説明

敷きパッド

【課題】 アルミ箔シートを使用した場合と同等の速暖性を得ることができると同時に、アルミ箔シートを使用する場合のような接触冷感を感じさせることのない敷きパッドを安価に提供できるようにする。
【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂発泡シートからなる上層材2と、空気を封入した凸部が多数形成されたポリオレフィン系樹脂気泡緩衝シート(メーカーによって、エアキャップとかプチプチ等という登録商標で呼ばれるシート)からなる中層材3と、軟質ポリウレタンフォームからなる下層材4とを上から順に積層し、上層材2から下層材4にかけて上下に貫通する貫通孔5を、総面積に対して開口率3〜30%の割合で形成することでムレ防止を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に冬場において敷布団やベッドの上に配して使用される、人体の体温を利用して保温するタイプの敷きパッドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、寝具や家具内に収容することにより、人体より発せられる熱を効率よく反射させ、優れた保温性を発揮することのできる保温シートとして、例えば、発泡ウレタンシートの片面にアルミシート層を接着または蒸着して積層するような技術(例えば、特許文献1参照。)が知られている。
また、寝袋や布団などとして、梱包等に使用される気泡緩衝材(メーカーによって、エアキャップ「登録商標」とかプチプチ「登録商標」などと呼ばれる)を利用するような技術も知られており、アルミ箔シートと気泡緩衝材と柔軟なプラスチックシートを積層した寝袋(例えば、特許文献2参照。)や、気泡緩衝材の表裏面にアルミ箔を積層した遮熱シートを布団の中身とした遮熱シート入り布団(例えば、特許文献3参照。)なども知られている。
【特許文献1】特開2004−168008号公報
【特許文献2】登録実用新案公報第3004274号公報
【特許文献3】特開2004−73781号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、人体の熱を有効に利用して保温効果を高める手段として、熱伝導性に優れたアルミ箔シートを使用するものは多く知られており、このアルミ箔シートには、人体より発せられる熱を有効に利用してすぐに温かさを感じさせる速暖性があるが、特に冬場において敷布団やベッドの上に配して使用する敷きパッドにおいて、アルミ箔シートを人体接触側に配置した場合には、特に室内が低温であるような場合に人体が接触した際に冷感を感じるため、あまり好ましいものとはなり得なかった。また、アルミ箔シートを使用する場合には、製造コストを低く抑えるのに限界があった。更に、アルミ箔シートを使用する場合には、通気性がないため、ムレやすくなるという問題もあった。
【0004】
そこで本発明は、アルミ箔シートを使用した場合と勝るとも劣らない速暖性を得ることができると同時に、アルミ箔シートを使用する場合のような接触冷感を感じさせることがなく、しかもムレにくい敷きパッドを安価に提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため本発明は、ポリオレフィン系樹脂発泡シートからなる上層材と、空気を封入した凸部が多数形成されたポリオレフィン系樹脂気泡緩衝シートからなる中層材と、軟質ポリウレタンフォームからなる下層材とを上から順に接着積層した敷きパッドを構成するようにした。
【0006】
すなわち、本発明者らは、アルミ箔シートに代わる速暖性のある新素材を求めて研究していたところ、空気を封入した凸部が多数形成されたポリオレフィン系樹脂気泡緩衝シート(メーカーによって、エアキャップとかプチプチ等という登録商標で呼ばれるシート)がアルミ箔シートに勝るとも劣らない速暖性があることを見出し、また、室内が低温の場合に手で触った場合でも、冷感を感じることは殆どなかった。しかしながら、これを体の下に敷く敷きパッドに適用しようとする場合には、特に保形面とか強度面などの点から一工夫が必要であり、速暖性を阻害させずにポリオレフィン系樹脂気泡緩衝シートを壊れにくくし、かつポリオレフィン系樹脂気泡緩衝シートから生じるがさがさというがさつき音を抑制するためには、人体が接触する側の上層にポリオレフィン系樹脂気泡シートを積層するとともに、荷重が大きくかかる下層に軟質ポリウレタンフォームシートを積層するのが効果的であることを見出した。
