説明

植物栽培用支柱及び植物栽培用支柱セット

【課題】本発明は、限られたスペースでも、コンパクトに見映えよく植物を支え、樹形を外観よく整え、栽培初期、途中を問わず、多種類の植物成育特性に応じて使用できる植物栽培・観賞用の支柱を提供することを目的とするものである。
【解決手段】上記課題を解決するために、本発明は、地中に埋設する差込部を下部に有する複数の縦軸と、前記縦軸に垂直に交叉するように交叉するように取り付けられた複数の弧状の横軸からなることを特徴とする植物栽培用支柱、及び前記植物栽培用支柱を複数同時に使用し、植物の周囲を囲むことを特徴とする植物栽培用支柱セットの構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物、特に丈の高い、ツル性の観葉植物、野菜などをコンパクトに育種、栽培するための支柱に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、家庭菜園、ガーデニングがブームである。ところが、都会などでは、畑、広い庭の確保が困難で、栽培スペースは、玄関先、ベランダ、庭の一角などに限られる。それらの限られたスペースで、鉢、コンテナ、円形、長方形、樽を長手方向に切断したタイプのプランターなどで野菜、植物を栽培するなどしている。
【0003】
例えば、ツル性の植物、朝顔、バラでは、ツル性、シュラブ樹形、ブッシュ樹形のバラなどは支えが必要である。
【0004】
朝顔などの自然に巻き付く形態の植物では、一般に特許文献1にあるような支柱を使用し、行灯仕立てにして栽培、観賞される。特許文献1に記載の植物鉢用支持体は、複数本の支柱2と、これら支柱2同士を複数段にわたって連結し支柱2を一定間隔をおいて保持する複数個の保持枠3とからなる植木鉢用支柱体1において、支柱2に保持枠3と連結するための連結部材4を取り付け、保持枠3に連結部材4に回動可能に係合して植木鉢用支柱体1を展開、折り畳み自在にするための係合部30を設ける。また、保持枠3に、保持枠3のサイズを調節するためのアジャスター5を取り付けることを特徴とする。このような支柱は、キュウリ、瓜、ひょうたん、ゴーヤ、メロン、スイカなどのツル性野菜、果物などにも利用される。
【特許文献1】特開2002−112638号公報
【0005】
また、一部のバラなどのツル性樹木では、壁の壁面、オベリスク、トレリスなどに結束し、観賞用に育てる。しかし、限られたスペースで、ツル性のバラなどを成育させることは困難である。
【0006】
例えば、ツルバラを壁面に這わせるためには、壁にネジ、釘を打ち込み、それにワイヤーを張って、ツルを結束するなど、大掛かりなことをしなければならない。時間もスペースも必要とする。また、シュラブ、ブッシュ樹形などの横張り樹形を特徴とするバラでも、一定のスペースを必要とし、玄関先、ベランダなどではとても栽培することは困難である。
【0007】
一般には、非特許文献1にあるような外観の木製のトレリス、或いはラティスなどにツルを麻ロープ等で結束することが行われ、時間と手間を要することとなる。
【非特許文献1】意匠登録第1144353号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の植物鉢用支持体は、果実、野菜を実らす植物、樹状になる植物、バラなどには不向きである。構造が簡易で、朝顔程度の丈と、軽い植物は十分栽培することが可能であるが、実が重く、或いは堅いツルを持つバラなど樹状植物では強度が弱く、外観良く、樹形をまとめることができない。
【0009】
また、非特許文献1に記載のトレリスでは、平面状で壁などに立て掛けて使用し、立て掛ける構造物がないと、鉢、プランターなどに使用しても直立安定性がない。また、一旦構造物に立て掛けて設置し、植物を栽培すると、移動することも困難である。特に、限られたスペースでは、日当たりが十分でないことも多く、太陽光の動きに合わせて、鉢、プランターを移動することをよくする。そのため移動する必要がある場所での植物栽培に使用するのには不向きである。
【0010】
さらに、オベリスク様の支柱は、栽培初期から使用しなければならず、栽培途中から設置することは困難である。支柱の中心に植物を配置する場合、植物を傷つけず設置することは困難であるためである。
