説明

撮像装置及びその制御方法

【課題】スルー画像で撮影者が容易かつ高精度にフォーカス状態を確認することができ、かつ必要に応じて被写体の構図の確認が可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像センサと、前記撮像センサにより取得された画像データに基づいてスルー画像を表示する表示デバイスと、前記画像データ中の輝度(Y)データから高周波成分を抽出しエッジ信号データを出力するHPF処理部104−2bと、所定の閾値を用いて前記エッジ信号データを2値化処理するレベル変換処理部104−2cと、前記2値化エッジ信号データと、前記画像データ中の輝度(Y)データ及び色差(CbCr)データとを合成する合成処理部104−2dと、撮影条件と前記画像データから取得される情報に応じて、前記2値化エッジ信号データに基づいた表示形式と前記合成画像データに基づいた表示形式のいずれかの表示形式でスルー画像の表示を行うように制御するCPUブロック104−3と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮像装置の一態様である電子スチルカメラでは、一般にスルー画像を表示して、撮影者が静止画撮影をするための撮影範囲、ホワイトバランス、露出、及びフォーカス状態の確認などを行っている。
【0003】
しかしながら、撮影者が手動でフォーカス調整を行う場合、一般的なスルー画像は解像度が低いため、フォーカス状態を十分に確認することが出来ず、正確にフォーカス調整(フォーカス合わせ、ピント合わせともいう)を行うことが難しかった。
【0004】
その問題に対し、特許文献1では、フォーカス調整用の画像において、被写体の輪郭線に沿った各画素に所定の色を付け、輪郭の明瞭度に応じて色の種類や濃淡を変化させることにより、高精度にフォーカス状態の確認ができる発明が開示されている。
【0005】
また、特許文献2では、フォーカス調整用の画像において、フォーカスリングの操作が行われると被写体の輪郭線に沿った各画素に所定の色を付け、フォーカス状態の確認をしやすくする発明が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1,2のように、スルー画像において被写体の輪郭線に沿って色を付けても、輪郭線の色が被写体部分と色味が近いときには見にくくなってしまい高精度にフォーカス状態を確認することが困難であった。
【0007】
本発明は、以上の従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、フォーカス調整(ピント合わせ)時に撮影者が容易かつ高精度にそのフォーカス状態を確認することができ、かつ必要に応じて被写体の構図を確認することもできる撮像装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者らは、まずフォーカス状態の確認は被写体の輪郭線で行っており、必ずしも被写体像自体は必要ないという考え方に基づき、被写体の輪郭線のみをスルー画像として表示する構成とした。しかしながら、この構成では高精度にフォーカス状態を確認することはできるが、画像における被写体の様子が分かりづらく、撮像する画像として被写体を含めた構図を決めることが困難な場合があった。ここで、被写体を含めた構図が問題になるのは、被写体に人物の顔が含まれている場合や被写体が撮像装置から比較的離れていて広い範囲の中に被写体を含めて撮影する場合である。発明者らは、この知見に基づきさらに鋭意検討を行い、本発明を成すに至った。
【0009】
すなわち、前記課題を解決するために提供する本発明は、撮像光学系により結像された被写体像を光電変換して画像データを出力する撮像手段と、前記撮像手段により取得された画像データに基づいてスルー画像を表示する表示手段と、前記画像データ中の輝度データから高周波成分を抽出しエッジ信号データを出力するフィルタ処理手段と、所定の閾値を用いて前記エッジ信号データを2値化処理する2値化処理手段と、前記2値化処理されたエッジ信号データと、前記画像データ中の輝度データ及び色差データとを合成する合成手段と、撮影条件と前記画像データから取得される情報に応じて、前記2値化処理されたエッジ信号データに基づいた表示形式と前記合成された画像データに基づいた表示形式のいずれかの表示形式でスルー画像の表示を行うように制御する表示制御手段と、を備えることを特徴とする撮像装置である。
【0010】
また、前記課題を解決するために提供する本発明は、撮像光学系により結像された被写体像を光電変換して画像データを出力する撮像手段と、前記撮像手段により取得された画像データに基づいてスルー画像を表示する表示手段と、前記画像データ中の輝度データから高周波成分を抽出しエッジ信号データを出力するフィルタ処理手段と、所定の閾値を用いて前記エッジ信号データを2値化処理する2値化処理手段と、前記2値化処理されたエッジ信号データと、前記画像データ中の輝度データ及び色差データとを合成する合成手段と、を備える撮像装置の制御方法であって、撮影条件と前記画像データから取得される情報に応じて、前記2値化処理されたエッジ信号データに基づいた表示形式と前記合成された画像データに基づいた表示形式のいずれかの表示形式でスルー画像の表示を行うように制御する表示制御工程を有することを特徴とする撮像装置の制御方法である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の撮像装置及びその制御方法によれば、撮影条件と前記画像データから取得される情報に応じて、前記2値化処理されたエッジ信号データに基づいた表示形式と前記合成された画像データに基づいた表示形式のいずれかの表示形式でスルー画像の表示を行うように制御するので、被写体が人物の顔を含まないつまり動かないような物体のみの場合や被写体が被写界深度の浅くなる近距離にある場合には被写体の輪郭のみを強調表示することで高精度にフォーカス状態を確認することができ、適切なピント合わせが可能となる。