説明

時刻修正装置、時刻修正装置付き計時装置及び時刻修正方法

【課題】基地局から取得した閏秒を正確に時刻修正に反映することができる時刻修正装置等を提供すること。
【解決手段】基地局15aが発信した時刻情報を含む特定信号を受信する受信部24と、時刻情報に基づいて時刻情報表示部12の表示時刻情報を修正する表示時刻情報修正部311と、を有し、時刻情報に含まれる地球の自転等に基づく時刻修正情報である閏秒情報を格納する閏秒情報格納部51と、閏秒情報に基づいて表示時刻情報を修正するための閏秒実行時期情報を格納する閏秒実行時期情報格納部48と、を備え、表示時刻情報修正部は、閏秒情報と閏秒実行時期情報に基づいて、表示時刻情報を修正する構成となっている時刻修正装置10。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばCDMA(Code Division Multiple Access、符号分割多重接続)方式の携帯電話通信網で基地局から発信される信号に含まれる時刻情報に基づいて時刻修正を行う時刻修正装置、時刻修正装置付き計時装置及び時刻修正方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、CDMA方式の携帯電話通信網で基地局から携帯電話機に対して発信される信号には、時刻情報が含まれ、この時刻情報は、GPS(Global Positioning System)衛星の原子時計に基づくGPS時刻に合致した極めて精度の高い時刻情報となっている。
したがって、このCDMA方式の携帯電話通信網で基地局から送信されるGPS時刻データを端末が取得し、このGPS時刻データを用いて内蔵時計の時刻データを補正しようとする提案がなされている(例えば、特許文献1)。
ところで、時刻修正装置が基地局から受信する上述の時刻情報には、閏秒の補正時間が含まれている。この閏秒は、地球の自転の誤差等を考慮して、GPS時刻を修正するための補正時間である。
この閏秒は、地球の自転を考慮して弾力的に決定される補正時間であり、基地局に登録されている閏秒データは、例えば、1年に2回程度、修正される。
一方、閏秒が実際に時刻に適用されるのは、例えば、7月1日や1月1日からとなっている。
【特許文献1】特開2000−321383号公報(要約等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、この閏秒が実施される時刻と同時に各基地局のデータを修正するのは困難であるため、実際に修正された閏秒が実施される時刻より前、例えば、最長6ヶ月前に、各基地局の閏秒データを修正するのが通常である。
このため、各基地局の閏秒データが修正された後であって、実際にその修正された閏秒データが実施されるまでの間、その閏秒データは、正しくないデータとなる。
したがって、この間に、時刻修正装置が、基地局から閏秒データを受信して、時刻修正を行なうと、正確な時刻修正ができないという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、基地局から取得した閏秒を正確に時刻修正に反映することができる時刻修正装置、時刻修正装置付き計時装置及び時刻修正方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題は、本発明によれば、基地局が発信した時刻情報を含む特定信号を受信する受信部と、前記時刻情報に基づいて時刻情報表示部の表示時刻情報を修正する表示時刻情報修正部と、を有し、前記時刻情報に含まれる地球の自転等に基づく時刻修正情報である閏秒情報を格納する閏秒情報格納部と、前記閏秒情報に基づいて表示時刻情報を修正するための閏秒実行時期情報を格納する閏秒実行時期情報格納部と、を備え、前記表示時刻情報修正部は、前記閏秒情報と前記閏秒実行時期情報に基づいて、前記表示時刻情報を修正する構成となっていることを特徴とする時刻修正装置により達成される。
【0006】
前記構成によれば、時刻情報に含まれる地球の自転等に基づく時刻修正情報である閏秒情報を格納する閏秒情報格納部と、閏秒情報に基づいて表示時刻情報を修正するための閏秒実行時期情報を格納する閏秒実行時期情報格納部と、を備え、表示時刻情報修正部は、閏秒情報と閏秒実行時期情報に基づいて、表示時刻情報を修正する構成となっている。
このため、時刻修正装置が、実際に実施される前に閏秒情報を取得しても、直ちに、その閏秒情報を適用し、表示時刻修正をすることがなく、実施される時期に、閏秒情報に基づいて表示時刻修正をすることができる。
したがって、基地局から取得した閏秒情報を正確に時刻修正に反映することができる。
【0007】
好ましくは、前記基地局から受信した前記閏秒情報の変更の有無を判断する閏秒変更判断部を有し、前記表示時刻情報修正部は、前記閏秒変更判断部で変更の有無を判断された前記閏秒情報及び前記閏秒実行時期情報に基づき、前記表示時刻情報を修正する構成となっていることを特徴とする時刻修正装置である。
【0008】
前記構成によれば、基地局から受信した閏秒情報の変更の有無を判断する閏秒変更判断部し、表示時刻情報修正部は、閏秒変更判断部で変更の有無を判断された閏秒情報及び閏秒実行時期情報に基づき、表示時刻情報を修正する構成となっている。
このため、基地局において、閏秒情報が実際に適用される時期の前に変更されても、その変更は、閏秒変更判断部で認識される。そして、この変更が認識された閏秒情報は、表示時刻修正部が表示時刻情報を修正する際に、その適用時期に使用されることになる。なお、この変更された閏秒情報の適用時期は、閏秒実行時期情報に基づき定められる。
したがって、閏秒情報の適用時期をより正確に管理することができる。
【0009】
好ましくは、前記基地局から受信した前記閏秒情報を、基地局毎の閏秒情報に区分して基地局閏秒情報として格納する基地局閏秒情報格納部と、前記基地局閏秒情報に基づいて基地局閏秒基準情報を生成する基地局閏秒基準情報生成部と、を有し、前記閏秒変更判断部が、前記基地局閏秒基準情報に基づいて、前記基地局から受信した前記閏秒情報の変更の有無を判断する構成となっていることを特徴とする時刻修正装置である。
【0010】
前記構成によれば、基地局から受信した閏秒情報を、基地局毎の閏秒情報に区分して基地局閏秒情報として格納する基地局閏秒情報格納部と、基地局閏秒情報に基づいて基地局閏秒基準情報を生成する基地局閏秒基準情報生成部と、を有し、閏秒変更判断部が、基地局閏秒基準情報に基づいて、基地局から受信した閏秒情報の変更の有無を判断する構成となっている。
このため、基地局毎に閏秒情報が異なる場合でも、精度良く閏秒情報を適用して表示時刻情報を修正することができる。
【0011】
好ましくは、前記基地局基準閏秒変更判断部は、前記基地局閏秒情報を平均化処理若しくは統計的処理を行なうことを特徴とする時刻修正装置である。
【0012】
好ましくは、前記時刻情報は、時刻情報抽出信号を介して前記特定信号から抽出される構成となっていると共に、この時刻情報抽出信号のみを供給する時刻情報抽出信号提供部が備わっていることを特徴とする時刻修正装置である。
【0013】
前記構成によれば、基地局から発信された時刻情報を含む特定信号から時刻情報を抽出する時刻情報抽出信号のみを供給する時刻情報抽出信号提供部が備わっている。このため、この時刻情報抽出信号提供部を形成する例えば、回路規模等を従来より小さくすることができ、時刻修正装置の消費電力を小さくすることができる。
【0014】