【0011】
加えて、管理しなければならない植物の種類やコンテナなどのプランター数が増えてくると、庭などの栽培スペースをすっきりスマートに演出したいと考える。また、多種類の植物に適した支柱を用意すると植物の管理費用が高いものになってしまう。
【0012】
そこで、本発明は、限られたスペースでも、コンパクトに見映えよく植物を支え、樹形を外観よく整え、栽培初期、途中を問わず、多種類の植物成育特性に応じて使用できる植物栽培・観賞用の支柱を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記の課題を解決するために、地中に埋設する差込部3gを下部に有する複数の縦軸3〜3fと、前記縦軸に垂直に交叉するように取り付けられた複数の弧状の横軸2〜2dからなることを特徴とする植物栽培用支柱1の構成、前記横軸が、半円状、半楕円状、波状、略L字状、角状、コの字状、或いは多角形状であることを特徴とする前記植物栽培用支柱(1、1a、1b、1d、1e、1g、1fなど)の構成、縦軸の間隔が、設置面に向かって狭くなることを特徴とする前記植物栽培用支柱の構成、縦軸が、上部に向かって弓なりに外側に反り返っていることを特徴とする前記植物栽培用支柱の構成、縦軸と横軸が斜めに交叉し、菱形形状の格子を形成することを特徴とする前記植物栽培用支柱の構成、左右略L字支柱6、6aと、前記左右略L字支柱6、6aの略水平部6c、6cの屈曲点6b、6bから複数の等距離の位置を結ぶ複数の弧状の横軸7、7a、7b・・・からなることを特徴とする植物栽培用支柱1cの構成、前記植物栽培用支柱1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1gを複数同時に使用し、植物の周囲を囲むことを特徴とする植物栽培用支柱セット(1A、1B、1Cなど)の構成及び前記取り付けが、縦軸16aに設けられた丸棒状の横軸16cの断面の直径より僅かに大きく、円の中心16eが縦軸16aの外縁16dより内側にある溝16bに、或いは横軸17aに設けられた丸棒状の縦軸17cの断面の直径より僅かに大きく、円の中心17eが横軸17aの外縁17dより内側にある溝17bに、横軸16c、或いは縦軸17cを嵌め込み連結したことを特徴とする前記植物用支柱1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1gなど、又は前記植物栽培用支柱セット1A、1B、1Cなどの構成とした。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以上の構成であるから以下の効果が得られる。第1に、限られたスペースでも、コンパクトに見映えよく植物を支え、樹形を外観よく整え、栽培初期、途中を問わず、多種類の植物成育特性に応じて使用できる植物栽培・観賞用の支柱を得ることができる
【0015】
第2に、多種類の植物成育特性に応じ、また設置場所に応じ、例えば、アーチがおけない狭い庭、ツルが這えない、またはツルを結束できないブロック塀、壁、コンテナであっても、容易に、見映えよく植物を栽培することを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
植物を見映え良く支え、植物の成長に併せて、簡易に支柱を変更し得るトレリス様、オベリスク様の植物栽培用支柱を提供するという目的を、地中に埋設する差込部を下部に有する複数の縦軸と、前記縦軸に垂直に交叉するように取り付けられた複数の半円状の横軸からなり、設置面に向かって、前記縦軸の間隔が狭く、かつ上部に向かって弓なりに外側に反り返り、格子形状を形成することを特徴とする植物栽培用支柱の構成とすることで実現した。
【0017】
以下に添付図面に基づき、本発明である植物栽培用支柱について詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明である植物栽培用支柱の第1の実施例の斜視図である。植物栽培用支柱1は、複数の同形状の縦軸と、縦軸に垂直に交叉するように取り付けられた複数の弧状の横軸からなり、前記縦軸の下部は、地中に埋設する差込部3gが設けられている。その結果、格子を形成し、長方形の空間2eを有する全体として半円筒形状の支柱となる。
