説明

水産魚養殖飼料用粘結剤およびこれを配合した水産魚養殖飼料

【課題】水中での保形性および栄養成分の溶出防止効果を付与し得る水産魚養殖飼料用粘結剤およびこれを配合した水産魚養殖飼料を提供することを課題とする。
【解決手段】穀物蛋白質の部分分解物であって重量平均分子量が20,000〜200,000の範囲であり、かつ前記穀物蛋白質の部分分解物の重量平均分子量Mwと前記穀物蛋白質の重量平均分子量Moとの比率(Mw/Mo)が0.01〜0.1である部分分解物を含有することを特徴とする水産魚養殖飼料用粘結剤により、上記の課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中での保形性および栄養成分の溶出防止効果を付与し得る水産魚養殖飼料用粘結剤およびこれを配合した水産魚養殖飼料に関する。
【背景技術】
【0002】
魚類や甲殻類などの水産魚の養殖では、生餌を使用しないエクスパンデット(EP)ペレット飼料などの固形飼料が用いられている。
EPペレット飼料は、保存性に優れ、例えば、生餌を用いる場合に比べて環境負荷が軽減されるなどの多くの利点を有している。しかしながら、給餌において飼料が吸水すると保形性が低下して崩れ易くなり、かつ水中での飼料成分の散逸によるロスや海水汚染が発生するなどの問題があった。
【0003】
そこで、固形飼料の造粒条件の改良技術、小麦粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉などの粘結剤やグルテン、グアガム、デキストリン、アルギン酸などの補助粘結剤の配合技術が提案され、実用化されているが、水中での保形性および水中への栄養成分の溶出などの点で十分ではないという問題があった。
【0004】
例えば、特開平7−313074号公報(特許文献1)には、少なくとも脂肪、水分および蛋白質源を含有し、特定量の粗脂肪および水分を含有する魚餌用原料を用いて調製され、造粒後に特定温度に冷却保持することにより得られた、特定の水分定着能力(WRC)を有する魚餌が開示されている。
【0005】
また、国際公開第WO2006/90866号パンフレット(特許文献2)には、魚餌用の栄養物質を含有する粘着物質から構成されるシェルおよび魚餌それ自体または魚餌用の栄養成分を含有する組成物を含むコアからなるコアーシェル型の形態にある大型魚用の固形飼料が開示されている。
しかしながら、これらの先行技術は、上記の問題を解決するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−313074号公報
【特許文献2】国際公開第WO2006/090866号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、水中での保形性および栄養成分の溶出防止効果を付与し得る水産魚養殖飼料用粘結剤およびこれを配合した水産魚養殖飼料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の発明者は、上記の課題を改善すべく鋭意研究を行った結果、特定の穀物蛋白質の部分分解物が、水産魚養殖用の配合飼料に水中での保形性および栄養成分の水中への溶出防止効果を付与し得ることを見出し、本発明を解決するに到った。
【0009】
