説明

樽搬出入作業システム

【課題】安全に動作させることのできる樽搬出入作業システムを提供する。
【解決手段】複数段の棚に樽を搬出入するための樽搬出入作業システムにおいて、載置部材8の周囲を囲む全ての扉(開き戸32、片開き戸33、引き戸34,35)を閉じた状態でロック部材(保持装置及びロックハンドル及び穴、電気錠、電気錠)がロックした場合にのみ、台車の走行及び昇降装置の昇降を可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、樽搬出入作業システムに係り、特に、ウィスキー醸造用等の酒樽を所定の棚に搬出入するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウィスキー醸造用の酒樽を所定の棚に搬出入させるための従来の樽搬出入作業システムが、特許文献1に記載されている。この樽搬出入作業システムは、樽を載置して昇降可能な樽運搬装置を備えたリフトトラックであり、作業者がリフトトラックを運転して、所定の棚位置に樽を搬送して、当該棚に樽を移送するものである。
【0003】
【特許文献1】特開平5−178588号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この樽搬出入作業システムには、なんら安全装置等が搭載されておらず、作業者の操作ミス等により、重大な事故が起こる可能性がある。特に、作業者がリフトトラックを運転する形態のシステムではなく、レール上を走行する台車に昇降可能な昇降装置を設け、当該台車の走行を自動で操作する形態のシステムでは、特に、作業員や障害物の有無等を適切に認識し、危険な場合には樽搬出入作業システムの動作を適切に停止することができなければ、重大な事故が生じてしまう。
【0005】
この発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、安全に動作させることのできる樽搬出入作業システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る樽搬出入作業システムは、複数段の棚に樽を搬出入するための樽搬出入作業システムであって、レール上を走行可能な台車と、周囲を開閉可能な複数の扉で囲まれると共に前記樽を載置する載置部材と、前記台車に設けられ、前記載置部材を昇降させる昇降装置と、前記複数の扉のそれぞれを閉じた状態でロックするロック部材とを備え、前記複数の扉の全てを閉じた状態で前記ロック部材がロックした場合にのみ、前記台車の走行及び前記昇降装置の昇降を可能にしたものである。
前記昇降装置は、前記載置部材を載置して昇降する昇降テーブルを備え、該昇降テーブルには、該昇降テーブルが上昇した後、前記棚の任意の段に前記昇降テーブルを固定する固定装置が設けられていてもよい。
前記昇降テーブルには、第1の障害物感知センサーが設けられ、該第1の障害物感知センサーが障害物を感知した場合に、前記昇降テーブルの下降を停止するようにしてもよい。
前記台車の走行方向に対して前後の位置に、第2の障害物感知センサーが設けられ、該第2の障害物感知センサーが障害物を感知した場合に、前記台車の走行を停止するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、複数段の棚に樽を搬出入するための樽搬出入作業システムにおいて、載置部材の周囲を囲む全ての扉を閉じた状態でロック部材がロックした場合にのみ、台車の走行及び昇降装置の昇降を可能にしたので、樽搬出入作業システムを安全に動作させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
この発明の実施の形態に係る樽搬出入作業システムが設けられたウィスキー貯蔵倉庫内の平面図を、図1に示す。倉庫1の中央には、レール2が設けられ、レール2に沿って樽搬出入作業システム3が走行するようになっている。レール2の左右には、ウィスキーを熟成させる貯蔵用の樽4を収納する複数段の棚5が設けられている。
【0009】
図2に示されるように、樽搬出入作業システム3は、レール2上を走行する台車6と、台車6上に設けられた昇降装置7と、昇降装置7によって昇降される載置部材8とから構成されている。
【0010】
台車6には、台車6の前方部分に、レール2上を回転する左右2組の駆動車輪11が設けられ、さらに、台車6の中央部分及び後方部分のそれぞれに、レール2上を回転する左右2組の従動車輪12,13がそれぞれ設けられている。台車6には、駆動車輪11を駆動するための走行モータ14が設けられている。また、台車6の前方部分及び後方部分にはそれぞれ、作業者が台車6に乗り降りするための昇降階段15,16が設けられている。
