説明

操作子装置誤動作改善支援方法及び電子機器

【目的】 電子機器に備えている操作子装置が誤動作したときに直ちにそれを検出して、そのクリーニングを促したり、クリーニングを行うことができるようにする。
【構成】 電子機器に備えられた一部開放型の操作子装置10において、その操作子部の位置が光学的にグレーコードを用いて検出され、その検出値を、異コード変換回路43によって10進数に変換する。その10進数をラッチ回路45によって所定時間(10μs程度)遅延してラッチし、誤動作判別回路46によって、ラッチ回路45からの一つ前の値aと異コード変換回路43からの今回の値bとから、|a−b|>1になると誤動作検出信号cを出力する。それによって、クリーニング指示部49が表示や警告音などによってその操作子装置10のクリーニングを促すか、あるいはクリーニング部60が自動的にその操作子装置10をクリーニングする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、オーディオ機器、オーディオ信号のミキサー、電子オルガンや電子ピアノ等の電子楽器、照明の調光装置、その他各種の電子機器にパラメータ設定情報入力手段として備えられる操作子装置の誤動作の改善を支援する操作子装置誤動作改善支援方法、およびその操作子装置を1つ以上備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、多チャンネルのオーディオ信号をミキシングするミキサには、各チャンネル毎に、パラメータ設定情報入力手段として、パン制御用、音量調整用、左右バランス調整用などの多数の操作子装置を備えている。
このような操作子装置として、従来は直線状の抵抗体と導電体とが平行に設けられ、摺動操作子をスライドさせることによって抵抗体と導電体との導通点が移動し、抵抗体の一端と導電体との間の抵抗値が変化するようにしたスライドボリュームが多用されていた。
【0003】
しかし、このスライドボリュームは、抵抗体と摺動操作子が常に接触して摺動するため、両者の摩耗によりノイズが発生しやすくなり、且つ抵抗値変化のリニアリティも低下するという問題があり、また抵抗値が温度変化の影響を受け易いという問題もあった。
そこで、これらの問題を解決し得る操作子装置として、特許文献1に見られるように、デジタル信号のパターンが直線状に記録されたリニアスケールと、それを非接触で光学的に読み取ってデジタル信号を出力する光学式センサと、その光学式センサを保持してリニアスケールに沿って移動する移動部材(操作子)とからなる非接触デジタルフェーダが提案されている。
【特許文献1】特開2003−21541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この非接触デジタルフェーダによれば、摩耗による問題を本質的に回避することができるのでノイズが少なく、デジタル信号を読み取るので温度変化の影響も少なく、デジタル方式の電子機器にも適している。
しかしながら、このような非接触の操作子装置でも操作子が突出して移動する部分は開放されているため、長期間使用するとリニアスケールと光学式センサとの間にホコリやゴミが付着して誤動作が起こり易く、湿気やホコリの多い環境で使用すると一層誤動作を起こし易い。また、前述したミキサーに使用する場合、ミキサー内では放熱のためにファンで送風しているため、空気の流れによってホコリを吸い込み、それが位置センシング部に付着し易いという問題があった。
【0005】
この発明はこのような問題を改善するためになされたものであり、上述したような非接触の操作子装置が誤動作したときに直ちにそれを検出してその改善を支援すること、および電子機器に備えている操作子装置が誤動作したときに直ちにそれを検出して、そのクリーニングを促したり、クリーニングを行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上記の目的を達成するため、固定部に対して操作子部が移動して電気的パラメータを設定する一部開放型の操作子装置を少なくとも1つ以上備えた電子機器における操作子装置の誤動作の改善を支援する操作子装置誤動作改善支援方法を提供する。
すなわち、その操作子装置誤動作改善支援方法は、上記操作子装置の操作子部の位置が光学的にグレーコードを用いて検出されるものであり、上記固定部に対する操作子部の移動中に該操作子部の位置の検出値が変化する毎に前回と今回の値を比較して、ビット消滅が起こる場合を検出値の急激な変化によって検出する第1ステップと、その第1ステップで検出した信号を上記操作子装置の誤動作と認識し、その信号によって誤動作の改善を支援するように促す(表示や音声によるメッセージ、警告音や警告表示などによる)第2ステップとからなる。
【0007】
この発明はまた、固定部に対して操作子部が移動して電気的パラメータを設定する一部開放型の操作子装置を少なくとも1つ以上備えた電子機器において、次のように構成したものも提供する。
