説明

接続システムと、電子機器及び接続台、データ処理装置、動作モード設定方法

【課題】 電子機器をクレードルに装着して所定の機能を利用する際の作業性を向上させる接続システムと、電子機器及び接続台、データ処理装置、動作モード設定方法を提供する。
【解決手段】 接続コネクタ5,15を介して電気的に接続されるクレードル1とデジタルカメラ10とからなる接続システムである。デジタルカメラ10を、液晶表示部13が正面に位置する図の向きとした状態と、撮影レンズが正面に位置する図と逆向きとした状態のいずれでもクレードル1に装着でき、かつデジタルカメラ10が装着時点の向きを電気的に確認可能な構成とする。デジタルカメラ10に、クレードル1に装着された時点の向きを確認させ、それが図の向きであれば記録画像転送モードでの動作を開始させ、図と逆向きであればPCカメラモードでの動作を開始させる。デジタルカメラ10の向きを選択的に変えるだけで、所望とする動作モードでの使用が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続台と、それに着脱自在な携帯型の電子機器とからなる接続システムと電子機器、及び接続台と、それを介して携帯型の電子機器とデータ通信を行うデータ処理装置とからなる接続システムと、データ処理装置、及び動作モード設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)や電子手帳、デジタルカメラ等の携帯型の電子機器においては、内蔵電池の充電や、外部のパーソナルコンピュータ(PC)等の外部機器との間でデータ通信を行うための装置としてクレードル(cradle)と呼ばれる接続台が使用されている。一般に、クレードルは、電子機器を固定して保持する本体の所定箇所に、電子機器側に設けられているものと対をなす接続コネクタが設けられた構成を有しており、それに電子機器を装着(載置)することにより電子機器への充電が可能となっている。また、電子機器と外部装置(PC等)との間のデータ通信に使用されるクレードルにあっては、前記接続コネクタとは別に、USB(Universal Serial Bus)やRS−232C等によりPC等とケーブル接続するための接続コネクタが本体に設けられている。
【0003】
そして、前述したようなクレードルと電子機器とからなる接続システムとしては、例えばPC等との間でデータ通信を行うための動作モードとして複数種の通信モードが用意されたデジタルカメラにおいて、それがクレードルに装着(載置)された状態で電源スイッチがオンされると、予めセットアップされている所定の通信モードが自動的に立ち上がり、その通信モードでの動作を開始するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2002−218300号公報(第8頁、図9)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述したようなデジタルカメラとクレードルとからなる接続システムにおいては、ユーザーがデジタルカメラの通信機能を使用する場合には、それをクレードルに装着する以前に、使用する通信モードをカメラ側において設定しておく必要がある。しかも、一般に、デジタルカメラにおいては、ユーザーにより設定可能なパラメータや動作等の設定項目の種類が多岐に渡っており、前述した所望の通信モードの設定に際しては、まず設定項目として通信モードを選択した後、さらに複数用意されている通信モードから所望するモードを選択するという作業が要求されている。
【0005】
このため、前述したように、クレードルに装着した状態で電源スイッチをオンするだけで通信モードを自動的を立ち上げることができたとしても、所望の通信機能を使用する場合には、その準備操作が依然として煩雑であるという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、電子機器を接続台に装着して所定の機能を利用する際の作業性を向上させる接続システム、電子機器、動作モード設定方法と、接続台を介して電子機器が生成したデータを利用する際の作業性を向上させる接続システムと、電子機器及び接続台、データ処理装置、動作モード設定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために請求項1の発明にあっては、装着状態で互いに電気的に接続される接続台と携帯型の電子機器とからなる接続システムにおいて、前記接続台は、前記電子機器を、その電子機器の所定部位が異なる方向を向いた複数の状態で支持可能な本体を備え、前記電子機器は、前記接続台との装着状態における前記本体に対する前記所定部位の向きを確認する確認手段と、この確認手段により確認された向きに対応する動作モードを設定する設定手段とを備えたものとした。
【0008】
かかる構成においては、電子機器を接続台に装着したとき、電子機器では、その確認手段によって所定部位の向きが確認され、確認された向きに応じた動作モードが設定手段によって設定される。したがって、電子機器を接続台へ装着する際、その所定部位の向きを選択的に変えることにより、電子機器に異なる動作モードを設定することができる。
【0009】
また、請求項2の発明にあっては、接続台に装着され、その接続台と電気的に接続される携帯型の電子機器において、前記接続台が有する接続端子と対をなすとともに、前記接続台に対する向きが異なる複数形態での前記接続端子との接続を許容された接続端子と、前記接続台との装着状態における前記接続台に対する向きを確認する確認手段と、この確認手段により確認された向きに対応する動作モードを設定する設定手段とを備えたものとした。
【0010】
かかる構成においては、それを接続台に装着したとき、確認手段によって所定部位の向きが確認され、確認された向きに応じた動作モードが設定手段によって設定される。したがって、接続台へ装着する際、接続台に対する向きを選択的に変えることにより、電子機器に異なる動作モードを設定することができる。
【0011】
また、請求項3の発明にあっては、接続台に装着され、その接続台と電気的に接続される携帯型の電子機器において、装着状態で自己が保持される、前記接続台に向きの変更が可能に設けられている可動保持部の向きを確認する確認手段と、この確認手段により確認された前記可動保持部の向きに対応する動作モードを設定する設定手段とを備えたものとした。
【0012】
かかる構成においては、それを接続台に装着したとき、確認手段によって接続台における可動保持部の向きが確認され、確認された向きに応じた動作モードが設定手段によって設定される。したがって、接続台へ装着する際、接続台における可動保持部の向きを選択的に変えることにより、電子機器に異なる動作モードを設定することができる。
【0013】
また、請求項4の発明にあっては、接続台に装着され、その接続台と電気的に接続される携帯型の電子機器において、向きの変更が可能な可動部と、前記接続台との装着状態における前記可動部の向きを確認する確認手段と、この確認手段により確認された向きに対応する動作モードを設定する設定手段とを備えたものとした。
【0014】
かかる構成においては、それを接続台に装着したとき、確認手段によって可動部の向きが確認され、確認された向きに応じた動作モードが設定手段によって設定される。したがって、接続台へ装着する際、可動部の向きを選択的に変えることにより、電子機器に異なる動作モードを設定することができる。
【0015】
また、請求項5の発明にあっては、携帯型の電子機器が装着されるとともに、前記電子機器が有するコネクタと結合される受け側コネクタを有し、その受け側コネクタを介して、装着された前記電子機器と電気的な接続状態を確保される接続台において、前記電子機器を、その電子機器の所定部位が互いに逆方向を向いた異なる状態でそれぞれ支持可能な本体と、この本体に、前記電子機器の装着時の状態によって異なる前記電子機器が有するコネクタの相対位置にそれぞれ対応し互いに離間して設けられるとともに、前記電子機器が有するコネクタと接続される一方側が、前記電子機器が有するコネクタと結合する結合位置に移動したとき、前記電子機器が有するコネクタと接続されない他方側が、前記電子機器の前記本体への装着を阻害しない非結合位置に移動する二つの前記受け側コネクタとを備え、前記本体に装着された前記電子機器が前記二つの受け側コネクタのいずれが自己が有するコネクタと結合しているかを確認可能な構成を有としたものとした。
【0016】