好ましくは、前記時刻情報は、前記受信部が受信する時刻である受信時刻情報から所定時間経過後の未来時刻情報となっており、前記未来時刻情報と前記受信時刻情報との差分時間情報を格納する差分時間情報格納部と、少なくとも、前記受信部が受信した前記未来時刻情報と前記差分時間情報に基づいて前記受信部の受信時刻情報を生成する受信時刻情報生成部と、前記受信時刻情生成部で生成された前記受信時刻情報と、少なくとも、時刻修正装置の処理時間情報に基づき、前記表示時刻情報修正部の修正用の修正時刻情報を生成する修正時刻情報生成部と、を有することを特徴とする時刻修正装置である。
【0015】
前記課題は、本発明によれば、基地局が発信した時刻情報を含む特定信号を受信する受信部と、前記時刻情報に基づいて時刻情報表示部の表示時刻情報を修正する表示時刻情報修正部と、を有し、前記時刻情報に含まれる地球の自転等に基づく時刻修正情報である閏秒情報を格納する閏秒情報格納部と、前記閏秒情報に基づいて表示時刻情報を修正するための閏秒実行時期情報を格納する閏秒実行時期情報格納部と、を備え、前記表示時刻情報修正部は、前記閏秒情報と前記閏秒実行時期情報に基づいて、前記表示時刻情報を修正する構成となっていることを特徴とする時刻修正装置付き計時装置により達成される。
【0016】
前記課題は、本発明によれば、基地局が発信した時刻情報を含む特定信号を受信する受信部と、前記時刻情報に基づいて時刻情報表示部の表示時刻情報を修正する表示時刻情報修正部と、を有する時計修正装置の時刻修正方法であって、前記表示時刻情報修正部は、前記時刻情報に含まれる地球の自転等に基づく時刻修正情報である閏秒情報と、前記閏秒情報に基づいて表示時刻情報を修正するための閏秒実行時期情報に基づいて、前記表示時刻情報を修正することを特徴とする時刻修正装置の時刻修正方法により達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る時刻修正装置付き計時装置である例えば、時刻修正装置付き腕時計10(以下「腕時計」という)を示す概略図であり、図2は、図1の腕時計10の内部の主なハードウエア構成等を示す概略図である。
図1に示すように、腕時計10は、その表面に文字板12、長針、短針等の針13等が配置されると共に、各種メッセージが表示されるLED等からなるディスプレイ14が形成されている。なお、ディスプレイ14は、LEDの他、LCD、アナログ表示等でも構わない。
【0019】
また、図1に示すように、腕時計10は、アンテナ11を有しており、このアンテナ11は、基地局である例えば、CDMA基地局15a、15b等からの信号を受信する構成となっている。つまり、CDMA基地局15a等は、CDMA方式の携帯電話通信網の基地局となっている。
ただし、本実施の形態の腕時計10は携帯電話機能を有していないためCDMA基地局15a等と電話通信をするものではなく、CDMA基地局15a等から送信される信号から時刻情報等を受信し、その信号に基づいて時刻修正をしようとするものである。CDMA基地局15a等から送信される信号も内容については後述する。
また、図1に示すように、腕時計10には、その利用者が操作可能なりゅうず28が形成されている。
このりゅうず28は、腕時計10の利用者が操作可能な外部入力部となっている。
【0020】
先ず、図1の腕時計10のハードウエア構成等について説明する。図2に示すように、腕時計10はバス20を備え、バス20には、CPU(Central Processing Unit)21、RAM(Random Access Memory)22、ROM(Read Only Memory)23等が接続されている。
また、バス20には、CDMA基地局15a等からの信号を受信する受信部である例えば、CDMA基地局電波受信機24が接続されている。このCDMA基地局電波受信機24は、図1のアンテナ11を有している。
また、バス20には、時計機構であるIC(半導体集積回路)等からなるリアルタイムクロック(RTC)25や温度補償回路付き水晶発振回路(TCXO)26等も接続されている。
【0021】
このように、図1の文字板12、針13、RTC25及びTCXO26等は、表示時刻情報を表示する時刻情報表示部の一例となっている。
また、バス20には、電池27が接続され、この電池27は、受信部(例えば、CDMA基地局電波受信機24)が通信を行うための電力を供給する電源部となっている。
【0022】
また、バス20には、図1のディスプレイ14やりゅうず28が接続されている。このように、バス20は、すべてのデバイスを接続する機能を有し、アドレスやデータパスを有する内部バスである。RAM22は、所定のプログラムの処理を行う他、バス20に接続されたROM23等を制御している。ROM23は、各種プログラムや各種情報等を格納している。
【0023】
図3は、図2のCDMA基地局電波受信機24の主な構成を示す概略図である。図3に示すように、アンテナ11には、高周波受信部16が接続されている。この高周波受信部16で、アンテナ11で受信されたCDMA基地局15a等の電波をダウンコンバートする構成となっている。
また、この高周波受信部16には、ベースバンド部17が接続されている。このベースバンド部17内には、パイロットPN同期部17aが設けられている。このパイロットPN同期部17aでは、後述するように、高周波受信部16でダウンロードされたパイロットチャネルの信号に、パイロットPNコードをミキシングして信号の同期をとる構成となっている。
また、パイロットPN同期部17aには、スタートタイミング発生装置17bが接続されている。パイロットPN同期部17aは、上述の信号の同期をとると、そのタイミングをスタートタイミング発生装置17bに入力し、この入力を受けて、スタートタイミング発生装置17bが、スタートタイミングを発生する構成となっている。
【0024】
また、スタートタイミング発生装置17bは、図3に示すように、64分周カウンタ17cと接続されている。このため、スタートタイミング発生装置17bで生成されたスタートタイミングは、64分周カウンタ17cに入力され、分周が開始される構成となっている。
64分周カウンタ17cでは、後述するように、パイロットPNのチップレートである周波数(1.2288MHz)を64分周することで、walshコード(32)を生成する。このように生成されたwalshコード(32)は、アンテナ11が受信したシンクチャネルの信号にミキシングされ、時刻情報が取り出される。これらの信号の処理については、後述する。
【0025】
スタートタイミング発生装置17bは、64分周カウンタ17cが、基本周波数である例えば、パイロットPNチップレート(1.2288MHz)の分周を開始する開始タイミング供給するための開始タイミング供給部の一例となっている。
また、64分周カウンタ17cは、特定信号である例えば、パイロットPN信号の基本単位である、1.2288MHzという周波数を分周し、時刻情報抽出信号である例えば、walshコード(32)を生成する分周カウンタ部となっている。
【0026】
また、ベースバンド部17は、図3に示すように、デジタルフィルタ17d及びディンターリーブ及び復号化部17eを備えている。つまり、アンテナ11で受信した電波は、上述のように、walshコード(32)がミキシングされた後、デジタルフィルタ17dを通してディンターリーブ及び復号化部17e等を経て、復調され、後述するシンクチャネルメッセージとして取得される構成となっている。
【0027】
図4乃至図7は、腕時計10の主なソフトウエア構成等を示す概略図であり、図4は全体図である。
図4に示すように、腕時計10は、制御部29を有し、制御部29は、図4に示す各種プログラム格納部30内の各種プログラム、第1の各種データ記憶部40内の各種データ及び第2の各種データ記憶部50内の各種データを処理する構成となっている。
