説明

新規なホウ素化合物、それらの製造方法およびそれらを用いた機能性電子素子

【課題】ホウ素化合物、それらの製造方法およびそれらを用いた機能性電子素子の提供。
【解決手段】式1


で示されるホウ素化合物。該化合物は、式4


で示されるホウ素化合物を、式5


で示される化合物と反応させ、製造できる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1):
【化1】


[式中、R、RおよびRは、同一または相異なり、置換基を有していてもよいアリール基または複素環基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか2個が互いに結合して環を形成しており;Rは水素原子または置換基であり;mは0〜2の整数であり;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Qは連結基であり;Xは窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子またはセレン原子であり;点線の半円弧はQとXとが共通する環の一部であってもよいことを表し;QとXとの間の点線および実線は単結合または二重結合を表し;XからBに向かう矢印は配位結合を表し;Rは水素または1〜4価の有機骨格であり;nは1〜4の整数であり;nが2〜4の整数である場合、複数個存在するR、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、ならびに、QとXとの間の点線および実線は、各々、同一または相異なる]
で示されるホウ素化合物。
【請求項2】
下記式(2):
【化2】


[式中、R、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、ならびに、XからBに向かう矢印は上記式(1)と同じ意味を有し;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Rは水素または1価の有機骨格である]
で示される請求項1記載のホウ素化合物。
【請求項3】
下記式(3):
【化3】


[式中、R、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、ならびに、XからBに向かう矢印は上記式(1)と同じ意味を有し;Rは2価の有機骨格であり;複数個存在するR、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、ならびに、QとXとの間の点線および実線は、各々、同一または相異なる]
で示される請求項1記載のホウ素化合物。
【請求項4】
上記式(1)、(2)または(3)において、QおよびXが共通する環の一部である請求項1〜3のいずれか1項記載のホウ素化合物。
【請求項5】
上記共通する環がピリジン環、キノリン環またはチオフェン環であり、Xが該ピリジン環または該キノリン環の窒素原子あるいは該チオフェン環の硫黄原子であり、mが0である請求項4記載のホウ素化合物。
【請求項6】
上記式(1)、(2)または(3)において、Qがメチレン基であり、Xが窒素原子であり、mが2である請求項1〜3のいずれか1項記載のホウ素化合物。
【請求項7】
上記式(1)、(2)または(3)において、Qがメチレン基であり、Xが酸素原子であり、mが1である請求項1〜3のいずれか1項記載のホウ素化合物。
【請求項8】
下記式(1):
【化4】


[式中、R、RおよびRは、同一または相異なり、置換基を有していてもよいアリール基または複素環基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか2個が互いに結合して環を形成しており;Rは水素原子または置換基であり;mは0〜2の整数であり;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Qは連結基であり;Xは窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子またはセレン原子であり;点線の半円弧はQとXとが共通する環の一部であってもよいことを表し;QとXとの間の点線および実線は単結合または二重結合を表し;XからBに向かう矢印は配位結合を表し;Rは水素または1〜4価の有機骨格であり;nは1〜4の整数であり;nが2〜4の整数である場合、複数個存在するR、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、ならびに、QとXとの間の点線および実線は、各々、同一または相異なる]
で示されるホウ素化合物を製造する方法であって、
下記式(4):
【化5】


[式中、R、R、R、Rおよびnは上記式(1)と同じ意味を有し;nが2〜4の整数である場合、複数個存在するR、RおよびRは同一または相異なり;R、R、RおよびRは同一または相異なり、水素原子または置換基である]
で示されるホウ素化合物を、下記式(5):
【化6】


[式中、R、m、Q、X、点線の半円弧、ならびに、QとXとの間の点線および実線は上記式(1)と同じ意味を有し;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Yはフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である]
で示される化合物と、パラジウム、白金およびニッケルよりなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む触媒の存在下で、反応させることを特徴とする製造方法。
【請求項9】
上記式(1)および(5)において、QおよびXが共通する環の一部である請求項8記載の製造方法。
【請求項10】
上記共通する環がピリジン環、キノリン環またはチオフェン環であり、Xが該ピリジン環または該キノリン環の窒素原子あるいは該チオフェン環の硫黄原子であり、mが0である請求項9記載の製造方法。
【請求項11】
上記式(1)および(5)において、Qがメチレン基であり、Xが窒素原子であり、mが2である請求項8記載の製造方法。
【請求項12】
上記式(1)および(5)において、Qがメチレン基であり、Xが酸素原子であり、mが1である請求項8記載の製造方法。
【請求項13】
下記式(6):
【化7】


