説明

折畳式紙器

【課題】接着剤などの溶剤を分けて仮保管する収納容器に用い、収納容器をマスキングすることができる折畳式紙器に関する。
【解決手段】1枚のブランクシートを折って、上面が開口する箱形の容器本体と、該容器本体の対向する一対の周壁に該周壁の上端から折れ曲がって外方へ延びる翼片部とを接着手段を用いることなく一連に設けてなる折畳式紙器であって、上面が開口する箱形で内部が縦横に交差する仕切壁で均等な小間に仕切られた溶剤仮保管用の収納容器の仕切壁又は外周壁で仕切られた小間に前記折畳式紙器を嵌め込み、一対の翼片部を前記仕切壁間又は外周壁を覆うように被せることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、接着剤などの溶剤を分けて仮保管する収納容器に用いる折畳式紙器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、接着剤や溶剤の使用に際して、小分けして仮保管するために、図17(b)に示すように縦及び横に延びる仕切壁12を交差して多数の上面が開口した箱形の小間13を設けた収納容器10が使用されている。
この収納容器10の各小間13内には、図17(a)に示すように上面が開口した箱形の簡易紙器21を嵌め込んで使用していた。
従来の簡易紙器21は、図16の展開されたブランクシート21’に示すように、1枚のグラシン紙(内面にシリコンを塗布したもの)に図中点線で示す折り目を付け、該折り目に沿って折り、重ね合わせ個所を接着テープ22で貼り付けて、上面が開口する略立方体の箱形の簡易紙器21として使用に供していた。
上記簡易紙器21では、ブランクシート21’のコーナーの端面加工が必要となり、また特殊形状であるため歩留まりが悪い。
また、簡易紙器21を組み立てる際には接着テープ22の貼付作業が2個所必要となり、収納する溶剤が固化した場合は、前記接着テープ22を剥離する作業が必要となり手間がかかる。
更に、簡易紙器21はボックス型なので小間13内に嵌め込んでも前記収納容器21の仕切壁12や外壁11には保管用の溶剤が付着しないようにマスキング材(図示せず)をセットしたり離型したりする必要があった。
一方、簡易折畳紙器として特開2007−297135が開示されているが、この簡易折畳紙器を従来のように用いたとしても、同様に収納容器にマスキング材を設ける必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−297135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、上記事情に鑑みて創案されたものであって、その主たる課題は、1枚のブランクシートを折るだけで、接着テープを用いずに箱型を形成することができ、また収納容器の仕切壁や外壁への溶剤の付着を防止することができる折畳式紙器を提供することにある。
この発明の別の課題は、不使用時には重ねて折畳むことで保管場所の省スペースを図ることができ、折畳状態から箱形への展開を容易に行うことができるようにした折畳式紙器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記課題を解決するために、請求項1の発明では、
1枚のブランクシートを折って、四角形の底壁と、該底壁の四辺に沿って立設する4つの周壁と、該4つの周壁の対向する一対の周壁に該周壁の上端から折れ曲がって外方へ延びる翼片部とを接着手段を用いることなく一連に設けてなる溶液保管用の収納容器に用いる折畳式紙器において、
上面が開口する箱形で内部が縦横に交差する仕切壁で均等な小間に仕切られた収納容器の仕切壁又は仕切壁と外周壁で仕切られた小間に折畳式紙器を嵌め込み、前記一対の翼片部を前記仕切壁間又は仕切壁と外周壁を覆うように被せてマスキングしうることを特徴とする。
また、請求項2の発明では、
前記折畳式紙器が、折畳時にはいずれか一方の翼片部がこれに連なる周壁の外側に折り重ねられ、いずれか他方の翼片部に連なる周壁は底壁上に重なるように折り畳まれ、他方の翼片部はこれに連なる周壁の上に折り返され、前記一方の翼片部に連なる周壁が他方の翼片部およびこれに連なる周壁の上に折り重ねられ、