【0007】
なお、上層材のポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚みは、0.5〜2mmであると気泡緩衝シートの異音抑制、気泡緩衝シートの保護、速暖性等の観点から好適であり、中層材のポリオレフィン系樹脂気泡緩衝シートは、気泡の径が3〜7mm、ピッチ間隔1〜5mm、高さ2〜5mm、シートを構成するフィルムの厚み10〜50μmが速暖性、保温性、クッション性、気泡の耐久性等の観点から好適であり、下層材の軟質ポリウレタンフォームの厚みは、3〜20mmが気泡緩衝シートの気泡の保護、クッション性等の観点から好適である。
【0008】
また本発明では、前記敷きパッドに、上層材から下層材にかけて上下に貫通する孔を、総面積に対して開口率3〜30%の割合で形成することが望ましい。
このような貫通孔を設けることにより、通気性を良好にすることができ、ムレ防止効果を得ることができる。
【0009】
また本発明では、前記ポリオレフィン系樹脂気泡緩衝シートを、凸部側を下向きにして前記下層材に接着するようにした。
すなわち、ポリオレフィン系樹脂気泡緩衝シートは、一般的に真空成形等により凹凸状に形成したシートと、平坦なシートとを貼り合わせることにより、凸部の内部空間を気泡の封入部としているが、凸部側を下方に向けて比較的厚肉の下層材に接着することで、寝返り等によって圧縮変形力が加わっても、下層材の弾性力によって凸部の変形を吸収することができ、気泡を壊れにくくすることができる。
【発明の効果】
【0010】
敷きパッドとして、ポリオレフィン系樹脂発泡シートからなる上層材と、ポリオレフィン系樹脂気泡緩衝シートからなる中層材と、軟質ポリウレタンフォームからなる下層材とを上から順に接着積層することにより、アルミ箔シートの速暖性に勝るとも劣らない性能を発揮させることができ、しかも、アルミ箔シートを使用する場合のような接触時の冷感を避けることができるとともに、安価に構成することができる。しかも、気泡緩衝シートの気泡の破壊や潰れ等が防止され、耐久性を高めることができる。
この際、上下に貫通する孔を所定の割合で設けることにより確実なムレ防止を図ることができ、また、ポリオレフィン系樹脂気泡緩衝シートの凸部側を下向きにして下層材の軟質ポリウレタンフォームと接着させることで、一層の耐久性向上が図られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の形態について添付した図面に基づき説明する。
ここで、図1は本発明に係る敷きパッドの一例を示す平面図と断面図、図2は断面の拡大図である。
【0012】
本発明に係る敷きパッドは、アルミ箔シートより安価な素材を使用してもアルミ箔シート並みの保温効果があり、しかも、速暖性が発揮されるとともに、人体が接触した場合でも冷感を感じることがなく、さらに、ムレにくい敷きパッドとして開発されており、比較的安価にかつ容易に入手可能な気泡緩衝シートを利用するようにしている。
【0013】
冬場、環境温度が低い場合は、布団等の寝具の中に入ったときにヒヤリとした冷たさを感じ、体温によって寝具が徐々に温められ、体が温かさを感じてくるまで時間がかかる。これは、寝具の詰め物がウレタンフォームや繊維わたのような場合、フォーム内の空気や繊維間の空気が体温で温められるのに時間がかかるせいである。
【0014】
そこで、本発明に係る敷きパッド1は、このような冬場において、布団等の敷物と体の間に置くような寝具の補助具として構成され、環境温度が低い場合でもヒヤリとした冷たさを感じさせることがなく、自己の体温を利用して速やかに温かさを感じさせることができる(速暖性がある)ようにされている。
【0015】