すなわち、上記操作子装置の操作子部の位置が光学的にグレーコードを用いて検出されるものであり、上記固定部に対する操作子部の移動中に該操作子部の位置の検出値が変化する毎に前回と今回の値を比較して、前回に対する今回の値が急激に変化したと認識した場合に警告信号を発生する警告信号発生手段と、その警告信号発生手段が発生する警告信号によって上記操作子装置のクリーニングを促す(表示や音声によるメッセージ、警告音や警告表示などによる)クリーニング指示手段とをを備えたことを特徴とする。
【0008】
あるいは、上記警告信号発生手段が発生する警告信号によって上記操作子装置のクリーニングを行うクリーニング手段を備えるとなおよい。
そのクリーニング手段は、上記操作子装置の内部にエアを噴射することによってクリーニングを行う手段とすることができる。
あるいは、そのクリーニング手段は、上記操作子装置の上記操作子部の位置を検出する位置センシング部を振動させる振動手段を含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、固定部に対して操作子部が移動して電気的パラメータを設定する一部開放型の操作子装置を少なくとも1つ以上備えた電子機器において、その操作子装置が、操作子部の位置が光学的にグレーコードを用いて検出されるものであるから、非接触で操作子部の絶対位置の情報をデジタル信号で得ることができる。したがって、摩耗による問題を回避することができ、ノイズが少なく、温度変化の影響も少なく、且つデジタル方式の電子機器にも適する。
【0010】
さらに、その操作子装置が誤動作したときに直ちにそれを検出して、メッセージの表示や音声によるアナウンス、あるいは警告音や警告表示などによってその改善を支援したり、クリーニングを促すので、操作者がすぐにそれに気づいてその操作子装置をクリーニングすることによって、グレーコードと光学式センサとの間に付着したゴミなどを除去して、誤動作の原因を取り除くことができる。
また、クリーニング手段を備えた電子機器では、操作子装置の誤動作が発生すると、自動的に操作子装置のクリーニングを行って、誤動作の原因を取り除くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
〔第1実施例:図1乃至図3と図9〕
まず、この発明の第1実施例について図1乃至図3と図9によって説明する。図2はこの発明による操作子装置誤動作改善支援方法を実施した電子機器の一例であるミキサの外観を簡略化して示す斜視図である。図1はそのミキサのこの発明に係わる警告信号発生手段の回路構成を示すブロック図、図3は図1における操作子装置の横断面を図示の都合で第2実施例のクリーニング部の構成例と共に示す図である。図9は図3におけるグレーコードパターンおよびその各検出値(グレーコード)と10進数との関係を示す説明図である。
【0012】
図2に示すミキサ1は、複数のオーディオ信号を入力して、それを適宜ミキシングし、必要に応じて各種の効果を付与して出力する電子機器であり、本体2の上面の手前側が略水平な第1操作パネル部3、その後方が後ろ上がりに傾斜した第2操作パネル部4になっている。
第1操作パネル部3には、多数の操作子装置(フェーダ)10がそれぞれ前後方向に延び左右方向に間隔を置いて列設されている。その各操作子装置10には、それぞれ後述する操作子部を移動させるためのつまみ11が設けられている。この多数の操作子装置10は、各チャンネルのパン制御用、音量調整用、左右バランス調整用等に割り当てられている。第2操作パネル部4には、中央部に各種の情報やメッセージ等を表示する液晶表示器(LCD)6が設けられ、その左右に多数のスイッチやロータリボリュームのつまみ、表示用のLEDなどが配設されている。
【0013】
次に、操作子装置10の構成例を図3によって説明する。この図3は操作子装置10の横断面と第2実施例のクリーニング部を一緒に図示しているが、第1実施例では操作子装置10の構成についてのみ説明する。
この操作子装置10は、固定部であるケース12内に、その長手方向に沿って平行に上下2本のスライドシャフト13を固設しており、その2本のスライドシャフト13にガイドされて移動する操作子部14を内装している。
【0014】
その操作子部14は、ブロック状の移動体15が2本のスライドシャフト13に貫通されて摺動自在に設けられ、その前面(図3で左側の面)にセンサ基板17が、スペーサ18を介して止めねじ19によって4箇所が固定されて取り付けられている。このセンサ基板17の前面中央部にフォトセンサユニット20が設けられている。移動体15の上部には突片16が設けられ、それがケース12の上部に長手方向に沿って形成されたスリット12aを通して外部に突出しており、そこにつまみ11が固着されている。
【0015】
したがって、この操作子装置10は、少なくともケース12の上部がスリット12aによって一部開放された一部開放型の操作子装置である。また、この図3ではケース12の下部に開口12bを設けているが、これは後述する第2実施例のためのものであり、第1実施例ではこの開口12bは設けない方がよい。
この操作子装置10は、操作者がつまみ11を把持して操作子部14を手動で移動させることができるが、図示しないモータによる動力で、プーリに張架した紐部材(例えばベルト)などを介して操作子部14を自動的に移動させるようにすることもできる。