【0011】
昇降装置7は、下端部分が台車6上に固定されると共に台車6の幅方向に間隔をあけて設けられた2つのパンタグラフ21(図2には1つのパンタグラフのみが図示されている)と、パンタグラフ21を伸縮させるための油圧ジャッキ22と、パンタグラフ21の上端部分に取り付けられると共にパンタグラフ21の伸縮によって台車6と平行を保ちながら昇降する昇降テーブル23とから構成されている。台車6には、油圧ジャッキ22を駆動するための油圧ユニット24が設けられている。
【0012】
昇降テーブル23の下面には、作業者や障害物等を感知する静電非接触方式の感知センサー25が設けられている。感知センサー25は、テープ状の薄い帯形状を有しており、下面のほぼ全面に貼り付けられている。感知センサー25は、油圧ユニット24と電気的に接続され、感知センサー25が障害物等を感知した場合には、油圧ユニット24の動作を停止するように、または駆動しないようになっている。ここで、感知センサー25は、第1の障害物感知センサーを構成する。昇降階段15,16にはそれぞれ、感知センサー25と同様の形式の感知センサー26,26が設けられている。感知センサー26は、走行モータ14と電気的に接続され、感知センサー26が障害物等を感知した場合には、走行モータ14の動作を停止するように、または駆動しないようになっている。ここで、感知センサー26は、第2の障害物感知センサーを構成する。
【0013】
載置部材8は、昇降テーブル23上に設けられ、昇降テーブル23が昇降することにより、昇降テーブル23と共に昇降するようになっている。図3に示されるように、載置部材8は、走行方向に長い長方形の箱型形状を有し、四隅には、柱36が設けられている。載置部材8には、走行方向に対して前方部分及び後方部分のそれぞれに、樽4を搬入するために内向きに開閉する扉である開き戸32,32が設けられている。また、開き戸32,32のそれぞれの隣であって、昇降階段15,16に一致する位置に、載置部材8内へ作業者が出入りするために内向きに開閉する扉である片開き戸33,33が設けられている。さらに、載置部材8には、走行方向に対して両側部の前方部分及び後方部分に、樽4を搬出入するために開閉する扉である引き戸34,35が設けられている。引き戸34,35の間には、それらを収容可能な戸袋部31が設けられている。
【0014】
図4に示されるように、各開き戸32には、上下に異なる位置に、2つの筒部材45,46が設けられ、筒部材45,46に挿入されて上下に移動可能となるように、ロックハンドル42が設けられている。ロックハンドル42の上部は、直角に折り曲げられて引っ掛け部43が形成されている。ロックハンドルの下端よりやや上方の位置には、径が細くなった小径部42aが形成されている。また、各開き戸32には、筒部材45よりも上方に、引っ掛け部43が掛けられる突起部41が設けられている。図4において破線で示されるように、引っ掛け部43を突起部41に引っ掛けることにより、ロックハンドル42を下方に落下させないようにすることができる。引っ掛け部43を破線で示された状態から、90°回転させると、ロックハンドル42は、筒部材45,46内を通りながら下方に移動し、載置部材8の床8aに設けられた穴8a1にロックハンドル42の先端部分が挿入される。ロックハンドル42は、後述する保持装置50によって、下方へさらに移動するのを防止されている。
【0015】
図5に示されるように、保持装置50は、略長方形の板状形状を有するロック板部材53と、一端がロック板部材53に接続されたピストン部52と、ピストン部52を油圧により伸縮させる油圧シリンダ51とから構成されている。ロック板部材53には、2つのロック溝部53aが設けられており、ロック溝部53aの幅は、ロックハンドル42の小径部42aとほぼ同じになっている。油圧シリンダ51によってピストン部52が伸縮するとそれに伴ってロック板部材53が移動することにより、各ロック溝部53aに、各ロックハンドル42の小径部42aが入り込むことができる。これにより、上述したように、各ロックハンドル42が保持装置50に保持されて、それ以上下方に移動しないようになる。
【0016】