かかる構成においては、電子機器が、所定部位が互いに逆方向を向いた異なる状態のいずれの状態によって装着された場合であっても、電子機器との間において電気的な接続状態を確保することができ、しかもその状態を電子機器に知らせることができる。
【0017】
また、請求項6の発明にあっては、前記本体への前記電子機器の装着に際し、前記二つの受け側コネクタのうち、前記電子機器が有するコネクタと接続されない一方側が前記電子機器と干渉して前記非結合に移動するときの力によって、前記電子機器が有するコネクタと接続される他方側を前記結合位置に移動させる移動機構を備えたものとした。
【0018】
かかる構成においては、電子機器を装着させるだけで、電子機器との間に電気的な接続状態を確保することができる。
【0019】
また、請求項7の発明にあっては、接続台に装着され、その接続台と電気的に接続される携帯型の電子機器における、前記接続台と装着したときの動作モードの設定方法であって、前記接続台の本体に対する所定部位の向きを確認する工程と、確認された前記所定部位の向きに対応する動作モードを設定する工程とからなる方法とした。
【0020】
かかる方法においては、電子機器を接続台に装着したとき、電子機器には、その所定部位の向きに応じた動作モードが設定される。したがって、電子機器を接続台へ装着する際、その所定部位の向きを選択的に変えることにより、電子機器に異なる動作モードを設定することができる。
【0021】
また、請求項8の発明にあっては、接続台に装着され、その接続台と電気的に接続される携帯型の電子機器が有するコンピュータを、電子機器が前記接続台に装着された状態における前記接続台の本体に対する所定部位の向きを確認する確認手段と、この確認手段により確認された前記所定部位の向きに対応する動作モードを設定する設定手段として機能させるためのプログラムとした。
【0022】
また、請求項9の発明にあっては、携帯型の電子機器が着脱自在であるとともに装着状態の前記電子機器が電気的に接続される接続台と、この接続台を介して前記電子機器との間でデータ通信を行うデータ処理装置とからなる接続システムにおいて、前記接続台は、前記電子機器を、その電子機器の所定部位が異なる方向を向いた複数の状態で支持可能な本体を備え、前記データ処理装置は、前記接続台に装着された電子機器における前記本体に対する前記所定部位の向きを確認する確認手段と、この確認手段により確認された向きに対応する、前記電子機器との間でデータ通信を行う動作モードを設定する設定手段とを備えたものとした。
【0023】
かかる構成においては、接続台に電子機器が装着されたとき、データ処理装置では、その確認手段によって電子機器の所定部位の向きが確認され、確認された向きに対応する、電子機器との間でデータ通信を行う動作モードが設定手段によって設定される。したがって、電子機器を接続台へ装着する際、その所定部位の向きを選択的に変えることにより、データ処理装置に、電子機器と内容が異なるデータ通信動作を行うことができる。
【0024】
また、請求項10の発明にあっては、携帯型の電子機器が着脱自在であるとともに装着状態の前記電子機器が電気的に接続される接続台を介して前記電子機器との間でデータ通信を行うデータ処理装置であって、前記接続台に装着された電子機器における前記本体に対する前記所定部位の向きを確認する確認手段と、この確認手段により確認された向きに対応する、前記電子機器との間でデータ通信を行う動作モードを設定する設定手段とを備えたものとした。
【0025】
かかる構成においては、接続台に電子機器が装着されたとき、データ処理装置では、その確認手段によって電子機器の所定部位の向きが確認され、確認された向きに対応する、電子機器との間でデータ通信を行う動作モードが設定手段によって設定される。したがって、電子機器を接続台へ装着する際、その所定部位の向きを選択的に変えることにより、データ処理装置に、電子機器と内容が異なるデータ通信動作を行うことができる。
【0026】
また、請求項11の発明にあっては、前記確認手段により確認された向きに対応するデータ通信を実施する自己の動作モードに対応する動作を前記電子機器に対して要求する動作要求手段を備えたものとした。
【0027】
かかる構成においては、接続台に電子機器が装着されたときには、動作要求手段が、自己の動作モードに対応する動作を電子機器に対して要求することにより、電子機器に自己の動作モードに対応する所定の動作を自動的に行わせることが可能となる。
【0028】
また、請求項12の発明にあっては、携帯型の電子機器が着脱自在であるとともに装着状態の前記電子機器が電気的に接続される接続台を介して前記電子機器との間でデータ通信を行うデータ処理装置における、前記電子機器との間でデータ通信を行う動作モードの設定方法であって、前記接続台に装着された電子機器における前記本体に対する前記所定部位の向きを確認する工程と、確認された向きに対応する、前記電子機器との間でデータ通信を行う動作モードを設定する工程とからなる方法とした。
【0029】
かかる方法によれば、接続台に電子機器が装着されたとき、データ処理装置には、電子機器の所定部位の向きに対応する、電子機器との間でデータ通信を行う動作モードが設定される。したがって、電子機器を接続台へ装着する際、その所定部位の向きを選択的に変えることにより、データ処理装置に、電子機器と内容が異なるデータ通信動作を行うことができる。
【0030】
また、請求項13の発明にあっては、携帯型の電子機器が着脱自在であるとともに装着状態の前記電子機器が電気的に接続される接続台を介して前記電子機器との間でデータ通信を行うデータ処理装置が有するコンピュータを、前記接続台に装着された電子機器における前記本体に対する前記所定部位の向きを確認する確認手段と、この確認手段により確認された向きに対応する、前記電子機器との間でデータ通信を行う動作モードを設定する設定手段として機能させるためのプログラムとした。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように請求項1及び請求項7の発明においては、電子機器を接続台へ装着する際、その所定部位の向きを選択的に変えることにより、電子機器に異なる動作モードを設定することができるようにした。よって、電子機器を接続台に装着して所定の機能を利用する際の作業性を向上させることが可能となる。
【0032】
また、請求項2の発明においては、電子機器を接続台へ装着する際、接続台に対する向きを選択的に変えることにより、それに異なる動作モードを設定することができるようにした。よって、電子機器を接続台に装着して所定の機能を利用する際の作業性を向上させることが可能となる。さらに、電子機器の向きと、それに対応する(割り当てる)動作モードの内容を適宜設定することにより、接続台を使用するときの電子機器の使い勝手を向上させることができる。
【0033】
また、請求項3の発明においては、電子機器を接続台へ装着する際、接続台における可動保持部の向きを選択的に変えることにより、それに異なる動作モードを設定することができるようにした。よって、電子機器を接続台に装着して所定の機能を利用する際の作業性を向上させることが可能となる。さらに、可動部の向きと、それに対応する(割り当てる)動作モードの内容を適宜設定することにより、接続台を使用するときの電子機器の使い勝手を向上させることができる。しかも、より多くの動作モードにも容易に対応可能となる。
【0034】
また、請求項4の発明においては、電子機器を接続台へ装着する際、可動部の向きを選択的に変えることにより、それに異なる動作モードを設定することができるようにした。よって、電子機器を接続台に装着して所定の機能を利用する際の作業性を向上させることが可能となる。さらに、可動部の向きと、それに対応する(割り当てる)動作モードの内容を適宜設定することにより、接続台を使用するときの電子機器の使い勝手を向上させることができる。しかも、より多くの動作モードにも容易に対応可能となる。
【0035】
また、請求項5の発明においては、電子機器が、所定部位が互いに逆方向を向いた異なる状態のいずれの状態によって装着された場合であっても、電子機器との間において電気的な接続状態を確保することができ、しかもその状態を電子機器に知らせることができるようにした。よって、係る発明の接続台を用いることにより、請求項1及び請求項7の発明が実施可能となる。
【0036】
また、請求項6の発明においては、電子機器を装着させるだけで、電子機器との間に電気的な接続状態を確保することができるようにした。よって、接続台の使い勝手が向上する。
