説明

放送受信装置

【課題】 放送信号に含まれる音声情報に基づいて言語を特定するようにした放送受信装置を提供する。
【解決手段】 放送受信装置は、放送されている放送信号を受信する放送受信手段と、放送受信手段により受信された放送信号に含まれる音声情報の音声認識処理を行って言語を特定する言語特定手段と、言語特定手段により特定された言語に対応した情報出力処理を行う情報出力手段と、を備える。これにより、ユーザによる言語選択の操作が不要となり、ユーザにとっての利便性が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の言語に対応可能な放送受信装置に関するものであり、特に、受信した放送の音声に基づいて特定された言語に応じたユーザインターフェースを設定するようにした放送受信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車載用ナビゲーション装置の性能は飛躍的に向上し、多機能化が進んでいる。特に、出発地と目的地とを最適ルートで結ぶ誘導経路を自動的に検索し、LCD等の表示装置に表示する経路探索機能に加えて、外部メモリから音楽データを読み取ってスピーカーから出力する音楽視聴機能や近年になって普及し始めた地上デジタル放送を受信し、LCD等の表示装置を用いて表示するテレビ放送受信機能を備えたナビゲーション装置も広く普及している。
【0003】
また、世界市場において流通されるように複数の言語に対応可能なナビゲーション装置の商品化も進んできており、このナビゲーション装置を利用するユーザのニーズに合った言語に切り替えるための技術が様々に提案されている。
【0004】
例えば、下記の特許文献1(特開2007−248523号公報)には、複数の言語辞書の各々が記憶する切り替えコマンドを集約した言語切り替え用辞書を用いて、入力音声との一致を判定し、音声入力によってナビゲーションシステムを操作する際に設定する言語辞書として、デフォルト設定された(現在設定された)言語辞書から、一致すると判定された切り替えコマンドに対応する言語辞書に切り替える技術が開示されている。これにより、現在設定されている言語辞書から入力音声の言語に対応する言語辞書に速やかに切り替えることが可能となる。
【特許文献1】特開2007−248523号公報(段落[0026]〜[0033]、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記の特許文献1のように言語辞書を切り替えて言語表示を変更する場合には、ユーザから発声された音声を入力音声として音声認識させている。このため、言語表示の設定・変更が必要になった時などには、その度にユーザが自ら音声の入力を行う必要があり、変更操作が大変である、という問題点があった。
【0006】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、受信したテレビあるいはラジオの放送信号に含まれる音声から使用されている地域の言語を特定するようになせば、上記の問題点を解消し得ることを想到し本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
すなわち、本発明は、上記の問題点を解消することを課題とし、放送信号に含まれる音声情報に基づいて言語を特定するようにした放送受信装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本願の請求項1に係る発明は、
放送局から放送された音声情報を含む放送信号を受信する放送受信装置において、
放送されている放送信号を受信する放送受信手段(例えば下記実施例では、放送受信手段107に相当する)と、前記放送受信手段により受信された放送信号に含まれる音声情報の音声認識処理を行って言語を特定する言語特定手段(例えば下記実施例では、音声認識手段108に相当する)と、前記言語特定手段により特定された言語に対応した情報出力処理を行う情報出力手段(例えば下記実施例では、表示手段110または音声出力手段111に相当する)と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本願の請求項2に係る発明は、請求項1に係る放送受信装置において、言語特定用の照合パターンを記憶した記憶手段(例えば下記実施例では、RAM101bに相当する)を備え、
前記言語特定手段は、放送信号に含まれる音声情報を前記照合パターンを参照して音声認識処理を行うことによって言語を判別し、判別した言語に基づいて言語を特定することを特徴とする。
【0010】
また、本願の請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る放送受信装置において、前記言語特定手段は、音声認識処理を行って判別した言語のうち、判別頻度の高い言語を特定することを特徴とする。
【0011】