また、図4には、各種プログラム格納部30、第1の各種データ記憶部40及び第2の各種データ記憶部50と分けて示してあるが、実際に、このようにデータが分けて格納されているわけではなく、説明上の便宜のために分けて記載したものである。
なお、図4の第1の各種データ記憶部40には、主に予め格納されているデータをまとめて示した。また、第2の各種データ記憶部50には、第1の各種データ記憶部40内のデータ等を各種プログラム格納部30内のプログラムで処理した後のデータ等を主に示した。
図5は、図4の各種プログラム格納部30内のデータを示す概略図であり、図6は、図4の第1の各種データ記憶部40内のデータを示す概略図である。また、図7は、図4の第2の各種データ記憶部50内のデータを示す概略図である。
図8乃至図10は、本実施の形態にかかる腕時計10の主な動作等を示す概略フローチャートである。
【0028】
以下、図8乃至図10のフローチャートにしたがって本実施の形態に係る腕時計10の動作等を説明しつつ、その関連で図5乃至図7の各種プログラムや各種データ等を説明する。
フローチャートの説明に入る前にCDMA方式の携帯電話システムのうち、本実施の形態と関連ある部分を説明する。
CDMA方式の携帯電話システムは米国クアルコム社が開発した方式が1993年に米国の標準方式の一つ「IS95」に採用されたことから本格的な運用が開始されており、これ以降、IS95A、IS95B、CDMA2000という改訂を経て現在に至っている。また、日本国ではARIB STD−T53に準じて携帯電話システムが運用されている。
このようなCDMA方式は下り(CDMA基地局15a等から移動局、本実施の形態では腕時計10)は同期通信であるため、腕時計10がCDMA基地局15a等の信号と同期する必要がある。CDMA基地局15a等から送信される信号は、具体的には、パイロットチャネル信号と、シンクチャネル信号を有している。パイロットチャネル信号は、CDMA基地局15a等ごとに、異なったタイミングで発信されている信号であり、例えば、パイロットPN信号である。
【0029】
図11は、CDMA基地局15a、15bから送信される信号の同期タイミング等を示す概略図である。
これらのCDMA基地局15a、15bから送信される信号は、同じであるため、この信号がどのCDMA基地局15a等から発信したかを識別するため、各CDMA基地局15a等は、それぞれ他のCDMA基地局15a等と異なるタイミングで信号を発信している。
具体的には、このタイミングの相違は、CDMA基地局15a等が発信するパイロットPN信号の相違として表れる。すなわち、例えば、図11のCDMA基地局15bは、CDMA基地局15aより僅かに遅れたタイミングで信号を発信している。具体的には、64chip(0.052ms(ミリ秒))分だけ、パイロットPNオフセットを設けている。
このように多数のCDMA基地局15a等が存在しても、各CDMA基地局15a等が64chipの整数倍だけ、それぞれ異なるパイロットPNオフセットを設けることで、受信する腕時計10は、どのCDMA基地局15a等からの信号を受信したかを容易に把握することができる構成となっている。
【0030】
また、CDMA基地局15a等から発信される信号には、シンクチャネル信号があり、これが図12のシンクチャネルメッセージである。図12は、シンクチャネルメッセージの内容を示す概略図である。
図12に示すように、シンクチャネルメッセージには、上述したパイロットPN信号のデータ、例えば、パイロットPNオフセットデータが64chip(0.052ms)×N(0〜512)であることを示すデータが含まれている。このデータは、図12では「PILOT_PN」で表されている。
また、シンクチャネルメッセージには、GPS時刻データであるシステム時間のデータも含まれている。
システム時間は、1980年1月6日0時からの80ms単位の積算時間となっている。このデータは、図12では「SYS_TIME」で表されている。
【0031】
また、シンクチャネルメッセージには、世界協定時(UTC)に換算するための「うるう「閏」秒」のデータも含まれている。このデータは、図12では、「LP_SEC」で表されている。ここには、例えば、「13」秒又は「14」秒というデータとなっている。つまり、「うるう秒」は、時刻情報に含まれる地球の自転等に基づく時刻修正情報である閏秒情報の一例となっている。
また、シンクチャネルメッセージには、腕時計10が所在する国又は地域のUTCに対する時差データである、ローカルオフセット時間が含まれている。すなわち、例えば、日本の場合は、UTCに9時間プラスされた時間である旨のデータ等が格納されている。
このデータは、図12では、「LTM_OFF」で表される。
また、シンクチャネルメッセージには、腕時計10が所在する国や地域がサマータイム等を採用しているか否かのサマータイムデータも含まれている。日本の場合は、サマータイム制を採用していないため、そのデータは「0」となる。このデータは、図12では、「DAYLT」で表される。
【0032】
このように、図12のパイロットPN信号データが、基地局(例えば、CDMA基地局15a等)から発信される信号の基地局誤差時間情報であり、ローカルオフセット情報が、地域時間に換算する地域時間換算情報となっている。また、サマータイムデータは、季節時間に換算する季節時間情報となっている。
【0033】
図12のシンクチャネルメッセージには、以上のような内容のデータが含まれるが、具体的には、各データは時系列に順番に送信される、送信される信号は、図11に示す、80ms単位からなるスーパーフレーム単位で送信され、シンクチャネルメッセージの最後のデータが含まれるのが、図11のラストスーパーフレームとなる。すなわち、図11のラストスーパーフレームの最後のタイミング(図11の「E」「EE」で示す部分)が、シンクチャネルメッセージの受信完了のタイミングとなっている。
また、CDMA方式では、図12のシンクチャネルメッセージの上述のGPS時刻は、図11の「E」における時刻とはなっておらず、その後、4スーパーフレーム(320ms)後における時刻、すなわち、図11の「F」における時刻となっている。
具体的には、上述したパイロットPNオフセットデータが、0chip(0ms)の場合の時刻を基準とした、ラストスーパーフレームの最後のタイミングから4スーパーフレーム後の時刻となる。
これは、CDMAがそもそも携帯電話で通信するためのシステムであることに基づく。つまり、携帯電話機は、CDMA基地局15a等から図12に示す、シンクチャネルメッセージを受信した後、CDMA基地局15a等との同期通信をするための準備を携帯電話機内で行う必要がある。
【0034】
具体的には、次のステージである「待ち受け状態」へ遷移するための準備をした後、CDMA基地局15a等と同期をとり通信することになる。
そこで、この準備時間を考慮して、CDMA基地局15a等は、予め未来の時刻である320ms後の時間を、事前に送信し、この時間を受信した携帯電話機が内部で処理を行い、準備が終わった後、この時刻でCDMA基地局15a等と同期を取りに行くと同期を取りやすくなるという構成となっている。換言すれば、この4スーパーフレーム(320ms)が携帯電話機側の準備時間となっている。
【0035】
以上が、本実施の形態におけるCDMA方式の携帯電話システムの概略であり、以上の前提で、以下、本実施の形態を説明する。
腕時計10の時刻修正をする場合は、先ず、腕時計10の図2に示すCDMA基地局電波受信機24は、図8のST1に示すように、図CDMA基地局15a等から送信される電波のうち、パイロットチャネルの信号電波を受信するためのパイロットチャネルスキャンを行う。
