報データベースDB1、作業車情報データベースDB2、および充電特性情報データベースDB3が予め構築されている場合について説明する。
【0065】
まず、図13を参照して、本実施の形態に係る電工ドラム30の作用を説明する。なお、図13は、電工ドラム30のCPU31によって実行される充電状態情報送信プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはメモリ32に予め記憶されている。また、ここでは、錯綜を回避するために、1つの電工ドラム30に対して同時に1台のみの高所作業車80が接続される場合について説明する。
【0066】
同図のステップ100では、何れかの高所作業車80に設けられたバッテリ80Aの充電が開始されるまで待機する。なお、何れかのバッテリ80Aの充電が開始されたことの検出は、何れかの電流計35により計測された電流値が、情報記録システム10において対象としている全てのバッテリ80Aにおける充電が開始された際の電流値の下限値として予め定められた閾値以上となったことを検出することにより行うことができる。
【0067】
次のステップ102では、この時点の日時、この時点で充電が行われている高所作業車80が接続されている電流計35により計測されている電流値、およびこの時点でタグリーダ33によって読み取られている作業車特定情報と分電盤特定情報を関連付けてメモリ32に記憶する。なお、上記日時は、CPU31に内蔵された図示しない時計部によって計時されている日時情報を読み出すことにより得ることができる。
【0068】
次のステップ104では、上記ステップ102の処理によって記憶した各情報をPLCモデム34、分電盤40、仮設幹線ケーブル50を介してパーソナル・コンピュータ20に送信し、次のステップ106にて、予め定められた時間(本実施の形態では、120秒)が経過するまで待機する。
【0069】
次のステップ108では、上記ステップ100の処理によって開始されたことが検出された充電が終了したか否かを判定し、否定判定となった場合は上記ステップ102に戻る一方、肯定判定となった時点で本充電状態情報送信プログラムを終了する。なお、上記ステップ108による充電が終了されたことの検出は、上記ステップ100の処理によって電流値が予め定められた閾値以上となったことが検出された電流計35により計測された電流値が、情報記録システム10において対象としている全てのバッテリ80Aにおける充電が終了された際の電流値の上限値として予め定められた閾値以下となったことを検出することにより行うことができる。
【0070】
次に、図14を参照して、本実施の形態に係るパーソナル・コンピュータ20の作用を説明する。なお、図14は、パーソナル・コンピュータ20のキーボード20E等を介して実行指示が受け付けられた際に、CPU20Aにより実行される作業車状態特定プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムは二次記憶部20Dのプログラム領域PGに予め記憶されている。また、ここでは、錯綜を回避するため、情報記録システム10において対象としている全ての高所作業車80に対応する作業車特定情報が作業車状態情報データベースDB4に予め記憶されている場合について説明する。
【0071】
同図のステップ200では、前述した充電状態情報送信プログラムのステップ104の処理によって送信される各情報(本実施の形態では、日時、電流値、作業車特定情報、および分電盤特定情報)の受信待ちを行い、次のステップ202では、受信した分電盤特定情報に対応する位置を示す情報を分電盤位置情報データベースDB1から読み出すと共に、受信した作業車特定情報に対応するバッテリ種別を作業車情報データベースDB2から読み出した後、読み出したバッテリ種別に対応する充電特性を示す情報(本実施の形態では、満充電時充電時間、フル稼働時充電時間、および移行閾値を示す情報)を充電特性情報データベースDB3から読み出す。
【0072】
次のステップ204では、CPU20Aに内蔵された図示しない計時部による計時を開始し、次のステップ206では、上記ステップ200の処理によって受信した日時を示す情報を、作業車状態情報データベースDB4における、受信した作業車特定情報に対応する接続開始を示す情報として記憶する。
【0073】
次のステップ208では、上記ステップ202の処理によって読み出した位置を示す情報により示される位置を、受信した作業車特定情報に対応する高所作業車80(以下、「処理対象作業車」という。)による作業位置であるものと見なし、作業車状態情報データベースDB4の対応する作業位置を示す情報として記憶する。
【0074】
次のステップ210では、受信した電流値が上記ステップ202の処理によって読み出した移行閾値より小さくなるまで待機することにより、定電流モードでの充電から定電圧モードでの充電に移行されるまで待機し、次のステップ212にて、上記ステップ204の処理によって開始された上記計時部による計時を停止する。
