説明

水タンク式飲料水電子冷却供給装置

【課題】 冷却チップを水タンク式飲料水供給装置に結合して冷却を行うことにより、冷却剤の使用によって環境の汚染破壊になるのを避けることができる。
【解決手段】 基座1、冷却モジュール2、水タンク5および制御ユニット4を有する。基座1には冷却空間11が設けられる。冷却モジュール2には伝導殻体21と冷却チップユニット22が含まれ、伝導殻体21は冷却空間11の内に設置され、伝導殻体21には収容タンク215が形成され、冷却チップユニット22は伝導殻体21に結合される。水タンク5は伝導殻体21の収容タンク215の内に収容される。制御ユニット4には制御器42が含まれ、制御器42は基座1に設置され、そして制御器42と冷却チップユニット22とは電気的に連接するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水タンク式飲料水供給装置に関するもので、特に冷却チップを利用して冷却を行うことができる水タンク式飲料水電子冷却供給装置に係るものである。ここにおいて、本説明において用いられる「水タンク」の用語は、その中に内容物(飲料水)を収納した容器を指し、その容器は、一般的に、プラスチックフィルムまたはシートにより形成され、内容物を注出させるためのコック(出水バルブ)を備えた直方体等の立体形状の容器である。
【背景技術】
【0002】
従来の飲料水供給装置としては、例えば中華民国公告第M344461号「飲料水供給装置の水冷却装置」において、貯水タンク式の飲料水供給装置が掲示される。上記従来の飲料水供給装置には、通常、コンプレッサー、熱交換タンク、制御器および氷タンクが設けられる。上記コンプレッサーは冷却剤をパイプの内まで圧縮するのに用いられ、そして上記パイプは順序よく上記熱交換タンクの内に円盤状の冷却剤パイプとして形成され、さらに上記氷タンクの外部まで巻き付けられて凝結パイプとして形成され、最後に再び上記コンプレッサーまで連接されるため、上記冷却剤は上記パイプの内で循環して流動することができる。また、上記熱交換タンクには進水口と出水部材が形成されることにより、水を導入したり導出したりすることができるとともに、上記円盤状の冷却剤パイプを迅速に降温して熱を導出することができる。上記制御器は上記熱交換タンクの外表面に設置されることにより、上記熱交換タンクの進水と出水を調節することができる。上記氷タンクは飲用水を貯蔵するのに用いられ、そして上記凝結パイプを通じて上記氷タンクの内の飲用水を冷却することができるようにとしたものがある(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
また、従来の飲料水供給装置としては、例えば中華民国公告第M341007号「飲用水包装容器に専用する冷却装置」において、水タンクに専用の飲料水供給装置が掲示される。上記従来の飲料水供給装置には基座および蒸発器が設けられる。上記基座には飲用水包装容器を放置するための載置面が形成され、そして上記基座の内部には凝結ユニットが設置される。上記蒸発器には一個の殻体と少なくとも一個の導流片が形成され、上記殻体の外周面には導熱面が形成され、上記導流片は上記殻体の内部に設置されることにより、上記殻体の内部には迂回の流路が形成され、上記迂回の流路は冷却剤が循環して流動するのに用いられ、さらに上記導熱面により上記飲用水包装容器の内部の飲用水に対して冷却の作業を行うことができる。そして、上記水タンクが使い切った時、もう一個の水タンクが充満される包装容器を換えることによって引き続き飲用することができるようにとしたものがある(例えば、特許文献2を参照)。
【0004】
さらに、従来の飲料水供給装置としては、例えば中華民国公告第165620号「半導体冷却飲料水供給装置」において、飲料水供給装置には冷却タンクおよび半導体冷却器(または冷却チップと称す)が設けられる。上記冷却タンクの内部は飲用水を貯蔵するのに用いられる。上記半導体冷却器は上記冷却タンクの周壁に設置され、さらに上記半導体冷却器には冷却面と放熱面が形成され、上記冷却面は上記冷却タンクの内部に向くように形成され、そして上記放熱面は外部に向くように形成される。上記半導体冷却器が通電して作動された後、上記冷却面は急速に降温することにより、上記冷却タンクの内部の水温は低くなり、さらに交換された熱は上記放熱面から排出することができるようにとしたものがある(例えば、特許文献3を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】中華民国公告第M344461号
【特許文献2】中華民国公告第M341007号