また、被写体として人物の顔を含み人物や顔など表情や動きなどで構図を決める必要がある場合等には被写体の画像に輪郭線を重畳させて表示することで、フォーカス状態の確認(ピント合わせのしやすさ)と構図の決めやすさを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る撮像装置であるデジタルカメラの構成を示す平面図である。
【図2】本発明に係る撮像装置であるデジタルカメラの構成を示す正面図である。
【図3】本発明に係る撮像装置であるデジタルカメラの構成を示す背面図である。
【図4】本発明に係る撮像装置であるデジタルカメラのシステム構成を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る撮像装置であるデジタルカメラにおいてモニタリング処理のスルー画像表示に関わる処理システムの構成を示すブロック図である。
【図6】図5のCCD信号処理ブロックにおける信号処理段階ごとの画像データを示す模式図である。
【図7】合成画像データを表示デバイスに表示した例を示す模式図である。
【図8】図5の処理システムにおけるスルー画像表示のための信号処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る撮像装置及びその制御方法の構成について説明する。
図1〜図3は、本発明の撮像装置としてのデジタルカメラを示す外観図であり、図1はデジタルカメラの平面図を示し、図2はデジタルカメラの正面図を示し、図3はデジタルカメラの背面図を示す。また、図4は、デジタルカメラ内部のシステム構成を示すブロック図である。
【0014】
図1において、Cは撮像装置としてのデジタルカメラである。
図1に示すように、デジタルカメラCの上部には、サブ液晶ディスプレイ1(以下、液晶ディスプレイを「LCD」という。)、レリーズシャッターSW1、モードダイアルSW2が設けられており、図2に示すように、デジタルカメラCの側部には、SDカード(メモリカード)/電池装填室の蓋(電池蓋)2が設けられており、デジタルカメラCの正面側には、ストロボ発光部3、光学ファインダ4、測距ユニット5、リモコン受光部6、撮影レンズを備えた鏡胴ユニット7が設けられている。
【0015】
また、図3に示すように、デジタルカメラCの背面側には、光学ファインダ4、AF用LED8、ストロボ用LED9、LCDモニタ10、広角ズームスイッチ(ZOOM SW(WIDE))SW3、望遠ズームスイッチ(ZOOM SW(TELE))SW4、セルフタイマ設定/解除スイッチ(セルフタイマ/削除SW)SW5、再生スイッチSW6、上移動/ストロボ設定スイッチ(上/ストロボSW)SW7、右移動スイッチ(右SW)SW8、ディスプレイスイッチSW9、下移動/マクロ設定スイッチ(下/マクロSW)SW10、左移動/画像確認スイッチ(左/画像確認SW)SW11、メニュー(MENU)/OKスイッチSW12、電源スイッチSW13が設けられている。
【0016】
図4において、104はデジタルスチルカメラプロセッサ(以下、「プロセッサ」とする。)である。プロセッサ104は、CPU(中央演算装置)を内蔵しており、デジタルカメラCの各部はプロセッサ104によって制御されている。
【0017】
図4に示すように、鏡筒ユニット7は、被写体の光学画像を取り込むズームレンズ7−1aを備えたズーム光学系7−1、被写体の光学画像を光電変換するための固体撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device)101の受光部に結像させるフォーカスレンズ7−2aを備えたフォーカス光学系7−2、絞り7−3aを備えた絞りユニット7−3、メカシャッタ7−4aを備えたメカシャッタユニット7−4によって構成されている。
【0018】
ズーム光学系7−1、フォーカス光学系7−2、絞りユニット7−3、メカシャッタユニット7−4は、それぞれズームモータ7−1b、フォーカスモータ7−2b、絞りモータ7−3b、メカシャッタモータ7−4bによって駆動される。
【0019】
また、これらの各モータ7−1b〜7−4bはモータドライバ7−5によって駆動され、モータドライバ7−5は、リモコン受光部6の入力や操作部KeyユニットSW1〜SW13の操作入力に基づく、デジタルカメラプロセッサ104のCPUブロック104−3からの駆動指令により駆動制御される。
【0020】
鏡胴ユニット7の各光学系7−1,7−2によりCCD101の受光部に結像された被写体像は、CCD101によって画像信号に変換され、この画像信号がF/E−IC102に出力される。
【0021】
F/E(フロントエンド)−IC102は、画像ノイズ除去用相関二重サンプリングを行うCDS102−1、自動的に利得の調整を行うAGC102−2、AGC102−2から出力されるアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換するA/D102−3によって構成されている。
【0022】