上記翼片部に連なる周壁間の翼片部を有しない周壁は前記他方の翼片部に連なる周壁が壁壁上に折り畳まれる際に連動して内側に半分に折り込まれ、一方の翼片部に連なる周壁と重なる際に前記半分の折り込まれた周壁は更に半分に折り込まれて外方へ突出するようになっていることを特徴とする。
請求項3の発明では、
前記折畳式紙器が、1枚の正方形又は長方形のブランクシートに折り目を形成しており、該折り目が、ブランクシートを横方向に3つに分ける第1縦線および第2縦線と、縦方向に5つに分ける第1横線から第4横線とを有しており、
ブランクシートの上辺と第1横線の間を一方の翼片部形成部とし、ブランクシートの下辺と第4横線の間を他方の翼片部形成部とし、
第2横線と第3横線の間で第1縦線と第2縦線で囲まれた部分を底壁形成部とし、第2横線と第3横線の間でブランクシートの左辺と第1縦線で囲まれた部分と、ブランクシートの右辺と第2縦線で囲まれた部分を、それぞれ翼片部を有しない一対の周壁形成部とし、
第1横線と第2横線の間で、第1縦線と第2縦線で囲まれた部分を一方の翼片部を有する一方の周壁の内面形成部とし、ブランクシートの左辺と第1縦線で囲まれた部分およびブランクシートの右辺と第2縦線で囲まれた部分を上記一方の周壁の外面形成部とし、
第3横線と第4横線の間で、第1縦線と第2縦線で囲まれた部分を他方の翼片部を有する他方の周壁の内面形成部とし、ブランクシートの左辺と第1縦線で囲まれた部分およびブランクシートの右辺と第2縦線で囲まれた部分を上記他方の周壁の外面形成部とし、
前記一方の周壁の外面形成部には、第1横線の左端から第2横線と第1縦線の交点に向かう対角線に沿った折り線、第1横線の右端から第2横線と第2縦線の交点に向かう対角線に沿った折り線を形成し、
前記他方の周壁の外面形成部には、第4横線の左端から第3横線と第1縦線の交点に向かう対角線に沿った折り線、第4横線の右端から第3横線と第2縦線の交点に向かう対角線に沿った折り線を形成し、
前記翼片部を有しない一対の周壁形成部にはクロス状に2本の対角折線を形成してなることを特徴とする。
また、請求項4の発明では、
前記折畳式紙器の内面に相当するブランクシートの少なくとも一側が、耐水性又は耐油性を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
この発明の折畳式紙器は、一枚の四角い紙を折るだけで、接着テープなどを要さずに紙器を完成することができると共に、紙器の外方へ延びる一対の翼片部を有しているので、収納容器の仕切壁や外周壁をカバーすることができ、溶剤の収納容器への付着を防止することができる。
また、折畳乃至展開を容易に行うことができるので、収納の省スペース化が図れ、また収納容器へのセットも容易に行うことができ利便性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】折畳式紙器のブランクシートの展開図である。
【図2】折畳式紙器を収納容器の小間に嵌め込んで使用する状態を示す分解斜視図である。
【図3】折畳式紙器の折り方を示す第1手順の図である。
【図4】折畳式紙器の折り方を示す第2手順の図である。
【図5】折畳式紙器の折り方を示す第3手順の図である。
【図6】折畳式紙器の折り方を示す第4手順の図である。
【図7】折畳式紙器の折り方を示す第5手順の図である。
【図8】折畳式紙器の折り方を示す第6手順の図である。
【図9】折畳式紙器の折り方を示す第7手順の図である。
【図10】折畳式紙器の折り方を示す第8手順の図である。
【図11】折畳式紙器の折り方を示す第9手順の図である。
【図12】(a)は折畳式紙器の折畳状態を示す正面図、(b)は背面図である。
【図13】折畳式紙器の折畳から展開途中を示す斜視図である。
【図14】折畳式紙器が展開されて完成した状態を示す斜視図である。
【図15】折畳式紙器の使用状態を説明する模式図である。
【図16】従来の簡易折畳紙器のブランクシートの展開図である。
【図17】(a)は従来の簡易紙器の拡大斜視図、(b)は簡易紙器を小間内に収納して使用する収納容器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、この発明の折畳式紙器の好適実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0009】