【特許文献3】中華民国公告第165620号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来の飲料水供給装置において、一般的に下記の問題点を有している。上記中華民国公告第M344461号に掲示される飲料水供給装置は、上記氷タンクを利用して飲用水を貯蔵し、そして再び上記コンプレッサーまたは半導体冷却器を利用して上記氷タンクに対して冷却を行うものである。しかし、上記のような従来の飲料水供給装置によれば、水を添加する時には埃がタンクの内部に入ってしまうかもしれず、さらに長時間使用した後、貯水タンクに対して洗浄を行わなければ、飲用水の清潔さを維持することができないため、飲用水の清潔さを維持し難く、洗浄に大変不便であるという問題点を有する。また、コンプレッサーを利用して冷却を行うことにより、冷却剤の使用は避けられないため、上記飲料水供給装置を廃棄する時、上記冷却剤によって環境の汚染と破壊に影響を及ぼしてしまうという問題点を有する。さらに、飛行安全の規定によって冷却剤などの物質を飛行機の機内に持ち込むことが禁止されており、仮に生産者が上記飲料水供給装置を国外まで販売しようとする場合、上記コンプレッサーの中に冷却剤が存在しており、飛行機を利用して運送することができないため、上記飲料水供給装置の製品を運送するのが困難になるという問題点を有する。
【0007】
また、上記中華民国公告第M341007号に掲示される飲料水供給装置によれば、上記中華民国公告第M344461号に掲示される飲料水供給装置における飲用水の清潔さを維持し難く、洗浄に大変不便であるという問題点を克服することができる。しかし、上記中華民国公告第M341007号に掲示される飲料水供給装置はコンプレッサーを利用し、冷却剤を輸送して冷却を行うため、依然として環境の汚染破壊と運送が不便になるという問題点を有する。さらに、上記中華民国公告第M341007号に掲示される飲料水供給装置は水タンクを使用する飲料水供給装置であり、その水タンクは導熱効果の悪いプラスチックの包装容器を利用して包装を行うもので、良好な伝導媒質を有する部材からなる貯水タンク等を設置していないため、冷却チップを水タンク式飲料水供給装置に結合して冷却を行って冷却剤による環境の汚染破壊の問題点を克服しようとしても、良好な伝導媒質を有しないため、上記冷却チップを上記水タンク式飲料水供給装置に結合し難いという問題点を有する。
【0008】
さらに、上記中華民国公告第165620号に掲示される飲料水供給装置によれば、上記中華民国公告第M344461号と上記中華民国公告第M341007号に掲示される飲料水供給装置におけるコンプレッサーを利用し冷却剤を輸送して冷却を行うことによって生じた環境の汚染破壊と運送が不便になるという問題点を克服することができる。しかし、上記中華民国公告第165620号に掲示される飲料水供給装置は依然として上記中華民国公告第M344461号に掲示される飲料水供給装置における飲用水の清潔さを維持し難く、洗浄に大変不便であるという問題点を有する。このように、上記のような従来の飲料水供給装置をさらに改良しなければならない。
【0009】
本発明はこのような問題点に鑑みて発明したものであって、その第一な目的とするところは、冷却チップを水タンク式飲料水供給装置に結合して冷却を行うことにより、冷却剤の使用によって環境の汚染破壊になるのを避けることができる水タンク式飲料水電子冷却供給装置を提供しようとするものである。
【0010】
本発明の第二な目的とするところは、使用者が即時に冷たい飲用水を飲用することができる水タンク式飲料水電子冷却供給装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明による水タンク式飲料水電子冷却供給装置は、下記のようになるものである。すなわち、
基座、冷却モジュール、水タンクおよび制御ユニットを有する。基座には冷却空間が設けられ、冷却モジュールには伝導殻体と冷却チップユニットが含まれる。伝導殻体は冷却空間の内に設置され、伝導殻体には収容タンクが形成される。冷却チップユニットは伝導殻体に結合される。水タンクは伝導殻体の収容タンクの内に収容される。制御ユニットには制御器が含まれる。制御器は基座に設置され、そして制御器と冷却チップユニットとは電気的に連接するように形成される。
【0012】
また、本発明による水タンク式飲料水電子冷却供給装置は、制御ユニットには他に制御器と電気的に連接するための微動スイッチが設けられ、微動スイッチには接触端が形成され、接触端は収容タンクに向くように形成されることもできる。また、伝導殻体は底板の四つの側辺からそれぞれ伝導部、係止部と二個の側板を設けることによって共同で構成するもので、底板、伝導部、係止部と側板は共同で囲んで収容タンクを形成し、そして冷却チップユニットは伝導部に結合されることもできる。また、伝導殻体の底板は水平面とは傾斜角度を有するように形成されることもできる。伝導部の肉厚は側板の肉厚より大きくなるように形成されることもできる。また、冷却チップユニットには冷却伝導体、冷却チップ、放熱フィンと放熱ファンが含まれ、冷却伝導体の一方の面は伝導殻体に結合され、冷却チップには冷却面と放熱面が形成され、冷却チップの冷却面は冷却伝導体の他方の面に結合され、放熱フィンは冷却チップの放熱面に設置され、そして放熱ファンは放熱フィンに設置されることもできる。また、冷却チップユニットには他に制御ユニットと電気的に連接するための測温抵抗部材が含まれ、測温抵抗部材は冷却伝導体に設置されることもできる。また、水タンクには出水バルブが設けられ、そして係止部には位置決め口が設けられ、出水バルブは位置決め口の内に位置決めされることもできる。また、基座には他に保冷蓋が含まれ、保冷蓋は冷却空間を蓋して封止するのに用いられ、そして保冷蓋は断熱材質により製成されることもできる。また、冷却チップユニットは収容タンクの外に位置するように形成されることもできる。
