説明

杭頭鉄筋接続金具

【課題】鋼管杭と構造物との間の結合力を低下させることなく、鋼管杭に対する杭頭鉄筋の取付作業を向上させることができ、高止まりによって切断された杭頭部への適用が可能な杭頭鉄筋接続金具を提供する。
【解決手段】杭頭鉄筋接続金具1は、二股状の金具本体2と2本のボルト体3a,3bからなり、金具本体2の一対の挟持部21,22間には鋼管杭の肉厚に相当する幅で鉛直方向下方に向けて開口した切欠部23を有するとともに、一方の挟持部21側の側面にはカプラ等の鉄筋支持部25が溶接により一体化され、ねじ鉄筋等からなる杭頭鉄筋を立設状態に支持可能になっている。そして、2本のボルト体3a,3bは切欠部23の内面に突出すべく各挟持部21,22の外側から水平方向に螺入され、鋼管杭の上端部に切欠部23を嵌合した状態で締付け操作によりそれぞれの先端部が鋼管杭の内外周面に圧接する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基礎杭の頭部と構造物の基礎とを鉄筋を介して結合するにあたり、杭頭部に対して鉄筋を立設状態に接続するための杭頭鉄筋接続金具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種土木建築構造物の構築において、鋼管杭やPC杭などの既製の基礎杭の設置に関しては、基礎杭の頭部に定着用の鉄筋(以下、「杭頭鉄筋」という。)を接続して構造物側のフーチング等と結合することにより、基礎杭と構造物とを連結する方法が広く行われている。例えば、鋼管杭の頭部に対する杭頭鉄筋の接続方法としては、杭頭部の外周面に杭頭鉄筋の下端部を直接的に溶接するもの(特許文献1)、あるいは杭頭部の外周面に溶接したカプラを介してねじ節鉄筋や端部にねじ加工を施した異形鉄筋などを螺着するもの(特許文献2)などが知られている。ところが、地中に埋め込まれた鋼管杭の杭頭部に対して、杭頭鉄筋またはそれを立設するためのカプラを施工現場で溶接する場合には、作業環境が制約されるばかりか、それぞれの杭頭鉄筋ないしカプラに沿った面倒な溶接作業となることから、作業時間の短縮が困難であり、しかも天候に影響されやすく溶接品質が不安定になりやすいといった工期上および品質管理上の問題が少なからずあった。一方、工場等の現場以外の場所で予め溶接作業を行う場合には、鋼管杭の打込み時において、鋼管杭の端部に溶接された杭頭鉄筋やカプラが打込み作業の邪魔となって作業性の低下につながりやすい。さらに、鋼管杭が打込み途中で硬い地盤や岩石に当たり、それ以上の打込みが困難な状況(高止まり)となった場合には、地盤表面からの突出長が所定の長さとなるように余分な部分を切除した後、改めて杭頭鉄筋やカプラを杭頭部に再溶接せざるを得ないケースも生じるという問題点があった。
【特許文献1】特開2000−352062号公報
【特許文献2】特公平3−54736号公報
【0003】
そこで、鋼管杭と杭頭鉄筋の接続方法として、溶接以外の技術が提案されている。例えば、杭頭鉄筋の端部を鍛造等によって平坦状に形成し、当該平坦部にボルト挿通用の貫通孔を設けた棒状部材、あるいはスリーブ部材の一端側に同様な加工を施し、他端側に杭頭鉄筋を固着した棒状部材を、杭頭部の周面に予め設けた複数の貫通孔を利用してボルト接合するものがある(特許文献3)。また、鋼管杭外周面の曲率半径に合わせて湾曲された平板状の取付部材と、湾曲状に張り出した押え片部とこの左右両側へ延出されたフランジ部とで構成される被せ部材とにより杭頭鉄筋を挟持し、それぞれの部材に設けられた複数のボルト挿通孔と杭頭部に設けられた貫通孔とを重ね合わせた状態でボルト・ナットにより締め付けた後、杭頭鉄筋の周囲の隙間にグラウト材を注入するものもある(特許文献4)。さらに、予め絞り加工により環状溝を外周面側に形成した鋼管杭頭部に対して、内周面に環状溝が形成されるとともに、外周側に杭頭鉄筋を立設状態に支持するための筒部を備えた筒状の取付部材を外嵌し、それらの環状溝間に跨るように抜止めリングを嵌合状態で保持させることにより両者を連結して杭頭鉄筋を鋼管杭の頭部に接続する技術も知られている(特許文献5)。
