説明

流体分配アセンブリ

流体分配ディスクは、複数の流体分配流路を含み、それは流体分配ディスクの原点から、流体分配ディスクの周囲に接続している円錐形に形成されたタインまで放射状に伸びる。流体分配流路は、流体分配ディスクのラジアル部分に固定されたブシュ内の同様の流路と整合する。固定されたプレートまたはディスク・バルブは、ディスク・バルブのラジアル表面にディスク・バルブの流体流路を有し、かつ、回転するブシュのラジアル表面に接することによって、ディスク・バルブの流体流路とブシュの各流路との間に周期的な整合が生じる。流体は、ディスク・バルブの流体流路に流体輸送を行う流体ポートを有するハブ内の流体ポートへ注入される。流体分配ディスクのタインがフィールド表面を貫通するにつれて、流体は、ディスク・バルブを通って流体分配ディスクの流路およびタイン内へ送られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は土壌処理装置の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
肥料は、現代の農業において使用される一般的かつ好適な処理剤である。液肥は、農作物の根系への施肥が容易であるために多くの場合好適である。先行装置は、下記のアメリカまたは外国特許において開示されている。
U. S. Pat. Application No. 200256554 JW Hargraves et al.,
U. S. Pat. No. 5769169 FJ Mikstiz,
U. S. Pat. No. 5353724 RB Wheeley, Jr. ,
U. S. Pat. No. 5178078 DB Pendergrass,
U. S. Pat. No. 4919060 WF Cady,
U. S. Pat. No. 4677921 MA Brown,
U. S. Pat. No. 4649836 L Overocker,
U. S. Pat. No. 4677921 MJ Kordon,
U. S. Pat. No. 4034686 WC Collens,
U. S. Pat. No. 3926131 WC Collens,
U. S. Pat. No. 3716005 JW Fennel,
U. S. Pat. No. 3602166 ML Peterson,
U. S. Pat. No. 3211114 B Ucinhaska,
U. S. Pat. No. 3143090 RD Cecil et al.,
U. S. Pat. No. 3025806 AW Peck,
U. S. Pat. No. 2975735 WT Purvance,
U. S. Pat. No. 2876718 JB Vaughan,
U. S. Pat. No. 2866422 RL Colson,
U. S. Pat. No. 2845884 PK Clausing et al.,
FR1107575 De Lomine et al.,
U. S. Pat. No. 2649060 CA Hawkins et al.,
U. S. Pat. No. 2649061 CA Hawkins et al.,
GB643395,
U. S. Pat. No. 2384469 J Kalix,
U. S. Pat. No. 2139306 C Gaffney,
U. S. Pat. No. 2072331 WR Hanna,
U. S. Pat. No. 1871529 GC Karshner,
U. S. Pat. No. 1424728 H Knight et al.,
U. S. Pat. No. RE15151 H Knight, 1359177 H Knight,
U. S. Pat. No. 1171277 HD Thayer,
U. S. Pat. No. 1117333 W Cooper,
DE225866 A Lucht,
U. S. Pat. No. 5107895 L. Pattison et al.
しかしながら、上記のいずれの特許も、本発明の特徴を開示していない。
【記述の要約】
【0003】
以下の要約は、本発明の実施例を紹介する目的のためのみに記述される。本発明の最終的な範囲は、明細書に添付する請求項によってのみ制限される。
【0004】