【0016】
そして、フォトセンサユニット20の移動軌跡に対向するケース12の内面に、グレーコードパターン30が形成されている。このグレーコードパターン30は、図9に示すようなパターンであり、濃淡が最小ピッチの2倍(n=0,1,2,…)のピッチで形成された複数列の濃淡パターンからなる。図9に示す例では、第1列31は最小ピッチの2倍(n=1)、第2列32は最小ピッチの4倍(n=2)、第3列33は最小ピッチの8倍(n=3)、第4列34は最小ピッチの16倍(n=4)、第5列35は最小ピッチの32倍(n=5)の濃淡がそれぞれ形成されている。
【0017】
この濃淡の濃い部分(斜線を施した帯状の部分)が“1”、薄い部分(空白の部分)が“0”の2値符号を表わし、このグレーコードパターン30は、その各列の配列方向の各ピッチ位置での濃淡によって5ビットの2符号(グレーコード/交番2進コード)を構成しており、1ピッチ移動するごとにそのグレーコードは1ビットだけ変化するようになっている。図9の例では各ピッチ位置のグレーコードを10進数に変換すると0〜31を表わしている。
フォトセンサユニット20は、5組の発光ダイオードとフォトダイオードからなる5個の反射型フォトセンサからなり、その各反射型フォトセンサがそれぞれグレーコードパターン30の第1列31〜第5列35の各列の濃淡パターンを、濃:“1”、淡:“0”として検出する。
【0018】
したがって、図1に示した操作子部14が移動操作されたときの位置を、位置センシング部であるフォトセンサユニット20によるグレーコードパターン30の検出値によって認識することができ、それによって電気的なパラメータを設定することができる。
図9の(A)はグレーコードパターン30が全てのビッチ位置で正しく検出された場合の検出値を示す。
【0019】
しかし、もしグレーコードパターン30とフォトセンサユニット20との間にごみが付着したりして、グレーコードパターン30のいずれかの列のあるピッチ位置の濃淡を正しく検出できなくなると、例えば図9の(B)に示すようになる。この例では、第3列33の左から11番目のビットEの「濃“1”」をビット消滅により「淡“0”」と誤検出してしまい、そのグレーコードは“01011”となる。そのため、一つ前のピッチ位置のグレーコード“01101”に対して2ビットが変わってしまい、10進数では「9」の次に「13」が検出されたことになる。
この発明は、このような誤動作を直ちに認識して警告信号を発生し、それによって第1実施例では操作子装置の誤動作の改善を支援するように促す、すなわちクリーニングを促すようにするのである。
【0020】
図1によって、そのための警告信号発生手段の回路構成とその動作を説明する。なお、図1に破線で示す部分は第2、第3実施例に関する部分であるので後で説明する。
この回路は、変化検出回路41、遅延回路42、異コード変換回路43、2つのラッチ回路44,45、誤動作判別回路46、セレクタ47、アンドゲート48、およびクリーニング指示部49からなる。異コード変換回路43は、グレーコードを例えば10進数に変換する変換器であるが、バイナリコードや16進コードに変換させるようにしてもよい。
利用回路50はこのミキサが本来備えている回路であり、図2に示した複数の各操作子装置10の図3によって前述したフォトセンサユニット20によって検出される操作子部14の位置の情報を入力して、それぞれ対応するチャンネルの機能(パン、音量、左右バランス等)に関する電気的パラメータを設定する回路である。
【0021】
操作子装置10からの図3に示した固定部であるケース12に対する操作子部14の移動中に、フォトセンサユニット20によって検出される操作子部14の位置の検出値(5ビットのグレーコード)をラッチ回路44にラッチするとともに、セレクタ47の入力端子Bに入力させ、ラッチ回路44にラッチした一つ前の検出値をセレクタ47の入力端子Aに入力させる。セレクタ47は常時は入力端子Bの検出値を出力して利用回路50へ入力させる。利用回路50はその検出値に応じて、この操作子装置10に割り当てられたチャンネルの所定の機能の電気的パラメータを設定する。
【0022】
また、操作子装置10からの検出値(グレーコード)が変化すると変化検出回路41がそれを検出して“1”を出力し、遅延回路42がそれを僅かに(例えば10μs)遅延させて、ラッチ回路45にラッチ信号を与えるとともに、アンドゲート48の一方の入力信号とする。アンドゲート48は、誤動作判別回路46から誤動作検出信号cが出力されていない(負論理入力端子に“0”が入力されている)ときにはゲートを開いており、遅延回路42から出力されるラッチ信号をラッチ回路44に与えるが、誤動作検出信号cが出力される(“1”になる)とゲートを閉じ、遅延回路42から出力されるラッチ信号を通さない。
【0023】