【特許文献3】特開2006−241696号公報
【特許文献4】特許第3803730号公報
【特許文献5】特許第3766853号公報
【0004】
しかしながら、これら特許文献3〜5に記載された非溶接型の接続技術では、鋼管杭の頭部にボルト挿通孔や環状溝が必要であり、いずれも事前に工場での加工作業が不可欠である。このため、鋼管杭が上記状況により高止まりとなった場合には、杭頭部の余分な長さを切除した後、ボルト接続型のものでは改めてボルト挿通孔を杭頭部に形成しなければならない。斯かる現場での穴明け作業は、現場での溶接作業を遥かに超える困難性を伴い、ましてや抜止めリングで連結するものにあっては、現場での絞り加工は現実的ではなく、いずれの従来技術においてもさらなる改善の余地が残されていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のような従来技術の状況に鑑みなされたもので、鋼管杭と構造物との間の結合力が安定し、鋼管杭に対する杭頭鉄筋の取付作業を簡便に行うことができ、また高止まりによって切断された杭頭部への適用が可能な杭頭鉄筋接続金具の提供をその目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記従来技術の問題点を解決するため、本願の請求項1に係る杭頭鉄筋接続金具では、コンクリート基礎内に埋設される杭頭鉄筋を、鋼管杭の頭部に対してその端面の延長線上から外れた位置で鉛直方向上方に向けて支持する鉄筋支持部を有し、一対の挟持部間に形成した鋼管杭の肉厚に相当する幅で鉛直方向下方に向けて開口した切欠部を嵌合させて鋼管杭の頭部に係止される金具本体と、この金具本体の少なくとも一方の挟持部に螺入されてその先端部が切欠部内に突出し、鋼管杭の周面に圧接して他方の挟持部とで鋼管杭を挟持するボルト体を備える構成とした点に特徴がある。
【0007】
さらに、上記の請求項1に係る杭頭鉄筋接続金具において、前記ボルト体を2本とし、鋼管杭の内周面と外周面に対してほぼ同一鉛直線上の位置でそれぞれ圧接すべく一対の挟持部にそれぞれ螺入し、前記鉄筋支持部に近い一方の挟持部に螺入したボルト体の突出位置を他方の挟持部に螺入したボルト体よりも上方とした構成(請求項2)、あるいは前記ボルト体を1本とし、一方の挟持部に螺入したボルト体の先端部に対向する他方の挟持部の内面に突起を形成した構成(請求項3)、さらには前記金具本体の鋼管杭内に配置される挟持部の内周面側に張出部を形成した構成(請求項4)とすることも可能である。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る杭頭鉄筋接続金具では、上記のような構成を採用したことにより、次の効果を得ることができる。
(1)金具本体の一方の挟持部に螺入されたボルト体の先端部が、締付け操作により切欠部内に突出して鋼管杭の頭部周面を強く押圧し、他方の挟持部とで強固に挟持するので、鋼管杭の頭部に対して杭頭鉄筋接続金具の強固な結合状態が得られ、鋼管杭の頭部への杭頭鉄筋の接続強度が高まる。
(2)杭頭鉄筋接続金具の取付けは、鋼管杭の頭部に金具本体の切欠部を嵌合した状態でボルト体の締付け操作により行い、この杭頭鉄筋接続金具への杭頭鉄筋の取付けは、金具本体の一部に設けられた鉄筋支持部にねじ込むなどして行うことができるので、現場での溶接作業や穴明けなどの加工作業が一切不要となり、杭頭部に対する杭頭鉄筋の接続作業がきわめて簡便である。
(3)杭頭鉄筋接続金具の取付作業は、現場の天候に左右されることなく、ボルト体を締め付ける際のトルク管理をするだけでよいので、熟練工でなくとも品質の安定した接続状態が得られる。
(4)鋼管杭の頭部には何ら加工することなく、鋼管杭の設置後に杭頭部の端面から円周上の所望の位置に取付けが可能であるので、鋼管杭の高止まりによって杭頭部を切断した場合でも支障なく適用することができ、また打込み時に邪魔になることもない。