【0013】
また、本発明による水タンク式飲料水電子冷却供給装置は、基座、冷却モジュール、水タンク、予冷チップユニットおよび制御ユニットを有する。基座には冷却空間と予冷空間が設けられる。冷却モジュールには伝導殻体と冷却チップユニットが含まれ、伝導殻体は冷却空間の内に設置され、伝導殻体には収容タンクが形成され、冷却チップユニットは伝導殻体に結合される。水タンクは伝導殻体の収容タンクの内に収容される。予冷チップユニットは基座に設置され、そして予冷チップユニットの一方は予冷空間に向くように形成される。制御ユニットには少なくとも一個の制御器が含まれ、制御器は基座に設置され、そして制御器と冷却チップユニットおよび予冷チップユニットとは電気的に連接するように形成される。
【0014】
さらに、本発明による水タンク式飲料水電子冷却供給装置は、制御ユニットには他に制御器と電気的に連接するための微動スイッチが設けられ、微動スイッチには接触端が形成され、接触端は収容タンクに向くように形成されることもできる。また、伝導殻体は底板の四つの側辺からそれぞれ伝導部、係止部と二個の側板を設けることによって共同で構成するもので、底板、伝導部、係止部と側板は共同で囲んで収容タンクを形成し、そして冷却チップユニットは伝導部に結合されることもできる。また、予冷チップユニットには他に予冷チップ、予冷伝導体、予冷フィンと予冷ファンが含まれ、予冷チップには冷却面と放熱面が形成され、冷却チップの冷却面には順序に従って予冷伝導体、予冷フィンと予冷ファンが設置されることもできる。また、予冷チップユニットには他に保護部材と感温部材が含まれ、保護部材は予冷ファンをカバーするのに用いられ、感温部材は制御ユニットと電気的に連接し、そして感温部材は保護部材と予冷ファンとの間に位置するように形成されることもできる。また、予冷チップユニットには他に放熱フィンと放熱ファンが含まれ、そして冷却チップの放熱面には順序に従って放熱フィンと放熱ファンが設置されることもできる。また、基座には他に保冷板が含まれ、保冷板は予冷空間を蓋して封止するのに用いられ、そして保冷板は断熱材質により製成されることもできる。また、保冷板が予冷空間に向く一方には予冷タンクが設けられることもできる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の水タンク式飲料水電子冷却供給装置によれば、冷却チップを水タンク式飲料水供給装置に結合して冷却を行うことにより、冷却剤の使用によって環境の汚染破壊になるのを避けることができるという利点がある。
【0016】
本発明の水タンク式飲料水電子冷却供給装置によれば、使用者が即時に冷たい飲用水を飲用することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例1の水タンク式飲料水電子冷却供給装置による外観の斜視図である。
【図2】本発明の実施例1の水タンク式飲料水電子冷却供給装置による斜視図である。
【図3】本発明の実施例1の水タンク式飲料水電子冷却供給装置による断面図である。
【図4】本発明の実施例1の水タンク式飲料水電子冷却供給装置の冷却モジュールによる分解斜視図である。
【図5】本発明の実施例2の水タンク式飲料水電子冷却供給装置による斜視図である。
【図6】本発明の実施例2の水タンク式飲料水電子冷却供給装置による断面図である。
【図7】本発明の実施例2の水タンク式飲料水電子冷却供給装置の冷却モジュールによる分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施の形態について、以下、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0019】
本発明は主に水タンク式飲料水供給装置の冷却システムに対して設計の改良を行うことにより、冷却チップを水タンク式飲料水供給装置に結合して冷却を行うことができるため、コンプレッサーを利用して冷却材を輸送して飲用水に対して冷却を行う必要がない。
【0020】
図1は本発明の実施例1の水タンク式飲料水電子冷却供給装置による外観の斜視図で、図2は本発明の実施例1の水タンク式飲料水電子冷却供給装置による斜視図で、図3は本発明の実施例1の水タンク式飲料水電子冷却供給装置による断面図である。図1、2、3を参照すると、本発明の実施例1の水タンク式飲料水電子冷却供給装置には基座1、冷却モジュール2、加熱モジュール3、制御ユニット4と第一水タンク5が含まれる。冷却モジュール2、加熱モジュール3と制御ユニット4は全て基座1に設置される。そして制御ユニット4はそれぞれ冷却モジュール2および加熱モジュール3とは電気的に連接するように形成されることにより、冷却モジュール2および加熱モジュール3の作動を制御することができる。第一水タンク5は基座1に収容される。
