説明

撮像装置および撮像方法

【課題】撮像に際して、ユーザが所望の撮像エリアの画像を得るための負担を軽減する。
【解決手段】撮像エリア設定部が、撮像部の撮像エリアを設定し、撮像部は、撮像エリア設定部の設定する撮像エリアを撮像する。例えば、撮像エリア設定部は、形状記憶部207と形状選択部208とを具備する。そして、形状記憶部207が、形状の異なる複数の撮像エリアを記憶しておき、形状選択部208は、ユーザの操作入力に従って、形状記憶部207の記憶する撮像エリアのいずれかを選択する。そして、撮像部201は、形状選択部の選択した撮像エリアを撮像する。これにより、ユーザは、形状記憶部208の記憶する形状のいずれかを選択することで、容易に所望の撮像エリアの画像を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラやカメラ付き携帯電話機等の撮像装置、および、当該撮像装置の撮像方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラやカメラ付き携帯電話機等の撮像装置を用いて撮像を行う際、ユーザは、ファインダーで撮像エリアを確認しながら撮像を行う。このファインダーで撮像エリアを確認する煩雑さを解消するため、特許文献1、2では、撮像エリアを示す光を照射することで撮像エリアを示す技術が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−75909号公報
【特許文献1】特開平11−102002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
撮像によって得られる撮像画像の撮像エリアがユーザの欲する撮像エリアと異なる場合、ユーザは、画像加工ソフトウェアを用いて、所望の撮像エリアを切り抜く、あるいは、紙面に印刷された画像から例えば鋏を用いて物理的に、所望の撮像エリアを切り抜くなど、撮像画像から所望の撮像エリアを切り抜く必要があり、ユーザの負担となる。
また、特許文献1、2には、照射光によって示される撮像エリアがユーザの欲する撮像エリアと異なる場合に、所望の撮像エリアの画像を取得可能とする方法については示されていない。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決することのできる撮像装置および撮像方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による撮像装置は、撮像エリアを設定する撮像エリア設定部と、当該撮像エリア設定部の設定する撮像エリアの撮像を行う撮像部と、を具備することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様による撮像方法は、撮像装置の撮像方法であって、撮像エリアを設定する撮像エリア設定ステップと、当該撮像エリア設定ステップにて設定した撮像エリアの撮像を行う撮像ステップと、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザが所望の撮像エリアの画像を得るための負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態1に係る携帯端末装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態における携帯端末装置の外形の概略を示す斜視図である。
【図3】同実施形態において、照射部が照射する光の例を示す図である。
【図4】同実施形態において、照射部が照射する光の例を示す図である。
【図5】同実施形態において、撮像後に撮像画像の範囲を調整する際のユーザの操作を模式的に示す説明図である。
【図6】同実施形態における携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態2に係る携帯端末装置の概略構成を示すブロック図である。
【図8】同実施形態における携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態3に係る携帯端末装置の概略構成を示すブロック図である。
【図10】同実施形態における、照射部の照射する光点を用いた撮像エリアの指定の例を示す説明図である。
【図11】同実施形態において、エリア検出部が再現する光点の軌跡の例を示す説明図である。
【図12】同実施形態における携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態4に係る携帯端末装置の概略構成を示すブロック図である。
【図14】同実施形態における携帯端末装置の外形の概略を示す斜視図である。
【図15】同実施形態における携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態5に係る携帯端末装置の概略構成を示すブロック図である。
【図17】同実施形態における携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施形態5に係る携帯端末装置の概略構成を示すブロック図である
【図19】同実施形態における携帯端末装置の外形の概略を示す斜視図である。
【図20】同実施形態における携帯端末装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態1>
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下では、本発明を携帯端末装置に適用する場合の例について説明するが、本発明の適用範囲は携帯端末装置に限らない。例えばデジタルカメラなど、撮像を行う様々な機器に本発明を適用し得る。
【0011】
