説明

樋構造

【課題】樋本体の底部の下方に前記蓋部材の動作スペースを設ける必要の無い樋構造を提供する。
【解決手段】揺動選別機構210によって選別された穀粒を集約させ得るように前記揺動選別機構210の下方に配置される樋構造600は、前方側傾斜板411,461及び後方側傾斜板412,462を有し、底部P1,P2に開口h1,h2が設けられた側面視V字状の樋本体611,612と、外部操作に基づき開口h1,h2を選択的に閉塞又は開放する蓋部材621,622とを備え、蓋部材621,622は、開口h1,h2を閉塞する閉塞位置と開口h1,h2を開放する開放位置との間で略垂直な枢支軸Q1,Q2回り回動可能とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、揺動選別機構によって選別された穀粒を集約させる樋構造に関する。
【背景技術】
【0002】
脱穀部によって脱穀され且つ揺動選別機構によって選別された穀粒を集約させる樋構造は、コンバイン等の作業車輌において従来から広く利用されている。
【0003】
詳しくは、前記樋構造は、前記揺動選別機構の前後方向を基準にして前高後低状に傾斜された前方側傾斜板及び前低後高状に傾斜された後方側傾斜板を有する樋本体を備えており、前記揺動選別機構によって選別された穀粒を前記樋本体の底部に集約させ得るように構成されている。
【0004】
前記樋構造として、前記樋本体の底部に開口を設け、外部操作可能な蓋部材によって前記開口を閉塞又は開放させることが提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
斯かる構成の樋構造は、前記樋本体の底部に残留する穀粒及び/又は枝付き籾等の除去作業や、前記樋本体の底部に配設される搬送コンベアのメンテナンス作業において有効である。
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に記載の樋構造においては、前記蓋部材が、前記揺動選別機構の幅方向に沿った枢支軸回りに回動することで、前記底部開口を閉塞する閉塞位置と前記底部開口を開放する開放位置とをとり得るように構成されている為、前記樋本体の底部の下方に、前記蓋部材の回動スペースを設ける必要があり、その分、前記樋本体を上方に設置しなければならなかった。
【0006】
特に、前記樋構造をコンバイン等の作業車輌に適用する場合、該樋構造の下方には走行クローラ等の走行手段が位置する。従って、前記蓋部材を開放位置に位置させた際に、該蓋部材が前記走行手段に干渉しないように、前記樋本体を上方設置しなければならず、前記樋本体の上方に位置する前記揺動選別機構及び前記脱穀部もそれぞれ上方設置されることになる。
【特許文献1】特許第3633877号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、側面視V字状の樋本体の底部に開口を設け、前記開口を外部操作可能な蓋部材によって閉塞又は開放させ得るように構成された樋構造であって、前記樋本体の底部の下方に前記蓋部材の動作スペースを設ける必要の無い樋構造の提供を、一の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記目的を達成する為に、揺動選別機構によって選別された穀粒を集約させ得るように前記揺動選別機構の下方に配置される樋構造であって、前記揺動選別機構の前後方向を基準にして前高後低状に傾斜された前方側傾斜板及び前低後高状に傾斜された後方側傾斜板を有し、前記前方側傾斜板の下端部及び前記後方側傾斜板の下端部の間に位置する底部に開口が設けられた側面視V字状の樋本体と、外部操作に基づき前記開口を選択的に閉塞又は開放する蓋部材とを備え、前記蓋部材は、前記開口を閉塞する閉塞位置と前記開口を開放する開放位置との間で略垂直な枢支軸回り回動可能とされていることを特徴とする樋構造を提供する。
なお、前記蓋部材は、前記開放位置に位置する際に前記開口を部分的に開放してもよい。
【0009】
本発明に係る樋構造において、前記蓋部材が前記閉塞位置に位置する際に該蓋部材を支持する支持部材をさらに備え、前記支持部材は、前記蓋部材が前記開放位置に位置する際にも該蓋部材の少なくとも一部を支持するように構成されている態様を例示できる。
【0010】
斯かる態様において、前記支持部材は、前記前方側傾斜板又は前記後方側傾斜板の一方に連結される連結部と、前記連結部から前記前方側傾斜板又は前記後方側傾斜板の他方へ向かって延びるガイド片とを有している態様をさらに例示できる。
【0011】
さらに、前記連結部は、前記一方の傾斜板に当接される当接領域と、前記当接領域から下方へ延びる下方延在領域と、前記下方延在領域から、前記開口とオーバーラップしない範囲内において前記他方の傾斜板へ向かって略水平に延びる水平延在領域とを一体的に有し、前記ガイド片は、前記開口とオーバーラップしない位置において、前記水平延在領域の自由端部から前記他方の傾斜板へ向かって略水平に延びていてもよい。
【0012】
この場合、前記蓋部材が前記閉塞位置に位置された際に、前記蓋部材及び前記下方延在領域の間に間隙が存する状態で、前記蓋部材の一部が前記水平延在領域に載置するように構成されていることが好ましい。
