説明

栽培植物の支持方法及び支持装置

【課題】栽培床間に設定した作業用通路のスペースを有効に活用できる栽培植物の支持方法及び支持装置を提供する。
【解決手段】栽培床とこの栽培床に沿う作業用の通路とを設けた栽培環境において、栽培植物と連結させた支持部材を栽培床の設定方向に対する交差方向へ移動又は傾動可能に設ける栽培植物の支持方法。栽培床の設定方向両端にわたり架設され栽培植物との連結が可能な複数の支持部材と、支持部材の各端部を保持して栽培床の設定方向に対する交差方向へ平行移動させ得る可動機構とを備えた栽培植物の支持装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は栽培植物の支持方法及び支持装置に関する。更に詳しくは本発明は、栽培植物の支持部材に特定の方向への可動性を与えることにより、栽培床間に設定した作業用通路(あるいは畝間の溝部)のスペースを極めて有効に活用できるようにした、栽培植物の支持方法及び支持装置に関する。
【0002】
本発明は、栽培植物に対するいわゆる誘引の方法及び装置としても有効に利用できるが、必ずしも誘引方法や誘引装置としての機能を備える必要はない。又、本発明はハウス栽培においても屋外栽培においても実施することができる。
【背景技術】
【0003】
従来、トマトやキュウリ等のつる性の果菜類の栽培に当たり、例えば果菜類のつるや茎を支持するために支柱や棚状部材等の支持部材が用いられることは一般的である。
【0004】
一方、果菜類の栽培において誘引用の部材や装置もしばしば利用されている。これらは、例えば栽培床の上方に紐状や棒状等の部材を設け、これらの部材又はそこから垂下させた分枝状の部材に果菜類のつるや茎を連結させるものである。つるや茎が誘引部材によって地面の上方に支持されるため、つるや茎の成長が促進され、トマトやキュウリ等が通風や太陽光線の照射を受け易く、土壌の病害虫等からも隔離される。又、過度に屈み込まない楽な姿勢でトマトやキュウリ等の収穫作業を行うことができる。
【0005】
【特許文献1】特開平4−304821 特許文献1は、栽培床の設定方向に沿って上方に張設された線状部材に対して、植物のつる又は幹を誘引する誘引部材が引掛けられており、線状部材が張設方向沿いに移動することにより、つるや茎の成長に対応して誘引部材の誘引距離を斜め方向に延長させる栽培装置を開示している。
【0006】
【特許文献2】特開2001−231373 特許文献2は、栽培床の設定方向に沿って上方に設けた固定桁中にその長手方向(栽培床の設定方向)沿いに移動できる可動桁を装置し、固定桁に一端を固定した吊糸の他端側を、可動桁のガイドローラを介して垂れ下げて、栽培植物の茎に連結させ、茎の成長に合わせて可動桁を移動させることにより、吊糸の垂れ下げ幅を調節できる栽培装置を開示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記のような果菜類のハウス栽培又は屋外栽培においては、通常、1条植え又は2条植え(栽培床において複数の栽培植物が1条又は2条に並べて作付けされている)の各栽培床間に通路が設定されている。このような通路は、各種の栽培管理作業や収穫作業を行うために不可欠である反面、これらの作業を行っていない膨大な時間帯においては、通路のスペースが活用されずに、無駄に放置されているという問題があった。
【0008】
この問題に対して、支持部材によって栽培植物を通路のスペースに張出すように支持した場合、太陽光線やハウス内照射光源に対する栽培植物の受光面積の拡大等の点で、通路スペースが有効に利用される。しかし、従来の通常の支持部材は可動性がないため、通路スペースが実質的に塞がれてしまい、栽培管理作業や収穫作業に支障を来す。
【0009】
又、特許文献1、2に開示された場合のように可動性の誘引部材を用いる場合においても、その可動性の目的は専らつるや茎の成長に伴う誘引であり、可動方向は栽培床の設定方向である。従って、これらの可動性の誘引部材は、本質的に通路スペースの有効利用に関係しない。
【0010】
そこで本発明は、栽培管理作業や収穫作業を行うという通路スペース本来の目的を阻害することなく、その通路スペースを栽培植物の受光面積拡大等の意味から有効に利用できるようにすることを目的とする。更に本発明は、栽培管理作業や収穫作業の際には通路スペースを拡張可能とすることにより、作業用の通路の幅を相対的に縮小し、ひいては面積当たりの作付け効率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(第1発明)
上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、栽培床とこの栽培床に沿う作業用の通路とを設け、栽培床には栽培植物を植えた栽培環境において、栽培植物と連結させた支持部材を栽培床の設定方向に対する交差方向へ移動又は傾動可能に設け、この支持部材の移動又は傾動により栽培植物の支持状態を下記(1)〜(3)の内の任意の状態に変更させる、栽培植物の支持方法である。