また、本願の請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に係る放送受信装置において、前記情報出力手段は、前記言語特定手段により特定された言語に対応した地図表示や音声案内を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明においては、放送受信装置は、放送されている放送信号を受信すると、受信した放送信号に含まれる音声情報の音声認識処理を行い、その音声認識結果に基づいて言語を特定し、特定された言語に対応した情報出力処理を行う。
【0013】
このような構成によれば、受信した放送信号に含まれる音声情報から使用されている地域の言語を特定し、この特定された言語に対応するユーザインターフェースに設定を切り換えることができるので、使用される地域の言語に合わせてユーザインターフェースを選択する手間を省いてユーザの所望する言語に対応した情報出力を行うことが可能となり、ユーザにとって複数の言語に対応した放送受信装置の操作が容易となって利便性が向上する。
【0014】
また、請求項2に係る発明においては、請求項1に係る放送受信装置において、言語特定用の照合パターンを記憶した記憶手段を備え、言語特定手段は、放送信号に含まれる音声情報を前記照合パターンを参照して音声認識処理を行うことによって言語を判別し、判別した言語に基づいて言語を特定する。
【0015】
このような構成によれば、言語特定用の照合パターンを参照することにより、受信した放送信号に含まれる音声情報から使用されている地域の言語を特定し、この特定された言語に対応するユーザインターフェースに設定を切り換えることができるので、使用される地域の言語に合わせてユーザインターフェースを選択する手間を省いてユーザの所望する言語に対応した情報出力を行うことが可能となり、ユーザにとって複数の言語に対応した放送受信装置の操作が容易となって利便性が向上する。
【0016】
また、請求項3に係る発明においては、請求項1又は請求項2に係る放送受信装置において、言語特定手段は、音声認識処理を行って判別した言語のうち、判別頻度の高い言語を特定する。
【0017】
このような構成によれば、受信した放送信号に含まれる音声情報から使用されている地域の言語を特定し、この特定された言語に対応するユーザインターフェースに設定を切り換えることができると共に、受信した放送信号に含まれる音声情報に一時的に別の言語が含まれている場合にも最も適した言語を特定し、この特定された言語に対応するユーザインターフェースに設定を切り換えることができる。
【0018】
また、請求項4に係る発明においては、請求項1乃至請求項3の何れか1項に係る放送受信装置において、前記情報出力手段は、前記言語特定手段により特定された言語に対応した地図表示や音声案内を行う。
【0019】
このような構成によれば、受信した放送信号に含まれる音声情報から使用されている地域の言語を特定し、この特定された言語に対応するユーザインターフェースに設定を切り換えることができるので、使用される地域の言語に合わせてユーザインターフェースを選択する手間を省いてユーザの所望する言語に対応したナビゲーション情報の出力を行うことが可能となり、ユーザにとって複数の言語に対応した放送受信装置の操作が容易となって利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのナビゲーション装置を例示するものであって、本発明をこのナビゲーション装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の放送受信装置にも等しく適用し得るものである。
【実施例】
【0021】
図1は、本発明の実施例に係る放送受信機能を備えたナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置10は、ROM101aおよびRAM101bを含む制御手段101、位置検出手段102、経路検索手段103、地図データ記憶手段104、案内データ記憶手段105、経路案内手段106、放送受信手段107、音声認識手段108、操作入力手段109、表示手段110、音声出力手段111などを備えて構成されている。
【0022】
なお、放送受信手段107は本発明の放送受信手段に相当し、音声認識手段108は本発明の言語特定手段に相当し、表示手段110または音声出力手段111は本発明の情報出力手段に相当し、RAM101bは本発明の記憶手段に相当する。
【0023】
また、本実施例は車載用の放送受信装置を示すものであるが、放送受信機能を有する携帯電話機や携帯ゲーム機などの携帯型の放送受信装置あるいは屋内に設置される固定型の放送受信装置であってもよい。
【0024】
また、本実施例中では、本発明の実施例に係る放送受信機能を備えたナビゲーション装置が使用されている地域の言語を使用言語として記載する。
【0025】