そして、ST2で、CDMA基地局電波受信機24は、CDMA基地局15a等からのパイロットチャネル信号を受信する。具体的には、図5のパイロットチャネル信号受信プログラム31が動作する。
次に、図8のST3で、受信したパイロットチャネル信号にパイロットPNコードをミキシングして同期をとり、walshコード(0)を重ねて(逆拡散)、データを取得する。
具体的には、図5のパイロット同期プログラム32が動作し、図3のパイロット同期部17aが、図6のパイロットPNコード格納部41に格納されているパイロットPNコード41a(CDMA基地局15a等から送信されるパイロットPNコードと同じコード)及びwalshコード(0)を図3に示すようにミキシングして同期をとる。このとき、ミキシングされるwalshコードは(0)であるため、特別なコードを用意する必要がない。
このように、受信したパイロットチャネル信号には、パイロットPNコードが含まれているため、CDMA基地局電波受信機24側でも、同じパイロットPNコードと、受信するためのwalshコード(0)が必要となる。この構成によりCDMA基地局電波受信機24は、CDMA基地局15a等からのパイロットチャネル信号と同期を取り、逆拡散することができ、データを取得することができる。
【0036】
図13(a)は、CDMA基地局電波受信機24が、パイロットチャネル信号と同期をとる状態を示す概略図である。
図13(a)に示すように、パイロットチャネル信号には、ゼロ「0」が15個連続して並ぶ部分があり、この最後のゼロ「0」の部分(図13(a)の縦矢印で示す部分)で同期をとる構成となっており、このような同期をとるためのデータが図6のパイロットPN同期用データ42aに含まれている。
このときの信号の同期は、図11で説明すると、80ms毎のスーパーフレームと同期をとることとなる。
【0037】
次にST4で、パイロットPN同期プログラム32が、CDMA基地局15a等のパイロットチャネル信号と同期が完了したか否かを判断し、同期が完了しない場合は、ST5で、腕時計10が有するサービルエリアテーブルを全て参照したか(一巡したか)判断し、全て参照していない場合は、ST6に進む。
ST6では、日本、アメリカ、中国、カナダ等におけるCDMA基地局15a等のデータを参照し、そのデータに基づきST1のパイロットチャネルスキャンを行う。
つまり、例えば、腕時計10は、日本のCDMA基地局15a等を探しているが、実際はアメリカに所在していたという場合は、ST3でパイロットチャネル信号と同期を取ることができない。そこで、ST6でアメリカのCDMA基地局15a等のデータを取得し
、そのデータに基づき、ST1のパイロットチャネルスキャンを行う。
【0038】
一方、ST6で、腕時計10が持っているサービルエリアテーブルを全て参照したにもかかわらずパイロットチャネル信号との同期を取ることができないときは、ST7に進む。ST7では、ユーザに時刻修正が行われていないことを示すため、例えば、図1の秒針を3秒動かすことで、その旨をユーザに知らせる。そして、時刻修正をユーザ判断に任せ、終了する。このようにすることで、通常とは違うことを腕時計10のユーザに知らせることができる。
【0039】
一方、ST4で、パイロットチャネル信号との同期が完了したときは、ST8へ進み、ST8で、スタートタイミング発生装置17bがスタートタイミングを64分周カウンタ17cに入力する。
つまり、図5のスタートタイミング発生装置制御プログラム33が動作し、スタートタイミングが生成され、図3の64分周カウンタ17cに入力される。
図13(b)を示して具体的に説明する。図13(b)は、スタートタイミングと64分周カウンタ17cの動作の関係等を示す概略図である。
図13(b)の64分周カウンタ出力は、図示されているように、図13(a)のパイロットチャネル信号との同期タイミングである、図示された縦矢印部分となっており、スタートタイミングの信号も、この縦矢印部分で64分周カウンタ17cに入力される。
【0040】
そして、ST9では、スタートタイミング発生装置17cから入力されたスタートタイミングで64分周カウンタ17cが動作し、分周を開始する。
つまり、図5の64分周カウンタ制御プログラム34によって64分周カウンタ17cが動作し、図6のパイロットPNチップレート周波数格納部43に格納されているパイロットPNチップレート周波数(1.2288MHz)を64分周し、図13(b)で示すようなコードを生成する。
このコードは、コード長が、64chipsで、前半の32chipsがゼロ「0」信号で、後半の32chipsが「1」信号となるため、図12のシンクチャネルメッセージのデータを取得するためのwalshコード(32)と同一となる。
【0041】
図14は、64分周カウンタ17cがパイロットPNのチップレートである1.2288MHzを分周してwalshコード(32)を生成する過程を示す概略図である。
図14に示すように、パイロットPNのチップレートである1.2288MHzは、デジタルとしては、「0」と「1」の信号となる。
このような信号である、1.2288MHzを分周カウンタ16cで64分周すると、図13に示すように、前半の32chipsが「0」で、後半の32chipsが「1」からなる、walshコード(32)となる。
【0042】
そこで、ST9では、先ず、CDMA基地局15a等から受信した信号であるシンクチャネル信号に、パイロットPNコードをミキシングして同期をとり、パイロットPNコードの先頭により認識できる同期タイミングで、64分周カウンタ17cが生成したwalshコード(32)も用いて逆拡散させる。さらに、デジタルフィルタ17dやディンターリーブ及び復号化部17e等を介して、図12のシンクチャネルメッセージを得る。
【0043】
このシンクチャネルメッセージには、図12に示すように時刻情報(SYS_TIME等)が含まれている。このため、上述のCDMA基地局15a等から発信された信号は、時刻情報を含む特定信号の一例となっており、時刻情報は、walshコード(32)を介して、CDMA基地局15a等から発信された信号から抽出される構成となっている。
また、図3の64分周カウンタ17cは、walshコード(32)という時刻情報抽出信号のみを供給する時刻情報抽出信号提供部の一例となっている。
【0044】
また、本実施の形態では、及び方グ(SYS_TIME等)が含まれている。このため、図3おCDMA基地局15a等は、図13(a)(b)に示すように、時刻情報を含む特定信号であるシンクチャネル信号の開始部分(図13の縦矢印で示す部分)を示すパイロットチャネル信号を、シンクチャネル信号と共に送信する構成となっており、スタートタイミング発生装置17bは、パイロットチャネル信号を基準に、スタート信号であるスタートタイミングを64分周カウンタ17cに供給する構成となっている。
【0045】
次に、ST10でシンクチャネルメッセージの受信が完了したか否かを判断し、シンクチャネルメッセージの受信が完了していないときは、ST11でタイムアウトか否かを判断し、タイムアウトの場合は、再び、ST8でシンクチャネルメッセージを受信し直す。
【0046】
このように本実施の形態によれば、CDMA基地局15a等から発信されたシンクチャネル信号からシンクチャネルメッセージを抽出するに必要なwalshコード(32)を64分周カウンタ17c等によって生成することができるので、従来のように、64種類のwalshコードを生成するためのwalshコード生成装置を設ける必要がない。
このため、回路規模等を小さくすることができ、消費電力を小さくすることができる。
【0047】
