説明

撮影装置

【課題】被写体の大きさと質量を算出して、被写体の画像データと関連付けて記録することができるデジタルカメラの技術を提供することを目的とする。
【解決手段】撮影レンズを備えたデジタルカメラは、まず、被写体距離を算出し(S35)、算出された被写体距離と撮影レンズの焦点距離と被写体の画像データとに基づいて被写体の大きさを算出する(S37)。次に、デジタルカメラは、モニタ上に被写体の種類を選択するためのUIコントロールを表示して(S45)、撮影者に被写体の種類を選択させる。さらに、デジタルカメラは、算出された被写体の大きさと選択された被写体の種類とに基づいて被写体の質量を算出し(S47)、被写体の質量及び大きさとともに画像データを記録する(S53)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影装置の技術に関し、特にデジタルカメラの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラの分野では、従来から、撮影対象物である被写体の画像とともに関連する情報を表示することにより、撮影された被写体をより詳細に把握する技術が知られている。このような技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1には、被写体とともに基準となる長さのスケールをフィルムに記録するカメラの技術が開示されている。特許文献1に開示される技術によれば、写真上に表示されたスケールと被写体との比較により、被写体の大きさを把握することができる。
【0004】
特許文献2には、被写体距離及び焦点距離を被写体の画像データと関連付けて記録媒体に記録するデジタルカメラの技術が開示されている。特許文献2に開示される技術によれば、画像が表示された画面上で2点を指定することで、2点間の実際の距離を算出することができる。このため、被写体の両端を指定することで被写体の大きさを算出して、画面上に表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−295064号公報
【特許文献2】特開2004−40689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した特許文献1及び特許文献2では、被写体の大きさを把握するための情報が表示されるが、被写体の把握に資する情報には、被写体の大きさ以外にもさまざまなものがある。例えば、そのひとつとして、被写体の質量がある。
【0007】
被写体の質量は、被写体の大きさとともに被写体の特徴を示す主要な指標であるが、被写体の画像から推測することは容易ではない。このため、被写体の質量の画面上への表示は、被写体の把握に非常に効果的である。
【0008】
しかしながら、上述した特許文献1及び特許文献2では、被写体の質量は算出されないため、記録媒体に被写体の質量は記録されない。従って、画像データを再生して画像を表示する際に、被写体の画像とともに被写体の質量を画面上に表示することはできない。
【0009】
以上のような実情を踏まえて、本発明では、被写体の大きさと質量を算出して、被写体の画像データと関連付けて記録することができる撮影装置の技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様は、撮影レンズを備えた撮影装置であって、被写体からの光束を光電変換して画像データを繰り返し取得する撮像手段と、被写体距離を算出する測距手段と、前記撮影レンズの焦点距離と、前記測距手段により算出された前記被写体距離と、前記撮像手段により取得された前記画像データとに基づいて、被写体の大きさを算出する測長手段と、被写体の種類を利用者に入力させるための被写体種類選択手段と、前記測長手段により算出された前記被写体の大きさと、前記被写体種類選択手段により選択された前記被写体の種類とに基づいて、前記被写体の質量を算出する質量算出手段と、前記撮像手段により取得された前記画像データと、前記測長手段により算出された前記被写体の大きさと、前記質量算出手段により算出された前記被写体の質量と、を関連付けて記録媒体に記録する記録手段と、を含む撮影装置を提供する。
【0011】
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の撮影装置において、さらに、被写体の種類と被写体の大きさに対応する被写体の質量を記憶する記憶手段と、を含み、前記質量算出手段は、前記被写体種類選択手段により選択された前記被写体の種類と前記測長手段により算出された前記被写体の大きさに基づいて、前記記憶手段を参照して前記被写体の質量を算出する撮影装置を提供する。
【0012】
本発明の第3の態様は、第1の態様または第2の態様に記載の撮影装置において、さらに、撮影動作を指示するレリーズ指示手段を含み、前記レリーズ指示手段が第1の操作状態であるときに、前記測距手段は、前記被写体距離を算出し、前記測長手段は、前記被写体の大きさを算出し、前記レリーズ指示手段が第2の操作状態であるときに、前記被写体種類選択手段は、利用者が選択した前記被写体の種類を検出し、前記質量算出手段は、前記被写体の質量を算出する撮影装置を提供する。
【0013】
本発明の第4の態様は、第1の態様または第2の態様に記載の撮影装置において、さらに、撮影動作を指示するレリーズ指示手段を含み、前記レリーズ指示手段が第1の操作状態であるときに、前記測距手段は、前記被写体距離を算出し、前記レリーズ指示手段が第2の操作状態であるときに、前記測長手段は、前記被写体の大きさを算出し、前記被写体種類選択手段は、利用者が選択した前記被写体の種類を検出し、前記質量算出手段は、前記被写体の質量を算出する撮影装置を提供する。
【0014】
本発明の第5の態様は、第3の態様または第4の態様に記載の撮影装置において、前記レリーズ指示手段は、レリーズ釦であり、前記第1の操作状態は、前記レリーズ釦の半押し状態であり、前記第2の操作状態は、前記レリーズ釦の全押し状態である撮影装置を提供する。
【0015】
本発明の第6の態様は、第1の態様乃至第5の態様のいずれか1つに記載の撮影装置において、さらに、前記記録手段により記録媒体に記録された前記被写体の画像データを表示する表示手段を含み、前記表示手段は、前記被写体の画像データに関連付けて記憶された前記被写体の大きさと前記被写体の質量とを、前記被写体の画像データに重ねて表示する撮影装置を提供する。
【0016】
本発明の第7の態様は、第6の態様に記載の撮影装置において、前記表示手段は、前記被写体の種類を選択するための選択画面を表示し、前記被写体種類選択手段は、前記表示手段に表示された被写体の種類から利用者が選択した前記被写体の種類を検出する撮影装置を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、被写体の大きさと質量を算出して、被写体の画像データと関連付けて記録することができる撮影装置の技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1に係る撮影装置であるデジタルカメラを背面側から見た外観斜視図である。
【図2】実施例1に係るデジタルカメラの電気系を主とする全体構成を示すブロック図である。
【図3】実施例1に係るデジタルカメラのパワーオンリセット後の動作を示すフローチャートである。
【図4】実施例1に係るデジタルカメラの撮影動作を示すフローチャートである。
【図5】実施例1に係るデジタルカメラの撮影対象を例示した図である。
【図6】実施例1に係るデジタルカメラによる測距方法の一例に示す図である。
【図7】実施例1に係るデジタルカメラによる被写体の種類の選択の一例を示す図である。
【図8】実施例1に係るデジタルカメラのマスタデータテーブルの一例を示す図である。
【図9】実施例1に係るデジタルカメラにより画像データに関連付けて記録されるデータの一例を示す図である。