【0019】
例えば、ここでは縦軸7本、第1縦軸3〜第7縦軸3fと、前記縦軸の上頂点らか等間隔で、半円形(弧状)の横軸5本、第1横軸2〜第5横軸2dを取り付けて形成した半円筒形の植物栽培用支柱1の例を示した。
【0020】
差込部3gの長さは、支える植物の大きさ、設置場所により、最下位部の横軸、ここでは第5横軸2dの縦軸への固定場所を適宜選択して調整する。また、縦軸、横軸の使用本数も、支える植物の大きさ、設置場所により、適宜変更することができる。さらに、横軸は弧状であれば、半円、半楕円或いは半楕円などを任意の大きさに分割した形状である扇型形状など多彩な弧状形状を選択し得る。
【0021】
これによりなる本発明である植物栽培用支柱1は、風雨等で倒れないよう、また直立方向に成育するツル性植物なの花、果実、野菜の茎、枝を片側から支えることに向く。本発明である植物栽培用支柱の高さ、幅を適宜変更、選択することで、葵のように背丈の高い植物から、桔梗、かすみ草、キンギョ草などの背丈の低い植物まで見映えよく、コンパクトに支えることができる。
【0022】
また、壁などに横軸の両端を接して設置し、植物を見映えよく、コンパクトに栽培することができる。鉢、プランターに植えられた植物をベランダなどに置き、壁に立て掛け、或いは壁などに立て掛けず自立して栽培することもできる。
【0023】
前記取り付けは、前記縦軸及び横軸の素材が、金属性であれば溶接し、プラスチック素材であれば、嵌め込み式にすると良い。金属性であれば、大型のツル性の植物、大きな野菜、果物を結実する植物でも、重さで破損することなく、安定して植物を支持することができる。当然に結束、接着、ネジとボルトで固定しても良い。
【0024】
嵌め込み式としては、図16、図17に示す方法がある。縦軸に横軸を嵌める方法については図16を参照し、横軸に縦軸を嵌める方法については図17を参照して説明する。
【0025】
図16は、横軸による嵌め込み式嵌合部の縦断面図である。嵌合部16とは、縦軸16aに設けられた溝16bに、横軸16cを嵌め込んだ部分である。溝16bは、横軸16cが丸棒状であれば、横軸16cの断面の直径より僅かに大きい円によって縦軸16aに削り込むような形状に形成するが、前記円の中心16eは、縦軸16aの外縁16dより内側にある。これにより、溝16bの両突端が横軸16cを嵌め込み、抜けを防止し、縦軸16aと横軸16cを簡易かつ強固に連結固定することかできる。
【0026】
図17は、縦軸による嵌め込み式嵌合部の横断面図である。嵌合部17とは、横軸17aに設けられた溝17bに、縦軸17cを嵌め込んだ部分である。溝17bは、縦軸17cが丸棒状であれば、縦軸17cの断面の直径より僅かに大きい円によって横軸17aに削り込むような形状に形成するが、前記円の中心17eは、横軸17aの外縁17dより内側にある。これにより、溝17bの両突端が縦軸17cを嵌め込み、抜けを防止し、横軸17aと縦軸17cを簡易かつ強固に連結固定することができる。
【0027】
図16、17に示すように、縦軸、横軸に溝16b、17bを複数形成することで、前記空間2eの広さを自在に変更することができ、特に、結束を要するツル性植物の栽培直後から大きく成長した後でも、結束する場所を自在に変更することができるため、大きさの異なる支柱を複数所持する必要がない。
【0028】
さらに、横軸、縦軸に両方に溝16b、17bを形成することで、前記空間2eの広さを、より自在に調節することができ、成育の速度、大きさの異なる多種類の植物の支柱として使用が可能である。
【実施例2】
【0029】
図2は、本発明である植物栽培用支柱セットの第1の実施例の斜視図である。植物栽培用支柱セット1Aは、ここでは図1に示す植物栽培用支柱1を2つ使用し、横軸の両端が接するよう背を向かい合わせ、植物を中心に円状に植物を囲い支えることができる。横軸が扇型などであれば、複数使用し、植物を中心に円状に植物を囲い支えることができる。当然に、植物を中心に配置せず、外側部に配置し、円状に配置した植物栽培支柱セット1Aの外側からツルを這わせ、結束し、オベリスク様に使用することもできる。