誤動作判別回路46は、変化検出回路41からの出力をイネーブル信号として取り込むことで、入力bが変化したときにのみ、入力aとの差が「1」を越えているか(|a−b|>1)否かを判断し、越えていれば誤動作検出信号cを出力する(“1”にする)。この誤動作判別回路46は出力ラッチ機能も備えており、次の判断で入力aとbの差が1以下の「正常」を検出したときに、そのラッチを解除して出力の誤動作検出信号cを“0”に戻す。操作子装置10から出力される検出値(グレーコード)は、異コード変換回路43によって10進数に変換され、ラッチ回路45に入力するとともに誤動作判別回路46の入力bとなる。一方、ラッチ回路45にラッチされた10進数が誤動作判別回路46の入力aとなる。この誤動作検出信号cが警告信号である。
【0024】
そこで、操作子装置10からのグレーコードがある値から例えば“01101”に変化すると、変化検出回路41が“1”を出力し、遅延回路42で10μs程度遅延してラッチ信号をラッチ回路45とアンドゲート48を通してラッチ回路44に出力する。それによって、ラッチ回路44はその時入力されている検出値“01101”をラッチし、ラッチ回路45は、異コード変換回路43で10進数に変換された「9」をラッチする。ラッチ回路45にその直前まで「8」がラッチされていた場合、異コード変換回路43の出力が「9」になってから、ラッチ回路45がそれをラッチするまでの間(約10μs)だけ、誤動作判別回路46の入力aは「8」、入力bは「9」になるが、|a−b|=1であり、1を越えないので誤動作判別回路46は誤動作検出信号(警告信号)cを出力しない。
【0025】
そのため、セレクタ47は端子SAが“0”であるから入力端子Bに入力されている現在の検出値“01101”を利用回路50に出力し、利用回路はそれに応じてその操作子装置10に割り当てられたチャンネルの特定の機能の電気的パラメータを設定する。
次に、操作子装置10からのグレーコードが、図9の(B)に示したように3ビット目を誤検出した“01011”に変化すると、異コード変換回路43から「13」が出力され、誤動作判別回路46の入力bが「13」に変化し、入力aは少なくとも約10μsの間は「9」のままなので、|a−b|=|9−13|=4>1になり、誤動作判別回路46は誤動作検出信号cを出力(“1”に)する(第1ステップ)。
【0026】
その誤動作検出信号cがクリーニング指示部49に入力し、それによって、図2に示したLCD6に操作子装置の種別とそれをクリーニングするように促すメッセージを表示させたり、光学的なフリッカを起こしたり、あるいは図示しないブザーや発振器等によって警告音(単なるピー音でもよい)を発音させたりして、操作子装置の誤動作の改善を支援するように促す(第2ステップ)。
また、その誤動作検出信号c(“1”)が出力されたときは、アンドゲート48のゲートが閉じ、遅延回路42からラッチ信号が出力されてもラッチ回路44には入力させないので、ラッチ回路44は一つ前の検出値“01101”をラッチしたままになる。
【0027】
そして、その誤動作検出信号c(“1”)がセレクタ47のSA端子に入力し、セレクタ47は入力Aに入力しているラッチ回路44からの一つ前の正常な検出値“01101”を選択して利用回路50に出力し続ける。
ちなみに、誤動作判別回路46は、その入力においてb=13、a=9を取り込んだ10μs後には、a=b=13となるが、このときにはイネーブル信号が発生しないので、10μs前のままのc=1を出力している。
【0028】
その後、操作子装置10の検出値が次のピッチ位置の正常なグレーコード“01110”になると、誤動作判別回路46の入力bはその10進数「11」になるが、入力aはラッチ回路45にその「11」がラッチされるまで「9」のままなので、|a−b|=|9−11|=2となり、まだ「1」を越えているので誤動作検出信号cを出力し続ける。
したがって、セレクタ47も入力端子Aに入力しているラッチ回路44からの二つ前の正常な検出値“01101”を選択して利用回路50に出力し続ける。
【0029】
10μs後の前後では、前述と同様に、誤動作判別回路46からはc=1を出力し続ける。
次に、操作子装置10の検出値が次のピッチ位置の正常なグレーコード“01010”になると、誤動作判別回路46の入力bはその10進数「12」になるが、入力aはラッチ回路45にその「12」がラッチされるまで「11」のままなので、|a−b|=|11−12|=1となり、「1」を越えなくなったので誤動作検出信号cを出力しなくなる(“0”)にする。
【0030】
このとき、セレクタ47の入力端子Bにも今回の正常なグレーコード“01010”が入力されており、誤動作検出信号cが“0”になったことによって、セレクタ47はその入力端子Bに入力している正常な検出値“010101”を選択して利用回路50に出力する。また、遅延回路42からラッチ信号が出力されると、ラッチ回路45が今回の10進数「12」をラッチするとともに、ラッチ回路44にもラッチ信号が入力し、今回の検出値“010101”をラッチする。
【0031】