【図10】実施例1に係るデジタルカメラによる画像データの再生画面の一例を示す図である。
【図11】実施例1に係るデジタルカメラによって算出される被写体の大きさの測定方向について説明するための図である。
【図12】実施例1に係るデジタルカメラによる被写体の種類の選択の他の一例を示す図である。
【図13】実施例1に係るデジタルカメラによる画像データの再生画面の他の一例を示す図である。
【図14】実施例1に係るデジタルカメラのマスタデータ登録画面の一例を示す図である。
【図15】図14に例示されるマスタデータ登録画面の各テキストボックス後に表示される入力画面の一例を図である。
【図16】実施例1に係るデジタルカメラにより算出された被写体の大きさが「体長」であると判断される例を示す図である。
【図17】実施例1に係るデジタルカメラにより算出された被写体の大きさが「体高」であると判断される例を示す図である。
【図18】実施例2に係るデジタルカメラのパワーオンリセット後の動作を示すフローチャートである。
【図19】実施例2に係るデジタルカメラの撮影動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0019】
図1及び図2を参照しながら、本実施例に係るデジタルカメラの構成について説明する。図1は、本実施例に係る撮影装置であるデジタルカメラを背面側から見た外観斜視図である。図2は、図1に示される実施例1に係るデジタルカメラの電気系を主とする全体構成を示すブロック図である。
【0020】
まず、図1を参照しながら、本実施例に係るデジタルカメラの外観上の構成について説明する。
図1に示されるように、本実施例に係るデジタルカメラ1は、交換レンズ100とカメラ本体200から構成されており、交換レンズ100は、カメラ本体200の前面に設けられた図示しないマウント開口部に着脱自在となっている。
【0021】
カメラ本体200の上面には、撮影モードを設定するためのモードダイヤル54と、撮影を指示するためのレリーズ釦56と、電力の供給状態を切り替えるパワー釦57と、が配置されている。
【0022】
モードダイヤル54は、利用者が撮影モードを設定するための回転可能なダイヤルであり、数箇所にクリックを有している。モードダイヤル54を回転してクリック位置を変更することで、デジタルカメラ1の撮影モードを所望のモードに設定することができる。なお、モードダイヤル54は、図2に示される撮影モードスイッチ254に接続されている。
【0023】
レリーズ釦56は、利用者が撮影を指示するための釦であり、利用者の操作によって、その状態は、少なくとも初期状態と半押し状態(第1の操作状態)と全押し状態(第2の操作状態)との間で切り替わる。なお、レリーズ釦56は、図2に示される1stレリーズスイッチ256a(以降、1Rスイッチと記す。)と2ndレリーズスイッチ256b(以降、2Rスイッチと記す。)に接続されている。1Rスイッチ256aは、レリーズ釦56が半押し状態でオン状態となり、2Rスイッチ256bは、レリーズ釦56が全押し状態でオン状態となる。
【0024】
パワー釦57は、デジタルカメラ1への電力の供給を制御する釦であり、図2に示されるパワースイッチ257に接続されている。パワー釦57は、パワースイッチ257のオン状態とオフ状態を切り替えることができる。パワースイッチ257がオン状態となると、カメラ全体に電力が供給されて、デジタルカメラ1は動作を開始する。一方、パワースイッチ257がオフ状態となると、デジタルカメラ1は低消費電流モード(スリープモードともいう。)で動作する。低消費電流モードでは、図2に示されるシーケンスコントローラ(以下、「ボディCPU」と記す。)229は、低消費電流で駆動され、図2に示されるスイッチ検知回路253は、パワースイッチ257以外の状態を検出しない。また、低消費電流モードでは、スイッチ検知回路253等の所定の回路以外には電源が供給されない。
【0025】
カメラ本体200の背面には、背面液晶モニタ26と、各種釦(縮小釦11、拡大釦12、再生釦13、メニュー釦14、十字釦15、決定釦16、編集釦17等)が配置されている。
【0026】
液晶背面モニタ26の表示としては、ライブビュー表示、記録済みの撮影画像の再生表示、メニュー画面の表示等、種々の表示を選択することができる。なお、背面液晶モニタ26の表示面には図2に示されるタッチパネル236が重ねて配置されており、これにより、背面液晶モニタ26は、表示手段であるとともに操作手段としても機能する。
【0027】
縮小釦11及び拡大釦12は、背面液晶モニタ26に表示される画像を拡大または縮小するための操作部材である。再生釦13は、記録済みの撮影画像を再生表示するための操作部材である。メニュー釦14は、メニュー画面を表示するための操作部材である。十字釦15は、左右前後にカーソル等を移動させるための操作部材である。決定釦16は、十字釦15等によって選択された項目を決定するための操作部材である。
【0028】
次に、図2を参照しながら、デジタルカメラ1の電気系を主とする全体構成について説明する。
デジタルカメラ1では、カメラ本体200の前面のマウント開口部(不図示)に着脱自在な交換レンズ100に入射した入射光束は、このマウント開口部を介してカメラ本体200内に導かれる。交換レンズ100をカメラ本体200に装着すると、交換レンズ100とカメラ本体200は、通信接点300を通じて電気的に接続される。また、カメラ本体200のマウント開口部の近傍には、着脱検知スイッチ259が設けられており、デジタルカメラ1は、着脱検知スイッチ259によって交換レンズ100とカメラ本体200の装着状態を検知することができる。
【0029】
交換レンズ100の内部には、焦点調節および焦点距離調節用の撮影光学系101(撮影レンズ101a、撮影レンズ101b)と、開口量を調節するための絞り103と、が配置されている。撮影光学系101は光学系駆動機構107によって駆動され、絞り103は絞り駆動機構109によって駆動される。光学位置検出機構105は、光学系駆動機構107によって駆動される撮影光学系101の位置を検出して、撮影光学系101の焦点調節レンズ位置(ピント位置)や焦点距離(ズーム位置)を検出する。また、交換レンズ100の周囲には、回動自在な距離環112が設けられており、この距離環112の回動方向(操作方向)および回動量(操作量)はエンコーダ110によって検出される。光学位置検出機構105、光学系駆動機構107、絞り駆動機構109、およびエンコーダ110は、それぞれレンズCPU111に接続されている。また、レンズCPU111は、通信接点300を介してカメラ本体200に接続されている。
【0030】
レンズCPU111は、交換レンズ100内の制御を行うものであり、合焦手段である光学系駆動機構107を制御してフォーカス合わせやズーム駆動を行うとともに、絞り駆動機構109を制御して絞り値制御を行う。また、レンズCPU111は、光学位置検出機構105によって検出された、焦点調節レンズ位置(ピント位置)や焦点距離に関するレンズ情報をカメラ本体200に送信する。
【0031】
また、レンズCPU111内または交換レンズ100内には、図示しない電気的書き換え可能な不揮発性メモリが設けられていて、この不揮発性メモリには、交換レンズ100の焦点距離情報(ズームレンズの場合には、最短焦点距離および最長焦点距離)、開放絞り値、最小絞り値、撮影可能距離範囲(最至近距離を含む)、レンズの色バランス情報、収差情報、AFのための情報、マクロレンズやテレコンバータ等か否か、レンズの種類等のレンズ情報が記憶されている。なお、レンズ情報には、絞りの絞り状態(開放絞り状態か絞り込状態か)、距離環112の操作状態(操作方向、操作量)等の交換レンズ100の状態に関する情報も含まれる。これらのレンズ情報についても、レンズCPU111より通信接点300を介してカメラ本体200に送信される。さらに、レンズCPU111は、絞り駆動機構109による絞り103の絞り込み完了や絞り開放完了、光学系駆動機構107によるレンズ駆動完了の情報も、カメラ本体200に送信する。