制御手段101は、マイクロプロセッサを中心に構成され、一般的なコンピュータ装置と同様にROM101a、RAM101bなどのメモリを備えている。ROM101aには各部動作を制御するプログラムを記憶しており、RAM101bには制御手段101の動作に必要な情報を記憶する。
【0026】
また、RAM101bには、後述するように、音声認識手段108によって放送信号に含まれる音声信号から単語を抽出し、抽出された単語の言語を判別するために用いられる音声辞書を記憶する。この音声辞書には、複数の言語(日本語、英語、中国語など)に対応して言語毎の各単語(「おはよう」など)の照合パターン(例えば、音声波形データ)が用意されている。
【0027】
位置検出手段102は、複数のGPS衛星からの信号を一定の周期で受信して現在位置を測位するGPS受信機能、車両に設けられた加速度センサや舵角センサなどの各種のセンサ出力を取得して現在位置を算出して推測航法を行う自立航法機能を備えている。これらの位置検出機能は各々が性質の異なる誤差を有しているため、各々補間しながら使用するように構成されるのが一般的であるが、精度によってはその一部で構成してもよい。なお、ナビゲーション装置が車載用のセンサを持たない携帯端末装置の場合、自立航法機能を備える必要はない。
【0028】
経路検索手段103は、操作入力手段109を介してユーザによって出発地及び目的地が入力されると地図データ記憶手段104に記憶された地図データに基づいて最適な推奨経路を検索する。経路検索手段103によって検索された推奨経路は案内データ記憶手段105に記憶される。
【0029】
地図データ記憶手段104は、経路探索サーバから予め通信によりダウンロードまたはメモリカードなどの外部記憶媒体からプレインストールした地図データを格納している。この地図データは、各道路をノードとリンクで表したデータ、各リンクの種別(一般道路、高速道路など)、ノード種別(交差点の信号有無、案内ポイントか否かなど)、コストデータなどから構成されている。また、この地図データとして、日本語や英語、あるいは他の複数の言語に対応して各言語を用いた地図が用意されている。
【0030】
案内データ記憶手段105は、VICSシステムなどから提供されて予め通信によりダウンロードもしくはメモリカードなどの外部記憶媒体からプレインストールした経路案内データや経路検索手段103によって検索された推奨経路データを格納している。経路案内データは、地図エリアに存在する種々の案内ポイントである交差点、道路、地名、施設(ランドマーク)などについて、その名称、属性(種別)、所在位置や、住所、電話番号あるいは施設の営業時間などの詳細情報などから構成されている。また、この経路案内データは、通信手段を介して外部の情報提供手段から取得して更新するように構成されている。
【0031】
さらに、経路案内データには、経路のガイダンス、例えば、案内ポイントである交差点や分岐点に車両が近づいた際に、「この先、左折です」などの定型句からなる表示および音声による複数の案内メッセージが含まれている。また、この案内メッセージとして、日本語や英語、あるいは他の複数の言語に対応して各言語を用いたメッセージが用意されている。
【0032】
経路案内手段106は、位置検出手段102によって検出された現在位置に基づき、案内データ記憶手段105を参照して案内ポイントに対応する案内メッセージに従って、表示手段110に案内(ガイド)を表示するとともに音声出力手段111を介して音声にて案内する。本実施例の経路案内手段106は、後述するように、制御手段101によって特定された使用言語に応じたユーザインターフェースに基づいて、地図を表示し、案内を音声出力する。
【0033】
放送受信手段107は、放送局から送信された放送を選局して受信することができるチューナーであり、地上デジタル放送などのテレビ放送信号を受信するテレビチューナー107aと音声放送信号、FM多重放送で送信されたVICS情報信号などのラジオ放送信号を受信するラジオチューナー107bとを内蔵した構成となっている。
【0034】
各チューナーは、それぞれアンテナ(図示せず)を介して受信できるチャンネルを自動的に設定するシーク機能を備え、操作入力手段109を介して電源オンされると、チャンネル毎に受信の可否を判定してチューニング(選局)を行い、チューニングされた放送局から受信した放送信号(映像信号や音声信号など)を視聴することが可能である。各チューナーを介して受信された放送信号は復調処理を行って制御手段101に入力される。
【0035】
音声認識手段108は、放送受信手段107の各チューナーから出力される放送信号に含まれる音声信号を解析して音声認識処理を行うことにより、所定の単語(例えば、挨拶の言葉など)を抽出し、その単語の言語を判別する。音声認識処理は、既知の技術と同じくRAM101bに記憶されている音声辞書を用いてパターン照合を行うことによって音声信号に含まれる単語の抽出と言語の判別を行う。
【0036】