【0021】
再び図2、3を参照すると、本発明の実施例1における基座1には冷却空間11、収容空間12、給水ユニット13と保冷蓋14が設けられる。冷却空間11は収容空間12の上方に位置するように形成される。基座1が冷却空間11に向く表面には断熱材質が設けられるため、冷却空間11の保冷効果を高めることができる。冷却空間11は第一水タンク5を収容するのに用いられ、そして第一水タンク5には出水バルブ51が設けられ、使用者は直接出水バルブ51を利用して飲用水を取得することができる。また、実施例1において給水ユニット13が設けられるため、使用者が飲用水を取得するのに役立つことができる。
【0022】
図1、2を参照すると、給水ユニット13には二個の出水部材131、一個の繋ぎ口132と複数個のパイプ133が設けられる。二個の出水部材131は基座1の外表面に設置され、繋ぎ口132は冷却空間11に向くように形成されることにより、第一水タンク5の出水バルブ51と結合することができる。パイプ133により繋ぎ口132をその内の一個の出水部材131まで連接することができる。さらに、繋ぎ口132を先に加熱モジュール3を経過させた後、再びもう一個の出水部材131まで連接することにより、使用者は二個の出水部材131からそれぞれ熱水と冷水を取得することができる。保冷蓋14は冷却空間11を蓋して封止するのに用いられ、そして保冷蓋14は好ましくは導熱し難い断熱性材質によって製成されることにより、冷却空間11の保温性を保つことができる。
【0023】
図4は本発明の実施例1の水タンク式飲料水電子冷却供給装置の冷却モジュールによる分解斜視図である。図3、4を参照すると、本発明の実施例1の冷却モジュール2には伝導殼体21と冷却チップユニット22が含まれる。伝導殼体21は好ましくは金属などの導熱材質により製成される。例えば、本実施例1においては選択的にアルミを伝導殼体21の材質とし、そして伝導殼体21は冷却空間11の内に設置される。伝導殼体21は底板211の四つの側辺からそれぞれ伝導部212、係止部213と二個の側板214を設けることによって共同で構成するものである。底板211、伝導部212、係止部213と側板214は共同で囲んで収容タンク215を形成し、そして収容タンク215は第一水タンク5を収容するのに用いられる。
【0024】
図3を参照すると、係止部213の底端は好ましくは伝導部212の底端より低くなるように形成されるため、底板211は水平面とは傾斜角度を有するように形成される。係止部213には位置決め口216が設けられ、第一水タンク5が冷却空間11に置き入れられる時、第一水タンク5の出水バルブ51は位置決め口216に係合して位置決めすることができ、そして係止部213により第一水タンク5が脱出するのを係止することができる。伝導部212の肉厚は好ましくは側板214の肉厚より大きくなるように形成されることにより、伝導殼体21の保冷効果を高めることができる。
【0025】
再び図3、4を参照すると、本発明の実施例1の冷却チップユニット22は伝導殼体21の伝導部212に設置され、そして好ましくは収容タンク215の外に位置するように形成され、さらに基座1の外の空間まで連通されることにより、第一水タンク5の放置に影響を及ぼすのを避けることができる。冷却チップユニット22には冷却伝導体221、冷却チップ222、放熱フィン223、放熱ファン224、保護部材225と測温抵抗部材226が含まれる。
【0026】
冷却伝導体221と放熱フィン223は好ましくは選択的に導熱性のよい金属材質により製成される。冷却伝導体221の一方の面は直接伝導部212の上に貼り付けられ、そして冷却伝導体221のもう一方の面には冷却チップ222が設置される。冷却チップ222には冷却面222aと放熱面222bが形成され、そして冷却チップ222の冷却面222aは冷却伝導体221に向くように形成され、放熱面222bは冷却伝導体221とは背中合わせるように形成される。さらに、放熱フィン223は冷却チップ222の放熱面222bに設置され、そして放熱フィン223のもう一方の面には放熱ファン224が設置されることにより、放熱フィン223の放熱に役立つことができる。
【0027】
保護部材225は好ましくは冷却チップユニット22をカバーすることにより、冷却チップユニット22が衝撃を受けて損壊してしまうのを避けることができる。測温抵抗部材226は冷却伝導体221に設置され、そして測温抵抗部材226は制御ユニット4とは電気的に連接するように形成されることにより、冷却伝導体221の温度を感知し、そして制御ユニット4まで伝送して制御のパラメーターとすることができ、そして冷却伝導体221の温度が低くなり過ぎるのを避けることができるため、エネルギーの浪費を避けることができる。このように、冷却チップ222は放熱フィン223と放熱ファン224を通じて放熱を行うことができ、そして低温度は冷却伝導体221を経由して伝導部212まで伝導される。