(1)栽培植物が通路側へ傾動した状態。
(2)栽培植物が通路側に対して直立した状態。
(3)栽培植物が通路に対する反対側へ傾動した状態。
【0012】
第1発明によれば、支持部材の移動又は傾動により、常時は栽培植物を(1)の状態に保持して通路のスペースに張出させ、栽培植物の受光面積を拡大したり、栽培床の上方に設けたスプリンクラー等により散布される薬剤や肥料が栽培植物によって効率的に受取られるようにすることができ、栽培植物の成長が促進される。
【0013】
又、栽培管理作業や収穫作業を行う際には、支持部材の移動又は傾動により、栽培植物を(2)又は(3)の状態に保持すると、作業用の通路スペースが確保される。特に(3)の状態に保持する場合には作業用の通路スペースが元々の通路幅よりも拡張されるので、作業用の通路の幅自体は本来的に必要な幅より小さく設計することができる。その結果、相対的に栽培床の面積又は設定数が増大するので、面積当たりの作付け効率を向上させることができる。
【0014】
(第2発明)
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、前記第1発明に係る支持部材を栽培床の設定方向の両端にわたって架設すると共に栽培床に条植えした複数の栽培植物に連結させ、かつ栽培床の設定方向に対する交差方向へ平行移動又は水平傾動させる、栽培植物の支持方法である。
【0015】
ここにおいて、「平行移動」とは、支持部材の架設方向を同一に維持したままで上記の交差方向へ移動させることをいう。
【0016】
又、「水平傾動」とは、支持部材を水平面に沿って上記の交差方向へ傾動させることをいい、例えば支持部材の一端側を固定した状態で他端側を上記の交差方向へ水平に移動させることにより、支持部材は水平傾動する。支持部材を水平傾動させるためには、架設した支持部材の長さが変更可能である必要がある。このような要求に対応するためには、例えば、支持部材として伸縮可能な材質の索状材を用いることができる。又、伸縮性のない支持部材においては、その一端又は両端の保持部分において、支持部材を必要な長さ分だけ繰り出したり引き取ったりする適宜な機構の支持部材ストッカー部(例えば、索状材である支持部材の巻き取りロールであってロール回転に対するストッパを備えるもの)を構成することができる。
【0017】
第2発明においては、栽培床に条植えした(栽培床の設定方向に沿って列状に並べて植えた)複数の栽培植物が同じ支持部材に連結されているので、この支持部材を栽培床の設定方向に対する交差方向へ平行移動又は水平傾動させると、条植えした栽培植物を一斉に、前記第1発明の(1)〜(3)の内の任意の状態に変更させることができる。水平傾動の場合は、支持部材における移動した一端側に近い栽培植物ほど、このような状態の変更度合いが大きい。
【0018】
即ち、栽培床に条植えした栽培植物の全体を、一枚のスクリーンのように傾動させたり直立させたりすることができる。
【0019】
(第3発明)
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、前記第2発明に係る通路と栽培床とを交互に複数設定し、及び/又は栽培床に栽培植物を多条植えした場合において、各栽培床の植付け条ごとに架設した複数の支持部材を、それらの端部を保持する可動機構によって平行移動又は水平傾動させる、栽培植物の支持方法である。
【0020】
第3発明においては、複数の栽培床に条植えされ、及び/又は、各々の栽培床に多条植えされた栽培植物を、それらの植付け条ごとに設けた支持部材を平行移動又は水平傾動させる可動機構により、一斉に傾動させたり直立させたりすることができる。
【0021】
ここで言う「平行移動又は水平傾動」とは、支持部材の全てが同じ方向に平行移動又は水平傾動する場合と、下記の第4発明のように一部の支持部材群と他の支持部材群とが反対側へ平行移動又は水平傾動する場合とを含む。前者の場合においても、例えば栽培管理作業や収穫作業を行う際には全ての植付け条に係る栽培植物を直立させて通路スペースを確保する一方で、常時は全ての植付け条に係る栽培植物をいずれか一方の側へ傾動させて平面視面積を増大させることにより、栽培植物の受光面積の拡大や、散布薬剤や散布肥料の受取り面積の拡大を図ることができる。
【0022】
(第4発明)
上記課題を解決するための本願第4発明の構成は、前記第2発明又は第3発明に係る複数の支持部材の内、下記(4)又は(5)に該当する特定の支持部材Aと他の特定の支持部材Bとを、栽培床の設定方向に対する交差方向に沿って互いに反対方向へ平行移動又は水平傾動させることにより、各支持部材に連結された栽培植物の植付け条の相互間隔を拡張し又は縮小させる、栽培植物の支持方法である。
