説明

海苔網設置構造

【課題】いつでも海苔網の干出しを施すことができ、また、海苔作業船を用いることにより簡単に海苔網等の干出しを行うことができる海苔網設置構造を提供すること。
【解決手段】海底に立設された支柱4、支柱4の上下方向に延在するとともに上下位置をそれぞれ支柱4に締結された拘束綱12と、支柱4および拘束綱12に遊嵌され海面の上下動にともなって支柱4および拘束綱12に沿って移動可能な浮動環13と、一端を海苔網1に接続され、途中を浮動環13の外周部に形成された吊り綱挿通用開孔19を上から下に遊挿され、他端を連結環15をもって拘束綱12に遊嵌されている吊り綱14とを有し、空中に位置する海苔網1の自重が吊り綱14に付与されて連結環15を介して拘束綱12を上方に引き上げる力が作用したときに、拘束綱12と浮動環13との摩擦力により浮動環13を拘束綱12に固定保持して海苔網1を空中に保持可能に構成したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海苔養殖場において海苔網を海面または海中に展張する海苔網設置構造に係り、特に、海中に立設した支柱をもって海苔網を展張するのに好適な海苔網設置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、海苔の養殖は、海苔網に浮子を取着して海面に浮かすように展張して錨で止める浮き流し方式、あるいは、海底から立設した支柱に海苔網を展張した支柱方式によって行われている。この両方式の使い分けは、養殖場の立地条件により決定されている。
【0003】
そして、支柱方式を使用している海苔養殖場は、支柱を立てることのできる海岸に近く、海の水深の浅いところであり、海の干潮時に海苔網が海面から離間して、日中の干潮時には天日により海苔に付着した雑菌の殺菌ができ、海苔の養殖には望ましい方法である。また、海苔の養殖は、毎年9月から翌年の3月頃までの期間に亘り行われており、この養殖期間において、海苔養殖場に海苔網が設置される。
【0004】
図8は従来の支柱方式の海苔網設置構造の一例を示すものであり、海苔網1は帯状に形成されており、四辺を形成する太い縁綱2に、縁綱2より細い多数の綱3,3…が格子状に編まれて形成されている。この海苔網1は、水深の浅い海の海底に適宜な間隔をおいて立設された多数の支柱4,4…へ、たるみの大きい吊り綱5により縁綱2と締結されており、海苔網1の長手方向に立設された支柱4と支柱4のほぼ中間位置の海苔網1の短手方向に、海苔網1に浮力を与え、さらに海苔網1の捻れを防止するために、軸方向に伸びるように形成された伸子棒6が、その両端を縁綱3に係止されて海苔の養殖場に展張し設置されている。
【0005】
図8に示す従来の海苔網の設置構造においては、支柱4と縁綱2を吊り綱5を締結して海苔網1を支柱4に係止させる設置手段であり、吊り綱5にたるみがあり、満潮や干潮および大潮や小潮等の海面の上下動に対しては、対応できるものの、潮の流れや風等による海苔網1の左右前後方向の移動を防止することができず、海苔 網1の全ての動きに対応させるように、吊り綱5の長さを適切に設定することが困難であった。そして、海苔網1の酸処理や刈り取りを行うときに海苔網1の移動量が大きく、作業性が悪いという問題があった。
【0006】
これらの問題点を解消するために本出願人は、支柱間における海苔網の位置を常に適切な位置に保持することができる海苔網設置構造を提案した(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】特開平05−003733号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、海苔網に育成されている海苔の健康を促進させて良質の海苔を育成させるために、海苔を海苔網と一緒に作業船上に掬い上げて同船上に設置されている活性処理槽内の活性処理液中に浸漬させて、再度海面に展張させる活性処理が施されている。
【0009】