本発明は、流体注入装置に組み込まれる。流体分配ディスクは、複数の流体分配のための流路(channel)を含み、それは、流体分配ディスクの原点から、流体分配ディスクの外周に結合している円錐形に形成されたタイン(tine)まで放射状に伸びる。流体分配流路は、流体分配ディスクのラジアル部分に固定可能なブシュ内の同様の流路と整合する。固定板またはディスク・バルブは、ディスク・バルブのラジアル表面内にディスク・バルブの流体流路を有し、それが、回転するブシュのラジアル表面と接触することによって、ディスク・バルブの流体流路と各ブシュの流路との間に周期的な整合が生じる。流体は、流体ポートを有するハブ内の流体ポートへポンプされ、ディスク・バルブの流体流路へ流体を輸送する。流体分配ディスクのタインがフィールドの表面を貫通するとき、流体はディスク・バルブを通って、流体分配ディスクの流路およびそれに接続されたタインへ導かれる。
【0005】
以下の本発明の記述および添付図面は、本発明を制限すると解釈されるべきではなく、説明のための実施例として示されており、したがって、本発明が関連する技術分野における当業者は、請求項の範囲内において、他の形式を考案することが可能であろう。
【発明の開示】
【0006】
図面は、本発明の1つ以上の特徴を組込んだ1つ以上の実施例を示すが、請求項の範囲を決定するものではない。
【0007】
下記の記述は、本発明の現時点における好適な実施例を単に示すものであり、添付の請求項において定義される以外は、ここに示された構造または設計の詳細に限定されること意図するものではないことを理解されたい。
【0008】
ここに記述される各装置は、流体注入装置に関するものであり、これに関する用語の組合せとともに、以下に記述する各実施例の意図された好適な使用について最良の説明を提供する。簡潔に述べると、各装置は一般にフレーム、1またはそれ以上のアーム・アセンブリ20、および、アーム・アセンブリ20によってフレームに結合された1またはそれ以上の流体分配ディスク42を含む。流体分配ディスク42はさらに、流体分配ディスク42の周囲に結合されたタイン60を有し、それを通って液体が注入される。装置について記述された実施例を用いた土壌への注入は、装置がフィールド上を移動する間に、流体分配ディスク42のタイン60が、液体を注入する地表面2またはフィールドの表面を連続的に貫通することを含む。ここで記述する流体としては、その中で分子が容易に相互に移動するようなすべての混合物が予想される。しかしながら、溶液が本発明で使用される最も一般的な液体であるので、以下の記述においては溶液であると仮定する。ここで使用される場合、「縦方向(longitudinal)」とは、一般に、装置が注入のために地表面2上で推進されているときに、装置が移動する方向を示す。
【0009】
本装置のフレームは、装置の構成要素のための骨格構造を提供する。一般的な農業用車両がその装置を牽引することが企図され、または好適であるが、特にそれに制限されない。例えば、第1の好適なフレームが図1A−1Cに示されており、前方の末端部分を有する2本の縦方向のフレーム・ビーム12を含み、それは、遠位の前方の末端で横方向の前方のフレーム・ブレース102に固定される。レシービング・ヒッチ103は、前方のフレーム・ブレース102に結合され、そこから装置が推進または牽引される連結点を提供する。
【0010】
複数のリフト・アセンブリのブラケット104は、前方のフレーム・ブレース102に固定され、かつ、縦方向のフレーム・ビーム12に対してやや正の角度で、前方のフレーム・ブレース102から縦方向に後方へ伸びる(図1B参照)。第1および第2のリフト・アセンブリのシャフト84は垂直に横断し、リフト・アセンブリのブラケット104によってピボット式に懸架される。さらに、リフト・アセンブリのブラケット104の末端は、リフト・アセンブリのシャフト84と2本の縦方向のフレーム・ビーム12の後方の末端部分との間にほぼ垂直に固定された支持板87によって支持(buttress)される。
【0011】
好適なリフト・アセンブリのシャフト84は、下方へ伸長するアーム・アセンブリのフォーク106をさらに含み、その間にアーム・アセンブリ20をピボット式に懸架することができる。各アーム・アセンブリ20は、1対の結合された並行するビームを含み、その間に流体分配ディスク42を回転式に固定することができ、各対の第1の末端部分はアーム・アセンブリのフォーク106からピボット式に懸架され、それによってビーム全体が縦方向で後方に向けられる。フレーム10から各アーム・アセンブリ20がピボット式に懸架されることによって、装置が流体注入動作を行っているときに、各アーム・アセンブリ20は、それと結合している流体分配ディスク42をフィールドまたは地表上で「自由に動かす(float)」ことができる。
【0012】