図6(a)に示されるように、保持装置50は、床8aの下面に、油圧シリンダ51と、ピストン部52と、ロック板部材53とが水平に並ぶように設けられている。ロック板部材53の下方には、リミッター60が設けられている。リミッター60は、リミッター60に対して回動可能であると共にリミッター60をオン/オフするスイッチ部61を有しており、スイッチ部61は、ロックハンドル42の移動経路上に位置している。リミッター60と油圧シリンダ51とは、電気的に接続されている。
【0017】
既に述べた方法によりロックハンドル42を下方に移動させると、図6(b)に示されるように、ロックハンドル42が穴8a1を通って下方に移動し、ロックハンドル42の先端がスイッチ部61をリミッター60に対して回動させる。するとリミッター60がオンとなって電気信号が油圧シリンダ51に伝えられ、図6(c)に示されるように、油圧シリンダ51がピストン部52を伸ばす。ピストン部52が伸びることにより、ロック板部材53がロックハンドル42の方へ移動され、ロックハンドル42の小径部42aがロック板部材53のロック溝部53a(図5参照)内に入り込んで、ロックハンドル42がそれ以上下方に移動しないようにその位置で保持される。
【0018】
ロックハンドル42が、床8aに設けられた穴8a1に挿入された状態で固定されると、ロックハンドル42がその位置から移動できなくなるので、開き戸32が開かなくなる。すなわち、開き戸32は、閉じた状態でロックされる。ここで、ロックハンドル42と、保持装置50と、穴8a1とは、開き戸32を閉じた状態でロックするためのロック部材を構成する。
【0019】
油圧シリンダ51は、走行モータ14及び油圧ユニット24のそれぞれと電気的に接続されており、保持装置50がロックハンドル42を保持した状態になっていないと、走行モータ14及び油圧ユニット24が起動しないようになっている。また、保持装置50によるロックハンドル42の保持を解除するためには、図示しないスイッチ等を作業者が操作するようになっている。しかしながら、走行モータ14及び油圧ユニット24の稼働中は、当該スイッチ等を操作しても、解除できないようになっている。
【0020】
図7に示されるように、片開き戸33には、片開き戸33を開けるためのノブ72が設けられている。また、片開き戸33には、片開き戸33を閉じた状態でロックする電気錠71が設けられている。電気錠71は、樽搬出入作業システム3がレール2上の特定の搬入位置AまたはB(図1参照)にある場合にのみ、ロック及びその解除ができるようになっている。これにより、樽搬出入作業中に作業者が片開き戸33を開けて載置部材8から降りることができなくなるので、作業者がレール2上の任意の場所にいることがなくなり、誤って樽搬出入作業システム3が動き出して作業者を引いてしまうことを防止できる。ここで、電気錠71は、片開き戸33を閉じた状態でロックするためのロック部材を構成する。
【0021】
図8に示されるように、引き戸35には、引き戸35を開けるために引き戸35を横方向に移動する際に、作業者が把持する取っ手82が設けられ、引き戸35の下端には、キャスター83が設けられている。また、引き戸35には、引き戸35を閉じた状態でロックする電気錠81が設けられている。電気錠81は、図示しないロックの解除用のスイッチ等を作業者が操作しない限り解除しないようになっている。また、電気錠81は、走行モータ14及び油圧ユニット24のそれぞれと電気的に接続されており、電気錠81が引き戸35を閉じた状態でロックしていない限り、走行モータ14及び油圧ユニット24が起動しないようになっている。さらに、走行モータ14及び油圧ユニット24の稼働中に、作業者が誤って電気錠81のロックを解除してしまった場合には、走行モータ14及び油圧ユニット24が停止されるようになっている。尚、図示しないが、引き戸34にも同様に、電気錠81と、取っ手82と、キャスター83とが設けられている。
【0022】
図9に示されるように、昇降テーブル23の前方及び後方の側面23aのそれぞれには、左右にそれぞれ固定装置90が設けられている(図9では、前方の側面23aのみを示しており、固定装置90は合計で4つ設けられている)。また、棚5の各段の間には、樽搬出入作業システム3に面する表面に沿って水平方向にH鋼94が設けられている。
【0023】
図10(a)に示されるように、固定装置90は、油圧シリンダ91と、油圧シリンダ91によって伸縮されるピストン部92と、ピストン部92の一端に設けられたゴム製の固定部材93とから構成され、これらが水平に並ぶように固定装置90が側面23aに設けられている。床8aと棚5の任意の段の床5aとの高さが同じ状態の時には、固定装置90は、H鋼94と同じ高さに位置するようになっている。