かくして、本発明によれば、穀物蛋白質の部分分解物であって重量平均分子量が20,000〜200,000の範囲であり、かつ前記穀物蛋白質の部分分解物の重量平均分子量Mwと前記穀物蛋白質の重量平均分子量Moとの比率(Mw/Mo)が0.01〜0.1である部分分解物を含有することを特徴とする水産魚養殖飼料用粘結剤が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、上記の水産魚養殖飼料用粘結剤が、水産魚養殖用の配合飼料100重量部に対して、前記水産魚養殖飼料用粘結剤に含有する穀物蛋白質の部分分解物が1〜10重量部となる割合で配合されてなることを特徴とする水産魚養殖飼料が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、水中での保形性および栄養成分の溶出防止効果(2種の効果を合わせて「粘結効果」ともいう)を付与し得る水産魚養殖飼料用粘結剤およびこれを配合した水産魚養殖飼料を提供することができる。
したがって、本発明の水産魚養殖飼料用粘結剤を配合した水産魚養殖飼料を用いれば、水産魚の餌料効率が向上するので、少ない投餌量で水産魚の高い成長が得られ、効率的に水産魚を養殖できる。
【0012】
また、本発明によれば、穀物蛋白質の部分分解物が、好ましくは穀物蛋白質を、アルカリ処理、酸処理、酵素処理、還元剤処理および酸化剤処理から選択される少なくとも1種の分解処理に付して得られる部分分解物であること、より好ましくは穀物蛋白質を、アルカリ処理と、酸処理、酵素処理、還元剤処理および酸化剤処理から選択される少なくとも1種との組合せによる分解処理に付して得られる多段部分分解物であること、さらに好ましくは穀物蛋白質を、アルカリ処理と酸処理との組合せによる分解処理に付して得られる酸アルカリ併用多段部分分解物であることにより、上記の効果が顕著に得られる。
さらに、本発明によれば、穀物蛋白質が、小麦、とうもろこしまたは大豆に由来する蛋白質であることにより、上記の効果が顕著に得られる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の水産魚養殖飼料用粘結剤は、穀物蛋白質の部分分解物であって重量平均分子量が20,000〜200,000の範囲であり、かつ前記穀物蛋白質の部分分解物の重量平均分子量Mwと前記穀物蛋白質の重量平均分子量Moとの比率(Mw/Mo)が0.01〜0.1である部分分解物を含有することを特徴とする。
【0014】
本発明において「水産魚」とは、生簀などで養殖される魚類全般を意味する。例えば、マダイ、イワシ、アジ、サバ、サンマなどの魚類;クロマグロ、キハダ、メバチ、ビンナガ、ミナミマグロ、コシナガ、タイセイヨウマグロなどのマグロ類、ブリ類の成魚およびサケ類の成魚などの大型魚類;タイエビ、オキアミ、アミなどの甲殻類が挙げられる。
また、水産養殖飼料とは、これら水産魚の養殖に用いる配合飼料を意味する。
【0015】
本発明において「穀物蛋白質」とは、穀物に含有される蛋白質を意味する。
このような穀物蛋白質の中でも、安定に供給できる点で、麦類(例えば小麦)、とうもろこしまたは豆類(例えば大豆)に由来する蛋白質が特に好ましい。
小麦蛋白質は、グルテニンとグリアジンを主成分として含み、通常小麦グルテンと呼ばれる。
とうもろこし蛋白質は、ゼインとグルテリンを主成分として含み、通常コーングルテンと呼ばれる。
大豆蛋白質は、グロブリンを主成分として含む。
これらはいずれも公知の物質であり、穀物から分離や抽出などの常法によって得ることができる。
【0016】
本発明で用いられる穀物蛋白質部分分解物は、上記の穀物蛋白質を、アルカリ処理、酸処理、酵素処理、還元剤処理および酸化剤処理から選択される少なくとも1種の分解処理に付して得ることができる。具体的な調製法としては、例えば、特開平1−127032号公報に記載の方法が挙げられる。
【0017】
本発明者の知見によれば、本発明で用いる穀物蛋白質部分分解物としては、上記の穀物蛋白質を、アルカリ処理と、酸処理、酵素処理、還元剤処理および酸化剤処理から選択される少なくとも1種との組合せによる分解処理に付して得られる多段部分分解物がより好ましく、上記の穀物蛋白質を、アルカリ処理と酸処理との組合せによる分解処理に付して得られる酸アルカリ併用多段部分分解物が特に好ましい。