この活性処理の効果を高めるためには、活性処理液の効能成分の濃度を高くすることが考えられるが、限度がある。また、活性処理液に浸漬後、比較的短時間に海面に戻されるために、十分な活性処理を施す前に活性処理液が海苔網等から海中に溶出してしまうこともあった。
【0010】
そこで、できる限り少ない活性処理液によりできる限り高い活性処理効果を得るために、活性処理液内に浸漬させた海苔網を数十分から数時間海面に戻さないで空中に保持する干出しを行うと良いことが判明した。
【0011】
そのため、干潮の際に海苔網が海面より浮くように海苔網の最低高さ位置を保持させるように海苔網を支柱に設置させて、海苔網の干出しを行うようにしている。
【0012】
更に、今日においては、潮の干満に左右されることなく必要な時にはいつでも海苔網の干出しを行うことができる支柱方式の海苔網設置構造の実現が要望されている。人手により各支柱に対して手綱の固定を行うことにより海苔網の干出しを行うことができるが、多くの人手と長い作業時間が必要となる。
【0013】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、いつでも海苔網の干出しを施すことができ、また、海苔作業船を用いることにより簡単に海苔網等の干出しを行うことができ、また、活性処理液に浸漬させた後に海苔網等の干出しを行うと海苔および海苔網に対する活性処理時間を長くすることができ、活性処理液の消費量を少なく抑えることができ、ひいては省人、省力、省資源化を図ることができる海苔網設置構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前述した目的を達成するため本発明の海苔網設置構造は、海底に立設された支柱と、前記支柱の上下方向に延在するとともに上下位置をそれぞれ前記支柱に締結された拘束綱と、前記支柱および拘束綱に遊嵌され海面の上下動にともなって前記支柱および拘束綱に沿って移動可能な浮動環と、一端を海苔網に接続され、途中を前記浮動環の外周部に形成された吊り綱挿通用開孔を上から下に遊挿され、他端を連結環をもって前記拘束綱に遊嵌されている吊り綱とを有し、空中に位置する前記海苔網の自重が前記吊り綱に付与されて前記連結環を介して前記拘束綱を上方に引き上げる力が作用したときに、前記拘束綱と前記浮動環との摩擦力により前記浮動環を前記拘束綱に固定保持して前記海苔網を空中に保持可能に構成したことを特徴とする。
【0015】
このように形成したので、海面に浮いている浮動環は海面と一緒に上下動し海苔網は常に海面に展張されて、海苔の良好な育成がなされる。また、例えば、海苔作業船が海苔網の下を潜行して海苔網を作業船に掬い上げると、浮動環、連結環、吊り綱および海苔網は支柱および拘束綱と相対移動して上昇し、作業船から排出されると、瞬時に空中にある海苔網の自重が吊り綱に付与されて連結環を介して拘束綱を上方に引き上げる力が作用し、拘束綱と浮動環との摩擦力により浮動環を拘束綱に固定保持し、海苔網を空中に保持することができる。また、拘束綱と浮動環との摩擦力を解除することにより、浮動環、連結環、吊り綱および海苔網を自重により海面に落下させて再度海面に展張させることができる。よって、本発明によれば、いつでも海苔網の干出しを施すことができ、また、海苔作業船を用いることにより簡単に海苔網等の干出しを行うことができる。また、例えば、活性処理液に浸漬させた後に海苔網等の干出しを行うと海苔および海苔網に対する活性処理時間を長くすることができ、活性処理液の消費量を少なく抑えることができ、ひいては省人、省力、省資源化を図ることができる。
【0016】
また、本発明の海苔網設置構造は、前記拘束綱の大きい凹凸表面を前記浮動環のエッジ部と係合させて大きな摩擦力を発生させて前記浮動環を前記拘束綱に固定保持して前記海苔網を空中に保持可能に構成したことを特徴とする。
【0017】
これにより確実に海苔網を空中に保持して干出しさせることができる。
【0018】
また、本発明の海苔網設置構造は、前記拘束綱を前記浮動環の内周側に形成した拘束綱挿通用開孔を遊挿させていることを特徴とする。
【0019】
これにより拘束綱、浮動環および吊り綱の位置関係を一定位置関係に保持させることができ、拘束綱と浮動環との間の摩擦を一定位置に限定させることができ、更に確実に海苔網を空中に保持して干出しさせることができる。