【0075】
次のステップ214では、上記計時部による計時時間を充電時間Tとし、当該充電時間Tと、上記ステップ202の処理によって読み出した情報により示される満充電時充電時間Tおよびフル稼働時充電時間T100とを上記(1)式に代入することにより処理対象作業車の稼働率Kを導出し、次のステップ216にて、導出した稼働率Kを、作業車状態情報データベースDB4の処理対象作業車に対応する稼働率を示す情報として記憶する。
【0076】
次のステップ218では、充電状態情報送信プログラムのステップ104の処理によって送信される各情報(本実施の形態では、日時、電流値、作業車特定情報、および分電盤特定情報)の受信待ちを行い、次のステップ220にて、受信した電流値が、情報記録システム10において対象としている全てのバッテリ80Aにおける充電が終了された際の電流値の上限値として予め定められた閾値以下となったか否かを判定することにより、定電圧モードでの充電が終了したか否かを判定し、否定判定となった場合は上記ステップ218に戻る一方、肯定判定となった時点でステップ222に移行する。
【0077】
ステップ222では、直前の上記ステップ218の処理によって受信した日時を示す情報を、作業車状態情報データベースDB4における上記ステップ206の処理によって記憶した接続開始を示す情報に対応する接続解除を示す情報として記憶し、次のステップ224にて、本作業車状態特定プログラムを終了するタイミングとして予め定められたタイミングが到来したか否かを判定して、否定判定となった場合は上記ステップ200に戻る一方、肯定判定となった時点で、本作業車状態特定プログラムを終了する。なお、本実施の形態に係る情報記録システム10では、上記予め定められたタイミングとして、パーソナル・コンピュータ20のキーボード20E等を介して終了指示が受け付けられたタイミングを適用しているが、これに限らず、情報記録システム10で対象としている全ての高所作業車80に設けられたバッテリ80Aの充電が終了したタイミング、予め設定された終了時刻となったタイミング等の他のタイミングとしてもよいことは言うまでもない。
【0078】
以上詳細に説明したように、本実施の形態では、作業車(本実施の形態では、高所作業車80)を稼働させるための電力を供給する充電可能に構成された電源(本実施の形態では、バッテリ80A)に対する充電時間を計時し、計時した充電時間および前記電源の充電特性を示す充電特性情報に基づいて前記作業車の稼働率を導出し、導出した稼働率を示す情報を記録しているので、作業車の稼働状態を容易に把握することができる。
【0079】
また、本実施の形態では、前記電源を、当該電源によって生成される電力の電圧値が予め定められた値となるまでは定電流モードで充電され、前記電圧値が予め定められた値となった後は定電圧モードで充電されるものとし、前記充電時間として前記電源に対する前記定電流モードでの充電時間を計時しているので、上記電源の充電が終了するまでの充電時間を計時し、当該充電時間に基づいて作業車の稼働率を導出する場合に比較して、より短時間で作業車の稼働率を記録することができる。
【0080】
特に、本実施の形態では、前記電源に対する充電電力(本実施の形態では、電流計35により計測される電流値)が、前記定電流モードでの充電時における電力と、前記定電圧モードでの充電時における電力との間の値として予め定められた閾値より低下した時点が前記定電流モードでの充電が終了した時点であるものとして前記定電流モードでの充電時間を計時しているので、定電流モードでの充電が終了した時点を簡易に検出することができる。
【0081】
さらに、本実施の形態では、前記電源が満充電状態とされた状態を起点として前記作業車が稼働された後の予め定められたタイミング(本実施の形態では、建設作業車による1日の作業が終了したタイミング)での充電時における前記充電時間を計時し、前記充電特性情報を、前記電源に対する前記定電流モードでの充電時間と、当該充電時間に対応する前記作業車の稼働率との関係を示す情報(本実施の形態では、満充電時充電時間およびフル稼働時充電時間を示す情報)としているので、上記電源が満充電状態とされていない状態を起点として前記作業車が稼働された後の充電時間を計時する場合に比較して、より簡易かつ高精度に作業車の稼働状態を把握することができる。
【0082】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0083】
また、上記の実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合わせにより種々の発明を抽出できる。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0084】