【0037】
また、請求項9,10,12の発明においては、電子機器を接続台へ装着する際、その所定部位の向きを選択的に変えることにより、データ処理装置に、電子機器と内容が異なるデータ通信動作を行うことができるようにした。よって、接続台を介して電子機器が生成したデータを利用する際の作業性を向上させることが可能となる。
【0038】
また、請求項11の発明においては、電子機器に自己の動作モードに対応する所定の動作を自動的に行わせることが可能となるようにした。よって、接続台を介して電子機器が生成したデータを利用する際の作業性を一層向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る接続システムを示す外観斜視図である。この接続システムは接続台であるクレードル1と、クレードル1に着脱自在であるとともに、装着状態でクレードル1を介してパーソナルコンピュータ(PC)に接続されることによりPCとの間のデータ通信が可能なデジタルカメラ10とから構成されている。
【0040】
クレードル1は、本体2の上部に、上方より装着されたデジタルカメラ10を垂直よりも背面側へ若干寝かせた状態で保持する保持部3が設けられた構造を有している。本体2の背面側には、第1の接続コネクタ4が設けられ、前記保持部3の内側に位置する本体2の上面部分には第2の接続コネクタ5が突出した状態で設けられている。第1の接続コネクタ4には、一端側が図外のPCに接続されている通信ケーブル50の他端が接続されている。第1の接続コネクタ4と第2の接続コネクタ5とは、本体2の内部において互いに対応する端子同士を結線されている。
【0041】
デジタルカメラ10は、本体11の正面に撮影レンズ12が、かつ背面に液晶表示器13が設けられ、上面にシャッター釦14が設けられた構造を有している。また本体11の底面にはクレードル1の第2の接続コネクタ5に対応する接続コネクタ15が設けられている。なお、以下の説明においては、上記第2の接続コネクタ5をクレードル側コネクタ、上記接続コネクタ15をカメラ側コネクタという。
【0042】
クレードル側コネクタ5とカメラ側コネクタ15は、デジタルカメラ10をクレードル1に着脱する際、互いに挿抜されるものであり、本実施の形態においてはクレードル側コネクタ5がオス、カメラ側コネクタ15がメスである。また、両コネクタ5,15は、デジタルカメラ10を、液晶表示器13がクレードル1(本体2)の正面側に位置する図1に示した第1の向き、又は撮影レンズ12がクレードル1(本体2)の正面側に位置する第2の向き(図示せず)のどちらに向けても、デジタルカメラ10とクレードル1とを装着可能とする構造を有している。
【0043】
すなわち、クレードル側コネクタ5がクレードル1の保持部3の中央部に配置され、かつカメラ側コネクタ15がデジタルカメラ10の本体11の底面中央部に配置されている。さらにクレードル側コネクタ5には、本体2の正面側と背面側とに位置して、各々が複数の接続端子からなる端子列5a,5bが互いに平行して設けられている。双方の端子列5a,5bの一方側と他方側とは各接続端子の配置順が逆順であるとともに、双方が、それらと対応する前記第1の接続コネクタ4が有する複数の接続端子とそれぞれ結線されている。他方、カメラ側コネクタ15には、上記双方の端子列5a,5bのいずれか一方側のみに接続される複数の接続端子(図示せず)が設けられている。
【0044】
これにより、クレードル側コネクタ5とカメラ側コネクタ15とは、デジタルカメラ10が前述した第1又は第2のいずれの向きで装着されたときであっても、電気的に接続されるようになっている。さらに、クレードル側コネクタ5と、カメラ側コネクタ15には、データ通信用とは別に、カメラ側コネクタ15の端子群がクレードル側コネクタ5のどちら側の端子列5a,5bと接続されているのかを電気的に検出するための検出用端子が設けられている。
【0045】
図2は、前述したデジタルカメラ10及びクレードル1の電気的な概略構成を示すブロック図である。デジタルカメラ10は、デジタルカメラ10は、固体撮像素子であるCCD21とCPU22とを有している。CCD21は、図示しないフォーカスレンズ及びズームレンズを介して結像された被写体の光学像を光電変換し、被写体の光学像に応じたアナログの撮像信号を出力する。CPU22は、JPEG方式による画像データの圧縮・伸張を含む各種デジタル信号処理機能を有するとともにデジタルカメラ10の各部を制御する。
【0046】
CPU22には、CCD21を駆動するTG(Timing Generator)23が接続されており、TG23には、CCD21から出力される撮像信号が入力するユニット回路24が接続されている。ユニット回路24は、を相関二重サンプリングして保持するCDS回路、その撮像信号を増幅するゲイン調整アンプ(AGC)、増幅後の撮像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(AD)から構成されており、CCD21の出力信号はユニット回路24を経てデジタル信号としてCPU22に送られる。
【0047】
また、CPU22には、表示装置25、キー入力部26、ROM27、DRAM28、内蔵画像メモリ29、入出力インターフェイス30が接続されている。DRAM28は、CCD21により撮像されデジタル化された画像データを一時記憶するバッファであるとともに、CPU22のワーキングメモリとして使用される。DRAM28に一時記憶された画像データは圧縮され、最終的には内蔵画像メモリ29に記録される。表示装置25は前記液晶表示器13とその駆動回路とを含み、撮影待機モード等においては、CCD21によって撮像された被写体画像をスルー画像として表示し、再生モードでは、内蔵画像メモリ29に記録されている画像を表示する。キー入力部26は、前記シャッター釦14や、図示しない電源キー、モード選択キー等の複数の操作キーを含み、使用者によるキー操作に応じたキー入力信号をCPU22に出力する。
【0048】
入出力インターフェイス30には前記接続コネクタ(カメラ側コネクタ)15が接続されており、入出力インターフェイス30は、CPU22の制御に基づき前記クレードル1を介して接続されたPCとの間でUSBインターフェイス又はRS−232Cインターフェイス等によるデータの送受信を行う。ROM27には、CPU22にデジタルカメラ10の各部を制御させるための制御プログラム、及びCPU22の動作に必要な各種データが記憶されている。そしてCPU22は上記制御プログラムに従い動作することにより、本発明の確認手段、設定手段として機能する。
【0049】
図3は、図1に示したようにクレードル1が通信ケーブル50によってPCと接続されている状態で、電源が投入された状態でデジタルカメラ10がクレードル1に装着されたときの動作を示すフローチャートである。
【0050】
デジタルカメラ10においてはクレードル1に装着されると、CPU22が、カメラ側コネクタ15の各端子がクレードル側コネクタ5の前述した端子列5a,5bのいずれの側と接続されたのかを電気的に検出することにより、デジタルカメラ10がクレードル1に対し、前述した第1又は第2のいずれの向きで装着されたのかを確認する(ステップSA1)。
【0051】
ここで、デジタルカメラ10の向きが、液晶表示器13がクレードル1の正面側に位置する向き、すなわち図1に示した第1の向きであったときには(ステップSA2でYES)、CPU22は動作モードを記録画像転送モードに設定し、そのモードでの動作を開始する(ステップSA3)。そして、内蔵画像メモリ29に記録されている画像データ(画像ファィル)を所定の順序で読み出し、それをPCへ転送する(ステップSA4)。これを、全ての画像データの転送が終了するまで続け、それが終了した時点で(ステップSA5でYES)、記録画像転送モードでの動作を終了する。
【0052】
一方、ステップSA1で確認したデジタルカメラ10の向きが、撮影レンズ12がクレードル1の正面側に位置する向き、すなわち図1とは逆の第2の向きであったときには(ステップSA2でNO)、CPU22は動作モードを所謂PCカメラとして機能するためのPCカメラモードに設定し、そのモードでの動作を開始する(ステップSA6)。そして、CCD21により被写体像を撮像するとともに(ステップSA7)、撮像した画像データを逐次PCへ転送する(ステップSA8)。これを、ユーザーによるデジタルカメラ10側やPC側における所定のキー操作によるモード終了操作があったり、あるいはPC側から送られる終了指示信号を受信するまで続け、モード終了操作等があった時点で(ステップSA9でYES)、PCカメラモードでの動作を終了する。