【0013】
又、本発明に係る樋構造において、前記枢支軸は、前記底部よりも前記揺動選別機構の前後方向一方側に変位された位置で前記前方側傾斜板又は前記後方側傾斜板のうち近接する傾斜板に支持されており、前記蓋部材は、回動アームを介して前記枢支軸に回転可能に支持されていることが好ましい。
【0014】
この場合、さらに好ましくは、前記枢支軸は、前記揺動選別機構の幅方向を基準にして、前記開口よりも外方に位置している態様を例示できる。
【0015】
又、本発明に係る樋構造において、一端部が前記蓋部材に連結された操作部材をさらに備え、前記操作部材の他端部は、前記樋本体の側部を覆う脱穀側板に設けられたスリットを介して外方へ延在されていてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る樋構造では、前記蓋部材は、略垂直な枢支軸回りに回動することで、前記開口を閉塞する閉塞位置と前記開口を開放する開放位置とをとることができる。従って、樋本体の底部の下方に、従来の樋構造のような蓋部材の動作スペースを設ける必要がない。
【0017】
又、前記支持部材をさらに備え、前記支持部材は、前記蓋部材が前記開放位置に位置する際にも該蓋部材の少なくとも一部を支持するように構成すれば、前記蓋部材の開閉動作の安定化を図ることができる。特に、前記蓋部材の撓みが生じても、前記蓋部材を前記開放位置から前記閉塞位置へ確実に移動させることができる。
【0018】
又、前記操作部材をさらに備え、前記操作部材の他端部は、前記スリットを介して外方へ延在されている場合には、前記脱穀側板の外方から容易に前記蓋部材の開閉操作を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3は、それぞれ、本発明に係る樋構造の一実施の形態が適用されたコンバイン1の斜視図、側面図及び正面図を示す。
又、図4に、前記コンバイン1の伝動模式図を示す。
【0020】
図1〜図4に示すように、前記コンバイン1は、本機フレーム2と、前記本機フレーム2に支持された駆動源9と、前記本機フレーム2に連結された左右一対のクローラ式走行装置10と、前記駆動源9からの回転動力を変速して前記一対のクローラ式走行装置10へ出力するトランスミッション3と、前記本機フレーム2の前方において該本機フレーム2に昇降可能に支持された刈取・搬送装置30と、前記刈取・搬送装置30によって刈り取られた穀桿を前記本機フレーム2の左側方において後方へ搬送するフィードチェーン装置20と、前記フィードチェーン装置20によって搬送される穀桿に対して脱穀処理を行う脱穀部110及び該脱穀部110によって脱穀された脱穀物から穀粒を選別する選別部200(図1〜図4では図示せず、後述する図5参照)を含む脱穀選別装置100と、前記本機フレーム2の右前方部分に配設された運転席5と、前記脱穀選別装置100によって選別された穀粒を収容するグレンタンク6であって、前記運転席5の後方に配設されたグレンタンク6と、前記フィードチェーン装置20から脱穀後の排藁を受け継ぎ、該排藁を後方へ搬送する排藁搬送装置40と、前記排藁搬送装置40によって車輌後方側へ搬送された排藁を切断する排藁切断装置50とを備えている。
【0021】
前記刈取・搬送装置30は、穀桿を刈り取る刈取部31と、該刈取部31によって刈り取られた穀桿を前記フィードチェーン装置20へ搬送する搬送部36とを備えている。
前記刈取部31は、引起ケース及び引起タインを含む引起機構32と、前記引起ケースの下方部から前方へ突出された分草板33と、前記引起ケースの後方に配設された刈刃34とを有している。
前記搬送部36は、上部搬送機構及び縦搬送機構を含み、刈り取られた穀桿の株元を前記フィードチェーン装置20へ受け継ぐように構成されている。
【0022】
前記脱穀選別装置100は、前記フィードチェーン装置20によって後方へ搬送される穀桿に対して脱穀処理を行う前記脱穀部110と、該脱穀部110の下方に配設され、該脱穀部110によって脱穀され且つ流下する脱穀物から穀粒を選別する前記選別部200とを備えている。
【0023】
図5に、左側板を取り外した状態の前記コンバイン1の側面図を示す。
図4及び図5に示すように、前記脱穀部110は、脱穀機枠によって画される扱室120と、該扱室120内において車輌前後方向に沿った回転軸回りに回動駆動される扱胴130と、該扱胴130の下方に配設された扱胴受網(図示せず)とを備えている。
【0024】
前記選別部200は、揺動軸201(図4参照)の回転に伴って揺動することで、前記脱穀部110によって脱穀された脱穀物に対して比重選別を行う揺動選別機構210と、前記揺動選別機構210に対して選別風を送出し且つ該選別風を機外に排出する風選別機構300と、前記揺動選別機構210によって選別された穀粒を集約させ得るように前記揺動選別機構210の下方に配置される樋構造600とを有している。
なお、前記樋構造600については、前記選別部200の詳細構成と共にのちほど詳述する。
【0025】
前記フィードチェーン装置20は、穀桿の穂先が前記扱胴130によって脱穀処理される状態で、該穀桿を後方へ搬送するように構成されている。