[式中、R、RおよびRは、同一または相異なり、置換基を有していてもよいアリール基または複素環基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか2個が互いに結合して環を形成しており;Rは水素原子または置換基であり;mは0〜2の整数であり;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Qは連結基であり;Xは窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子またはセレン原子であり;点線の半円弧はQとXとが共通する環の一部であってもよいことを表し;QとXとの間の点線および実線は単結合または二重結合を表し;XからBに向かう矢印は配位結合を表し;Rは1〜4価の有機骨格であり;nは1〜4の整数であり;nが2〜4の整数である場合、複数個存在するR、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、ならびに、QとXとの間の点線および実線は、各々、同一または相異なる]
で示されるホウ素化合物を製造する方法であって、
下記式(7):
【化8】


[式中、R、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、ならびに、QとXとの間の点線および実線は上記式(6)と同じ意味を有し;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;R、R、RおよびRは同一または相異なり、水素原子または置換基である]
で示されるホウ素化合物を、下記式(8):
【化9】


[式中、Rおよびnは上記式(6)と同じ意味を有し;Yはフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であり;nが2〜4の整数である場合、複数個存在するYは同一または相異なる]
で示される化合物と、パラジウム、白金およびニッケルよりなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む触媒の存在下で、反応させることを特徴とする製造方法。
【請求項14】
上記式(7)で示されるホウ素化合物を、上記式(8)において、Rが1価の有機骨格を表すRであり、nが1である化合物と、パラジウム、白金およびニッケルよりなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む触媒の存在下で、反応させることにより、下記式(9):
【化10】


[式中、R、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、ならびに、XからBに向かう矢印は上記式(6)と同じ意味を有し;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Rは1価の有機骨格である]
で示されるホウ素化合物を製造する請求項13記載の製造方法。
【請求項15】
上記式(7)で示されるホウ素化合物を、上記式(8)において、Rが2価の有機骨格を表すRであり、nが2である化合物と、パラジウム、白金およびニッケルよりなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む触媒の存在下で、反応させることにより、下記式(10):
【化11】


[式中、R、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、ならびに、XからBに向かう矢印は上記式(6)と同じ意味を有し;Rは2価の有機骨格であり;複数個存在するR、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、ならびに、QとXとの間の点線および実線は、各々、同一または相異なる]
で示されるホウ素化合物を製造する請求項13記載の製造方法。
【請求項16】
上記式(6)および(7)、(9)または(10)において、QおよびXが共通する環の一部である請求項13〜15のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項17】
上記共通する環がピリジン環、キノリン環またはチオフェン環であり、Xが該ピリジン環または該キノリン環の窒素原子あるいは該チオフェン環の硫黄原子であり、mが0である請求項16記載の製造方法。
【請求項18】
上記式(6)および(7)、(9)または(10)において、Qがメチレン基であり、Xが窒素原子であり、mが2である請求項13〜15のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項19】
上記式(6)および(7)、(9)または(10)において、Qがメチレン基であり、Xが酸素原子であり、mが1である請求項13〜15のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項20】
下記式(11):
【化12】


[式中、R、RおよびRは、同一または相異なり、置換基を有していてもよいアリール基または複素環基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか2個が互いに結合して環を形成しており;Rは水素原子または置換基であり;mは0〜2の整数であり;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Qは連結基であり;Xは窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子またはセレン原子であり;点線の半円弧はQとXとが共通する環の一部であってもよいことを表し;QとXとの間の点線および実線は単結合または二重結合を表し;XからBに向かう矢印は配位結合を表し;Rは水素または1価の有機骨格である]
で示されるホウ素化合物を製造する方法であって、
下記式(12):
【化13】


[式中、R、R、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、ならびに、QとXとの間の点線および実線は上記式(11)と同じ意味を有し;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なる]
で示されるホウ素化合物を、パラジウム、白金およびニッケルよりなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む触媒の存在下で、反応させることを特徴とする製造方法。
【請求項21】
上記式(11)および(12)において、QおよびXが共通する環の一部である請求項20記載の製造方法。
【請求項22】
上記共通する環がピリジン環またはキノリン環であり、Xが該ピリジン環または該キノリン環の窒素原子であり、mが0である請求項21記載の製造方法。
【請求項23】
下記式(13):
【化14】