本実施例の折畳式紙器1は、図1に展開図を示すように、1枚の四角形(図示例では長方形)のブランクシート1’を折って成形される。
このブランクシート1’は、紙器内面となる一側面にシリコンを塗布したグラシン紙を用いているが、耐水性、耐油性を有する紙、合成紙、樹脂層を被覆した紙など公知の紙類を用いることができる。
【0010】
このブランクシート1’には、図1に点線で示すように、予め折り目を付けておくことが好ましい。
そして、上記ブランクシート1’を上記折り目に沿って折ることで、上面が開口した箱形の折畳式紙器1を成形することができる。
【0011】
ここで、ブランクシート1’は外周を形成する上辺1a’、下辺1b’、右辺1c’、左辺1d’を有している。
折り目は、ブランクシート1’を横方向に3つに分ける2本の縦線として、図中左から第1縦線Y1と、第2縦線Y2とが設けられる。
また、ブランクシート1’を縦方向に5つに分ける4本の横線として、図中上から第1横線X1と、第2横線X2と、第3横線X3と、第4横線X4とが設けられる。
【0012】
そして、ブランクシート1’の上辺1a’と第1横線X1の間を第2翼片部形成部H2とし、ブランクシート1’の下辺1b’と第4横線X4の間を第1翼片部形成部H1とする。
また、第2横線X2と第3横線X3の間で第1縦線Y1と第2縦線Y2で囲まれた部分を底壁形成部H3とする。
【0013】
前記第2横線X2と第3横線X3の間で、ブランクシート1’の左辺1d’と第1縦線Y1で囲まれた部分と、ブランクシート1’の右辺1c’と第2縦線Y2で囲まれた部分を、それぞれ翼片部を有しない第3周壁形成部H4および第4周壁形成部H5とする。
【0014】
また、第1横線X1と第2横線X2の間で、第1縦線Y1と第2縦線Y2で囲まれた部分を第2翼片部を有する第2周壁の内面形成部H7aとし、ブランクシート1’の左辺1d’と第1縦線Y1で囲まれた部分およびブランクシート1’の右辺1c’と第2縦線Y2で囲まれた部分を上記第2周壁の外面形成部H7bとする。
【0015】
また、第3横線X3と第4横線X4の間で、第1縦線Y1と第2縦線Y2で囲まれた部分を第1翼片部を有する第1周壁の内面形成部H6aとし、ブランクシート1’の左辺1d’と第1縦線Y1で囲まれた部分およびブランクシート1’の右辺1c’と第2縦線Y2で囲まれた部分を上記第1周壁の外面形成部H6bとしている。
【0016】
そして、前記第2周壁の外周形成面H7bには、第1横線Y1の左端から第2横線X2と第1縦線Y2の交点に向かう対角線に沿った第1対角折線Z1が形成され、第1横線X1の右端から第2横線X2と第2縦線Y2の交点に向かう対角線に沿った第2対角折線Z2が形成される。、
【0017】
同様に、第1周壁の外面形成部H6bには、第4横線X4の左端から第3横線X3と第1縦線Y1の交点に向かう対角線に沿った第5対角折線Z5が形成され、第4横線X4の右端から第3横線Z3と第2縦線Y2の交点に向かう対角線に沿った第6対角折線Z6が形成される。
更に、翼片部を有しない第3側壁形成部H4にはクロス状の対角線に沿った2本の第3対角折線Z3aとZ3bを形成し、第4側壁形成部H5にはにはクロス状の対角線に沿った2本の第4対角折線Z4aとZ4bを形成している。
【0018】
以下に、図3から図12を参照しながら、ブランクシート1’から折畳式紙器1を成形する折り方の一例について説明する。
まず、第2横線X2に沿って図中上側の片を下側の片に重なるように2つに折り曲げる(図3参照)。
【0019】
次いで、図示しないが第1縦線Y1に沿って図中左側の片を右側の片に重なるように一旦折り曲げ、次いで、第1縦線Y1が中心線になるように外側の片(X2とY1と底辺1b’と左辺1d’とで囲まれた片)を図中左に開くと、上部が第1対角折線Z1と第3b対角折線Z3bに沿って折れ、山形状となる(図4参照)。
【0020】
右側も同様に、第2縦線Y2に沿って図中右側の片を左側の片に重なるように一旦折り曲げ、次いで、第2縦線Y2が中心線になるように外側の片(X2とY2と底辺1b’と右辺1c’とで囲まれた片)を右に開くと、上部が第2対角折線Z2と第4b対角折線Z4bに沿って折れ、前記左側の山形状の片の上に重なって山形状となる(図5参照)。
【0021】
次いで、前記山形状の片の下に第1縦線Y1と第2縦線Y2に沿って3つに折り重ねられた片(第2翼片部形成部H2)を第1横線X1に沿って上に折り曲げる(図6参照)。