音声辞書には、各種言語毎に所定の単語に対応して予め音声データが付与されており、この音声データには照合パターンとして音声波形データが含まれている。このため、音声認識手段108は、放送信号に含まれる音声信号を解析して音声信号から音声波形データを抽出し、音声辞書の各単語の音声波形データと比較照合することでこの音声信号に含まれる単語を抽出するとともにその単語の言語を判別することができる。
【0037】
なお、単語は複数抽出することができ、抽出した各単語に応じた言語を判別すると、1以上の言語を判別する場合がある。このとき、判別した言語のうち、同一の言語を所定の頻度以上判別すると、この言語を使用言語として特定するように制御するのが好ましい。これにより、一時的に別の言語の言葉を認識しても、使用言語として誤って設定することを防止することが可能となる。
【0038】
なお、本実施例中では、使用言語の特定方法として、判別した言語のうち、同一の言語を所定の頻度以上判別すると、この言語を使用言語として特定する方法をあげたが、これに限ることはなく、例えば、同一の言語を所定の頻度以上判別できないとき、判別した言語のうち、最も判別頻度の高い言語を使用言語として特定するようにしてもよい。
【0039】
また、各単語の音声データは、サンプルデータとして音声辞書に予め記憶させておいてもよく、予めユーザが発する音声をナビゲーション装置10において録音解析して登録させておいてもよい。
【0040】
操作入力手段109は、装置の電源ON/OFF等の操作入力や、ユーザが視聴する放送局の選局や番組の選択、経路案内に必要な文字情報や数値情報の入力等の指示を制御手段101に対して行うための入力用インターフェースであり、表示手段110の表示画面上に表示されたタッチパネル式ボタンアイコン等により構成されている。
【0041】
タッチパネルは、表示手段110の表示面に設けられ、表示面の任意の位置における指などの押圧あるいは接触を検出して位置検出信号を生成し、その位置検出信号を制御手段101に対して動作制御信号として出力する。ユーザは表示画面上に表示されるボタンアイコンをタッチすることにより、所望の放送局の番組を選局、視聴するための指示や経路案内条件の入力の操作を行うことが可能である。
【0042】
表示手段110は、制御手段101によって放送信号に含まれる映像信号から生成された映像データを処理して表示するための装置であり、例えばLCD(液晶表示装置)や有機ELD等の表示装置から構成される。また、表示手段110には、各種データ放送や電子番組表が表示される他、地図データ記憶手段104および案内データ記憶手段105から供給されたナビゲーションに用いられる画像信号について所定の画像処理を施して地図画像や推奨経路を表示する。
【0043】
音声出力手段111は、制御手段101によって放送信号に含まれる音声信号から生成された音声データや経路案内手段106から出力された音声案内データを処理し、スピーカーから出力させる。
【0044】
また、本実施例の制御手段101は、音声認識手段108によって特定された使用言語の情報をRAM101bに記憶させ、ナビゲーション装置10を当該使用言語に応じたユーザインターフェースに設定する。
【0045】
次に、本実施例に係るナビゲーション装置における使用言語の設定処理動作について説明する。図2は、本実施例に係るナビゲーション装置における使用言語の設定処理動作を示すフローチャートである。なお、図2に示す動作は制御手段101に備えられたROM101aに記憶されている制御プログラムを実行することで実現される。
【0046】
まずステップS21の処理において、ナビゲーション装置10に対して操作入力手段109から電源オンの指示がなされると、制御手段101は、電源制御手段(図示せず)を制御することによって各処理手段へ電力が供給される。そして、ステップS22の処理において、制御手段101は、ナビゲーション装置10をテレビの放送信号を受信できるモード又はラジオの放送信号を受信できるモードへ切り換える。
【0047】
ナビゲーション装置10が放送信号の受信モードに切り換わると、ステップS23の処理において、制御手段101によって制御された放送受信手段107がテレビ又はラジオの放送信号を受信する。ここで、放送受信手段107のテレビチューナー107a及びラジオチューナー107bは、受信可能チャンネルのシーク機能を備えているためチャンネル毎に放送信号を受信できるか否か判断していき受信できるチャンネルを自動的に設定する。
【0048】
次にステップS24の処理において、制御手段101によって制御された音声認識手段108にて、受信された放送信号に含まれる音声信号を解析して所定の音声認識処理を行う。そして、ステップS25の処理において、制御手段101によって制御された音声認識手段108にて、音声認識処理された音声信号に対応する単語の言語を判別し、判別した言語のうち、同一の言語を所定の頻度以上判別することにより、この言語を使用言語として特定できたか否か判定する。
【0049】