前記グレンタンク6は、前記脱穀部100によって選別され且つ後述する一番樋構造400に集約された一番物を貯留するように構成されている。
詳しくは、前記一番樋構造400に集約された一番穀粒は、一番搬送コンベア11及び揚穀コンベア12(図4参照)を介して、前記グレンタンク6内に搬送される。
なお、該グレンタンク6内に貯留された穀粒は、図1〜図4に示すように、該グレンタンク6の底部に設けられた下部コンベア6aと、該下部コンベア6aから穀粒を受け継いで上方へ搬送するように縦排出オーガ7に内挿された縦コンベア6bと、前記縦コンベア6bから穀粒を受け継ぐように横排出オーガ8に内挿された排出コンベア6cとを介して、外部に排出されるようになっている。
【0026】
前記排藁搬送装置40は、図4に示すように、前記扱胴130を駆動する扱胴駆動軸131を介して伝達される動力によって駆動され、前記フィードチェーン装置20から排藁の株元を受け継ぐ株元搬送チェーン機構41と、前記株元搬送チェーン機構41より車輌前方側において該株元搬送チェーン機構41と略平行に配設され、該株元搬送チェーン機構41と同期駆動された状態で排藁の穂先側を搬送する補助搬送装置42とを有している。
【0027】
前記排藁切断装置50は、図5に示すように、軸線が車輌幅方向に沿うように配設され且つ外周面に第1切断刃が設けられた第1カッター軸51と、前記第1カッター軸51より車輌後方側において軸線が車輌幅方向に沿うように配設され且つ外周面に第2切断刃が設けられた第2カッター軸52とを有している。
前記第1カッター軸51は、下記唐箕ファン310を駆動する唐箕ファン用駆動軸311から無端伝動機構60を介して伝達される動力によって(図4参照)車輌側面視において時計回りに回転するようになっている(図5参照)。
前記第2カッター軸52は、前記第1カッター軸51からギヤ伝動機構を介して伝達される動力によって車輌側面視において反時計回りに回転するようになっている。
なお、前記無端伝動機構60は、図4に示すように、前記排藁切断装置50の他に、前記一番搬送コンベア11,下記二番搬送コンベア15及び吸引ファン500へも前記唐箕ファン用駆動軸311から動力を伝達するように構成されている。
【0028】
次に、前記選別部200の詳細構成について説明する。
前記揺動選別機構210は、左右一対の脱穀側板211a,211bと、前記脱穀部110から流下される脱穀物を受け止めるように前記一対の脱穀側板211a,211bの間に配設されたフィードパン220と、前記脱穀部110から流下される脱穀物及び前記フィードパン220から送られてくる脱穀物を受け、該脱穀物から穀粒を揺動選別するように前記一対の脱穀側板211a,211bの間に配設された第1揺動選別部230と、前記第1揺動選別部230の後方に直列配置するように前記一対の脱穀側板211a,211bの間に配設された第2揺動選別部240とを有している。
【0029】
前記左右一対の脱穀側板211a,211bは、それぞれ、前記揺動選別機構210の車輌前後方向略全域に亘って延びる側壁本体212と、該側壁本体212の後端部下方に溶接等の固定手段によって一体化された補助側壁213とを有している。
なお、図5においては、前記揺動選別機構210の内部構造を明らかにする為に、左側の脱穀側板211aにおける側壁本体212を削除した状態を示している。
【0030】
前記フィードパン220は、前記脱穀部110から流下される脱穀物を車輌幅方向に拡散させつつ、前記第1揺動選別部230へ向けて車輌後方側へ搬送するように構成されている。
具体的には、該フィードパン220は上面が波状に形成された板体とされている。
【0031】
図6に、前記第1及び第2揺動選別部230,240近傍の拡大側面図を示す。なお、図6においては、前記左側の脱穀側板211aを省略した状態を示している。
図5及び図6に示すように、前記樋構造600は、前記揺動選別機構210によって選別された穀粒を集約させ得るように前記揺動選別機構210の下方に配置されている。
本実施の形態では、前記樋構造600は、前記揺動選別機構210の下方に配設された前記一番樋構造400と、前記揺動選別機構210の下方で且つ前記一番樋構造400の後方に配設された二番樋構造450とを有している。
【0032】
前記第1揺動選別部230は、前記脱穀部110から流下する脱穀物及び前記フィードパン220から送られてくる脱穀物に対して比重選別を行い、該脱穀物の一部を下方に位置する前記一番樋構造400に一番穀粒として流下させるように構成されている。
本実施の形態においては、該第1揺動選別部230として、チャフシーブ機構が用いられている。
【0033】
前記チャフシーブ機構230は、前記一対の脱穀側板211a,211bの間において車輌幅方向に延びる複数のフィン231であって、間隔を存しつつ車輌前後方向に並設された複数のフィン231を有しており、比重選別される穀粒が前記間隔を通って、下方に配置される前記一番樋構造400に落下するようになっている。