すなわち、本実施の形態では、パイロットPNのチップレートである基本の周波数1.2288MHzを、64分周カウンタ17cで分周するだけで、図13(b)及び図14に示すような、walshコード(32)を生成することができるので、極めて簡単な回路構成等とすることができ、特に消費電力を小さくすることができる。
また、64分周カウンタ17cの分周は、パイロットPN信号との同期タイミングを基準としたスタートタイミング発生装置17bのスタートタイミング信号に基づいて行なわれるので、確実に、シンクチャネル信号からシンクチャネルメッセージを取得できる構成となっている。
【0048】
一方、ST10でシンクチャネルメッセージの受信が完了したと判断されると、ST12へ進み、図3のCDMA基地局電波受信機24が信号の受信を停止する。具体的には、受信機制御プログラム35が動作して、CDMA基地局電波受信機24のCDMA基地局15a等からの電波受信を停止する。つまり、図10のラストスーパーフレームの終了のタイミングである「E」や「EE」で示すタイミングで電波受信を終了する。
これで、腕時計10は、図11に示す全てのシンクチャネルメッセージを受信したことになり、このシンクチャネルメッセージは図7のシンクチャネルメッセージデータ格納部51に、シンクチャネルメッセージデータ51aとして格納される。
【0049】
次に、ST13に進む。ST13以降は、既にCDMA基地局15a等から取得したシンクチャネルメッセージの情報に基づいて、時刻修正のためのデータを作成し、実際に時刻修正を行う工程となる。
ところで、時刻修正のためのデータは、シンクチャネルメッセージの図12の「うるう秒」のデータを用いて作成される。このため、図12の「うるう秒」データが正しいことが前提となっている。しかし、図12のシンクチャネルメッセージの「うるう秒」データは正確ではないことが多い。
つまり、GPS時刻(SYS_TIME)は、地球の自転等を考慮していない時刻であるため、実際の地球上の時刻とするには、時刻を修正しなければならず、この修正データが「うるう秒」である。しかし、この「うるう秒」データは、データが実施等される時期、例えば、1月1日午前0時や午前9時等において、正確にCDMA基地局15a等で変更されることはなく、通常、事前、例えば最大6ヶ月前程度に、CDMA基地局15a等のデータが変更される。
例えば、翌年の1月1日午前0時から適用される「うるう秒」データが、例えば「14秒」で、それまで適用される「うるう秒」データが「13秒」とすると、新しい「うるう秒」データ「14秒」は、前年の7月には、既にシンクチャネルデータ上で変更されていることになる。
これでは、翌年の1月1日午前0時までは、確実に「1秒」遅れてしまい、時刻を正確に修正することができない。
そこで、以下のような処理を行なう。
【0050】
先ず、ST13では、受信したシンクチャネルメッセージ(図7のシンクチャネルメッセージ51a)からGPS時間であるSYS_TIMEと、「うるう秒」(LP_SEC)、例えば「14」秒等のデータを取得し、UTC時刻(世界協定時)を算出する。
これは、世界協定時、つまりグリニッジ標準時における年、月、日、時間、分及び秒となる。
具体的には、図5のUTC時刻算出プログラム312が動作して、GPS時間と「うるう秒」等に基づいて算出される。
そして、算出されたUTC時刻は、図7のUTC時刻データ57aとして、UTC時刻データ格納部57に格納される。
【0051】
次に、ST14で、今回受信したうるう秒データが、既登録受信うるう秒データと相違するか否かが判断される。
つまり、図7に示すように、第2の各種データ記録部50には、過去にCDMA基地局15a等から受信したシンクチャネルメッセージ(図12参照)の「うるう秒」データを記憶する、既登録受信うるう秒データ59aを格納する既登録受信うるう秒データ格納部59が設けられている。

そこで、図5のうるう秒比較プログラム314は、今回、上述のST9で受信したシンクチャネルメッセージの「うるう秒」データと、既登録受信うるう秒データ59aを比較し、データが相違していないか否かを判断する。
【0052】
すなわち、例えば8月20日に受信した、既登録受信うるう秒データが「13秒」で、今回、例えば8月30日に受信した今回受信うるう秒データが「14秒」の場合は、既登録受信うるう秒データと今回受信うるう秒データとが相違することとなる。
この場合、「14秒」は、例えば来年の1月1日午前0時から実施される予定の「うるう秒」データであることがわかる。
つまり、既登録受信うるう秒データ格納部59やシンクチャネルメッセージデータ格納部51等は、閏秒情報格納部の一例となっている。また、うるう秒比較プログラム314が、閏秒変更判断部の一例となっている。
なお、この既登録受信うるう秒データ59aは、腕時計10のユーザがマニュアルで補正をすることもできる構成となっている。
【0053】
このように、ST14で、「うるう秒」のデータが相違すると判断された場合は、今回受信した「うるう秒」データは、変更されており、来年等のデータであるため、この「うるう秒」のデータを適用させるべきか否かを判断するため、ST15に進む。
【0054】
ST15では、UTC時刻データ57aが、6月30日又は12月31日の23時59分59秒であるか否かを判断する。
つまり、ST9で受信した、今回受信うるう秒データが、実際に適用(実施)される時期が到来したか否かを判断する。
具体的には、うるう秒補正可否判断プログラム316が、図7のUTC時刻データ57aと、図6のうるう秒補正時期データ48aに基づいて判断する。うるう秒補正時期データ48aには、判断時期データとして、例えば、6月30日又は12月31日の23時59分59秒等のデータが記憶されている。
【0055】
このように、図6のうるう秒補正時期データ格納部48は、閏秒実行時期情報格納部の一例となっている。
【0056】
次に、ST15で、UTC時刻データ17aが適用時期に該当する場合は、今回受信うるう秒データ(例えば「14秒」)を、既登録受信うるう秒データ59aとして登録し(ST16)、その後、ST17へ進む。
ST17では、図7の今回受信基準第1次ローカル時刻データ52aが、図5の第1次ローカル時刻算出プログラム36によって算出される。
以下、今回受信基準第1次ローカル時刻データ52a等について説明する。
【0057】
本実施の形態の腕時計10は、例えば日本に所在するため、図7のシンクチャネルメッセージデータ51aから、GPS時刻、今回受信うるう秒、ローカルオフセット時間(日本の場合はUTCに9時間加える)及びサマータイム時間(日本の場合は、サマータイムがないので0時間加える)を抽出し、今回受信第1次ローカル時刻である例えば、第1次日本時刻を算出する。
具体的には、GPS時刻を基本に、「今回受信うるう秒」データ等に基づいてUTC時刻を算出し、このUTC時刻に基づき、ローカルオフセット時間で、例えば、9時間を加え、日本時刻とする。また、日本ではサマータイムを採用していないため、サマータイム時間の補正は実質的行わない。なお、アメリカのようにサマータイム制を採用する国にあっては、サマータイム時間の補正は、極めて、精度の高い時刻修正となる。
また、このように算出された、今回受信基準第1次ローカル時刻データ52aは、図7の今回受信第1次ローカル時刻データ格納部52に格納される。
そして、このような今回受信基準第1次ローカル時刻データ52aは、CDMA基地局15a等で変更された「うるう秒」データを用いているが、その適用時期に合致させているため、極めて高精度な時刻情報となっている。
【0058】
また、ST14で今回受信うるう秒データが既登録受信うるう秒データと相違しない場合、すなわち、同じ場合も、ST17で処理される。