F/E−IC102は、CCD101から出力されたアナログ画像信号にノイズ低減の処理や利得調整の処理などの所定の処理を施し、さらにアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換して、プロセッサ104のCCD1信号処理ブロック104−1に出力する。
【0023】
F/E−IC102による画像信号のサンプリングなどのタイミング処理は、プロセッサ104のCCD1信号処理ブロック104−1からフィードバックされる垂直同期信号(以下、VD)・水平同期信号(以下、HD)に基づいてTG102−4によって行われる。
【0024】
プロセッサ104は、CCD101よりF/E―IC102の出力データにホワイトバランス設定やガンマ設定を行い、又前述したようにVD信号、HD信号を供給するCCD1信号処理ブロック104−1、フィルタリング処理により輝度データ(Y)、色差データ(CbCr)への変換を行い、所定の信号処理を行うCCD2信号処理ブロック104−2、装置各部の動作を制御するCPUブロック104−3、制御に必要なデータ等を一時的に保存するローカルSRAM104−4、パソコンなどの外部機器とUSB通信を行うUSBブロック104−5、パソコンなどの外部機器とシリアル通信を行うシリアルブロック104−6、JPEG圧縮・伸長を行うJPEG CODECブロック104−7、画像データのサイズを補間処理により拡大・縮小するリサイズブロック104−8、画像データを液晶モニタやTVなどの外部表示機器に表示するためのビデオ信号に変換するビデオ信号出力ブロックであるTV信号表示ブロック104−9、撮影された画像データを記録するメモリカードの制御を行うメモリカードコントローラブロック104−10を備えており、これらの各ブロック104−1〜104−10はバスラインを介して相互に接続されている。
【0025】
プロセッサ104の外部には、SDRAM103、RAM107、CPUブロック104−3にて解読可能なコードで記述された制御プログラムや制御するためのパラメータなどが格納されたROM108、撮影された画像の画像データを記憶する内蔵メモリ120が設けられており、これらもバスラインを介してプロセッサ104に接続されている。
【0026】
SDRAM103は、プロセッサ104で画像データに各種処理を施す際に、画像データを一時的に保存するものである。保存される画像データは、例えば、CCD101から、F/E−IC102を経由して取りこんで、CCD1信号処理ブロック104−1でホワイトバランス設定、ガンマ設定が行われた状態の「RAW−RGB画像データ」やCCD2制御ブロック104−2で輝度データ、色差データ変換が行われた状態の「YCbCr画像データ」、JPEG CODECブロック104−7で、JPEG圧縮された「JPEG画像データ」、CCD2制御ブロック104−2で輝度データに基づいて得られた「2値化エッジ信号画像データ」、CCD2制御ブロック104−2でYCbCr画像データと2値化エッジ信号画像データを合成して得られた「合成画像データ」などである。
【0027】
電源スイッチSW13をオンにした際に、ROM108に格納された制御プログラムがプロセッサ104のメモリにロードされ、CPUブロック104−3はその制御プログラムに従ってデジタルカメラCの各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータ等を一時的にRAM107及びLocal SRAM104−4に保存する。また、ROM108に書き換え可能なフラッシュROMを使用することで、制御プログラムや制御するためのパラメータを変更することが可能となり、機能のバージョンアップを容易に行えるようになっている。
【0028】
制御プログラムが実行される際には、RAM107のメモリが制御プログラムの作業用メモリとして使用されるので、RAM107のメモリには、制御プログラムの制御データやパラメータなどが随時書き込みや読み出しが行われる。
後述される全ての処理は、この制御プログラムを実行することにより、主にプロセッサ104によって実行される。
【0029】
また、CPUブロック104−3は、音声記録回路115−1、音声再生回路116−1、ストロボ発光部3を発光させるストロボ回路114、被写体までの距離を計測する測距ユニット5、サブCPU109に接続されており、これらの回路はCPUブロック104−3によって制御される。
【0030】
マイク115−3によって取り込まれた音声信号はマイクアンプ115−2によって増幅され、音声記録回路115−1によってデジタル信号に変換されて、CPUブロック104−3の制御命令に従いメモリカードなどに記録される。
【0031】
音声再生回路116−1は、CPUブロック104−3の制御命令に従いROM108などに記録されている適宜の音声データを音声信号に変換し、オーディオアンプ116−2によって増幅してスピーカー116−3から出力させる。
【0032】
サブCPU109は、ROM,RAMをワンチップに内蔵したCPUである。このサブCPU109には、LCDドライバ111を介してサブLCD1、リモコン受光部6、AF用LED8、ストロボ用LED9、各スイッチSW1〜SW13からなる操作キーユニット、ブザー113が接続されており、これらはサブCPU109によって制御される。また、サブCPU109は、操作キーユニットSW1〜SW13やリモコン受光部6の出力信号をユーザの操作情報としてCPUブロック104−3に出力し、またCPUブロック104−3より出力されるカメラの状態をサブLCD1、AF用LED8、ストロボ用LED9、ブザー113の制御信号に変換して出力する。