【0053】
したがって、ユーザーは、デジタルカメラ10をクレードル1に装着してPCとの間のデータ通信機能を利用するとき、デジタルカメラ10の向きを選択的に変えるだけで、デジタルカメラ10に所望とする動作モード(記録画像転送モードまたはPCカメラモード)を設定することができる。よって、データ通信機能を利用するとき、そのモード設定を極めて容易に行うことができる。
【0054】
また、本実施の形態においては、クレードル1が保持部3によってデジタルカメラ10を垂直よりも背面側へ若干寝かせた状態で保持する構造であるとともに、デジタルカメラ10の向きと動作モードとの関係が、液晶表示器13をクレードル1の正面側つまりユーザー側へ向けたときには記録画像転送モードとなる一方、撮影レンズ12をクレードル1の正面側へ向けたときにはPCカメラモードとなるように設定されている。このため、記録画像転送モードでは液晶表示器13が若干上向きとなるため動作中における液晶表示器13の表示画面が見やすく、またPCカメラモードでは、撮影レンズ12の光軸が上向きとなるため、撮影に適した状態を容易に確保することができるという利点がある。
【0055】
なお、本実施の形態では、デジタルカメラ10が、電源が投入された状態でクレードル1へ装着されたとき、前述したように自動的に記録画像転送モード又はPCカメラモードで動作するものとしたが、クレードル1へ装着されたとき、カメラ側コネクタ15がクレードル側コネクタ5に接続されることにより自動的に電源がオン状態となる構成としてもよい。
【0056】
また、本実施の形態では、クレードル1に装着した時の向きに応じて、デジタルカメラ10のデータ通信機能に関する動作モードが選択的に設定されるようにしたが、本発明において選択的に設定される動作モードはデータ通信機能に関する以外の動作モードであってもよい。例えば充電モードと画像データの(PC等への)移動、充電モードとデジタルカメラの動作内容等をユーザーの好みに応じて設定するための設定(カスタマイズ)、セルフタイマー撮影と画像データの移動、記録画像の表示と画像データの移動、音楽データ再生又は音楽データの(PC等への)転送と画像データの転送又は記録画像の表示などのように、デジタルカメラのいかなる種類の動作に関するものであっても構わない。
【0057】
(第2の実施の形態)
図4は、第2の実施の形態に係る接続システムを示す外観斜視図である。この接続システムも、クレードル101と、クレードル101に着脱自在であるとともに、クレードル101を介してPCとの間のデータ通信が可能なデジタルカメラ10とから構成されている。
【0058】
クレードル101は、上面に円形の開口部102aが設けられた本体102の内部に、円板状の回転台106が回転自在に取り付けられた構造を有している。前記回転台106は本発明の可動保持部であって、その上面には、本体102の開口部102aにて起立するとともに、上方より装着されたデジタルカメラ10を保持する保持部103が設けられている。回転台106は、本体102に対して水平方向に180度以上の回転を許容されており、その外周部には押圧突起106aが設けられている。
【0059】
前記本体102の背面側には第1の接続コネクタ104が設けられ、前記回転台106には、前記保持部103の内側に位置する上面部分に突出する第2の接続コネクタ105が設けられており、第1及び第2の接続コネクタ104,105は、本体102の内部において互いに対応する端子同士を結線されている。一方、図5に示したように第2の接続コネクタ105には、データ通信用の端子とは別に前記回転台106の回転位置の検出に使用される検出用端子105aが設けられており、その検出用端子105aと所定のデータ通信用端子105bとの間を短絡、開放する切替スイッチ107が第1の接続コネクタ104に一体的に設けられている。なお、切替スイッチ107は、回転台106が所定の位置まで回転した状態(図4に示した状態)で押圧突起106aに押圧されることによってオフ状態からオン状態に動作するマイクロスイッチである。
【0060】
なお、デジタルカメラ10の外観構造及び電気的構成については、第1の実施の形態において説明したものと同様である。
【0061】
そして、本実施の形態において、デジタルカメラ10は、電源が投入された状態で、通信ケーブル50によりPCと接続されているクレードル101に装着されると以下のように動作する。
【0062】
まず、デジタルカメラ10は、接続コネクタ15が接続されたクレードル101の第2の接続コネクタ105を介して前述した切替スイッチ107のオンオフ状態を電気的に検出することにより、デジタルカメラ10におけるクレードル101の本体102に対する向きを確認する。そして、切替スイッチ107がオン状態であって、液晶表示器13がクレードル101の正面側に位置する向き、すなわち図4に示した向きであったときには、図3のステップSA3〜SA5と同様の動作により、自動的に記録画像転送モードに移行し、内蔵画像メモリ29に記録されている全ての画像データ(画像ファィル)をPCへ転送する。また、切替スイッチ107がオフ状態であって、デジタルカメラ10の向きが、例えば液晶表示器13がクレードル101の背面側に位置する向きであったときには、図3のステップSA6〜SA9と同様の動作により、自動的にPCカメラモードに移行するとともに、撮像した画像データをPCへ逐次転送し、それをモード終了操作等があるまで続ける。
【0063】
したがって、ユーザーは、デジタルカメラ10をクレードル101に装着してPCとの間のデータ通信機能を利用するとき、クレードル101の回転台106を回転させることによってデジタルカメラ10の本体102に対する向きを選択的に変えるだけで、デジタルカメラ10に所望とする動作モード(記録画像転送モードまたはPCカメラモード)を設定することができる。よって、データ通信機能を利用するとき、そのモード設定を極めて容易に行うことができる。また、第1の実施の形態のシステムと比較すると、デジタルカメラ10をクレードル101に装着したままで動作モードの切り替えが可能である、という利点がある。
【0064】
さらに、例えばクレードル101の本体102側に、回転台106の押圧突起106aの複数ヶ所の回転位置を検出するスイッチを設け、使用時には、クレードル101の本体102に対する複数の向きをデジタルカメラ10に確認させる構成とすれば、デジタルカメラ10が、データ通信機能に関する動作モードを3つ以上有する場合に、それら3つ以上の動作モードを、上記本体102に対する向きに応じて選択的に設定することも可能となる。
【0065】
なお、本実施の形態においても、デジタルカメラ10が、電源が投入された状態でクレードル101へ装着されたとき、自動的に記録画像転送モード又はPCカメラモードで動作するものとしたが、クレードル101へ装着されたとき、カメラ側コネクタ15がクレードル側コネクタ105に接続されることにより自動的に電源がオン状態となる構成としてもよい。
【0066】
また、本実施の形態では、デジタルカメラ10の、回転台106の回転位置に応じた向きに応じて、デジタルカメラ10のデータ通信機能に関する動作モードが選択的に設定されるようにしたが、第1の実施の形態において説明したように、選択的に設定される動作モードはデータ通信機能に関する以外の動作モードであってもよい。
【0067】
(第3の実施の形態)
図6は、第3の実施の形態に係る接続システムを示す外観斜視図である。この接続システムも、クレードル201と、クレードル201に着脱自在であるとともに、クレードル201を介してPCとの間のデータ通信が可能なデジタルカメラ210とから構成されている。
【0068】
クレードル201は、第1の実施の形態で説明したものとほぼ同様の構成を有するものであり、前者との構成上の違いは、前記保持部3の内側に設けられている第2の接続コネクタ205が、データ通信用の端子群を1組だけ備えている点のみである。
【0069】