【0022】
この折り畳まれた状態で、まず、第3横線X3に沿って、下側の片を上に重ねるように谷折りする(図7参照)
次いで、第1縦線Y1に沿って左側の片を右側に折り返す。
これにより前記第2横線X2より上部の片で形成された左側の山形の左半分が折り返されて下段に表れる(図8参照)。
【0023】
そして、前記折り返された片の山形の左半分を第1縦線Y1の左側に開くと、第5対角折線Z5と第3a対角折線Z3aに沿って折られて、前記左半分の山形の片が更に半分に折られて左横向きの三角形状が外方へ突出するような斜めの梯形状に展開する(図9参照)。
【0024】
次に、第2横線Y2に沿って右側の片を左に折り曲げると、前記上部の片で形成された右側の山形の右半分が折り返される(図10参照)。
そして、前記と同様に折り返された片を第2縦線Y2の右側に開くと、第6対角折線Z6と第4a対角折線Z4aに沿って前記右半分の山形の片が更に半分に折られて右横向きの三角形状が外方へ突出するような斜めの梯形状に展開する(図11参照)。
【0025】
次いで、上部に突出した3つ折りされた片(第1翼片部形成部H1)を第4横線X4に沿って下に折り曲げることで図12(a)(b)に示す折畳式紙器1の折畳状態が完成される。
このように折られた折畳式紙器1は、上面2が開口し底壁3と、該底壁3を囲む4つの周壁4〜7からなる立方体又は直方体状の容器本体2が接着テープを用いることなく折り方だけで完成することができる。
【0026】
更に、上記容器本体2には、該容器本体2の対向する周壁(本実施例では第1周壁4と第2周壁6とする)には、該周壁4、6の上端で折れ曲がって外方へ延びる第1及び第2翼片部8、9が一体に形成され、第3周壁5及び第4周壁7には翼片部が形成されない。
【0027】
そして、図12に示した折畳式紙器1の折畳時には、第2翼片部9が形成された第3周壁6を容器本体2の底壁3の面と重なるように90度折り曲げて押し込まれており、第3周壁6と隣接する第2、第4周壁5、7を前記底壁3の外側に三角形状に突出するように2つ折りし、第1翼片部8が形成された第1周壁4を前記底壁3に折畳まれた第3周壁6と重ねて扁平な折畳姿勢となっているので、収納に際して省スペースを図ることができる。
【0028】
また、折畳式紙器1を箱形に組み立てる際には、第1翼片部8を引っ張って第1周壁4を底壁3上から枢動して離間させ、次いで底壁3上に重なった第2翼片部9を引っ張っり起こして第3周壁6を底壁3に対して90度引き上げる。
これに連動して、第2周壁5および第4周壁7が平面状に展開されて箱形を完成する(図12〜図14参照)。
【0029】
この容器本体2は、収納容器10の多数の仕切られた小間内に嵌合され、上部の第1翼片部8と第2翼片部9とは、図2及び図15に示すように、前記収納容器10の仕切壁11や外周壁12を覆うように適宜向きを変え、あるいは同じ向きに揃えて容器本体を小間内に嵌合して取り付けられる。
これにより、溶液や接着材を仮保管する際に、これらが仕切壁や外周壁にたれても、前記翼片部8,9がこれらを覆っているので、収納容器10を全く汚すことがなく、作業の効率化を図ることができる。
【0030】
この発明の折畳式紙器の折り方は上下、左右の順序を逆にしてもよい。
また、この発明は上記実施例に限定されるものではなく、要するに、この発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
【符号の説明】
【0031】
1 折畳式紙器
1’ ブランクシート
1a’ブランクシートの上辺
1b ブランクシートの下辺
1c’ブランクシートの右辺
1d’ブランクシートの左辺
2 容器本体
3 底壁
3’ 底壁形成部
4 第1周壁
4’ 第1周壁形成部
4a 第1周壁内面
4a’第1周壁内面形成部
4b 第1周壁外面
4b’第1周壁外面形成部
5 第2周壁
5’ 第2周壁形成部
6 第3周壁
6’ 第3周壁形成部
6a 第3周壁内面
6a’第3周壁内面形成部
6b 第3周壁外面
6b’第3周壁内面形成部
7 第4周壁
7’ 第4周壁形成部
8 第1翼片部
8’ 第1翼片部形成部
9 第2翼片部
9’ 第2翼片部形成部
10 収納容器
11 外壁
12 仕切壁
13 小間
H1 第1翼片部形成部
H2 第2翼片部形成部