【0020】
また、本発明の海苔網設置構造は、前記浮動環の内周側に形成された拘束綱挿通用開孔を、前記浮動環と一体若しくは浮動環と別体の内輪に形成していることを特徴とする。
【0021】
これにより浮動環の内周側に形成される開孔を、浮動環と一体に形成することにより部品点数を削減することができ、浮動環と別体の内輪に形成することにより従来用いられている浮動環を本発明の浮動環として利用することができ、資源の有効利用を図ることができる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明の海苔網設置構造は構成され作用するものであるから、いつでも海苔網の干出しを施すことができ、また、海苔作業船を用いることにより簡単に海苔網等の干出しを行うことができ、また、活性処理液に浸漬させた後に海苔網等の干出しを行うと海苔および海苔網に対する活性処理時間を長くすることができ、活性処理液の消費量を少なく抑えることができ、ひいては省人、省力、省資源化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図1から図6について説明する。なお、前述した従来のものと同一乃至相当する構成については図面中に同一の符号を付す。
【0024】
図1および図2に示すように、本実施形態の海苔網設置構造11は、支柱4と、海苔網1と、拘束綱12と、浮動環13と、吊り綱14と、連結環15とを有している。図1および図2においては説明の便宜上より1反の海苔網1に対する本発明の海苔網設置構造を示している。
【0025】
前記支柱4は、従来と同様に、FRPなどにより直径50mm程度に形成されているとともに、表面をポリエチレンで被覆することにより、表面の摺動抵抗が小さくなるように形成されている。そして、支柱4は、水深の浅い海苔養殖場の海底の所定の位置に、適宜な間隔をおいて立設されている。
【0026】
前記拘束綱12は、支柱4の上下方向に延在するとともに上下位置をそれぞれ支柱4に締結されている。この拘束綱12の長さは、浮動環13の上下動を許容するために、少なくとも潮の干満の潮位変化の長さよりも長く形成するとよい。この拘束綱12としては、浮動環13との摩擦力を大きくするために、表面を凹凸の大きい綱としたり、また、少なくとも表面の一部にゴム、シリカ、ロジンなどを存在させて摩擦係数を大きくするとよい。
【0027】
前記浮動環13は、支柱4および拘束綱12に遊嵌され海面の上下動にともなって支柱4および拘束綱12に沿って移動可能であり、かつ、海苔網1を海面に浮かすための浮力を得るためのものであり、図3に示すように、平面略円弧状に形成された本体16を有している。また、本体16は、海水に対して浮力を有する素材、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などにより構成したり、海水に対して浮力を有するように、例えば、内部に空隙を設けたり、内部に比重の軽い物体や流体などを封入した構成としてもよい。また、本体16の断面形状としては、円形形状、楕円形形状、多角形形状、俵形状などの各種の形状から選択することができる。
【0028】
図3に示すように、本体16の内周面には拘束綱12を遊挿させる拘束綱挿通用開孔17が本体16と一体に形成されている。一体に形成することにより部品数を低減を図ることができる。また、図4に示すように、本体16の内周面にねじ等の固定具(図示せず)若しくは接着により装着した内輪18に拘束綱挿通用開孔17を開設してもよい。内輪18を用いることにより従来の本体16を備えた浮動環を利用することができる。この拘束綱挿通用開孔17の下端部のエッジを鋭くして、拘束綱12との摩擦力を大きくなるように形成して、海苔網1の空中吊りを実現させるようにするとよい。
【0029】
また、本体16の外周面には、拘束綱挿通用開孔17に対向する位置に、吊り綱14を挿通させるための吊り綱挿通用開孔19が本体16と一体形成されている。また、本体16の外周面には、吊り綱挿通用開孔19と180度反対側の位置に、12と浮動環13との摩擦係合を解除する解除綱20を締結する解除綱締結用開孔21が本体16と一体形成されている。