すなわち、本敷きパッド1は、図1、図2に示すように、ポリオレフィン系樹脂であるポリエチレンまたはポリプロピレン等の発泡シートからなる上層材2と、ポリオレフィン系樹脂であるポリエチレンまたはポリプロピレン等の気泡緩衝シートからなる中層材3と、軟質ポリウレタンフォームからなる下層材4とが上から順に接着積層されている。この敷きパッド1には、保温性やクッション性だけでなく、ムレ防止を図るため、上層材2から下層材4にかけて上下に貫通する貫通孔5が、総面積(図1の平面面積)に対して3〜30%の開口率で設けられていることが好ましい。
【0016】
前記中層材3の気泡緩衝シートは、溶融押出ししたプラスチックフィルムに対して真空成形等によって多数の凹凸部を形成した凹凸フィルムと、溶融押出しした平坦なバックフィルムとを融着させることにより凸部内の空気を封入した気泡入りシートであり、メーカーによっては、エアキャップとかプチプチ等という登録商標で呼ばれるシートである。この気泡緩衝シートは、一つ一つの気泡が一定間隔で独立して並べられ、しかも各気泡が薄いフィルムで覆われているだけであるため、手で触った場合、触っている部分の気泡内の空気だけが独立して温められるため、短時間で温かさが感じられるようになる。
【0017】
これに対して、例えば、合成樹脂発泡シートの場合、独立した気泡が無数にあるものの、気泡の周りは材料自身の厚肉部分で覆われているため、材料自身の熱伝導を介して気泡を温めるようになり、温まり方はやや遅くなる。
また、繊維わたの場合、わたを構成する繊維と繊維の間にできる空隙は、独立した空間ではなく連続した空間であるため、手の接している部分から熱が加わっても熱がどんどん低い方へ移動して行き、シート全体が温められるまでに時間を要することになる。
【0018】
また、アルミ箔シートなどの熱伝導の良い金属シートの場合、例えばその厚みが0.1〜0.2mm程度の場合であっても、熱伝導性が良いため、手に接して温められた部分の熱は手を接していない部分にも拡がって伝播し、その後、シート全体が温められるようになる。この際、アルミは熱伝導率がよく、熱を反射するので温まり易いが、接触冷感が強く、しかも体の熱を奪い易いため、寒冷時にはより冷たく感じるようになり、体の接触面側に配設するには好ましい材料とはいえない。
【0019】
なお、速暖性や保温性やクッション性や気泡の耐久性等の観点から、本発明では、気泡緩衝シートの気泡の径を3〜7mm、ピッチ間隔を1〜5mm、気泡の高さを2〜5mmとしている。
なお、このような気泡緩衝シートの速暖性を高めるためには、気泡緩衝シートを構成するフィルムの厚みを薄くすることが好ましく、10〜50μm厚、より好ましくは20〜30μm厚にすることが好ましい。
また、気泡のエアー抜けを抑え、シートの強度を得るために、気泡緩衝シートはポリオレフィン系樹脂で構成することが好ましく、より好ましくはポリプロピレン系樹脂である。
なお、フィルムを薄くして強度を高めようとすると、フィルムが硬くなってがさつき音が大きくなる場合があり、このがさつき音を抑制するため、本発明では、以下に述べる上層材2を積層している。
【0020】
前記上層材2は、中層材3の気泡緩衝シートから発生するがさつき音を抑制するとともに、気泡緩衝シートの保護機能を高めるために中層材3の上部に積層するようにしている。この際、上層材2は、気泡緩衝シートの気泡と身体との間の熱伝導性が損なわれないよう留意する。上層材2は、柔軟性があって、触感が温かいポリエチレン、またはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂発泡シートで構成することが好ましく、また、厚みは0.5〜2mmが好ましい。これは、厚みが2mmを超えると、速暖性が阻害されがちとなり、0.5mm未満であると、中層材3が壊れ易くなるとともに、接着作業性が悪く、接着剤の影響が大きくでるようになり、速暖性にも影響を及ぼすからである。
【0021】
前記下層材4は、軟質ポリウレタンフォームから構成され、クッション性を良好にするとともに、中層材3の気泡を保護する効果を高めるため中層材3の下方に積層するようにしている。
このため、厚みを3〜20mmの比較的厚肉にすることが好ましい。3mm未満であると気泡緩衝シートの保護効果に劣り、また、20mmを超えると、使用時のフィット感が損なわれる可能性がある。なお、軟質ポリウレタンフォームの硬さは60〜180N(JIS K 6400)であることが好ましい。60N未満であると気泡緩衝シートの保護効果に劣り、180Nを超えると、硬く寝心地が悪くなる傾向にある。