なお、前記複数のフィン231は、下端部が上端部よりも車両前方側に位置する後傾斜状態で、それぞれ車輌幅方向に沿った枢支軸回りに一体的に揺動可能とされており、駆動機構(図示せず)によって傾斜角を変更することで、前記間隔の開口幅が調整可能とされている。
【0034】
前記第2揺動選別部240は、前記第1揺動選別部230から送られてくる脱穀物に対して比重選別を行い、該脱穀物の一部を下方に位置する前記二番樋構造450に二番穀粒として流下させると共に、該脱穀物のうち排藁等の大きな不要物を機外に搬送するように構成されている。
本実施の形態においては、該第2揺動選別部240として、ストローラック機構が用いられている。
【0035】
前記ストローラック機構240は、板面が略垂直に沿った状態で車輌前後方向に延びる複数の板状部材241であって、間隔を存しつつ車輌幅方向に並設された複数の板状部材241を有しており、前記間隔を介して、前記脱穀物のうち枝梗付き穀粒や穂切れ粒等の小さな脱穀物を二番穀粒として前記二番樋構造450へ落下させるようになっている。
なお、前記複数の板状部材241は、それぞれ、上面が波状に形成されており、これにより、排藁等の大きな不要物の後方への搬送を促進させている。
【0036】
又、本実施の形態においては、前記揺動選別機構210は、上下方向に関し前記チャフシーブ機構230と前記一番樋構造400との間にグレンシーブ機構250を有している。該グレンシーブ機構250は前記チャフシーブ機構230から流下する選別物をさらに精選するものであり、例えば、網状体によって形成される。
【0037】
図7は、前記樋構造600を左側やや前方斜め下方から視た斜視図であり、図7(a)は、蓋部材621,622が閉塞している状態を示しており、図7(b)は、蓋部材621,622が開放している状態を示している。
又、図8は、前記樋構造600の底面図であり、図8(a)は、前記蓋部材621,622が閉塞している状態を示しており、図8(b)は、前記蓋部材621,622が開放している状態を示している。
【0038】
図7及び図8に示すように、前記樋構造600における一番樋構造400及び二番樋構造450は、樋本体611,612と、蓋部材621,622とを備えている。
前記樋本体611,612は、前記揺動選別機構210の前後方向(図中X方向参照)を基準にして前高後低状に傾斜された前方(図中X1方向参照)側傾斜板411,461及び前低後高状に傾斜された後方側(図中X2方向参照)傾斜板412,462を有している。
前記樋本体611,612は、前記前方側傾斜板411,461の下端部及び前記後方側傾斜板412,462の下端部の間に位置する底部P1,P2に開口h1,h2(図7(b)及び図8(b)参照)が設けられた側面視V字状とされている。
【0039】
又、前記蓋部材621,622は、外部操作に基づき前記開口h1,h2を選択的に閉塞又は開放するものとされており、前記開口h1,h2を閉塞する閉塞位置と前記開口h1,h2を開放する開放位置(ここでは前記開口h1,h2を部分的に開放する開放位置)との間で略垂直な枢支軸Q1,Q2回り回動可能とされている。
なお、前記開放位置は、前記蓋部材621,622の前記枢支軸Q1,Q2回りの回動によって前記開口h1,h2を全開放する位置とされていてもよい。
【0040】
前記樋構造600によれば、前記蓋部材621,622は、前記開口h1,h2を閉塞する閉塞位置と前記開口h1,h2を開放する開放位置との間で略垂直な枢支軸Q1,Q2回り回動可能とされているので、前記蓋部材621,622を水平姿勢のまま回動させることができる。従って、前記樋本体611,612の底部P1,P2の下方に、従来の樋構造のような蓋部材の回動スペースを設けることなく、該蓋部材621,622を回動させることができる。
これにより、前記蓋部材621,622を開放位置に位置させた際に、該蓋部材621,622が前記クローラ式走行装置10に干渉しないように、前記樋本体611,612を上方設置する必要が無く、さらに前記樋本体611,612の上方に位置する前記揺動選別機構210及び前記脱穀部110もそれぞれ上方設置する必要が無い。
【0041】
前記前方側傾斜板411,461は、前端部が後端部より上方に位置し且つ後方へ行くに従って下方に位置するように傾斜されている。
前記後方側傾斜板412,462は、前端部が後端部より下方に位置し且つ後方へ行くに従って上方に位置するように傾斜されている。
そして、前記樋構造600は、前記前方側傾斜板411,461及び前記後方側傾斜板412,462によって画される側面視V字状の集約空間S1,S2に穀粒を集約させ得るように構成されている。
なお、前記集約空間S1,S2には、前記揺動選別機構210の幅方向(図中Y方向参照)に沿って前記一番搬送コンベア11及び前記二番搬送コンベア15(図4参照)が配設される。
【0042】
本実施の形態では、前記樋構造600は、前記蓋部材621,622が前記閉塞位置に位置する際に該蓋部材621,622を支持する支持部材631,632をさらに備えている。
そして、前記支持部材631,632は、前記蓋部材621,622が前記開放位置に位置する際にも該蓋部材621,622の少なくとも一部を支持するように構成されている。