(5)2本のボルト体を鋼管杭の内周面と外周面に対してほぼ同一鉛直線上の位置でそれぞれ圧接すべく一対の挟持部のそれぞれに螺入し、このうち鉄筋支持部に近い一方の挟持部に螺入されたボルト体の突出位置を他方の挟持部に螺入されたボルト体よりも上方とした場合には、接続状態の杭頭鉄筋が鋼管杭の周面から径方向に離れた位置にあることから、地震等による引抜力が作用したときには、その距離に比例した偏心モーメントが生じ、その力が金具本体を切欠部の基部を回転中心として一方の挟持部側から他方の挟持部側に回転させる方向に作用するので、いずれのボルト体においてもその先端部が鋼管杭の内外周面に対して強く圧接する方向に働く。これにより、鋼管杭と杭頭鉄筋接続金具間の接合強度がより高まり、鋼管杭の頭部への杭頭鉄筋の接続強度向上につながる。
(6)ボルト体を1本とし、該ボルト体の先端部に対向する他方の挟持部の内面に突起を形成した場合には、同様な効果を維持したまま、部品点数の削減によりコストダウンを図れる。さらに、ボルト体が螺入されていない他方の挟持部が鋼管杭の内周側に位置するように設置すれば、特に小径の鋼管杭での取付作業においては、鋼管杭内側の狭いスペースでの締付作業が不要となるので、作業性の面でも有利である。
(7)金具本体の一対の挟持部のうちで、鋼管杭の内周面側に配置される挟持部の内周面側に張出部を形成すれば、鋼管杭の頭部に装着した複数の杭頭鉄筋接続金具に対して、鉄板等の仕切り板を該張出部に載置することができる。そして、この仕切り板上にコンクリートを充填して各杭頭鉄筋接続金具を埋設することにより、各杭頭鉄筋接続金具がコンクリートに拘束されるとともに、複数の杭頭鉄筋接続金具が一体となるので、鋼管杭に対する杭頭鉄筋の接合強度をより高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
上記のように、本発明による杭頭鉄筋接続金具は、ボルト体の締付けによって金具本体を鋼管杭の杭頭部の内外周面に圧接状態で固定し、この金具本体の一部に設けられた鉄筋支持部により複数の杭頭鉄筋を鋼管杭の外周面から離れた位置で立設状態に取り付ける構成を採用したことにより、杭頭鉄筋の現場での取付作業を合理化し、杭頭鉄筋の安定した接続状態を実現した点を大きな特徴としている。すなわち、杭頭鉄筋接続金具の取付に際して、鋼管杭の杭頭部には何らの加工も必要とせず、しかも熟練者でなくとも簡単かつ確実に装着することができるので、杭頭鉄筋の接続作業の合理化に大いに寄与する。特に、鋼管杭の設置作業において、高止まりによって杭頭部を切断した場合でも、杭頭鉄筋接続金具をそのまま適用できる点に大きな特徴がある。本発明において使用するボルト体としては、例えば先端部が「とがり先」、「くぼみ先」になっている高力ボルトが好適であり、締付け操作により鋼管杭の周面に食い込みやすい形状、材質のものが好ましい。以下、図面に基づき本発明の実施例について説明するが、もちろんこれらの実施例に限定されるものではなく、各構成部材の材質、形状、数量、位置の変更など、本発明の技術思想内での種々の変更実施はもちろん可能である。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明に係る杭頭鉄筋接続金具の第一実施例を示し、(a)はその正面図、(b)は左側面図である。図示の杭頭鉄筋接続金具1は、金具本体2と2本のボルト体3a,3bから構成される。金具本体2は、基本形態として下部側が二股状に分岐し、一対の挟持部21,22間には、適用対象となる鋼管杭の肉厚に相当する幅で鉛直方向下方に向けて開口した切欠部23が形成され、その上方部分は円形状の拡大部24となっている。さらに、一方の挟持部21側の側面には、接続する杭頭鉄筋のねじ形状に適合するねじ孔(図示せず)を備える六角ナット状のカプラ25(鉄筋支持部)が溶接により一体化されている。ボルト体3は、それぞれが一対の挟持部21,22に対して、切欠部23にその先端部が突出するように外側から水平方向に螺入されている。なお、カプラ25に近いほうのボルト体3aの高さ位置は、ボルト体3bよりもやや上方にずれている。
【0011】