また、この下層材4と中層材3の関係は、図2に示すように、中層材3の気泡緩衝シートの凸部tの頂点側が下層材4に対面するように下向きとなり、凸部tの頂点側が下層材4に接着固定されることが好ましい。
【0022】
上記のように下層材4と中層材3が接着固定されると、例えば使用者が敷きパッド1の上で着座や就寝時の寝返り等をして圧縮変形力が加わっても、下層材4の弾性力によって凸部tに加わる力を吸収することができ、気泡を壊れにくくすることができる。
【0023】
なお、上層材2と中層材3の接着、及び中層材3と下層材4の接着のうち、特に、上層材2と中層材3の接着においては、接着剤の種類等の選定にあたって、速暖性を阻害することがないように留意する必要がある。このような接着剤として、具体的にはウレタン樹脂、アクリル樹脂等の水性接着剤が好ましく用いられる。なお、接着方法については、スプレーやロールコーターで塗布する方法が挙げられるが、これらの方法に限定されるものではない。
【0024】
前記貫通孔5は、敷きパッド1の上層材2から下層材4を通して上下に貫通して形成され、身体と敷きパッド1とが密着するために生じやすくなるムレを効果的に防止できるようにされている。この際、孔の形状等は任意であるが、マット全体の総面積に対して3〜30%の開口率にすることが好ましい。
これは、3%未満であると、ムレを生じやすくなり、30%を超えるとムレは生じないが保温性が悪くなり、しかも敷きパッド1の強度も弱まるからである。特に好ましいのは、5〜15%の開口率である。
【0025】
本敷きパッド1は以上のような構成であるが、ここで、気泡緩衝シートとアルミ箔シートの昇温速度(速暖性)を実験した結果について説明する。
環境温度27℃において、ポリスチレンフォーム製の台の上にサンプルを載せ、その上に手のひらを当てて手のひら部分の温度上昇を測定した。サンプルの温度上昇は手のひらの体温からだけであり、サンプルの下にはポリスチレンフォームがあるため、サンプルの温度上昇状態はそのまま手のひらに伝わってくる。
ここでサンプルとしては、(1)気泡緩衝シート(膜厚20μmのポリプロピレン製、気泡の直径4mmφ、気泡の高さ4mm、気泡のピッチ1.0mm)、(2)アルミ箔シート(厚み150μm)とし、1分後の表面上昇速度を測定した結果は表1の通りである。
【0026】
【表1】

【0027】
この結果、両者とも手のひらを当てると急激に温かくなっていることが判るが、手を当ててから1分後の温度上昇速度を比較すると、気泡緩衝シートの方がアルミ箔シートより早く温められていることが判明した。
【0028】
一方、環境温度15℃の状態で上記と同様の実験を行ない、20秒後のサンプルの表面の温度を測定した。この結果は表2の通りである。
【0029】
【表2】

【0030】
この結果、両者とも15℃で冷たいサンプルに触るため、20秒後には手の熱がサンプルに奪われ、サンプル表面側の温度は一旦低下する。この際、アルミは熱伝導が大きく熱を奪い易いため、20秒後では表面温度は気泡緩衝シートより低くなる。このことから、サンプル表面側の温度は、気泡緩衝シートの方が温かく感じ、アルミ箔シートの方がより冷たく感じることが判る。
【0031】
また、環境温度20℃、湿度65%RHに調整された実験室で、密度32kg/m、硬度80N、厚み7mmの軟質ポリウレタンフォームをベースにしたパッド3種類について、敷布団の上に敷き、パッドを背にして仰臥姿勢で横たわり、上に羽毛布団をかけて各種パッドの温度上昇を調べた。
ここで3種類のパッドとしては、(1)上記軟質ポリウレタンフォーム単体、(2)気泡緩衝シート(膜厚20μmのポリプロピレン製、気泡の直径4mmφ、気泡の高さ4mm、気泡のピッチ1.0mm)と上記軟質ポリウレタンフォームの積層物、(3)アルミ箔シート(厚み150μm)と上記軟質ポリウレタンフォームの積層物、とし、1分後のパッド表面の昇温速度を測定した。この結果は表3の通りである。
【0032】
【表3】

【0033】