2本のアーム・アセンブリ20を有するデザインは、流体分配ディスク42が2列またはそれ以上の列を有する装置のデザインとして好適である。他の2つの好適なデザインは、それぞれが第2のビーム部分に対して縦方向に沿って角度を持つ第1のビーム部分を有する。第1のビーム部分は、アーム・アセンブリのフォーク106からピボット式に懸架された末端に対応し、また、第2のビーム部分は、流体分配ディスク42に結合された第2の末端に対応する。流体分配ディスク42の第1列は、第1の角度でビーム部分を有するアーム・アセンブリ20を使用してフレーム10に結合され、また、流体分配ディスク42の第2列は、第2のより大きな角度でビーム部分を有するアーム・アセンブリ20を使用してフレーム10に結合される。両方の場合において、アーム・アセンブリ20は、地面の方向へ下向きに角度を有する。図1Bおよび図1Cは、前述の2つのアーム・アセンブリ20を用いる第1の好適な液体注入装置の側面図を示す。
【0013】
アーム・アセンブリ20は、リフト・アセンブリのシャフト84からピボット式に懸架されるが、タイン60の十分な貫通を支援するために、アーム・アセンブリ20は地表面2に向かって下方へバイアスしていることが好ましい。その結果、リフト・アセンブリのシャフト84は、アーム・アセンブリ20の終端部の上方の一部において、やや上向きに後方へ伸びる複数のバイアシング・ブラケット142を有する。機械的なバイアシング・メンバまたは空気ばね144は、アーム・アセンブリ20に対して好適な下方へのバイアス力を提供し、各バイアシング・ブラケット142と各アーム・アセンブリ20との間に装着される。空気ばね144は、空気ばねブレース146を介してアーム・アセンブリ20に対してバイアスされ、図2Aで示されるようにアーム・アセンブリ20に静的に固定されるか、または、図2Aの挿入図で示されるようにアーム・アセンブリの延長部から懸架される。
【0014】
図1Aから図1Cを参照して、第1の好適な実施例は、第1および第2の縦方向のレバー8をさらに含み、それぞれがフレームの長さを実質的に伸長し、また、それぞれが内側の位置で第2のリフト・アセンブリ・シャフト84にピボット式に結合される。また、レバー8は、それぞれが前方の末端部分で、制御可能な油圧シリンダ82にピボット式に結合され、その制御可能な油圧シリンダ82は、第1および第2の縦方向レバー8の前方の末端と前方のフレーム・ブレース102との間に、実質的に垂直方向に配置され、かつ、ピボット式に結合される。大きな走行車輪86は、シャーシ・レバー8の後方の末端部分で結合される。制御可能な油圧シリンダ82が伸長することにより、シャーシ・レバー8を上方へ押し上げ、それによってフレーム・コンポーネントおよび流体分配ディスク42が接面から持ち上がるが、フレーム上の装置の大部分および走行車輪86はそのままである。さらに、アーム・アセンブリ20が、リフト・アセンブリのシャフト84からピボット式に懸架されるので、アーム・アセンブリ20は、機械的なバイアシング・メンバ(すなわち、空気ばね144)の伸長が制限されることによってシャフト84に対して完全に回転することがなくなり、あるいは、アーム・アセンブリに接触してアーム・アセンブリの完全な回転を停止させるようなシャフトから伸長するブレーキも防止できる。この持ち上がった位置は図1Cに示され、流体分配ディスク42がまたは道路と接触しないようにしながら、処理がなされるフィールドからフィールドへの装置の移動を促進する。これとは逆に、制御可能な油圧シリンダ82を収縮することによりレバー8が下がり、これによって、フレーム・コンポーネントが下がって流体分配ディスク42が地表面と接触する。
【0015】
車軸32は、各アーム・アセンブリ20の第2の末端または終端部分に回転式に結合され、流体配分コンポーネントをアーム・アセンブリ20に結合する。ここで記述されるように、流体配分コンポーネントは図4A−4Cに示され、流体分配ディスク42、流体分配ディスク42に結合されたブシュ44、ブシュ44に接するプレートまたはディスク・バルブ46を含む。ハブ50は車軸32の末端に取り付けられ、プレートまたはディスク・バルブ46を適所に固定する。車軸32は、流体分配ディスク42、ブシュ44、ディスク・バルブ46、およびハブ50のそれぞれの原点を貫通する。これらの各コンポーネントは、車軸32上で「積み重ね(stacked)」られ、1またはそれ以上のボルトを使用して、アーム・アセンブリ20のビーム部分の内側に固定される。
【0016】
