説明

暖房パネルの生産方法

【課題】運搬及び施工が簡便で、複合層からなる暖房パネルの生産方法を提供する。
【解決手段】生産ラインの第1作業台1で、素材を移動する移動枠に防音材と断熱材とを積層し、緩衝支柱を所定間隔に挿入する。第2作業台2では、断熱材の上に蓄熱材の下板を整列及び接着し、第3作業台3で、下板の上に熱伝導鋼板を整列及び接着する。第4作業台4で、熱伝導鋼板の上に蓄熱材の上板を整列及び接着し、第5作業台5で穿孔機でリベットを挿入する孔を下部層の断熱材に予め配列された緩衝支柱の保護管まで貫通するように穿孔し、第6作業台6で、穿孔された孔にリベットを挿入する。第7作業台7で、リベット打ち機で緩衝支柱保護管と熱伝導鋼板を含んでリベット打ちして複合層が一体に結合された暖房用パネルを完成させる。各作業台では指定された作業のみ行うことにより、高品質の暖房用パネルをより能率的に多量生産することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複合層に結合された暖房パネルの生産方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来には、暖房施工する工事現場で、防音防湿板と多孔性合成樹脂の断熱材を積層して、その上に温水管を配管した後、セメントモルタル作業で締め切り施工したが、湿式施工であるため、冬季には施工が難しく、制限された工期内に平板美装などの施工作業が複雑であり、セメントモルタルの養生に多くの期間が必要となって、手間がかかり、工事費用の上昇及び技能工人力の不足で困難があることが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来には、暖房の施工現場で、防音防湿材、断熱材及び蓄熱材等を順次に施工するため、各素材をそれぞれ運搬しなければならない煩わしさがあり、また蓄熱層と熱伝導鋼板との間に隙間が発生すると、熱伝導が不良になり、暖房效果が低い問題点があった。
特に暖房施工に専門人力が不足で、暖房の施工に多くの時間が必要となって、能率的に作業することが困難であるとともに、工期内に作業を完成しないと、他の作業を連鎖的に妨ぐ問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、防音防湿材、断熱材及び熱伝導鋼板を含む上下蓄熱材を一体に接合及びリベット打ちして、運搬及び施工が簡便で、複合層からなる暖房パネルを生産する複合層の暖房用パネルの生産方法を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、生産ラインに一列に配置された各作業台で分業して指定された作業のみを行って、作業の速度及び熟練度が早く、より能率的に多量の複合層の暖房パネルを生産することができる暖房用パネルの生産方法を提供することにある。
【0006】
本発明は上述した目的を果たすために、暖房用パネルの生産において、生産ラインに配置された第1作業台で、素材を移動する移動枠に防音防湿材と断熱材が予め積層され、緩衝支柱が断熱材に所定の平面間隔に挿入されたものを整列し、第2作業台で、上記断熱材の上に蓄熱材の下板を整列及び接着し、第3作業台で、上記蓄熱材の下板の上に凹溝を備える熱伝導鋼板を整列及び接着し、第4作業台で、上記熱伝導鋼板の上に蓄熱板の上板を凹溝の間隔を隔てて整列及び接着し、第5作業台で、穿孔機のドリルによってリベットを挿入する孔を蓄熱板から熱伝導鋼板を経って断熱材に予め配置された緩衝支柱の保護管まで貫通するように穿孔し、第6作業台で、一人または複数人の作業人によって、穿孔された上記孔にリベットを挿入し、第7作業台で、リベット打ち機によって、リベットを上記熱伝導鋼板と断熱材の緩衝支柱に結合された保護管を含んでリベット打ちして複合層に結合された暖房パネルの完成品を生産し、第8作業台で、生産された複合層の暖房パネルを運搬機構によって運搬する。
【0007】
本発明によれば、各作業台の一方向の流れに分業して指定された各素材の整列と接着及びリベット打ちの作業によって、最終の作業台では完成された複合層の暖房用パネルを連続して生産することができる。このような各作業台の分業結合によって、より能率的に高品質の複合層の暖房パネルを生産することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は暖房パネルの生産ラインに配置された複数の作業台によって、暖房パネルの素材別の積層作業を分業化させ、分業された作業の結合によって、複合層からなる暖房用パネルを生産するので、各作業台では指定された作業のみ行うことにより、作業の速度と熟練度が早く、高品質の暖房用パネルをより能率的に多量生産することができる。
【0009】
また、本発明によって生産された複合層の暖房パネルは、熱伝導鋼板と緩衝支柱に結合された金属製の保護管の上面に穿孔された孔にリベット打ちされたリベットが堅固に嵌合して維持されて運搬の時の取り扱い及び施工の中に複合層の一部が剥離されることがない。
【0010】
また、セメントモルタルや接着剤を現場で使用しないで、暖房パネルを平面に敷いて簡便に施工して温水管を配管して締め切り材を施工することができるので、熟練工でなくても施工が可能であり、工期が非常に短縮されて、他の作業分野に差し支えを与えない。
【0011】
また、セメントモルタルや接着剤等を施工現場で使用しないで、暖房施工の後、直ちに暖房を使用することができ、接着剤の溶剤の蒸発がないので環境公害がなく、暖房パネルの複合層は層間に隙間なく密接されているので、温水管の放熱された熱の蓄熱と熱伝導が良好で、暖房の效果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態の生産ラインに作業台が配列された平面例示図。
【図2】同作業台の側面図。
【図3】本発明が生産する蓄熱板の分離斜視図。
【図4】上記蓄熱板の使用例の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図3及び図4に示したように、本発明の実施形態は、防音防湿材Aと多孔性合成樹脂材の断熱材Bを予め積層し、金属製の保護管cが頭部にキャップ形態に結合された緩衝支柱dが断熱材層の厚壁に所定の平面間隔に配置されたものと、温水管を配置するための溝gが備えられた熱伝導鋼板Fの下面と上面に蓄熱材下板P1と上板P2が接着して積層されたものを、上記断熱材に積層して、蓄熱材から熱伝導鋼板Fと緩衝支柱dの頭部に結合された金属製の保護管cの上面に貫通するようにリベットを挿入する孔hを穿孔して、リベットvを上記孔hに挿入した後リベット打ち機でリベット打ちし、リベットvが熱伝導鋼板Fに穿孔された孔hを貫通し、続いて、上記リベットvが緩衝支柱dの頭部に結合された金属製の保護管cの上面に穿孔された孔に堅固に嵌合された複合層の暖房パネルPを生産する方法である。
【0014】
図1は、本発明の複合層の暖房パネルPの生産ラインに配置された複数の作業台によって、一方向の流れ作業の分業状態を示した例示図で、図2は上記生産ラインの作業台の側面図である。
図1に示したように、第1作業台1と異なる位置で素材に接着剤を噴霧して塗布する作業を別途に行っている。
【0015】
生産ラインの各作業台に、移動台mが連続で且つ順次に素材を移動しながら作業を行う。以下、移動台の移動説明は略する。
【0016】
第1作業台1で、移動枠mの上には防音防湿材Aと断熱材Bとが予め積層され、金属製の保護管cが頭部にキャップ形態に結合された複数の緩衝支柱dが所定の平面間隔に挿入して配置されたのを載置する。
【0017】
第2作業台2で、上記断熱材Bの上に蓄熱材の下板P1を整列して接着する。素材には接着剤が予め塗布されているので、以下、接着剤の塗布の説明は省略する。
【0018】
第3作業台3で、上記蓄熱材の下板P1の上に熱伝導鋼板Fを整列して接着する。鋼板は密着して接着される。
【0019】
第4作業台4では、上記熱伝導鋼板Fの上に蓄熱材の上板P2を整列して接着する。積層された蓄熱材の上板P2は熱伝導鋼板Fと接着される。
【0020】
第5作業台5で、穿孔機Dによってリベットを挿入する孔hを蓄熱材の上板P2から熱伝導鋼板F及び緩衝支柱dの頭部にキャップ形態に結合された金属製の保護管cの上面に貫通されるように穿孔する。この孔の大きさと平面的な配列間隔は、機械に予めドリル間隔に設定しているので自動にドリル作業が行われる。この孔hは、熱伝導鋼板Fを外れないで、一定に配置された緩衝支柱dと位置が一致するようになっている。
【0021】
第6作業台6で、穿孔された孔hにリベットvを挿入する。リベットを孔に挿入する作業は他の作業台に比べてより時間を必要とするため、一人または複数の作業人によって前後作業台の作業速度と平衡を維持する条件で作業する。
【0022】
第7作業台7では、孔hに挿入したリベットvをリベット打ち機Rによって圧着してリベット打ちする。この場合、リベットVは、強度の高い熱伝導鋼板Fに穿孔された孔hを貫通し、続いて、上記リベットvが緩衝支柱dの頭部にキャップ形態に結合された金属製の保護管cの上面に穿孔された孔に嵌合されて、全体的に複合層が一体に堅固に結合された暖房パネルが完成される。
【0023】
第8作業台8では、完成された複合層の暖房パネルPを運搬機構Tによって運搬する。
【符号の説明】
【0024】
1、2、3、4、5、6、7、8:作業台 D:穿孔機 P:蓄熱板
P1:蓄熱材の下板 P2:蓄熱材の上板 R:リベット打ち機
T:運搬機構 m:移動枠 d:緩衝支柱 c:保護管