図1は、本発明の実施形態1に係る携帯端末装置100の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、携帯端末装置100は、撮像部101、照射部102、表示部103、制御部104、操作部105及び無線部106を備える。
【0012】
図2は、携帯端末装置100外形の概略を示す斜視図である。同図において、携帯端末装置100の上面に、表示部103の有する表示画面が配置され、また、携帯端末装置100の側面に、撮像部101の有する撮像用レンズと、照射部102の有する光源とが配置されている。
【0013】
撮像部101は、撮像用レンズ(フォーカスレンズおよびズームレンズを含む)および撮像素子を有して撮像を行う。撮像部101は、動画や静止画の画像撮像機能を有し、撮像した画像に対応する画像データを生成し出力する。
照射部102は、撮像部101が撮像する範囲(以下、「撮像エリア」と称する)を示すための光を出力(照射)する。照射部102は、例えばプロジェクタ装置を有して光を照射する。あるいは、照射部102が、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)電球または白熱電球などの光源を有して光を照射するようにしてもよい。
【0014】
図3および図4は、照射部102が照射する光の例を示す図である。図3において、照射部102は、撮像対象としてのホワイトボードの所定エリアに光を照射し、当該光によってホワイトボード上に長方形の輪郭を構成している。
【0015】
なお、照射部102が照射する光が構成する輪郭の形状(すなわち、撮像エリアの形状)は、長方形に限らず、図4に示す楕円形や多角形や星型など、様々な形状であってもよい。この場合、撮像部101は、照射部102が照射する光が示す撮像エリアを撮像する。例えば、携帯端末装置100が、撮像エリアを設定する撮像エリア設定部を具備し、撮像部101は、当該撮像エリア設定部の設定する撮像エリアを撮像する。
【0016】
ここで、撮像エリア設定部は、例えば、照射部102が光を照射したときに、撮像部101の生成する画像を取得する。そして、撮像エリア設定部は、撮像部101の撮像素子の画像のうち、取得した画像において、照射部の照射する光の像の領域に対応する画素を有効とし、その他の画素を無効とする。そして、撮像部101は、有効とされている画素によって得られる画像を生成することで、撮像エリアを撮像する。
【0017】
このように、照射部102の照射する光が撮像エリアを示すことで、撮像エリアが楕円形、多角形、星型などの形状を有する場合であっても、撮像者は、撮像したい対象が撮像エリアに含まれるか否かを直感的に判断可能である。
【0018】
また、撮像部101が、楕円形や多角形や星型など、長方形(一般的な撮像装置が撮像する撮像エリアの形)以外の形状を有する撮像エリアを撮像することで、ユーザは、これら長方形以外の輪郭の写真を欲する場合に、長方形の写真を撮像しておいて当該写真を所望の形状に切り取るといった手間をかけずに、所望の形状の写真を得ることができる。
【0019】
表示部103は、撮像部101が撮像した画像や、その他の情報を表示する。
制御部104は、携帯端末装置100の各部の動作を制御する。制御部104は、例えば、携帯端末装置100の具備する中央処理装置(Central Processing Unit;CPU)が、携帯端末装置100の具備する記憶装置からプログラムを読み出して実行することによって実現される。
【0020】
操作部105は、例えばテンキーや方向キーや決定ボタン等の入力キー(押ボタン)や、タッチパネルなどの入力装置を有し、キー入力やタッチ操作などによるユーザの操作入力を受け付ける。
無線部106は、無線基地局との通信処理を行う。
【0021】
また、携帯端末装置100が、照射部102が撮像対象に照射する光を照明光として用いて撮像を行うようにしてもよい。これにより、夜間や屋内など暗い環境でも、携帯端末装置100が、ストロボ機能を備える必要なしに、簡易に撮像を行うことが可能である。
また、携帯端末装置100は、動画の撮像を行う場合も同様に、ストロボ機能を備える必要なしに、照射部102が照射する光を照明光として用いて撮像を行うことが可能である。
【0022】
なお、携帯端末装置100を用いて得られる撮像画像の範囲を、ユーザが事後的に(撮像後に)調整可能としてもよい。
図5は、撮像後に撮像画像の範囲を調整する際のユーザの操作を模式的に示す説明図である。
同図において、表示部103が撮像後に表示する画像の例が示されている。ここで、撮像部101は、照射部102の照射光の示す撮像エリアよりも広い範囲の画像を撮像し、表示部103は、撮像部101が撮像した画像全体(同図において外枠内に示す画像)を表示している。
また、同図に示される内枠は、照射部102が照射した光の枠の範囲(すなわち、撮像部101の撮像エリアとして指定されている範囲)と一致する。
【0023】
撮像後に撮像画像の範囲を調整したい場合、ユーザは、表示部103が表示している画像をドラッグ操作することで画像を上下左右に動かして、内枠に含まれる画像の範囲(すなわち、携帯端末装置100が生成する撮像画像の範囲)を調整する。あるいは、ユーザがドラッグ操作によって内枠を動かすようにしてもよい。
なお、ここでユーザが行うドラッグ操作は、撮像画像を押さえるように表示部103の表示画面を擦る操作であり、表示部103の表示画面に設置される、操作部105の有するタッチパネルが、当該ドラッグ操作を検出する。
【0024】
次に、図6を参照して携帯端末装置100の動作について説明する。
図6は、携帯端末装置100の動作を示すフローチャートである。
制御部104は、撮像機能の起動を指示するユーザ操作を操作部105が受け付けたことを検出すると(ステップS101)、撮像部101を起動するように制御し(ステップS102)、また、照射部102を制御して撮像エリアを示すための光を照射させる(ステップS103)。
【0025】