例えば、上記実施の形態では、本発明の作業車として高所作業車を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、バッテリ駆動式フォークリフト、バッテリ駆動式バックホー等の他の建設作業車を適用する形態や、工場等で用いられるバッテリ駆動式の各種作業車を適用する形態としてもよい。
【0085】
また、上記実施の形態では、電工ドラム30にタグリーダ33および電流計35を設けた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、一例として図15に示すように、高所作業車80の電源ケーブル82の予め定められた部位(一例として、プラグ)に設けたICタグ84に代えて、電源ケーブル82を流れる電流の電流値を計測することができると共に、当該電流値と作業車特定情報を無線にて送信することのできる無線内蔵型電力センサ92を設ける一方、電工ドラム30に代えて、CPU31、メモリ32、タグリーダ33、PLCモデム34、および電流計35を有しない通常の電工ドラム30’を適用し、さらに、無線内蔵型電力センサ92から送信された情報を受信することができると共に、受信した情報を構内LAN(Local Area Network)等のネットワーク90を介してパーソナル・コンピュータ20に送信することのできる受信ユニット94を適用する形態とすることもできる。
【0086】
図16には、この形態における無線内蔵型電力センサ92の構成例が示されている。同図に示すように、この無線内蔵型電力センサ92には、上記実施の形態と同様のCPU31、メモリ32、電流計35、およびコンセント36が設けられる一方、メモリ32に記憶された情報を無線にて送信する無線装置37が設けられている。
【0087】
ここで、メモリ32には、コンセント36に電源ケーブル82が接続されている高所作業車80に予め割り振られた作業車特定情報が予め記憶されると共に、バッテリ80Aの充電期間中に電流計35によって計測された、電源ケーブル82を流れる電流の電流値が逐次記憶される。そして、メモリ32に記憶された作業車特定情報および電流値は、無線装置37によって予め定められたインターバル(一例として、120秒毎)で受信ユニット94に送信される。
【0088】
受信ユニット94は、作業車特定情報および電流値を受信すると、これらの情報を、ネットワーク90を介してパーソナル・コンピュータ20に送信する。
【0089】
なお、この場合、高所作業車80のおおよその位置は、受信ユニット94による電波の受信強度を利用して特定することができる。
【0090】
また、上記実施の形態では、定電流モードでの充電時間に基づいて高所作業車80の稼働率Kを導出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、全ての充電時間に基づいて高所作業車80の稼働率Kを導出する形態としてもよい。
【0091】
また、上記実施の形態では、ICタグ42およびICタグ84を用いて分電盤特定情報および作業車特定情報をタグリーダ33により取得する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、上記各ICタグに代えて有線通信により分電盤特定情報ないし作業車特定情報を送信することのできる送信部を適用する一方、タグリーダ33に代えて、当該送信部から送信された情報を受信可能な受信部を適用する形態としてもよい。この場合、1つの電工ドラム30に対して同時に複数台の高所作業車80が接続される場合にも対応することができる。
【0092】
その他、上記実施の形態で説明した情報記録システム10の構成(図1〜図4,図15〜図16参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要な構成要素を削除したり、新たな構成要素を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
【0093】
また、上記実施の形態で示した各種プログラムの処理の流れ(図13,図14参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要な処理ステップを削除したり、新たな処理ステップを追加したり、処理ステップの順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0094】
また、上記実施の形態で示した各種データベースの構成(図5〜図8参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、一部の情報を削除したり、新たな情報を追加したり、記憶位置を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0095】