【0030】
前記吊り綱14は、一端を海苔網1に接続され、途中を浮動環13の外周部に形成された吊り綱挿通用開孔19を上から下に遊挿され、他端を連結環15をもって拘束綱12に遊嵌されている。吊り綱14の長さは、海苔網1の幅と両側の2本の吊り綱14の長さの合計が、2本の支柱4の間隔と同等若しくは若干長くなるように即ちたるみのないように設定するとよい。これにより、海苔網1を常に2本の支柱4の中央位置に保持することができる。
【0031】
また、拘束綱12の下端部には、浮動環13の最下位置を規制するストッパ部材として浮子22が遊挿されており、拘束綱12の浮子22の下方位置にクリップ23を止めて、当該最下位置を位置決めするようになっている。
【0032】
これらの各部の構成によって、空中に位置する海苔網1の自重が吊り綱14に付与されて連結環15を介して拘束綱12を上方に引き上げる力が作用したときに、拘束綱12と浮動環13との摩擦力により、浮動環13を拘束綱12に固定保持して、海苔網1を空中に保持させることができる。
【0033】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0034】
<定常養殖時>
本実施形態において、海苔網1はたるみのない吊り綱14を介して浮動環13および拘束綱12により支柱4へ係留されているので、図2の鎖線で示すように、海面に浮いている浮動環13は海面と一緒に上下動し海苔網1は常に海面に展張されて、海苔の良好な育成がなされる。更に説明すると、浮動環13は支柱4および拘束綱12に対して遊嵌および遊挿されているので自由に上下動し、吊り綱14の先端に固着されている連結環15は拘束綱12に遊挿されているので自由に上下動することとなる。
【0035】
<海苔活性処理時>
海苔網1および海苔の活性処理を行う場合には、例えば、本出願人が提案している特許第3193655号に開示されている海苔作業船(図示せず)が海苔網1の下を潜行して海苔網1を作業船に掬い上げると、浮動環13、連結環15、吊り綱14および海苔網1は固定状態にある支柱4および拘束綱12と相対移動して上昇する。続いて、作業船において活性処理槽内の活性処理液(共に図示せず)に海苔網1を浸漬させた後に、作業船の進行に伴って海苔網1が作業船から排出されると、図2の実線および図5に示すように、瞬時に空中にある海苔網1の自重が吊り綱14に付与されて、連結環15を介して拘束綱12を上方に引き上げる力が作用し、拘束綱12の凹凸の大きな表面と浮動環13の拘束綱挿通用開孔17の鋭いエッジとの間の大きな摩擦力により、浮動環13を拘束綱12に固定保持し、その浮動環13に吊り綱4をもって連結されている海苔網1を空中に保持して、干出しさせることができる。
【0036】
また、干出しの効果が達成される必要時間に亘る干出し工程が終了した時に、各浮動環13の本体16の外周部に形成された解除綱連結用開孔21に連結されている1本の解除綱20を引いて、図2の矢印方向に解除力を付与して拘束綱12と浮動環13との摩擦力を解除することにより、浮動環13、連結環15、吊り綱14および海苔網1を自重により海面に落下させて、図2の鎖線に示すように、再度海面に展張させることができる。また、拘束綱12の凹凸の大きな表面と浮動環13の拘束綱挿通用開孔17の鋭いエッジとの間の摩擦は、海苔網1の自重により次第に解除されて行き、数十分から数時間経過すると完全に解除されて、自動的に海面に海苔網1が戻されて展張される。
【0037】
従って、本実施形態によれば、いつでも海苔網の干出しを施すことができ、また、海苔作業船を用いることにより簡単に海苔網等の干出しを行うことができる。また、例えば、活性処理液に浸漬させた後に海苔網等の干出しを行うと海苔および海苔網に対する活性処理時間を長くすることができ、活性処理液の消費量を少なく抑えることができ、ひいては省人、省力、省資源化を図ることができる。
【0038】
