説明

撮像用レンズ装置

【課題】 部品点数を減らして、装置の小型化を図る。
【解決手段】
レンズを内蔵した鏡筒4と、この鏡筒4を光軸方向に移動可能に支持するホルダ5と、鏡筒4を光軸方向に複数段階に位置調整するカム機構6とを備えた。鏡筒4は、上記レンズを内部に支持したレンズバレル9と、レンズバレル9に一体的に取り付けられた調整リング10と、調整リング10の外周に突出させて形成されたカム用ピン14とを備えた。ホルダ5は、鏡筒4を支持して光軸方向への移動及び光軸を回転中心とした回動を許容する鏡筒支持筒部17と、鏡筒支持筒部17に設けられ鏡筒4のカム用ピン14が嵌合し鏡筒4の回動によってカム用ピン14がスライドして鏡筒4の光軸方向の位置を調整するカム溝19とを備えた。鏡筒4とホルダ5との間には、ホルダ5に支持された鏡筒4を付勢して、鏡筒4の光軸方向への移動及び光軸を回転中心とした回動の際のガタを抑えるガタ防止バネ7を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、至近距離から無限遠まで撮影モードを複数段階に切り替えることができる撮像用レンズ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮影モードの切り替えが可能な撮像用レンズ装置としては、例えば引用文献1に記載のマクロ撮影用レンズ繰出し装置が知られている。
【0003】
このマクロ撮影用レンズ繰出し装置は主に、CCD等が組込まれたホルダ、ガタ付きを防止する弾性体、繰出しリング、レンズ群を内蔵する鏡筒、操作ノブから構成される。
【0004】
撮影モード切り替えは、繰出しリングを操作用ノブと一体で回動することにより、ホルダの多条雌ネジと繰出しリングの多条雄ネジの螺合により繰出しリングが光軸方向に進退することにより行われる。鏡筒の焦点調整は、繰出しリングの焦点調整用雌ネジと鏡筒の焦点調整用雄ネジにより行われる。
【特許文献1】特開2003−337279号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上述した特許文献1の従来のマクロ撮影用レンズ繰出し装置では、ネジを利用するという構成上の特徴から、さらなる部品点数の減少及び装置の小型化を図るのは容易ではない。あえて小型化を図ろうとすると、部品コストひいては装置の製造コストが上がってしまうという問題点がある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、さらなる部品点数の減少及び装置の小型化を図った撮像用レンズ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するために本発明に係る撮像用レンズ装置は、レンズを内蔵し光軸に沿って配設された鏡筒と、当該鏡筒を光軸方向に相対的に移動可能に支持するホルダとを備えた撮像用レンズ装置であって、上記鏡筒を光軸方向に複数段階に位置調整するカム機構を備えたことを特徴とする。上記カム機構としては、確動カムを用いる。即ち、上記鏡筒側に設けられたカム用ピンと、上記ホルダ側に設けられて上記カム用ピンが嵌合し上記鏡筒の相対的回動によって当該カム用ピンがスライドして上記鏡筒の光軸方向の位置を調整するカム溝とを備えたカム機構を用いる。
【0008】
上記構成により、カム機構によって、鏡筒を光軸方向に複数段階に位置調整する。即ち、鏡筒の位置を調整して、例えば、至近距離から無限遠まで、複数段階に焦点を合わせる。具体的には、鏡筒を回動させて、カム用ピンがカム溝内をスライドして鏡筒の光軸方向の位置を調整する。この鏡筒の位置調整を複数段階に設定して、至近距離から無限遠まで複数段階に焦点を合わせる。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、カム機構を用いて撮像用レンズ装置を構成するため、部品点数を減らして、装置の小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明に係る撮像用レンズ装置の実施形態について図面を参照しながら詳述する。
【0011】