このように、操作子装置10がグレーコードのビット消滅が起こる誤検出をしたときからその後2回目の正常な値を検出するまでの間だけ、誤動作判別回路46が誤動作検出信号cを出力し、クリーニング指示部49に操作子装置のクリーニングを促す指示をさせて、誤動作の改善を支援するように促す。また、その間セレクタは誤検知する直前の正常な検出値を選択する。すなわち、警告信号発生時には、異常な検出値をそのまま利用回路50へ出力せずに、正常に近い値に補正した後利用回路50へ出力するので、利用回路50における電気的パラメータの設定が大きくずれないようにすることができる。
【0032】
この図1に符号41〜49で示す各部からなる回路は、図2に示した複数の操作子装置10に対してそれぞれ設けられており、その各セレクタ47から出力される検出値(グレーコード)が利用回路50に入力し、各操作子装置10の図3によって前述したフォトセンサユニット20によって検出される操作子部14の位置を示す情報(グレーコード)に応じて、それぞれ対応するチャンネルの機能に関する電気的パラメータを設定する。
また、各操作子装置10に対応する各誤動作判別回路46のいずれかが誤動作検出信号cを出力すると、それをクリーニング指示部に入力する。それによって前述のように、図2に示したLCD6に操作子装置の種別とそれをクリーニングするように促すメッセージを表示させたり、光学的なフリッカを起こしたり、警告音を発したりして、操作子装置の誤動作の改善を支援するように促す。
【0033】
操作者は、LCD6の表示によってクリーニングが促された操作子装置、あるいは今操作した操作子装置に対して、後述する内蔵のクリーニング部を起動させて高圧エアを噴射させるかセンサ基板を振動させてクリーニングするか、あるいは外部からスリット12a(図3)を通して高圧エアを吹き込んだり、バイブレータの振動子を操作子装置10に押し当てて振動させるなどして、図3に示したフォトセンサユニット20とグレーコードパターン30との間のゴミなどを払い落として、クリーニングすることができる。
【0034】
〔第2実施例:図1乃至図3と図9〕
次に、この発明の第2実施例について同じく図1乃至図3と図9によって説明する。これらの図は前述の第1実施例と共通であるが、この第2実施例では、図1におけるクリーニング指示部49に代えて破線で示すクリーニング部60を設けており、そのクリーニング部60の具体例として、図3において操作子装置10の下方に高圧エア噴射機構を設けている点だけが第1実施例と相違している。以下、この相違点についてのみ説明する。
【0035】
この第2実施例では、図1における誤動作判別回路46が誤動作検出信号cを出力すると、それがクリーニング部60に入力し、クリーニング部60が起動して対応する操作子装置10内に高圧エアを噴射してクリーニングする。
図3は、操作子装置10の下方にそのクリーニング部60として高圧エア噴射機構を設けた例を示している。
【0036】
この例では、図2に示したミキサ1の本体2の手前側の内部に、複数の操作子装置10の配列方向に沿って2本のリニアモータガイドロッド62(図3では1本だけが見えている)が平行に固設されており、操作子装置10側にノズル63を保持したリニアモータ付きのノズルホルダ64が、そのリニアモータガイドロッド62に摺動自在に貫通支持されている。このリニアモータガイドロッド62には磁気等による停止位置情報が書き込まれている。)そして、リニアモータ付きのノズルホルダ64は、図示していない制御部からの指令によってリニアモータが駆動され、矢示A又はB方向へ高速で移動して指定された操作子装置10の下部で停止する。そのノズルホルダ64に保持されたノズル63は、伸縮自在な螺旋チューブ66とコック67を介してコンプレッサ68に接続されている。そのコンプレッサ68はモータ69によって駆動され、外気をフィルタ70を介して吸入して圧縮する。
【0037】
この実施例では、図1の誤動作判別回路46からクリーニング部60に誤動作検出信号cが入力されると、図3に示すモータ69が始動してコンプレッサ68を駆動して圧縮エアを作らせるとともに、リニアモータ付きのノズルホルダ64のリニアモータを駆動させて、そのノズルホルダ64を初期の待機位置から誤動作が発生した操作子装置10の下部位置へ移動させる。
そして、コンプレッサ68内のエアが所定圧になったら、コック67(電磁コックで電気信号で開閉できる)を開いて高圧エアを螺旋チューブ66を通してノズル63へ送り、そのノズル63から操作子装置10の開口12bを通してのケース12内に噴射する。
【0038】
このとき、操作子部14を操作子装置10内の一端の初期位置(例えば検出値が「0」になる位置)に戻しておくようにし、そこにノズル63からの高圧エアを噴射するようにすれば、フォトセンサユニット20とグレーコードパターン30との間のゴミなどを効率よく除去することができる。
また、リニアモータ付きのノズルホルダ64をリニアモータガイドロッド62と共に、操作子装置10の長手方向(図3で紙面に垂直な方向)へも移動できるようにして、ノズル63をその方向に移動させながら高圧エアを噴射させるようにしてもよい。
クリーニング動作が終了すると、再びリニアモータ付きのノズルホルダ64を駆動させて待機位置へ戻す。
【0039】
〔第3実施例:図1,図2,図4乃至図9〕