また、本実施の形態におけるデジタルカメラ210は、第1及び第2の実施の形態で説明したものとは異なり、本体11の一方の側部に、両側部の中心を通る軸Oを中心に180度以上(例えば270度)の角度範囲で正面側と背面側とに回動自在な可動部211が設けられ、その可動部211に前記撮影レンズ12やCCD21が設けられている。また、本体11の底面に設けられている接続コネクタ215は、クレードル201の第2の接続コネクタ205に対応しており、本体11の背面側(液晶表示器13が位置する側)が、図6に示したようにクレードル201の正面側を向いた状態で上記第2の接続コネクタ205に接続可能となっている。なお、以下の説明においては、上記第2の接続コネクタ205をクレードル側コネクタ、上記接続コネクタ215をカメラ側コネクタという。
【0070】
さらに、デジタルカメラ210は、図7に示したように撮影方向検出部212を有している。撮影方向検出部212は、撮影レンズ12の向きを検出するためのものであって、前記可動部211が本体11の上面より背面側(液晶表示器13が位置する側)へ回動しているときオン状態となる検出スイッチ(図示せず)、及びその動作状態に基づく撮影方向を示す検出信号をCPU22へ送る回路とから構成されている。なお、これ以外の構成については、第1及び第2の実施の形態で説明したものと同様である。
【0071】
そして、本実施の形態において、デジタルカメラ210は、電源が投入された状態で、通信ケーブル50によりPCと接続されているクレードル201に装着されると以下のように動作する。図8は、そのときの動作を示すフローチャートである。
【0072】
デジタルカメラ210は、カメラ側コネクタ215がクレードル側コネクタ205と接続されると、まず撮影方向検出部212が出力する検出信号に基づき、撮影レンズ12の向き(撮影方向)が正面側であるか否かを確認する(ステップSB1)。そして、前記撮影方向検出部212の検出スイッチがオフ状態であって、撮影レンズ12が本体11の正面側、つまりクレードル201の背面側であったときには(ステップSB2でYES)、CPU22は動作モードを記録画像転送モードに設定し、そのモードでの動作を開始する(ステップSB3)。そして、内蔵画像メモリ29に記録されている画像データ(画像ファィル)を所定の順序で読み出し、それをPCへ転送する(ステップSB4)。これを、全ての画像データの転送が終了するまで続け、それが終了した時点で(ステップSB5でYES)、記録画像転送モードでの動作を終了する。
【0073】
一方、ステップSB1で確認した撮影レンズ12の向きが本体11の背面側でって、例えば図6に示したようにクレードル201の正面画側であったときには(ステップSB2でNO)、CPU22は動作モードを所謂PCカメラとして機能するためのPCカメラモードに設定し、そのモードでの動作を開始する(ステップSB6)。そして、CCD21により被写体像を撮像し(ステップSB7)、撮像した画像をいったん上下に反転(180度回転)した後(ステップSB8)、その画像データを逐次PCへ転送する(ステップSB9)。これを、ユーザーによるデジタルカメラ210側やPC側における所定のキー操作によるモード終了操作があったり、あるいはPC側から送られる終了指示信号を受信するまで続け、モード終了操作等があった時点で(ステップSB10でYES)、PCカメラモードでの動作を終了する。
【0074】
したがって、ユーザーは、デジタルカメラ210をクレードル201に装着してPCとの間のデータ通信機能を利用するとき、撮影レンズ12が設けられている可動部211(撮影レンズ12)の向きを選択的に変えるだけで、デジタルカメラ210に所望とする動作モード(記録画像転送モードまたはPCカメラモード)を設定することができる。よって、データ通信機能を利用するとき、そのモード設定を極めて容易に行うことができる。また、第2の実施の形態と同様に、デジタルカメラ210をクレードル201に装着したままで動作モードの切り替えが可能である、という利点がある。
【0075】
さらに、デジタルカメラ210に、可動部211(撮影レンズ12)の複数の向きを(回転位置)を検出するスイッチを設け、使用時には、クレードル201に対する可動部211の複数の向きを確認させる構成とすれば、デジタルカメラ210が、データ通信機能に関する動作モードを3つ以上有する場合に、それら3つ以上の動作モードを、可動部211の向きに応じて選択的に設定することも可能となる。
【0076】
なお、本実施の形態においても、デジタルカメラ210が、電源が投入された状態でクレードル201へ装着されたとき、自動的に記録画像転送モード又はPCカメラモードで動作するものとしたが、クレードル201へ装着されたとき、カメラ側コネクタ215がクレードル側コネクタ205に接続されることにより自動的に電源がオン状態となる構成としてもよい。
【0077】
また、本実施の形態では、デジタルカメラ210の可動部211の向きに応じて、デジタルカメラ210のデータ通信機能に関する動作モードが選択的に設定されるようにしたが、第1及び第2の実施の形態において説明したように、選択的に設定される動作モードはデータ通信機能に関する以外の動作モードであってもよい。
【0078】
(第4の実施の形態)
本実施の形態は、前述した第1の実施の形態で説明したクレードル1を介してデジタルカメラ10との間でデータ通信を行い、本発明のデータ処理装置として機能するパーソナルコンピュータ(PC)に関するものである。
【0079】
図9は、本実施の形態のPC301の概略構成を示すブロック図である。パーソナルコンピュータ301は、主としてCPU302、RAM303、記憶装置304、入出力インターフェイス305、本体に接続されたキーボードやマウス等の入力装置306、LCDやCRTである表示装置307、電話回線を介してインターネットに接続するためのモデム308を有している。
【0080】
入出力インターフェイス305には、図1に示した前記通信ケーブル50の図示しない他端が接続される接続コネクタ(PC側コネクタ)309が接続されており、入出力インターフェイス305は、CPU302の制御に基づき前記クレードル1を介して接続されたデジタルカメラとの間でUSBインターフェイス又はRS−232Cインターフェイス等によるデータの送受信を行う。記憶装置304は記憶容量の比較的大きなハードディスク等である。
【0081】
また、記憶装置304には、任意のOS(オペレーティングシステム)と、複数種のアプリケーションプログラムが格納されており、本実施の形態では、前記クレードル1に付属して提供されたクレードル連携プログラム、画像データ取り込み用プログラムと、PC301に、デジタルカメラ10をPCカメラ(又はWebカメラ)として使用して、デジタルカメラ10が撮影した画像をインターネット上の所定のサイト、例えばユーザーのホームページに逐次アップロードするための画像アップロード用プログラムが格納されている。そして、本実施の形態では、CPU302が前記クレードル連携プログラムに従い動作することにより、本発明の確認手段、設定手段として機能する。
【0082】
次に、前記PC301にクレードル1が接続されるとともに、その状態でクレードル1にデジタルカメラ10が装着されたときの、PC301の本発明に係る動作を図10のフローチャートに従って説明する。なお、ここでは、PC301が、前述したクレードル連携プログラムが常駐した状態で起動されており、かつクレードル連携プログラムには、後述するように起動させるプログラムが事前に設定されているものとする。
【0083】
PC301は、デジタルカメラ10がクレードル1に装着されると、CPU302は、カメラ側コネクタ15の各端子がクレードル側コネクタ5の前述した端子列5a,5bのいずれの側と接続されたのかを電気的に検出することにより、デジタルカメラ10がクレードル1に対し、前述した前述した第1の向き(液晶表示器13がクレードル1の正面側に位置する図1の向き)と、第2の向き(撮影レンズ12がクレードル1の正面側に位置する向き)のいずれの向きで装着されたのかを確認する(ステップSC1)。
【0084】
ここで、デジタルカメラ10の向きが、第1の向きであったときには(ステップAC2でYES)、CPU302は画像データ取り込み用プログラムを起動するとともに、デジタルカメラ10から転送される画像データを記憶装置304の所定場所に記憶する動作を開始する(ステップAC3)。以後、転送された画像データを順次記憶する動作を行い(ステップAC4)、デジタルカメラ10から、全ての画像データの転送が終了した旨の信号を受信した時点で(ステップAC5でYES)、画像データ取り込み用プログラムに従った動作を終了する。
【0085】