[式中、R、RおよびRは、同一または相異なり、置換基を有していてもよいアリール基または複素環基であるか、あるいは、RおよびRが互いに結合して環を形成しており;Rは水素原子または置換基であり;mは0〜2の整数であり;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Qは連結基であり;Xは窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子またはセレン原子であり;点線の半円弧はQとXとが共通する環の一部であってもよいことを表し;QとXとの間の点線および実線は単結合または二重結合を表し;XからBに向かう矢印は配位結合を表し;Rは水素または1価の有機骨格である]
で示されるホウ素化合物を製造する方法であって、
下記式(14):
【化15】


[式中、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、ならびに、Rは上記式(13)と同じ意味を有し;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Y’は塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である]
で示される化合物に有機リチウム化合物を作用させて生成するリチウム化合物を、下記式(15):
【化16】


[式中、RおよびRは上記式(13)と同じ意味を有し;Wはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、アルコキシ基またはアリールオキシ基である]
で示されるホウ素化合物と反応させることを特徴とする製造方法。
【請求項24】
上記式(13)および(14)において、QおよびXが共通する環の一部である請求項23記載の製造方法。
【請求項25】
上記共通する環がピリジン環、キノリン環またはチオフェン環であり、Xが該ピリジン環または該キノリン環の窒素原子あるいは該チオフェン環の硫黄原子であり、mが0である請求項24記載の製造方法。
【請求項26】
請求項1〜7のいずれか1項記載のホウ素化合物を発光材料、電子輸送材料、電子注入材料、正孔阻止材料または有機半導体材料として用いることを特徴とする機能性電子素子。
【請求項27】
下記式(1):
【化17】


[式中、R、RおよびRは、同一または相異なり、置換基を有していてもよいアリール基または複素環基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか2個が互いに結合して環を形成しており;Rは水素原子または置換基であり;mは0〜2の整数であり;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Qは連結基であり;Xは窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子またはセレン原子であり;点線の半円弧はQとXとが共通する環の一部であってもよいことを表し;QとXとの間の点線および実線は単結合または二重結合を表し;XからBに向かう矢印は配位結合を表し;Rは水素または1〜4価の有機骨格であり;nは1〜4の整数であり;nが2〜4の整数である場合、複数個存在するR、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、ならびに、QとXとの間の点線および実線は、各々、同一または相異なる]
で示されるホウ素化合物を製造する方法であって、
下記式(4):
【化18】


[式中、R、R、R、Rおよびnは上記式(1)と同じ意味を有し;nが2〜4の整数である場合、複数個存在するR、RおよびRは同一または相異なり;R、R、RおよびRは同一または相異なり、水素原子または置換基である]
で示されるホウ素化合物を、下記式(16):
【化19】


[式中、R、m、Q、X、点線の半円弧、ならびに、QとXとの間の点線および実線は上記式(1)と同じ意味を有し;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Tfはトリフルオロメタンスルホニル基である]
で示される化合物と、パラジウム、白金およびニッケルよりなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む触媒の存在下で、反応させることを特徴とする製造方法。
【請求項28】
上記式(1)および(16)において、QおよびXが共通する環の一部である請求項27記載の製造方法。
【請求項29】
上記共通する環がピリジン環、キノリン環、フェナントリジン環またはチオフェン環であり、Xが該ピリジン環、該キノリン環または該フェナントリジン環の窒素原子あるいは該チオフェン環の硫黄原子であり、mが0である請求項28記載の製造方法。
【請求項30】
下記式(17):
【化20】


[式中、R、RおよびRは、同一または相異なり、置換基を有していてもよいアリール基または複素環基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか2個が互いに結合して環を形成しており;Rは水素原子または置換基であり;mは0〜2の整数であり;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Qは連結基であり;Xは窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子またはセレン原子であり;実線の半円弧はQとXとが共通する環の一部であることを表し;QとXとの間の点線および実線は単結合または二重結合を表し;XからBに向かう矢印は配位結合を表し;Rは水素または1価の有機骨格であり;Rはp価の有機骨格であり;pは2〜6の整数であり;複数個存在するR、R、R、R、m、Q、X、実線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、ならびに、Rは、各々、同一または相異なる]
で示されるホウ素化合物。
【請求項31】
下記式(18):
【化21】


[式中、R、R、R、R、m、Q、X、実線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、XからBに向かう矢印、ならびに、Rは上記式(17)と同じ意味を有し;Rは2価の有機骨格であり;複数個存在するR、R、R、R、m、Q、X、実線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、ならびに、Rは、各々、同一または相異なる]
で示される請求項30記載のホウ素化合物。
【請求項32】
下記式(19):
【化22】