次に、この発明の第3実施例について、前述した図1,図2,図9と、新たな図4乃至図8によって説明する。図1,図2,図9は前述した第1、第2実施例と共通であり、図1では上述した第2実施例と同様に、クリーニング指示部49ではなくクリーニング部60を設けている。この第3実施例におけるクリーニング部60は、操作子部14のセンサ基板17′を振動させて、フォトセンサユニット20に付着したゴミなどを払い落とす。
【0040】
そのため、この実施例の操作子装置10は、図4乃至図6に示すように構成されている。図4において図3に示した操作子装置10と同じ部分には同じ符号を付してあり、それらの説明は省略する。この実施例のセンサ基板17′は図4のC−C線に沿う断面方向からみた操作子部の正面図である図5に示すように、中央部に片持ち状のセンサ支持片部17aを残した略円形の切りぬき部17bを形成している。そして、このセンサ支持片部17a上に、上面に圧電素子75を固着した円形の金属板76からなる圧電振動体を貼着している。
【0041】
その圧電振動体の圧電素子75上に、n組(この例ではn=5)の発光ダイオードとフォトダイオードからなるn個の反射型フォトセンサPSからなるフォトセンサユニット20が、位置センシング部としてグレーコードパターン30と対向するように取り付けられている。
このセンサ基板17′は、4隅に図6に示すように止めねじ19の径より大きな径の透孔17cが形成され、その部分の両面を弾性リング21,22で挟んで、止めねじ19によって移動体15に取り付けられており、容易に振動できるようになっている。
【0042】
そして、この実施例のクリーニング部60は、図7に示すように、波形成形回路71、タイミング補正回路72、クリーニング信号形成回路73、駆動回路74、振動手段である圧電振動体の圧電素子75、および操作中検出回路76によって構成されている。
この実施例の動作を図8のタイミングチャートを用いて説明する。いずれかの操作子装置10で誤動作が発生すると、それに対応する誤動作判別回路46(図1)から誤動作検出信号cが波形成形回路71に入力し、一定のパルス幅のパルス信号dとなってタイミング補正回路72に入力する。
【0043】
ここで、操作中検出回路76がその操作子装置10の操作中を検出している間は、その検出信号hによってパルス信号dを遅延させ、操作子部14の操作が終わると操作中検出回路76が検出信号hを出力しなくなり、それによってタイミング補正回路72がパルス信号eを出力する。図8におけるτは操作子部14の操作が終わるまでの遅延時間である。クリーニング信号形成回路73は、そのパルス信号eが入力すると、図8に示すように例えばパルス幅1.0secの矩形波パルスfを間隔0.5sec置きに複数個(この例では3個)出力する。それによって駆動回路74がその矩形波パルスfが入力されている間だけ、20Hz程度の低周波交流信号gを圧電素子75に出力し、圧電素子75を振動させる。それによって、金属板76及びセンサ基板17′の特にセンサ支持片部17aが位置センシング部であるフォトセンサユニット20と共に振動し、そこに付着しているゴミや、その振動による風圧でグレーコードパターン30に付着しているゴミも払い落す。
【0044】
なお、波形成形回路71から駆動回路74までを各操作子装置10に対して兼用するために、駆動回路74と複数の各操作子装置10内の各圧電素子75との間に選択回路を設けて、誤動作が発生した操作子装置10内の圧電素子75に低周波交流信号gを出力するようにするとよい。
この実施例によれば、操作子装置10内には圧電素子を設けるだけで、その外部に機構部材を設ける必要がなく、その圧電素子を振動させるための比較的簡単な回路を各操作子装置10に兼用に設けるだけでよいので、小型で安価なクリーニング部とすることができる。
【0045】
図3及び図4に示した操作子装置10における操作子部14の移動時に、フォトセンサユニット29によって検出されるグレーコードの検出値のエラーを判別して、警告信号である誤動作検出信号を出力すると共に、誤検出した検出値を補正して利用回路に出力するための警告信号発生手段を、ハード回路によって実現した実施例を図1によって説明したが、それと同様な警告信号発生手段をマイクロコンピュータによるソフト処理で実現する場合の実施例を、図10のフローチャートによって説明する。このフローチャートにおいて、各ステップを「S」と略記している。
【0046】
この処理は例えば、図2に示したミキサ1の制御を司るマイクロコンピュータによって、例えば各チャンネルのパラメータの設定や、特定パラメータのチャンネル毎のアサイナブル処理等のジョブを、図示しないメインルーチンで行っているときに、一定の短い時間間隔(例えば10μs毎)でタイムインタラプトが発生して実行される。
まず、ステップ1で各操作子装置10の操作状態をスキャンする。そして、ステップ2で所定時間内においていずれかの操作子装置10の動き(検出値の変化)があったか否かをチェックし、動きがあればステップS3へ進み、なければそのままメインルーチンへリターンする。
【0047】