この場合は、ST16でYESの場合と異なり、今回受信うるう秒データが、CDMA基地局15a等で変更されていない場合である。したがって、この場合は、ST17では、変更されていない「うるう秒」データに基づいて、今回受信基準第1次ローカル時刻データ52aが生成されることになる。
【0059】
一方、ST15で、「NO」、すなわち、UTC時刻データ57aが、6月30日又は12月31日の所定時間となっていない場合は、今回受信うるう秒データは、変更されているが、現在の時間において適用される「うるう秒」データではないことになる。
この場合に、直ちに、今回受信うるう秒データを用いて時刻修正を行なうと、「うるう秒」が変更されている分だけ、上述の例の場合は、「1秒」だけ時刻が遅れることとなり、正確な時刻修正を行なうことができない。
この点、本実施の形態では、ST15で「NO」の場合は、ST18へ進む。このST18では、今回受信うるう秒ではなく、図7の既登録受信うるう秒データ59aに基づいて、既登録受信基準第1次ローカル時刻データ58aを生成する構成となっている。
このため、その適用をすべき時期に合致した「うるう秒」データを使用し、時刻修正用のデータを生成するので、従来のように時刻が例えば「1秒」進んだり、遅れたり等することを未然に防止することができる構成となっている。
【0060】
このように、本実施の形態では、第1次日本時刻として、今回受信基準第1次ローカル時刻や、既登録受信基準第1次ローカル時刻が算出され、この時刻はGPS時刻及び実施時期に合致した「うるう秒」データに基づいた基本的な時刻データとなる。
【0061】
ここで算出された今回受信基準第1次ローカル時刻データ52a等について説明する。この今回受信基準第1次ローカル時刻データ52a等は、図11で説明すると以下のようになる。
つまり、腕時計10が図11のCDMA基地局15bの信号を受信し、そのシンクチャネルメッセージを取得したとすると、受信した時刻(GPS時刻)は、上述したパイロットPNオフセットデータが、0chip(0ms)の場合の時刻を基準とした、ラストスーパーフレームの最後のタイミングから4スーパーフレーム(320ms)後の時刻情報(図11の例では「F」における時刻)となる。
しかし、図11のCDMA基地局15bは、そのパイロットPNオフセットが例えば、64chip(0.052ms)があるため、その分、実際の受信タイミングとしては、正確なGPS時刻とは相違している。つまり、図11の基地局15bが実際にラストスーパーフレームの最後を受信したタイミングである「EE」は、腕時計10が取得したGPS時刻にパイロットPNオフセット分を加算した時刻となる。
【0062】
このため、本実施の形態で以下の処理を行う。すなわち、ST19で、図7の今回受信基準第1次ローカル時刻データ52a等に対して以下のような補正をかける。つまり、今回受信第1次ローカル時刻データ52a等から320ms(4スーパーフレーム)を減算することで、図11の「F」における時刻を「E」における時刻情報とする。さらに、CDMA基地局15bの信号はパイロットPNオフセットが0.052msあるため、その分を加算する。
すると、ラストスーパーフレーム受信完了時(EE)の正しいGPS時刻に基づく例えば、日本時刻が生成されることになる。
このような計算は、図5の第2次ローカル時刻算出プログラム37が、図7の今回受信基準第1次ローカル時刻データ52a又は既登録受信基準第1次ローカル時刻データ58a、図6の差分時間データ44a及びパイロットPNオフセット時間データ45a等に基づいて行い、その結果は、図7の第2次ローカル時刻データ53aとして第2次ローカル時刻データ格納部53に格納される。
図6における差分時間データ44aの一例が、上述の320ms(4スーパーフレーム)というデータであり、差分時間データ格納部44に格納される。また、パイロットPNオフセット時間データ45aの一例が、上述の64chip(0.052ms)というデータであり、パイロットPNオフセット時間データ格納部45に格納される。
【0063】
また、ST9でシンクチャネルメッセージから取得したGPS時刻等は、受信部(例えば、CDMA基地局電波受信機24等)が受信する時刻である受信時刻情報(例えば、図11の「E」における時刻情報等)から所定時間経過後(例えば、320ms経過後等)の未来時間情報の一例となっている。また、図6の差分時間データ44aが、差分時間情報の一例となっている。
また、第1次ローカル時刻算出プログラム36及び第2次ローカル時刻算出プログラム37が、受信部(例えば、CDMA基地局電波受信機24等)が受信した未来時刻情報(例えば、図11の「F」における時刻情報等)と差分時間情報(例えば、差分時間データ44a等)に基づいて受信部の受信時刻情報(例えば、第2次ローカル時刻データ53a等)を生成する受信時刻情報生成部の一例となっている。
【0064】
ところで、このように、ST19で算出された第2次ローカル時刻データ53aは、GPS時刻に合致した精度の高い時間であるが、ST17又はST18及びST19の計算に要する時間等があり、この時間を考慮しないと、その計算時間等の分だけ時刻が相違する(狂う)ことになる。
そこで、ST20の工程が行われる。すなわち、図7の第2次ローカル時刻データ53aに、処理遅延時間を加算して、最終ローカル時刻を算出する。つまり、この処理遅延時間が当該腕時計10の上述の計算に要する時間等に該当するが、この時間は、当該腕時計10によって時間は定まっている。
このため、本実施の形態では、図6に示すように、処理遅延時間データ46aを予め固定値として、処理遅延時間データ格納部46に格納しておく。そして、図5の最終ローカル時間算出プログラム38は、図7の第2次ローカル時刻データ53aに、処理遅延時間データ46aを加算して、より精度の高い時刻情報である最終ローカル時刻データ54aとして、最終ローカル時刻データ格納部54に格納する。
【0065】
このように生成された、最終ローカル時刻データ54aはGPS時刻及び「うるう秒」の実施時期に合致した極めて精度の高い時刻情報となる。
【0066】
次に、ST21に進む。ST21では、図5のRTC及び時刻修正プログラム39が、図7の最終ローカル時刻データ54aに基づき、図4のRTC25や図1の針13等を修正し、時刻修正が完了する。
したがって、本実施の形態では、CDMA基地局15a等から取得した「うるう秒」データをその適用(実施)時期に正確に合わせて使用することができるので、より正確時刻修正をすることができる。
【0067】
このように、RTC及び時刻修正プログラム39が、時刻情報表示部の表示時刻情報(例えば、RTC25や針13等)を修正する表示時刻情報修正部の一例である。また、最終ローカル時刻算出プログラム38は、RTC及び時刻修正プログラム39が修正する修正用の修正時刻情報(例えば、最終ローカル時刻データ54a等)を生成する修正時刻情報生成部の一例となっている。
また、以上のように、RTC及び時刻修正プログラム39は、閏秒情報(今回受信うる秒等)と閏秒実行時期情報(うるう秒補正時期データ48a等)に基づいて、RTC25等を修正する構成となっている。
また、RTC及び時刻修正プログラム39は、うるう秒比較プログラム314で変更の有無を判断された「うるう秒」データ及びうるう秒補正時期データ48a等に基づいてRTC25等を修正する構成ともなっている。
【0068】
このように本実施の形態によれば、ST12でCDMA基地局電波受信機24がCDMA基地局15a等の電波の受信を停止するので、電池27の消費電力を小さくすることができる。