この結果、軟質ポリウレタンフォーム単体の場合、1分後の昇温速度は0.107℃/secであり、気泡緩衝シートと軟質ポリウレタンフォームの積層物の場合、0.123℃/secであり、アルミ箔シートと軟質ポリウレタンフォームの積層物の場合、0.125℃/secであった。この結果、気泡緩衝シートと軟質ポリウレタンフォームとの積層物や、アルミ箔シートと軟質ポリウレタンフォームとの積層物は、どちらも軟質ポリウレタンフォーム単体の場合より、高い昇温速度であることが判明し、また、気泡緩衝シートと軟質ポリウレタンフォームの積層物は、アルミ箔シートと軟質ポリウレタンフォームの積層物に較べて遜色のない昇温速度であることが判明した。
【実施例】
【0034】
図1に示すように、幅900mm、長さ300mm、上層材2(ポリエチレン発泡シート、厚み1mm)、中層材3(膜厚20μmのポリプロピレン製、気泡の直径4mmφ、気泡の高さ4mm、気泡のピッチ1.0mの気泡緩衝シート)、下層材4(密度32kg/m、硬度80N、厚み7mmの軟質ポリウレタンフォーム)の積層物からなる敷きパッド1を設けた。この際、上層材2と中層材3の接着、及び中層材3と下層材4の接着剤として、速暖性を阻害する恐れの少ない水性ボンド7(住友スリーエム社製、固形分52%)を用いた。なお、上層材2と中層材3の接着にあたっては、中層材3にスプレーによりウェット状態で30g/m塗布して接着させ、中層材3と下層材4との接着にあたっては、下層材4にロールコーターによりウェット状態で50g/m塗布して接着させた。
その後、上層材2から下層材4にかけて、上下に貫通する直径25mmφの貫通孔5を合計50個穿設することにより、総面積に対する開口率7.8%の孔を形成した。
【0035】
このような敷きパッド1を敷布団等の上に置いて使用したところ、アルミ箔シートのような接触冷感を全く感じることがなく、アルミ箔シートを使用した場合と同等の速暖性を得ることができるとともに、クッション性が良好であり、しかもムレを感じることもなかった。また、がさつき音も気にならず、耐久性も良好であった。
この結果、本発明の有効性が確認された。
【0036】
なお、本発明は以上のような実施形態に限定されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載した事項と実質的に同一の構成を有し、同一の作用効果を奏するものは本発明の技術的範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0037】
体温を利用して人体を保温するマットに関し、布団に入るときにヒンヤリとした感じを感じさせず、すぐに温かみを感じさせると同時に、極めて安価に構成できるため、特に冬場における寝具の補助具として広い普及が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る敷きパッドの一例を示し、(a)は平面図、(b)は断面図
【図2】断面の拡大図
【符号の説明】
【0039】
1…敷きパッド、2…上層材、3…中層材、4…下層材、5…貫通孔、t…気泡の凸部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオレフィン系樹脂発泡シートからなる上層材と、空気を封入した凸部が多数形成されたポリオレフィン系樹脂気泡緩衝シートからなる中層材と、軟質ポリウレタンフォームからなる下層材とが上から順に接着積層されることを特徴とする敷きパッド。
【請求項2】
前記敷きパッドには、上層材から下層材にかけて上下に貫通する孔が、総面積に対して開口率3〜30%の割合で形成されることを特徴とする請求項1に記載の敷きパッド。
【請求項3】
前記気泡緩衝シートは、凸部側が下向きになって前記下層材に接着されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の敷きパッド。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−119708(P2010−119708A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−297370(P2008−297370)
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(000000077)アキレス株式会社 (402)
【Fターム(参考)】