ここで、所定時間とは例えば0.8秒とし、この時間内に操作子装置10の動きを示すグーレーコードの検出値に変化があれば、連続した動きありと見なす。そのため、ある各操作子装置10からの検出値に変化があると、さらに新たなタイマインタラプトが発生して図示しないタイマフローの処理が起動する。そして、0.8秒以内に同じ操作子装置10からの検出値が変化しなければそのタイマ動作を終了する。0.8秒以内に変化があれば、図10のステップ2で動きありと判断するとともに、タイマフローのタイマはリセットされて再起動する。すなわち、そのタイマはリトリガラブルタイマとして機能する。
【0048】
図10のステップS2で所定時間内に動きありと判断されてステップ3へ進むと、その動きがあった操作子装置の状態(検出値)が、今回と前回の検出値の差が「1」を越えている(|今回値−前回値|>1)か否かを判断する。正常な検出状態であれば、グレーコードの検出値は10進数で「1」ずつ変化するので、この差は「1」であり、「1」を越えていないから、ステップ11へ進んで今回の検出値である今回値を利用回路に出力した後、ステップ13で今回値を前回値として記憶してメインルーチンへリターンする。
【0049】
もし、動きがあった操作子装置の状態(検出値)が、ビット消滅などによって異常があると、その検出値は前回値に対して2ビット以上変化し、10進数で「2」以上変化することになるので、|今回値−前回値|>1になるので、ステップ3からステップ4へ進む。ステップ4では、警告信号である前述した誤動作検出信号cが“1”か否かを判断し、“1”でなければ(“0”であれば)、初めて誤動作が発生したのでステップ5へ進んで誤動作検出信号cを“1”にし、さらにステップ6で前回の検出値である前回値を記憶する。そして、ステップ12でその記憶値を利用回路に出力した後、ステップ13で今回値を前回値として記憶してメインルーチンへリターンする。
【0050】
ステップ4の判断で、誤動作検出信号cが“1”であれば、既に誤動作検出信号cを出力しているので、ステップ7へ進む。そして、動きがあった操作子装置の状態(検出値)が、今回の検出値と記憶値との差がD(|今回値−記憶値|=D)であるか否かを判断する。そのDの初期値は「2」である。|今回値−記憶値|=2であれば、1回異常値を検出して誤動作検出信号c“1”にした後、今回正常値を検出して記憶値(前々回の検出値)との差が「2」になったと判定できるので、ステップ9へ進んで、誤動作検出信号cを“0”にし、ステップ10でDが「3」以上になっている場合は初期値である「2」に戻す。そして、ステップ11へ進んで今回の検出値である今回値を利用回路に出力した後、ステップ13の処理をしてメインルーチンへリターンする。
【0051】
ステップ7の判断で、|今回値−記憶値|=D(最初は「2」)でなければ、異常値を検出して誤動作検出信号c“1”にした再び異常値を検出して誤動作が継続していると判断し、ステップ8へ進んでDを+1(1回目であれば「3」に)する。そして、ステップ12で記憶値を利用回路に出力し、ステップ13の処理をしてメインルーチンへリターンする。
その後、ステップ2で再び同じ操作子装置の動きがあり、ステップ3で|今回値−前回値|>1で、ステップ4でc=1でステップ7へ進み、|今回値−記憶値|=Dになれば、正常な検出値に戻ったと判断してステップ9〜11へ進む。そのときのDの値が「3」であれば異常発生後3回目の検出値で正常に戻り、Dの値が「4」であれば異常発生後4回目の検出値で正常に戻ったことになる。
【0052】
この実施例によれば、操作子装置の操作中にグレーコードの検出値に異常があっても、そのその異常値が発生した区間だけ警告信号である誤動作検出信号cを“1”にし、そのときだけ異常値が発生する直前の検出値を記憶値として今回値に代えて利用回路に出力し、検出値が正常な値に戻ったら、だだちに誤動作検出信号cを“0”に戻し、新たな検出値を利用回路に出力することができる。
【0053】
以上、この発明をミキサに適用した実施例について説明したが、この発明はこれに限るものではなく、固定部に対して操作子部が移動して電気的パラメータを設定する一部開放型の操作子装置(手動操作又は自動操作のいずれでもよい)を少なくとも1つ以上備えた、電子オルガンや電子ピアノ等の電子楽器、オーディオ機器、映像機器、調光装置などの各種電子機器に適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
この発明は、固定部に対して操作子部が移動して電気的パラメータを設定する一部開放型の操作子装置を少なくとも1つ以上備えた各種の電子機器に利用でき、その操作子装置が、操作子部の位置を光学的にグレーコードを用いて検出するので、非接触で操作子部の絶対位置の情報をデジタル信号で得ることができる。そして、そのグレーコードを誤検出したときには、それをすぐに認識して操作子装置のクリーニングを促したり、自動的にクリーニングを行ったりして、誤検知の原因となったゴミなどを除去して、正常な状態に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図2に示すミキサのこの発明に係わる警告信号発生手段の回路構成を示すブロック図である。