(4)複数の栽培床に栽培植物を1条植えした場合において、支持部材Aと支持部材Bを交互に架設している。
(5)単数又は複数の栽培床に栽培植物を2条植えした場合において、その片側の植付け条には支持部材Aを、他の片側の植付け条には支持部材Bを架設している。
【0023】
第4発明の(4)の場合においては、栽培管理作業や収穫作業を行う際、各通路における作業ごとに、作業中の通路の両側の植付け条を連結させた支持部材Aと支持部材Bとを互いに離反する方向へ平行移動又は水平傾動させることにより、その通路の両側の栽培植物を作業中ではない隣接通路側へ傾動させ、作業中の通路のスペースを拡張させることができる。
【0024】
第4発明の(5)の場合においては、2条植えの各一方の植付け条に連結させた支持部材Aと支持部材Bとを反対方向へ平行移動又は水平傾動させることにより、栽培管理作業や収穫作業を行う際には、2条植えの栽培植物を直立させたり栽培床の中央側へ傾動させたりして、作業用の通路のスペースを拡張させることができる。これらの作業を行わない常時には、逆にこれらの栽培植物を作業用の通路側に張出させることができる。
【0025】
(第5発明)
上記課題を解決するための本願第5発明の構成は、前記第1発明〜第4発明のいずれかに係る支持部材が栽培植物のつる又は幹を誘引する誘引部材である、栽培植物の支持方法である。
【0026】
第5発明における「誘引部材」としての支持部材の構成は、前記した特許文献1及び特許文献2に開示されたものを含め、公知の各種誘引部材の構成を任意に備えることができる。
【0027】
第5発明においては、支持部材が栽培植物のつる又は幹を誘引する誘引部材であるので、第1発明〜第4発明の効果に加え、同時に栽培植物のつる又は幹に対する誘引効果も得ることができる。
【0028】
(第6発明)
上記課題を解決するための本願第6発明の構成は、栽培床の設定方向の両端にわたって架設されると共に栽培植物との連結が可能な支持部材と、支持部材の端部を保持して支持部材を栽培床の設定方向に対する交差方向へ平行移動又は水平傾動させ得る可動機構とを備えた、栽培植物の支持装置である。
【0029】
この栽培植物の支持装置において、支持部材を水平傾動させることのみを意図する場合には、可動部材は支持部材の片側の端部のみに設ければ足りるのであり、支持部材の他端側は単に適宜な支柱や壁部に固定しても良い。
【0030】
第6発明によれば、可動機構と、これにより平行移動又は水平傾動可能に保持された、栽培植物との連結が可能な支持部材とにより、栽培植物の支持状態を第1発明において前記した(1)〜(3)の内の任意の状態に変更させることができる。従って、第1発明の栽培方法を容易に実行して、第1発明において前記した効果を確保することができる。
【0031】
(第7発明)
上記課題を解決するための本願第7発明の構成は、前記第6発明に係る可動機構が、支持部材の端部を保持するホルダー部と、このホルダー部を連結すると共に栽培床の設定方向に対する交差方向へ動作可能な可動部材と、この可動部材を動作させるための手動式又は動力駆動式の駆動部を備える、栽培植物の支持装置である。
【0032】
可動機構は、前記のように支持部材の水平傾動のみを意図するなら支持部材の一端側にのみ設けても良いが、支持部材の平行移動を意図する場合には支持部材の両端側に設ける。その場合、第7発明におけるホルダー部と可動部材とは栽培床の設定方向の両端側に設けられるが、駆動部は栽培床の設定方向の両端側に設けても良く、片側のみに設けても良い。動力駆動式の駆動部を栽培床の設定方向の両端側に設ける場合には、これらの駆動部が同期して動作するように設計される。
【0033】
第7発明においては、駆動部を手動又は動力駆動で動作させることによって、端部がホルダー部で支持された支持部材を所定の方向へ容易に平行移動又は水平傾動させることができる。
【0034】
(第8発明)
上記課題を解決するための本願第8発明の構成は、前記第6発明又は第7発明に係る可動機構が更に、前記ホルダー部に設けたガイドローラを保持及び案内するガイドレールを備えている、栽培植物の支持装置である。
【0035】
第8発明においては、ガイドレールによってホルダー部のガイドローラが保持及び案内されるので、栽培植物との連結による支持部材の荷重の負荷にも関わらず、支持部材の平行移動又は水平傾動がスムーズに行われる。
【0036】
(第9発明)
上記課題を解決するための本願第9発明の構成は、前記第7発明又は第8発明に係る可動部材に対するホルダー部の連結位置が任意に変更可能である、栽培植物の支持装置である。
【0037】
第9発明における可動部材に対するホルダー部の連結位置を変更可能とするための構成は限定されないが、例えばロック/アンロック可能な構造の連結用の部材を用いて両者を連結することができる。
【0038】