【0030】
本発明は、円形でない支柱であるため、植物の生育途中からでも植物を支えることがでる。例えば、円筒形状の輪を複数、円状に配置された複数の縦軸に固定したオベリスクなどでは、成育初期から使用しなければならない。植物を輪の中心に配置するような場合、植物の頂点から被せるようにして設置するため、ツル、枝、葉、花、果実、野菜が傷付き、途中からオベリスク様の支柱を設置すると植物にダメージを与えてしまい、好ましくないからである。
【実施例3】
【0031】
図3は、本発明である植物栽培用支柱の第2の実施例の斜視図である。植物栽培用支柱1aは、設置面に向かって、間隔が狭くなる複数の縦軸と、縦軸に垂直に交叉するように取り付けられる複数の大きさの異なる弧状の横軸からなり、前記縦軸の下部に、地中に埋設する部分である差込部5gを設けてなる。その結果、格子を形成し、略長方形〜略台形の空間4fを形成する。
【0032】
例えば、ここでは縦軸7本、第1縦軸5〜第7縦軸5fと、前記縦軸の上頂点らか等間隔で、半円形の下に行くに従って小さい横軸5本、第1横軸4〜第5横軸4dを取り付けて形成した、設置面に向かって細くなる全体として上部が広い円筒形の植物栽培用支柱1aの例を示した。
【0033】
これにより、下方が狭く形成されているため、特に、下部元はコンパクトで、枝先が扇型に広がるツル性の植物、下部もとの枝が細く、先端(上部)が重くなり倒れやすい花木に向く、例えば、桔梗、かすみ草、ゆり、シュラブ樹形のバラなどがある。また、下部がコンパクトに形成されているため、コンテナに自立し使用することに適している。その他については、植物栽培用支柱1と同様である。
【実施例4】
【0034】
図4は、本発明である植物栽培用支柱セットの第2の実施例の斜視図である。植物栽培用支柱セット1Bは、ここでは図3に示す植物栽培用支柱1aを2つ使用し、横軸の両端が接するよう背を向かい合わせ、植物を中心に円状に植物を囲い支えることができる。その他について、植物栽培用支柱セット1Aと同様である。
【実施例5】
【0035】
図5は、本発明である植物栽培用支柱の第3の実施例の斜視図である。植物栽培用支柱1bは、設置面に向かって、間隔が狭くなる複数の縦軸と、縦軸に垂直に交叉するように取り付けられる複数の大きさの異なる弧状の横軸からなり、前記縦軸の下部に、地中に垂直に埋設する部分である差込部5hを設けてなる。前記縦軸と差込部5hは、屈曲して形成される。その他については、植物栽培用支柱1aと同様である。
【0036】
その結果、容易に植物栽培用支柱1bを地中に差し込み、設置することができる。差込部5hの下末端は、より差込みを容易にするために先端に向かって細く尖っているとなお良い。また、植物栽培用支柱セット1Bのように、植物栽培用支柱1bを2つ向かい合わせ、植物を中心に配置して、円状に植物を囲い、支えてもよい。
【実施例6】
【0037】
図6は、本発明である植物栽培用支柱の第4の実施例の斜視図である。植物栽培用支柱1cは、左右略L字支柱6、6aと、左右略L字支柱6、6aの略水平部6c、6cの屈曲点6b、6bから複数の等距離の位置を結ぶ、複数の弧状の横軸からなる。ここでは前記横軸3本、内横軸7、中横軸7a、外横軸7bを使用した植物栽培用支柱1cの例を示した。
【0038】
この結果、全体として横軸は半円を形成し、植物を水平に支えることができる。特に、スタンダード仕立てに接ぎ木されたツル性のバラなどを支えるのに向く。なお、横軸の使用本数、横軸の直径は、支える植物の大きさ、設置場所により、適宜変更する。また、屈曲点6b、6bも支える植物の大きさ、目的により適宜角度Aを調節するとよい。
【0039】
例えば、∠Aは、30°〜120°の範囲で、花などを見映えよく支えることができる。鋭角であれば、ランブラー系のバラを風になびかせて観賞することができ、鈍角であればペチュニアなどの花茎の細いうなだれる花などを、見映えよく支え栽培することができる。
【0040】
さらに、横軸は弧状であれば、半円、半楕円、半楕円などを任意の大きさに分割した形状、扇型形状など多彩な弧状形状を選択し得る。
【実施例7】
【0041】