【0028】
再び図3を参照すると、本発明の実施例1の加熱モジュール3は基座1の収容空間12の内に設置され、そしてパイプ133を経由して飲用水を導引し、加熱モジュール3を通過して加熱を行って貯蔵され、さらにその内の一個の出水部材131まで連通されることにより、使用者は出水部材131により熱水を取得することができる。
【0029】
再び図3、4を参照すると、本発明の実施例1の制御ユニット4には微動スイッチ41と少なくとも一個の制御器42が含まれ、微動スイッチ41には接触端411が形成され、微動スイッチ41は基座1に設置される。例えば、実施例1において微動スイッチ41は伝導殼体21の底板211を貫穿し、そして接触端411は底板211から突き出るように、さらに収容タンク215に向くように形成される。また、例えば実施例1においては選択的に一個の制御器42を設置するものであり、制御器42は冷却モジュール2、加熱モジュール3と微動スイッチ41とは電気的に連接するように形成されることにより、微動スイッチ41を通じて制御器42まで信号を伝送し、さらに進んで制御器42を利用して冷却モジュール2と加熱モジュール3の作動を制御する。或いは、制御ユニット4において微動スイッチ41の設置を省くこともでき、そして直接手動または遠隔操作などの方式を利用して制御器42を操作することにより、冷却モジュール2と加熱モジュール3の作動を制御することができる。
【0030】
再び図3、4を参照すると、本発明の水タンク式飲料水電子冷却供給装置を使用する時、第一水タンク5が冷却空間11に置き入れられた後、第一水タンク5の重量によって微動スイッチ41の接触端411を押圧することにより、直接微動スイッチ41を通じて信号を制御器42まで伝送することができ、さらに制御器42によって冷却モジュール2と加熱モジュール3を制御して冷却と加熱の作動を行うことにより、他に再びスイッチを入れて冷却モジュール2と加熱モジュール3を駆動する必要がないため、使用上の便利性を有効に高めることができる。冷却チップユニット22が起動された後、低温度は伝導殼体21の伝導部212まで伝導される。そして伝導部212の肉厚が二個の側板214の肉厚より大きく形成される場合、冷却チップ222によって伝導部212まで伝導される低温度は比較的失い難いため、全体的な保冷効果を高めることができる。
【0031】
また、第一水タンク5の出水バルブ51は係止部213の位置決め口216に位置決めすることができ、そして繋ぎ口132まで連接されるため、第一水タンク5の内の飲用水はパイプ133まで輸送され、さらに出水部材131まで連通され、或いは先に加熱モジュール3を経由して加熱された後、再び出水部材131まで輸送されることにより、使用者は冷水または熱水を飲用することができる。
【0032】
係止部213の底端は伝導部212の底端より低く形成されるため、第一水タンク5の内の飲用水が間もなく無くなろうとする時、上記飲用水は底板211の傾斜に従って出水バルブ51に向って流動することにより、第一水タンク5の内に過量な飲用水が残って出水バルブ51から流出することができなくなるのを避けることができる。冷却空間11の第一水タンク5の内の飲用水が予定の重量まで無くなった時、微動スイッチ41が押圧されなくても、制御器42によって冷却チップユニット22と加熱モジュール3を直接閉止することができるため、エネルギーの浪費になることなく、そして使用上の便利性を有効に高めることができる。
【実施例2】
【0033】
図5は本発明の実施例2の水タンク式飲料水電子冷却供給装置による斜視図で、図6は本発明の実施例2の水タンク式飲料水電子冷却供給装置による断面図である。図5、6を参照すると、実施例2において、基座1には他に予冷空間15と保冷板16が設けられる。予冷空間15は収容空間12の下方に位置するように形成されることにより、第二水タンク5’を収容することができる。そして基座1が予冷空間15に向く表面には断熱材質が設けられることにより、予冷空間15の保冷効果を高めることができる。保冷板16は予冷空間15を蓋して封止するのに用いられ、そして保冷板16は好ましくは導熱し難い断熱材質により製成されることにより、予冷空間15の保温性を増やすことができる。
【0034】
保冷板16が予冷空間15に向く一方には予冷タンク161が設けられ、予冷タンク161は第二水タンク5’を置き入れるのに用いられることにより、保冷板16を引っ張り出すと同時に、第二水タンク5’は予冷空間15から離れるように形成されるため、使用者が取り替えるのに大変便利になる。さらに、実施例2において制御ユニット4は好ましくは他に制御器42’が含まれ、そして制御器42’は好ましくは基座1が予冷空間15に近寄る場所に設置される。
【0035】