斯かる構成を備えることにより、前記支持部材631,632は、前記閉塞位置だけでなく前記開放位置においても前記蓋部材621,622を支持することができる。従って、前記蓋部材621,622の開閉動作の安定化を図ることができる。特に、前記蓋部材21,622の撓みが生じても、前記蓋部材21,622を前記開放位置から前記閉塞位置へ確実に移動させることができる。
【0043】
詳しくは、前記支持部材631,632は、連結部6311,6321と、ガイド片6312,6322とを有している。
前記連結部6311,6321は、前記前方側傾斜板411,461又は前記後方側傾斜板412,462の一方(ここでは前記後方側傾斜板412,462)に連結されている。
又、前記ガイド片6312,6322は、前記連結部6311,6321から前記前方側傾斜板411,461又は前記後方側傾斜板412,462の他方(ここでは前記前方側傾斜板411,461)へ向かって延びている。
本実施の形態では、前記連結部6311,6321及び前記ガイド片6312,6322は、一体形成されている。
【0044】
斯かる構成を備えることにより、前記支持部材631,632は、前記閉塞位置に位置する際には、図7(a)及び図8(a)に示すように、前記蓋部材621,622を前記連結部6311,6321及び前記ガイド片6312,6322によって支持することができる。さらに、前記蓋部材621,622が前記枢支軸Q1,Q2回り回動によって前記閉塞位置から前記開放位置に位置する際にも、図7(b)及び図8(b)に示すように、前記蓋部材621,622の少なくとも一部を前記ガイド片6312,6322によって支持することができる。
このように前記樋構造600によれば、前記閉塞位置及び前記開放位置での前記蓋部材621,622の支持を、前記ガイド片6312,6322が前記連結部6311,6321から延設されるといった簡単な構成とされた前記支持部材631,632によって行うことができる。
なお、本実施の形態では、前記ガイド片6312,6322は、幅方向Y中央の第1ガイド片と、前記枢支軸Q1,Q2とは反対側に位置する第2ガイド片とを有している。そして、前記第1ガイド片は、前記蓋部材621,622が前記開放位置に位置する際に、前記蓋部材621,622の一部を支持するように構成されている。
【0045】
このように、前記枢支軸Q1,Q2に近接するガイド片6312,6322が前記蓋部材621,622を前記開放位置において支持するように構成されており、これにより、前記蓋部材621,622が撓むことを有効に防止できる。従って、前記蓋部材621,622の前記閉塞位置から前記開放位置への回動をスムーズに行うことができる。
好ましくは、前記ガイド片6312,6322のうち前記蓋部材621,622が前記開放位置に位置する際に前記蓋部材621,622との係合が解除される前記6312,6322の自由端部6312’,6322’は、下方へ傾斜するように折り曲げられる。
なお、本実施の形態においては、全てのガイド片6312,6322の自由端部6312’,6322’が下方へ傾斜するように折り曲げられている。
【0046】
このように、前記ガイド片6312,6322の自由端部6312’,6322’が下方へ傾斜するように折り曲げられていると、前記ガイド片6312,6322と前記底部P1,P2との間に前記蓋部材621,622が挿通される際に、該蓋部材621,622をスムーズに挿通させることができる。
【0047】
図9は、前記樋構造600を後方やや左側の下方から視た斜視図である。なお、図9では、前記蓋部材621,622は閉塞している状態を示している。
図9に示すように、前記連結部6311,6321には、ここでは、上下方向(図中Z方向参照)に延びる長孔R1,R2が形成されており、ボルト等の固定部材BLによって該長孔R1,R2を介して前記支持部材631,632の上下位置が調整可能とされている。
斯かる構成を備えた樋構造600によれば、前記支持部材631,632の上下位置を調整できるので、製造段差や組立段差が生じても前記蓋部材621,622によって前記開口h1,h2を開閉することができる。
【0048】
図10は、図8(a)のX−X線に沿う断面図であり、図10(a)は、前記一番樋構造400の断面図を示しており、図10(b)は、前記二番樋構造450の断面図を示している。
さらに具体的に説明すると、図10に示すように、前記連結部6311,6321は、前記一方の傾斜板412,462に当接される当接領域6311a,6321aと、前記当接領域6311a,6321aから下方へ延びる下方延在領域6311b,6321bと、前記下方延在領域6311b,6321bから、前記開口h1,h2とオーバーラップしない範囲内において前記他方の傾斜板411,461へ向かって略水平に延びる水平延在領域6311c,6321cとを一体的に有している。又、前記ガイド片6312,6322は、前記開口h1,h2とオーバーラップしない位置において、前記水平延在領域6311c,6321cの自由端部6311c’,6321c’から前記他方の傾斜板411,461へ向かって略水平に延びている。