【0033】
サブLCD1は、例えば撮影可能枚数など表示するための表示部であり、LCDドライバ111はサブCPU109の出力信号よりサブLCD1を駆動するためのドライブ回路である。
【0034】
また、AF用LED8は、撮影時の合焦状態(フォーカス状態)を表示するためのLEDであり、ストロボ用LED9は、ストロボ充電状態を表すためのLEDである。なお、このAF用LED8とストロボ用LED9を、メモリカードアクセス中などの別の表示用途に使用してもよい。
【0035】
操作キーユニットSW1〜SW13は、ユーザが操作するキー回路であり、リモコン受光部6はユーザが操作したリモコン送信機の信号の受信部である。
【0036】
プロセッサ104のUSBブロック104−5は、パソコンなどの外部機器とUSB接続するためのUSBコネクタ122に接続されている。また、プロセッサ104のシリアルブロック104−6は、シリアルブロック104−6の出力信号を電圧変換するための回路であるシリアルドライバ回路123−1を介してRS−232Cコネクタに接続されている。これらのUSBブロック104−5やシリアルブロックによって、デジタルカメラCとデジタルカメラCに接続された外部機器との間でデータ通信が行われる。
【0037】
プロセッサ104のTV信号表示ブロック104−9には、LCDモニタ10を駆動するドライブ回路であるとともに、TV信号ブロック104−9から出力されたビデオ信号をLCDモニタ10に表示するための信号に変換する機能を有するLCDドライバ117、ビデオ信号(TV信号)を増幅すると共に75Ωインピーダンス整合を行うためのビデオアンプ118が接続されており、LCDドライバ117とビデオアンプ118には、それぞれLCDモニタ10、TVなどの外部モニタ機器に接続するためのビデオジャック119が接続されている。
【0038】
TV信号表示ブロック104−9は、画像データをビデオ信号に変換して、LCDモニタ10やビデオジャック119に接続された外部モニタ機器に出力する。
LCDモニタ10は、撮影中の被写体のモニタや、撮影された画像の表示、メモリカードまたは内蔵メモリ120に記録された画像の表示などに使用される。
【0039】
メモリカードコントローラブロック104−10には、メモリカードスロットル121が接続されており、メモリカードスロットル121に挿入された増設用のメモリカードとデジタルカメラとの間で画像データのやり取りを行なう。
【0040】
次に、本実施例のデジタルカメラCの動作概要について説明する。
デジタルカメラCの動作モードには、撮影する際に使用する撮影モードと、撮影された画像を再生する際に使用する再生モードとがあり、撮影モードには、さらにフォーカス光学系7−2について自動合焦制御するAFモードとマニュアルで合焦調整するMFモードがある。
【0041】
また、撮影モードでの動作中には、セルフタイマを使用して撮影するセルフタイマモードやリモコンによってデジタルカメラCを遠隔操作するリモコンモードなどの動作モードが用意されている。
【0042】
デジタルカメラCの電源スイッチSW13をオンにした状態で、モードダイアルSW2を撮影モードに設定すると、デジタルカメラCは撮影モードになり、モードダイアルSW2を再生モードに設定した場合には、デジタルカメラCは再生モードになる。詳しくは次の手順を踏む。
【0043】
(S11) まず、デジタルカメラCの電源スイッチSW13をオンにすると、動作モードの判断が行われる。すなわち、モードダイアルSW2のスイッチの状態が撮影モードか、再生モードかが判断され、撮影モードならばステップS12の処理に進み、再生モードならばステップS21の処理に進む。
【0044】
〔撮影モード〕
(S12) プロセッサ104によりモータドライバ7−5が制御されて鏡胴ユニット7を構成するレンズ鏡筒が撮影可能な位置に移動され、さらに、CCD101、F/E−IC102、LCDモニタ10などの撮影に必要とされる各回路に電源が投入される。
(S13) そして、各光学系7−1,7−2によってCCD101の受光部に結像された被写体像の情報は随時CCD101によりRGBアナログ信号に変換され、このRGBアナログ信号はCDS回路102−1とAGC102−2によってノイズ低減の処理や利得調整の処理などの所定の処理がなされ、A/D変換器102−3により、RGBアナログ信号はRGBデジタル信号に変換され、プロセッサ104のCCD1信号処理ブロックに出力される。
(S14) さらに、このRGBデジタル信号は、CCD1信号処理ブロック104−1及びCCD2信号処理ブロック104−2の信号処理によって、RAW−RGB画像データ、YCbCr画像データ、2値化エッジ信号画像データ、合成画像データ、JPEG画像データに変換されメモリコントローラ(図示省略)によってSDRAM103のフレームメモリに書き込まれる。
(S15) これらの画像データのうち、2値化エッジ信号画像データまたは合成画像データが、SDRAM103のフレームメモリから随時読み出され、TV信号表示ブロック104−9によってビデオ信号に変換されて、LCDモニタ10やTVなどの外部モニタ機器にスルー画像として出力される。
このように、撮影待機状態において、被写体像の画像データを随時SDRAM103のフレームメモリに取り込むと共に、被写体像(スルー画像)を随時LCDモニタ10やTVなどの外部モニタ機器に出力する処理をモニタリング処理と称する。