図7は、本発明である植物栽培用支柱セットの第3の実施例の斜視図である。植物栽培用支柱セット1Cは、ここでは図6に示す植物栽培用支柱1cを2つ使用し、左右略L字支柱を近接し、横軸が全体として円を形成するように向かい合わせ設置し、植物を中心に円状に植物を囲い支えることができる。
【実施例8】
【0042】
図8は、本発明である植物栽培用支柱の第5の実施例の斜視図である。植物栽培用支柱1dは、複数の縦軸と、縦軸に垂直に交叉するように取り付けられる複数の角状の横軸からなり、前記縦軸の下部に、地中に埋設する部分である差込部9gを設けてなる。
【0043】
例えば、ここでは縦軸7本、第1縦軸9〜第7縦軸9fと、前記縦軸の上頂点らか等間隔で、角状の横軸4本、第1横軸8〜第4横軸8cを取り付けて形成した植物栽培用支柱1dの例を示した。
【0044】
このときの横軸の内角Bは、鋭角であれば壁面などの設置場所から突出した形状に、鈍角であれば壁面などの設置場所に這うような景観で植物を支えることができる。植物の成育特性、設置場所により、任意に内角Bを変更する。また、内角Bを可動式としてもよい。
【0045】
可動式は、例えば、角状の横軸の頂点部分を分断し、分断された横軸2本に穴を穿孔し、2本の横軸をネジとボルトで回動できるように固定することでできる。このとき横軸の屈折部に縦軸を使用しなくてもよい。図8では第4縦軸9cを除けばよい。
【実施例9】
【0046】
図9は、本発明である植物栽培用支柱の第6の実施例の斜視図である。植物栽培用支柱1eは、複数の縦軸と、縦軸に垂直に交叉するように取り付けられる複数のコの字状の横軸からなり、前記縦軸の下部に、地中に埋設する部分である差込部11hを設けてなる。
【0047】
例えば、ここでは縦軸8本、第1縦軸11〜第8縦軸11gと、前記縦軸の上頂点らか等間隔で、コの字状の横軸を4本、第1横軸10〜第4横軸10cを取り付けて形成した植物栽培用支柱1eの例を示した。
【0048】
このときの横軸の内角は、90°以上であり、鋭角のときは壁面などの設置場所から突出した形状に、鈍角であれば壁面などの設置場所に這うような外観で植物を支えることができる。植物の成育特性、設置場所により任意に屈曲部の内角を適宜変更する。また、内角を前述したような可動式としてもよい。
【実施例10】
【0049】
図10は、本発明である植物栽培用支柱の第7の実施例の斜視図である。植物栽培用支柱1fは、複数の縦軸と、縦軸に垂直に交叉するように取り付けられる複数の多角形状の横軸からなり、前記縦軸の下部に、地中に埋設する部分である差込部13gを設けてなる。
【0050】
例えば、ここでは縦軸7本、第1縦軸13〜第7縦軸13fと、前記縦軸の上頂点らか等間隔で、多角形状の横軸5本、第1横軸12〜第5横軸12dを取り付けて形成した植物栽培用支柱1fの例を示した。
【0051】
このときの横軸は任意の多角とすることができる。植物の成育特性、設置場所により、任意に屈曲部の内角を適宜変更する。また、内角を前記と同様に可動式としてもよい。
【実施例11】
【0052】
図11は、本発明である植物栽培用支柱の第8の実施例の斜視図である。植物栽培用支柱1gは、設置面に向かって間隔が狭くなり、かつ上部に向かって弓なりに外側に反る複数の縦軸と、縦軸に垂直に交叉するように取り付けられる複数の大きさの異なる弧状の横軸からなり、前記縦軸の下部に、地中に埋設する部分である差込部15eを設けてなる。
【0053】
例えば、ここでは縦軸5本、第1縦軸15〜第5縦軸15dと、前記縦軸の上頂点らか等間隔で、半円形の下に行くに従って小さい径の横軸7本、第1横軸14〜第7横軸14fを取り付けて形成した、設置面に向かって細くなり、かつ上部に向かって弓なりに外側に反る全体として上部が広いラッパ形状の植物栽培用支柱1gの例を示した。
【0054】
これによりなる本発明である植物栽培用支柱1gは、風雨等で倒れないよう、また直立方向に成育するツル性植物なの花、果実、野菜の茎、枝を片側から支えることに向く。本発明である植物栽培用支柱1gは、上部に実、花を付ける植物を容易かつ見映えよく、コンパクトに支えることができる。
【0055】
また、壁などに横軸の両端を接して設置し、植物を見映えよく、コンパクトに栽培することができる。鉢、プランターに植えられた植物をベランダなどに置き、壁に立て掛け、或いは壁などに立て掛けず自立して栽培することもできる。