【0024】
図示しないスイッチを作業者が操作すると、図10(b)に示されるように、油圧シリンダ91がピストン部92を伸ばす。すると、ピストン部92の動きに伴って、固定部材93がH鋼94に向かって移動し、固定部材93はH鋼94に当接する。固定部材93はゴム製であるので、H鋼94に当接すると、H鋼94に対する固定部材93の位置はずれなくなる。これにより、昇降テーブル23は、棚5の任意の段に固定される。
【0025】
次に、この実施の形態に係る樽搬出入作業システムの動作を、図1〜10に基づいて説明する。
図1に示されるように、樽搬出入作業システム3が特定の搬入位置Aにあるものとする。このとき、載置部材8は最も低い位置にある。この場合には、図7に示される電気錠71のロックを解除できるので、作業者は、昇降階段16を上り、72をひねって片開き戸33を開けて載置部材8内に乗り込むことができる。載置部材8内に乗り込んだ後、作業者は、片開き戸33を閉めてロックする。作業者は、保持装置50によるロックハンドル42の固定を解除した後、ロックハンドル42を持ち上げ、引っ掛け部43を突起部41に引っ掛けることにより、開き戸32のロックを解除して、開き戸32を開く。この状態で、別の作業者が、載置部材8内の作業者と共同して、フォークリフト等により、樽4を載置部材8内に搬入する。
【0026】
樽4の搬入が終了すると、作業者は、既に説明した方法で開き戸32を閉じてロックする。開き戸32と、片開き戸33と、引き戸34,35とが閉じた状態でロックされているので、作業者がスイッチ等を操作して走行モータ14を起動すると、台車6がレール2上を走行し、載置部材8内に作業者及び樽4を乗せた状態で、樽搬出入作業システム3が移動する。走行モータ14が稼働中は、開き戸32と、片開き戸33と、引き戸34,35とのいずれもが閉じた状態でロックされているので、樽搬出入作業システム3の移動中に開いて、作業者や樽4が落下することはない。また、昇降装置15,16に設けられた感知センサー26が、他の作業者や障害物等の存在を検知し、仮にそれらを感知した場合には、走行モータ14の稼働が停止されて樽搬出入作業システム3が停止するので、それらとの衝突を回避することができる。
【0027】
作業者は、樽4を棚5の所望の箇所に搬入するために、所望の位置で樽搬出入作業システム3を停止させる。次に、作業者が油圧ユニット24を起動すると、油圧ジャッキ22が稼働することによりパンタグラフ21が上方に伸びて、昇降テーブル23が載置部材8とともに上昇する。昇降テーブル23の上昇中、開き戸32と、片開き戸33と、引き戸34,35とが閉じた状態のロックのいずれかが誤って解除されてしまった場合には、油圧ユニット24の稼働が停止し、昇降テーブル23の上昇が停止される。作業者は、所望の位置で目視により、昇降テーブル23の高さを調整する。昇降テーブル23の高さを調整したら、作業者は、固定装置90により、昇降テーブル23を、棚5の所望の段に固定する。次に、作業者は電気錠81のロックを解除して、引き戸34または35を開け、樽4を引き戸34または35を介して、棚5の所望の段に搬入する。ここで、図10(b)に示されるように、固定装置90によって昇降テーブル23が棚5の所望の段に固定されているので、樽4を移動中に昇降テーブル23が揺れるのを防止でき、その結果、床8aから床5aへの樽4の移動がスムーズに行われる。
【0028】
棚5への樽4の搬入が終了したら、引き戸34または35を閉めてロックする。ここで、引き戸34または35を閉めた状態でロックされていないと、昇降テーブル23を下降させようとしても、油圧ユニット24が稼働しないので、昇降テーブル23は下降しない。適切な手順で昇降テーブル23を下降させたのち、樽搬出入作業システム3を再び移動させて、同様の手順で樽4の搬入作業を継続する。尚、昇降テーブル23の下降中、昇降テーブル23の下方に他の作業者や障害物等の存在を感知センサー25が感知すると、油圧ユニット24の稼働が停止されて、昇降テーブル23の下降が停止するので、昇降テーブルと当該作業者または障害物等との接触を防止できる。
【0029】
樽4の搬入作業が終了したら、樽搬出入作業システム3を特定の搬入位置Aに戻すか、あるいは別の搬入位置Bに移動する。すると、電気錠71のロックを解除できるので、作業者は、片開き戸33を開けて載置部材8から降り、昇降階段15または16を下って、樽搬出入作業システム3から降りることができる。