一方、ステップAC1で確認したデジタルカメラ10の向きが、撮影レンズ12が第2の向きであったときには(ステップAC2でNO)、CPU302は画像アップロード用プログラムを起動する(ステップSC6)。そして、デジタルカメラ10から転送されてくる画像データを逐次受信しながら、転送されてくる画像データをアップロードするための処理、例えばユーザーの操作に応じたモデム308を介してのインターネットへの接続動作や、接続後における実際の画像データのアップロードを行う(ステップSC7)。そして、ユーザーによる動作終了操作があった時点で(ステップAC8でYES)、画像アップロード用プログラムを終了する。
【0086】
したがって、本実施の形態によれば、ユーザーはクレードル1に装着するデジタルカメラ10の向きを選択的に変えるだけで、PC301に、画像データの取り込み動作と、画像データのアップロード準備とを自動的に行わせることができる。つまり、PC301においてデジタルカメラ10との間でのデータ通信機能を利用するとき、その作業を容易に行うことができる。
【0087】
なお、本実施の形態では、PC301に、画像データの取り込み動作と、画像データのアップロード準備とを選択的に行わせることができるようにした場合について説明したが、前述したアプリケーションプログラムとは別のプログラムを記憶装置304に格納しておき、PC301に、上記とは異なるデータ通信機能に関する動作を行わせるようにしてもよい。例えば記憶装置304の所定の場所に記憶されている画像データ等のデータを、PC301からデジタルカメラ10へ転送し、デジタルカメラ10の内蔵画像メモリ29等に記録させる動作を行わせるようにしてもよい。また、本実施の形態では、PC301に第1の実施の形態で説明したクレードル1を使用する場合について説明したが、当然のように、第2及び第3の実施の形態で説明したクレードル101,201等の他のクレードルを使用するものとしてもよい。
【0088】
また、本実施の形態においては、デジタルカメラ10が、クレードル1に装着されたときの向きを確認し、自ら動作モードを記録画像転送モード又はPCカメラモードに設定する機能を有するものであって、PC301が、クレードル1に装着されたデジタルカメラ10の向きに応じて、起動するアプリケーションプログラムを自動的に設定(選択)するものを説明したが、記憶装置304に本実施の形態とは異なるクレードル連携プログラムを格納しておき、PC301に以下のような動作を行わせるようにしてもよい。
【0089】
例えば、前述した動作において、ステップSC3,SC6でデジタルカメラ10の向きに応じたプログラムを起動する前又は後に、デジタルカメラ10にクレードル1を介して、ステップSC1で確認した向きが第1の向きであったときには、動作モードを記録画像転送モードに設定させる要求信号を送信し、かつ第2の向きであったときには、動作モードをPCカメラモードに設定させる要求信号を送信することにより、デジタルカメラ10に向きに応じた動作モードを設定させるようにしてもよい。つまりCPU302と入出力インターフェイス30を本発明の動作要求手段として機能させるようにしてもよい。
【0090】
その場合には、デジタルカメラ10が有するROM27等に、上記の要求信号に応じて動作モードを設定する処理をCPU22に行わせるためのプログラムを別途記憶させておくことにより、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0091】
(第5の実施の形態)
図11は、第5の実施の形態に係る接続システムを示す外観斜視図である。この接続システムも、クレードル401と着脱自在であるとともに、クレードル401を介してPCとの間のデータ通信が可能なデジタルカメラ410とから構成されている。
【0092】
本実施の形態のクレードル401は、第1の実施の形態で説明したものと同様、本体402の上部には、上方より装着されたデジタルカメラ410を垂直よりも背面側へ若干寝かせた状態で保持する保持部403が設けられている。また、本体402の背面側には第1の接続コネクタ404が設けられており、第1の接続コネクタ404には、一端側が図外のPCに接続されている通信ケーブル50の他端が接続されている。
【0093】
一方、実施の形態のクレードル401においては、前記本体402には、前記保持部4003の内側であって、その長手方向の両端側の対称位置に一対の矩形穴402a,402bが設けられている。また、本体402の内部には、図12に示したように、一対の矩形穴402a,402bの中間位置にして支持軸406が設けられている。支持軸406には、その両端が一対の矩形穴402a,402bの直下に位置する長尺状の可動片407が回動自在に取り付けられており、可動片407の両端部には、各々が後述するように第1の接続コネクタ404に接続された二つの第2の接続コネクタ405a,405bがそれぞれ取り付けられている。
【0094】
可動片407は、支持軸406に支持された長さ方向の中央部分において下向きにやや折曲されており、これにより図12(a)に示したように、一方側の第2の接続コネクタ405aを本体402の上面と面一となる位置まで内部に後退させると、他方側の第2の接続コネクタ405bが上方に開口する矩形穴402bから保持部403の内側表面に突出し、逆に、同図(b)に示したように、他方側の第2の接続コネクタ405bを本体402の上面と面一となる位置まで内部に後退させると、一方側の第2の接続コネクタ405aが、その上方に開口する矩形穴402aから保持部403の内側表面に突出するようになっている。つまり、前記クレードル401においては、可動片407の両端に取り付けられた二つの第2の接続コネクタ405a,405bが、支持軸406を支点としたシーソー構造によって、一方側が上方から押されると他方側が自動的に保持部403の内側表面に突出する構成となっている。
【0095】
また、図13は、前記クレードル401の電気的構成の概略を示す図であり、上記二つの第2の接続コネクタ405a,405bは、それぞれが「1」〜「n」番の複数の端子を有するとともに、「n」番の検出用端子を除いて、データ通信用及び給電用の互いに対応する複数の端子同士を結線された状態で回路基板501に接続され、この回路基板501を介して前記第1の接続コネクタ404に接続されている。なお、回路基板500には、二つの第2の接続コネクタ405a,405bのいずれかを介してデジタルカメラ410へ電源を供給するためのACアダプタが接続されている。
【0096】
そして、二つの第2の接続コネクタ405a,405bは、各々が有する前記検出用端子(「n」番の端子)を、互いに異なる番号の他の端子(本実施の形態ではデータ通信用の端子)にそれぞれ接続されるとともに、本体402において各接続端子の配置順が逆順となる状態で前記可動片407に取り付けられている。
【0097】
一方、本実施の形態におけるデジタルカメラ410は、第1及び第2の形態で説明したものと同様、本体11の正面に撮影レンズ12が、かつ背面に液晶表示器13が設けられ、上面にシャッター釦14が設けられるとともに、本体11の底面にはメス型の接続コネクタ415が設けられた構造を有している。
【0098】
但し、本実施の形態のデジタルカメラ410にあっては、接続コネクタ415が本体11の幅方向の一方側に寄った位置、つまり左右非対称の位置に設けられており、その位置が、前記クレードル401設けられている一対の矩形穴402a,402bに対応した位置となっている。すなわち接続コネクタ415は、デジタルカメラ410が、その液晶表示器13がクレードル401(本体402)の正面側に位置する第1の向き(図11参照)でクレードル401に装着されたときには一方の矩形穴402bの直上に位置し、かつ撮影レンズ12がクレードル401(本体402)の正面側に位置する第2の向き(図12参照)でクレードル401に装着されたときには他方の矩形穴402aの直上に位置するようになっている。
【0099】
また、デジタルカメラ410の電気的構成については、前記接続コネクタ415に給電用の端子が含まれており、それがデジタルカメラ410の電源部(図示せず)に接続されていること以外は、第1及び第2の形態で説明したものと同様である。
【0100】
