説明

歩行型芝刈機

【課題】使い勝手のよい持上げ把持部を備えるとともに、重量増やコストアップを抑えることができる歩行型芝刈機を提供する。
【解決手段】歩行型芝刈機10は、芝草を刈るカッタ14をハウジング11で上方から覆う芝刈機である。ハウジング11は、カッタ14の前方を覆うように幅方向に延びる前壁部31を有する。前壁部31は、ハウジング11の他の部位11gに比べて厚さ寸法T1が2倍を超えるように形成され、かつ、底部31bが下向きに膨出するように湾曲状に形成されている。そして、前壁部31を持上げ用の把持部として使用可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングでカッタを上方から覆い、ハウジング内のカッタを回転させて芝草を刈る歩行型芝刈機に関する。
【背景技術】
【0002】
歩行型芝刈機は、芝草を刈るカッタをハウジングで上方から収容し、このハウジングが芝刈機フレーム(以下、「フレーム」という)を兼用するように形成されている。
よって、ハウジングは、フレームの強度や剛性の確保を主たる目的に形状が決められている。
【0003】
ところで、歩行型芝刈機の移動や格納の過程において歩行型芝刈機を持ち上げることがある。その際、ハウジングの前端部が歩行型芝刈機を持ち上げるための把持部(以下、「持上げ把持部」という)として使用されることが考えられる。
しかし、ハウジングの形状がフレームの強度や剛性の確保を主たる目的に形成されているため、ハウジングの前部は持上げ把持部として使いやすいように形成されていない。
【0004】
一方、歩行型芝刈機のなかには、歩行型芝刈機を持ち上げるために、専用の持上げ把持部を備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭62−17824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の歩行型芝刈機のように専用の持上げ把持部を備えた場合、歩行型芝刈機の部品点数が増加する。
このため、歩行型芝刈機が重量増になるとともに、コストアップになるため、この観点から改良の余地が残されていた。
【0007】
本発明は、使い勝手のよい持上げ把持部を備えるとともに、重量増やコストアップを抑えることができる歩行型芝刈機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、ハウジングでカッタを上方から覆い、前記ハウジング内で前記カッタを回転させて芝草を刈る歩行型芝刈機において、前記ハウジングは、前記カッタの前方を覆うように幅方向に延びる前壁部を有し、前記前壁部は、前記ハウジングの他の部位に比べて厚さ寸法が2倍を超えるように形成され、かつ、底部が下向きに膨出するように湾曲状に形成され、前記前壁部を持上げ用の把持部として使用可能としたことを特徴とする。
【0009】
請求項2は、前記前壁部は、前記カッタ側に設けられた内壁部と、前記内壁部の外側に所定間隔をおいて設けられた外壁部と、前記外壁部および前記内壁部間に設けられたリブと、を有し、前記外壁部の底部および前記内壁部の底部が下向きに膨出するように湾曲状に形成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項3は、前記外壁部、前記内壁部および前記リブの各々の底部が、面一に形成されるとともに、下向きに膨出するように湾曲状に形成されたことを特徴とする。
【0011】
請求項4は、前記外壁部は、前記ハウジングの他の部位に対して外側に膨出するように形成され、前記ハウジングの他の部位から前記外壁部に亘る外面が滑らかな曲面に形成されたことを特徴とする。
【0012】
請求項5は、前記前壁部の後方に設けられた後方裏面に前記前壁部を避けて補強リブが形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明では、ハウジングにカッタの前方を覆う前壁部を備え、この前壁部をハウジングの他の部位に比べて厚さ寸法が2倍を超えるように形成した。
加えて、前壁部の底部を下向きに膨出するように湾曲状に形成した。よって、前壁部の底部の面積を大きく確保することができる。
これにより、歩行型芝刈機を持ち上げるために前壁部の底部を手(指)で把持した際に、前壁部の底部から掌に伝わる荷重を前壁部の底部に亘って分散させて、分散させた荷重を小さく抑えることができる。