制御手段101は、使用言語を特定できたと判断した場合には(ステップS25:Yes)、ステップS26の処理に進み、一方、使用言語を特定できないと判断した場合には(ステップS25:No)、ステップS23の処理に戻り、放送信号の受信処理及び音声認識処理を続けるように放送受信手段107および音声認識手段108を制御する。
【0050】
そして、ステップS26の処理では、制御手段101は、特定した使用言語の情報をRAM101bに記憶させて当該使用言語に応じたユーザインターフェースに設定し、ステップS27の処理において、設定されたユーザインターフェースに基づいた地図表示などのナビゲーション動作を行うモードへ切り換え、処理を終了する。
【0051】
なお、上記実施例では、使用言語の設定処理動作の開始タイミングを初動作時の電源オン時とする例について説明しているが、これに限ることはなく、ユーザが所望する任意のタイミングで設定処理動作を開始させる場合についても、本発明を同様に適用することができる。
【0052】
また、上記実施例では、電源オン時に自動的に選局された放送から音声認識する例について説明したが、これに限ることはなく、ユーザが選局した放送について音声認識する場合にも本発明を同様に適用することができる。
【0053】
また、上記実施例では、言語を特定する際に用いる照合パターンとして音声波形データを比較する例について説明したが、これに限ることはなく、音声信号から抽出することが可能な音素パターンなどの特徴パラメータを用いても本発明を同様に適用することができる。
【0054】
以上説明したように、本発明に係る放送受信装置によれば、受信したテレビあるいはラジオの放送信号に含まれる音声から使用されている地域の言語を特定し、この特定された言語に対応するユーザインターフェースに設定を切り換えることができるので、ユーザによる言語選択の操作が不要となり、ユーザにとっての利便性が向上する。また、複数の言語に対応した放送受信装置は、利用される国や地域も様々であるが、各国や地域に向けて言語を予め設定・変更する手間を省くこともできるので、ユーザのみならず当該装置を製造・販売するメーカ側にとっても利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施例に係る放送受信機能を備えたナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例に係るナビゲーション装置における使用言語の設定処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
10・・・・ナビゲーション装置
101・・・・制御手段
101a・・・・ROM
101b・・・・RAM
102・・・・位置検出手段
103・・・・経路検索手段
104・・・・地図データ記憶手段
105・・・・案内データ記憶手段
106・・・・経路案内手段
107・・・・放送受信手段
107a・・・・テレビチューナー
107b・・・・ラジオチューナー
108・・・・音声認識手段
109・・・・操作入力手段
110・・・・表示手段
111・・・・音声出力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送局から放送された音声情報を含む放送信号を受信する放送受信装置において、
放送されている放送信号を受信する放送受信手段と、前記放送受信手段により受信された放送信号に含まれる音声情報の音声認識処理を行って言語を特定する言語特定手段と、前記言語特定手段により特定された言語に対応した情報出力処理を行う情報出力手段と、を備えたことを特徴とする放送受信装置。
【請求項2】
言語特定用の照合パターンを記憶した記憶手段を備え、
前記言語特定手段は、放送信号に含まれる音声情報を前記照合パターンを参照して音声認識処理を行うことによって言語を判別して特定することを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項3】
前記言語特定手段は、音声認識処理を行って判別した言語のうち、判別頻度の高い言語を特定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放送受信装置。
【請求項4】
前記情報出力手段は、前記言語特定手段により特定された言語に対応した地図表示や音声案内を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の放送受信装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−117476(P2010−117476A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−289675(P2008−289675)
【出願日】平成20年11月12日(2008.11.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】