[式中、R、R、R、R、m、Q、X、実線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、XからBに向かう矢印、ならびに、Rは上記式(17)と同じ意味を有し;Rは3価の有機骨格であり;複数個存在するR、R、R、R、m、Q、X、実線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、ならびに、Rは、各々、同一または相異なる]
で示される請求項30記載のホウ素化合物。
【請求項33】
上記共通する環がピリジン環、キノリン環、フェナントリジン環またはチオフェン環であり、Xが該ピリジン環、該キノリン環または該フェナントリジン環の窒素原子あるいは該チオフェン環の硫黄原子であり、mが0である請求項30〜32のいずれか1項記載のホウ素化合物。
【請求項34】
下記式(17):
【化23】


[式中、R、RおよびRは、同一または相異なり、置換基を有していてもよいアリール基または複素環基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか2個が互いに結合して環を形成しており;Rは水素原子または置換基であり;mは0〜2の整数であり;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Qは連結基であり;Xは窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子またはセレン原子であり;実線の半円弧はQとXとが共通する環の一部であることを表し;QとXとの間の点線および実線は単結合または二重結合を表し;XからBに向かう矢印は配位結合を表し;Rは水素または1価の有機骨格であり;Rはp価の有機骨格であり;pは2〜6の整数であり;複数個存在するR、R、R、R、m、Q、X、実線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、ならびに、Rは、各々、同一または相異なる]
で示されるホウ素化合物を製造する方法であって、
下記式(20):
【化24】


[式中、R、R、R、R、m、Q、X、実線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、XからBに向かう矢印、ならびに、Rは上記式(17)と同じ意味を有し;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;R、R10、R11およびR12は同一または相異なり、水素原子または置換基である]
で示されるホウ素化合物を、下記式(21):
【化25】


[式中、Rおよびpは上記式(17)と同じ意味を有し;Y”はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子またはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基であり;複数個存在するY”は同一または相異なる]
で示される化合物と、パラジウム、白金およびニッケルよりなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む触媒の存在下で、反応させることを特徴とする製造方法。
【請求項35】
上記式(20)で示されるホウ素化合物を、上記式(21)において、Rが2価の有機骨格を表すRであり、pが2である化合物と、パラジウム、白金およびニッケルよりなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む触媒の存在下で、反応させることにより、下記式(18):
【化26】


[式中、R、R、R、R、m、Q、X、実線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、XからBに向かう矢印、ならびに、Rは上記式(17)と同じ意味を有し;Rは2価の有機骨格であり;複数個存在するR、R、R、R、m、Q、X、実線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、ならびに、Rは、各々、同一または相異なる]
で示されるホウ素化合物を製造する請求項34記載の製造方法。
【請求項36】
上記式(20)で示されるホウ素化合物を、上記式(21)において、Rが3価の有機骨格を表すRであり、pが3である化合物と、パラジウム、白金およびニッケルよりなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む触媒の存在下で、反応させることにより、下記式(19):
【化27】



[式中、R、R、R、R、m、Q、X、実線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、XからBに向かう矢印、ならびに、Rは上記式(17)と同じ意味を有し;Rは3価の有機骨格であり;複数個存在するR、R、R、R、m、Q、X、実線の半円弧、QとXとの間の点線および実線、ならびに、Rは、各々、同一または相異なる]
で示されるホウ素化合物を製造する請求項34記載の製造方法。
【請求項37】
上記共通する環がピリジン環、キノリン環、フェナントリジン環またはチオフェン環であり、Xが該ピリジン環、該キノリン環または該フェナントリジン環の窒素原子あるいは該チオフェン環の硫黄原子であり、mが0である請求項34〜36のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項38】
下記式(22):
【化28】


[式中、R、RおよびRは、同一または相異なり、置換基を有していてもよいアリール基または複素環基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか2個が互いに結合して環を形成しており;NからBに向かう矢印は配位結合を表し;Rは水素または1価の有機骨格であり;R13およびR14は、同一または相異なり、水素原子または置換基である]
で示されるホウ素化合物。
【請求項39】
上記式(22)において、R13およびR14がメチル基である請求項38記載のホウ素化合物。
【請求項40】
上記式(22)において、R、RおよびRがビフェニリル基であり、Rが水素原子である請求項38または39記載のホウ素化合物。
【請求項41】
下記式(22):
【化29】