したがって、前壁部を使い勝手のよい把持部として使用(兼用)することができる。
【0014】
さらに、前壁部を使い勝手のよい把持部として兼用可能とすることで、歩行型芝刈機に専用の把持部を備える必要がない。
これにより、歩行型芝刈機の部品点数を増やすことなく把持部を得ることができるので、歩行型芝刈機の重量増やコストアップを抑えることができる。
【0015】
請求項2に係る発明では、内壁部および外壁部を所定間隔を開けて設けることで、内壁部および外壁部間に中空部を形成して前壁部の肉厚を薄くできる。
これにより、ハウジングを製造(成形)する際に、成形後の前壁部に凹みなどのひけが発生することを防ぐことができる。
【0016】
さらに、内壁部および外壁部を所定間隔を開けて設け、外壁部および内壁部の各底部を下向きに膨出するように湾曲状に形成した。
よって、前壁部の底部の面積を大きく確保するとともに、前壁部の底部の全域に亘って手(指の内側)を均一に接触させることができる。
これにより、歩行型芝刈機を持ち上げるために前壁部の底部を指で把持した際に、前壁部の底部から掌に荷重が均一に分散(分布)され、分散された荷重を小さく抑えることができる。
【0017】
請求項3に係る発明では、外壁部、内壁部およびリブの各々の底部を面一に形成するとともに、下向きに膨出するように湾曲状に形成した。
よって、前壁部の底部の面積をさらに大きく確保するとともに、前壁部の底部の全域に亘って手(指の内側)を均一に接触させることができる。
これにより、歩行型芝刈機を持ち上げるために前壁部の底部を指で把持した際に、前壁部の底部から掌に荷重が均一に分散され、分散された荷重を小さく抑えることができる。
【0018】
請求項4に係る発明では、外壁部をハウジングの他の部位に対して外側に膨出するように形成し、ハウジングの他の部位から外壁部に亘る外面を滑らかな曲面に形成した。
よって、ハウジングの他の部位に滴下した雨水などを他の部位から外壁部まで円滑に導くことができる。
これにより、ハウジングの他の部位および外壁部の境界に雨水などが溜まることを防止できる。
【0019】
請求項5に係る発明では、前壁部の後方裏面に前壁部を避けて補強リブを形成した。
よって、歩行型芝刈機を持ち上げるために前壁部の底部を手(指)で把持した際に、底部を把持した指が補強リブに触れないようにできる。
これにより、前壁部の底部を指で把持し易くなり、使い勝手の向上をさらに図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る歩行型芝刈機を示す斜視図である。
【図2】図1の歩行型芝刈機に備えたハウジングの前部を示す斜視図である。
【図3】図1の歩行型芝刈機の要部を示す底面図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【図5】図3の歩行型芝刈機の要部を斜め方向から見た状態を示す斜視図である。
【図6】図4の6部拡大図である。
【図7】本発明に係る歩行型芝刈機の前壁部を把持部として使用する例を説明する図である。
【図8】本発明に係る歩行型芝刈機を持ち上げる例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前(Fr)」、「後(Rr)」、「左(L)」、「右(R)」は操作者から見た方向にしたがう。
【実施例】
【0022】
実施例に係る歩行型芝刈機10について説明する。
図1に示すように、歩行型芝刈機10は、芝草を刈る歩行型自走式作業機であって、下方が開放されたハウジング11と、ハウジング11の前部11aに備えた左右の前輪12,12と、ハウジング11の後部11bに備えた左右の後輪13,13(右後輪13は図示せず)と、ハウジング11の中央内部に収納された芝刈用のカッタ(刈刃)14と、ハウジング11の上部に備えたエンジン(駆動源)15と、ハウジング11の後部から後方へ延びた操作ハンドル16とを備えている。
【0023】
ハウジング11は、芝刈用のカッタ14を上方から覆うとともに、歩行型芝刈機10のフレーム、またはフレームの一部を兼用する樹脂製の成形部材である。
ハウジング11の左側に高さ調整機構21が設けられている。高さ調整機構21の調整グリップ22を握った状態で、操作釦23を操作することにより、ハウジング11を昇降操作させて高さを調整することが可能である
【0024】