撮像用レンズ装置は、小型の撮像装置に用いることができるように、小型化を図った撮像用レンズ装置である。具体的には、カメラ付き携帯電話や小型カメラ等の小型の撮像装置に用いるための撮像用レンズ装置である。図1は本実施形態に係る撮像用レンズ装置を示す分解斜視図、図2は本実施形態に係る撮像用レンズ装置を示す断面図、図3は本実施形態に係る撮像用レンズ装置のカム溝の形状を示す正面図である。
【0012】
撮像用レンズ装置1は、撮像素子2と同一の光軸上に配設されて外部からの映像光を撮像素子2に結像させるための装置である。撮像素子2は、CCDやCMOS等の光学素子で構成されている。この撮像素子2は、装置本体側に固定されて、画像処理回路(図示せず)に接続されている。
【0013】
撮像用レンズ装置1は、鏡筒4と、ホルダ5と、カム機構6と、ガタ防止バネ7とから構成されている。
【0014】
鏡筒4は、1又は複数枚のレンズLを内蔵し、撮像素子2に面した状態で光軸に沿って配設されて、外側からの映像光を撮像素子2の面に結像させるための光学素子である。この鏡筒4は、上記レンズLを内部に支持したレンズバレル9と、このレンズバレル9に一体的に取り付けられた調整リング10とから構成されている。
【0015】
レンズバレル9は、レンズLを直接支持する円筒状のレンズ支持筒部11と、レンズLを支持すると共に後述するホルダ5の鏡筒支持筒部17に嵌合してその内周面に摺りながら光軸方向と回転方向とが許容された状態で支持される支持円盤部12とから構成されている。レンズ支持筒部11の先端部(調整リング10側の端部)には、レンズバレル9を回動させるための工具が嵌合する切り欠き11Aが設けられている。この切り欠き11Aに工具を嵌合させてレンズバレル9を調整リング10に対して回動させることで、レンズバレル9と調整リング10との間の位置関係の最終的な微調整を行う。レンズ支持筒部11の外周面にはネジ山が設けられ、調整リング10がねじ込まれている。支持円盤部12の外径は、ホルダ5の鏡筒支持筒部17の内径とほぼ同じ寸法に設定されている。これにより、支持円盤部12の外周面がホルダ5の鏡筒支持筒部17の内周面に、がたつくことなく摺りながら、支持円盤部12が光軸方向と回転方向に正確にスライドできるようになっている。各摺接面は鏡面仕上げされている。
【0016】
調整リング10は、レンズバレル9と一体的に結合した状態でレンズバレル9を光軸方向に移動させて、至近距離から無限遠まで撮影モードを複数段階に切り替えるための部材である。本実施形態では、調整リング10は、撮影モードが10cm、40cm、無限遠の3段階に切り替わるように設定されている。なお、切り替え段階数は、要求される条件に応じて、2段階又は4段階以上に適宜設定される。調整リング10はほぼ肉厚の円環状に形成されている。調整リング10の内側面には、レンズ支持筒部11にねじ込むためのネジ溝が設けられている。これにより、調整リング10がレンズ支持筒部11にねじ込まれて、後述する微調整処理の後にレンズバレル9と調整リング10とが互いに固定される。調整リング10の外径はホルダ5の鏡筒支持筒部17の内径とほぼ同じ寸法に設定されている。これにより、調整リング10の外周面がホルダ5の鏡筒支持筒部17の内周面に摺りながら、支持円盤部12が光軸方向と回転方向にガタなく正確にスライドできるようになっている。各摺接面は鏡面仕上げされている。
【0017】
調整リング10の外周面にはカム用ピン14と操作レバー15とが設けられている。カム用ピン14は、後述するホルダ5のカム溝19に嵌合して、鏡筒4を光軸方向に移動させるための部材である。カム用ピン14は、ホルダ5のカム溝19と相まってカム機構6を構成している。カム用ピン14は、調整リング10の外周の2カ所の位置で外方へ突出させた短い軸によって構成されている。このカム用ピン14の直径は、ホルダ5のカム溝19の幅とほぼ同じ寸法に設定されている。即ち、カム用ピン14がカム溝19に嵌合した状態で、鏡筒4の光軸方向のがたつきが無く、円周方向にスムーズに回動できる程度の隙間がカム用ピン14とカム溝19との間に空くように設定されている。
【0018】