【0032】
撮影光学系101の光軸と一致するカメラ本体200内の撮影光路上には、フォーカルプレーンタイプのシャッタ203が配置されている。シャッタ203は、シャッタ駆動機構213によって駆動制御されて、露出時間の制御および撮像素子221の遮光に用いられる。
【0033】
シャッタ203の後方には、撮像素子ユニット290が配置されている。撮像素子ユニット290は、防塵フィルタ205、赤外カットフィルタ209、光学的ローパスフィルタ210、撮像素子221を一体に構成したユニットであり、塵埃が侵入しないように密封されたパッケージに一体に収納されている。撮像素子ユニット290は、ブレ補正機構260によって撮影光学系101の光軸と垂直なXY平面内で2次元的に変位される。
【0034】
ブレ補正機構260は、駆動源として圧電素子駆動モータ等からなるアクチュエータを備えており、撮像素子ユニット290を撮影光学系101の光軸と垂直なXY平面内で2次元的に変位させる。カメラ本体200内には、ジャイロを利用した角速度センサ297aと角速度検出回路297bとによって構成されたブレ検出手段297が配置されている。角速度センサ297aは、角速度検出回路297bに接続されていて、カメラ本体200に生じたブレに応じたブレ信号を角速度検出回路297bに出力する。角速度検出回路297bはブレ信号を増幅し、AD変換してから、ボディCPU229に出力する。ボディCPU229は、ブレ検出手段297によって検出されたブレ信号に基づいて、カメラ本体200のブレを打ち消すようなブレ制御信号をアクチュエータ駆動回路296へ出力し、アクチュエータ駆動回路296は、ブレ補正駆動機構260内のアクチュエータに対して駆動信号を出力する。駆動信号を受信したブレ補正駆動機構260は、撮像素子221を撮影光学系101の光軸と垂直な方向に移動させる。これにより、カメラ本体200に加えられたブレを打ち消し、画像の劣化を防止する撮像素子シフト方式の手振れ補正動作が実行される。
【0035】
シャッタ203の後方に配置された撮像素子ユニット290を構成する防塵フィルタ205は、カメラ本体200のマウント開口部やカメラ本体200内部で発生した塵埃が撮像素子221や光学素子に付着することを防止する。これにより、塵埃の影が写し込んだ光学像が画像化されることを防止することができる。
【0036】
防塵フィルタ205の周縁部の全周または一部に、圧電素子207が固着されている。圧電素子207は防塵フィルタ駆動回路211に接続されている。圧電素子207は、防塵フィルタ駆動回路211の駆動信号に基づいて、防塵フィルタ205を所定周波数の超音波で振動させる。防塵フィルタ205が超音波で振動することにより、防塵フィルタ205の前面に付着した塵埃は除去される。
【0037】
防塵フィルタ205の後方には、入射光束から赤外光成分をカットするための赤外カットフィルタ209が配置されている。さらに、その後方には入射光束から高周波成分を取り除くための光学的ローパスフィルタ210が配置されている。そして、光学的ローパスフィルタ210の後方に配置された撮像素子221が、撮影光学系101によって結像された光学像をアナログ画像信号に光電変換する。なお、撮像素子221としては、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の二次元固体撮像素子を使用することができる。
【0038】
撮像素子221は、撮像素子駆動回路223に接続されていて、撮像素子駆動回路223は入出力回路239からの制御信号によって駆動制御される。撮像素子駆動回路223は、撮像素子221からアナログ画像信号を読み出し、この信号を増幅し、アナログデジタル変換(AD変換)等を行う。撮像素子駆動回路223の出力は、前処理回路225に送信されて、前処理回路225でライブビュー表示のための画素間間引処理等、種々の前処理が行われる。
【0039】
前処理回路225は、コントラストAF回路226に接続されている。コントラストAF回路226は、前処理回路225から出力される画像信号の高周波成分(コントラスト信号)の抽出を行う。なお、コントラスト信号を抽出する画像の範囲についてはボディCPU229より指示を受ける。コントラストAF回路226は、ボディCPU229からの指示に従って、AFターゲット、撮影画面全体、または拡大表示領域等の領域から、コントラスト信号の抽出を行う。抽出したコントラスト信号はボディCPU229に出力される。
【0040】
前処理回路225は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit 特定用途向け集積回路)262内のデータバス261にも接続されている。データバス261には、画像処理回路227、ボディCPU229、圧縮伸張回路231、ビデオ信号出力回路233、SDRAM制御回路237、入出力回路239、通信回路241、記録媒体制御回路243、フラッシュメモリ制御回路247、スイッチ検知回路253が接続されている。なお、図2では、コントラストAF回路226がASIC262の外側に配置されている例が示されているが、コントラストAF回路226は、ASIC262内に配置されていてもよい。また、データバス261には、無線通信ユニットが接続されていてもよい。
【0041】
データバス261に接続された画像処理回路227は、前処理回路225から出力されたデジタル画像データのデジタル的増幅(デジタルゲイン調整処理)、色補正(ホワイトバランスの補正)、ガンマ(γ)補正、コントラスト補正、白黒・カラーモード処理、ライブビュー表示用処理、所定の階調値以上の画素データを抽出する処理といった各種の画像処理を行う。また、画像処理回路227は、複数の画像データを合成する画像合成処理を行ってもよい。さらに、画像処理回路227は、顔検出処理や画像データの輝度分布や彩度を判定する処理も行う。顔検出処理は、画像データを用いて画像中に顔の部分が含まれているか否かを判定して、含まれている場合には、顔の位置や大きさを判定する処理であり、専用のハードウエアを用いて行われてもよい。
【0042】
データバス261に接続されているボディCPU229は、フラッシュメモリ249に記憶されているプログラムに従って、デジタルカメラ1の動作を制御する。また、ボディCPU229は、前述したように、コントラストAF回路226からのコントラスト信号に基づいて、レンズCPU111を介して撮影光学系101の自動焦点調節の制御を行う。
【0043】
また、データバス261に接続されている圧縮伸張回路231は、SDRAM238に記憶された画像データをJPEGやTIFFで圧縮する。なお、画像圧縮方式はJPEGやTIFFに限らず、他の圧縮方式も適用することができる。
【0044】
データバス261に接続されているビデオ信号出力回路233は、液晶モニタ駆動回路235を介して背面液晶モニタ26とファインダ内液晶モニタ(図中F内液晶モニタと略記)29に接続されている。ビデオ信号出力回路233は、SDRAM238または記録媒体245に記憶された画像データを、背面液晶モニタ26および/またはファインダ内液晶モニタ29に表示するためのビデオ信号に変換する。
【0045】
背面液晶モニタ26には、上述したように、タッチパネル236が重ねて配置されている。背面液晶モニタ26は、図1に示されるように、カメラ本体200の背面に配置されるが、撮影者が観察できる位置であれば、背面に限らない。また、デジタルカメラ1には、背面液晶モニタ26の代わりに、有機EL等の他の表示装置が設けられていてもよい。ファインダ内液晶モニタ29は、ファインダ接眼部を介して撮影者が観察できる位置に配置されている。背面液晶モニタ26と同様に、デジタルカメラ1には、ファインダ内液晶モニタ29の代わりに、有機EL等の他の表示装置が設けられていてもよい。なお、デジタルカメラ1は、被写体像の観察用として液晶モニタ26のみを備えて、ファインダ接眼部およびファインダ内液晶29を省略してもよい。