したがって、本実施の形態における接続システムにおいては、デジタルカメラ410が前述した第1の向き(図11参照)でクレードル401に装着されたときには、デジタルカメラ410の本体11によってクレードル401の一方側の第2の接続コネクタ405aがクレードル401の本体402内に押し込まれる一方、それに伴い突出した他方側の第2の接続コネクタ405bがデジタルカメラ410の接続コネクタ415と結合される。逆に、デジタルカメラ410が前述した第2の向き(図12参照)でクレードル401に装着されたときには、デジタルカメラ410の本体11によってクレードル401の他方側の第2の接続コネクタ405bがクレードル401の本体402内に押し込まれる一方、それに伴い突出した一方側の第2の接続コネクタ405aがデジタルカメラ410の接続コネクタ415と結合されることとなる。つまりデジタルカメラ410は、前述した第1又は第2のいずれの向きで装着されたときであっても、その接続コネクタ415がクレードル401に設けられている二つの第2の接続コネクタ405a,405bのいずれか一方と結合されることにより、クレードル401と電気的に接続可能となっている。
【0101】
そして、本実施の形態のデジタルカメラ410においては、電源が投入された状態で、通信ケーブル50によりPCと接続されているクレードル401に装着されると以下のように動作する。
【0102】
まず、デジタルカメラ410は、接続コネクタ(カメラ側コネクタ)415が、クレードル101が有する二つの第2の接続コネクタ(クレードル側コネクタ)405a,405bのどちらと結合されているのかを、前記検出用端子(「n」番の端子)が何番の(データ通信用の)端子と結線されているのかを電気的に検出することによって確認する。そして、液晶表示器13がクレードル401の正面側に位置する向き、すなわち図11に示した向きであったときには、第1の実施の形態のステップSA3〜SA5(図3参照)と同様の動作により、自動的に記録画像転送モードに移行し、内蔵画像メモリ29に記録されている全ての画像データ(画像ファィル)をPCへ転送する。また、デジタルカメラ410の向きが、液晶表示器13がクレードル401の背面側に位置する向きであったときには、第1の実施の形態のステップSA6〜SA9(図3参照)と同様の動作により、自動的にPCカメラモードに移行するとともに、撮像した画像データをPCへ逐次転送し、それをモード終了操作等があるまで続ける。
【0103】
したがって、ユーザーは、デジタルカメラ410をクレードル401に装着してPCとの間のデータ通信機能を利用するときには、第1の実施の形態と同様、デジタルカメラ410の向きを選択的に変えるだけで、デジタルカメラ410に所望とする動作モード(記録画像転送モードまたはPCカメラモード)を設定することができる。よって、データ通信機能を利用するとき、そのモード設定を極めて容易に行うことができる。
【0104】
なお、本実施の形態のクレードル401においては、デジタルカメラ410をクレードル401へ装着したとき、第2の接続コネクタ405a,405bのうち、デジタルカメラ410の接続コネクタ415と対応する一方側が自動的に本体402から露出する結合位置に移動し、かつ他方側が自動的に本体402内に交代した非結合位置に移動する構成とすることにより、クレードル401に使い勝手の良さを確保したが、例えば第2の接続コネクタ405a,405bがそれぞれ独立して非結合位置と結合位置とに移動可能な構成とし、かつそれらを手動で非結合位置と結合位置とに操作する構成としてもしても構わない。その場合であっても、デジタルカメラ410をクレードル401に装着して所定の機能を利用する際の作業性や、クレードル401を介してデジタルカメラ410が生成したデータを利用する際の作業性を向上させることができる。
【0105】
なお、本実施の形態においても、デジタルカメラ410が、電源が投入された状態でクレードル401へ装着されたとき、自動的に記録画像転送モード又はPCカメラモードで動作するものとしたが、クレードル401へ装着されたとき、接続コネクタ415が第2の接続コネクタ405a,405bのいずれか一方に接続されることにより自動的に電源がオン状態となる構成としてもよい。
【0106】
また、デジタルカメラ410がクレードル401へ装着されたときの向きに応じて、デジタルカメラ410のデータ通信機能に関する動作モードが選択的に設定されるようにしたが、第1の実施の形態において説明したように、選択的に設定される動作モードはデータ通信機能に関する以外の動作モードであってもよい。
【0107】
また、本実施の形態においては、クレードル401に設けられている二つの第2の接続コネクタ405a,405bが、各々が有する検出用端子(「n」番の端子)を、互いに異なる番号の他の端子(データ通信用の端子)にそれぞれ接続される一方、デジタルカメラ410がクレードル401へ装着されたときには、検出用端子が何番の端子と結線されているのかを電気的に検出することによって、自己の接続コネクタ415が二つの第2の接続コネクタ405a,405bのどちらと結合されているのか、つまり装着時の向きを確認するようにしたが、例えば以下のようにすることもできる。
【0108】
すなわち図14に示したように、クレードル401の本体402の内部に、前述した可動片407の両端部の直下に位置して、二つの第2の接続コネクタ405a,405bのいずれか一方が本体402の内部に押し込まれたとき、それを検知するための二つの検出スイッチ511a,511bをそれぞれ設ける。検出スイッチ511a,511bとしては、可動片407の回動に伴いその一端部又は他端部によって押圧されオン状態となる常開型のマイクロスイッチとする。さらに、図15に示したように、二つの第2の接続コネクタ405a,405bがそれぞれ有する検出用端子(「n」番の端子)を、検出スイッチ511a,511bを介して前記回路基板501に接続し、検出スイッチ511a,511bがオン状態となった状態において、回路基板501から各々の検出用端子に異なる電圧を印加させるようにする。
【0109】
この場合には、デジタルカメラ410には、クレードル401へ装着されたときには、検出用端子に印加されている電圧の違いから、自己の接続コネクタ415が第2の接続コネクタ405a,405bのいずれと結合されているのかを判断させ、それに基づき装着時の向きを確認する処理を行わせればよい。
【0110】
また、以上の説明においては、主として本発明における携帯型の電子機器がデジタルカメラである実施の形態について説明したが、これに限らず本発明は、PDAや携帯電話端末等の他の電子機器、及びそれらの電子機器と、それが装着状態で電気的に接続される接続台(クレードル)とからなる他のシステムに採用することもできる。また、本発明におけるデータ処理装置がパーソナルコンピュータである実施の形態について説明したが、これに限らず本発明は、例えば上記電子機器が装着状態で電気的に接続される接続台と、その接続台を介して上記電子機器とデータ通信を行う他の電子機器とからシステムに採用することもできる。また前述した実施の形態と同様、デジタルカメラが本発明の電子機器である場合には、カラープリンタに本発明を適用すれば、例えばデジタルカメラを接続台に装着する向きを選択するだけで、カラープリンタに送られた画像の通常印刷と、複数の画像の一覧印刷とを選択的に行わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】第1の実施の形態を示す接続システムの外観斜視図である。
【図2】デジタルカメラ及びクレードルの電気的な概略構成を示すブロック図である。
【図3】デジタルカメラがクレードルに装着されたときの動作を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施の形態を示す接続システムの外観斜視図である。
【図5】クレードルの電気回路図である。
【図6】第3の実施の形態を示す接続システムの外観斜視図である。
【図7】デジタルカメラの電気的な概略構成を示すブロック図である。
【図8】デジタルカメラがクレードルに装着されたときの動作を示すフローチャートである。
【図9】第4の実施の形態を示すパーソナルコンピュータのブロック図である。
【図10】同パーソナルコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図11】第5の実施の形態を示す接続システムの外観斜視図である。
【図12】デジタルカメラ及びクレードルの要部の構造を示す部分断面図である。
【図13】クレードルの電気的構成の概略を示す説明図である。
【図14】第5の実施の形態の変形例を示す図12に対応する部分断面図である。