そして、制御部104は、撮像を指示するユーザ操作(例えば、操作部105の有する押ボタンのうち、シャッターボタンとされている押ボタンを押下する操作)を操作部105が受け付けたことを検出すると(ステップS104)、撮像部101を制御して画像を撮像させる。
そして、撮像部101は撮像画像を生成し、生成した撮像画像を、携帯端末装置100の具備する記憶装置に書き込むことによって撮像を行う(ステップS105)。
【0026】
なお、図5で説明したように、撮像後に撮像画像の範囲を調整可能とする場合、図5に示す外枠までが撮像の視野角となるので、撮像画像に光の枠が写ってしまう。そこで、撮像後に撮像画像の範囲を調整可能とする場合は、図6のステップS105で撮像部101が画像を撮像する直前に、照射部102が光の照射を停止する。あるいは、図6のステップS105で撮像部101が画像を撮像する直前に、照射部102が、図5の外枠に含まれる部分全体を照射するように、光の照射範囲を広げるようにしてもよい。
【0027】
<実施形態2>
本実施形態の携帯端末装置では、図4で説明したような撮像画像の複数の形状の中から、ユーザが撮像画像の形状を選択できる。
図7は、本発明の実施形態2に係る携帯端末装置200の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、携帯端末装置200は、撮像部201、照射部202、表示部103、制御部204、操作部105、無線部106、形状記憶部207および形状選択部208を備える。同図において、図1の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(103、105、106)を付し、説明を省略する。
【0028】
携帯端末装置200は、実施形態1における携帯端末装置100が備える各部に加えて、照射部202が照射する光の形状(すなわち、撮像エリアの形状)を複数記憶した形状記憶部207と、該複数の形状のうちのいずれかを選択する形状選択部208を備える。この形状記憶部207には、長方形のほか、多角形、円形、楕円形、星型等、多様な形状が記憶されており、ユーザは、そのうちの所望の形状を選択して撮像することができる。
【0029】
このように、形状記憶部207は、撮像エリアの形状を複数記憶し、形状選択部208は、形状記憶部207の記憶する撮像エリアの形状の何れかを選択する。形状記憶部207と形状選択部208とで撮像エリア設定部を構成し、撮像部201の撮像エリアを設定する。
【0030】
照射部202は、形状選択部208の選択した形状の撮像エリアを示すための光を出力(照射)する。また、撮像部201は、形状選択部の選択した形状の撮像エリアを撮像して、当該形状の画像を生成する。
制御部204は、制御部104(図1)と同様に、携帯端末装置200の各部の制御を行う。加えて、制御部204は、形状選択部208の選択した形状の撮像エリアを示す光を照射するよう、照射部202を制御し、また、形状選択部208の選択した形状の撮像エリアを撮像するよう、撮像部301を制御する。
【0031】
ここで、所望の形状の選択は、操作部105が受け付けるユーザの操作入力に従って、形状選択部208が、形状記憶部207の記憶する形状のいずれかを読み出すことによって行われる。
例えば、制御部204が、形状記憶部207から撮像エリアの形状を読み出して表示部103に表示させる。そして、操作部105が、表示部103の表示する形状の何れかを選択するタッチ操作を受け付けると、受け付けたタッチ操作を示す情報を、制御部204を介して形状選択部208に出力する。形状選択部208は、操作部105が受け付けたタッチ操作によって選択された形状を、形状記憶部207から読み出して制御部204に出力する。
【0032】
そして、制御部204は、形状選択部208から出力された形状の光(当該形状の撮像エリアを示す光)を照射するように、照射部202を制御する。
例えば、照射部202は、プロジェクタ装置を有して、形状記憶部207の記憶する形状に応じた光の像を照射する。あるいは、照射部202が、形状記憶部207の記憶する形状に応じた穴の開いた板(遮蔽板)を有し、制御部204の制御に従って、選択された形状の穴の開いた板を、光源(例えば、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)電球または白熱電球などで構成される光源)の前(撮像対象の側)に配置することで、選択された形状の光を出力するようにしてもよい。
【0033】
そして、撮像を指示するユーザ操作を操作部105が受け付けると、撮像部201は、制御部204の制御に従って、選択された形状の画像を撮像する。
例えば、撮像部201は、その具備する撮像素子の各画素のうち、選択された形状の範囲内の画素を有効とし、当該選択された形状の範囲外の画素を無効とすることで、選択された形状の画像を生成し、生成した撮像画像を、携帯端末装置200の具備する記憶装置に書き込む(保存する)ことによって撮像を行う。
【0034】
ここで、例えば、形状記憶部207が、撮像エリアの形状に対応付けて、各画素の有効/無効を示す情報を記憶しておく。そして、形状選択部208は、形状記憶部207から、撮像エリアの形状と併せて各画素の有効/無効を示す情報を読み出し、制御部204を介して撮像部201に出力する。そして、撮像部201は、この各画素の有効/無効を示す情報に従って、上記のように、選択された形状の範囲内の画素を有効とし、当該選択された形状の範囲外の画素を無効とする。
【0035】
このように、携帯端末装置200では、撮像を行う際、ユーザが所望の撮像エリアの形状を容易に選択することができるため、ユーザは、撮像後に写真を所望の形状に切り取らずとも、所望の形状の写真を簡易に得ることができる。