【0046】
SDRAM238は、SDRAM制御回路237を介してデータバス261に接続されている。SDRAM238は、画像処理回路227によって画像処理された画像データまたは圧縮伸張回路231によって圧縮された画像データを一時的に記憶するためのバッファメモリである。
【0047】
入出力回路239は、上述の防塵フィルタ駆動回路211、シャッタ駆動機構213、撮像素子駆動回路223に接続されている。入出力回路239は、データバス261を介して、これらの回路または機構とボディCPU229等の各回路とのデータの入出力を制御する。
【0048】
通信回路241は、通信接点300を介してレンズCPU111と接続されている。また、データバス261とも接続されている。通信回路241は、レンズCPU111とボディCPU229等との間のデータのやり取りや制御命令の通信を仲介する。
【0049】
データバス261に接続された記録媒体制御回路243は、記憶媒体245に接続されていて、記録媒体245への画像データ等の記録と再生の制御を行う。記録媒体245は、例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカード(登録商標)、またはメモリスティック(登録商標)等の書き換え可能な記録媒体であり、カメラ本体200に対して着脱自在となっている。その他、記録媒体245として、マイクロドライブ(登録商標)などのハードディスクユニットが用いられてもよい。
【0050】
データバス261に接続されているフラッシュメモリ制御回路247は、フラッシュメモリ(Flash Memory)249に接続されている。フラッシュメモリ249は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであり、カメラの動作を制御するためのプログラム、制御用の調整値、後述するマスタデータ等を記憶する。ボディCPU229は、フラッシュメモリ249に記憶されたプログラムや調整値等に従ってデジタルカメラ1の制御を行う。
【0051】
データバス261に接続されているスイッチ検知回路253は、撮影モードスイッチ254、1Rスイッチ256a、2Rスイッチ256b、パワースイッチ257、着脱検知スイッチ259、その他の各種スイッチ255、タッチパネル236、および縦横姿勢検知センサ258に接続されている。
【0052】
撮影モードスイッチ254は、図1に示されるモードダイヤル54に接続されているスイッチであり、撮影モードの切り替えに用いられる。1Rスイッチ256a及び2Rスイッチ256bは、図1に示されるレリーズ釦56に接続されているスイッチであり、1Rスイッチ256aはレリーズ釦56の半押しでオン状態となり、2Rスイッチ256bはレリーズ釦56の全押しでオン状態となる。パワースイッチ257は、図1に示されるパワー釦57に接続されるスイッチであり、カメラ本体200や交換レンズ100への電力供給を制御する。その他の各種スイッチ255には、再生モードを指示する再生釦13に連動するスイッチ、背面液晶モニタ26の画面上に表示されるカーソルの動きの指示等を行うための十字釦15に連動するスイッチ、選択された各モード等を決定する決定釦16に連動するスイッチ等が含まれている。
【0053】
なお、撮影モードとは、露出モードやAFモード等の組み合わせであり、絞り値やシャッタスピードなどを設定するために選択される。デジタルカメラ1では、撮影モードとして、プログラム線図に基づいて露出を決めるプログラムモード(P)、絞り優先モード(AV)、シャッタスピード優先モード(SS)、マニュアル露出モード(M)、カメラ任せのオートモード(AUTO)、背景をぼかして人物撮影に適したポートレートモード、早い動きに追従しやすいスポーツモード、長秒時露出を行ない人物も適正露光にする夜景モード、遠距離被写体に適した風景モードが設けられている。そのほかにも、被写体の特長を活かせるさまざまな撮影モードがある。撮影モードは、モードダイヤル54以外にメニュー画面から選ぶこともできる。
【0054】
さらに、カメラ本体200には、発光回路298と、発光回路298に接続されたストロボ発光部299a及びLED発光部299bと、が設けられている。発光回路298は、不図示の発光用コンデンサに充電するための充電回路と発光制御回路から構成されていて、ボディCPU229からの充電信号に従って発光用コンデンサに充電を開始し、充電が完了するとボディCPU229に充電完了を通知する。充電完了の通知を受けたボディCPU229は、被写体の被写界輝度が所定値以下の場合には、発光指示を発光回路298に出力し、発光回路298は、キセノン管、拡散レンズ、及び反射傘から構成されるストロボ発光部299aを発光させる。また、発光回路298は、ボディCPU229からの指示に従って、任意のタイミングで、LED発光部299bを発光させることができる。
【0055】
次に、以上のように構成されたデジタルカメラ1の動作について、図3から図10を参照しながら説明する。図3は、デジタルカメラ1のパワーオンリセット後の動作を示すフローチャートである。図4は、デジタルカメラ1の撮影動作を示すフローチャートである。図5は、デジタルカメラ1の撮影対象を例示した図である。図6は、デジタルカメラ1による測距方法の一例に示す図である。図7は、デジタルカメラ1による被写体の種類の選択の一例を示す図である。図8は、デジタルカメラ1のマスタデータテーブルの一例を示す図である。図9は、デジタルカメラ1により画像データに関連付けて記録されるデータの一例を示す図である。図10は、デジタルカメラ1の再生画面の一例を示す図である。
【0056】
まず、図3を参照しながら、デジタルカメラ1の動作について概説する。
カメラ本体200にバッテリが装填され、または、外部電源が接続されると、ボディCPU229は、フラッシュメモリ249に記憶されたプログラムを実行して、以下の処理を行う。まず、カメラ本体200のパワースイッチ257がオン状態であるか否かを判定する(ステップS1)。判定の結果、パワースイッチ257がオフ状態の場合には、デジタルカメラ1は、低消費電力の状態であるスリープ状態に遷移する(ステップS3)。このスリープ状態は、パワースイッチ257がオフ状態からオン状態に変化することで解除される。一方、ステップS1における判定の結果、パワースイッチ257がオン状態である場合、または、ステップS3におけるスリープ状態が解除された場合には、電力供給を開始する(ステップS5)。これにより、カメラ本体200および交換レンズ100内の各機構や各回路等に電力が供給される。
【0057】
ステップS7では、レンズ情報を取得する。具体的には、レンズCPU111から通信回路241を介して、光学位置検出機構105によって検出した撮影光学系101の焦点位置情報や焦点距離情報を取得する。また、至近側焦点距離・長焦点側焦点距離、開放絞り値、焦点距離毎の露出補正値、周辺光量の補正値(シェーディング)、周辺の色補正値、歪曲収差補正値等の種々の交換レンズ100の固有情報等のレンズ情報を取得する。また、中間リング、テレコンバータなどのレンズに関わるアクセサリーについての情報も取得し、その装着の有無を検出する。
【0058】
ステップS9では、動作モードやパラメータ設定を行う。モードダイヤル54等によって設定された撮影モードや、ISO感度、さらに、マニュアル設定されたシャッタ速度や絞り値等の情報があればそれらの撮影条件を読み込んで設定する。
【0059】