【0018】
本発明で用いられる穀物蛋白質の部分分解物は、その重量平均分子量Mwが20,000〜200,000の範囲であり、かつ穀物蛋白質の部分分解物(分解処理後)の重量平均分子量Mwと穀物蛋白質(分解処理前)の重量平均分子量Moとの比率(Mw/Mo)が0.01〜0.1であるものが適している。
水産魚養殖飼料の粘結効果の点では、Mwが50,000〜150,000の範囲であり、かつMw/Moが0.025〜0.075であるものが特に好ましい。
【0019】
Mwが20,000未満である場合やMw/Moが0.01未満である場合には、実質的にアミノ酸やそのオリゴマーが主体となって水産魚養殖飼料の粘結効果が低下することがある。一方、Mwが200,000を超える場合やMw/Moが0.1を超える場合には、未分解の穀物蛋白質の性状に近くなり、水産魚養殖飼料の粘結効果が低くなり、適さないことがある。
【0020】
上記の重量平均分子量は、標準物質として1,600、6,500、16,000、65,000、88,000の既知の分子量を有するポリスチレンスルホン酸ナトリウムを、担体としてファルマシア社製のセファデックスG−75またはG−100を用いたゲル濾過法によって測定した値である。
【0021】
本発明で用いられる穀物蛋白質部分分解物としては、上記のような穀物蛋白質の分解処理によって得られたもの以外に、例えば、株式会社片山化学工業研究所製のグルパール(登録商標)シリーズなどの市販品を用いることができる。
【0022】
本発明の水産魚養殖飼料は、本発明の水産魚養殖飼料用粘結剤が、水産魚養殖用の配合飼料100重量部に対して、前記水産魚養殖飼料用粘結剤に含有する穀物蛋白質の部分分解物が1〜10重量部、好ましくは1〜7重量部、より好ましくは1.5〜2.0となる割合で配合されてなることを特徴とする。
水産魚養殖飼料用粘結剤が1重量部未満である場合には、水産魚養殖飼料の粘結効果が得られないことがある。一方、水産魚養殖飼料が10重量部を超える場合には、粘結効果が低下することがある。
【0023】
本発明で用いられる水産魚養殖用の配合飼料としては、特に限定されず、例えば、魚粉を主成分とし、栄養剤などを配合したものが挙げられる。
配合飼料の原料としては、例えば、魚粉、ラクトカゼイン、ミートミールなどの動物蛋白源;コーングルテン、小麦グルテン、脱脂大豆、酵母、海藻粉末などの植物蛋白源;小麦、大麦、とうもろこし、マイロ、脱脂米糠などの炭水化物源;魚油、植物油、動物油などの油脂源;栄養補給としてのビタミン類、ミネラル類;摂餌性を助長させるためのフレーバー類、嗜好性物質;防腐剤などが挙げられる。
【0024】
本発明の水産魚養殖飼料は、本発明の効果を阻害しない範囲で、本発明の水産魚養殖飼料用粘結剤以外のアルファー化澱粉、小麦粉などの粘結剤を含有してもよい。
水産魚養殖用の配合飼料における各原料の配合割合は、対象養殖魚の種類およびその成長度合に応じて適宜設定すればよい。
より具体的には、次のような配合飼料AおよびBが挙げられる。
【0025】
(配合飼料A)
魚粉 37重量部
イカミール 35重量部
小麦粉 15重量部
小麦グルテン 5重量部
アスタキサンチン 1重量部
ビタミン混合物 2重量部
ミネラル混合物 5重量部
【0026】
(配合飼料B)
魚粉 72重量部
馬鈴薯澱粉 6重量部
小麦粉 4重量部
魚油 8重量部
ソルビット粉末 6重量部
リン酸カルシウム 0.5重量部
ベタイン 0.5重量部
ビタミン混合物 1重量部
ミネラル混合物 2重量部
【0027】
本発明の水産魚養殖飼料は、公知の方法により、水産魚養殖用の配合飼料に本発明の水産魚養殖飼料用粘結剤などを配合し、公知の方法により、所望の形状に成形すればよい。