【0045】
(S16) つぎに、レリーズシャッターSW1の状態が判断され、レリーズシャッターSW1が押されていないときは、ステップS12の処理に戻り、レリーズシャッターSW1が押されたときは、このときSDRAM103のフレームメモリに取り込まれている被写体の画像データ(JPEG画像データ)を内蔵メモリ120やメモリカードに記録する処理などが実行され、その後ステップS12の処理に戻る。本ステップの処理を撮影処理と称する。
【0046】
このようにデジタルカメラCが撮影モードで動作しているときには、ステップS12〜ステップS16の処理を繰り返すことになる。この繰り返しの処理を行っている状態をファインダモードと称し、所定の周期(例えば約1/30秒の周期)でこれらの処理が繰り返される。ファインダモードでは、モニタリング処理も約1/30秒の周期で繰り返し行われるので、これに伴い、LCDモニタ10や外部モニタ機器の表示は更新される。
【0047】
〔再生モード〕
(S21)
内蔵メモリ120やメモリカードに記録された画像データをLCDモニタ10やTVなどの外部モニタ機器に出力させる。
(S22) ついで、モードダイアルSW2の設定変更が行われたか否かを判断し、設定変更が行われたならばS11の処理に戻り、設定変更が行われていないならばステップS21の処理に戻る。
【0048】
ここで、前述した撮影モードのモニタリング処理の際には、撮影者はLCDモニタ10に表示されるスルー画像を見て被写体に対する合焦状態(フォーカス状態)を確認するが、スルー画像において目的の被写体にピントが合っていないときにはAFモード、MFモードのいずれの場合にも、LCDモニタ10に表示されるスルー画像を見ながら上/ストロボスイッチSW7または下/マクロスイッチSW10を押すことにより(あるいはフォーカスリングを回すことにより)被写体に対してピントが合うように鏡胴ユニット7におけるフォーカスレンズ7−2aの位置を調整する作業を行う。このとき、特許文献1,2のように、スルー画像において被写体の輪郭線に沿って色を付ける発明では、輪郭線の色が被写体部分と色味が近いときには見にくくなってしまい高精度にフォーカス状態を確認することが困難であった。また、発明者らは、まずフォーカス状態の確認は被写体の輪郭線で行っており、必ずしも被写体像自体は必要ないという考え方に基づき、被写体の輪郭線のみをスルー画像として表示する構成を検討とした。しかしながら、この構成では高精度にフォーカス状態を確認することはできるが、画像における被写体の様子が分かりづらく、撮像する画像として被写体を含めた構図を決めることが困難な場合があった。ここで、被写体を含めた構図が問題になるのは、被写体に人物の顔が含まれている場合や被写体が撮像装置から比較的離れていて広い範囲の中に被写体を含めて撮影する場合である。発明者らは、この知見に基づきさらに鋭意検討を行い、本発明を成すに至った。
以下、本発明のデジタルカメラCの根幹を成す部分について説明する。
【0049】
図5は、本発明の撮像装置であるデジタルカメラCにおいてモニタリング処理のスルー画像表示に関わる処理システムの構成を示すブロック図である。
デジタルカメラCにおいてモニタリング処理のスルー画像表示に関わる処理システムは、図5に示すように、撮像光学系(鏡胴ユニット7)におけるフォーカス光学系7−2と、撮像光学系により結像された被写体像を光電変換して画像データを出力する撮像センサ(CCD101,F/E−IC102)と、画像変換処理部104−2a,ハイパスフィルタ(HPF)処理部104−2b,レベル変換処理部104−2c,合成処理部104−2dを有し、撮像センサから出力される画像データの信号(RAW−RGB)を処理するCCD信号処理ブロック(CCD1信号処理ブロック104−1,CCD2信号処理ブロック104−2)と、前記撮像センサにより取得された画像データに基づいてスルー画像を表示する表示デバイス(LCDモニタ10,LCDドライバ117,TV信号表示ブロック104−9)と、顔検出手段104−3a,フォーカス位置検出手段104−3b,選択表示手段104−3cを有し、制御プログラムに従い各部を制御する表示制御手段であるCPUブロック104−3と、を備える。
【0050】
ここで、画像変換処理部104−2aは、CCD1信号処理ブロック104−1とCCD2信号処理ブロック104−2の一部の処理機能を有しており、撮像センサ(F/E−IC102)から送られてくる画像データ(RAW−RGB)について、ホワイトバランス処理、色補間処理などを行った後、輝度(Y)データと色差(CbCr)データに分ける処理を行う。図6(a)に輝度(Y)データのイメージ図を示す。ここでは、表面に凸部及び開口部のある直方体の被写体であって、画像略中央部にピントが合い、画像周辺部に向かうにつれてピントがぼけた状態のものを例として示している。また、色差CbはB信号から輝度Yを差し引いた(B−Y)に特定の定数を掛けて得られる値であり、同じく色差CrはR信号から輝度Yを差し引いた(R−Y)に特定の定数を掛けて得られる値である。
画像変換処理部104−2aは、輝度(Y)データをHPF処理部104−2bに送り、必要に応じてYCbCr画像データを合成処理部104−2dに送る。
【0051】
HPF処理部104−2bは、画像変換処理部104−2aから送られてきた輝度(Y)データについて、高周波成分を抽出するハイパスフィルタ処理を施し、輝度(Y)が急激に変化するエッジ信号を出力するものである。図6(b)に、図6(a)の輝度(Y)データにハイパスフィルタ処理を施し得られたエッジ信号のイメージ図を示す。図中、白いドットがエッジレベルのある程度高いエッジ信号を意味する。