ステップS11では、被写体像の観察のために、撮像素子221からの画像信号に基づいて背面液晶モニタ26に被写体像を動画表示するライブビュー動作を開始する。ライブビュー動作を開始すると、まず、測光・露光量の演算を行う(ステップS13)。具体的には、撮像素子221から出力されて撮像素子駆動回路223に取り込まれた信号に基づいて被写界輝度を求める。求められた被写界輝度と撮影モード・撮影条件から、ライブビュー表示のために適正露光となるシャッタ速度や絞り値等の露光制御値を演算により算出する。そして、ステップS13での算出結果に基づいてライブビュー動作を行う(ステップS15)。つまり、演算結果に従って画像を取得して、背面液晶モニタ26の画像を更新する。
【0060】
なお、後述するように、ステップS23においてパワースイッチ257がオン状態である場合には、制御はステップS13に戻る。このため、パワースイッチ257がオン状態である限り、ライブビュー動作が繰り返し行われることになる。これにより、背面液晶モニタ26に動画像を表示するライブビュー表示が行われる。
【0061】
ライブビュー動作後、再生釦13に連動する再生スイッチがオン状態であるか否かの判定を行う(ステップS17)。この判定の結果、再生スイッチがオン状態であった場合には、再生動作を行い(ステップS18)、記録媒体245に記録されている画像データを再生して、背面液晶モニタ26に表示する。この際、再生される画像データと関連付けられた被写体の大きさ及び質量に関するデータが記録媒体245に記録されている場合には、このデータを画像データとともに再生する。これにより、被写体の大きさ及び質量を画像と重ねて表示することができる。なお、被写体の大きさ及び質量の表示非表示の設定は、タッチパネル236や各種釦を操作することで切替えることができる。
【0062】
再生動作終了後、または、ステップS17における判定の結果、再生スイッチがオン状態でなかった場合には、メニュー釦14に連動するメニュースイッチがオン状態であるか否かの判定を行う(ステップS19)。ステップS19における判定の結果、メニュースイッチがオン状態であった場合には、メニュー設定動作を行う(ステップS20)。ステップS20では、背面液晶モニタ26にメニュー画面が表示され、ISO感度、ホワイトバランス、マニュアルフォーカス(MF)モード、オートフォーカス(AF)モード、防振モード等、種々の設定用の画面上で、撮影者が十字釦15や決定釦16を操作することで、種々のモードやパラメータの設定を行う。例えば、後述する被写体の質量算出処理で利用するマスタデータの登録、変更及び削除などを行うことができる。設定後は、その設定に従って動作する。例えば、防振モードが設定された場合には、ライブビュー動作中、及び、撮影動作時に、防振動作が実行される。
【0063】
メニュー設定動作後、または、ステップS19における判定の結果、メニュースイッチがオン状態でなかった場合には、レリーズ釦56の半押し動作により1Rスイッチ256aがオン状態になっているか否かの判定を行う(ステップS21)。ステップS21における判定の結果、1Rスイッチ256aがオン状態であった場合には、撮影動作を行い(ステップS30)、被写体を撮影した画像データ、被写体の大きさ及び質量を記録媒体245に記録する。なお、ステップS30で行う撮影動作の詳細については、後述する。
【0064】
撮影動作後、または、ステップS21における判定の結果、1Rスイッチ256aがオン状態でなかった場合には、パワースイッチ257がオン状態であるか否かの判定を行う(ステップS23)。ステップS23における判定の結果、パワースイッチ257がオン状態であった場合には、ステップS13に戻り、上述した動作を繰り返し実行する。一方、ステップS23における判定の結果、パワースイッチ257がオン状態でなかった場合には、電力の供給を停止して(ステップS25)、ステップS3に戻ってデジタルカメラ1がスリープ状態に遷移する。
【0065】
次に、図4から図10を参照しながら、デジタルカメラ1の撮影動作について詳細に説明する。なお、ここでは、図5に示されるような人2が掲げているワラサ3を撮影して、そのワラサ3の大きさと質量を画像データと関連付けて記録する場合を例に説明する。
【0066】
レリーズ釦56の半押し動作によりレリーズ釦56の状態が半押し状態となると、ボディCPU229は、図4に示す処理フローに従って、以下の処理を行う。
まず、被写体を自動的に検出してフォーカスを合わせる(ステップS31)。自動的に検出された被写体が被写体距離及び質量を測定すべき対象とは異なっている場合には、撮影者がタッチパネル236で被写体を指定してもよい。例えば、人2にフォーカスが合っている場合には、撮影者がタッチパネル236でワラサ3を指定してワラサ3にフォーカスを合わせてもよい。
【0067】
次に、ステップS33では、ステップS31の処理によりフォーカスが被写体(ワラサ3)に合った状態で、測光処理を行い、被写体を良好に撮影するために必要な露光量を演算する。具体的には、撮像素子221からアナログ信号を取り込む撮像素子駆動回路223などが被写界輝度を測光し、ボディCPU229が被写界輝度に基づいて、適正露光となる露出制御値を演算する。
【0068】
ステップS35では、ボディCPU229がフォーカスした被写体までの距離である被写体距離を算出する。被写体距離は、例えば、繰り返し撮像した撮像画像のコントラストからピント位置を検出するコントラストAF方式や、位相差センサによる位相差AF方式などにより、撮影光学系101の焦点調節レンズ位置(ピント位置)を光学位置検出機構105で検出し、焦点調節レンズの無限位置若しくは至近位置からの駆動量から被写体位置を算出する方法や、三角測量法などの任意の既知の技術を用いて算出することができる。被写体距離を正確に測定するために、図6に例示されるように、LED発光部299bを発光させて、被写界が暗い場合には、被写体輝度を上げてより測距精度を上げることができる。
【0069】
ステップS37では、画像処理回路227が、撮像素子駆動機構223により読み出されてライブビュー表示に使用される画像データから、被写体の領域を抽出する。そして、ボディCPU229が、撮影光学系101(撮影レンズ101a、撮影レンズ101b)の焦点距離と、ステップS35で算出された被写体距離と、画像データから抽出された被写体の領域とに基づいて、被写体の大きさを算出する。
【0070】
なお、算出された被写体の大きさが同じであっても、その大きさが被写体の「体長」であるか「体高」であるかによって、その大きさが示す意味が異なることがある。このため、ステップS37では、被写体の大きさを算出するとともに、その大きさが「体長」であるか「体高」であるかを決定する。具体的には、デジタルカメラ1の縦横姿勢検知センサ258からの出力によって判断する。判断に誤りがあれば、撮影者が手動で修正することができる機能を備えた上で、例えば、図6に示すようにデジタルカメラ1が横向きに構えられている場合には、算出された被写体の大きさを「体長」と、デジタルカメラ1が縦向きに構えられている場合には、算出された被写体の大きさを「体高」と、一律に判断してもよい。ここでは、被写体の大きさが「体長」で「60cm」と算出されたものとする。
【0071】
ステップS39では、レリーズ釦56の全押し動作を監視する。具体的には、2Rスイッチ256bがオン状態になるまで繰り返し2Rスイッチ256bの状態を判定する。
2Rスイッチ256bがオン状態であると判定されると、ステップS33で算出された露出制御値に従って露出時間を制御する。その後、撮像素子駆動機構223が撮像素子221から被写体にフォーカスが合った画像データを取り込む(ステップS41)。なお、ステップS33で被写体が低輝度であった場合には、ストロボ発光部299aを発光して被写体を照明した上で、画像データを取得してもよい。
【0072】
ステップS41で画像データが取得されると、画像データに関連付けて被写体の質量を記録するか否かを選択する画面を、ボディCPU229が背面液晶モニタ26に表示する(ステップS43)。
【0073】