即ち、前述のとおり、本実施の形態においては、前記ガイド片6312,6322は、幅方向Y中央の第1ガイド片と、前記枢支軸Q1,Q2とは反対側に位置する第2ガイド片とを有している。そして、前記開口h1,h2は、前記第1ガイド片を基準にして前記枢支軸Q1,Q2に近接する第1開口と、前記枢支軸Q1,Q2から離間された第2開口とを有しており、前記第1ガイド片に対応する位置には開口が存在しないようになっている。
斯かる構成によれば、前記蓋部材621,622の開閉時に前記第1ガイド片上に穀粒及び/又は枝付き籾等が堆積することを有効に防止できる。従って、前記蓋部材621,622を前記開放位置から前記閉塞位置へ移動させる際に、前記蓋部材621,622のの動作が穀粒及び/又は枝付き籾等によって阻害されることを防止できる。
【0049】
又、ここでは、図10に示すように、前記蓋部材621,622が前記閉塞位置に位置された際に、前記蓋部材621,622及び前記下方延在領域6311b,6321bの間に間隙S3が存する状態で、前記蓋部材621,622の一部が前記水平延在領域6311c,6321cに載置するように構成されている。
前記間隙S3は、前記揺動選別機構210の幅方向Yの少なくとも一方端(ここでは両端)が開放していることが好ましい。
ところで、前記蓋部材621,622が前記開放位置された際には、前記集約空間S1,S2における残留穀粒が前記支持部材631,632の前記開口h1,h2に対応する部分(例えば前記ガイド片6312,6322)に落下してしまうことがある。この状態で、前記蓋部材621,622が閉じられると、該支持部材631,632上の穀粒及び/又は枝付き籾が前記蓋部材621,622に押されて前記蓋部材621,622及び前記下方延在領域6311b,6321bの間に押し込まれ、結果として、前記蓋部材621,622が前記閉塞位置に位置できないという不都合が生じ得る。
【0050】
この点に関し、本実施の形態においては、前記蓋部材621,622が前記閉塞位置に位置された際に、前記蓋部材621,622及び前記下方延在領域6311b,6321bの間に前記間隙S3が存する状態で、前記蓋部材621,622の一部が前記水平延在領域6311c,6321cに載置するように構成されている。前記蓋部材621,622によって押された穀粒を前記間隙S3に逃すことができ、これにより、前記蓋部材621,622を確実に前記閉塞位置に位置させることができる。
特に、前記間隙S3の前記揺動選別機構210の幅方向Yの少なくとも一方端が開放している場合には、該開放端から前記間隙S3に逃された穀粒を外部へ排除させることが可能となる。
【0051】
又、本実施の形態においては、前記枢支軸Q1,Q2は、前記底部P1,P2よりも前記揺動選別機構210の前後方向X一方側(ここでは前方X1)に変位された位置で前記前方側傾斜板411,461又は前記後方側傾斜板412,462のうち近接する傾斜板(ここでは前記前方側傾斜板411,461)に支持されている。
そして、前記蓋部材621,622は、回動アーム641,642を介して前記枢支軸Q1,Q2に回転可能に支持されている。
斯かる構成を備えた前記樋構造600は、前記枢支軸Q1,Q2が前記底部P1,P2よりも前記揺動選別機構210の前後方向X一方側に変位されているので、前記蓋部材621,622を前記閉塞位置及び前記開放位置の間で移動させるに際して、前記蓋部材621,622の回動角度を小さくすることができる。
【0052】
前記枢支軸Q1,Q2は、図8(b)に示すように、前記揺動選別機構210の幅方向Yを基準にして、前記開口h1,h2よりも外方に位置していることが好ましい。
斯かる構成を備えた前記樋構造600は、前記蓋部材621,622を前記閉塞位置及び前記開放位置の間で移動させるに際して、前記蓋部材621,622の回動角度をさらに小さくすることができる。
【0053】
又、本実施の形態においては、前記樋構造600は、一端部651’、652’が前記蓋部材621,622に連結された操作部材651,652をさらに備えている。
前記操作部材651,652の他端部651”、652”は、前記樋本体611,612の側部を覆う脱穀側板211aに設けられたスリット661,662を介して外方へ延在されている。
斯かる構成を備えた前記樋構造600は、前記脱穀側板211aの外方から容易に前記蓋部材621,622の開閉操作を行うことが可能となる。
具体的には、前記スリット661,662は、側面視における前記蓋部材621,622の動作軌跡に沿うように前記脱穀側板211aに設けられている。
前記操作部材651,652は、前記スリット661,662に挿通されおり、前記操作部材651,652に連結された前記一端部651’、652’が前記スリット661,662より内方に位置し且つ前記他端部651”、652”が前記スリット661,662より外方に位置している。
【0054】
図11は、前記脱穀側板211aにおける前記スリット661,662部分を示す側面図である。なお、図11は前記蓋部材621,622が開放している状態を示している。
前記樋本体611,612の底部P1,P2は、図10に示すように、側面視において、前後方向X一方側に若干傾斜している。