なお、撮像部201が、撮像エリア外に相当する画素のデータの無い撮像画像を生成するようにしてもよいし、あるいは、撮像エリア外に相当する画素のデータが、黒など所定の背景色となっている画像データを生成するようにしてもよい。
【0036】
次に、図8を参照して、携帯端末装置200の動作について説明する。
図8は、携帯端末装置200の動作を示すフローチャートである。
同図のステップS201〜S202は、図6のステップS101〜S102と同様である。
【0037】
ステップS203において、形状選択部208は、上述したように、撮像エリアの形状を選択する操作入力に応じて、形状記憶部207の記憶する撮像エリアの形状のいずれかを選択する(読み出す)。
ステップS204において、照射部202は、上述したように、形状選択部208の選択した撮像エリアの形状に応じた形状の光を照射する。
【0038】
ステップS205は、図6のステップS104と同様である。
ステップS206において、撮像部201は、上述したように、形状選択部208の選択した撮像エリアを撮像して撮像画像を生成し、生成した撮像画像を、携帯端末装置200の具備する記憶装置に書き込む。
【0039】
以上のように、形状選択部208が、ユーザの選択操作に従って撮像エリアを設定し、撮像部201は、形状選択部208の設定する撮像エリアを撮像する。したがって、ユーザは、選択操作によって所望の撮像エリアを選択することで、容易に所望の撮像エリアの画像を得ることができる。従って、携帯端末装置200によれば、ユーザが所望の撮像エリアの画像を得るための負担を軽減することができる。
【0040】
<実施形態3>
本実施形態の携帯端末装置では、照射部が光点を照射し、ユーザが当該光点を移動させることで撮像エリアを指定すると、撮像部が、当該撮像エリアの撮像を行う。
なお、ここでいう「光点」とは、実施形態1、2の場合のような所定のエリアを囲む光ではない光、という意味である。従って、光点は、有限の面積を有していてよい。
【0041】
図9は、本発明の実施形態3に係る携帯端末装置300の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、携帯端末装置300は、撮像部301、照射部302、表示部103、制御部304、操作部105、無線部106およびエリア検出部(撮像エリア設定部)307を備える。同図において、図1の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(103、105、106)を付し、説明を省略する。
【0042】
上記のように、照射部302は、光点を照射する。この点で、照射部302は、撮像エリアを囲む光を照射する照射部102(図1)と異なる。
図10は、照射部302の照射する光点を用いた撮像エリアの指定の例を示す説明図である。同図に示すように、ユーザは、この光点を動かし、光点の軌跡を用いて閉領域を指定することで、当該閉領域を撮像エリアに指定する。
【0043】
ここで、携帯端末装置100(図1)や、携帯端末装置200(図7)が、予め用意された形状の撮像領域のみ撮像可能であるのに対し、携帯端末装置300では、ユーザは様々な形状の領域を指定して、携帯端末装置300に撮像させることができる。
例えば、図10に示すように、ホワイトボードの右上および左上を撮像対象から除外したい場合、ユーザは、その部分だけを避けるように光点を動かし、右上、左上に切り欠きを有するような撮像エリアを容易に指定できる。
【0044】
ユーザは、撮像エリアの指定を完了すると、撮像エリアを指定したことを示す操作入力(例えば所定の押ボタンの押下)を行う。操作部105が当該操作入力を受け付けると、エリア検出部307は、指定された形状を検出して撮像部301に出力する。そして、撮像部301は、指定された形状の撮像エリアを撮像する。
【0045】
以上のように、照射部302が、撮像エリアを指定するための光点を照射し、エリア検出部307は、照射部302の照射する光点を用いてユーザが指定する撮像エリアを検出する。そして、撮像部301は、指定された撮像エリアを撮像する。
また、制御部304は、制御部104(図1)と同様に、携帯端末装置300の各部の制御を行う。加えて、制御部304は、エリア検出部307の検出する形状の撮像エリアを撮像するよう、撮像部301を制御する。
【0046】
ここで、エリア検出部307は、例えば、撮像部301が取得する画像に対するパターンマッチングを行って、指定された形状の撮像エリアを検出する。そして、エリア検出部307は、検出した撮像エリアに応じて、撮像部301の撮像素子の各画素の有効/無効を示す情報を生成して、撮像部301に出力する。
【0047】
具体的には、ユーザが撮像エリアの指定を開始すると、撮像部301は、常時(例えば60分の1秒毎に)、当該撮像部301の撮像素子に入射する光(すなわち、撮像部301の画角内の画像)を画像データに変換し、制御部304を介してエリア検出部307に出力する。これにより、撮像部301は、照射部302の照射する光点の像を含む画像をエリア検出部307に出力する。
【0048】
エリア検出部307は、撮像部301から出力される画像データを、携帯端末装置300の具備する記憶装置に書き込んでおく。そして、撮像を指示するユーザ操作を操作部105が受け付けると、エリア検出部307は、当該撮像のタイミングにおいて撮像部301が生成する画像(以下、「加工前の撮像画像」と称する)を取得し、当該加工前の撮像画像と、携帯端末装置300の具備する記憶装置に書き込んでおいた各画像とのパターンマッチングにより、加工前の撮像画像上に、光点の軌跡を再現する。
【0049】
図11は、エリア検出部307が再現する光点の軌跡の例を示す説明図である。同図に示す例において、照射部302の照射する光は、撮像部301が生成する画像の中心部分を照射している。例えば、同図に示す画像Q11が、撮像部301が生成する画像であり、この画像Q11の中心部分に、照射部302の照射する光点の像P11が含まれる。同様に、点P12〜P14は、撮像部301が生成する画像に含まれる光点の像である。