操作レバー15は、調整リング10を回動させるためのレバーである。操作レバー15は、調整リング10の外周面から、2つのカム用ピン14と直交する方向に延出された1本の円形棒材で構成されている。この操作レバー15は、手動での操作に対応して棒材で構成しているが、自動操作の場合は、例えばリンク等で構成される。このリンク等が、電磁ソレノイド等に連結されて調整リング10が設定角度だけ回動される。なお、自動化の際に、駆動源としてサーボモータ等を使用する場合は、調整リング10にサーボモータ等が直接取り付けられて、リンク等は不要になる。
【0019】
ホルダ5は鏡筒4を支持するための部材である。ホルダ5は鏡筒4を、光軸方向に移動可能に支持すると同時に、円周方向へ回動可能に支持している。このホルダ5は基板部16と鏡筒支持筒部17とから構成されている。基板部16は、装置本体側に固定される板材である。基板部16は、装置本体側に取り付けられて、撮像素子2との正確な位置を保った状態で固定される。
【0020】
鏡筒支持筒部17は、鏡筒4を支持するための部材である。鏡筒支持筒部17は、ほぼ円筒状に形成され、その内部に鏡筒4を収納して支持する。即ち、鏡筒支持筒部17は鏡筒4を、その光軸方向への移動及び光軸を回転中心とした円周方向への回動を許容した状態で、支持する。鏡筒支持筒部17の内径は、鏡筒4のレンズバレル9の支持円盤部12と調整リング10の外径とほぼ同じ寸法に設定されている。
【0021】
鏡筒支持筒部17には、カム溝19とレバー用切り欠き20とが設けられている。カム溝19は、対向する2カ所の位置にそれぞれ設けられ、調整リング10の2つのカム用ピン14がそれぞれ嵌合される。このカム溝19とカム用ピン14とで、鏡筒4を光軸方向に複数段階に位置調整するカム機構6が構成されている。このカム機構6は、そのカム用ピン14がカム溝19に嵌合することで、光軸方向へのガタが少ない確動カムを構成している。カム溝19は、図3に示すように、ほぼ円周方向に延びる長い溝によって構成されている。なお、図3は、円周に沿って湾曲して形成されたカム溝19を平面状に延ばして表している。カム溝19は、3つの定常溝部19A,19B,19Cと、2つの移動溝部19D,19Eとから構成されている。定常溝部19A,19B,19Cは、それぞれ平坦面状に形成されている。即ち、鏡筒支持筒部17の円周方向に沿って形成され、光軸方向の位置が正確に設定されている。これにより、カム用ピン14が定常溝部19Aに位置するとき撮影モードが10cmに、カム用ピン14が定常溝部19Bに位置するとき撮影モードが40cmに、カム用ピン14が定常溝部19Cに位置するとき撮影モードが無限遠になるように、各位置が設定されている。各定常溝部19A,19B,19Cは、平坦面状に形成されてある程度の幅を持たせているため、カム用ピン14の位置が多少ずれても鏡筒4を正確な位置に調整できるようになっている。
【0022】
2つの移動溝部19D,19Eは、各定常溝部19A,19B,19Cの間を連結して、カム用ピン14が、各定常溝部19A,19B,19Cにスムーズに移動できるようになっている。これにより、鏡筒4を設定位置に容易に、スムーズに、かつ正確に位置決めすることができる。
【0023】
図1中の鏡筒支持筒部17の内周面には、カム溝19にカム用ピン14を嵌めるための切り欠き23が設けられている。切り欠き23は、カム溝19の一端部から光軸方向に直線上に切り欠いた溝によって構成されている。
【0024】
レバー用切り欠き20は、操作レバー15が嵌合するための切り欠きである。このレバー用切り欠き20は、カム溝19の長さとほぼ同じ長さだけ切り欠いて設けられている。これにより、操作レバー15が、レバー用切り欠き20内に嵌合された状態でその一端部から他端部まで移動することで、調整リング10のカム用ピン14をレンズバレル9のカム溝19内で一端部から他端部まで移動させることができるようになっている。レバー用切り欠き20の切り欠き面には、各定常溝部19A,19B,19Cに対応する位置(カム用ピン14が各定常溝部19A,19B,19Cに位置したときの操作レバー15の位置)にレバー受け21がそれぞれ設けられている。レバー受け21は、突条や、溝等で構成されている。この3つのレバー受け21に操作レバー15が選択的に嵌合することで、撮影モードが10cm、40cm、無限遠の3段階に適宜切り替わるようになっている。
【0025】