【0052】
レベル変換処理部104−2cは、HPF処理部104−2bから送られてきたエッジ信号について、決められた閾値を境に2値化するレベル変換処理を施し、2値化エッジ信号を出力するものである。これにより、エッジレベルの高い部分のみ抽出され、その結果として被写体のピントの合っている輪郭線のみが得られる。図6(c)に、図6(b)のエッジ信号にレベル変換処理を施し、得られた2値化エッジ信号画像データを表示デバイスに表示した例(イメージ図)を示す。
【0053】
合成処理部104−2dは、前記2値化エッジ信号画像データとYCbCr画像データとを重畳する合成処理、すなわち2値化エッジ信号に元の輝度(Y)データ及び色差(CbCr)データを加算する処理を行って合成画像データとして表示デバイスに出力する(図7)。これは、YCbCr画像に輪郭線が表示された画像データとなる。あるいは、合成処理部104−2dは、前記合成処理を行わず、前記2値化エッジ信号画像データをそのまま表示デバイスに出力する。
【0054】
また、顔検出手段104−3aは、画像データの中に人物の顔があるか否かを検出するものである。詳しくは、顔検出手段104−3aは、モニタリング中の画像データ(例えば、YCbCr画像データ)の中からあるタイミングで一枚の画像データをコピーし、コピーした画像データに対して顔検出処理を実施し、画像内に人物の顔があるか否かを判断する。ここで被写体像の中から人物像を検出する方法は、公知の手法によればよく、例えば以下に示す方法のいずれかの方法を用いるとよい。
(1) テレビジョン学会誌Vol.49、No.6、pp.787−797(1995)の「顔領域抽出に有効な修正HSV表色系の提案」に示されるように、カラー画像をモザイク画像化し、肌色領域に着目して顔領域を抽出する方法。
(2) 電子情報通信学会誌Vol.74−D−II、No.11、pp.1625−1627(1991)の「静止濃淡情景画像からの顔領域を抽出する手法」に示されているように、髪や目や口など正面人物像の頭部を構成する各部分に関する幾何学的な形状特徴を利用して正面人物の頭部領域を抽出する方法。
(3) 画像ラボ1991−11(1991)の「テレビ電話用顔領域検出とその効果」に示されるように、動画像の場合、フレーム間の人物の微妙な動きによって発生する人物像の輪郭エッジを利用して正面人物像を抽出する方法。
【0055】
フォーカス位置検出手段104−3bは、ピント合わせをしている際、あるいはピント合わせ完了時のフォーカスレンズ7−2aのその可動域における位置を検出するものであり、詳しくは、ピント合わせで調整中のフォーカスレンズ7−2aの位置がその可動域における所定位置よりも近距離側にあるか否かを検出する手段である。
【0056】
選択表示手段104−3cは、表示デバイスで表示するスルー画像の表示形式として、2値化処理されたエッジ信号データ(2値化エッジ信号画像データ)に基づいた表示形式と前記合成された画像データ(合成画像データ)に基づいた表示形式のいずれかを撮影者が選択可能に表示する。例えば、LCDモニタ10に「合成画像?」、「エッジ信号のみ?」と表示し、右スイッチSW8及び左/画像確認スイッチSW11を操作していずれかを選択するようにする。
【0057】
図5の処理システムにおいて、CPUブロック104−3は、スルー画像表示のために以下の信号処理制御を行う。図8を参照しながら説明する。
(S101) デジタルカメラCが撮影モードの撮影待機状態となると前記モニタリング処理が実行され、まずCPUブロック104−3は、顔検出手段104−3aから顔検出結果を取得し、画像データから顔が検出されたか否かを確認する。
(S102) 顔が検出された場合(S101のYES)、合成処理部104−2dがレベル変換処理部104−2cから出力された2値化エッジ信号と、画像変換処理部104−2aから出力された元の輝度(Y)信号及び色差(CbCr)信号とを加算し、合成画像データを出力する。
(S103) 出力された合成画像データを表示デバイスのLCDモニタ10がスルー画像として表示する。これにより、例えばLCDモニタ10上に、輪郭線と、輪郭線以外の部分に彩色された被写体とからなるスルー画像が表示されるため、輪郭線とともに被写体の様子も見ることができ、ピントを合わせつつ、顔の表情や人物の動きなどを見ながら構図を決めることができる。
【0058】
(S104) 顔が検出されない場合(S101のNO)、CPUブロック104−3は、フォーカス位置検出手段104−3bからフォーカス位置検出結果を取得し、フォーカスが近距離であるか否か、すなわちピント合わせで調整中のフォーカスレンズ7−2aの位置がその可動域における所定位置よりも近距離側にあるか否かを確認する。
(S105) フォーカスが近距離である場合、すなわちフォーカスレンズ7−2aの位置がその可動域における所定位置よりも近距離側にある場合(S104のYES)、合成処理部104−2dがレベル変換処理部104−2cから出力された2値化エッジ信号画像を出力し、該2値化エッジ信号画像データを表示デバイスのLCDモニタ10がスルー画像として表示する(例えば、図6(c))。被写体として人物(顔)が入っておらず、その被写体が比較的近距離にあることから構図を決める必要がないためである。これにより、例えばLCDモニタ10上に、輪郭線を白、それ以外は無彩色(グレー)としたスルー画像が表示されるため、被写体の色によって輪郭線が見えにくくなることがなくなり容易にピントを合わせることができる。