前記蓋部材621,622は、前記開放位置及び前記閉塞位置との間で前記底部P1,P2の底面に沿って移動するようになっている。
そして、前記スリット661,662は、図11に示すように、側面視における前記蓋部材621,622の移動軌跡に沿っている。
斯かる構成では、図12に示すように、前記樋本体611,612の底部P1,P2が前後方向X一方側に若干傾斜しているので、前記蓋部材621,622が前記閉塞位置に位置する際に、前記底部P1,P2における前記開口h1,h2よりも上方側に位置する部分P1’,P2’に落下する穀粒T等は、前記蓋部材621,622における前記開口h1,h2部分上面621’,622’に移行し易い。なお、前記蓋部材621,622の前記上面621’,622’における穀粒T等は、前記底部P1,P2における前記開口h1,h2よりも下方側に位置する部分P1”,P2”に移行することなく、前記開口h1,h2の下端部分h1’,h2’で堰き止められる。
そして、前記蓋部材621,622の前記上面621’,622’における穀粒T等は、前記蓋部材621,622が前記閉塞位置から前記開放位置へ移動する際に、前記蓋部材621,622から下方に落下する。
このように、斯かる構成によれば、前記底部P1,P2の前記開口h1,h2よりも上方側に位置する部分P1’,P2’に落下する穀粒等を、前記蓋部材621,622の前記上面621’,622’に移行させ、前記蓋部材621,622の前記閉塞位置から前記開放位置への移動動作の際に、前記蓋部材621,622の前記上面621’,622’から下方に落下させることができる。
【0055】
前記脱穀側板211aには、前記蓋部材621,622を閉塞位置に係止可能なように前記操作部材651,652の他端部651”、652”に係合可能なロック構造671,672が設けられていることが好ましい。斯かる構成によれば、前記蓋部材621,622を閉塞位置に確実に保持することができる。
図13は、前記脱穀側板211aに設けられた前記ロック構造671,672部分を示す斜視図である。
具体的には、前記ロック構造671,672は、図13に示すように、前記脱穀側板211aに支持される支持部671a,672aと、前記蓋部材621,622を前記閉塞位置に位置させる際に前記操作部材651,652の他端部651”、652”を保持するストッパー面671b’,672b’を形成するように上下方向Zに延びるロック部671b,672bと、前記蓋部材621,622を前記開放位置から前記閉塞位置に位置させる際に前記操作部材651,652の他端部651”、652”を前記ロック部671b,672bの上端部に案内するガイド部671c,672cとを有している。
斯かる構成によれば、前記蓋部材621,622を前記開放位置から前記閉塞位置に位置させると、前記ガイド部671c,672cによって、前記操作部材651,652の他端部651”、652”が前記ロック部671b,672bの上端部に案内されて、前記ロック部671b,672bの前記ストッパー面671b’,672b’によって係止される。又、前記蓋部材621,622を前記閉塞位置から前記開放位置に移動する際には、前記ロック構造671,672の弾性変形によって、前記操作部材651,652の他端部651”、652”を前記ロック部671b,672bのロック状態から解除することができる。
従って、前記蓋部材621,622を前記開放位置から前記閉塞位置に移動させる際に前記操作部材651,652の他端部651”、652”を前記ガイド部671c,672cに沿って前記ロック部671b,672bに案内させることができ、これにより前記操作部材651,652の他端部651”、652”を前記ロック部671b,672bにスムーズに保持させることができる。
【0056】
なお、本実施の形態においては、前記樋構造400,450の前記蓋部材621,622をそれぞれ独立して開閉操作可能とするように、それぞれ前記操作部材651,652を設けたが、本発明は、前記樋構造400,450の前記蓋部材621,622を連動して開閉操作可能とするように操作部材を設けてもよい。
例えば、単一の操作部材と、該単一の操作部材及び前記蓋部材621,622を連結するリンク部材とによって前記蓋部材621,622を連動操作してもよい。
又、本実施の形態においては、前記樋構造400,450の双方に開口h1,h2を設けたが、当然ながら、何れか一方に開口を設けてもよい。
又、本実施の形態においては、二つ樋構造を有すものであったが、当然ながら、一つの樋構造を有すものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は、本発明に係る樋構造の一実施の形態が適用されたコンバインの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すコンバインの側面図である。
【図3】図3は、図1及び図2に示すコンバインの正面図である。
【図4】図4は、図1〜図3に示すコンバインの伝動模式図である。
【図5】図5は、図1〜図3に示すコンバインの側面図であり、左側板を取り外した状態を示している。
【図6】図6は、前記コンバインにおける第1及び第2揺動選別部の拡大側面図であり、左側板を取り外した状態を示している。