図11を用いて具体的に説明する。図11の(C)はCDMA基地局15bからシンクチャネルメッセージを受信し、その後、時刻同期を行う、従来の場合の電源シーケンスである。図11に示すように、図11の「FF」の部分まで信号を受信しているため電源はON状態となっている。
これに対して、本実施の形態の電源シーケンスは図11の(D)である。(D)に示すように、信号の受信は、図11の「EE」の部分で終了し、その後、通信を行っていない。
このため、本実施の形態の腕時計10は、消費電力を小さくすることができるので、超低電力が要求される時計等の機器にも搭載可能であり、且つ、極めて高精度な時刻修正も可能となっている。
【0069】
ところで、次に、ST22に進む。ST22では時刻修正間隔タイマが動作する。すなわち、図5の時刻修正開始判断プログラム311が動作し、図6の時刻修正間隔データ47aを参照する。この時刻修正間隔データ47aは、例えば24時間となっている。また、このような時刻修正間隔データ47aは、時刻修正間隔データ格納部47に格納されている。
このため、ST23で、前回の時刻修正から24時間経過後に次の時刻修正が開始され、ST1以下の工程が実行される。
【0070】
また、図8乃至図10は、図12のローカルオフセット時間及びサマータイムデータは、CDMA基地局15a等から受信したシンクチャネルメッセージに基づいて自動的に修正される工程としたが、これらを腕時計10のユーザが設定可能としてもよい。
この場合は、図1のりゅうず28等を用いて入力されたローカルオフセット時間は、図7の入力ローカルオフセット時間データ55aとして入力ローカルオフセット時間データ格納部55に格納される。また、同様に入力されたサマータイム時刻データとして入力サマータイムデータ56aとして入力サマータイムデータ格納部56に格納される。
この場合は、上述のST17又はST18では、この入力されたデータに基づいて今回受信基準第1次ローカル時刻データ52a等が算出されるので、ユーザの希望通りの時刻修正が可能となる。
【0071】
また、本実施の形態では、CDMA基地局15a等において、「うるう秒」を「1秒」加えて変更する場合を例に説明したが、これに限らず、「1秒」除く場合も、本発明には含まれる。
また、本実施の形態では、walshコード(32)を、64分周カウンタ17c等で生成したが、本発明は、これに限らず、図6に、図12(b)や図13に示す、walshコード(32)のコード信号を記憶させておき、図3のベースバンド部17で、シンクチャネル信号にミキシングしてもよい。
この場合は、より回路規模を小さくすることができ、消費電力を小さくすることができる。
なお、このような変形例におけるwalshコード(32)信号の格納部が、時刻情報抽出信号格納部となる。
【0072】
(第2の実施の形態)
図15及び図16は、本発明の第2の実施の形態にかかる時刻修正装置付き腕時計の主な動作を示す概略フローチャートであり、図17及び図18は、本実施の形態にかかる時計修正装置付き腕時計の主な概略ブロック図である。
本実施の形態にかかる時刻修正装置付き腕時計の多くの構成は、上述の第1の実施の形態の腕時計10と同様であるため、共通する構成は、同一符号等として説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
上述の第1の実施の形態では、CDMA基地局15a等から送信される「うるう秒」データが変更されたか否かは、その図9のST14に示すように、今回受信うるう秒データと既登録受信うるう秒データとを比較して行なっている。
これは、単一のCDMA基地局15a等から受信した「今回受信うるう秒データ」と既登録受信うるう秒データとを比較する構成となっている。
【0073】
これに対し、本実施の形態では、複数のCDMA基地局15a等から「今回受信うるう秒データ」を受信し、これらを例えば、平均化して平均化受信うるう秒データとし、このデータを既登録受信うるう秒データと比較している。
以下、図15等を参照しつつ、具体的に説明する。
先ず、図15のST113で、複数のCDMA基地局15a等からの「今回受信うるう秒」データを受信し、図17の基地局うるう秒データ701aとして基地局うるう秒データ格納部701に格納する。
具体的には、CDMA基地局15a等の識別は、そのパイロットPNショートコード(パイロットPNオフセット)で行なう。
したがって、例えば、PN0、PN31、PN5、PN128、PN255というそれぞれ異なるパイロットPNショートコードを有するCDMA基地局15a等については、この異なるパイロットPNショートコードで、それぞれ識別することとなる。
そして、それぞれのCDMA基地局15a等から受信した「今回受信うるう秒」データをそれぞれのCDMA基地局15a等に関連付けて登録する。
例えば、PN0→14秒、PN31→14秒、PN5→14秒、PN128→13秒、PN255→13秒の場合、これらの「今回受信うるう秒」を各CDMA基地局15a等毎(パイロットPNショートコードごと)に登録する。
この登録は、図17の基地局うるう秒データ登録プログラム601が動作して行われる。
【0074】
このため、基地局うるう秒データ格納部701が、基地局閏秒情報格納部の一例となっている。
【0075】
次に、図15のST114で、図17の基地局うるう秒データ平均化プログラム602が動作し、基地局うるう秒データ701を平均化し、その結果を、平均化うるう秒データ702aとして、図18の平均化うるう秒データ格納部702に格納する。
すなわち、上述の例では、PN0→14秒、PN31→14秒、PN5→14秒、PN128→13秒、PN255→13秒であるため、(14+14+14+13+13)/5=13.6となり、小数点以下を四捨五入することで「14」となる。
つまり、図18の平均化うるう秒データ702aは、例えば「14」となる。
このように、基地局うるう秒データ平均化プログラム602は、基地局閏秒基準情報生成部の一例となっている。
【0076】
次に、ST115で、この平均化うるう秒データ702aと既登録受信うるう秒データを比べる。図15の以下のステップでは、第1の実施の形態の「今回受信うるう秒」データの役割を「平均化うるう秒」データ702aが行なうこととなる。
このようにすることで、CDMA基地局15a等が同一時期に、「うるう秒」の変更がおこなわれなかった場合でも、「うるう秒」の変更情報を、より的確に把握することができる。
【0077】
また、本実施の形態では、平均化処理をしたが、これに限らす、統計的に分布の多い数を、図18の平均化うるう秒データ702aの代わりとしてもよい。
【0078】
本発明は、上述の実施の形態に限定されない。上述の各実施の形態では、6月30日又は12月31日の23時59分59秒を基準に、当該「うるう秒」の適用の可否を判断しているが、これに限らず、7月1日又は1月1日00時00分00秒若しくは、7月1日又は1月1日00時00分30秒としてもよい。
この場合は、CDMA基地局15a等における「うるう秒」の挿入(変更)時期が、6月30日又は12月31日の23時59分59秒の場合、又は、その以降の場合に有効となる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明に係る時刻修正装置付き計時装置である例えば、時刻修正装置付き腕時計を示す概略図である。
【図2】図1の腕時計の内部の主なハードウエア構成等を示す概略図である。
【図3】図2のCDMA基地局電波受信機の主な構成を示す概略図である。
【図4】腕時計の主なソフトウエア構成等を示す概略全体図である。
【図5】図3の各種プログラム格納部内のデータを示す概略図である。
【図6】図3の第1の各種データ記憶部内のデータを示す概略図である。