流体分配ディスク42は、内部リム表面421、外部周囲表面422、および、複数の流体分配ディスクの流路426を経由して外部周囲表面422と流体輸送を行う内側表面424を含む。内部リム表面421は、回転する内部リム表面421と車軸32表面との間に配置されたボール・ベアリングの支援により車軸32に対して同心的に回転する。内側表面424は、外部周囲表面422と同心的に平行であることが好ましいが、外部周囲表面422および内部表面が複数の流体分配ディスクの流路426を経由して流体を輸送し、かつ、ベアリング423が流体分配ディスク42の表面および車軸32に接した状態であれば、外部周囲表面422に対して放射状に垂直であってもよい。さらに、内側表面424を記述するために使用される「内側(interior)」は、単に、流体分配ディスク42の外部周囲表面上ではなく、ラジアル部分上に位置することを意味する。図4Bおよび図4Cは、好適な流体分配ディスク42のアセンブリを示す。好適な流体分配ディスク42のアセンブリは、その中にタイン60を固定することができる外部周囲バンド418、および、流体分配ディスク42の質量の大部分を提供し、かつ、ブシュ44を固定する内部ディスク419を含む。
【0017】
ブシュ44は、複数のブシュの流路446を有し、流体分配ディスク42に固定することができ、そこではブシュの表面の少なくとも一部が流体分配ディスクの内側表面424に隣接し、ブシュの流路446および流体分配ディスクの流路426が流体を輸送する。図6Aに示された好適なブシュ44は、円盤状で、ナイロンまたは他の同等な材料から成り、それが一致または接触しているディスク・バルブ46の金属表面に対して弾力および滑りを有する。好適なブシュ44の構造は、さらに、複数のブシュの流路446を介して流体を輸送するブシュの周囲表面442およびブシュのラジアル表面444を含む。したがって、ブシュ44内の複数のブシュの流路446は、ブシュのラジアル表面444を経由してアクセス可能なエルボ構造を実質的に含む。ブシュ44は、車軸32を受け入れるために、その原点を通る開口を有する。
【0018】
プレートまたはディスク・バルブ46は、ブシュ44に対して、特にラジアル表面444に対してバイアスされる。図7Aから図7Cに示された好適なディスク・バルブ46は、円盤状で、ディスク・バルブの周囲表面461、ディスク・バルブのラジアル表面462、および、反対側のラジアル・ディスク・バルブ表面464を含む。さらに、ディスク・バルブ46は、車軸32を受け入れるために、その原点を通る開口を有する。
【0019】
ディスク・バルブ46は、ブシュ44に対してバイアスされ、かつ、これと接触して回転し、また、ディスク・バルブの周囲表面461と流体分配ディスクの内側表面424との間に挿入されたベアリングまたはローラ463を介して流体分配ディスクに回転式に結合される。ディスク・バルブ46は、さらに、ディスク・バルブのラジアル表面462と反対側のラジアル・ディスク・バルブ表面464との間の流体の輸送を提供するディスク・バルブの流路466を含む。したがって、ディスク・バルブの流路466は、流体分配ディスク42が車軸32のまわりを回転するにつれて、ブシュの流路446のそれぞれと周期的に整合し、流体を輸送する。従って、ディスク・バルブの流路466は、複数の流体分配ディスクの流路426の各々へ連続的に流体の輸送を行う。
【0020】
図7Bには好適なディスク・バルブの流路466が図示され、反対側のラジアル・ディスク・バルブ表面464上にあるディスク・バルブの流路466の開口が、ディスク・バルブのラジアル表面462上にあるディスク・バルブの流路466の開口よりも広いような、先細の円筒状容積を含む。先細の円筒状容積は、ディスク・バルブの流路466内の液体の圧力を増加させる。ブシュ44に対してディスク・バルブ46をバイアスさせる好適な方法は、少なくとも2つのバイアス力源を使用する。反対側のラジアル・ディスク・バルブ表面464のスプリング・ウエル467内に部分的に埋設されたスプリング468は、ハブ50に対してバイアスされ、バイアス力を提供する。少なくとも2つのバイアス力は、好ましくは、反対側のラジアル・ディスク・バルブ表面464上で、車軸32を挟んで180度離れた位置で加えられる。
【0021】
流体分配ディスク42が回転するにつれて、ディスク・バルブの流路426は、周期的に各ブシュの流路446と整合する。整合したブシュの流路446およびディスク・バルブの流路426を通る液体の流れに対する比較的小さい抵抗、ならびに、ブシュのラジアル表面444に対するディスク・バルブのラジアル表面462のバイアスによって、ラジアル・ディスク・バルブ表面464とブシュのラジアル表面444との間に液体密封接合が生じると共に、ディスク・バルブ46とブシュ44との間に連続的な流体流路が生じる。
【0022】