ステップS43で撮影者が被写体の質量を記録しないことを選択した場合は、画像処理回路227がステップS41で取得した画像データに対してホワイトバランスの補正などの画像処理を行う(ステップS49)。そして、圧縮伸張回路231がステップS49で画像処理された画像データをJPEGやTIFFなどで圧縮して(ステップS51)、その後、記録媒体制御回路243が圧縮された画像データを記録媒体245に記録する(ステップS53)。この際、ステップS37で算出された被写体の大きさと、その大きさが体長であるか体高であるかを識別する情報と、を画像データと関連付けて記録媒体245に記録する。記録媒体245への記録が完了すると、撮影動作が終了し、図3のメインルーチンに戻る。
【0074】
一方、ステップS43で撮影者が被写体の質量を記録することを選択した場合は、ボディCPU229は、被写体の質量の算出に必要な情報である被写体の種類を入力するための図7に例示されるようなUIコントロールを、背面液晶モニタ26に表示する(ステップS45)。より詳細には、ボディCPU229は、まず、フラッシュメモリ制御回路247を介して、フラッシュメモリ249に記憶されている図8に例示されるマスタデータテーブルを参照する。そして、マスタデータテーブルの「種類1」から「種類4」のカラムに登録されたデータを読み出して、図7に例示されるようなUIコントロールの各階層のデータとして、背面液晶モニタ26に表示する。
【0075】
これにより、撮影者は、UIコントロールに階層表示された被写体の種類を、タッチパネル236や各種の操作釦(十字釦15、決定釦16など)を用いて選択することで、被写体の種類を入力することができる。ここでは、撮影者が「有機物」、「魚介」、「ワラサ」の順に選択して、被写体の種類「ワラサ」が入力される。
【0076】
撮影者の操作により被写体の種類が入力されると、ボディCPU229は、ステップS37で算出された被写体の大きさと、ステップS45で選択された被写体の種類とに基づいて、被写体の質量を算出する(ステップS47)。より詳細には、ボディCPU229は、検索条件として被写体の種類、被写体の大きさ、体高と体長の識別を設定して、記録媒体245に記録されている図8に例示されるマスタデータテーブルを検索する。そして、検索により抽出されたレコードの「質量」のカラムのデータを読み出すことにより、被写体の質量を算出する。ここでは、「種類1=有機物」、「種類2=魚介」、「種類3=ワラサ」、「大きさ=60cm」、「体高/体長=体長」の条件で検索することで、「質量=2000g」を算出する。
【0077】
ボディCPU229が被写体の質量を算出すると、画像処理回路227が画像データに対してホワイトバランスの補正などの画像処理を行い(ステップS49)、圧縮伸張回路231がステップS49で画像処理された画像データをJPEGやTIFFなどで圧縮する(ステップS51)。
【0078】
最後に、記録媒体制御回路243が、圧縮した画像データと、ステップS37で算出された被写体の大きさ及び体高と体長の識別と、ステップS47で算出された被写体の質量と、を関連付けて記録媒体245に記録して(ステップS53)、撮影動作が終了する。
【0079】
なお、図9に例示されるように、ステップS53で画像データに関連付けて記録されるデータには、被写体の種類、被写体の大きさ、体長と体高の識別情報、及び被写体の質量に加えて、取得日時、カーソル(矢印)表示のための座標情報などが含まれていてもよい。また、画像データと関連付けて記録されるこれらのデータは、画像ファイル内に記録されてもよく、例えば、画像データとともにExif形式で保存されても良い。
【0080】
以上、本実施例に係るデジタルカメラ1によれば、被写体の大きさと質量を算出して、被写体の画像データと関連付けて記録することができる。これにより、画像データの再生時には、図10に例示されるように、被写体の画像とともに被写体の名称(ワラサ)、大きさ(60cm)、質量(2kg)を表示することができる。
【0081】
また、デジタルカメラ1によれば、カーソル表示のための座標情報を画像データと合わせて記録することで、図10に例示されるように、被写体の近傍に被写体の大きさを示すカーソル(矢印)を表示することができる。これにより、被写体の大きさをよりわかり易く表示することができる。
【0082】
なお、図10では、被写体の大きさとして、デジタルカメラ1の視野の四辺と平行な方向の長さを算出した例が示されているが、被写体の大きさの測定方向は、視野の四辺と平行な方向に限られない。例えば、図11に例示されるように、デジタルカメラ1の視野に対して傾斜した方向を測定方向として、被写体の大きさを算出しても良い。任意の方向を測定方向として被写体の大きさを算出する処理は、例えば、画像処理回路227が被写体の輪郭を抽出して被写体の最も長い方向を測定方向に決定することで行うことができる。
【0083】
また、デジタルカメラ1によれば、予め被写体の種類と大きさに対応する被写体の質量を図8に例示されるようなマスタデータテーブルに登録しておくことで、撮影者が被写体の種類を選択するだけで、被写体の質量を算出することができる。このため、被写体の大きさと質量を、非常に簡単に被写体の画像データと関連付けて記録することができる。
【0084】
なお、本実施例では、マスタデータテーブルに検索条件に合致するレコードが存在する場合を例に説明したが、検索条件に合致するレコードの存在は、必ずしも必須ではない。
図12に例示されるダックスフント4の大きさが体高40cmである場合を例に説明する。図8に例示されるマスタデータテーブルには、体高40cmのダックスフントに該当するレコードは存在しないが、大きさの異なる同種類のレコード(つまり、体高35cmと体高45cmのダックスフントのレコード)が存在している。このような場合には、大きさの異なる同種類のレコードを用いて、被写体の大きさに対応する質量を補間により算出する。これにより、マスタデータテーブルに条件に合致するレコードが存在しないにもかかわらず、体高40cmのダックスフントの質量(3000g)を算出することができる。従って、画像データと関連付けてダックスフント4の大きさと質量を記録することが可能であり、図13に例示されるように、ダックスフント4の画像データを再生する際に、大きさと質量を画像に重ねて表示することができる。
【0085】
また、同種類のレコードがまったく存在しない場合には、ステップS45でUIコントロールに選択すべき被写体の種類が表示されない。このような場合は、UIコントロールの「新規登録」を選択してマスタデータを登録する。これにより、新規に登録されたマスタデータを用いて質量を算出することができるため、画像データと関連付けて任意の被写体の質量を記録することができる。図14は、UIコントロールの「新規登録」を選択後に表示されるマスタデータ登録画面の一例を示している。また、図15は、図14に例示されるマスタデータ登録画面の各テキストボックス選択後に表示される入力画面の一例を示している。なお、マスタデータテーブルへのマスタデータの登録は、撮影動作中に限られず、図3に示されるステップS20のメニュー設定動作中に行うこともできる。
【0086】
また、本実施例では、撮影動作中に被写体の質量を算出して記録する例を示したが、被写体の質量は、撮影動作後に算出して画像データと関連付けて記録してもよい。具体的には、例えば、図3に示されるステップS18の再生動作中に、再生画面上に図7に例示されるUIコントロールを表示して、デジタルカメラ1の利用者に被写体の種類を選択させてもよい。これにより、再生画面上で選択された被写体の種類と、撮影動作で画像データとともに記録された被写体の大きさ及び体長と体高の識別情報とに基づいて、上述した方法により被写体の質量を算出して、画像データと関連付けて記録することができる。
【0087】