【図7】図3の第2の各種データ記憶部内のデータを示す概略図である。
【図8】本実施の形態にかかる腕時計の主な動作等を示す概略フローチャートである。
【図9】本実施の形態にかかる腕時計の主な動作等を示す他の概略フローチャートである。
【図10】本実施の形態にかかる腕時計の主な動作等を示す他の概略フローチャートである。
【図11】CDMA基地局から送信される信号の同期タイミング等を示す概略図である。
【図12】シンクチャネルメッセージの内容を示す概略図である。
【図13】(a)は、CDMA基地局電波受信機が、パイロットチャネル信号と同期をとる状態を示す概略図であり、(b)は、スタートタイミングと64分周カウンタの動作の関係等を示す概略図である。
【図14】64分周カウンタがパイロットPNのチップレートである1.2288MHzを分周してwalshコード(32)を生成する過程を示す概略図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態にかかる時刻修正装置付き腕時計の主な動作を示す概略フローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施の形態にかかる時刻修正装置付き腕時計の主な動作を示す他の概略フローチャートである。
【図17】本実施の形態にかかる時計修正装置付き腕時計の主な概略ブロック図である。
【図18】本実施の形態にかかる時計修正装置付き腕時計の主な他の概略ブロック図である。
【符号の説明】
【0080】
10・・・時刻修正装置付き腕時計、11・・アンテナ、12・・・文字板、15a及び15b・・・CDMA基地局、16・・・高周波受信部、17・・・ベースバンド部、17a・・・パイロットPN同期部、17b・・・スタートタイミング発生装置、17c・・・64分周カウンタ、17d・・・デジタルフィルタ、17e・・・ディンターリーブ及び復号化部、24・・・CDMA基地局電波受信機、25・・・リアルタイムクロック(RTC)、27・・・電池、31・・・パイロットチャネル信号受信プログラム、32・・・パイロットPN同期プログラム、33・・・スタートタイミング発生装置制御プログラム、34・・・64分周カウンタ制御プログラム、35・・・受信機制御プログラム、36・・・第1次ローカル時刻算出プログラム、37・・・第2次ローカル時刻プログラム、38・・・最終ローカル時間算出プログラム、39・・・RTC及び時刻修正プログラム、311・・・時刻修正開始判断プログラム、41a・・・パイロットPNコード、42a・・・パイロットPN同期用データ、43a・・・パイロットPNチップレート周波数データ、44a・・・差分時間データ、45a・・・パイロットPNオフセット時間データ、46a・・・処理遅延時間データ、47a・・・時刻修正間隔データ、48a・・・うるう秒補正時期データ、51a・・・シンクチャネルメッセージデータ、52a・・・今回受信基準第1次ローカル時刻データ、53a・・・第2次ローカル時刻データ、54a・・・最終ローカル時刻データ、57a・・・UTC時刻データ、58a・・・既登録受信基準第1次ローカル時刻データ、59a・・・既登録受信うるう秒データ、312・・・UTC時刻算出プログラム、314・・・うるう秒比較プログラム、316・・・うるう秒補正可否判断プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局が発信した時刻情報を含む特定信号を受信する受信部と、
前記時刻情報に基づいて時刻情報表示部の表示時刻情報を修正する表示時刻情報修正部と、を有し、
前記時刻情報に含まれる地球の自転等に基づく時刻修正情報である閏秒情報を格納する閏秒情報格納部と、
前記閏秒情報に基づいて表示時刻情報を修正するための閏秒実行時期情報を格納する閏秒実行時期情報格納部と、を備え、
前記表示時刻情報修正部は、前記閏秒情報と前記閏秒実行時期情報に基づいて、前記表示時刻情報を修正する構成となっていることを特徴とする時刻修正装置。
【請求項2】
前記基地局から受信した前記閏秒情報の変更の有無を判断する閏秒変更判断部を有し、
前記表示時刻情報修正部は、前記閏秒変更判断部で変更の有無を判断された前記閏秒情報及び前記閏秒実行時期情報に基づき、前記表示時刻情報を修正する構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の時刻修正装置。
【請求項3】
前記基地局から受信した前記閏秒情報を、基地局毎の閏秒情報に区分して基地局閏秒情報として格納する基地局閏秒情報格納部と、
前記基地局閏秒情報に基づいて基地局閏秒基準情報を生成する基地局閏秒基準情報生成部と、を有し、
前記閏秒変更判断部が、前記基地局閏秒基準情報に基づいて、前記基地局から受信した前記閏秒情報の変更の有無を判断する構成となっていることを特徴とする請求項2に記載の時刻修正装置。
【請求項4】
前記基地局基準閏秒変更判断部は、前記基地局閏秒情報を平均化処理若しくは統計的処理を行なうことを特徴とする請求項3に記載の時刻修正装置。
【請求項5】
前記時刻情報は、時刻情報抽出信号を介して前記特定信号から抽出される構成となっていると共に、この時刻情報抽出信号のみを供給する時刻情報抽出信号提供部が備わっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の時刻修正装置。
【請求項6】
前記時刻情報は、前記受信部が受信する時刻である受信時刻情報から所定時間経過後の未来時刻情報となっており、前記未来時刻情報と前記受信時刻情報との差分時間情報を格納する差分時間情報格納部と、
少なくとも、前記受信部が受信した前記未来時刻情報と前記差分時間情報に基づいて前記受信部の受信時刻情報を生成する受信時刻情報生成部と、
前記受信時刻情生成部で生成された前記受信時刻情報と、少なくとも、時刻修正装置の処理時間情報に基づき、前記表示時刻情報修正部の修正用の修正時刻情報を生成する修正時刻情報生成部と、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の時刻修正装置。
【請求項7】
基地局が発信した時刻情報を含む特定信号を受信する受信部と、
前記時刻情報に基づいて時刻情報表示部の表示時刻情報を修正する表示時刻情報修正部と、を有し、
前記時刻情報に含まれる地球の自転等に基づく時刻修正情報である閏秒情報を格納する閏秒情報格納部と、
前記閏秒情報に基づいて表示時刻情報を修正するための閏秒実行時期情報を格納する閏秒実行時期情報格納部と、を備え、
前記表示時刻情報修正部は、前記閏秒情報と前記閏秒実行時期情報に基づいて、前記表示時刻情報を修正する構成となっていることを特徴とする時刻修正装置付き計時装置。
【請求項8】
基地局が発信した時刻情報を含む特定信号を受信する受信部と、
前記時刻情報に基づいて時刻情報表示部の表示時刻情報を修正する表示時刻情報修正部と、を有する時計修正装置の時刻修正方法であって、
前記表示時刻情報修正部は、前記時刻情報に含まれる地球の自転等に基づく時刻修正情報である閏秒情報と、前記閏秒情報に基づいて表示時刻情報を修正するための閏秒実行時期情報に基づいて、前記表示時刻情報を修正することを特徴とする時刻修正装置の時刻修正方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−170229(P2008−170229A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−2727(P2007−2727)
【出願日】平成19年1月10日(2007.1.10)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】