図7は本発明の実施例2の水タンク式飲料水電子冷却供給装置の冷却モジュールによる分解斜視図である。図6、7を参照すると、実施例2において、飲料水供給装置には他に予冷チップユニット6が含まれる。予冷チップユニット6は制御ユニット4の制御器42’とは電気的に連接するように形成され、制御器42’を利用して予冷チップユニット6の作動を制御することができる。予冷チップユニット6は好ましくは基座1に設置され、そして予冷チップユニット6の一方は予冷空間15に向くように形成される。例えば、実施例2においては予冷チップユニット6は予冷空間15と基座1の外の外部空間の間に連接される。
【0036】
予冷チップユニット6には予冷チップ61、予冷伝導体62、予冷フィン63、予冷ファン64、放熱フィン65、放熱ファン66、少なくとも一個の保護部材67と感温部材68が含まれる。例えば、実施例2においては二個の保護部材67、67’が設置される。予冷チップ61には冷却チップ222と同様に冷却面61aと放熱面61bが形成され、予冷チップ61は基座1に設置され、さらに予冷チップ61の冷却面61aは予冷空間15に向くように形成され、そして予冷チップ61の冷却面61aには順序に従って予冷伝導体62、予冷フィン63、予冷ファン64とその内の一個の保護部材67が設けられる。
【0037】
また、予冷チップ61の放熱面61bは基座1の外の外部空間に向くように形成され、そして予冷チップ61の放熱面61bには順序に従って放熱フィン65、放熱ファン66と他にもう一個の保護部材67’が設けられる。感温元件68は制御ユニット4の制御器42’とは電気的に連接するように形成され、さらに感温部材68は保護部材67に設置され、そして保護部材67と予冷ファン64との間に位置するように形成されることにより、予冷ファン風扇64が吹き出す冷たい空気の温度を感知し、制御器42’まで伝送して制御のパラメーターとすることができ、そして予冷空間15の温度が低くなり過ぎるのを避けることができるため、エネルギーの浪費を避けることができる。
【0038】
このように、冷却チップ61は放熱フィン65と放熱ファン66を通じて放熱を行うことができ、そして低温度は予冷伝導体62、予冷フィン63と予冷ファン64を経由して予冷空間15の内に吹き入れられるため、予冷空間15の内の第二水タンク5’は予冷ファン64が吹き出される冷たい空気によって予冷を行うことができる。実施例2における他の部材は実施例1とは同じため、ここでは叙述を省略する。
【0039】
冷却空間11の内に位置する第一水タンク5の内の飲用水がなくなると、第一水タンク5を取り除いて、それから再び予冷空間15の内に予冷されている第二水タンク5’を取り出して冷却空間11の内に置き入れるだけで、上記飲用水を迅速に予定の低温度に達させることができるため、長時間での待ち時間を必要することなく冷たい飲用水を飲用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
上述の如く、本発明の水タンク式飲料水電子冷却供給装置によれば、冷却モジュール2には伝導殻体21と冷却チップユニット22が含まれ、さらに伝導殼体21は収容空間215の内に位置する第一水タンク5を囲んで被覆し、そして伝導殼体21と第一水タンク5の接触の面積が比較的大きいため、冷却チップユニット22は伝導殼体21を通じて低温度を迅速に第一水タンク5まで伝導することができ、さらに冷却チップユニット22は良好的に水タンク式飲料水供給装置に結合されるため、冷却剤を利用することなく冷却を行うことができ、このように環境の汚染破壊を避けることができる。また、微動スイッチ41の設置によって使用者は手動で制御器42を操作することなく、冷却モジュール2と加熱モジュール3の作動を制御することができるため、使用上の便利性を有効に高めることができる。さらに、本発明では予冷空間15において他に第二水タンク5’を収容することができ、そして予冷チップユニット6を利用して第二水タンク5’に対して予冷を行うことにより、第一水タンク5を取り換えた後、第二水タンク5’が予定の低温度に達する冷却時間の待ち時間を短縮することができる。
【0041】
本発明は、その精神とび必須の特徴事項から逸脱することなく他のやり方で実施することができる。従って、本明細書に記載した好ましい実施例は例示的なものであり、限定的なものではない。
【符号の説明】
【0042】
1 基座
11 冷却空間 12 収容空間
13 給水ユニット
131 出水部材 132 繋ぎ口
133 パイプ
14 保冷蓋 15 予冷空間
16 保冷板 161 予冷タンク
2 冷却モジュール
21 伝導殻体
211 底板 212 伝導部
213 係止部 214 側板
215 収容タンク 216 位置決め口
22 冷却チップユニット
221 冷却伝導体 222 冷却チップ
222a 冷却面 222b 放熱面
223 放熱フィン 224 放熱ファン
225 保護部材 226 測温抵抗部材
3 加熱モジュール
4 制御ユニット
41 微動スイッチ 411 接触端
42 制御器 42’ 制御器
5 第一水タンク 5’ 第二水タンク
51 出水バルブ