例えば、一軸、二軸または三軸などのエクストルーダー(混練押出機)などに上記の配合飼料、本発明の水産魚養殖飼料用粘結剤および水を供給し、造粒後、乾燥することにより製造すればよい。
その形状および大きさは、対象養殖魚の種類およびその成長度合に応じて適宜設定すればよく、例えば、直径数mm〜数十mm程度、長さ数mm程度の円柱形が挙げられる。
【実施例】
【0028】
本発明を調製例および試験例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの調製例および試験例により限定されるものではない。
【0029】
調製例では、下記の穀物蛋白質の部分分解物および市販の増粘剤(結着剤)を用いた。
穀物蛋白質の部分分解物(A)
穀物蛋白質の部分分解物
(Mw約150,000、Mw/Mo=0.075)
穀物蛋白質の部分分解物(B)
穀物蛋白質の部分分解物
(Mw約50,000、Mw/Mo=0.025)
アルギン酸カルシウム
【0030】
調製例1(水産魚養殖飼料(a)の調製と成形)
上記の配合飼料A3000gに、栄養成分溶出防止効果確認試験のために赤色色素アスタキサンチン(DSM製、製品名:カタフィルレッド)1重量%(30g)を添加混合し、次いで穀物蛋白質の部分分解物(A)または(B)をそれぞれ表1に記載の濃度になるように添加し、さらに水500g加えてエクストルーダー(株式会社日本製鋼所製、製品名:ラボルーダー、ダイス径φ8mm)を用いて、直径約8mm×長さ約10mmに造粒した。
次いで、得られた造粒物を設定温度105℃のインキュベータで2時間乾燥させて、水分量12%以下の水産魚養殖飼料(a)2625gを得た(実施例1〜7)。
【0031】
穀物蛋白質の部分分解物の代わりに、市販の増粘剤であるアルギン酸カルシウムを用いたこと以外は、上記と同様にして、比較試験用の水産魚養殖飼料を得た(比較例1)。
また、穀物蛋白質の部分分解物を配合しないこと以外は、上記と同様にして、比較試験用の水産魚養殖飼料を得た(比較例2:ブランク)。
【0032】
試験例1(水産魚養殖飼料の保形性および栄養成分溶出防止効果確認試験)
予め調製しておいた人工海水(塩分濃度3.5%水温25℃)200mLを入れた容量500mLのビーカーに、水産魚養殖飼料(a)20個を投入し、15時間静置した。
なお、人工海水は人工海水粉末(八洲薬品株式会社製、製品名:アクアマリン)を水道水で希釈することにより調製した。
【0033】
次いで、分光光度計(株式会社島津製作所製、型式:UV−1650)を用いて、人工海水中に溶出したアスタキサンチンの濃度を波長660nmの吸光度に基づいて測定し、比較例2のブランクの測定値を基準として、次式からアスタキサンチンの溶出抑制率(%)を算出した。
溶出抑制率(%)=100−(検体の吸光度/ブランクの吸光度)×100
得られた結果を表1に示す。
【0034】
人工海水に15時間浸漬された水産魚養殖飼料の保形性を下記の基準により評価した。
○:指で強く摘んでも潰れない
○:指で軽く摘んでも潰れない
×:指で摘むと表面が崩れる
×:指で摘むと崩れる
得られた結果を表1に示す。
【0035】
【表1】

【0036】
表1の結果から、穀物蛋白質の部分分解物(A)および(B)を配合した水産魚養殖飼料(実施例1〜7)は、アルギン酸カルシウムを配合した水産魚養殖飼料(比較例1)および穀物蛋白質の部分分解物を配合しない水産魚養殖飼料(比較例2)と比較して、保形性が良好であり、かつ溶出抑制率が高く、水産魚養殖飼料中の成分が溶出し難いことがわかる。
【0037】
調製例2(水産魚養殖飼料(b)の調製と成形)
上記の配合飼料B1000gに、穀物蛋白質の部分分解物(A)をそれぞれ表2に記載の濃度になるように添加混合した。