【図15】変形例におけるクレードルの電気的構成の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
【0112】
1 クレードル
2 本体
3 保持部
5 第2の接続コネクタ(クレードル側コネクタ)
10 デジタルカメラ
11 本体
12 撮影レンズ
15 接続コネクタ(カメラ側コネクタ)
27 ROM
29 内蔵画像メモリ
30 入出力インターフェイス
50 通信ケーブル
101 クレードル
102 本体
103 保持部
104 第1の接続コネクタ
105 第2の接続コネクタ(クレードル側コネクタ)
106 回転台
107 切替スイッチ
201 クレードル
205 第2の接続コネクタ(クレードル側コネクタ)
210 デジタルカメラ
211 可動部
212 撮影方向検出部
215 接続コネクタ(カメラ側コネクタ)
301 パーソナルコンピュータ
302 CPU
304 記憶装置
401 クレードル
404 第1の接続コネクタ
405a 第2の接続コネクタ(クレードル側コネクタ)
405b 第2の接続コネクタ(クレードル側コネクタ)
406 支持軸
407 可動片
410 デジタルカメラ
415 接続コネクタ(カメラ側コネクタ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着状態で互いに電気的に接続される接続台と携帯型の電子機器とからなる接続システムにおいて、
前記接続台は、前記電子機器を、その電子機器の所定部位が異なる方向を向いた複数の状態で支持可能な本体を備え、
前記電子機器は、前記接続台との装着状態における前記本体に対する前記所定部位の向きを確認する確認手段と、
この確認手段により確認された向きに対応する動作モードを設定する設定手段とを備えたことを特徴とする接続システム。
【請求項2】
接続台に装着され、その接続台と電気的に接続される携帯型の電子機器において、
前記接続台が有する接続端子と対をなすとともに、前記接続台に対する向きが異なる複数形態での前記接続端子との接続を許容された接続端子と、
前記接続台との装着状態における前記接続台に対する向きを確認する確認手段と、
この確認手段により確認された向きに対応する動作モードを設定する設定手段と
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項3】
接続台に装着され、その接続台と電気的に接続される携帯型の電子機器において、
装着状態で自己が保持される、前記接続台に向きの変更が可能に設けられている可動保持部の向きを確認する確認手段と、
この確認手段により確認された前記可動保持部の向きに対応する動作モードを設定する設定手段と
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項4】
接続台に装着され、その接続台と電気的に接続される携帯型の電子機器において、
向きの変更が可能な可動部と、
前記接続台との装着状態における前記可動部の向きを確認する確認手段と、
この確認手段により確認された向きに対応する動作モードを設定する設定手段と
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項5】
携帯型の電子機器が装着されるとともに、前記電子機器が有するコネクタと結合される受け側コネクタを有し、その受け側コネクタを介して、装着された前記電子機器と電気的な接続状態を確保される接続台において、
前記電子機器を、その電子機器の所定部位が互いに逆方向を向いた異なる状態でそれぞれ支持可能な本体と、
この本体に、前記電子機器の装着時の状態によって異なる前記電子機器が有するコネクタの相対位置にそれぞれ対応し互いに離間して設けられるとともに、前記電子機器が有するコネクタと接続される一方側が、前記電子機器が有するコネクタと結合する結合位置に移動したとき、前記電子機器が有するコネクタと接続されない他方側が、前記電子機器の前記本体への装着を阻害しない非結合位置に移動する二つの前記受け側コネクタとを備え、
前記本体に装着された前記電子機器が前記二つの受け側コネクタのいずれが自己が有するコネクタと結合しているかを確認可能な構成を有としたことを特徴とする接続台。
【請求項6】
前記本体への前記電子機器の装着に際し、前記二つの受け側コネクタのうち、前記電子機器が有するコネクタと接続されない一方側が前記電子機器と干渉して前記非結合に移動するときの力によって、前記電子機器が有するコネクタと接続される他方側を前記結合位置に移動させる移動機構を備えたことを特徴とする請求項5記載の接続台。
【請求項7】
接続台に装着され、その接続台と電気的に接続される携帯型の電子機器における、前記接続台と装着したときの動作モードの設定方法であって、
前記接続台の本体に対する所定部位の向きを確認する工程と、
確認された前記所定部位の向きに対応する動作モードを設定する工程と
からなることを特徴とする動作モード設定方法。
【請求項8】
接続台に装着され、その接続台と電気的に接続される携帯型の電子機器が有するコンピュータを、
電子機器が前記接続台に装着された状態における前記接続台の本体に対する所定部位の向きを確認する確認手段と、
この確認手段により確認された前記所定部位の向きに対応する動作モードを設定する設定手段と
して機能させるためのプログラム。
【請求項9】
携帯型の電子機器が着脱自在であるとともに装着状態の前記電子機器が電気的に接続される接続台と、この接続台を介して前記電子機器との間でデータ通信を行うデータ処理装置とからなる接続システムにおいて、
前記接続台は、前記電子機器を、その電子機器の所定部位が異なる方向を向いた複数の状態で支持可能な本体を備え、
前記データ処理装置は、前記接続台に装着された電子機器における前記本体に対する前記所定部位の向きを確認する確認手段と、
この確認手段により確認された向きに対応する、前記電子機器との間でデータ通信を行う動作モードを設定する設定手段とを備えたことを特徴とする接続システム。
【請求項10】
携帯型の電子機器が着脱自在であるとともに装着状態の前記電子機器が電気的に接続される接続台を介して前記電子機器との間でデータ通信を行うデータ処理装置であって、
前記接続台に装着された電子機器における前記本体に対する前記所定部位の向きを確認する確認手段と、
この確認手段により確認された向きに対応する、前記電子機器との間でデータ通信を行う動作モードを設定する設定手段とを備えたことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項11】
前記確認手段により確認された向きに対応するデータ通信を実施する自己の動作モードに対応する動作を前記電子機器に対して要求する動作要求手段を備えたことを特徴とする請求項8記載のデータ処理装置。
【請求項12】
携帯型の電子機器が着脱自在であるとともに装着状態の前記電子機器が電気的に接続される接続台を介して前記電子機器との間でデータ通信を行うデータ処理装置における、前記電子機器との間でデータ通信を行う動作モードの設定方法であって、
前記接続台に装着された電子機器における前記本体に対する前記所定部位の向きを確認する工程と、
確認された向きに対応する、前記電子機器との間でデータ通信を行う動作モードを設定する工程と
からなることを特徴とする動作モード設定方法。
【請求項13】
携帯型の電子機器が着脱自在であるとともに装着状態の前記電子機器が電気的に接続される接続台を介して前記電子機器との間でデータ通信を行うデータ処理装置が有するコンピュータを、
前記接続台に装着された電子機器における前記本体に対する前記所定部位の向きを確認する確認手段と、
この確認手段により確認された向きに対応する、前記電子機器との間でデータ通信を行う動作モードを設定する設定手段と
して機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−136012(P2006−136012A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−355906(P2005−355906)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【分割の表示】特願2003−339355(P2003−339355)の分割
【原出願日】平成15年9月30日(2003.9.30)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】