6 予冷チップユニット
61 予冷チップ 61a 冷却面
61b 放熱面 62 予冷伝導体
63 予冷フィン 64 予冷ファン
65 放熱フィン 66 放熱ファン
67 保護部材 67’ 保護部材
68 感温部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基座(1)、冷却モジュール(2)、水タンク(5)および制御ユニット(4)を有する水タンク式飲料水電子冷却供給装置において、基座(1)には冷却空間(11)が設けられ、冷却モジュール(2)には伝導殻体(21)と冷却チップユニット(22)が含まれ、伝導殻体(21)は冷却空間(11)の内に設置され、伝導殻体(21)には収容タンク(215)が形成され、冷却チップユニット(22)は伝導殻体(21)に結合され、水タンク(5)は伝導殻体(21)の収容タンク(215)の内に収容され、制御ユニット(4)には制御器(42)が含まれ、制御器(42)は基座(1)に設置され、そして制御器(42)と冷却チップユニット(22)とは電気的に連接するように形成されることを特徴とする水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項2】
制御ユニット(4)には他に制御器(42)と電気的に連接するための微動スイッチ(41)が設けられ、微動スイッチ(41)には接触端(411)が形成され、接触端(411)は収容タンク(215)に向くように形成されることを特徴とする請求項1記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項3】
伝導殻体(21)は底板(211)の四つの側辺からそれぞれ伝導部(212)、係止部(213)と二個の側板(214)を設けることによって共同で構成するもので、底板(211)、伝導部(212)、係止部(213)と側板(214)は共同で囲んで収容タンク(215)を形成し、そして冷却チップユニット(22)は伝導部(212)に結合されることを特徴とする請求項1または2記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項4】
伝導殻体(21)の底板(211)は水平面とは傾斜角度を有するように形成されることを特徴とする請求項1または2記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項5】
伝導殻体(21)の底板(211)は水平面とは傾斜角度を有するように形成されることを特徴とする請求項3記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項6】
伝導部(212)の肉厚は側板(214)の肉厚より大きくなるように形成されることを特徴とする請求項3記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項7】
冷却チップユニット(22)には冷却伝導体(221)、冷却チップ(222)、放熱フィン(223)と放熱ファン(224)が含まれ、冷却伝導体(221)の一方の面は伝導殻体(21)に結合され、冷却チップ(222)には冷却面(222a)と放熱面(222b)が形成され、冷却チップ(222)の冷却面(222a)は冷却伝導体(221)の他方の面に結合され、放熱フィン(223)は冷却チップ(222)の放熱面(222b)に設置され、そして放熱ファン(224)は放熱フィン(223)に設置されることを特徴とする請求項1または2記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項8】
冷却チップユニット(22)には他に制御ユニット(4)と電気的に連接するための測温抵抗部材(226)が含まれ、測温抵抗部材(226)は冷却伝導体(221)に設置されることを特徴とする請求項7記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項9】
水タンク(5)には出水バルブ(51)が設けられ、そして係止部(213)には位置決め口(216)が設けられ、出水バルブ(51)は位置決め口(216)の内に位置決めされることを特徴とする請求項3記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項10】
基座(1)には他に保冷蓋(14)が含まれ、保冷蓋(14)は冷却空間(11)を蓋して封止するのに用いられ、そして保冷蓋(14)は断熱材質により製成されることを特徴とする請求項1または2記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項11】
冷却チップユニット(22)は収容タンク(216)の外に位置するように形成されることを特徴とする請求項1または2記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項12】