また、画像Q12は、撮像のタイミングで撮像部301が生成する画像である。
【0050】
エリア検出部307は、画像Q11と画像Q12とのパターンマッチングを行って、加工前の撮像画像における光点の像P11の位置を検出する。同様に、エリア検出部307は、他の画像に含まれる光点の像についても、加工前の撮像画像における位置を検出する。
そして、エリア検出部307は、点P11、点P12、点P13、点P14の順というように時刻順に光点の像を結んで、光点の軌跡L11を、加工前の撮像画像上に再現する。ここで、光点の像を結ぶ方法としては、例えばスプライン補間など公知の補間方法を用いる。
【0051】
そして、エリア検出部307は、加工前の撮像画像上に再現した光点の軌跡L11によって囲まれる領域を、撮像エリアとして検出する。
なお、再現した光点の軌跡が閉じていない場合は、エリア検出部307は、再現した光点の軌跡の始点と終点を結んで閉領域を生成し、当該閉領域を撮像エリアとして検出する。
【0052】
また、エリア検出部307は、撮像部301が出力する画像の各画素と、撮像部301の撮像素子の各画素との対応付けを予め記憶しておく。そして、撮像部301の撮像素子の各画素のうち、加工前の撮像画像上で検出した撮像エリアに含まれる画素を有効とし、含まれない画素を無効とする情報を生成して、撮像部301に出力する。
【0053】
撮像部301は、撮像部201(図7)の場合と同様に、エリア検出部307から出力される情報に従って、撮像部301が検出した撮像エリアの画像(以下、「加工後の撮像画像」と称する)を生成し、生成した撮像画像を、携帯端末装置300の具備する記憶装置に書き込む(保存する)ことによって撮像を行う。
【0054】
次に、図12を参照して、携帯端末装置300の動作について説明する。
図12は、携帯端末装置300の動作を示すフローチャートである。
同図のステップS301〜S302は、図8のステップS201〜S202と同様である。
【0055】
ステップS303において、上述したように、照射部302が光点を照射し、ユーザは、当該光点を用いて撮像エリアを指定する。そして、上述したように、撮像部301が、常時、この光点の像を含む画像を生成して出力し、エリア検出部307は、撮像部301から出力される画像を、携帯端末装置300の具備する記憶装置に書き込む。
【0056】
ステップS304は、図8のステップS205と同様である。
ステップS305において、エリア検出部307は、上述したように、加工前の撮像画像と、記憶装置に書き込んだ画像とのパターンマッチングを行って、加工前の撮像画像における撮像エリアを検出する。そして、エリア検出部307は、検出した撮像エリアに基づいて、撮像部301の撮像素子の各画素の有効/無効を示す情報を生成して出力する。
【0057】
ステップS306において、撮像部301は、上述したように、エリア検出部307から出力される画素の有効/無効を示す情報に基づいて、加工前の撮像画像から加工後の撮像画像を生成し、生成した撮像画像を、携帯端末装置300の具備する記憶装置に書き込む。
【0058】
以上のように、照射部302が光点を照射し、エリア検出部307が当該光点の軌跡に基づいて撮像エリアを設定するので、ユーザは、容易に様々な形状の撮像エリアを指定して、携帯端末装置300に撮像させることができる。従って、携帯端末装置300によれば、ユーザが所望の撮像エリアの画像を得るための負担を軽減することができる。
【0059】
<実施形態4>
本実施形態の携帯端末装置は、複数の撮像部を具備し、ユーザは撮像部を使い分けることで、様々な撮像を行うことができる。
【0060】
図13は、本発明の実施形態4に係る携帯端末装置400の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、携帯端末装置400は、上面撮像部(第2撮像部)401a、側面撮像部(撮像部)401b、下面撮像部(第2撮像部)401c、照射部102、表示部103、制御部404、操作部105および無線部106を備える。同図において、図1の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(102、103、105、106)を付し、説明を省略する。
【0061】
上面撮像部401aおよび下面撮像部401cは、ユーザが、ファインダー画像を用いて撮像エリアを決定して撮像するための撮像部である。
側面撮像部401bは、撮像部101(図1)と同様、照射部102の照射する光が示す撮像エリアを撮像する。
【0062】
制御部404は、制御部104(図1)と同様に、携帯端末装置400の各部の制御を行う。加えて、制御部404は、操作部105の受け付ける操作入力に従って、上面撮像部401aまたは側面撮像部401bまたは下面撮像部401cのいずれかを起動させる。そして、側面撮像部401bを起動させる場合、制御部404は、照射部102を制御して光を照射させる。
【0063】
図14は、携帯端末装置400の外形の概略を示す斜視図である。同図において、携帯端末装置400の上面に、上面撮像部401aの有する撮像用レンズと、表示部103の有する表示画面とが配置されている。また、携帯端末装置400の側面に、側面撮像部401bの有する撮像用レンズと、照射部102の有する光源とが配置されている。また、携帯端末装置400の下面に、下面撮像部401cの有する撮像用レンズが配置されている。
【0064】
そして、ユーザの選択によって上面撮像部401aが起動されると、上面撮像部401aは、常時、画像(ファインダー画像)を生成して出力し、表示部103が、このファインダー画像を表示する。これにより、ユーザは、表示部103の表示するファインダー画像を見ながら自分撮りを行うなど、上面撮像部401aを用いて撮像を行うことができる。