【図7】図7は、樋構造を左側やや前方斜め下方から視た斜視図であり、図7(a)は、蓋部材が閉塞している状態を示しており、図7(b)は、蓋部材が開放している状態を示している。
【図8】図8は、樋構造の底面図であり、図8(a)は、蓋部材が閉塞している状態を示しており、図8(b)は、蓋部材が開放している状態を示している。
【図9】図9は、樋構造を後方やや左側の下方から視た斜視図である。
【図10】図10は、図8(a)のX−X線に沿う断面図であり、図10(a)は、一番樋構造の断面図を示しており、図10(b)は、二番樋構造の断面図を示している。
【図11】図11は、脱穀側板におけるスリット部分を示す側面図である。
【図12】前記一番樋構造及び前記二番樋構造における樋本体の底部に穀粒等が落下する状態を説明する為の断面図である。
【図13】図13は、脱穀側板に設けられたロック構造部分を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0058】
210 揺動選別機構
211a 脱穀側板
411,461 前方側傾斜板
412,462 後方側傾斜板
600 樋構造
611,612 樋本体
621,622 蓋部材
631,632 支持部材
6311,6321 連結部
6311a 当接領域
6321a 当接領域
6311b 下方延在領域
6321b 下方延在領域
6311c 水平延在領域
6321c 水平延在領域
6312,6322 ガイド片
641,642 回動アーム
651,652 操作部材
661,662 スリット
h1,h2 開口
P1,P2 底部
Q1,Q2 枢支軸
S3 間隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
揺動選別機構によって選別された穀粒を集約させ得るように前記揺動選別機構の下方に配置される樋構造であって、
前記揺動選別機構の前後方向を基準にして前高後低状に傾斜された前方側傾斜板及び前低後高状に傾斜された後方側傾斜板を有し、前記前方側傾斜板の下端部及び前記後方側傾斜板の下端部の間に位置する底部に開口が設けられた側面視V字状の樋本体と、
外部操作に基づき前記開口を選択的に閉塞又は開放する蓋部材とを備え、
前記蓋部材は、前記開口を閉塞する閉塞位置と前記開口を開放する開放位置との間で略垂直な枢支軸回り回動可能とされていることを特徴とする樋構造。
【請求項2】
前記蓋部材が前記閉塞位置に位置する際に該蓋部材を支持する支持部材をさらに備え、
前記支持部材は、前記蓋部材が前記開放位置に位置する際にも該蓋部材の少なくとも一部を支持するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の樋構造。
【請求項3】
前記支持部材は、前記前方側傾斜板又は前記後方側傾斜板の一方に連結される連結部と、前記連結部から前記前方側傾斜板又は前記後方側傾斜板の他方へ向かって延びるガイド片とを有していることを特徴とする請求項2に記載の樋構造。
【請求項4】
前記連結部は、前記一方の傾斜板に当接される当接領域と、前記当接領域から下方へ延びる下方延在領域と、前記下方延在領域から、前記開口とオーバーラップしない範囲内において前記他方の傾斜板へ向かって略水平に延びる水平延在領域とを一体的に有し、
前記ガイド片は、前記開口とオーバーラップしない位置において、前記水平延在領域の自由端部から前記他方の傾斜板へ向かって略水平に延びていることを特徴とする請求項3に記載の樋構造。
【請求項5】
前記蓋部材が前記閉塞位置に位置された際に、前記蓋部材及び前記下方延在領域の間に間隙が存する状態で、前記蓋部材の一部が前記水平延在領域に載置するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の樋構造。
【請求項6】
前記枢支軸は、前記底部よりも前記揺動選別機構の前後方向一方側に変位された位置で前記前方側傾斜板又は前記後方側傾斜板のうち近接する傾斜板に支持されており、
前記蓋部材は、回動アームを介して前記枢支軸に回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の樋構造。
【請求項7】
前記枢支軸は、前記揺動選別機構の幅方向を基準にして、前記開口よりも外方に位置していることを特徴とする請求項6に記載の樋構造。
【請求項8】
一端部が前記蓋部材に連結された操作部材をさらに備え、
前記操作部材の他端部は、前記樋本体の側部を覆う脱穀側板に設けられたスリットを介して外方へ延在されていることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の樋構造。

【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−99641(P2008−99641A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−286767(P2006−286767)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】