基座(1)、冷却モジュール(2)、水タンク(5)、予冷チップユニット(6)および制御ユニット(4)を有する水タンク式飲料水電子冷却供給装置において、基座(1)には冷却空間(11)と予冷空間(15)が設けられ、冷却モジュール(2)には伝導殻体(21)と冷却チップユニット(22)が含まれ、伝導殻体(21)は冷却空間(11)の内に設置され、伝導殻体(21)には収容タンク(215)が形成され、冷却チップユニット(22)は伝導殻体(21)に結合され、水タンク(5)は伝導殻体(21)の収容タンク(215)の内に収容され、予冷チップユニット(6)は基座(1)に設置され、そして予冷チップユニット(6)の一方は予冷空間(15)に向くように形成され、制御ユニット(4)には少なくとも一個の制御器(42、42’)が含まれ、制御器(42、42’)は基座(1)に設置され、そして制御器(42、42’)と冷却チップユニット(22)および予冷チップユニット(6)とは電気的に連接するように形成されることを特徴とする水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項13】
制御ユニット(4)には他に制御器(42)と電気的に連接するための微動スイッチ(41)が設けられ、微動スイッチ(41)には接触端(411)が形成され、接触端(411)は収容タンク(215)に向くように形成されることを特徴とする請求項12記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項14】
伝導殻体(21)は底板(211)の四つの側辺からそれぞれ伝導部(212)、係止部(213)と二個の側板(214)を設けることによって共同で構成するもので、底板(211)、伝導部(212)、係止部(213)と側板(214)は共同で囲んで収容タンク(215)を形成し、そして冷却チップユニット(22)は伝導部(212)に結合されることを特徴とする請求項12または13記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項15】
予冷チップユニット(6)には他に予冷チップ(61)、予冷伝導体(62)、予冷フィン(63)と予冷ファン(64)が含まれ、予冷チップ(61)には冷却面(61a)と放熱面(61b)が形成され、冷却チップ(61)の冷却面(61a)には順序に従って予冷伝導体(62)、予冷フィン(63)と予冷ファン(64)が設置されることを特徴とする請求項12または13記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項16】
予冷チップユニット(6)には他に保護部材(67)と感温部材(68)が含まれ、保護部材(67)は予冷ファン(64)をカバーするのに用いられ、感温部材(68)は制御ユニット(4)と電気的に連接し、そして感温部材(68)は保護部材(67)と予冷ファン(64)との間に位置するように形成されることを特徴とする請求項15記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項17】
予冷チップユニット(6)には他に予冷チップ(61)、予冷伝導体(62)、予冷フィン(63)と予冷ファン(64)が含まれ、予冷チップ(61)には冷却面(61a)と放熱面(61b)が形成され、冷却チップ(61)の冷却面(61a)には順序に従って予冷伝導体(62)、予冷フィン(63)と予冷ファン(64)が設置されることを特徴とする請求項14記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項18】
予冷チップユニット(6)には他に放熱フィン(65)と放熱ファン(66)が含まれ、そして冷却チップ(61)の放熱面(61b)には順序に従って放熱フィン(65)と放熱ファン(66)が設置されることを特徴とする請求項15記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項19】
基座(1)には他に保冷板(16)が含まれ、保冷板(16)は予冷空間(15)を蓋して封止するのに用いられ、そして保冷板(16)は断熱材質により製成されることを特徴とする請求項12または13記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。
【請求項20】
保冷板(16)が予冷空間(15)に向く一方には予冷タンク(161)が設けられることを特徴とする請求項19記載の水タンク式飲料水電子冷却供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−223503(P2010−223503A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−71428(P2009−71428)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【出願人】(599173192)元山科技工業股▲分▼有限公司 (5)
【Fターム(参考)】