なお、上面撮像部401aを用いて撮像が行われる場合、照射部102は、光を照射しない。
【0065】
また、ユーザの選択によって下面撮像部401cが起動されると、下面撮像部401cは、常時、画像(ファインダー画像)を生成して出力し、表示部103が、このファインダー画像を表示する。例えば集合写真など、ユーザがある程度時間をかけて構図を決め撮像を行う場合、当該ユーザは下面撮像部401cを用いて撮像を行う。
なお、上面撮像部401aの場合と同様、下面撮像部401cを用いて撮像が行われる場合、照射部102は、光を照射しない。
【0066】
一方、ユーザの選択によって側面撮像部401bが起動されると、照射部102は、撮像エリアを特定するための光を照射する。
【0067】
このように、携帯端末装置400では、自分撮りや集合写真など、ユーザが、ある程度時間をかけて構図を決め撮像を行う場合、当該ユーザは、上面撮像部401aまたは下面撮像部401cを用いることができる。一方、ユーザが、通りすがりの看板などを思いつきで撮像したいと思った場合など、素早く撮像を行いたい場合、当該ユーザは、照射部102と同じ面に設けられた側面撮像部401bを用いて手軽に撮像を行える。このように、携帯端末装置400では、ユーザが用途に応じて柔軟に使用方法を選択することが可能である。
【0068】
次に、図15を参照して、携帯端末装置400の動作について説明する。
図15は、携帯端末装置400の動作を示すフローチャートである。
制御部404は、撮像機能の起動を指示するユーザ操作を操作部105が受け付けたことを検出すると(ステップS401)、当該ユーザ操作が、上面撮像部401a、側面撮像部401b、下面撮像部401cのいずれの起動を指示しているかを判定する(ステップS402)。
【0069】
側面撮像部401bの起動を指示していると判定した場合(ステップS402:No)、制御部404は、照射部102を制御して、撮像エリアを示す光を照射させる(ステップS403)。その後、ステップS404に進む。
一方、ステップS402において、上面撮像部401aまたは下面撮像部401cの起動を指示していると判定した場合(ステップS402:Yes)、照射部102による光の照射は行わずにステップS404に進む。
【0070】
そして、制御部404は、使用する撮像部(上面撮像部401a、側面撮像部401b、下面撮像部401cのうち、ユーザ操作によって選択された撮像部)を起動する(ステップS404)。上述したように、上面撮像部401aまたは下面撮像部401cが起動される場合、表示部103は、当該撮像部の出力するファインダー画像を表示する。
【0071】
そして、制御部404は、撮像を指示するユーザ操作を操作部105が受け付けたことを検出すると(ステップS405)、起動している撮像部は、撮像画像を生成し、生成した撮像画像を、携帯端末装置400の具備する記憶装置に書き込むことで撮像を行う(ステップS106)。
【0072】
以上のように、携帯端末装置400は、複数の撮像部を具備し、撮像部によって、ファインダー画像の表示と、撮像エリアを示す光の照射という、異なる方法で撮像エリアの表示を行う。これにより、ユーザは、例えば時間をかけて構図を決めたい場合はファインダー画像表示を利用し、手早く撮像を行いたい場合は光の照射を利用するなど、用途に応じて柔軟に使用方法を選択できる。
【0073】
なお、本実施形態は、上述した実施形態と組み合わせて実現し得る。
例えば、側面撮像部401bの撮像エリアの形状は、図4で説明したのと同様に、楕円形や多角形や星型など、様々な形状であってもよい。
また、図5で説明したのと同様に、側面撮像部401bの撮像画像の範囲を、ユーザが事後的に(撮像後に)調整可能としてもよい。
また、携帯端末装置200の場合と同様に、側面撮像部401bの撮像エリアの形状をユーザが選択できるようにしてもよい。
また、携帯端末装置300の場合と同様に、照射部102が光点を照射し、当該光点を用いてユーザが撮像エリアを選択できるようにしてもよい。
【0074】
<実施形態5>
図16は、本発明の実施形態5に係る携帯端末装置500の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、携帯端末装置500は、撮像部101、照射部102、表示部103、制御部504、操作部105、無線部106、判定部507およびシャッター音制御部508を備える。同図において、図1の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(101〜103、105、106)を付し、説明を省略する。
【0075】
判定部507は、照射部102が撮像エリアを特定するための光を照射するか否かを判定する。具体的には、操作部105が、照射部102に光を照射させるか否かの指示を示す操作入力を受け付け、判定部507は、当該操作入力が、照射部102の光の照射を指示するか否かを判定する。
【0076】
制御部504は、制御部104(図1)と同様に、携帯端末装置500の各部の制御を行う。加えて、制御部504は、判定部507が、照射部102が光を照射しないと判定すると、シャッター音出力モードに設定し、一方、判定部507が、照射部102が光を照射すると判定すると、シャッター音非出力モードに設定する。
【0077】
ここで、シャッター音出力モードは、撮像部101が撮像を行うタイミングでシャッター音を出力するモードである。一方、シャッター音非出力モードは、シャッター音の出力無しに撮像部101が撮像を行うモードである。
シャッター音制御部508は、シャッター音出力モードに設定されている場合に、撮像部101が撮像を行うタイミングで、携帯端末装置500の具備するスピーカを制御してシャッター音を出力させる。
【0078】