【0059】
(S106) フォーカスが近距離でない場合、すなわちフォーカスレンズ7−2aの位置がその可動域における所定位置よりも近距離側にない場合(S104のNO)、選択表示手段104−3cが2値化エッジ信号画像データに基づいた表示形式(「エッジ信号のみ」)と合成画像データに基づいた表示形式(「合成画像」)のいずれかを撮影者が選択可能に表示し、CPUブロック104−3は、撮影者(ユーザ)の選択が2値化エッジ信号画像データに基づいた表示形式(「エッジ信号のみ?」)であるか否かを確認する。被写体として人物(顔)は入っていないが、その被写体が比較的遠距離にあり構図を決める必要なときもあるため、撮影者に利用しやすい表示形式を選択させるためである。
【0060】
(S107) 撮影者(ユーザ)の選択が2値化エッジ信号画像データに基づいた表示形式(「エッジ信号のみ」)である場合(S106のYES)、合成処理部104−2dがレベル変換処理部104−2cから出力された2値化エッジ信号画像を出力し、該2値化エッジ信号画像データを表示デバイスのLCDモニタ10がスルー画像として表示する(例えば、図6(c))。
(S108) 撮影者(ユーザ)の選択が2値化エッジ信号画像データに基づいた表示形式(「エッジ信号のみ」)でない場合(S106のNO)、CPUブロック104−3は、撮影者(ユーザ)の選択が合成画像データに基づいた表示形式(「合成画像」)であると判断し、合成処理部104−2dがレベル変換処理部104−2cから出力された2値化エッジ信号と、画像変換処理部104−2aから出力された元の輝度(Y)信号及び色差(CbCr)信号とを加算し、合成画像データを出力する。
(S109) 出力された合成画像データを表示デバイスのLCDモニタ10がスルー画像として表示する。
【0061】
以上のように、本発明の撮像装置及びその制御方法によれば、撮影条件(フォーカス位置検出)と前記画像データから取得される情報(顔検出)に応じて、前記2値化処理されたエッジ信号データに基づいた表示形式と前記合成された画像データに基づいた表示形式のいずれかの表示形式でスルー画像の表示を行うように制御するので、被写体が人物の顔を含まないつまり動かないような物体のみの場合や被写体が被写界深度の浅くなる近距離にある場合には被写体の輪郭のみを強調表示することで高精度にフォーカス状態を確認することができ、適切なピント合わせが可能となる。また、被写体として人物の顔を含み人物や顔など表情や動きなどで構図を決める必要がある場合等には被写体の画像に輪郭線を重畳させて表示することで、フォーカス状態の確認(ピント合わせのしやすさ)と構図の決めやすさを両立させることができる。
【0062】
なお、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
例えば、図5の処理システムの構成において、顔検出手段104−3a、フォーカス位置検出手段104−3bのいずれかを省略してもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 サブLCD
2 SDカード/電池蓋
3 ストロボ発光部
4 光学ファインダ
5 測距ユニット
6 リモコン受光部
7 鏡胴ユニット
7−1 ズーム光学系
7−1a ズームレンズ
7−1b ズームモータ
7−2 フォーカス光学系
7−2a フォーカスレンズ
7−2b フォーカスモータ
7−3 絞りユニット
7−3a 絞り
7−3b 絞りモータ
7−4 メカシャッタユニット
7−4a メカシャッタ
7−4b メカシャッタモータ
7−5 モータドライバ
8 AF用LED
9 ストロボ用LED
10 LCDモニタ
101 CCD
102 F/E−IC
102−1 CDS
102−2 AGC
102−3 A/D(ADC)
102−4 TG
103 SDRAM
104 デジタルカメラプロセッサ
104−1 CCD1信号処理ブロック
104−2 CCD2信号処理ブロック
104−2a 画像変換処理部
104−2b HPF(ハイパスフィルタ)処理部
104−2c レベル変換処理部
104−2d 合成処理部
104−3 CPUブロック
104−3a 顔検出手段
104−3b フォーカス位置検出手段
104−3c 選択表示手段
104−4 LocalSRAM
104−5 USBブロック
104−6 シリアルブロック
104−7 JPEG CODECブロック
104−8 リサイズブロック
104−9 TV信号表示ブロック
104−10 メモリカードコントローラブロック
107 RAM
108 ROM
109 サブCPU
111,117 LCDドライバ
113 ブザー
114 ストロボ回路
115−1 音声記録回路
115−2 マイクアンプ
115−3 マイク
116−1 音声再生回路
116−2 オーディオアンプ
116−3 スピーカー
118 ビデオアンプ
119 ビデオジャック
120 内蔵メモリ
121 メモリカードスロットル
122 USBコネクタ
123−1 シリアルドライバ回路
123−2 RS−232Cコネクタ
C デジタルカメラ
SW1 レリーズシャッター
SW2 モードダイアル
SW3 ズームスイッチ(WIDE)
SW4 ズームスイッチ(TELE)
SW5 セルフタイマ/削除スイッチ
SW6 再生スイッチ
SW7 上移動/ストロボ設定スイッチ
SW8 右移動スイッチ
SW9 ディスプレイスイッチ
SW10 下移動/マクロスイッチ