【実施例12】
【0056】
図12は、本発明である植物栽培用支柱の第4の実施例の斜視図である。植物栽培用支柱セット1Dは、ここでは図11に示す植物栽培用支柱1gを2つ使用し、横軸の両端が接するよう背を向かい合わせ、植物を中心に外側に向かってラッパ形状に植物を囲い支えることができる。このよにうに使用するば、壁際でなく、より広いスペースで、植物をうなだれないように、或いは這わせ栽培することができる。
【0057】
図13は、本発明である植物栽培用支柱の第1の実施例の使用状態を示した図である。壁18際に、植物19を植え、栽培し、植物栽培用支柱1を壁18際に押し当てて、差込部3gを地中に差込み、壁18から弧状に突出した状態で植物19を、自然に這わせ或いは結束し、支えることができる。
【0058】
栽培初期から本発明である植物栽培用支柱1使用してもよいし、栽培途中から使用してもよい。栽培する植物の成長特性に合わせて、適宜選択変更することができる。また、成長の著しい植物では、成育途中で、横軸、縦軸の位置を図16、17に示す溝16b、17bを換えることで、格子状の空間2eを換える、使用することもできる。また、縦軸をより長いものにすることもできる。
【0059】
図14は、本発明である植物栽培用支柱の第2の実施例の使用状態を示した図である。図13で説明したと同様にして植物を支える。このように、植物の特性に合わせ、波状、略L字状、角状、コの字状、或いは多角形状の横軸を使用し、壁18際でも植物をコンパクトに栽培することができる。
【0060】
図15は、本発明である植物栽培用支柱セットの第2の実施例の使用状態を示した図である。植物栽培用支柱1aを2つ使用し、壁際でなく、より広いスペースで、植物をうなだれないように、或いは這わせ栽培することができる。同様に、波状、波状、略L字状、コの字状、或いは多角形状などの植物栽培用支柱1、1b〜1gも植物を外側から囲み、支えることができる。支柱の形状は植物の特性に合わせ適宜選択する。扇形状の横軸を使用した植物栽培用支柱でも同様に植物を中心に複数配置し、植物の外周部を囲い支えることができる。
【0061】
本発明である植物栽培用支柱は、半円、コの字状、或いは扇形状など分断された横軸を用いているため、例え植物の生育途中であっても、植物を傷つけることなく、容易に支柱の大きさを変更し、植物の生長段階に適したサイズの植物栽培用支柱を選択し、使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明である植物栽培用支柱の第1の実施例の斜視図である。
【図2】本発明である植物栽培用支柱セットの第1の実施例の斜視図である。
【図3】本発明である植物栽培用支柱の第2の実施例の斜視図である。
【図4】本発明である植物栽培用支柱セットの第2の実施例の斜視図である。
【図5】本発明である植物栽培用支柱の第3の実施例の斜視図である。
【図6】本発明である植物栽培用支柱の第4の実施例の斜視図である。
【図7】本発明である植物栽培用支柱セットの第3の実施例の斜視図である。
【図8】本発明である植物栽培用支柱の第5の実施例の斜視図である。
【図9】本発明である植物栽培用支柱の第6の実施例の斜視図である。
【図10】本発明である植物栽培用支柱の第7の実施例の斜視図である。
【図11】本発明である植物栽培用支柱の第8の実施例の斜視図である。
【図12】本発明である植物栽培用支柱の第4の実施例の斜視図である。
【図13】本発明である植物栽培用支柱の第1の実施例の使用状態を示した図である。
【図14】本発明である植物栽培用支柱の第2の実施例の使用状態を示した図である。
【図15】本発明である植物栽培用支柱セットの第2の実施例の使用状態を示した図である。
【図16】横軸による嵌め込み式嵌合部の縦断面図である。
【図17】縦軸による嵌め込み式嵌合部の横断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1 植物栽培用支柱
1a 植物栽培用支柱
1b 植物栽培用支柱
1c 植物栽培用支柱
1d 植物栽培用支柱
1e 植物栽培用支柱