例えば、上記実施の形態では、各高所作業車80に設けられているバッテリの充電特性を示す情報を得るためのデータベースとして作業車情報データベースDB2および充電特性情報データベースDB3の2つのデータベースを用意した場合について説明したが、これに限らず、例えば、これらの2つのデータベースに代えて、作業車特定情報と、当該作業車特定情報により特定される高所作業車80に設けられたバッテリ80Aの充電特性を示す情報とを関連付けて記憶したデータベースを1つのみ用意する形態としてもよい。
【0096】
さらに、上記実施の形態で示した各演算式((1)式〜(2)式参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要なパラメータを削除したり、新たなパラメータを追加したり、パラメータを変更したり、演算の順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0097】
例えば、(1)式および(2)式では、定電流モードでの充電時間に基づいて高所作業車80の稼働率Kを導出しているが、当該充電時間に代えて、バッテリ80Aを充電する際の消費電力量に基づいて稼働率Kを導出する形態としてもよい。
【0098】
この場合、次の(3)式により、稼働率Kを導出するようにする。なお、(3)式におけるWはバッテリ80Aの満充電とされた状態からの充電に要する消費電力量を表し、W100は当該バッテリ80Aが設けられた高所作業車80の稼働率Kが100%であるものと見なす状態からの充電に要する消費電力量を表す。
【0099】
【数3】

【0100】
なお、この場合は、充電特性情報データベースDB3として、バッテリ80Aの各々毎に消費電力量W、消費電力量W100を予め記憶しておくことになる。
【符号の説明】
【0101】
10 情報記録システム
20 パーソナル・コンピュータ
20A CPU(計時手段、導出手段、記録手段)
20D 二次記憶部(記憶手段)
20H 通信部
30、30’ 電工ドラム
31 CPU
32 メモリ
33 タグリーダ
34 PLCモデム
35 電流計
36 コンセント
40 分電盤
42 ICタグ
50 仮設幹線ケーブル
80 高所作業車(作業車)
80A バッテリ(電源)
80B 充電器
82 電源ケーブル
84 ICタグ
DB1 分電盤位置情報データベース
DB2 作業車情報データベース
DB3 充電特性情報データベース
DB4 作業車状態情報データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車を稼働させるための電力を供給する充電可能に構成された電源の充電特性を示す充電特性情報が予め記憶された記憶手段と、
前記電源に対する充電時間を計時する計時手段と、
前記計時手段によって計時された充電時間および前記充電特性情報に基づいて前記作業車の稼働率を導出する導出手段と、
前記導出手段によって導出された稼働率を示す情報を記録する記録手段と、
を備えた情報記録装置。
【請求項2】
前記電源は、当該電源によって生成される電力の電圧値が予め定められた値となるまでは定電流モードで充電され、前記電圧値が予め定められた値となった後は定電圧モードで充電されるものであり、
前記計時手段は、前記充電時間として前記電源に対する前記定電流モードでの充電時間を計時する
請求項1記載の情報記録装置。
【請求項3】
前記計時手段は、前記電源に対する充電電力が、前記定電流モードでの充電時における電力と、前記定電圧モードでの充電時における電力との間の値として予め定められた閾値より低下した時点が前記定電流モードでの充電が終了した時点であるものとして前記定電流モードでの充電時間を計時する
請求項2記載の情報記録装置。
【請求項4】
前記計時手段は、前記電源が満充電状態とされた状態を起点として前記作業車が稼働された後の予め定められたタイミングでの充電時における前記充電時間を計時し、
前記充電特性情報は、前記電源に対する前記定電流モードでの充電時間と、当該充電時間に対応する前記作業車の稼働率との関係を示す情報である
請求項2または請求項3記載の情報記録装置。
【請求項5】
コンピュータを、
作業車を稼働させるための電力を供給する充電可能に構成された電源に対する充電時間を計時する計時手段と、
前記計時手段によって計時された充電時間および前記電源の充電特性を示す充電特性情報に基づいて前記作業車の稼働率を導出する導出手段と、
前記導出手段によって導出された稼働率を示す情報を記録する記録手段と、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−19639(P2012−19639A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−156158(P2010−156158)
【出願日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(000003621)株式会社竹中工務店 (1,669)
【Fターム(参考)】