第9発明においては可動部材に対するホルダー部の連結位置(ひいては複数の支持部材の相互間隔)を任意に変更できるので、作業用通路の幅の違い、複数の栽培床の相互間隔の違い、栽培床に多条植えされた植付け条の相互間隔の違い等の栽培環境の変更に対応して、複数の支持部材の元々の相互間隔を自在に最適設定することができる。
【0039】
(第10発明)
上記課題を解決するための本願第10発明の構成は、前記第7発明〜第9発明のいずれかに係る可動部材が1対の回転体間に無限軌道状に張設された索条材である、栽培植物の支持装置である。
【0040】
可動部材の種類及び構成は限定されないが、第10発明のような無限軌道状に張設された索条材を用いることが特に好ましい。又、索条材の種類は限定されないが、例えばワイヤーのような丈夫な索条材が好ましい。
【0041】
(第11発明)
上記課題を解決するための本願第11発明の構成は、前記第10発明に係る無限軌道状に張設された索条材に対して、特定の支持部材aを保持するホルダー部が無限軌道の上側軌道に連結されると共に他の特定の支持部材bを保持するホルダー部が無限軌道の下側軌道に連結され、索条材が動作した際に1対の支持部材a、bが反対方向へ平行移動又は水平傾動する構成である、栽培植物の支持装置である。
【0042】
第11発明のように、可動部材の動作時に互いに反対方向へ平行移動又は水平傾動させたい支持部材a及び支持部材bについては、これらを保持するホルダー部をそれぞれ無限軌道の上側軌道と下側軌道に連結させる構成が簡便かつ合理的である。
【0043】
(第12発明)
上記課題を解決するための本願第12発明の構成は、前記第7発明〜第11発明のいずれかに係る支持部材が任意の材料からなる紐材であり、かつ前記ホルダー部が前記紐材のテンションを調整できる機構を備えている、栽培植物の支持装置である。
【0044】
支持部材の種類及び構成は限定されないが、例えば第12発明のように紐材を張設することが、コスト的にも、構成の簡易さにおいても好ましい。紐材の種類も限定されないが、例えば一般の荷物梱包等に汎用されるビニール紐や、多数の繊維を撚糸した紐等が好ましく例示される。これらの紐材は栽培植物との連結による荷重の負荷等により延伸する場合があるため、ホルダー部には任意の機構によるテンション調整機能を持たせることが好ましい。
【発明の効果】
【0045】
本願の上記各発明によって、栽培管理作業や収穫作業を行うという通路スペース本来の目的を阻害することなく、その通路スペースを栽培植物の受光面積拡大等の意味から有効に利用できる。又、栽培管理作業や収穫作業の際には通路スペースを拡張可能として作業用の通路の幅を相対的に縮小し、結果的に面積当たりの作付け効率を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
次に、本願の第1発明〜第12発明を実施するための形態を、その最良の形態を含めて説明する。
【0047】
〔栽培植物の支持方法〕
本発明に係る栽培植物の支持方法は、栽培床とこれに沿う作業用の通路とを設け、栽培床には栽培植物を植えた栽培環境において行われる。そして、栽培植物は支持部材に連結され、支持部材は栽培床の設定方向(長手方向)に対する交差方向へ移動又は傾動可能に設けられる。
【0048】
栽培植物の種類は、本発明の支持方法を適用することが可能である限りにおいて全く限定されない。代表的な栽培植物の幾つかの例示として、トマト、キュウリ、インゲンマメ、ナスその他の果菜類が挙げられる。
【0049】
栽培床と作業用の通路は、通常は交互に複数設けられるが、1本の通路の両側に1対に栽培床を設けただけのもの、あるいは2条植えの単一の栽培床の両側に1対に通路を設けただけのもの、更には、単一の栽培床と通路のみからなるもの等も含まれる。栽培床としては、地面を畝状に盛上げて形成したものの他、適宜な土盛り容器を用いて形成した栽培床及び隔離ベットも含まれる。支持部材に対する栽培植物の連結方法は任意に選択でき、例えば栽培植物の茎やつるを紐で括り付けたり、クリップ等で止付けたりできる。
【0050】
支持部材の構成も任意に選択でき、例えば栽培植物の上方に略水平に架設又は張設され、上記の交差方向へ移動又は傾動できる剛体部材や紐状部材を例示できる。この場合の「移動又は傾動」の形態は、栽培植物の支持状態を、通路側への傾動/直立/通路に対する反対側への傾動、の各状態間で変更させ得る限りにおいて限定されない。例えば、支持部材の全体を上記の交差方向へ平行移動させるという形態が例示される。又、支持部材の一端側を固定した状態で他端側を交差方向へ移動させるという、水平面に沿った傾動の形態も例示される。
【0051】
又、上記した架設(張設)部材から更に枝状又は網状の部材を垂れ下がらせ、これに栽培植物の茎やつるを連結させるものも例示できる。
【0052】
上記の水平面に沿った傾動とは異なる意味で栽培床の設定方向に対する交差方向へ傾動できる支持部材としては、栽培植物に沿って支柱状に立設されると共に、上記の交差方向へ一定の角度に傾動可能に構成された支持部材を例示することができる。この支持部材は垂直面に沿って傾動する。