次いで、バレル温度90〜130℃に設定したエクストルーダー(株式会社日本製鋼所製、製品名:ラボルーダー、ダイス径φ8mm)に、得られた混合物および水をそれぞれフィード量300g/分および給水量5g/分で供給・混練し、直径約8mm×長さ約10mmに加圧成型(造粒)した。
得られた成型物を設定温度105℃のインキュベータで30分間乾燥させて、水分量15%以下の水産魚養殖飼料(b)930gを得た(実施例8〜10)。
【0038】
穀物蛋白質の部分分解物を配合しないこと以外は、上記と同様にして、比較試験用の水産魚養殖飼料を得た(比較例3)。
また、穀物蛋白質の部分分解物を配合せず、水分量を20%にしたこと以外は、上記と同様にして、比較試験用の水産魚養殖飼料を得た(比較例4)。
【0039】
試験例2(水産魚養殖飼料の保形性確認試験)
試験例1と同様にして予め調製しておいた人工海水に、水産魚養殖飼料(b)20個を投入し、3時間静置した。
次いで、人工海水に3時間浸漬された水産魚養殖飼料の保形性を試験例1と同様にして評価した。
得られた結果を表2に示す。
【0040】
また同時に、官能評価試験を行い、下記の基準により官能評価した。
得られた結果を表2に示す。
(官能評価)
◎:表面がソフトで、潰し易い
○:表面がソフトで、やや潰し易い
△:表面が硬く、押し潰すにはやや力を要する
×:表面が硬く、押し潰すにはかなりの力を要する
得られた結果を表2に示す。
【0041】
さらに、目視および触感で下記の基準により表面状態を評価した。
(表面状態)
◎:滑らかで光沢あり
○:やや滑らかで光沢あり
△:凹凸が多くややざらつく
×:凹凸が多くざらつく
得られた結果を表2に示す。
【0042】
【表2】

【0043】
表2の結果から、穀物蛋白質の部分分解物(A)を配合した水産魚養殖飼料(実施例8〜10)は、穀物蛋白質の部分分解物(A)を配合しない水産魚養殖飼料(比較例3および4)と比較して、保形性が良好であることがわかる。また、水分量が10%になると保形性が低下することがわかる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀物蛋白質の部分分解物であって重量平均分子量が20,000〜200,000の範囲であり、かつ前記穀物蛋白質の部分分解物の重量平均分子量Mwと前記穀物蛋白質の重量平均分子量Moとの比率(Mw/Mo)が0.01〜0.1である部分分解物を含有することを特徴とする水産魚養殖飼料用粘結剤。
【請求項2】
前記穀物蛋白質の部分分解物が、前記穀物蛋白質を、アルカリ処理、酸処理、酵素処理、還元剤処理および酸化剤処理から選択される少なくとも1種の分解処理に付して得られる部分分解物である請求項1に記載の水産魚養殖飼料用粘結剤。
【請求項3】
前記穀物蛋白質の部分分解物が、前記穀物蛋白質を、アルカリ処理と、酸処理、酵素処理、還元剤処理および酸化剤処理から選択される少なくとも1種との組合せによる分解処理に付して得られる多段部分分解物である請求項2に記載の水産魚養殖飼料用粘結剤。
【請求項4】
前記穀物蛋白質の部分分解物が、前記穀物蛋白質を、アルカリ処理と酸処理との組合せによる分解処理に付して得られる酸アルカリ併用多段部分分解物である請求項3に記載の水産魚養殖飼料用粘結剤。
【請求項5】
前記穀物蛋白質が、小麦、とうもろこしまたは大豆に由来する蛋白質である請求項1〜4のいずれか1つに記載の水産魚養殖飼料用粘結剤。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載の水産魚養殖飼料用粘結剤が、水産魚養殖用の配合飼料100重量部に対して、前記水産魚養殖飼料用粘結剤に含有する穀物蛋白質の部分分解物が1〜10重量部となる割合で配合されてなることを特徴とする水産魚養殖飼料。