図2は、上記杭頭鉄筋接続金具1の使用状態を示す部分縦断面図である。地盤4から突出する鋼管杭5の杭頭部に対して、金具本体2を鋼管杭5の端面に向けて上方から切欠部23を嵌合させながら鋼管杭5の端面が拡大部24と当接するまで差し込む。次いで、ボルト体3a,3bを所定のトルク値をもって締め付け、さらにカプラ24に杭頭鉄筋6を螺合することにより、杭頭鉄筋接続金具1を介した鋼管杭5と杭頭鉄筋6との接続作業が完了する。なお、図面では鋼管杭5の半円部分の端部に各1個の杭頭鉄筋接続金具1が、すなわち2個のみが表示されているが、最終的には鋼管杭5の周方向に沿ってこれらの間にも複数の杭頭鉄筋接続金具1が配置されることは言うまでもなく、その数は鋼管杭5の径などに応じて適宜選定される。この後、フーチングのコンクリート内に杭頭部が埋設されることになる。
【0012】
図3は、接続後の杭頭鉄筋6に引抜力が負荷されたときの状態を模式的に示す説明図である。杭頭鉄筋6は、鋼管杭5の外周面から所定の距離をおいて立設されていることから、地震時にはその水平力により鋼管杭5の杭頭部に曲げモーメントと軸力が作用する。このとき、引抜力を受ける杭頭鉄筋6には、その離間距離に比例した偏心モーメントが作用する。さらに、上記構成の実施例1に係る杭頭鉄筋接続金具1では、2本のボルト体3a,3bが鋼管杭5の内周面と外周面に対してほぼ同一鉛直線上の位置で、且つ鉄筋支持部25に近い一方の挟持部21に螺入されたボルト体3aの突出位置を他方の挟持部22に螺入されたボルト体3bよりも上方にあることから、前記偏心モーメントは金具本体2を切欠部23の基部24を回転中心として鋼管杭5の外周面側から内周面側に回転させる方向に作用する。その結果、いずれのボルト体3a,3bにおいてもその先端部を鋼管杭5の内外周面に対してより強く圧接させる方向に働く。これにより、鋼管杭5と杭頭鉄筋接続金具1間の接合強度がより高まる。さらに、ボルト体3a,3bとして先端部がとがり先状などの食い込みやすい形状のものを使用すれば、引抜抵抗力を一段と向上させることができる。
【0013】
図4は、実施例1に係る杭頭鉄筋接続金具1の異なる使用状態を示したものである。すなわち、この場合には杭頭鉄筋6が鋼管杭5の内周面側に位置するように逆向きに取り付けている。このように杭頭鉄筋6を内側に寄せるとともに、その本数、形状、材質などを適宜選定することにより、半固定の杭頭接合も可能になる。なお、鋼管杭5の径が小さく、内周側に作業スペースの確保が難しい場合は、一方の挟持部21側のボルト体3aを予め切欠部23の内面から少し突出した状態にしておくと、他方の挟持部22側のボルト体3bの締付のみで取り付けることができる。
【実施例2】
【0014】
図5は、実施例1に係る杭頭鉄筋接続金具1の金具本体の形状を変更することにより、異なる使用状態に適用したものである。なお、前記実施例1と同一部分については同一符号で示し、重複する説明は省略する。この杭頭鉄筋接続金具7では、鋼管杭5の内周面側に配置される金具本体8の他方の挟持部81の下端側がL字状に形成される以外は実施例1と同様である。このような杭頭鉄筋接続金具7の複数個を鋼管杭5の周方向に沿って所定の間隔で固着した後、他方の挟持部81の張出部82に円板状の仕切り板9を載置し、その上方にコンクリート10を充填して杭頭鉄筋接続金具7をコンクリート10内に埋設する。鋼管杭5の杭頭部では、各杭頭鉄筋接続金具7がコンクリート10に拘束され、また複数の杭頭鉄筋接続金具7が一体となる。このような状態で鋼管杭5の頭部に曲げモーメントが作用し、一方の側(図面では左側)の杭頭鉄筋6が引っ張られると、これと連結している杭頭鉄筋接続金具7も引っ張られるが、それに伴い杭頭部の他方の側には圧縮力が作用することになる。その圧縮力は、コンクリート10および仕切り板9を介して一方の側(引張側)の杭頭鉄筋接続金具7にも伝達され、鋼管杭5からの抜け出しを妨げる方向に作用するので、鋼管杭5に対して杭頭鉄筋6をより強固に固定することができる。
【実施例3】
【0015】