以上により、携帯端末装置500は、盗撮と誤解される恐れのある撮像の場合、シャッター音を出力する。一方、撮像エリアを特定するための光を照射して撮像する場合は、その照射により撮像対象やその周囲の他者に盗撮でないことを示せるので、携帯端末装置500は、シャッター音を出力しない。シャッター音を出力しないことで、携帯端末装置500の消費電力を抑制でき、また、静かに撮像を行うことができる。このように、携帯端末装置500では、柔軟な撮像方法が可能となる。
【0079】
次に、図17を参照して、携帯端末装置500の動作について説明する。
図17は、携帯端末装置500の動作を示すフローチャートである。
ステップS501〜S502は、図6のステップS101〜S102と同様である。
ステップS502の後、判定部507は、ステップS501で操作部105が受け付けたユーザ操作に基づいて、照射部102が撮像エリア特定のための光を照射するか否かを判定する(ステップS503)。
【0080】
照射しないと判定した場合(ステップS503:No)、制御部504は、シャッター音を出力するモードとする(ステップS504)。その後、ステップS507に進む。
一方、ステップS503において、照射すると判定した場合(ステップS503:Yes)、制御部504は、シャッター音を出力しないモードとする(ステップS505)。そして、照射部102は、撮像エリアを示す光を照射する(ステップS506)。
【0081】
その後、制御部504は、撮像を指示するユーザ操作を操作部105が受け付けたことを検出すると(ステップS507)、撮像部101を制御して、画像を撮像させる。
そして、撮像部101は、撮像画像を生成し、生成した撮像画像を、携帯端末装置500の具備する記憶装置に書き込むことで撮像を行う(ステップS508)。
【0082】
撮像部101が撮像を行う際、シャッター音出力モードに設定されている場合は、シャッター音制御部508が、携帯端末装置500の具備するスピーカを制御してシャッター音を出力させる。一方、シャッター音非出力モードに設定されている場合は、シャッター音制御部508は、シャッター音の出力を抑制する。
【0083】
以上のように、照射部102が光を照射しないときは、シャッター音制御部508がスピーカを制御してシャッター音を出力させてシャッタータイミングを示すことで、周囲の他者に盗撮との誤解を与えるおそれを低減させることができる。
一方、照射部102が光を照射するときは、この光が撮像対象を示すことで、周囲の他者に盗撮との誤解を与えるおそれを低減させることができる。そこで、照射部102が光を照射するときは、シャッター音制御部508がシャッター音の出力を抑制することで、携帯端末装置500の消費電力を抑制でき、また、静かに撮像を行うことができる。
このように、携帯端末装置500では、柔軟な撮像方法が可能となる。
【0084】
なお、本実施形態は、上述した実施形態と組み合わせて実現し得る。
例えば、撮像部101の撮像エリアの形状は、図4で説明したのと同様に、楕円形や多角形や星型など、様々な形状であってもよい。
また、図5で説明したのと同様に、撮像部101の撮像画像の範囲を、ユーザが事後的に(撮像後に)調整可能としてもよい。
また、携帯端末装置200の場合と同様に、撮像部101の撮像エリアの形状をユーザが選択できるようにしてもよい。
また、携帯端末装置300の場合と同様に、照射部102が光点を照射し、当該光点を用いてユーザが撮像エリアを選択できるようにしてもよい。
また、携帯端末装置400の場合と同様に、携帯端末装置500が、さらに、ファインダー画像表示によって撮像を行うための撮像部を具備するようにしてもよい。
【0085】
<実施形態6>
図18は、本発明の実施形態5に係る携帯端末装置600の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、携帯端末装置600は、撮像部101、照射部102、表示部103、制御部604、操作部105、無線部106およびズーム操作部(距離検出部)607を備える。同図において、図1の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(101〜103、105、106)を付し、説明を省略する。
【0086】
ズーム操作部607は、ユーザの手かざしを受けて、当該ズーム操作部607とユーザの手との距離を検出する。
制御部604は、制御部104(図1)と同様に、携帯端末装置600の各部の制御を行う。加えて、制御部604は、ズーム操作部607の検出する距離に従って、撮像部101のズームを制御する。
【0087】
図19は、携帯端末装置600の外形の概略を示す斜視図である。同図において、携帯端末装置600の上面に、表示部103の有する表示画面と、ズーム操作部607の有する距離センサとが配置されている。ズーム操作部607の有する距離センサは、例えば、超音波を出力し、反射される超音波を検出するまでの時間を測定して反射物(ユーザの手)までの距離を算出する。あるいは、ズーム操作部607の有する距離センサが複数のカメラで構成され、ズーム操作部607はステレオマッチング法を用いて被写体(ユーザの手)までの距離を算出するなど、ズーム操作部607が、他の方法を用いてユーザの手までの距離を算出するようにしてもよい。
また、携帯端末装置600の側面には、撮像部101の有する撮像用レンズ(フォーカスレンズおよびズームレンズを含む)と、照射部102の有する光源とが配置されている。
【0088】
このように、携帯端末装置600では、ユーザは、ズーム操作部と手との距離によって、撮像部101のズーム操作を簡易に行うことができる。例えば、ユーザがズーム操作部607のセンサに手を近付けると、制御部604は、撮像部101(のズームレンズ駆動機構)を制御してズームインさせ、一方、ユーザがズーム操作部607のセンサから手を遠ざけると、制御部604は、撮像部101(のズームレンズ駆動機構)を制御してズームアウトさせる。