【図2】この発明による操作子装置誤動作改善支援方法を実施した電子機器の一例であるミキサの外観を簡略化して示す斜視図である。
【図3】図1における操作子装置(第1,第2実施例)の横断面及びクリーニング部60(第2実施例)の構成例を示す図である。
【図4】図1における操作子装置の他の構成例(第3実施例)を示す横断面図である。
【0056】
【図5】図4におけるC−C線に沿う断面方向から見た操作子部の正面図である。
【図6】図5におけるX−X線に沿う拡大断面図である。
【図7】図1におけるクリーニング部60(第3実施例)の構成例を示すブロック図である。
【図8】同じくその各部の信号波形を示すタイミングチャートである。
【図9】図3および図4におけるグレーコードパターン30とその各検出値と10進数との関係を示す説明図である。
【図10】この発明に係わる警告信号発生手段をマイクロコンピュータによるソフト処理で実現する実施例のフローチャートである。
【符号の説明】
【0057】
1…ミキサ(電子機器)、2…本体、3…第1操作パネル部、4…第2操作パネル部、6…液晶表示器(LCD)、10…操作子装置、11…つまみ、12…ケース、12a…スリット、12b…開口、13…スライドシャフト、14…操作子部、15…移動体、
16…突片、17,17′…センサ基板、17a…センサ支持片部、17b…切りぬき部、17c…透孔、18…スペーサ、19…止めねじ、20…フォトセンサユニット、21,22…弾性リング、30…グレーコードパターン、31…第1列、32…第2列、33…第3列、34…第4列、41…変化検出回路、42…遅延回路、43…異コード変換回路、44,45…ラッチ回路、46…誤動作判別回路、47…セレクタ、48…ゲート回路、49…クリーニング指示部、50…利用回路、60…クリーニング部、62…ガイドロッド、63…ノズル、64…ノズルホルダ、66…螺旋チューブ、67…コック、68…コンプレッサ、69…モータ、70…フィルタ、71…波形整形回路、72…タイミング信号形成回路、73…クリーニング補正回路、74…駆動回路、75…圧電素子、76…操作中検出回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部に対して操作子部が移動して電気的パラメータを設定する一部開放型の操作子装置を少なくとも1つ以上備えた電子機器における前記操作子装置の誤動作の改善を支援する操作子装置誤動作改善支援方法であって、
前記操作子装置の操作子部の位置が光学的にグレーコードを用いて検出されるものであり、
前記固定部に対する操作子部の移動中に該操作子部の位置の検出値が変化する毎に前回と今回の値を比較して、ビット消滅が起こる場合を前記検出値の急激な変化によって検出する第1ステップと、
該第1ステップで検出した信号を前記操作子装置の誤動作と認識し、該信号によって誤動作の改善を支援するように促す第2ステップとからなることを特徴とする操作子装置誤動作改善支援方法。
【請求項2】
固定部に対して操作子部が移動して電気的パラメータを設定する一部開放型の操作子装置を少なくとも1つ以上備えた電子機器において、
前記操作子装置の操作子部の位置が光学的にグレーコードを用いて検出されるものであり、
前記固定部に対する操作子部の移動中に該操作子部の位置の検出値が変化する毎に前回と今回の値を比較して、前回に対する今回の値が急激に変化したと認識した場合に警告信号を発生する警告信号発生手段と、
該警告信号発生手段が発生する警告信号によって前記操作子装置のクリーニングを促すクリーニング指示手段と
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項3】
固定部に対して操作子部が移動して電気的パラメータを設定する一部開放型の操作子装置を少なくとも1つ以上備えた電子機器において、
前記操作子装置の操作子部の位置が光学的にグレーコードを用いて検出されるものであり、
前記固定部に対する操作子部の移動中に該操作子部の位置の検出値が変化する毎に前回と今回の値を比較して、前回に対する今回の値が急激に変化したと認識した場合に警告信号を発生する警告信号発生手段と、
該警告信号発生手段が発生する警告信号によって前記操作子装置のクリーニングを行うクリーニング手段と
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項4】
前記クリーニング手段は、前記操作子装置の内部にエアを噴射することによってクリーニングを行う手段である請求項3記載の電子機器。
【請求項5】
前記クリーニング手段は、前記操作子装置の前記操作子部の位置を検出する位置センシング部を振動させる振動手段を含んでいる請求項3記載の電子機器。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−138716(P2006−138716A)
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−327875(P2004−327875)
【出願日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】