また、デジタルカメラ1によれば、縦横姿勢検知センサ258により検知されたデジタルカメラ1の姿勢から、算出された被写体の大きさが、「体高」であるか「体長」であるかを自動的に判断することができる。図16は、デジタルカメラ1を横向きに構えて撮影したため、算出された被写体の大きさが「体長」であると判断された例を示している。また、図17は、デジタルカメラ1を縦向きに構えて撮影したため、算出された被写体の大きさが「体高」であると判断された例を示している。なお、デジタルカメラ1の向きと「体高/体長」と関係は、上記の関係に限られない。デジタルカメラ1を横向きに構えている場合に、算出された被写体の大きさを「体長」と判断しても良い。
【実施例2】
【0088】
本実施例に係るデジタルカメラは、ファインダービューで被写体を確認して撮影する一眼レフタイプのデジタルカメラである。背面液晶モニタ26に被写体のライブビュー画像が表示されない点、コントラストAF回路226の代わりに位相差AFセンサが設けられている点が、実施例1に係るデジタルカメラ1と異なっている。その他の点については、デジタルカメラ1と同様であるため、構成についての詳細な説明は省略する。
【0089】
図18は、本実施例に係るデジタルカメラのパワーオンリセット後の動作を示すフローチャートである。本実施例に係るデジタルカメラの動作は、図18に例示されるように、ライブビュー動作開始(図4のステップS11)とライブビュー動作(図4のステップS15)が省略されている点を除き、撮影動作のみが、実施例1に係るデジタルカメラ1の動作と異なっている。
【0090】
図19は、本実施例に係るデジタルカメラの撮影動作を示すフローチャートである。以下、本実施例に係るデジタルカメラの撮影動作について、図19を参照しながら、詳細に説明する。
【0091】
本実施例に係るデジタルカメラでは、レリーズ釦56の半押し動作によりレリーズ釦56の状態が半押し状態となると、ボディCPU229は、図19に示す処理フローに従って、以下の処理を行う。
【0092】
まず、デジタルカメラがAFモードに設定されているか否かを判定する(ステップS61)。MFモードに設定されている場合には、撮影者が距離環112を操作して手動で被写体にフォーカスし、タッチパネル236で測定対象となる被写体を指定する。
【0093】
一方、AFモードに設定されている場合は、被写体を自動的に検出して、位相差AFセンサを用いた位相差AFを実行する(ステップS63)。具体的には、位相差AFセンサを構成する不図示の位相差AF回路によって検出されたデフォーカス量信号に基づいて、撮影光学系101の駆動方向と駆動パルス数を算出する。そして、算出された駆動方向と駆動パルス数に基づいて撮影光学系101を駆動することで、被写体にフォーカスする。なお、自動的に検出された被写体が被写体距離及び質量を測定すべき対象とは異なっている場合には、撮影者がタッチパネル236で被写体を指定してもよい。
【0094】
ステップS65では、フォーカスが被写体に合った状態で測光処理を行い、被写体を良好に撮影するために必要な露光量を演算する。具体的には、撮像素子221からアナログ信号を取り込む撮像素子駆動回路223などが被写体輝度を測光し、ボディCPU229が被写界輝度に基づいて適正露光となる露出制御値(シャッタ速度や絞り値等)を演算により算出する。
【0095】
ステップS67では、ステップS63での又は手動操作による撮影光学系101の移動量(例えば、駆動パルス数など)を検出し、検出結果に基づいて被写体距離を算出する。具体的には、例えば、検出された移動量を加えた無限遠からの累積移動量から被写体距離を算出する。
【0096】
ステップS69では、2Rスイッチ256bがオン状態か否かを判定する。2Rスイッチ256bがオン状態でない場合、即ち、レリーズ釦56が全押し状態でない場合には、1Rスイッチ256aがオン状態か否かを判定する(ステップS71)。ステップS71で、1Rスイッチ256aがオン状態でない場合、即ち、レリーズ釦56が半押し状態でない場合には、撮影動作が中止されたとものとして、撮影動作を終了する。一方、レリーズ釦56が半押し状態である場合には、ステップS69に戻って、上述した処理を繰り返す。これにより、レリーズ釦56の全押し動作を監視する。
【0097】
レリーズ釦56の全押し動作を検出すると、露光動作を開始する。具体的には、まず、絞り込みの実行を指示する(ステップS73)。ここでは、レンズCPU111に対して、ステップS65で算出された絞り値を送信すると共に、絞り103の絞り込みを指示して、算出された絞り値まで駆動機構109に絞り絞り込み動作を実行させる。絞り込み実行指示後は、絞り込み完了を監視する(ステップS75)。
【0098】
レンズCPU111から完了信号を受信して絞り込みの完了を検出すると、露出動作を行う(ステップS77)。具体的には、まず、シャッタ203の先幕を走行させて、撮像素子221の画素信号の電荷蓄積を開始する。その後、ステップS65で算出されたシャッタスピードに対応するシャッタ秒時または手動設定されたシャッタ秒時が経過後、シャッタ203の後幕を走行させ、撮像素子221の電荷蓄積を停止する。
【0099】
露出動作が完了すると、次に、絞り開放の実行を指示する(ステップS79)。ここでは、レンズCPU111に対して、絞り103の絞り開放を指示して、開放絞り値まで絞り駆動機構109に開放動作を実行させる。絞り開放の実行指示後は、絞り開放完了を監視する(ステップS81)。
【0100】
レンズCPU111から完了信号を受信して絞り開放の完了を検出すると、次に、撮像素子駆動機構223が撮像素子221から画像データを取り込む(ステップS83)。
ステップS85では、画像処理回路227が、ステップS83で取り込まれた画像データから、被写体の領域を抽出する。そして、ボディCPU229が、撮影光学系101(撮影レンズ101a、撮影レンズ101b)の焦点距離と、ステップS65で算出された被写体距離と、画像データから抽出された被写体の領域とに基づいて、被写体の大きさを算出する。また、縦横姿勢検知センサ258からの出力に基づいて、実施例1と同様の方法により、その大きさが「体長」であるか「体高」であるかを決定する。
【0101】
ステップS85で被写体の大きさが算出されると、ステップS83で取り込まれた画像データに関連付けて被写体の質量を記録するか否かを選択する画面を、ボディCPU229が背面液晶モニタ26に表示する(ステップS87)。
【0102】
ステップS87で撮影者が被写体の質量を記録しないことを選択した場合は、画像処理回路227がステップS83で取得した画像データに対してホワイトバランスの補正などの画像処理を行い(ステップS93)、ボディCPU229が画像処理された画像データを再生して、背面液晶モニタ26に表示する(ステップS95)。そして、圧縮伸張回路231がステップS93で画像処理された画像データをJPEGやTIFFなどで圧縮して(ステップS97)、その後、記録媒体制御回路243が圧縮された画像データを記録媒体245に記録する(ステップS99)。この際、ステップS85で算出された被写体の大きさと、その大きさが体長であるか体高であるかを識別する情報と、を画像データと関連付けて記録媒体245に記録する。記録媒体245への記録が完了すると、撮影動作が終了する。
【0103】
一方、ステップS87で撮影者が被写体の質量を記録することを選択した場合は、ボディCPU229は、被写体の質量の算出に必要な情報である被写体の種類を入力するための図7に例示されるようなUIコントロールを、背面液晶モニタ26に表示する(ステップS89)。これにより、撮影者は、UIコントロールに階層表示された被写体の種類を、タッチパネル236や各種の操作釦(十字釦15、決定釦16など)を用いて選択することで、被写体の種類を入力することができる。
【0104】
撮影者の操作により被写体の種類が入力されると、ボディCPU229は、ステップS85で算出された被写体の大きさと、ステップS89で選択された被写体の種類とに基づいて、被写体の質量を算出する(ステップS91)。
【0105】