図6は、第3実施例に係る杭頭鉄筋接続金具であって、(a)は正面図、(b)は左側面図である。図示の杭頭鉄筋接続金具11では、金具本体12の側面近くに切欠部23と平行なねじ孔13が穿孔され、これが鉄筋支持部となっている。
【実施例4】
【0016】
図7は、第4実施例に係る杭頭鉄筋接続金具であって、(a)は正面図、(b)は左側面図である。図示の杭頭鉄筋接続金具14では、金具本体15の他方の挟持部22の切欠部23側の表面に突起26が形成され、これがボルト体の代わりとなっている。すなわち、突起26の位置は、鉄筋支持部25に近い一方の挟持部21側のボルト体3aよりも下方に設定することにより、前記第1実施例と同様に偏心モーメントが杭頭鉄筋に作用したときに鋼管杭の内外周面に食い込むようになっている。鋼管杭の杭頭部に取り付ける場合には、他方の挟持部22が鋼管杭の内周面側に位置するようにすれば、鋼管杭の外周面側からの締付けだけでよいので、作業性が良好である。
【0017】
なお、上記各実施例の杭頭鉄筋接続金具では、いずれもねじ節鉄筋を対象とする事例について説明したが、鉄筋支持部は単にパイプ状のものでもよく、この場合には端部に雄ねじ部を形成した異形鉄筋をロックナットにより固定することが可能である。また、ボルト体の数についても1個所の挟持部に2個以上設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る杭頭鉄筋接続金具の第1実施例であり、(a)は正面図、(b)は左側面図である。
【図2】図1の杭頭鉄筋接続金具の使用状態を示す部分縦断面図である。
【図3】図2の使用状態で杭頭鉄筋に引抜力が負荷されたときの状態を模式的に示す説明図である。
【図4】第1実施例の杭頭鉄筋接続金具の異なる使用状態を示す部分縦断面図である。
【図5】本発明に係る杭頭鉄筋接続金具の第2実施例の使用状態を示す部分縦断面図である。
【図6】本発明に係る杭頭鉄筋接続金具の第3実施例であり、(a)は正面図、(b)は左側面図である。
【図7】本発明に係る杭頭鉄筋接続金具の第4実施例であり、(a)は正面図、(b)は左側面図である。
【符号の説明】
【0019】
1,7,11,14…杭頭鉄筋接続金具、2,8,12,15…金具本体、3a,3b…ボルト体、4…地盤、5…鋼管杭、6…杭頭鉄筋、9…仕切り板、10…コンクリート、13,25…鉄筋支持部、21,22,81…挟持部、23…切欠部、26…突起、82…張出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート基礎内に埋設される杭頭鉄筋を、鋼管杭の頭部に対してその端面の延長線上から外れた位置で鉛直方向上方に向けて支持する鉄筋支持部を有し、一対の挟持部間に形成した鋼管杭の肉厚に相当する幅で鉛直方向下方に向けて開口した切欠部を嵌合させて鋼管杭の頭部に係止される金具本体と、この金具本体の少なくとも一方の挟持部に螺入されてその先端部が切欠部内に突出し、鋼管杭の周面に圧接して他方の挟持部とで鋼管杭を挟持するボルト体を備える杭頭鉄筋接続金具。
【請求項2】
前記ボルト体が2本からなり、鋼管杭の内周面と外周面に対してほぼ同一鉛直線上の位置でそれぞれ圧接すべく一対の挟持部にそれぞれ螺入され、前記鉄筋支持部に近い一方の挟持部に螺入されたボルト体の突出位置が他方の挟持部に螺入されたボルト体よりも上方にあることを特徴とする請求項1に記載の杭頭鉄筋接続金具。
【請求項3】
前記ボルト体が1本からなるとともに、一方の挟持部に螺入した該ボルト体の先端部に対向する他方の挟持部の内面に突起を形成したことを特徴とする請求項1に記載の杭頭鉄筋接続金具。
【請求項4】
前記金具本体の鋼管杭内に配置される挟持部の内周面側に張出部を形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の杭頭鉄筋接続金具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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