SW11 左移動/画像確認スイッチ
SW12 メニュー/OKスイッチ
SW13 電源スイッチ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0064】
【特許文献1】特開2007− 28380号公報
【特許文献2】特開2009−272837号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像光学系により結像された被写体像を光電変換して画像データを出力する撮像手段と、
前記撮像手段により取得された画像データに基づいてスルー画像を表示する表示手段と、
前記画像データ中の輝度データから高周波成分を抽出しエッジ信号データを出力するフィルタ処理手段と、
所定の閾値を用いて前記エッジ信号データを2値化処理する2値化処理手段と、
前記2値化処理されたエッジ信号データと、前記画像データ中の輝度データ及び色差データとを合成する合成手段と、
撮影条件と前記画像データから取得される情報に応じて、前記2値化処理されたエッジ信号データに基づいた表示形式と前記合成された画像データに基づいた表示形式のいずれかの表示形式でスルー画像の表示を行うように制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記画像データから顔検出を行う顔検出手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記顔検出手段により顔が検出された場合に、前記合成された画像データに基づいた表示形式でスルー画像の表示を行うことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記撮像光学系のフォーカスレンズの位置を検出するフォーカスレンズ位置検出手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記フォーカスレンズ位置検出手段により検出されたフォーカスレンズの位置が所定位置より近距離側にある場合に、前記2値化処理されたエッジ信号データに基づいた表示形式でスルー画像の表示を行うことを特徴とする請求項1または2記載の撮像装置。
【請求項4】
前記2値化処理されたエッジ信号データに基づいた表示形式と前記合成された画像データに基づいた表示形式のいずれかを撮影者が選択可能に表示する選択表示手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記顔検出手段により顔が検出されなかった場合、及び/又は前記フォーカスレンズ位置検出手段により検出されたフォーカスレンズの位置が所定位置より近距離側になかった場合に、前記選択表示手段により選択された表示形式によるスルー画像の表示を行うことを特徴とする請求項2または3記載の撮像装置。
【請求項5】
撮像光学系により結像された被写体像を光電変換して画像データを出力する撮像手段と、前記撮像手段により取得された画像データに基づいてスルー画像を表示する表示手段と、前記画像データ中の輝度データから高周波成分を抽出しエッジ信号データを出力するフィルタ処理手段と、所定の閾値を用いて前記エッジ信号データを2値化処理する2値化処理手段と、前記2値化処理されたエッジ信号データと、前記画像データ中の輝度データ及び色差データとを合成する合成手段と、を備える撮像装置の制御方法であって、
撮影条件と前記画像データから取得される情報に応じて、前記2値化処理されたエッジ信号データに基づいた表示形式と前記合成された画像データに基づいた表示形式のいずれかの表示形式でスルー画像の表示を行うように制御する表示制御工程を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項6】
前記撮像装置は、前記画像データから顔検出を行う顔検出手段を更に備え、
前記表示制御工程は、前記顔検出手段により顔が検出された場合に、前記合成された画像データに基づいた表示形式でスルー画像の表示を行うように制御することを特徴とする請求項5記載の撮像装置の制御方法。
【請求項7】
前記撮像装置は、前記撮像光学系のフォーカスレンズの位置を検出するフォーカスレンズ位置検出手段を更に備え、
前記表示制御工程は、前記フォーカスレンズ位置検出手段により検出されたフォーカスレンズの位置が所定位置より近距離側にある場合に、前記2値化処理されたエッジ信号データに基づいた表示形式でスルー画像の表示を行うように制御することを特徴とする請求項5または6記載の撮像装置の制御方法。
【請求項8】
前記撮像装置は、前記2値化処理されたエッジ信号データに基づいた表示形式と前記合成された画像データに基づいた表示形式のいずれかを撮影者が選択可能に表示する選択表示手段を更に備え、
前記表示制御工程は、前記顔検出手段により顔が検出されなかった場合、及び/又は前記フォーカスレンズ位置検出手段により検出されたフォーカスレンズの位置が所定位置より近距離側になかった場合に、前記選択表示手段により選択された表示形式によるスルー画像の表示を行うように制御することを特徴とする請求項6または7記載の撮像装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−58850(P2013−58850A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195108(P2011−195108)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】