鏡筒支持筒部17の内周面の撮像素子2側端部には、内側へ径を縮めて形成されたフランジ状のバネ受け部17Aが設けられている。このバネ受け部17Aにガタ防止バネ7が取り付けられている。このガタ防止バネ7は、ホルダ5に支持された鏡筒4を付勢して、この鏡筒4の光軸方向への移動及び光軸を回転中心とした回動の際のガタを抑えるための部材である。ガタ防止バネ7は、環状のバネ板を波打つように湾曲させて構成されている。このガタ防止バネ7は、鏡筒4がホルダ5に挿入された状態で、この鏡筒4の支持円盤部12と上記フランジ状のバネ受け部17Aとの間に位置して鏡筒4を付勢し、カム溝19に嵌合されたカム用ピン14で位置決めされた鏡筒4を、がたつかないように支持している。
【0026】
以上のように構成された撮像用レンズ装置1は、次のようにして組み立てられる。
【0027】
鏡筒4とホルダ5の組み立ては、次のようにして行われる。まず、鏡筒4のレンズバレル9のレンズ支持筒部11に調整リング10がねじ込まれる。次いで、ホルダ5の鏡筒支持筒部17内にガタ防止バネ7が装着され、その上から鏡筒4が装着される。鏡筒4は、その調整リング10のカム用ピン14が、ホルダ5の鏡筒支持筒部17の切り欠き23に挿入されてガタ防止バネ7を押し縮めながらカム溝19に嵌め込まれる。次いで、撮像素子2と撮像用レンズ装置1とが、その光軸を合わせた状態で、装置側の所定位置に取り付けられる。
【0028】
鏡筒4とホルダ5の組み立ては、撮像素子2とホルダ5とが装置側に固定された後に行われる場合もある。この場合は、撮像素子2とホルダ5とが、その光軸を合わせた状態で、装置側の所定位置に取り付けられる。次いで、上記鏡筒4とホルダ5の組み立てが行われる。
【0029】
次いで、レンズバレル9の位置調整が行われる。調整リング10を任意の位置に回動させて、そのカム用ピン14をカム溝19の任意の位置(撮影モード)に回動させておく。この状態で、レンズバレル9のレンズ支持筒部11の切り欠き11Aに特殊工具を取り付けて、レンズバレル9を回動させて、調整リング10の回動位置に応じた撮影モードに、位置を調整する。この調整が終わった後は、接着剤等によって切り欠き11Aを埋めて、レンズバレル9と調整リング10とを互いに固定する。
【0030】
以上のようにして構成された撮像用レンズ装置1では、撮影モードを切り替える場合は、操作レバー15を操作して調整リング10を回動させる。このとき、操作レバー15は、レバー用切り欠き20の3つのレバー受け21で止まる位置まで回動させる。これにより、10cm、40cm、無限遠の3段階に適宜切り替える。
【0031】
これにより、カム用ピン14は、カム溝19の中で、いずれかの定常溝部19A,19B,19Cに位置する。このとき、定常溝部19A,19B,19Cはある程度の幅があるため、操作レバー15がレバー受け21内で多少ずれても、操作レバー15は定常溝部19A,19B,19C内に位置して、移動溝部19D,19E側へずれることはない。これにより、簡単な操作で鏡筒4を正確な位置に調整することができ、容易に撮影モードの切り替えを行うことができる。
【0032】
以上のように、カム機構6を用いて撮像用レンズ装置1を構成するため、ネジ機構を用いた撮像用レンズ装置に比べて、部品点数を減らすことができる。また、構造も簡単になり、さらに直径方向の寸法を小さくすることができる。
【0033】
また、カム溝19の形状は適宜設定できるため、光軸方向の移動量や回転角を適宜設定することができる。手動式にする場合、自動化する場合、自動化するときにリンク機構と電磁ソレノイドを用いる場合、サーボモータ等を用いる場合等に応じて、カム溝19の形状を変えて、光軸方向の移動量や回転角を適宜設定する。
【0034】
この結果、携帯電話等の装置の小型化を図ることができる。
【0035】
[変形例]
上記実施形態では、カム機構6として、カム用ピン14とカム溝19からなる確動カムを例に説明したが、これ以外の確動カムでもよいことは言うまでもない。また、カム用ピン14を調整リング10に、カム溝19をホルダ5の鏡筒支持筒部17に設けたが、逆にカム溝19を調整リング10に、カム用ピン14をホルダ5の鏡筒支持筒部17に設けてもよい。この場合も、上記実施携帯同様に作用、効果を奏することができる。