【0053】
「交差方向」とは、交差角度がある程度以上に大きければ良く、必ずしも直角の交差方向に限定されない。
【0054】
本発明に係る栽培植物の支持方法では、必要に応じて、支持部材の移動又は傾動により、栽培植物の支持状態を下記の(1)〜(3)の内の任意の状態に変更させる。
(1)栽培植物が通路側へ傾動した状態。
(2)栽培植物が通路側に対して直立した状態。
(3)栽培植物が通路に対する反対側へ傾動した状態。
【0055】
上記の「必要に応じて」とは、本質的に、肥料散布や雑草除去等の栽培管理作業や果菜類の収穫作業等のために作業用通路のスペースを確保したいという要求に応じる場合と、逆に、これらの作業を行わない常時において作業用通路のスペースを縮小又は閉鎖し、栽培植物の受光面積の拡大や散布薬剤の受取り面積の拡大等のために当該スペースに栽培植物を傾動状態で張り出させたいという要求に応じる場合とがある。作業用通路のスペースは、栽培植物が上記(3)の状態にあるときに大きく確保されるが、そのような状態において栽培植物が他の栽培植物や栽培ハウスの壁面等に押付けられて支障を生じる場合等には、栽培植物を上記(2)の状態に止めて作業用通路のスペースを確保することもできる。作業用通路のスペースは、栽培植物が上記(1)の状態にあるときに、著しく縮小され、あるいは実質的に閉鎖される。
【0056】
栽培植物の支持状態を上記のように変更するための具体的な実施形態は、支持部材の形態や栽培床及び通路の設置数、栽培床における栽培植物の植付け条数等に応じて、種々に可能である。
【0057】
そのような実施形態として、例えば、支持部材を栽培床の設定方向の両端にわたって略水平に架設すると共に、この支持部材に対して条植えした複数の栽培植物を連結させ、この支持部材を栽培床の設定方向に対する交差方向へ平行移動又は水平傾動させる、という形態が挙げられる。「架設」とは、剛体材料からなる支持部材を差渡し状に設ける場合と、柔軟な材料からなる支持部材を張設する場合とを含む概念である。
【0058】
又、作業用の通路と栽培床とを交互に複数設定し、及び/又は、栽培床に栽培植物を多条植えした場合においては、各栽培床の植付け条ごとに支持部材を架設し、これらの複数の支持部材を、その両端部を保持する可動機構によって一斉に平行移動又は水平傾動させる、という形態が例示される。
【0059】
特に好ましくは、上記した複数の支持部材を特定の支持部材Aと他の特定の支持部材Bとに区別し、これらの支持部材を栽培床の設定方向に対する交差方向に沿って、目的に適うように反対方向へ平行移動又は水平傾動させるという形態が例示される。そのような実施形態の一つの最適例が、下記の(4)又は(5)に該当する特定の支持部材Aと他の特定の支持部材Bとを反対方向へ平行移動又は水平傾動させて、各支持部材に連結された栽培植物の植付け条の相互間隔を拡張し又は縮小させる、という実施形態例である。
(4)複数の栽培床に栽培植物を1条植えした場合において、支持部材Aと支持部材Bを交互に架設している。
(5)単数又は複数の栽培床に栽培植物を2条植えした場合において、その片側の植付け条には支持部材Aを、他の片側の植付け条には支持部材Bを架設している。
なお、本発明に係る栽培植物の支持方法において、上記の各種の支持部材は専ら栽培植物の支持及び傾動のみを目的とするものであっても良く、同時に栽培植物のつる又は幹を誘引する誘引部材として機能するものであっても良い。
【0060】
〔栽培植物の支持装置〕
栽培植物の支持装置についての以下の説明において、上記「栽培植物の支持方法」の説明において既に述べた点については、説明を省略する。
【0061】
本発明に係る栽培植物の支持装置の基本的な特徴は、栽培床の設定方向の両端にわたって架設されると共に栽培植物との連結が可能な複数の支持部材と、これらの支持部材の端部(一端部又は両端部)を保持して支持部材を栽培床の設定方向に対する交差方向へ平行移動又は水平傾動させ得る可動機構とを備えている点である。
【0062】
支持部材が「栽培植物との連結が可能」とは、支持部材が栽培植物との連結用の任意の部品を備えている場合と、前記したように別途に準備した紐やクリップ等を用いて栽培植物の茎やつるに連結できる場合とを含む。支持部材は、少なくとも栽培床の設定方向の両端にわたって架設されたものであるが、より好ましくは、栽培床の設定方向の両端にわたって架設された本体部と、この本体部から垂設された糸状又は網状の部材であって栽培植物と連結される部分からなる。
【0063】
支持部材は誘引部材としても機能するような構成を持ち得る。例えば、上記の垂設された糸状又は網状の部材は、誘引材として機能し得る。又、支持部材は、例えば特許文献1に記載された線状部材としての構成及び作用、又は特許文献2に記載された固定桁、可動桁及び吊糸の構成及び作用を備えることができるし、他の種々の公知誘引部材としての構成及び作用を備えることができる。