また、ハウジング11の上面にエンジン15が重ねられた状態でボルト止めされている。エンジン15は、出力軸15aがハウジング11内まで下方に向けて略鉛直に延出された、いわゆるバーチカルエンジンである。
ハウジング11内まで延出された出力軸15aの下端部にカッタ14が取り付けられている。カッタ14は、エンジン15を駆動することにより出力軸15aを軸にして回転する。
なお、エンジン15を駆動した際に、図示しない無段変速装置、伝動軸およびギヤ伝動機構を介して後輪13,13を正・逆転駆動させることができる。
【0025】
さらに、ハウジング11の後部11bに左右のステー17,17(右ステー17は図示せず)を介して操作ハンドル16が設けられている。
操作ハンドル16の上端部にグリップ18が設けられている。
【0026】
歩行型芝刈機10によれば、エンジン15を駆動してカッタ14を回転させた状態において、操作ハンドル16のグリップ18を握って後輪13,13を正転駆動することにより、芝草を刈り取りながら歩行型芝刈機10を前進走行させることが可能である。
ここで、カッタ14を回転させることにより、カッタ14で芝草を刈り取るとともにハウジング11内に空気の流れ(旋回流)を発生させることができる。
そして、発生させた旋回流で刈り取った芝草を刈り芝収納体24に導いて収納することができる。
【0027】
図2に示すように、ハウジング11の前部11aは、前部11aの前側頂部11cから前側底部11dまで凸形湾曲状に下降するように形成されている(図4も参照)。
ハウジング11は、前部11aの左側に左前輪12が回転自在に支持されるとともに、前部11aの右側に右前輪12が回転自在に支持されている。
【0028】
図3に示すように、ハウジング11の前部11aのうち、左右の前側壁部11eに左右のブラケット26を介して車軸27が設けられている。左ブラケット26に左前輪12が回転自在に支持されるとともに、右ブラケット26に右前輪12が回転自在に支持されている。
左前側壁部11eの前端部位11fおよび右前側壁部11eの前端部位11fにハウジング11の前壁部31が架け渡されている。
【0029】
ハウジング11の前壁部31は、底面視において略弓状に湾曲形成されて幅方向中央部位が前方に膨出するように形成されている。
この前壁部31は、カッタ14の前方に配置されてカッタ14の前方を覆うように幅方向に延出されているとともに、厚さ寸法T1に形成されている。
前壁部31の厚さ寸法T1は、ハウジング11の他の部位11gの厚さ寸法T2(図4参照)に比べて2倍を超えるように形成されている。
【0030】
図2、図4に示すように、前壁部31は、前壁外面31aがハウジング11の他の部位11gに対して外側(前側)に寸法H1だけ膨出するように形成されている。
そして、ハウジング11の他の部位11gから前壁外面31aに亘る外面11hが滑らかな曲面に形成されている。
【0031】
よって、ハウジング11の他の部位11gに滴下した雨水などを他の部位から前壁部31の前壁外面31aまで円滑に導くことができる。
これにより、ハウジング11の他の部位11gおよび前壁外面31aの境界近傍に雨水などが溜まることを防止できる。
【0032】
また、前壁部31の後方に設けられた後方裏面11iに前壁部31を避けて複数の補強リブ41が形成されている。
前壁部31の後方に設けられた後方裏面11iに複数の補強リブ41を形成することで、複数の補強リブ41がハウジング11の前部11aに設けられる。
これにより、ハウジング11の前部11aを複数の補強リブ41で補強することができる。
【0033】
図5に示すように、前壁部31は、カッタ14側に設けられた内壁部32と、内壁部32の外側に所定間隔S1をおいて設けられた外壁部33と、外壁部33および内壁部32間に一定の間隔S2をおいて設けられた複数のリブ34とを有する。
【0034】
内壁部32および外壁部33を所定間隔S1開けて設け、外壁部33および内壁部32間に一定の間隔S2をおいて複数のリブ34を設けることで、前壁部31(内壁部32および外壁部33間)に空隙36を形成することができる。
このように、前壁部31に空隙36を形成することで、前壁部31(内壁部32、外壁部33は)の肉厚T3を薄くできる。
これにより、ハウジング11を製造(成形)する際に、成形後の前壁部31に凹みなどのひけが発生することを防ぐことができる。
【0035】