【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合層の暖房パネルの生産において、生産ラインに配置された作業台に移動台(m)を移動しながら、第1作業台(1)で、防音防湿材(A)と断熱材(B)とが積層され、保護管(c)が頭部に被覆された緩衝支柱(d)が所定の平面間隔に配置されたものを移動枠(m)の上に載置し、第2作業台で、上記断熱材(B)の上に蓄熱材の下板(P1)を整列及び接着し、第3作業台(3)で、上記蓄熱材の下板(P1)の上に熱伝導鋼板(F)を整列及び接着し、第4作業台(4)で、上記熱伝導鉄板(F)の上に蓄熱材の上板(P2)を整列及び接着し、第5作業台(5)で、穿孔機(D)のドリルによってリベットを挿入する孔(h)を蓄熱材の上板(P2)から熱伝導鋼板Fと緩衝支柱dの頭部にキャップ形態に結合された金属製の保護管(c)の上面に貫通されるように穿孔し、第6作業台(6)では、上記孔(h)にリベット(v)を挿入し、第7作業台(7)では、リベット(v)をリベット打ち機(R)でリベット打ちして熱伝導鋼板(F)に穿孔された孔(h)と、緩衝支柱の金属製の保護管(c)の上面に穿孔された孔(h)にリベット(v)が嵌合されて、複合層が一体に結合された暖房パネル(P)を完成し、第8作業台(8)では、完成された複合層の暖房パネル(P)を運搬機構(T)によって運搬することを特徴とする暖房パネルの生産方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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