【0064】
可動機構において支持部材の端部を保持する方法は限定されない。支持部材が紐等である場合には、その紐の端部を可動機構の適当な部分に単純に括り付ける方法も「保持」に該当する。又、保持の形態として、可動機構における保持位置を変更できない固定的な保持と、後述する実施形態のように可動機構における保持位置を変更可能な状態での保持とがある。
【0065】
可動機構は、支持部材の端部を保持し支持部材を栽培床の設定方向に対する交差方向へ平行移動又は水平傾動させ得る機能を持つ限りにおいて、その構成を限定されない。好ましい可動機構として、支持部材の端部を保持するホルダー部と、このホルダー部を連結すると共に栽培床の設定方向に対する交差方向へ動作可能な可動部材と、この可動部材を動作させるための手動式又は動力駆動式の駆動部を備えるものを例示できる。可動部材に対するホルダー部の連結が、例えば止めネジ等の利用によりロック/アンロック可能で、アンロックすることにより連結位置を変更できる場合には、前記した第9発明の効果を得ることができる。ホルダー部と可動部材は支持部材の両端側に設けられるが、駆動部は両端側に設けても良いし、有効に動作する限りにおいて片側のみに設けても良い。
【0066】
更に好ましい可動機構においては、上記したホルダー部がガイドローラを備えており、このガイドローラが可動部材の動作方向に沿って固定的に設けたガイドレールによって保持及び案内される構成となっている。後述の実施例において、その一例を述べる。
【0067】
可動部材の構成は、支持部材の端部を保持するホルダー部を栽培床の設定方向に対する交差方向へ動作させることができる限りにおいて、限定されない。特に好ましい可動部材の構成として、1対の回転体間に無限軌道状に張設された索条材を挙げることができる。この場合、無限軌道の方向は栽培床の設定方向に対する交差方向に沿っており、1対の回転体の少なくとも一方を手動又はモーター駆動等で回転させることにより、索条材を動作させることができる。この索条材としては、丈夫なワイヤーやチェーン等が好ましい。
【0068】
無限軌道状の索条材を用いる場合、その上側軌道部分と下側軌道部分とは反対方向へ動作するので、この点を利用して、同じ可動機構に保持された特定の支持部材aと他の特定の支持部材bとの反対方向への平行移動又は水平傾動を簡単に実現できる。即ち、特定の支持部材aを保持するホルダー部を無限軌道の上側軌道に連結し、他の特定の支持部材bを保持するホルダー部を無限軌道の下側軌道に連結すると、支持部材の両端部がそのように構成されている場合には、索条材が動作した際に1対の支持部材a、bが反対方向へ平行移動する。支持部材の一端部のみがそのように構成されている場合には、索条材が動作した際に1対の支持部材a、bが反対方向へ水平傾動する。これにより、各支持部材に連結された栽培植物の植付け条の相互間隔を拡張又は縮小させることができる。
【0069】
支持部材の種類及び構成は前記のように多様に選択することができるが、簡単かつ安価に構成できるビニール紐や撚糸紐等を用いることも好ましい。これらの場合、複数の栽培植物との連結による荷重を受けて、支持部材が延伸する恐れがあり、その結果、支持部材(及び誘引部材)としての機能に支障を来す場合がある。そのような場合、ホルダー部には、例えば実施例で後述する機構やその他の任意の機構により、支持部材のテンションを調整できる機能を持たせることが好ましい。
【実施例】
【0070】
次に本発明に係る栽培植物の支持方法及び栽培植物の支持装置の実施例を説明する。本発明の技術的範囲は、以下の実施例によって限定されない。
【0071】
本実施例は図1に示す植物栽培用ビニールハウス1の内部での実施例である。ビニールハウス1の内部の上方部には、本実施例に係る栽培植物の支持装置2が形成されている。図1では、ビニールハウス1の壁部を切り欠いて支持装置2の一部を図示し、図2ではビニールハウス1の内部の一部分を示す。
【0072】
ビニールハウス1の内部では栽培床3と作業用の通路4とが交互に設定され、栽培床3には任意の果菜類である栽培植物5が条植えされている。
【0073】
栽培植物の支持装置2は、栽培床3の上方において栽培床3の設定方向の両端にわたって略水平に張設された複数の支持部材6と、これら支持部材6の両端部をそれぞれ保持するホルダー部7と、これらのホルダー部7を連結した可動部材8(丈夫なワイヤー)とを備えている。図1、2においては、ホルダー部7を簡単な白丸及び黒丸により簡略化して示す。これらの具体的な構成は、後述する図3、4において図示する。ホルダー部7と可動部材8とは、支持部材6に対する可動機構の構成要素であるが、この可動機構は更にガイドレールを備えている。図示の便宜上、このガイドレールについても図1、2では図示を省略し、後述する図4で具体的に図示する。
【0074】