【0089】
次に、図20を参照して、携帯端末装置600の動作について説明する。
図20は、携帯端末装置600の動作を示すフローチャートである。
同図のステップS601〜603は、図6のステップS101〜S103と同様である。
【0090】
その後、制御部604は、ズームインまたはズームアウトを行うか否か、すなわち、ズーム操作部607が、ユーザの手までの距離を検出したか否かを判定する(ステップS604)。ズームインまたはズームアウトを行わないと判定した場合(ステップS604:No)、ステップS606に進む。
【0091】
一方、ステップS604において、ズームインまたはズームアウトを行うと判定した場合(ステップS604:Yes)、制御部604は、ズーム操作部607の検出した距離に応じて、撮像部101(のズームレンズ駆動機構)を制御してズームインまたはズームアウトさせる(ステップS605)。
ステップS606〜S607は、図6のステップS104〜S105と同様である。
【0092】
以上のように、ズーム操作部607が、距離センサからユーザの手までの距離を検出し、当該距離に応じて制御部604が撮像部101のズームを制御するので、ユーザは、手かざしを行うことで容易にズームを調整できる。
【0093】
なお、本実施形態は、上述した実施形態と組み合わせて実現し得る。
例えば、撮像部101の撮像エリアの形状は、図4で説明したのと同様に、楕円形や多角形や星型など、様々な形状であってもよい。
また、図5で説明したのと同様に、撮像部101の撮像画像の範囲を、ユーザが事後的に(撮像後に)調整可能としてもよい。
また、携帯端末装置200の場合と同様に、撮像部101の撮像エリアの形状をユーザが選択できるようにしてもよい。
また、携帯端末装置300の場合と同様に、照射部102が光点を照射し、当該光点を用いてユーザが撮像エリアを選択できるようにしてもよい。
また、携帯端末装置400の場合と同様に、携帯端末装置600が、さらに、ファインダー画像表示によって撮像を行うための撮像部を具備するようにしてもよい。
また、携帯端末装置500の場合と同様に、照射部102が光を照射しない場合に、撮像部101が撮像するタイミングで、携帯端末装置600の具備するスピーカが、シャッター音を出力するようにしてもよい。
【0094】
なお、携帯端末装置100〜600の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0095】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0096】
100、200、300、400、500、600 携帯端末装置
101、201、301 撮像部
102、202、302 照射部
103 表示部
104、204、304、404、504、604 制御部
105 操作部
106 無線部
207 形状記憶部
208 形状選択部
307 エリア検出部
401a 上面撮像部
401b 側面撮像部
401c 下面撮像部
507 判定部
508 シャッター音制御部
607 ズーム操作部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像エリアを設定する撮像エリア設定部と、
当該撮像エリア設定部の設定する撮像エリアの撮像を行う撮像部と、
を具備することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
光を照射する照射部を具備し、
前記撮像エリア設定部は、前記照射部の照射する光の軌跡によって示される領域を前記撮像エリアに設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
光を照射する照射部を具備し、
前記撮像エリア設定部は、撮像エリアの形状を複数記憶する形状記憶部と、
前記形状記憶部の記憶する前記撮像エリアの形状の何れかを選択して当該形状の撮像エリアを設定する形状選択部と、
を具備し、
前記照射部は、前記形状選択部の設定する撮像エリアを示す光を照射することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記照射部が光を照射しない場合は、前記撮像部の撮像タイミングにシャッター音を出力するよう制御し、前記照射部が光を照射する場合は、前記撮像部の撮像タイミングにおけるシャッター音の出力を抑制するシャッター音制御部を具備することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
第2撮像部と、
前記第2撮像部のファインダー画像を表示する表示部と、
を具備することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項6】
距離センサを有して、当該距離センサと当該距離センサの検出する物体との距離を検出する距離検出部を具備し、
前記撮像部は、前記距離検出部の検出する距離に応じたズームで撮像することを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の撮像装置。
【請求項7】
撮像装置の撮像方法であって、
撮像エリアを設定する撮像エリア設定ステップと、
当該撮像エリア設定ステップにて設定した撮像エリアの撮像を行う撮像ステップと、
を具備することを特徴とする撮像方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−213003(P2012−213003A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77004(P2011−77004)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】