好適なハブ50は、図8A、図8Bに示されるように、ハブの外部ラジアル表面54およびハブの内部ラジアル表面56を有し、ハブの流体ポート52を介して流体が輸送される。好適な流体ポート52は、2つの円筒状の容積を含み、これらは、ハブ50のボデー内で部分的に重なる半径を有する2つの円筒状に形成された容積であることを特徴とする。さらに、ハブのチューブ58は、ハブの流体ポート52の容積とディスク・バルブの流路の容積466との間に、一部ハブの流体ポート52内に配置される。ハブの内部ラジアル表面56は、さらに、ディスク・バルブの周囲表面461を同軸的に受け入れるリップ57を有する。最後に、ハブ50は、アーム・アセンブリ20を通って固定されるボルトによって、車軸32上でディスク・バルブ46に接するように適所に保持される。
【0023】
少なくとも1本、好ましくは複数本の流体注入タイン60は、流体分配ディスクの周囲表面461の開口を通って流体分配ディスクの流路426に結合される。各タイン60は、実質的に円錐形の構造から成り、図12に示されるように、ベース部分から円錐形構造の先端まで内側に伸びるタインの流路62を有する。タイン60のベース部分は、流体分配ディスクの流路426の各々にアクセスするディスク・バルブの外周表面461内の開口と合致させるために、ねじ切りされることが好ましい。各タイン60は頑丈な金属から成り、流体分配ディスク42が地表を転がるときに、地表を貫通する。さらに、タイン60のベース部分は、流体分配ディスク42にタイン60を着脱するために使用するレンチを受け入れるのに適した構造を有することが好ましい。図5Bに示されるように、各流体分配ディスク42は、ディスク・バルブの周囲表面461から伸長する2列のタイン60を有することが好ましく、さらに好ましくは、流体分配ディスク42から地中へ流体の分配を液体の促進するために、ディスク・バルブの周囲表面461上で互い違いに配置される。
【0024】
流体タンク110は、フレームに取り付けられ、かつ、図16に示されるような流体分配回路を経由して各流体分配ディスクのハブの流体ポート52に結合される。流体分配回路は、流体分配ディスク42への流体配分の効率化を助長するために、いくつかのコンポーネントを含む。特に、少なくとも1つの制御可能なバルブが、流体タンク110からハブの流体ポート52の各々へ制御可能に流体を輸送するために、流体分配回路に含まれる。
【0025】
図1Aから図1Cは、流体注入装置の第1の好適な実施例を示すが、いくつかの他の流体注入装置のデザインを本発明の様相に組込むことができる。図14Aから図14Cは、流体注入装置の他の好適な実施例を示す。第2の好適な他のデザインは、さらに、第1および第2の縦方向のフレーム・ビーム12を含むフレームを使用する。しかしながら、第1および第2の縦方向のフレーム・ビーム12は、最初は少しの上向きの角度で、その後は実質的に水平に縦方向に後方へ伸長し、そして縦方向のフレーム・ビーム12の後方部分の上で流体タンク110を支持するためのベースを形成する。2個またはそれ以上の車輪84は、縦方向のフレーム・ビーム12の末端部分に結合され、装置の移動を支援する。
【0026】
第2の代替実施例は、流体注入状態および走行状態の両方を有する。前述の実施例と同様に、第2の実施例の液体注入状態は、リフト・アセンブリ・シャフト84からピボット式に懸架されたアーム・アセンブリ20、流体分配ディスク42、およびそれに結合されて地表面と接するタイン60によって特徴づけられる。地面の内外と接触するように流体分配ディスク42を操作することは、2つの制御可能な油圧シリンダ82によって助長される。制御可能な油圧シリンダ82は、縦方向のフレーム・ビーム12の中間の水平部分に固定され、前方縦方向にピストンを伸長するように適合される。
【0027】
第1レバー・アーム88および第2レバー・アーム88は、それぞれ、アセンブリ・シャフト84の後方および前方からほぼ垂直に伸長し、油圧シリンダ82のピストンに接続する。レバー・アームのエクステンション89は、第2のレバー・アーム88に結合され、後方の上方へ伸長して油圧シリンダ82のピストンとピボット式に接続される。油圧シリンダ82のピストンが伸長することで前方方向にレバー・アームを押し出し、それによって後部および前部のアセンブリ・シャフト84が反時計回りに回転してアーム・アセンブリ20を持ち上げ、流体分配ディスク42が地面から離れる。あるいは、油圧シリンダ82のピストンが圧縮されることによって、後部および前部のアセンブリ・シャフト84が時計回りに回転し、アーム・アセンブリ20が下がって流体分配ディスク42が着地する。
【0028】