上記した支持部材6は柔軟で引張り強さを備えた紐材であり、これらの支持部材6からは誘引部材である複数の吊糸9が垂下されていて、同一の栽培床3に植えられた栽培植物5のつる又は茎がクリップ等の適宜な連結具(図示省略)により吊糸9に対して連結されている。
【0075】
上記したホルダー部7は、図3、4に示すように、ベース材10と、このベース材10の片側に取付けたテンション調整用のボックス11と、ボックス11のネジ孔(図示省略)に螺入されたネジ棒状の結合用治具12と、ベース材10の他方の片側に取付けた2基のガイドローラ13から構成されている。支持部材6は結合用治具12に結合されている。
【0076】
以上に述べたホルダー部7において、ベース材10とテンション調整用のボックス11とは、ネジ棒状の結合用治具12の軸方向に設けた図示省略の回転軸によって、互いに自由回転可能に結合されている。従って、作業者が片手で結合用治具12を保持しながら他の片手でボックス11を回転させると、ボックス11に対してネジ棒状の結合用治具12が進退動作するので、支持部材6に捩れを与えることなく、その張り具合(テンション)を調整することができる。
【0077】
可動部材8は1対の回転体14の間に無限軌道状に張設されており、この回転体14は、図示省略のステップモーターにより正/逆方向に任意かつ特定された回転量だけ駆動回転できるようになっている。
【0078】
次に、ホルダー部7と可動部材8との関係について説明する。図3の左側に図示したホルダー部7において示すように(図4においては図示を省略している)、前記ベース材10の上側面には、中央に半円筒状に隆起した可動部材溝15を設けたロック板16を取付け、この可動部材溝15に無限軌道状の可動部材8の上側軌道部分を挿通させている。ロック板16は4個の蝶ネジ17によってベース材10に固定され、蝶ネジ17を強く締付けた状態では、可動部材8は可動部材溝15中において固定されたロック状態となる。反面、蝶ネジ17の締付けを緩めるとロック状態が解除され、ホルダー部7を可動部材8に沿って横スベリに移動(可動部材8に対する連結位置を変更)させることができる。
【0079】
図3の右側に図示したホルダー部7は上記の(図3の左側に図示した)ホルダー部7と同様の構成であるが、全体が裏返しになった状態で無限軌道状の可動部材8の下側軌道部分に連結されている。そして、図3の左側に図示したホルダー部7に結合した支持部材6は、図2において左側に図示した支持部材6であり、図3の右側に図示したホルダー部7に結合した支持部材6は、図2において右側に図示した支持部材6である。従って、図3に示す回転体14を時計回り方向へ僅かに回転させると、図3の左側と右側とに図示したホルダー部7の間隔(これらに結合した支持部材6の間隔)が狭まり、図2の左右側に条植えされた栽培植物5が一斉に通路4側へ傾動する。栽培管理作業や収穫作業等のために通路4を使用していない場合は、栽培植物5をこのような傾動状態に保持することが、前記した意味合いで通路スペースの有効活用につながる。
【0080】
通路4を使用して各種の作業を行う場合には、回転体14を反時計回り方向へ回転させると、逆の作用によって栽培植物5が一斉に直立したり、更には通路4の反対側へ一斉に傾動する。従って、通路スペースが大きく確保される。その点から、通路4自体の幅は常識的に要求される幅よりも狭い幅に設定しても実質的な支障がなく、その分だけビニールハウス1の内部での実質的な栽培面積を拡大することができる。
【0081】
図4に示すように(図3においては図示を省略している)、ベース材10に取付けた前記のガイドローラ13は、可動部材8の無限軌道に沿って設けた、断面が略「C」字状のガイドレール18の内部に収容されている。従って、ホルダー部7(支持部材6)をガイドレール18の案内によって安定的に移動させることができる。又、複数の栽培植物5を連結することにより支持部材6に負荷する荷重は、ガイドレール18によって支持されるので、ホルダー部7(支持部材6)をスムーズに移動させることができる。
【0082】
図4の場合、支持部材6側に向けて開口させたガイドレール18の内部にガイドローラ13の転動輪を横向きに収容させているが、上記の荷重支持等の設計上の配慮によって、例えば、下向きに開口させたガイドレール18の内部にガイドローラ13の転動輪を縦向きに収容させても良い。この場合、ベース材10は、ガイドローラ13の下向きの支軸に対して吊下げ式に取付けられる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明によって、栽培管理作業や収穫作業を行うという通路スペース本来の目的を阻害することなく、その通路スペースを栽培植物の受光面積拡大等の意味から有効に利用できる。ひいては、作業用の通路の幅を相対的に縮小し、作付け効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】実施例に係る栽培植物の支持装置の一部を簡略化して示す図である。