ボディCPU229が被写体の質量を算出すると、画像処理回路227が画像データに対してホワイトバランスの補正などの画像処理を行い(ステップS93)、ボディCPU229が画像処理された画像データを再生して、背面液晶モニタ26に表示する(ステップS95)。そして、圧縮伸張回路231がステップS93で画像処理された画像データをJPEGやTIFFなどで圧縮する(ステップS97)。
【0106】
最後に、記録媒体制御回路243が、圧縮した画像データと、ステップS85で算出された被写体の大きさ及び体高と体長の識別と、ステップS91で算出された被写体の質量と、を関連付けて記録媒体245に記録して(ステップS99)、撮影動作が終了する。
【0107】
以上のように、本実施例に係るデジタルカメラは、実施例1に係るデジタルカメラ1と異なり、被写体の大きさを2Rスイッチ256bがオン状態となった後に算出するが、実施例1に係るデジタルカメラ1と同様に、被写体の大きさと質量を算出して、被写体の画像データと関連付けて記録することができる。従って、画像データの再生時には、画像データとともに被写体の名称、大きさ、質量を表示することができる。
【0108】
また、本実施例に係るデジタルカメラは、被写体の近傍に被写体の大きさを示すカーソル(矢印)を表示することができる点、撮影者が被写体の種類を選択するだけで被写体の質量を算出することができる点などについても、実施例1に係るデジタルカメラ1と同様である。
【0109】
従って、本実施例に係るデジタルカメラによっても、実施例1に係るデジタルカメラ1と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0110】
1・・・デジタルカメラ、2・・・人、3・・・ワラサ、4・・・ダックスフント、11・・・縮小釦、12・・・拡大釦、13・・・再生釦、14・・・メニュー釦、15・・・十字釦、16・・・決定釦、17・・・編集釦、26・・・背面液晶モニタ、29・・・ファインダ内液晶モニタ、54・・・モードダイヤル、56・・・レリーズ釦、57・・・パワー釦、100・・・交換レンズ、101・・・撮影光学系、101a、101b・・・撮影レンズ、103・・・絞り、105・・・光学位置検出機構、107・・・光学系駆動機構、109・・・絞り駆動機構、110・・・エンコーダ、111・・・レンズCPU、112・・・距離環、200・・・カメラ本体、203・・・シャッタ、205・・・防塵フィルタ、207・・・圧電素子、209・・・赤外カットフィルタ、210・・・光学的ローパスフィルタ、211・・・防塵フィルタ駆動回路、213・・・シャッタ駆動機構、221・・・撮像素子、223・・・撮像素子駆動機構、225・・・前処理回路、226・・・コントラストAF回路、227・・・画像処理回路、229・・・ボディCPU、231・・・圧縮伸長回路、233・・・ビデオ信号出力回路、235・・・液晶モニタ駆動回路、236・・・タッチパネル、237・・・SDRAM制御回路、238・・・SDRAM、239・・・入出力回路、241・・・通信回路、243・・・記録媒体制御回路、245・・・記録媒体、247・・・フラッシュメモリ制御回路、249・・・フラッシュメモリ、253・・・スイッチ検知回路、254・・・撮影モードスイッチ、255・・・その他の各種スイッチ、256a・・・1Rスイッチ、256b・・・2Rスイッチ、257・・・パワースイッチ、258・・・縦横姿勢検知センサ、259・・・着脱検知スイッチ、260・・・ブレ補正駆動機構、261・・・データバス、262・・・ASIC、290・・・撮像素子ユニット、296・・・アクチュエータ駆動回路、297・・・ブレ検出手段、297a・・・角速度センサ、297b・・・角速度検出回路297b、298・・・発光回路、299a・・・ストロボ発光部、299b・・・LED発光部、300・・・通信接点


【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影レンズを備えた撮影装置であって、
被写体からの光束を光電変換して画像データを繰り返し取得する撮像手段と、
被写体距離を算出する測距手段と、
前記撮影レンズの焦点距離と、前記測距手段により算出された前記被写体距離と、前記撮像手段により取得された前記画像データとに基づいて、被写体の大きさを算出する測長手段と、
被写体の種類を利用者に入力させるための被写体種類選択手段と、
前記測長手段により算出された前記被写体の大きさと、前記被写体種類選択手段により選択された前記被写体の種類とに基づいて、前記被写体の質量を算出する質量算出手段と、
前記撮像手段により取得された前記画像データと、前記測長手段により算出された前記被写体の大きさと、前記質量算出手段により算出された前記被写体の質量と、を関連付けて記録媒体に記録する記録手段と、を含む
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮影装置において、さらに、
被写体の種類と被写体の大きさに対応する被写体の質量を記憶する記憶手段と、を含み、
前記質量算出手段は、前記被写体種類選択手段により選択された前記被写体の種類と前記測長手段により算出された前記被写体の大きさに基づいて、前記記憶手段を参照して前記被写体の質量を算出する
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の撮影装置において、さらに、
撮影動作を指示するレリーズ指示手段を含み、
前記レリーズ指示手段が第1の操作状態であるときに、
前記測距手段は、前記被写体距離を算出し、
前記測長手段は、前記被写体の大きさを算出し、
前記レリーズ指示手段が第2の操作状態であるときに、
前記被写体種類選択手段は、利用者が選択した前記被写体の種類を検出し、
前記質量算出手段は、前記被写体の質量を算出する
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の撮影装置において、さらに、
撮影動作を指示するレリーズ指示手段を含み、
前記レリーズ指示手段が第1の操作状態であるときに、
前記測距手段は、前記被写体距離を算出し、
前記レリーズ指示手段が第2の操作状態であるときに、
前記測長手段は、前記被写体の大きさを算出し、
前記被写体種類選択手段は、利用者が選択した前記被写体の種類を検出し、
前記質量算出手段は、前記被写体の質量を算出する
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の撮影装置において、
前記レリーズ指示手段は、レリーズ釦であり、
前記第1の操作状態は、前記レリーズ釦の半押し状態であり、
前記第2の操作状態は、前記レリーズ釦の全押し状態である
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の撮影装置において、さらに、
前記記録手段により記録媒体に記録された前記被写体の画像データを表示する表示手段を含み、
前記表示手段は、前記被写体の画像データに関連付けて記憶された前記被写体の大きさと前記被写体の質量とを、前記被写体の画像データに重ねて表示する
ことを特徴とする撮影装置。
【請求項7】
請求項6に記載の撮影装置において、
前記表示手段は、前記被写体の種類を選択するための選択画面を表示し、
前記被写体種類選択手段は、前記表示手段に表示された被写体の種類から利用者が選択した前記被写体の種類を検出する
ことを特徴とする撮影装置。


【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図1】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−239079(P2012−239079A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107531(P2011−107531)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】