図15Aおよび図15Bは、さらに、第3の流体注入装置の実施例を示す。第3の好適な代替デザインは、第1および第2の縦方向のフレーム・ビーム12をさらに有する。第1および第2の縦方向のフレーム・ビーム12は、やや上向きの角度で縦方向に後方へ伸長し、そして、水平方向に向きをつけられたフレーム・ビーム108と連結するが、そのフレーム・ビーム108は、前方のフレーム・ブレース102に固定され、かつ、前方のフレーム・ブレース102から上方に伸長する、垂直方向に向きをつけられたブレース109によって支持される。流体タンク110は、水平方向に向きをつけられたフレーム・ビーム108上に位置する。2個またはそれ以上の車輪86は、縦方向のフレーム・ビーム12から斜めに下方へ伸長して装置の移動を支援するサポート111を使用して、第1および第2の縦方向のフレーム・ビーム12の末端部分に結合される。アーム・アセンブリ20および流体分配ディスク42は、前述の第2の実施例と同様のハードウェアによって同様の方法で上下され、地表と接触したり離れたりする。
【0029】
本発明が、1つ以上の特に好適な実施例に関して詳細に記述されたが、本発明が属する技術において通常の知識を有する当業者であれば、請求項の精神および範囲から逸脱することなく、多様な変更および追加を行ない得ることを認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1A】本流体注入装置の第1の代替実施例を図示する。
【図1B】地表面2と接触している流体分配ディスク42、および地表面2を貫通しているタイン60を特徴とする、流体注入状態における第1の代替実施例の側面図を示す。
【図1C】流体分配ディスク42もタイン60も地表と接触していないことを特徴とする、走行状態における本装置の第1の代替実施例の側面図を示す。
【図2A】一方の末端で流体分配ディスク42と、他方の末端でリフト・アセンブリのシャフト84と結合されたアーム・アセンブリ20の実施例の側面図を示す。
【図2B】当該実施例のアーム・アセンブリ20の平面図を示す。
【図3A】当該実施例の他のアーム・アセンブリ20の側面図を示す。
【図3B】当該実施例の他のアーム・アセンブリ20の平面図を示す。
【図4A】流体分配ディスク42の側面切断図を示す。
【図4B】流体分配ディスク42の分解透視図を示す。
【図4C】流体分配ディスク42の拡大した分解透視図を示す。
【図5A】流体分配ディスク42の側面図を示す。
【図5B】流体分配ディスク42の正面図を示す。
【図5C】流体分配ディスク42の前面切断図を示す。
【図6A】ブシュ44の切断図を示す。
【図6B】ブシュ44の切断図を示す。
【図7A】ディスク・バルブ46の第1側面の側面図を示す。
【図7B】ディスク・バルブ46の切断図を示す。
【図7C】ディスク・バルブ46の第2側面の側面図を示す。
【図8A】ハブ50のX線側面図を示す。
【図8B】ハブ50の切断図を示す。
【図9】車軸32のX線側面図を示す。
【図10】ハブのチューブ54のX線図を示す。
【図11】ハブのスプリング56を図示する。
【図12】タイン60を図示する。
【図13A】前方のリフト・アセンブリのシャフト104の正面図を示す。
【図13B】前方のリフト・アセンブリのシャフト104の側面図を示す。
【図13C】後方のリフト・アセンブリのシャフト104の正面図を示す。
【図13D】後方のリフト・アセンブリのシャフト104の側面図を示す。
【図14A】本装置の第2の代替実施例の平面図を示す。
【図14B】地表面2と接触する流体分配ディスク42を特徴とする流体注入状態における本装置の第2の代替実施例の側面図を示す。
【図14C】本装置の第2の代替実施例のアーム・アセンブリ20を持ち上げるための手段の詳細を図示する。
【図15A】本装置の第3の代替実施例の平面図を示す。
【図15B】地表面2と接触する流体分配ディスク42を特徴とする流体注入状態における本装置の第3の代替実施例の側面図を示す。
【図16】流体分配回路を図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車軸と、
前記車軸に回転式に結合された流体分配ディスクであって、流体分配ディスク内部表面から外部周囲表面へ放射状に伸びる複数の流体分配流路をさらに含む、流体分配ディスクと、
第1のブシュ表面、第2のブシュ表面、および複数のブシュ流路を有するブシュであって、前記ブシュは前記流体分配ディスクに結合され、前記第1のブシュ表面は前記流体配分ディスク内部表面に隣接し、かつ、前記複数のブシュ流路および前記流体分配ディスクの流路は流体輸送を行う、ブシュと、