【0036】
上記実施形態では、ホルダ5を撮像素子2と共に固定して、鏡筒4を撮像素子2に対して移動及び回動させるようにしたが、鏡筒4を固定して、ホルダ5を撮像素子2と共に移動及び回動させるようにしてもよい。この場合も、上記実施携帯同様に作用、効果を奏することができる。
【0037】
また、上記実施形態では、カム用ピン14及びカム溝19を2つずつ設けたが、3つ以上設けてもよいことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施形態に係る撮像用レンズ装置を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る撮像用レンズ装置を示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る撮像用レンズ装置のカム溝を示す正面図である。
【符号の説明】
【0039】
1:撮像用レンズ装置、2:撮像素子、4:鏡筒、5:ホルダ、6:カム機構、7:ガタ防止バネ、9:レンズバレル、10:調整リング、11:レンズ支持筒部、12:支持円盤部、14:カム用ピン、15:操作レバー、16:基板部、17:鏡筒支持筒部、17A:バネ受け部、19:カム溝、20:レバー用切り欠き、21:レバー受け、23:切り欠き、L:レンズ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズを内蔵し光軸に沿って配設された鏡筒と、当該鏡筒を光軸方向に相対的に移動可能に支持するホルダとを備えた撮像用レンズ装置であって、
上記鏡筒を光軸方向に複数段階に位置調整するカム機構を備えたことを特徴とする撮像用レンズ装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像用レンズ装置において、
上記カム機構が、確動カムによって構成されたことを特徴とする撮像用レンズ装置。
【請求項3】
請求項1に記載の撮像用レンズ装置において、
上記カム機構が、上記鏡筒側又は上記ホルダ側に設けられたカム用ピンと、上記ホルダ側又は上記鏡筒側に設けられて上記カム用ピンが嵌合しスライドして上記鏡筒の光軸方向の位置を調整するカム溝とを備えて構成されたことを特徴とする撮像用レンズ装置。
【請求項4】
レンズを内蔵し光軸に沿って配設された鏡筒と、当該鏡筒を光軸方向に相対的に移動可能に支持するホルダと、上記鏡筒を光軸方向に複数段階に位置調整するカム機構とを備え、
上記鏡筒が、上記レンズを内部に支持したレンズバレルと、当該レンズバレルに一体的に取り付けられた調整リングと、当該調整リングの外周に突出させて形成されたカム用ピン又は凹ませて形成されたカム溝とを備え、
上記ホルダが、上記鏡筒を支持して光軸方向への移動及び光軸を回転中心とした回動を許容する支持筒部と、当該支持筒部に設けられ上記鏡筒のカム用ピン又はカム溝が嵌合しスライドして当該鏡筒の光軸方向の位置を調整するカム溝又はカム用ピンとを備えて構成されたことを特徴とする撮像用レンズ装置。
【請求項5】
請求項4に記載の撮像用レンズ装置において、
上記鏡筒のレンズバレルと調整リングとがネジで互いに結合され、当該調整リングのカム用ピンが上記ホルダのカム溝に嵌合した状態で上記レンズバレルの位置調整を行ってから当該レンズバレルと上記調整リングとを互いに固定することを特徴とする撮像用レンズ装置。
【請求項6】
請求項4に記載の撮像用レンズ装置において、
上記ホルダに支持された上記鏡筒を付勢して、当該鏡筒の光軸方向への移動及び光軸を回転中心とした回動の際のガタを抑えるガタ防止バネを備えたことを特徴とする撮像用レンズ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−30893(P2006−30893A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−213334(P2004−213334)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000108074)セキノス株式会社 (4)
【Fターム(参考)】