1f 植物栽培用支柱
1g 植物栽培用支柱
1A 植物栽培用支柱セット
1B 植物栽培用支柱セット
1C 植物栽培用支柱セット
2 第1横軸
2a 第2横軸
2b 第3横軸
2c 第4横軸
2d 第5横軸
2e 空間
3 第1縦軸
3a 第2縦軸
3b 第3縦軸
3c 第4縦軸
3d 第5縦軸
3e 第6縦軸
3f 第7縦軸
3g 差込部
4 第1横軸
4a 第2横軸
4b 第3横軸
4c 第4横軸
4d 第5横軸
4f 空間
5 第1縦軸
5a 第2縦軸
5b 第3縦軸
5c 第4縦軸
5d 第5縦軸
5e 第6縦軸
5f 第7縦軸
5g 差込部
5h 垂直差込部
6 左略L字支柱
6a 右略L字支柱
6b 屈曲点
6c 略水平部
7 内横軸
7a 中横軸
7b 外横軸
8 第1横軸
8a 第2横軸
8b 第2横軸
8c 第3横軸
9 第1縦軸
9a 第2縦軸
9b 第3縦軸
9c 第4縦軸
9d 第5縦軸
9e 第6縦軸
9f 第7縦軸
9g 差込部
10 第1横軸
10a 第2横軸
10b 第3横軸
10c 第4横軸
11 第1縦軸
11a 第2縦軸
11b 第3縦軸
11c 第4縦軸
11d 第5縦軸
11e 第6縦軸
11f 第7縦軸
11g 第8縦軸
11h 差込部
12 第1横軸
12a 第2横軸
12b 第3横軸
12c 第4横軸
12d 第5横軸
13 第1縦軸
13a 第2縦軸
13b 第3縦軸
13d 第4縦軸
13e 第5縦軸
13f 第6縦軸
13g 差込部
14 第1横軸
14a 第2横軸
14b 第3横軸
14c 第4横軸
14d 第5横軸
14e 第6横軸
14f 第7横軸
15 第1縦軸
15a 第2縦軸
15b 第3縦軸
15c 第4縦軸
15d 第5縦軸
15e 差込部
16 嵌合部
16a 縦軸
16b 溝
16c 横軸
16d 外縁
16e 中心
17 嵌合部
17a 横軸
17b 溝
17c 縦軸
17d 外縁
17e 中心
18 壁
19 植物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中に埋設する差込部を下部に有する複数の縦軸と、前記縦軸に垂直に交叉するように取り付けられた複数の弧状の横軸からなることを特徴とする植物栽培用支柱。
【請求項2】
前記横軸が、半円状、半楕円状、波状、略L字状、角状、コの字状、或いは多角形状であることを特徴とする請求項1に記載された植物栽培用支柱。
【請求項3】
縦軸の間隔が、設置面に向かって狭くなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の植物栽培用支柱。
【請求項4】
縦軸が、上部に向かって弓なりに外側に反り返っていることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の植物栽培用支柱。
【請求項5】
縦軸と横軸が斜めに交叉し、菱形形状の格子を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の植物栽培用支柱。
【請求項6】
左右略L字支柱と、前記左右略L字支柱の略水平部の屈曲点から複数の等距離の位置を結ぶ複数の弧状の横軸からなることを特徴とする植物栽培用支柱。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6に記載の植物栽培用支柱を複数同時に使用し、植物の周囲を囲むことを特徴とする植物栽培用支柱セット。
【請求項8】
前記取り付けが、縦軸に設けられた丸棒状の横軸の断面の直径より僅かに大きく、円の中心が縦軸の外縁より内側にある溝に、或いは横軸に設けられた丸棒状の縦軸の断面の直径より僅かに大きく、円の中心が横軸の外縁より内側にある溝に、横軸、或いは縦軸を嵌め込み連結したことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の植物用支柱、又は請求項7に記載の植物栽培用支柱セット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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