[式中、R、RおよびRは、同一または相異なり、置換基を有していてもよいアリール基または複素環基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか2個が互いに結合して環を形成しており;NからBに向かう矢印は配位結合を表し;Rは水素または1価の有機骨格であり;R13およびR14は、同一または相異なり、水素原子または置換基である]
で示されるホウ素化合物を製造する方法であって、
下記式(23):
【化30】


[式中、R、R、RおよびRは上記式(22)と同じ意味を有し;R、R、RおよびRは同一または相異なり、水素原子または置換基である]
で示されるホウ素化合物を、下記式(24):
【化31】


[式中、R13およびR14は上記式(22)と同じ意味を有し;Y”はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子またはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基であり;複数個存在するY”は同一または相異なる]
で示される化合物と、パラジウム、白金およびニッケルよりなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む触媒の存在下で、反応させることを特徴とする製造方法。
【請求項42】
上記式(22)および(24)において、R13およびR14がメチル基であり;上記式(24)において、Y”が臭素原子である請求項41記載の製造方法。
【請求項43】
上記式(22)および(23)において、R、RおよびRがビフェニリル基であり、Rが水素原子である請求項41または42記載の製造方法。
【請求項44】
下記式(25):
【化32】


[式中、R、RおよびRは、同一または相異なり、置換基を有していてもよいアリール基または複素環基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか2個が互いに結合して環を形成しており;Rは水素原子または置換基であり;mは0〜2の整数であり;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Qは連結基であり;Xは窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子またはセレン原子であり;点線の半円弧はQとXとが共通する環の一部であってもよいことを表し;QとXとの間の点線および実線は単結合または二重結合を表し;XからBに向かう矢印は配位結合を表し;Yはフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である]
で示されるホウ素化合物。
【請求項45】
上記式(25)において、QおよびXが共通する環の一部である請求項44記載のホウ素化合物。
【請求項46】
上記共通する環がピリジン環、キノリン環、フェナントリジン環またはチオフェン環であり、Xが該ピリジン環、該キノリン環または該フェナントリジン環の窒素原子あるいは該チオフェン環の硫黄原子であり、mが0である請求項45記載のホウ素化合物。
【請求項47】
上記式(25)において、Qがメチレン基であり、Xが窒素原子であり、mが2である請求項44記載のホウ素化合物。
【請求項48】
上記式(25)において、Qがメチレン基であり、Xが酸素原子であり、mが1である請求項44記載のホウ素化合物。
【請求項49】
下記式(25):
【化33】


[式中、R、RおよびRは、同一または相異なり、置換基を有していてもよいアリール基または複素環基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか2個が互いに結合して環を形成しており;Rは水素原子または置換基であり;mは0〜2の整数であり;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;Qは連結基であり;Xは窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子またはセレン原子であり;点線の半円弧はQとXとが共通する環の一部であってもよいことを表し;QとXとの間の点線および実線は単結合または二重結合を表し;XからBに向かう矢印は配位結合を表し;Yはフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である]
で示されるホウ素化合物を製造する方法であって、
下記式(26):
【化34】


[式中、R、R、R、R、m、Q、X、点線の半円弧、ならびに、QとXとの間の点線および実線は上記式(25)と同じ意味を有し;mが2である場合、複数個存在するRは同一または相異なり;R、R、RおよびRは同一または相異なり、水素原子または置換基である]
で示されるホウ素化合物にハロゲン化剤を反応させることを特徴とする製造方法。
【請求項50】
上記式(25)および(26)において、QおよびXが共通する環の一部である請求項49記載の製造方法。
【請求項51】
上記共通する環がピリジン環、キノリン環、フェナントリジン環またはチオフェン環であり、Xが該ピリジン環、該キノリン環または該フェナントリジン環の窒素原子あるいは該チオフェン環の硫黄原子であり、mが0である請求項50記載の製造方法。
【請求項52】
上記式(25)および(26)において、Qがメチレン基であり、Xが窒素原子であり、mが2である請求項49記載の製造方法。
【請求項53】
上記式(25)および(26)において、Qがメチレン基であり、Xが酸素原子であり、mが1である請求項49記載の製造方法。
【請求項54】
請求項30〜33、38〜40および44〜48のいずれか1項記載のホウ素化合物を発光材料、電子輸送材料、電子注入材料、正孔阻止材料または有機半導体材料として用いることを特徴とする機能性電子素子。

【図1】
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【公開番号】特開2009−155325(P2009−155325A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−307846(P2008−307846)
【出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【出願人】(504132272)国立大学法人京都大学 (1,269)
【出願人】(000004628)株式会社日本触媒 (2,292)
【Fターム(参考)】