図6に示すように、内壁部32の底部32a、外壁部33の底部33aおよび複数のリブ34の底部34aは、それぞれ面一(段差がなく同じ平面に配置された状態)に形成されている。
内壁部32の底部32aは、下向きに膨出するように湾曲状に形成されている。
外壁部33の底部33aは、下向きに膨出するように湾曲状に形成されている。
リブ34の底部34aは、下向きに膨出するように湾曲状に形成されている。
内壁部32の底部32a、外壁部33の底部33aおよび複数のリブ34の底部34aで前壁部31の底部31bが形成されている。
【0036】
ここで、前述したように、前壁部31の厚さ寸法T1がハウジング11の他の部位11gの厚さ寸法T2に比べて2倍を超えるように形成されている。
よって、前壁部31の底部31bの面積を大きく確保することができる。
さらに、前述したように、前壁部31の底部31bが下向きに膨出するように湾曲状に形成されている。
よって、前壁部31の底部31bの全域に亘って手(指の内側)を均一に接触させることができる。
【0037】
すなわち、前壁部31の底部31bは、面積が大きく確保され、かつ、全域に亘って手(指の内側)を均一に接触させるように形成されている。
これにより、前壁部31の底部31bに下方から手(指の内側)を当てて、指で前壁部31の底部31bを把持した際に、前壁部31の底部31bから指の内側の広範囲に荷重を均一に分散(分布)させることができる。
【0038】
このように、指の内側の広範囲に荷重を均一に分散させることで、分散させた荷重を小さく抑えることができる。
したがって、歩行型芝刈機10を持ち上げる際に、前壁部31を使い勝手のよい持上げ用の把持部として使用できる。
【0039】
さらに、前壁部31を使い勝手のよい把持部として兼用可能とすることで、歩行型芝刈機10に専用の把持部を備える必要がない。
これにより、歩行型芝刈機10の部品点数を増やすことなく把持部を得ることができるので、歩行型芝刈機10の重量増やコストアップを抑えることができる。
【0040】
図5に示すように、前壁部31の後方に設けられた後方裏面11iに前壁部31を避けて複数の補強リブ41が形成されている。
これにより、歩行型芝刈機10を持ち上げるために前壁部31の底部31bを手(指)で把持した際に、複数の補強リブ41を指から離れた位置に配置できる。
【0041】
つぎに、歩行型芝刈機10の前壁部31を把持部として使用して歩行型芝刈機10を持ち上げる例を図7、図8に基づいて説明する。
図7(a)に示すように、歩行型芝刈機10を持ち上げるために前壁部31の底部31bを指45で把持する。
ここで、前壁部31の後方に設けられた後方裏面11iに前壁部31を避けて複数の補強リブ41が形成されている。
【0042】
よって、前壁部31の底部31bを指45で把持した際に、底部31bを把持した指45が複数の補強リブ41に触れないようにできる。
これにより、前壁部31の底部31bを指45で把持し易くなり、前壁部31を把持部として使用する際の使い勝手の向上を図ることができる。
【0043】
図7(b)に示すように、前壁部31の厚さ寸法T1がハウジング11の他の部位11gの厚さ寸法T2に比べて大きく形成され、前壁部31の底部31bが下向きに膨出するように湾曲状に形成されている。
よって、前壁部31の底部31bの面積を大きく確保するとともに、前壁部31の底部31bの全域に亘って指45の内側45aを均一に接触させることができる。
【0044】
これにより、前壁部31の底部31bを指45で把持した際に、前壁部31の底部31bから指45の内側45aの広範囲に荷重を均一に分散(分布)させた状態で作用させることができる。
このように、前壁部31の底部31bからの荷重を指45の内側45aの広範囲に均一に分散(分布)させることで、分散された荷重(分布荷重)を小さく抑えることができる。
したがって、前壁部31を使い勝手のよい把持部として使用(兼用)することができる。
【0045】
図8に示すように、一方の人43が両手44の指45(図7参照)でハウジング11の前壁部31を把持して持ち上げるとともに、一方の人43が両手44で操作ハンドル16を把持して持ち上げる。
このように、ハウジング11の前壁部31を持ち上げるとともに、操作ハンドル16を把持して持ち上げて歩行型芝刈機10を持ち上げる。
歩行型芝刈機10を持ち上げることで、歩行型芝刈機10を所望位置に移動することや格納することができる。