H3 底壁形成部
H4 第3周壁形成部
H5 第4周壁形成部
H6a 第1周壁の内面形成部
H6b 第1周壁の外面形成部
H7a 第2周壁の内面形成部
H7b 第2周壁の外面形成部
X1〜X4 第1〜第4横線
Y1〜Y2 第1〜第2縦線
Z1〜Z6 第1〜第6対角折線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚のブランクシートを折って、四角形の底壁と、該底壁の四辺に沿って立設する4つの周壁と、該4つの周壁の対向する一対の周壁に該周壁の上端から折れ曲がって外方へ延びる翼片部とを接着手段を用いることなく一連に設けてなる溶液保管用の収納容器に用いる折畳式紙器において、
上面が開口する箱形で内部が縦横に交差する仕切壁で均等な小間に仕切られた収納容器の仕切壁又は仕切壁と外周壁で仕切られた小間に折畳式紙器を嵌め込み、前記一対の翼片部を前記仕切壁間又は仕切壁と外周壁を覆うように被せてマスキングしうることを特徴とする折畳式紙器。
【請求項2】
折畳式紙器が、折畳時にはいずれか一方の翼片部がこれに連なる周壁の外側に折り重ねられ、
いずれか他方の翼片部に連なる周壁は底壁上に重なるように折り畳まれ、他方の翼片部はこれに連なる周壁の上に折り返され、前記一方の翼片部に連なる周壁が他方の翼片部およびこれに連なる周壁の上に折り重ねられ、
上記翼片部に連なる周壁間の翼片部を有しない周壁は前記他方の翼片部に連なる周壁が壁壁上に折り畳まれる際に連動して内側に半分に折り込まれ、一方の翼片部に連なる周壁と重なる際に前記半分の折り込まれた周壁は更に半分に折り込まれて外方へ突出するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の折畳式紙器。
【請求項3】
折畳式紙器が、1枚の正方形又は長方形のブランクシートに折り目を形成しており、該折り目が、ブランクシートを横方向に3つに分ける第1縦線および第2縦線と、縦方向に5つに分ける第1横線から第4横線とを有しており、
ブランクシートの上辺と第1横線の間を一方の翼片部形成部とし、ブランクシートの下辺と第4横線の間を他方の翼片部形成部とし、
第2横線と第3横線の間で第1縦線と第2縦線で囲まれた部分を底壁形成部とし、第2横線と第3横線の間でブランクシートの左辺と第1縦線で囲まれた部分と、ブランクシートの右辺と第2縦線で囲まれた部分を、それぞれ翼片部を有しない一対の周壁形成部とし、
第1横線と第2横線の間で、第1縦線と第2縦線で囲まれた部分を一方の翼片部を有する一方の周壁の内面形成部とし、ブランクシートの左辺と第1縦線で囲まれた部分およびブランクシートの右辺と第2縦線で囲まれた部分を上記一方の周壁の外面形成部とし、
第3横線と第4横線の間で、第1縦線と第2縦線で囲まれた部分を他方の翼片部を有する他方の周壁の内面形成部とし、ブランクシートの左辺と第1縦線で囲まれた部分およびブランクシートの右辺と第2縦線で囲まれた部分を上記他方の周壁の外面形成部とし、
前記一方の周壁の外面形成部には、第1横線の左端から第2横線と第1縦線の交点に向かう対角線に沿った折り線、第1横線の右端から第2横線と第2縦線の交点に向かう対角線に沿った折り線を形成し、
前記他方の周壁の外面形成部には、第4横線の左端から第3横線と第1縦線の交点に向かう対角線に沿った折り線、第4横線の右端から第3横線と第2縦線の交点に向かう対角線に沿った折り線を形成し、
前記翼片部を有しない一対の周壁形成部にはクロス状に2本の対角折線を形成してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の折畳式紙器。
【請求項4】
折畳式紙器の内面に相当するブランクシートの少なくとも一側が、耐水性又は耐油性を有することを特徴とする請求項1から3のいずれに記載の折畳式紙器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2011−157107(P2011−157107A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−19895(P2010−19895)
【出願日】平成22年2月1日(2010.2.1)
【出願人】(591029921)フジモリ産業株式会社 (65)
【Fターム(参考)】