前記第2のブシュ表面に対してバイアスされ、かつ、これと接触する第1のディスク・バルブ表面を有するディスク・バルブであって、前記ディスク・バルブは、前記ブシュ流路のそれぞれと周期的に流体輸送を行うディスク・バルブ流路を有する、ディスク・バルブと、
から構成されることを特徴とする流体分配アセンブリ。
【請求項2】
前記流体分配ディスク内部表面は、前記外部周囲表面と同心的に平行であり、前記第1のブシュ表面は、前記流体分配ディスク内部表面と同心的に平行であり、前記第2のブシュ表面はラジアル表面であることを特徴とする請求項1記載の流体分配アセンブリ。
【請求項3】
前記第1のディスク・バルブ表面は、前記第2のブシュ表面に対してバイアスされたラジアル・ディスク・バルブ表面を含むことを特徴とする請求項2記載の流体分配アセンブリ。
【請求項4】
第1および第2のハブ・ラジアル表面および流体ポートを有するハブをさらに含み、前記ディスク・バルブは、前記第1のディスク・バルブ表面の反対側にある第2のディスク・バルブ表面をさらに含み、それが前記第1のハブ・ラジアル表面に対してバイアスされることを特徴とする請求項3記載の流体分配アセンブリ。
【請求項5】
前記ディスク・バルブは、前記第1のラジアル・ディスク・バルブ表面の反対側にある第2のラジアル・ディスク・バルブ表面を含み、かつ、前記第1のハブ・ラジアル表面に対してバイアスされることを特徴とする請求項3記載の流体分配アセンブリ。
【請求項6】
前記第1のラジアル・ディスク・バルブ表面は、前記第2のラジアル・ディスク・バルブ表面と前記第1のハブ・ラジアル表面と間に挿入された少なくとも1つのスプリングを使用して前記第1のハブ・ラジアル表面に対してバイアスされることを特徴とする請求項5記載の流体分配アセンブリ。
【請求項7】
前記流体分配流路は、前記外部周囲表面内の開口でアクセス可能であり、タインが前記開口に固定されることを特徴とする請求項1記載の流体分配アセンブリ。
【請求項8】
前記外部周囲表面上には少なくとも2列の開口があり、第1列の前記開口は、第2列の前記開口と交互に並ぶように配置されることを特徴とする請求項7記載の流体分配アセンブリ。
【請求項9】
前記流体分配ディスクは、外部ディスクおよび内部ディスクを含み、前記流体分配ディスクの内部ディスク表面は前記内部ディスク上に広がり、前記外部周囲表面は前記外部ディスク上に広がり、前記内部ディスクは前記外部ディスク内に固定することができることを特徴とする請求項1記載の流体分配アセンブリ。
【請求項10】
前記ブシュは円盤状で、複数のブシュ流路によって流体輸送を行う第1のブシュ・ラジアル表面およびブシュ周囲表面を有することを特徴とする前記請求項1記載の流体分配アセンブリ。
【請求項11】
前記ディスク・バルブは、ディスク・バルブ流路の開口を有する第1のラジアル表面と、スプリングを受け入れるためのウエル、および前記第1のラジアル表面内の前記ディスク・バルブ流路の開口よりも大きいディスク・バルブ流路の開口を有する第2のラジアル表面とを有することを特徴とする請求項1記載の流体分配アセンブリ。
【請求項12】
前記ハブは円盤状で、かつ、前記ディスク・バルブを受け入れるために前記第1のラジアル表面の周囲から伸びるリップを有する第1のラジアル表面を有し、前記第1のラジアル表面はハブ流体ポートの開口を有し、前記ハブはハブ流体ポートの開口を有する第2のラジアル表面を有することを特徴とする請求項1記載の流体分配アセンブリ。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【公表番号】特表2006−521243(P2006−521243A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−502866(P2006−502866)
【出願日】平成16年1月16日(2004.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/001170
【国際公開番号】WO2004/067440
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(505276627)アメリカン・ソイル・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】AMERICAN SOIL TECHNOLOGIES, INC.
【住所又は居所原語表記】215 North Marengo Avenue, Suite 110, Pasadena, CA 91101, U.S.A.
【Fターム(参考)】