また、本実施形態の海苔網設置構造においては、海苔の養殖中において海苔の葉体の色が例えば赤みをおびて悪くなって来た時に、海苔作業船を用いて前記のようにして活性処理を施すことにより海苔の健康状態を改善させて、海苔の葉体の色を例えば黒みをおびるような良い色とさせて、高品質の海苔の育生を実現させることができる。
【0039】
図6および図7は、複数の海苔網1をその幅方向に並列させた場合における本発明の他の実施形態を示している。
【0040】
図6および図7においては、並列方向に隣接する海苔網1に対する海苔網設置構造は、支柱4を共用するものとし、並列方向に1つおきの海苔網1a,1c・・においては浮動環13を上方に設置し、その間の1つおきの海苔網1b,1d・・においては浮動環13を下方に設置する。
【0041】
そして、作業船による海苔の活性処理は、先に浮動環13を上方に設置した海苔網1a,1c・・に対して行い、次に浮動環13を下方に設置した海苔網1b,1d・・に対して行う。
【0042】
海苔網1の海面への再展張は逆に、海苔網1b,1d・・から海苔網1a,1c・・の順に行う。
【0043】
これにより並列配置した多数の海苔網1に対して適正に活性処理を施すことができる。
【0044】
勿論、海苔の刈取りも同様にして施すことができる。
【0045】
また、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係る海苔網設置構造の1実施形態の要部を示す斜視図
【図2】図1の海苔網を短手方向から見た説明図
【図3】本発明に係る海苔網設置構造に用いられる浮動環の1例を示す平面図
【図4】本発明に係る海苔網設置構造に用いられる浮動環の他の例を示す平面図
【図5】本発明に係る海苔網設置構造の浮動環の固定状態を示す部分切断斜視図
【図6】本発明に係る海苔網設置構造の他の実施形態を示す平面図
【図7】図6の7−7線に沿った断面図
【図8】従来の海苔網設置構造の1例を示す斜視図
【符号の説明】
【0047】
1 海苔網
4 支柱
11 海苔網設置構造
12 拘束綱
13 浮動環
14 吊り綱
15 連結環


【特許請求の範囲】
【請求項1】
海底に立設された支柱と、前記支柱の上下方向に延在するとともに上下位置をそれぞれ前記支柱に締結された拘束綱と、前記支柱および拘束綱に遊嵌され海面の上下動にともなって前記支柱および拘束綱に沿って移動可能な浮動環と、一端を海苔網に接続され、途中を前記浮動環の外周部に形成された吊り綱挿通用開孔を上から下に遊挿され、他端を連結環をもって前記拘束綱に遊嵌されている吊り綱とを有し、空中に位置する前記海苔網の自重が前記吊り綱に付与されて前記連結環を介して前記拘束綱を上方に引き上げる力が作用したときに、前記拘束綱と前記浮動環との摩擦力により前記浮動環を前記拘束綱に固定保持して前記海苔網を空中に保持可能に構成したことを特徴とする海苔網設置構造。
【請求項2】
前記拘束綱の大きい凹凸表面を前記浮動環のエッジ部と係合させて大きな摩擦力を発生させて前記浮動環を前記拘束綱に固定保持して前記海苔網を空中に保持可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の海苔網設置構造。
【請求項3】
前記拘束綱は、前記浮動環の内周側に形成した拘束綱挿通用開孔を遊挿していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の海苔網設置構造。
【請求項4】
前記浮動環の内周側に形成された拘束綱挿通用開孔は、前記浮動環と一体若しくは浮動環と別体の内輪に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の海苔網設置構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−136167(P2009−136167A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−313494(P2007−313494)
【出願日】平成19年12月4日(2007.12.4)
【出願人】(000110882)ニチモウ株式会社 (52)
【Fターム(参考)】