【0085】
【図2】実施例に係るビニールハウスの内部を簡略化して示す図である。
【0086】
【図3】実施例の要部を詳細に示す図である。
【0087】
【図4】実施例の要部を詳細に示す図である。
【0088】
【符号の説明】
【0089】
1 ビニールハウス
2 支持装置
3 栽培床
4 通路
5 栽培植物
6 支持部材
7 ホルダー部
8 可動部材
10 ベース材
11 ボックス
13 ガイドローラ
16 ロック板
18 ガイドレール





【特許請求の範囲】
【請求項1】
栽培床と、この栽培床に沿う作業用の通路とを設け、前記栽培床には栽培植物を植えた栽培環境において、
前記栽培植物と連結させた支持部材を栽培床の設定方向に対する交差方向へ移動又は傾動可能に設け、この支持部材の移動又は傾動により栽培植物の支持状態を下記(1)〜(3)の内の任意の状態に変更させることを特徴とする栽培植物の支持方法。
(1)栽培植物が通路側へ傾動した状態。
(2)栽培植物が通路側に対して直立した状態。
(3)栽培植物が通路に対する反対側へ傾動した状態。
【請求項2】
前記支持部材を栽培床の設定方向の両端にわたって架設すると共に栽培床に条植えした複数の栽培植物に連結させ、かつ栽培床の設定方向に対する交差方向へ平行移動又は水平傾動させることを特徴とする請求項1に記載の栽培植物の支持方法。
【請求項3】
前記通路と栽培床とを交互に複数設定し、及び/又は、栽培床に栽培植物を多条植えした場合において、各栽培床の植付け条ごとに架設した複数の支持部材を、それらの端部を保持する可動機構によって平行移動又は水平傾動させることを特徴とする請求項2に記載の栽培植物の支持方法。
【請求項4】
前記複数の支持部材の内、下記(4)又は(5)に該当する特定の支持部材Aと他の特定の支持部材Bとを、栽培床の設定方向に対する交差方向に沿って互いに反対方向へ平行移動又は水平傾動させることにより、各支持部材に連結された栽培植物の植付け条の相互間隔を拡張し又は縮小させることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の栽培植物の支持方法。
(4)複数の栽培床に栽培植物を1条植えした場合において、支持部材Aと支持部材Bを交互に架設している。
(5)単数又は複数の栽培床に栽培植物を2条植えした場合において、その片側の植付け条には支持部材Aを、他の片側の植付け条には支持部材Bを架設している。
【請求項5】
前記支持部材が、栽培植物のつる又は幹を誘引する誘引部材であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の栽培植物の支持方法。
【請求項6】
栽培床の設定方向の両端にわたって架設されると共に栽培植物との連結が可能な支持部材と、支持部材の端部を保持して支持部材を栽培床の設定方向に対する交差方向へ平行移動又は水平傾動させ得る可動機構とを備えたことを特徴とする栽培植物の支持装置。
【請求項7】
前記可動機構が、支持部材の端部を保持するホルダー部と、このホルダー部を連結すると共に栽培床の設定方向に対する交差方向へ動作可能な可動部材と、この可動部材を動作させるための手動式又は動力駆動式の駆動部を備えることを特徴とする請求項6に記載の栽培植物の支持装置。
【請求項8】
前記可動機構が更に、前記ホルダー部に設けたガイドローラを保持及び案内するガイドレールを備えていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の栽培植物の支持装置。
【請求項9】
前記可動部材に対するホルダー部の連結位置が任意に変更可能であることを特徴とする請求項請求項7又は請求項8に記載の栽培植物の支持装置。
【請求項10】
前記可動部材が1対の回転体間に無限軌道状に張設された索条材であることを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれかに記載の栽培植物の支持装置。
【請求項11】
前記無限軌道状に張設された索条材に対して、特定の支持部材aを保持するホルダー部が無限軌道の上側軌道に連結されると共に他の特定の支持部材bを保持するホルダー部が無限軌道の下側軌道に連結され、索条材が動作した際に1対の支持部材a、bが反対方向へ平行移動又は水平傾動する構成であることを特徴とする請求項10に記載の栽培植物の支持装置。
【請求項12】
前記支持部材が任意の材料からなる紐材であり、かつ前記ホルダー部が前記紐材のテンションを調整できる機構を備えていることを特徴とする請求項7〜請求項11のいずれかに記載の栽培植物の支持装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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