【0046】
なお、本発明に係る歩行型芝刈機は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、内壁部32および外壁部33間に複数のリブ34を設けて各々の底部32a,33a,34aを面一に形成した例について説明したが、これに限定するものではない。
例えば、リブ34の底部34aを、内壁部32の底部32aおよび外壁部33の底部33aより高い位置、すなわち内壁部32・外壁部33の内側に凹ませるように配置することも可能である。
さらには、外壁部33および内壁部32で前壁部31の厚みや形状により強度を確保可能な場合には、外壁部33および内壁部32間に複数のリブ34を設けないように形成することも可能である。
【0047】
リブ34の底部34aを内壁部32・外壁部33の内側に凹ませた場合や、外壁部33および内壁部32間に複数のリブ34を設けない場合でも、内壁部32の底部32aおよび外壁部33の底部33aはそれぞれ下向きに膨出するように湾曲状に形成されている。
よって、内壁部32の底部32aおよび外壁部33の底部33aの面積を大きく確保し、かつ、底部32aおよび底部33aの全域に亘って手(指の内側)を均一に接触させることができる。
これにより、実施例と同様に、前壁部31の底部31bから指の内側の広範囲に荷重を均一に分散(分布)させることができる。
【0048】
また、前記実施例で示した歩行型芝刈機10、ハウジング11、カッタ14、前壁部31、前壁外面31a、内壁部32、外壁部33、リブ34および補強リブ41などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、ハウジングでカッタを上方から覆い、ハウジング内に収容したカッタを駆動源で回転させて芝草を刈る歩行型芝刈機への適用に好適である。
【符号の説明】
【0050】
10…歩行型芝刈機、11…ハウジング、11g…ハウジングの他の部位、11h…外面、11i…後方裏面、14…カッタ、31…前壁部、31a…前壁外面、31b…前壁部の底部、32…内壁部、32a…内壁部の底部、33…外壁部、33a…外壁部の底部、34…リブ、34a…リブの底部、41…補強リブ、S1…所定間隔、T1…前壁部の厚さ寸法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングでカッタを上方から覆い、前記ハウジング内で前記カッタを回転させて芝草を刈る歩行型芝刈機において、
前記ハウジングは、
前記カッタの前方を覆うように幅方向に延びる前壁部を有し、
前記前壁部は、
前記ハウジングの他の部位に比べて厚さ寸法が2倍を超えるように形成され、
かつ、底部が下向きに膨出するように湾曲状に形成され、
前記前壁部を持上げ用の把持部として使用可能としたことを特徴とする歩行型芝刈機。
【請求項2】
前記前壁部は、
前記カッタ側に設けられた内壁部と、
前記内壁部の外側に所定間隔をおいて設けられた外壁部と、
前記外壁部および前記内壁部間に設けられたリブと、
を有し、
前記外壁部の底部および前記内壁部の底部が下向きに膨出するように湾曲状に形成されたことを特徴とする請求項1記載の歩行型芝刈機。
【請求項3】
前記外壁部、前記内壁部および前記リブの各々の底部が、面一に形成されるとともに、下向きに膨出するように湾曲状に形成されたことを特徴とする請求項2記載の歩行型芝刈機。
【請求項4】
前記外壁部は、
前記ハウジングの他の部位に対して外側に膨出するように形成され、
前記ハウジングの他の部位から前記外壁部に亘る外面が滑らかな曲面に形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の歩行型芝刈機。
【請求項5】
前記前壁部の後方に設けられた後方裏面に前記前壁部を避けて補強リブが形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の歩行型芝刈機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−90558(P2012−90558A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−240099(P2010−240099)
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】