尚、棚5に貯蔵されている樽4の搬出は、上記動作と逆の動作によって行うことができる。
【0030】
このように、複数段の棚5に樽4を搬出入するための樽搬出入作業システム3において、載置部材8の周囲を囲む全ての扉(開き戸32、片開き戸33、引き戸34,35)を閉じた状態でロック部材(保持装置50及びロックハンドル42及び穴8a1、電気錠71、電気錠81)がロックした場合にのみ、台車6の走行及び昇降装置7の昇降を可能にしたので、樽搬出入作業システム3を安全に動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明の実施の形態に係る樽搬出入作業システムが設けられたウィスキー貯蔵倉庫内の平面図である。
【図2】この実施の形態に係る樽搬出入作業システムの側面図である。
【図3】この実施の形態に係る樽搬出入作業システムの平面図である。
【図4】この実施の形態に係る樽搬出入作業システムの載置部材の開き戸の部分正面拡大図である。
【図5】この実施の形態に係る樽搬出入作業システムの載置部材の開き戸を閉じた状態でロックした状態の一部分の平面図である。
【図6】この実施の形態に係る樽搬出入作業システムの載置部材の開き戸を閉じた状態でロックする機構を説明するための図である。
【図7】この実施の形態に係る樽搬出入作業システムの載置部材の正面図である。
【図8】この実施の形態に係る樽搬出入作業システムの載置部材の引き戸が閉まった状態を検知する検知装置の構成図である。
【図9】この実施の形態に係る樽搬出入作業システムにおいて、載置部材が任意の棚の高さまで上昇された状態の部分正面図である。
【図10】この実施の形態に係る樽搬出入作業システムの昇降装置の昇降テーブルに設けられた固定部材の動作を説明するための部分拡大図である。
【符号の説明】
【0032】
3 樽搬出入作業システム、4 樽、5 棚、6 台車、7 昇降装置、8 載置部材、8a1 穴(ロック部材)、25 感知センサー(第1の障害物感知センサー)、26 感知センサー(第2の障害物感知センサー)、32 開き戸(扉)、33 片開き戸(扉)、34,35 引き戸(扉)、42 ロックハンドル(ロック部材)、50 保持装置(ロック部材)、71,81 電気錠(ロック部材)、90 固定装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数段の棚に樽を搬出入するための樽搬出入作業システムであって、
レール上を走行可能な台車と、
周囲を開閉可能な複数の扉で囲まれると共に前記樽を載置する載置部材と、
前記台車に設けられ、前記載置部材を昇降させる昇降装置と、
前記複数の扉のそれぞれを閉じた状態でロックするロック部材と
を備え、
前記複数の扉の全てを閉じた状態で前記ロック部材がロックした場合にのみ、前記台車の走行及び前記昇降装置の昇降を可能にした樽搬出入作業システム。
【請求項2】
前記昇降装置は、前記載置部材を載置して昇降する昇降テーブルを備え、
該昇降テーブルには、該昇降テーブルが上昇した後、前記棚の任意の段に前記昇降テーブルを固定する固定装置が設けられている、請求項1に記載の樽搬出入作業システム。
【請求項3】
前記昇降テーブルには、第1の障害物感知センサーが設けられ、
該第1の障害物感知センサーが障害物を感知した場合に、前記昇降テーブルの下降を停止する、請求項2に記載の樽搬出入作業システム。
【請求項4】
前記台車の走行方向に対して前後の位置に、第2の障害物感知センサーが設けられ、
該第2の障害物感知センサーが障害物を感知した場合に、前記台車の走行を停止する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樽搬出入作業システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−126266(P2010−126266A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−299819(P2008−299819)
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【出願人】(000110918)ニッカウヰスキー株式会社 (21)
【出願人】(592202088)山勝工業株式会社 (2)
【出願人】(593045488)日本機器鋼業株式会社 (12)
【Fターム(参考)】